Category | 過去の美術展 (2010年)
先週の土曜日に、東京国立近代美術館の工芸館で「所蔵作品展 現代の人形 - 珠玉の人形コレクション」を観てきました。今週の日曜日で終わってしまいますが予想以上に楽しめる展示でした。


【展覧名】
所蔵作品展 現代の人形 - 珠玉の人形コレクション
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/CG/dolls2010/index.html
【会場】東京国立近代美術館 工芸館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2010年12月3日(金)~2011年2月20日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ここはいつも空いているのですが、今回もゆっくり観ることが出来ました。
この展示はその名の通り近現代の人形を集めた内容で、1936年の帝展に人形が初めて出品された頃の作品から、つい最近の作品まで様々な作風の人形が並んでいました。ここは事前に申し出て、ルールを守れば写真を撮ることもできるので、いくつか撮ってきた写真を使ってご紹介しようと思います。 (結構最近の作品もありましたが、写真は昔の作品だけにしようと思います)
<1>
最初は幕末から昭和初期にかけて人気を博した生き人形の系譜に連なる作家(平田郷陽など)の作品が並んでいました。ちょうど今日の「美の巨人」というテレビ番組で平田郷陽を取り上げていましたが、最初は人形は子供の遊びか生き人形のようなものとしか思われておらず、あまり芸術とは考えられていなかったようです。しかし、帝展に人形が出品されてからは、芸術の1ジャンルとなっていったようです。
平田郷陽 「桜梅の少将」

父である初代平田郷陽に学んだ2代目の作品です。「青海波」を舞った四位の少将、平維盛に着想を得ているそうです。何とも雅やかで写実的な雰囲気でした。
平田郷陽 「洛北の秋」

これは大原女かな。生き生きとした表情をしています。このバランスも凄いな…。
高浜かの子 「娘道成寺」

こちらは表情がなんとも愛らしいなと思ったのですが、娘道成寺ってことは清姫の化身の花子でしょうか?? そう思うと笑顔が怖いかもw
参考リンク:
安珍・清姫伝説のwikipedia
娘道成寺のwikipedia
<2>
次の部屋は子供をテーマにした人形が並んでいました。特に野口光彦という作家の作品が多かったかな。
野口光彦 「菊慈童」

菊慈童というのは中国の故事に出てくる700歳の不老長寿の少年です。この手に持ってる菊の葉っぱからしたたる水が霊水のようです。少年の割りに堂に入った風貌は故事に沿ってるのかもw
この近くには大島和代「夏の雨」という2003年作の少女の作品もあって、そちらも好みでした。
川上南甫 「南甫雛」

単純化された形態の雛人形です。非常に変わった形で面白い。
<3-1>
続いてのコーナーは女性をモチーフにした作品が並んでいました。
川上南甫 「清爽」

先ほどと同じ川上南甫の作ですが、だいぶ作風が違うように見えます。凛とした気品とすらりとした雰囲気がありました。
平田郷陽 「虫の音」

こちらも形がデフォルメされているようですが、女性の持つ雰囲気が強調されているように思いました。ちょっと悲しそうに見えるかな。
この辺には今回のポスターにもなっている平田郷陽の「春燈彩影」という作品もありました。こんな感じで並んでいます。

<3-2>
休憩室を通過して、続いてのコーナーも女性をモチーフにした作品が並んでいました。
入った瞬間に、友永詔三の「初夏」と「花占い」という素晴らしい作品が並んでいました。友永詔三の作品はかなり好みかも。人形と言うか彫刻じゃないのかな?? (「初夏」は写真不可。こちらで観られます)
鹿児島寿蔵 「紙塑人形 さぬのちがみのおとめ」

この人形は万葉集の詩を題材にしているそうです。優美で夢見るような表情、天を仰ぐような情熱的な姿勢などが好みでした。
川崎プッペ 「女」

曲線やポーズが何とも艶かしく女性美を感じる作品。これを見ていたらマティスの絵を思い浮かべました。
<4>
最後は1960~70年代の作品などが並んでいました。このコーナーは5点程度しかなかったですが、めっちゃ「濃い」空間となっていて、この部屋だけでもかなり満足度が高かったです。
まず、四谷シモンの「解剖学の少年」(★こちらで観られます)は理科室の人体標本みたいな少年の像で、目を引きましたw この人はシュルレアリスムに影響を受けているそうです。
吉田良 「すぐり」

今回の展示で最も見所となる作品かも。この作品も写真を撮ったのですが、あえて出し惜しみです(最近の作品なので…。ポスターの右側に写っている赤い服の人形です。) この人形はもの凄く妖気のようなオーラがあって、魔性の魅力があります。というか、幽霊的なものがあるかもw この作品だけでもこの展示を観る価値はあります!
ここまでが人形の展示で、最後の部屋は人間国宝の陶器の展示もありました。
ということで、予想以上に楽しめる展覧会でした。人形には魂が宿りそうなくらい、作家の念が篭っている感じがしました。特に友永詔三の「初夏」と吉田良「すぐり」は大収穫です。 もう終わってしまう時にようやくのご紹介となってしまい申し訳ありませんが、ご興味ある方は行ってみてください。


【展覧名】
所蔵作品展 現代の人形 - 珠玉の人形コレクション
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/CG/dolls2010/index.html
【会場】東京国立近代美術館 工芸館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2010年12月3日(金)~2011年2月20日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ここはいつも空いているのですが、今回もゆっくり観ることが出来ました。
この展示はその名の通り近現代の人形を集めた内容で、1936年の帝展に人形が初めて出品された頃の作品から、つい最近の作品まで様々な作風の人形が並んでいました。ここは事前に申し出て、ルールを守れば写真を撮ることもできるので、いくつか撮ってきた写真を使ってご紹介しようと思います。 (結構最近の作品もありましたが、写真は昔の作品だけにしようと思います)
<1>
最初は幕末から昭和初期にかけて人気を博した生き人形の系譜に連なる作家(平田郷陽など)の作品が並んでいました。ちょうど今日の「美の巨人」というテレビ番組で平田郷陽を取り上げていましたが、最初は人形は子供の遊びか生き人形のようなものとしか思われておらず、あまり芸術とは考えられていなかったようです。しかし、帝展に人形が出品されてからは、芸術の1ジャンルとなっていったようです。
平田郷陽 「桜梅の少将」

父である初代平田郷陽に学んだ2代目の作品です。「青海波」を舞った四位の少将、平維盛に着想を得ているそうです。何とも雅やかで写実的な雰囲気でした。
平田郷陽 「洛北の秋」

これは大原女かな。生き生きとした表情をしています。このバランスも凄いな…。
高浜かの子 「娘道成寺」

こちらは表情がなんとも愛らしいなと思ったのですが、娘道成寺ってことは清姫の化身の花子でしょうか?? そう思うと笑顔が怖いかもw
参考リンク:
安珍・清姫伝説のwikipedia
娘道成寺のwikipedia
<2>
次の部屋は子供をテーマにした人形が並んでいました。特に野口光彦という作家の作品が多かったかな。
野口光彦 「菊慈童」

菊慈童というのは中国の故事に出てくる700歳の不老長寿の少年です。この手に持ってる菊の葉っぱからしたたる水が霊水のようです。少年の割りに堂に入った風貌は故事に沿ってるのかもw
この近くには大島和代「夏の雨」という2003年作の少女の作品もあって、そちらも好みでした。
川上南甫 「南甫雛」

単純化された形態の雛人形です。非常に変わった形で面白い。
<3-1>
続いてのコーナーは女性をモチーフにした作品が並んでいました。
川上南甫 「清爽」

先ほどと同じ川上南甫の作ですが、だいぶ作風が違うように見えます。凛とした気品とすらりとした雰囲気がありました。
平田郷陽 「虫の音」

こちらも形がデフォルメされているようですが、女性の持つ雰囲気が強調されているように思いました。ちょっと悲しそうに見えるかな。
この辺には今回のポスターにもなっている平田郷陽の「春燈彩影」という作品もありました。こんな感じで並んでいます。

<3-2>
休憩室を通過して、続いてのコーナーも女性をモチーフにした作品が並んでいました。
入った瞬間に、友永詔三の「初夏」と「花占い」という素晴らしい作品が並んでいました。友永詔三の作品はかなり好みかも。人形と言うか彫刻じゃないのかな?? (「初夏」は写真不可。こちらで観られます)
鹿児島寿蔵 「紙塑人形 さぬのちがみのおとめ」

この人形は万葉集の詩を題材にしているそうです。優美で夢見るような表情、天を仰ぐような情熱的な姿勢などが好みでした。
川崎プッペ 「女」

曲線やポーズが何とも艶かしく女性美を感じる作品。これを見ていたらマティスの絵を思い浮かべました。
<4>
最後は1960~70年代の作品などが並んでいました。このコーナーは5点程度しかなかったですが、めっちゃ「濃い」空間となっていて、この部屋だけでもかなり満足度が高かったです。
まず、四谷シモンの「解剖学の少年」(★こちらで観られます)は理科室の人体標本みたいな少年の像で、目を引きましたw この人はシュルレアリスムに影響を受けているそうです。
吉田良 「すぐり」

今回の展示で最も見所となる作品かも。この作品も写真を撮ったのですが、あえて出し惜しみです(最近の作品なので…。ポスターの右側に写っている赤い服の人形です。) この人形はもの凄く妖気のようなオーラがあって、魔性の魅力があります。というか、幽霊的なものがあるかもw この作品だけでもこの展示を観る価値はあります!
ここまでが人形の展示で、最後の部屋は人間国宝の陶器の展示もありました。
ということで、予想以上に楽しめる展覧会でした。人形には魂が宿りそうなくらい、作家の念が篭っている感じがしました。特に友永詔三の「初夏」と吉田良「すぐり」は大収穫です。 もう終わってしまう時にようやくのご紹介となってしまい申し訳ありませんが、ご興味ある方は行ってみてください。
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前回ご紹介した智美術館内のお店でお茶をした後、智美術館の「流旅転生 鈴木藏の志野」を観てきました。

【展覧名】
流旅転生 鈴木藏の志野
【公式サイト】
http://www.musee-tomo.or.jp/exhibition.html
【会場】菊池寛実記念 智美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】神谷町/六本木一丁目/溜池山王/虎ノ門
【会期】2010年11月20日(土)~2011年3月21日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間50分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
私が展覧会を観始める頃、ちょうど鈴木藏氏本人の講演会が終わったようで、館内は結構混んでいました(しかし、帰り際には空いてきたので、普段はそんなに混んでいないと思います)
さて、今回の展示は鈴木藏 氏の個展となっておりますが、この方は50年以上も志野焼を中心に活動し、1994年に人間国宝となった陶芸家です。あまり詳しいことは展覧会では分からなかったのですが、タイトルになっている「流旅転生」というシリーズをはじめ様々な志野焼が並んでいて、伝統と現代的な感性を感じる内容となっていました。いくつか気に入った作品をメモしてきたので、それを通して展覧会の様子をご紹介しようと思います。なお、似た名前の作品が多いので、作品番号も記載しておこうと思います。
参考リンク:
志野のwikipedia
鈴木藏のwikipedia
まずは「流旅転生」シリーズの並んだコーナーでした。これは志野で作られた会席用のセットで、絵巻風に深山の清水が川となって大海に注ぎ、やがては天に昇って雨となるという様子を表現しています。突出、酒器、刺身、焼物、揚物、煮物、ご飯に汁物、水菓子、甘味、お茶、抹茶碗などのための器が並んでいました。料理が進むと場面も進んでいきます。
62,4 鈴木藏 「志埜土瓶 流旅転生ノ内」「志埜湯呑 流旅転生ノ内」
朱色っぽい六角形の土瓶と、六角形の湯呑のセットです。表面にはぽつぽつと穴が空いていて、いかにも志野という感じですが、色が深く力強い印象を受けました。
32 鈴木藏 「織部大皿 うづしお」
今回の展示で数少ない織部焼きの大皿です。緑がかった色をしていて、ダイナミックな渦を巻いた表面をしています。その色の濃淡も含めて見事に渦潮の荒々しい様子を見てとることができました。
2 鈴木藏 「志埜花器 流旅転生ノ内」
への字型が3つ合わさったような変わった形の大きな花器です。上のほうは朱色で、中ほどは黒っぽく、下の方は白っぽい色をしています。その形と幾何学性も感じる模様が面白く、志野でこんなに大きなものを焼いているのかと驚きがありました。 この辺にはこうした花器が3つ並んでいます。
11 鈴木藏 「志埜向付 流旅転生ノ内 刺身皿」 ★こちらで観られます
山の形をした5つセットの刺身皿です。山の上のほうは赤く、下の方は白くなっていて、中ほどには松なども描かれています。見ているうちに白い部分は雪景色のように見えてきました。 解説によると鈴木氏はしばしば志野を水墨に例えているそうで、確かにこの作品などは水墨の趣がありました。
近くには丸皿や長皿のセットもあります。
20 鈴木藏 「志埜大皿 流旅転生ノ内 果物大皿」
大きな四角い皿で、河口付近で川が集まって、海とであって渦を巻く様子が表現されています。薄い青やピンクの渦となっていて、絵柄だけでなく実際に凹凸があり、形も大胆に湾曲していて迫力がありました。
23,24 鈴木藏 「志埜土瓶 流旅転生ノ内」「志埜湯呑 流旅転生ノ内」
6角形の土瓶と湯呑です。冒頭でご紹介したセットに比べると色が違い、白っぽく薄っすらとピンクがかった繊細な色をしていました。こちらは静かで温かみを感じました。
2部屋目付近からは「流旅転生」というタイトルではない作品も展示されていました。
31 鈴木藏 「志埜大皿」
四角い大皿です。先ほどの渦の大皿に似た形をしていますが、こちらは川が蛇行するような模様と凹凸がついていて、ちょっと黒味を帯びたような赤が印象的でした。表現するものによって色も合わせているのが面白いです。
39 鈴木藏 「志埜大皿」
中央がくぼんでいて、縦にギザギザと凹凸のついた大皿です。(というか洗濯板みたいなw) ヒダが深くて荒々しい感じもしますが、志野らしい優雅な色合いでした。何故か1/4くらいは黒っぽくなっていたのは何かを表現したものだったのかな??
56 鈴木藏 「志埜茶碗」
薄いピンク色の茶碗です。滑らかでつるっとした感じを受けて、今までの作品と違った印象に思いました。いびつな形も含めて艶かしいです。
この辺にはこうした志野の茶碗が数点展示されていました。
42 鈴木藏 「志埜花生」
全体が朱色に塗られた大きな花生です。色の持つパワーと形から、生命力を感じました。これだけ強い花生にはどんな花が合うんだろう。
3部屋目は2つの花器がありました。
45 鈴木藏 「志埜花器」
巨大な花器です。山の形をしていて上の方は黒く、中ほどは朱色、下の方は白っぽい色をしています。非常に大胆で、その大きさからも山を連想させました。
出入口付近では再び流旅転生のシリーズが並んでいました。
10 鈴木藏 「志埜箸置 流旅転生ノ内」
鯉が身を捻るようなポーズをしている箸置です。朱色がちょうど魚の模様のようで、優雅な雰囲気がありました。可愛らしいです。
7,8 鈴木藏 「志埜徳利 流旅転生ノ内」
2つの徳利です。朱色をしていて素朴な感じを受けます。朱の地に白が滴るように色づけされている部分があり、これは岩場から清水が滲み出ている様子を思わせるとのことでした。(確かにそう見える。) 恐らくこれは流旅転生の最初のほうの場面だと思います。
9 鈴木藏 「志埜ぐい呑 流旅転生ノ内」
5つのピンク色のぐい呑です。淡い色合いが可憐で、形もすっきりした感じでした。解説によると、残雪に咲く早春の花をイメージしているようでした。
ということで、予想以上に楽しめる展示でした。伝統的な志野がこんなにも多彩で現代的だとは驚きでした。色彩や形も面白くて陶器が好きな人には特に面白い展示じゃないかな?? 私的には当たりだと思います。
これにて六本木一丁目からスタートした美術館めぐりもひとまず終了です。次来るのは夏くらいだろうな…。


【展覧名】
流旅転生 鈴木藏の志野
【公式サイト】
http://www.musee-tomo.or.jp/exhibition.html
【会場】菊池寛実記念 智美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】神谷町/六本木一丁目/溜池山王/虎ノ門
【会期】2010年11月20日(土)~2011年3月21日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間50分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
私が展覧会を観始める頃、ちょうど鈴木藏氏本人の講演会が終わったようで、館内は結構混んでいました(しかし、帰り際には空いてきたので、普段はそんなに混んでいないと思います)
さて、今回の展示は鈴木藏 氏の個展となっておりますが、この方は50年以上も志野焼を中心に活動し、1994年に人間国宝となった陶芸家です。あまり詳しいことは展覧会では分からなかったのですが、タイトルになっている「流旅転生」というシリーズをはじめ様々な志野焼が並んでいて、伝統と現代的な感性を感じる内容となっていました。いくつか気に入った作品をメモしてきたので、それを通して展覧会の様子をご紹介しようと思います。なお、似た名前の作品が多いので、作品番号も記載しておこうと思います。
参考リンク:
志野のwikipedia
鈴木藏のwikipedia
まずは「流旅転生」シリーズの並んだコーナーでした。これは志野で作られた会席用のセットで、絵巻風に深山の清水が川となって大海に注ぎ、やがては天に昇って雨となるという様子を表現しています。突出、酒器、刺身、焼物、揚物、煮物、ご飯に汁物、水菓子、甘味、お茶、抹茶碗などのための器が並んでいました。料理が進むと場面も進んでいきます。
62,4 鈴木藏 「志埜土瓶 流旅転生ノ内」「志埜湯呑 流旅転生ノ内」
朱色っぽい六角形の土瓶と、六角形の湯呑のセットです。表面にはぽつぽつと穴が空いていて、いかにも志野という感じですが、色が深く力強い印象を受けました。
32 鈴木藏 「織部大皿 うづしお」
今回の展示で数少ない織部焼きの大皿です。緑がかった色をしていて、ダイナミックな渦を巻いた表面をしています。その色の濃淡も含めて見事に渦潮の荒々しい様子を見てとることができました。
2 鈴木藏 「志埜花器 流旅転生ノ内」
への字型が3つ合わさったような変わった形の大きな花器です。上のほうは朱色で、中ほどは黒っぽく、下の方は白っぽい色をしています。その形と幾何学性も感じる模様が面白く、志野でこんなに大きなものを焼いているのかと驚きがありました。 この辺にはこうした花器が3つ並んでいます。
11 鈴木藏 「志埜向付 流旅転生ノ内 刺身皿」 ★こちらで観られます
山の形をした5つセットの刺身皿です。山の上のほうは赤く、下の方は白くなっていて、中ほどには松なども描かれています。見ているうちに白い部分は雪景色のように見えてきました。 解説によると鈴木氏はしばしば志野を水墨に例えているそうで、確かにこの作品などは水墨の趣がありました。
近くには丸皿や長皿のセットもあります。
20 鈴木藏 「志埜大皿 流旅転生ノ内 果物大皿」
大きな四角い皿で、河口付近で川が集まって、海とであって渦を巻く様子が表現されています。薄い青やピンクの渦となっていて、絵柄だけでなく実際に凹凸があり、形も大胆に湾曲していて迫力がありました。
23,24 鈴木藏 「志埜土瓶 流旅転生ノ内」「志埜湯呑 流旅転生ノ内」
6角形の土瓶と湯呑です。冒頭でご紹介したセットに比べると色が違い、白っぽく薄っすらとピンクがかった繊細な色をしていました。こちらは静かで温かみを感じました。
2部屋目付近からは「流旅転生」というタイトルではない作品も展示されていました。
31 鈴木藏 「志埜大皿」
四角い大皿です。先ほどの渦の大皿に似た形をしていますが、こちらは川が蛇行するような模様と凹凸がついていて、ちょっと黒味を帯びたような赤が印象的でした。表現するものによって色も合わせているのが面白いです。
39 鈴木藏 「志埜大皿」
中央がくぼんでいて、縦にギザギザと凹凸のついた大皿です。(というか洗濯板みたいなw) ヒダが深くて荒々しい感じもしますが、志野らしい優雅な色合いでした。何故か1/4くらいは黒っぽくなっていたのは何かを表現したものだったのかな??
56 鈴木藏 「志埜茶碗」
薄いピンク色の茶碗です。滑らかでつるっとした感じを受けて、今までの作品と違った印象に思いました。いびつな形も含めて艶かしいです。
この辺にはこうした志野の茶碗が数点展示されていました。
42 鈴木藏 「志埜花生」
全体が朱色に塗られた大きな花生です。色の持つパワーと形から、生命力を感じました。これだけ強い花生にはどんな花が合うんだろう。
3部屋目は2つの花器がありました。
45 鈴木藏 「志埜花器」
巨大な花器です。山の形をしていて上の方は黒く、中ほどは朱色、下の方は白っぽい色をしています。非常に大胆で、その大きさからも山を連想させました。
出入口付近では再び流旅転生のシリーズが並んでいました。
10 鈴木藏 「志埜箸置 流旅転生ノ内」
鯉が身を捻るようなポーズをしている箸置です。朱色がちょうど魚の模様のようで、優雅な雰囲気がありました。可愛らしいです。
7,8 鈴木藏 「志埜徳利 流旅転生ノ内」
2つの徳利です。朱色をしていて素朴な感じを受けます。朱の地に白が滴るように色づけされている部分があり、これは岩場から清水が滲み出ている様子を思わせるとのことでした。(確かにそう見える。) 恐らくこれは流旅転生の最初のほうの場面だと思います。
9 鈴木藏 「志埜ぐい呑 流旅転生ノ内」
5つのピンク色のぐい呑です。淡い色合いが可憐で、形もすっきりした感じでした。解説によると、残雪に咲く早春の花をイメージしているようでした。
ということで、予想以上に楽しめる展示でした。伝統的な志野がこんなにも多彩で現代的だとは驚きでした。色彩や形も面白くて陶器が好きな人には特に面白い展示じゃないかな?? 私的には当たりだと思います。
これにて六本木一丁目からスタートした美術館めぐりもひとまず終了です。次来るのは夏くらいだろうな…。
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もう10日くらい前ですが、埼玉県の浦和にあるうらわ美術館で会期末ぎりぎりの「これは本ではない―ブック・アートの広がり」を観てきました。この展示は既に終了していますが、予想以上に面白かったのでご紹介しておこうと思います。

【展覧名】
これは本ではない―ブック・アートの広がり
【公式サイト】
http://www.uam.urawa.saitama.jp/tenran.htm
【会場】うらわ美術館 ★この美術館の記事
【最寄】JR浦和駅 (埼玉県さいたま市)
【会期】2010年11月20日(日)~2011年1月23日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日11時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
会期末が迫っていたこともあってか、結構お客さんが来ていました。…と言っても混むというわけでもなくゆっくり鑑賞できました。
さて、この うらわ美術館は本に関する展覧会が多い美術館ですが、今回の展示は「これは本ではない」と言いつつ「ブック・アートの広がり」というサブタイトルがありました。その謎は展示の冒頭で分かるのですが、いつもどおり気に入った作品を通じて展覧会の雰囲気をご紹介していこうと思います。
ルネ・マグリット 「対蹠地の黎明」
本とパイプやビンを描いたエッチングで、「イメージの裏切り」という有名な作品に関する作品です。 (「イメージの裏切り」はパイプが描かれているのに「これはパイプではない」と文字が書かれているのが、イメージを裏切っていると言う意図がある作品です。) この作品自体はビン、鳥、パイプ、葉っぱの形にくりぬかれた本の表紙となっていました。これが次の展示作品に関係してきます(この展覧会のタイトルもここから来てるんじゃないかと)
柏原えつとむ 「THIS IS A BOOK.」
黒いページに「これは本である」と灰色の文字が書かれた作品です。前述のマグリットの影響を感じます。近くには展示されているページ以外の写真もあったのですが、「これは本である」と英語とか絵を使って描かれているけど、内容があまりないw 本とは何か?と考えさせられるような作品でした。この展示は常にこれは本であるか本でないか?を考えさせられますw
八木一夫 「ノー」
陶器でできた本で、ページの谷の部分の左右にNOと描かれています。これはジャスパー・ジョーンズの「批評家は見る」との関連があるそうで、それに敢えてNOと言っているようでした。陶器の本とは面白いなと思いましたが、この後いくつか陶器作品が出てきます。
三島喜美代 「WORK-96A」
巨大な古雑誌・古新聞を重ねた束に見える作品です。1996年のジャンプやマガジンも積まれていますw 鉄やセメントで出来ているらしいですが、質感があって、本物の新聞などに見えます。 新聞は1996/1/12付で、若田さんの宇宙飛行の記事が載っていて、広告まで再現されていました。何でこんなモチーフにしようと思ったんだろw
三島喜美代 「Comic Book」
こちらは陶器で出来た漫画雑誌です。1978年~82年くらいのマガジンやジャンプ、少女コミックなどが再現されて積まれています。ジャンプはページが開いていて中のページが読めます。少しめくれている下のページも描かれているようでクオリティに驚きました。
この近くには同じ三島喜美代 氏のレンガのような陶器を敷き詰めた作品もありました。
荒木高子 「聖書シリーズ(黄金の聖書・砂の聖書・燃えつきた聖書)」
いずれも陶器でできた3つの聖書です。穴が空いている聖書、砂のような聖書、灰になっているような聖書… というように様々な状態を表現しています(他には石の聖書もありました) 結構リアルな質感で、いずれも英語で書かれた文章を読むことができます。どんなになっても聖書は聖書であるという点に希望があるそうです。解説ではこれらは作者自身の自画像と自認していることも分かりました。
渡辺英司 「蝶瞰図/うらわ美術館ウォールケース インスタレーション2010」
会場の壁一面(恐らく30mくらいはあったと思う…)に実寸代の蝶の標本がぎっしりと飾られた作品です。 …と、よく見ると蝶ではなく蝶の図鑑を切り抜いた本のようです。ガラスケースの外にも貼られ、とにかくその数に圧倒されます。1つ1つの蝶も本物のようで、その発想の面白さを楽しむことができました。
西村陽平 「新修漢和大辞典」
紙の塊が扇状に開いている作品です。これは辞書を釜で焼いたものの残骸だそうで、焚書のタブーを感じさせます。他にも文庫本を焼いたものなどもあり、これらから儚さや虚しさを見出すことができるとのことでした。
福本浩子 「THE LIBRARY OF BABEL」
互い違いにレンガを積んだような巨大な柱と、その周りに正方形に敷き詰められたものが展示されていました。全て古本?? まさにバベル塔のようにそびえていました。解説によると、書物の持つ観念性と具体性を視覚化しているそうです。物体的な側面は非常によく伝わってきましたw
長沢明 「Paper Weight Ⅱ」
木箱なのか本なのか陶器なのか見分けがつかないオブジェのような作品。何を意図しているかは分かりませんでしたが、近くにはコラージュ作品などもあり、本が本でないような感じを受けました。
村岡三郎 「アイアン・ブック」
黒い鉄の大きな本の形の鉄板の上に、左右対称に1/4の弧が描かれています。これは指に硫黄をつけて円を描き、それを焼いて結晶化したものだそうです。指の運動エネルギーが視覚化され、動きを感じました。
この辺にはこうした鉄の本で様々なものを閉じ込めたような作品がありました。
吉増剛造 「緑の森の一角獣座」
銅版で出来た巻物です。よく分かりませんが、文字が書かれているようです。展示ケースの中にも沢山の銅板があり、巻物まで金属製のものがあるのかと驚きでした。
この近くにはカン・アイランという人の映像を使った作品が並ぶ別室が設けられていました。蛍光色に光る本のようなものが沢山ならび、それにプロジェクターで文字を映す作品や、電光掲示板のように字が流れていく作品などがありました。ポップな色合いで見ていて楽しくなりました。
河口龍夫 「水に浮かぶファーブル昆虫記」
水を張ったたらいの上に本を浮かべた作品。たらいは6つあり、各1冊ずつ浮かんでいるのですが、その上にも鉛のようなものが置かれていました。解説が難しくて意図は理解しずらいですが、生命の源としての水に関連しているようでした。浮かぶ本というのが斬新に思えました。
河口龍夫 「関係 -本(種子を宿した北斎)オクラ」
これは類似作品を以前ご紹介した記憶があります。北斎というタイトルがついていますが、ただの鉛の板に見えるものに、種くらいのでっぱりが出ている作品です。これは鉛が放射能を通さないことに着想を得た作品で、未来に確実に種を伝えるためにこうしているようです。これが役に立つようなことには成って欲しくないものです。
参考記事:河口龍夫展 言葉・時間・生命 (東京国立近代美術館)
遠藤利克 「コンテナー -焼かれた言葉-」
沢山の黒い大きな鉄カゴに入れられた無数の焼かれた本です。心なしか匂ってくるようなw 真っ黒でぼろぼろになっていて死を彷彿しました。焚書は本能的に怖いものを感じます。
若林奮 「正立方体」
正立方体の作品で、この中に文字が刻まれた銅版画がまるめれらて収められているようです。これも本と言えるのかどうか…w
会場を出ると別室に先ほどの蝶の標本と同じように渡辺英司氏の作品がずらりとならんだ小部屋もありました。こちらはキノコ、葉っぱ、花などの図鑑が切り抜かれ、野原のようでした。
ということで、本を主題にした様々な現代アート作品が並び、各アーティストの独創的な感性に触れることができました。終わってしまってからのご紹介で申し訳ない限りですが、面白い展示でした。今年辺りから電子書籍は日本でも広がってくるのではないか?と言われていますが、本は本で大事にしていきたい文化です。


【展覧名】
これは本ではない―ブック・アートの広がり
【公式サイト】
http://www.uam.urawa.saitama.jp/tenran.htm
【会場】うらわ美術館 ★この美術館の記事
【最寄】JR浦和駅 (埼玉県さいたま市)
【会期】2010年11月20日(日)~2011年1月23日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日11時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
会期末が迫っていたこともあってか、結構お客さんが来ていました。…と言っても混むというわけでもなくゆっくり鑑賞できました。
さて、この うらわ美術館は本に関する展覧会が多い美術館ですが、今回の展示は「これは本ではない」と言いつつ「ブック・アートの広がり」というサブタイトルがありました。その謎は展示の冒頭で分かるのですが、いつもどおり気に入った作品を通じて展覧会の雰囲気をご紹介していこうと思います。
ルネ・マグリット 「対蹠地の黎明」
本とパイプやビンを描いたエッチングで、「イメージの裏切り」という有名な作品に関する作品です。 (「イメージの裏切り」はパイプが描かれているのに「これはパイプではない」と文字が書かれているのが、イメージを裏切っていると言う意図がある作品です。) この作品自体はビン、鳥、パイプ、葉っぱの形にくりぬかれた本の表紙となっていました。これが次の展示作品に関係してきます(この展覧会のタイトルもここから来てるんじゃないかと)
柏原えつとむ 「THIS IS A BOOK.」
黒いページに「これは本である」と灰色の文字が書かれた作品です。前述のマグリットの影響を感じます。近くには展示されているページ以外の写真もあったのですが、「これは本である」と英語とか絵を使って描かれているけど、内容があまりないw 本とは何か?と考えさせられるような作品でした。この展示は常にこれは本であるか本でないか?を考えさせられますw
八木一夫 「ノー」
陶器でできた本で、ページの谷の部分の左右にNOと描かれています。これはジャスパー・ジョーンズの「批評家は見る」との関連があるそうで、それに敢えてNOと言っているようでした。陶器の本とは面白いなと思いましたが、この後いくつか陶器作品が出てきます。
三島喜美代 「WORK-96A」
巨大な古雑誌・古新聞を重ねた束に見える作品です。1996年のジャンプやマガジンも積まれていますw 鉄やセメントで出来ているらしいですが、質感があって、本物の新聞などに見えます。 新聞は1996/1/12付で、若田さんの宇宙飛行の記事が載っていて、広告まで再現されていました。何でこんなモチーフにしようと思ったんだろw
三島喜美代 「Comic Book」
こちらは陶器で出来た漫画雑誌です。1978年~82年くらいのマガジンやジャンプ、少女コミックなどが再現されて積まれています。ジャンプはページが開いていて中のページが読めます。少しめくれている下のページも描かれているようでクオリティに驚きました。
この近くには同じ三島喜美代 氏のレンガのような陶器を敷き詰めた作品もありました。
荒木高子 「聖書シリーズ(黄金の聖書・砂の聖書・燃えつきた聖書)」
いずれも陶器でできた3つの聖書です。穴が空いている聖書、砂のような聖書、灰になっているような聖書… というように様々な状態を表現しています(他には石の聖書もありました) 結構リアルな質感で、いずれも英語で書かれた文章を読むことができます。どんなになっても聖書は聖書であるという点に希望があるそうです。解説ではこれらは作者自身の自画像と自認していることも分かりました。
渡辺英司 「蝶瞰図/うらわ美術館ウォールケース インスタレーション2010」
会場の壁一面(恐らく30mくらいはあったと思う…)に実寸代の蝶の標本がぎっしりと飾られた作品です。 …と、よく見ると蝶ではなく蝶の図鑑を切り抜いた本のようです。ガラスケースの外にも貼られ、とにかくその数に圧倒されます。1つ1つの蝶も本物のようで、その発想の面白さを楽しむことができました。
西村陽平 「新修漢和大辞典」
紙の塊が扇状に開いている作品です。これは辞書を釜で焼いたものの残骸だそうで、焚書のタブーを感じさせます。他にも文庫本を焼いたものなどもあり、これらから儚さや虚しさを見出すことができるとのことでした。
福本浩子 「THE LIBRARY OF BABEL」
互い違いにレンガを積んだような巨大な柱と、その周りに正方形に敷き詰められたものが展示されていました。全て古本?? まさにバベル塔のようにそびえていました。解説によると、書物の持つ観念性と具体性を視覚化しているそうです。物体的な側面は非常によく伝わってきましたw
長沢明 「Paper Weight Ⅱ」
木箱なのか本なのか陶器なのか見分けがつかないオブジェのような作品。何を意図しているかは分かりませんでしたが、近くにはコラージュ作品などもあり、本が本でないような感じを受けました。
村岡三郎 「アイアン・ブック」
黒い鉄の大きな本の形の鉄板の上に、左右対称に1/4の弧が描かれています。これは指に硫黄をつけて円を描き、それを焼いて結晶化したものだそうです。指の運動エネルギーが視覚化され、動きを感じました。
この辺にはこうした鉄の本で様々なものを閉じ込めたような作品がありました。
吉増剛造 「緑の森の一角獣座」
銅版で出来た巻物です。よく分かりませんが、文字が書かれているようです。展示ケースの中にも沢山の銅板があり、巻物まで金属製のものがあるのかと驚きでした。
この近くにはカン・アイランという人の映像を使った作品が並ぶ別室が設けられていました。蛍光色に光る本のようなものが沢山ならび、それにプロジェクターで文字を映す作品や、電光掲示板のように字が流れていく作品などがありました。ポップな色合いで見ていて楽しくなりました。
河口龍夫 「水に浮かぶファーブル昆虫記」
水を張ったたらいの上に本を浮かべた作品。たらいは6つあり、各1冊ずつ浮かんでいるのですが、その上にも鉛のようなものが置かれていました。解説が難しくて意図は理解しずらいですが、生命の源としての水に関連しているようでした。浮かぶ本というのが斬新に思えました。
河口龍夫 「関係 -本(種子を宿した北斎)オクラ」
これは類似作品を以前ご紹介した記憶があります。北斎というタイトルがついていますが、ただの鉛の板に見えるものに、種くらいのでっぱりが出ている作品です。これは鉛が放射能を通さないことに着想を得た作品で、未来に確実に種を伝えるためにこうしているようです。これが役に立つようなことには成って欲しくないものです。
参考記事:河口龍夫展 言葉・時間・生命 (東京国立近代美術館)
遠藤利克 「コンテナー -焼かれた言葉-」
沢山の黒い大きな鉄カゴに入れられた無数の焼かれた本です。心なしか匂ってくるようなw 真っ黒でぼろぼろになっていて死を彷彿しました。焚書は本能的に怖いものを感じます。
若林奮 「正立方体」
正立方体の作品で、この中に文字が刻まれた銅版画がまるめれらて収められているようです。これも本と言えるのかどうか…w
会場を出ると別室に先ほどの蝶の標本と同じように渡辺英司氏の作品がずらりとならんだ小部屋もありました。こちらはキノコ、葉っぱ、花などの図鑑が切り抜かれ、野原のようでした。
ということで、本を主題にした様々な現代アート作品が並び、各アーティストの独創的な感性に触れることができました。終わってしまってからのご紹介で申し訳ない限りですが、面白い展示でした。今年辺りから電子書籍は日本でも広がってくるのではないか?と言われていますが、本は本で大事にしていきたい文化です。
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前回ご紹介したスカイプラネタリウムを観た後、1つ上のフロアの森美術館で「小谷元彦展:幽体の知覚」も観てきました。

【展覧名】
小谷元彦展:幽体の知覚
【公式サイト】
http://www.mori.art.museum/contents/phantom_limb/index.html
【会場】森美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2010年11月27日~2011年2月27日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間40分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
スカイプラネタリウムとのセット券の方がお徳感もあるせいか、こちらにハシゴしている人も多く、会場内は結構お客さんが入っていました。しかし、1点1点の作品が大きめで離れて観る事ができるので、混雑しているというほどでもありませんでした。
小谷元彦 氏は何度か名前を目にしたことがありますが、個展で観るのは初めてです。私は現代アートに疎く、見ても難しく感じることがよくあるのですが、この展示は一目で驚かされる作品が多くて、非常に楽しめました。その作品の多くは痛みや恐怖といったものを感じさせ、思わずうわっ(><)となってしまうこともあるのですが、怖いもの観たさも手伝って惹かれました。詳しくはいくつか気に入った作品の感想を通してご紹介しようと思います。 なお、このところ毎回のように写真撮影OKだった森美術館ですが、今回は写真NGです。また、作品リストは係りの人に聞けば貰えますが、基本的には置いてませんでした。
小谷元彦 「ファントム・リム」 ★こちらで観られます
今回の展覧会の名前はこの作品にちなんだのかな? ファントム・リムというのは手足を切断された人が、無いはずの手足に痛みや感覚を覚えることのようです。この作品は手を真っ赤に染めた(血?)白い服の女性が横たわっている写真が何枚か並んだもので、見ているだけで痛々しいものを感じました。その一方で、映された女性は清純で生き生きとした感じがして、その対比が美しかったです。
小谷元彦 「フィンガー・シュパンナー」 ★こちらで観られます
こちらは指を開かせる器具です。5本の指先に先が尖ったひも付きの指型を装着し、手首にあるバイオリンの首の部分のようなもので糸を引っ張って開かせるようです。ストラディバリをイメージして作られたその姿は、優雅さを持っているものの、拷問器具のような痛みを感じさせる雰囲気がありました。
小谷元彦 「ダブル・エッジド・オヴ・ソウト(ドレス02)」
シックなドレスがあるぞ?と思ったら… 髪の毛でできたドレスです!w 普通に人が着られるくらいの大きさの作品で、上の方は違和感が無いのですが、裾の辺りは人の毛っぽさがあって、ちょっと狂気を感じるw 近くで観れば観るほどこれには驚きました。
小谷元彦 「ヒューマン・レッスン(ドレス01)」
こちらもドレスなのですが、両肩は口を開けた2頭の狼となっていて、喉の奥から口に向かって手を出すように着るようですw 全身はその毛皮でできていて、連れはビジュアル系のライブ衣装みたい…と呟いていましたw 狼の口は腕が通るほど大きくないので、これは着る事はできないんじゃないかなあ。 これも間近で見ると面白いです。
小谷元彦 「ダイイング・スレイブ」
ダイイング・スレイブ○○というシリーズが4点ほどありました。特に気になったのが巨大な白い髑髏に霜のようなギザギザしたものがついている作品で、貫かれた芯を中心にグルグルと回り続けていました。これはタイトルの通り、死の奴隷として毎日を延々と繰り返していることを暗示しているそうです。皮肉が効いてますねw
この先の部屋には骨や歯で出来た拳銃形の作品、骸骨が鍾乳洞のようになっている作品などもありました。
小谷元彦 「ラッフル(ドレス04)」
こちらもドレスで、まるでUFOのような作品です。見た目がメカニカルでカッコいいのですが、これは海の上を漂うための装置のようで、スカートのように履いて使うようです。 見た目だけなら空をも飛べそうなんですがw それにしても面白いことを考えるものです。
小谷元彦 「インフェルノ」 ★こちらで観られます
今回のポスターの作品です。8角形の柱状の作品で、各面に滝の流れのような映像が流れていました。これは中に入って見るのが鑑賞方法のようですが、凄い行列となっていたのでパスしました。(結構入れ替えも時間かかりそうでした) 体験されたい方はじっくり待つか空いている時を狙ってみてください。
小谷元彦 「SP2: ニューボーン (ヴァイパー A)」 ★こちらで観られます
素材感は背骨や脊髄、形は裸子植物などを髣髴する作品です。緻密な骨が9の字を描きながらうねっていて、まるで実際の生物のような感じでした。
この辺にはこうした裸子植物や龍を髣髴する同様の作品がずらりと並び、何かの実験室に迷い込んだような雰囲気となっていました。
小谷元彦 「ロンパース」 ★こちらで観られます
こちらは約3分程度の映像作品です。こちらはヘッドフォンをつけて視聴できるのですが、やはり並んでいたので映像だけ見ていました。 木の上に座るツインテールの女の子とや蛙などが出てくる映像で、カラフルで鮮やかですが何処と無く狂気を感じました。ストーリーとかありそうだけど、解説を見聞きしなかったので分かりませんでした。
この映像の次の部屋がまた凄いw いきなり妖怪のような鬼気迫る像が置いてあり、その後は「SP4 ザ・スペクター」シリーズという大型の像が並んでいました。
小谷元彦 「SP4 ザ・スペクター -全ての人の脳内で徘徊するもの」 ★こちらで観られます
馬に乗り刀を持った人らしきものの像です。人馬ともに皮が剥がれ、筋肉がむき出しになっているのが何とも恐ろしい…。刀の構え方や馬の姿勢に動きを感じ、追っかけてきそうな感じがしますw タイトルが意味深ですが、不安や恐怖を具現化したらこんな感じかも。
スペクターシリーズの後にもさらなる驚きの部屋が待ち構えていますw
小谷元彦 「ホロウ:デュプレックス」 ★こちらで観られます
白い蔦のようなもので出来た双子の女性像?が宙を浮くように展示されていました。まるで幽霊からオーラが出ているような雰囲気が面白いです。 さらにこれ以外にもユニコーンに乗る女性や、巨大な花、うつむいて口から何かを吐き出している修道女のような人の顔(これも巨大) などなど部屋中に浮かんだりしていて、幻想的な光景となっています。ちょっと不気味な虚ろさを感じるのが良いw ここはかなり気に入ったコーナーでした。
小谷元彦 「No.44」
こちらは映像作品です。茶色っぽい球体が流れてきては弾けていく様子が映し出されているのですが、実はこれは作者自身の血液を含んだシャボン玉が弾ける所を撮ったものです。 その発想も驚きですが、血だと思ってみると結構生々しくて、見ているだけでむず痒いものを感じましたw
と言うことで、非常に好奇心を感じて、予想以上に面白い展示でした。解説機を借りてもっとゆっくり観れば良かったと軽く後悔。 時間があれば8角形の作品も見たかったです。 まあ、難しいことを考えなくても驚きが多い内容なので、現代アートが苦手な方にもお勧めできるかと思います。
おまけ:
同時開催で「MAM PROJECT 013:カテジナ・シェダー」も開催されています。
こちらは写真OKのようでしたので、ルール厳守の上で撮影してきました。(掲載にもルールがあります)
会場内はこんな感じ。


作家:カテジナ・シェダー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.1日本」ライセンスでライセンスされています。
1つ1つのテーブルの下側がこんな感じで装飾されています。


作家:カテジナ・シェダー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.1日本」ライセンスでライセンスされています。
テーブルの下側はいずれも異なっていたので、1つ1つ観てきましたw 「MAM PROJECT 013:カテジナ・シェダー」も中々面白かったです。

【展覧名】
小谷元彦展:幽体の知覚
【公式サイト】
http://www.mori.art.museum/contents/phantom_limb/index.html
【会場】森美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2010年11月27日~2011年2月27日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間40分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
スカイプラネタリウムとのセット券の方がお徳感もあるせいか、こちらにハシゴしている人も多く、会場内は結構お客さんが入っていました。しかし、1点1点の作品が大きめで離れて観る事ができるので、混雑しているというほどでもありませんでした。
小谷元彦 氏は何度か名前を目にしたことがありますが、個展で観るのは初めてです。私は現代アートに疎く、見ても難しく感じることがよくあるのですが、この展示は一目で驚かされる作品が多くて、非常に楽しめました。その作品の多くは痛みや恐怖といったものを感じさせ、思わずうわっ(><)となってしまうこともあるのですが、怖いもの観たさも手伝って惹かれました。詳しくはいくつか気に入った作品の感想を通してご紹介しようと思います。 なお、このところ毎回のように写真撮影OKだった森美術館ですが、今回は写真NGです。また、作品リストは係りの人に聞けば貰えますが、基本的には置いてませんでした。
小谷元彦 「ファントム・リム」 ★こちらで観られます
今回の展覧会の名前はこの作品にちなんだのかな? ファントム・リムというのは手足を切断された人が、無いはずの手足に痛みや感覚を覚えることのようです。この作品は手を真っ赤に染めた(血?)白い服の女性が横たわっている写真が何枚か並んだもので、見ているだけで痛々しいものを感じました。その一方で、映された女性は清純で生き生きとした感じがして、その対比が美しかったです。
小谷元彦 「フィンガー・シュパンナー」 ★こちらで観られます
こちらは指を開かせる器具です。5本の指先に先が尖ったひも付きの指型を装着し、手首にあるバイオリンの首の部分のようなもので糸を引っ張って開かせるようです。ストラディバリをイメージして作られたその姿は、優雅さを持っているものの、拷問器具のような痛みを感じさせる雰囲気がありました。
小谷元彦 「ダブル・エッジド・オヴ・ソウト(ドレス02)」
シックなドレスがあるぞ?と思ったら… 髪の毛でできたドレスです!w 普通に人が着られるくらいの大きさの作品で、上の方は違和感が無いのですが、裾の辺りは人の毛っぽさがあって、ちょっと狂気を感じるw 近くで観れば観るほどこれには驚きました。
小谷元彦 「ヒューマン・レッスン(ドレス01)」
こちらもドレスなのですが、両肩は口を開けた2頭の狼となっていて、喉の奥から口に向かって手を出すように着るようですw 全身はその毛皮でできていて、連れはビジュアル系のライブ衣装みたい…と呟いていましたw 狼の口は腕が通るほど大きくないので、これは着る事はできないんじゃないかなあ。 これも間近で見ると面白いです。
小谷元彦 「ダイイング・スレイブ」
ダイイング・スレイブ○○というシリーズが4点ほどありました。特に気になったのが巨大な白い髑髏に霜のようなギザギザしたものがついている作品で、貫かれた芯を中心にグルグルと回り続けていました。これはタイトルの通り、死の奴隷として毎日を延々と繰り返していることを暗示しているそうです。皮肉が効いてますねw
この先の部屋には骨や歯で出来た拳銃形の作品、骸骨が鍾乳洞のようになっている作品などもありました。
小谷元彦 「ラッフル(ドレス04)」
こちらもドレスで、まるでUFOのような作品です。見た目がメカニカルでカッコいいのですが、これは海の上を漂うための装置のようで、スカートのように履いて使うようです。 見た目だけなら空をも飛べそうなんですがw それにしても面白いことを考えるものです。
小谷元彦 「インフェルノ」 ★こちらで観られます
今回のポスターの作品です。8角形の柱状の作品で、各面に滝の流れのような映像が流れていました。これは中に入って見るのが鑑賞方法のようですが、凄い行列となっていたのでパスしました。(結構入れ替えも時間かかりそうでした) 体験されたい方はじっくり待つか空いている時を狙ってみてください。
小谷元彦 「SP2: ニューボーン (ヴァイパー A)」 ★こちらで観られます
素材感は背骨や脊髄、形は裸子植物などを髣髴する作品です。緻密な骨が9の字を描きながらうねっていて、まるで実際の生物のような感じでした。
この辺にはこうした裸子植物や龍を髣髴する同様の作品がずらりと並び、何かの実験室に迷い込んだような雰囲気となっていました。
小谷元彦 「ロンパース」 ★こちらで観られます
こちらは約3分程度の映像作品です。こちらはヘッドフォンをつけて視聴できるのですが、やはり並んでいたので映像だけ見ていました。 木の上に座るツインテールの女の子とや蛙などが出てくる映像で、カラフルで鮮やかですが何処と無く狂気を感じました。ストーリーとかありそうだけど、解説を見聞きしなかったので分かりませんでした。
この映像の次の部屋がまた凄いw いきなり妖怪のような鬼気迫る像が置いてあり、その後は「SP4 ザ・スペクター」シリーズという大型の像が並んでいました。
小谷元彦 「SP4 ザ・スペクター -全ての人の脳内で徘徊するもの」 ★こちらで観られます
馬に乗り刀を持った人らしきものの像です。人馬ともに皮が剥がれ、筋肉がむき出しになっているのが何とも恐ろしい…。刀の構え方や馬の姿勢に動きを感じ、追っかけてきそうな感じがしますw タイトルが意味深ですが、不安や恐怖を具現化したらこんな感じかも。
スペクターシリーズの後にもさらなる驚きの部屋が待ち構えていますw
小谷元彦 「ホロウ:デュプレックス」 ★こちらで観られます
白い蔦のようなもので出来た双子の女性像?が宙を浮くように展示されていました。まるで幽霊からオーラが出ているような雰囲気が面白いです。 さらにこれ以外にもユニコーンに乗る女性や、巨大な花、うつむいて口から何かを吐き出している修道女のような人の顔(これも巨大) などなど部屋中に浮かんだりしていて、幻想的な光景となっています。ちょっと不気味な虚ろさを感じるのが良いw ここはかなり気に入ったコーナーでした。
小谷元彦 「No.44」
こちらは映像作品です。茶色っぽい球体が流れてきては弾けていく様子が映し出されているのですが、実はこれは作者自身の血液を含んだシャボン玉が弾ける所を撮ったものです。 その発想も驚きですが、血だと思ってみると結構生々しくて、見ているだけでむず痒いものを感じましたw
と言うことで、非常に好奇心を感じて、予想以上に面白い展示でした。解説機を借りてもっとゆっくり観れば良かったと軽く後悔。 時間があれば8角形の作品も見たかったです。 まあ、難しいことを考えなくても驚きが多い内容なので、現代アートが苦手な方にもお勧めできるかと思います。
おまけ:
同時開催で「MAM PROJECT 013:カテジナ・シェダー」も開催されています。
こちらは写真OKのようでしたので、ルール厳守の上で撮影してきました。(掲載にもルールがあります)
会場内はこんな感じ。


作家:カテジナ・シェダー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.1日本」ライセンスでライセンスされています。
1つ1つのテーブルの下側がこんな感じで装飾されています。


作家:カテジナ・シェダー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.1日本」ライセンスでライセンスされています。
テーブルの下側はいずれも異なっていたので、1つ1つ観てきましたw 「MAM PROJECT 013:カテジナ・シェダー」も中々面白かったです。
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先週の土曜日に六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで、「スカイ プラネタリウム~一千光年の宇宙を旅する~」を観てきました。これ以前に観てきた展示もいくつか溜め込んでいるのですが、人気がありそうなので先にご紹介しておこうと思います。

【展覧名】
スカイ プラネタリウム~一千光年の宇宙を旅する~
【公式サイト】
http://www.sky-planetarium.com/
【会場】森アーツセンターギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2010年11月26日(金)~2011年2月13日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時半頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
チケットで3~5分程度並んだ後、会場にはすんなり入れたのですが、最初のコーナーで5分程度待つくらいの混み具合でした。後から後からお客さんがくるので、結構人でぎっしりした感じの中での鑑賞となりました。
さて、今回の展示はプラネタリウムと言うことで、特に美術品があるわけではありませんw 会場内には天体に関する簡単な解説がありましたが、あまり目新しいものも無かったので、簡単に中の雰囲気をご紹介していこうかと思います。中は3部に分かれていて、それぞれ大掛かりな仕掛けとなっていました。
<1 きらめく街の光と夜空の星>
最初の部屋は東京の模型が並べられた大部屋で、2段に分かれた台から鑑賞する形式でした。夕方になり夜になっていく様子が映し出され、それに連れて模型の街も光が灯っていくというものです。ここはどちらかというと模型を楽しむ感じだったかな。
<2 一千光年の立体宇宙散歩 ~3D SKY WALK~>
続いてこちらは1千光年を20mに凝縮したコーナーで、主にオリオン座などの冬の星座を見ることのできる3Dのプラネタリウム回廊となっています。この1千光年には100万もの星があるそうですが、どれくらい再現されているのかは数え切れませんw メガネも要らない3Dのプラネタリウムとはどんなものか?と色々想像してましたが、なるほどというリアクションになりました(仕掛けのネタバレを知りたい方はこの記事の最後の方を読んでください) 星座といってもそれは我々の住む地球からの視点であって、他の視点から見ると全く違った配置に見えるということがよく分かります。理屈は分かっていても、これを見られる機会って中々無いんじゃないかな?
ちなみにここは通路が狭いので激混みでした。反対側を見るのは至難の技w 真ん中に地球儀があって、そこが地球視点となるのですが、その辺りは大人気スポットでした。
<3 地球から宇宙の果てまで宇宙空間シミュレーターで宇宙の旅へ>
最後はユニスターという4分の映像と、メガスターという回転するプラネタリウムのコーナーでした。ユニスターは以前ご紹介したPOWERS OF TENのように、短時間でどんどんスピードをあげて宇宙の果てを目指すという映像です。最後はグレートウォールまで大きくなって終わります。
参考リンク:POWERS OF TEN の動画検索結果
一方、メガスターは地球から見える400万の星を部屋に映すものです。…これは部屋が明るすぎるのと部屋が四角いので、プラネタリウムという感じじゃないかもw 近くには家庭用のプラネタリウムを試すコーナーなどもあり、雰囲気としてはそっちに近い気がしました。
出口付近にはプラネタリウムグッズコーナーがあり、こちらは見ているだけでも楽しくなるようなグッズが売っていました。宇宙食のアイス?なんかもあって面白いです。
ということで、結構手が込んでいて、歩きながら観るというのは斬新だとは思いましたが、混んでいると逆にそれが仇になって興が殺がれるという弱点があるように思います。(上を向きながら歩いている人が多いので、たまにぶつかりましたw) また、暗すぎると歩けないせいだと思うのですが、少々明るくて、部屋の奥行きの無さを感じてしまうのもちょっと気が乗らなかったかな。 発想は面白いと思いましたが、エンターテインメントに徹するのか、学術的にするのか、ハッキリ色分けした方が良いのではないかと思いました。 混んでいなければ結構良いんでしょうけどね…。
さて、ここからの追記は3Dの仕組みのネタバレOKな人向けの記事になります。 個別記事表示にすると追記も出てしまうので、しばらく空白行を入れます。画面をスクロールしていってください。

【展覧名】
スカイ プラネタリウム~一千光年の宇宙を旅する~
【公式サイト】
http://www.sky-planetarium.com/
【会場】森アーツセンターギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2010年11月26日(金)~2011年2月13日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時半頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
チケットで3~5分程度並んだ後、会場にはすんなり入れたのですが、最初のコーナーで5分程度待つくらいの混み具合でした。後から後からお客さんがくるので、結構人でぎっしりした感じの中での鑑賞となりました。
さて、今回の展示はプラネタリウムと言うことで、特に美術品があるわけではありませんw 会場内には天体に関する簡単な解説がありましたが、あまり目新しいものも無かったので、簡単に中の雰囲気をご紹介していこうかと思います。中は3部に分かれていて、それぞれ大掛かりな仕掛けとなっていました。
<1 きらめく街の光と夜空の星>
最初の部屋は東京の模型が並べられた大部屋で、2段に分かれた台から鑑賞する形式でした。夕方になり夜になっていく様子が映し出され、それに連れて模型の街も光が灯っていくというものです。ここはどちらかというと模型を楽しむ感じだったかな。
<2 一千光年の立体宇宙散歩 ~3D SKY WALK~>
続いてこちらは1千光年を20mに凝縮したコーナーで、主にオリオン座などの冬の星座を見ることのできる3Dのプラネタリウム回廊となっています。この1千光年には100万もの星があるそうですが、どれくらい再現されているのかは数え切れませんw メガネも要らない3Dのプラネタリウムとはどんなものか?と色々想像してましたが、なるほどというリアクションになりました(仕掛けのネタバレを知りたい方はこの記事の最後の方を読んでください) 星座といってもそれは我々の住む地球からの視点であって、他の視点から見ると全く違った配置に見えるということがよく分かります。理屈は分かっていても、これを見られる機会って中々無いんじゃないかな?
ちなみにここは通路が狭いので激混みでした。反対側を見るのは至難の技w 真ん中に地球儀があって、そこが地球視点となるのですが、その辺りは大人気スポットでした。
<3 地球から宇宙の果てまで宇宙空間シミュレーターで宇宙の旅へ>
最後はユニスターという4分の映像と、メガスターという回転するプラネタリウムのコーナーでした。ユニスターは以前ご紹介したPOWERS OF TENのように、短時間でどんどんスピードをあげて宇宙の果てを目指すという映像です。最後はグレートウォールまで大きくなって終わります。
参考リンク:POWERS OF TEN の動画検索結果
一方、メガスターは地球から見える400万の星を部屋に映すものです。…これは部屋が明るすぎるのと部屋が四角いので、プラネタリウムという感じじゃないかもw 近くには家庭用のプラネタリウムを試すコーナーなどもあり、雰囲気としてはそっちに近い気がしました。
出口付近にはプラネタリウムグッズコーナーがあり、こちらは見ているだけでも楽しくなるようなグッズが売っていました。宇宙食のアイス?なんかもあって面白いです。
ということで、結構手が込んでいて、歩きながら観るというのは斬新だとは思いましたが、混んでいると逆にそれが仇になって興が殺がれるという弱点があるように思います。(上を向きながら歩いている人が多いので、たまにぶつかりましたw) また、暗すぎると歩けないせいだと思うのですが、少々明るくて、部屋の奥行きの無さを感じてしまうのもちょっと気が乗らなかったかな。 発想は面白いと思いましたが、エンターテインメントに徹するのか、学術的にするのか、ハッキリ色分けした方が良いのではないかと思いました。 混んでいなければ結構良いんでしょうけどね…。
さて、ここからの追記は3Dの仕組みのネタバレOKな人向けの記事になります。 個別記事表示にすると追記も出てしまうので、しばらく空白行を入れます。画面をスクロールしていってください。
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