Category | 過去の美術展 (2011年)
前回ご紹介したお店でお茶した後、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで「没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師-」の後期展示を観てきました。以前ご紹介した前期から大幅に内容が変わっていましたので、改めて前編・後編に分けてご紹介しようと思います。
前期:
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 前期 感想前編(森アーツセンターギャラリー)
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 前期 感想後編(森アーツセンターギャラリー)

【展覧名】
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師-
【公式サイト】
http://kuniyoshi.exhn.jp/
http://www.roppongihills.com/art/macg/events/2011/12/macg_kuniyoshi.html
【会場】森アーツセンターギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】
前期 2011年12月17日(土)~2012年1月17日(火)
後期 2012年01月19日(木)~2012年2月12日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
前期は初日に行きましたが、その時に比べると更に混んでいてどこでも作品の前に列が出来ている状態でした。特に人気の作品は人だかりができているなど、大人気となっていました。会場のロッカーも満杯でしたので、荷物が多い時は1Fのロッカーに預けたほうがいいかも知れません。
冒頭にも前期書きましたが、この展示は前期・後期で大きく内容が変わっていました。章分けに関しては前期と同じなので説明は割愛しますが、後期も有名作・代表作が沢山並んでおりました。お目当ての作品がある方は事前に作品リストで確認しておくことをお勧めします。
参考リンク:作品リスト(pdf)
参考記事:
歌川国芳-奇と笑いの木版画 (府中市美術館)
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 前期:豪傑なる武者と妖怪 (太田記念美術館)
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 後期:遊び心と西洋の風 感想前編(太田記念美術館)
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 後期:遊び心と西洋の風 感想後編(太田記念美術館)
奇想の絵師歌川国芳の門下展 (礫川浮世絵美術館)
<第1章 武者絵-みなぎる力と躍動感>
まずは武者絵のコーナーです。驚いたことに最初の作品を観るまでに長い列が! まあ私は最前列で観るのは諦めて2列目からスコープを使ったりしながら観ていました。
6 歌川国芳 「絵本合邦辻」
3枚セットの作品で、中央に大きな閻魔大王像を背景に刀を振り上げ槍を持つ武者、周りにはそれと戦う武者たちがたくさん描かれています。中には転がったり飛ばされている武者もいて、戦いの勢いを感じさせます。中央の閻魔と相まってすごい迫力で、広がるパノラマ的な画面は3枚セットならではの作品でした。
7 歌川国芳 「忠臣蔵十一段目両国橋勢揃図」
こちらも3枚セットの作品で、両国橋を背景に討ち入り前の四十七士たちがぎっしりと並んでいる様子が描かれています。雪の両国橋は左から右奥ににかかっていて、遠近感が強調されているように感じました。四十七士の表情も豊かです。
この辺には川口版、蔦屋版などの武者絵や水滸伝、本朝水滸伝などの作品が並んでいました。
29 歌川国芳 「本朝水滸伝剛勇八百人一個 宮本無三四」
槍を龍?に突き刺す宮本武蔵を描いた作品です。龍と宮本武蔵のフォルムが流麗で、お互いに呼応するような感じに見えました。 龍の鱗や武蔵の鎧は色鮮やかで力強く緻密に描かれていました。
38 歌川国芳 「加賀屋版武者絵シリーズ [那伽犀那尊者]」
座っている人物(那伽犀那尊者)が手に持った鉢から龍を出している様子を描いた作品です。出てきた龍はちょっとトボけた顔をしていて、尊者の顔の方が怖いかもw 尊者の手足の爪も龍みたいに尖っていました。背景にたなびく煙のようなものが妖しい雰囲気を出していました。
41 歌川国芳 「金太郎鬼ケ嶋遊」
鬼の担いだ輿のようなものに乗った金太郎が描かれた作品です。鬼の表情はひょうきんな感じで、「金」と書かれた扇子などを持っているのも面白いです。まさかりを担いだ金太郎は真っ赤で、身体が一際大きくどっしりとして落ち着いた雰囲気がありました、ちょっと悪そうw
51 歌川国芳 「源三位頼政鵺退治」
3枚セットの作品で、寝殿造りの建物の前で空飛ぶ正体不明の鵺(ぬえ)に向かって矢をつがえる烏帽子の武士(源三位頼政)が描かれた作品です。部屋にはずらっと御簾がかかっているのですが、それが風で激しく揺れ、貴族が背を向けて怯えています。また、鵺が出す稲光がジグザグに描かれていて、全体的に緊迫した雰囲気がありました。
部屋中央には417「宇治川合戦 佐々木四郎高綱」の版木などもありました。
62 歌川国芳 「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」
これは以前にもご紹介しましたが、刀を背負ったいなせな人物が描かれた作品です。刀の先には髑髏を思わせる下駄のようなものがぶら下がっていて、着物も髑髏柄に見えます。しかし、実はこれは黒地に白猫が集まって髑髏のようになっているもので、その発想は何度観ても面白いです。
63 歌川国芳 「国芳もやう正札附現金男 唐犬権兵衛」
鏡を覗き込む役者のような人物を描いた作品です。着物の背中には閻魔大王が描かれ、袖の辺りには亡霊や鬼のような姿もあり面白い模様となっています。肩に下げた手ぬぐいは雪輪模様になっているなど、模様が見所になっているようです。鏡の反射で観る男性の顔はキリッとしていました。
94 歌川国芳 「四条縄手の戦い」
これも以前ご紹介しましたが、6枚セットで左から雨あられのように沢山の矢が飛んでくる中、武者たちが奮戦する様子を描いた作品です。その矢の勢いや苦しい様子が伝わってきて、中には顔が青ざめ力尽きている武者もいます。この構図や構成の発想には驚きます。
83 歌川国芳 「大物浦平家の亡霊」
荒れ狂う海の上に浮かぶ沢山の武者たちが乗った船が描かれた作品です。暗い海の背景に亡霊たちが踊るように描かれ、デフォルメされた波は山のように盛り上がっています。船も傾いているなど、構図に緊張感がありました。
90 歌川国芳 「文覚上人那智の瀧荒行」
縦に3枚並ぶ珍しい作品で、滝に打たれて修行している文覚上人が描かれています。上の2枚は水の流れで、滝の長さと勢いを感じさせます。周りには小さな不動明王などが見守るように描かれていました。ちょっと気になったのは3枚の繋ぎ目がずれているように見えました。
この辺には歌川国芳・歌川広重・歌川豊国(三代)の張り合わせ図「張交絵 ふぐ・上利剣・芳流閣」などもありました。
<第2章 説話-物語とイメージ>
続いては説話や物語に関する作品のコーナーです。
109 歌川国芳 「忠孝名誉奇人伝 兼女」
たらいを持ち、裾をまくる女性が描かれ、これは恐らく怪力のお兼だと思います。背景にはお兼が手綱を踏んで止めたと思われる馬が後ろ足を蹴り上げていて、頭を抱えて這いつくばっている人の姿もありました。馬に躍動感があり、どこか西洋風な雰囲気の陰影が付けられていました。
124 歌川国芳 「木曽街道六十九次之内 六十八 守山 達磨大師」
まるまるとした腹の達磨が、蕎麦屋の中で盛り蕎麦を食べている様子を描いた作品です。沢山の蒸篭が並び、山のような盛り蕎麦が守山(もりやま)の言葉遊びになっているようです。何故達磨なのかは分かりませんが、大きな顔と腹を見ると蒸篭が小さく見えて沢山食べられそうな雰囲気はありましたw
123 歌川国芳 「鍾馗散 邪鬼に即功」
刀を抜いて振り返るようなポーズの鍾馗を描いた作品です。モノクロで黒く太い輪郭線の服や、凄い勢いを感じる髪やヒゲには威厳がありました。力強くて邪鬼も逃げていきそうです。
<第3章 役者絵-人気役者のさまざまな姿>
続いては役者絵のコーナーです。
135 歌川国芳 「四代目坂東三津五郎の唐冠者・三代目尾上菊五郎の白面の久五郎・二代目関三十郎の天竺直右衛門」
3枚続きの作品で、それぞれに1人ずつ役者の姿が描かれています。その背景には金毛白面の九尾の狐が描かれ、そこから放射線状に線が広がり全体に勢いを感じさせます。役者たちも中央の三代目尾上菊五郎が右の四代目坂東三津五郎の首にかかった布を引っ張っているなど、動きと役柄を思わせる描写となっていたのが面白かったです。
145 歌川国芳 「坂東しうかの唐土姫・三代目尾上菊五郎の天竺冠者・五代目沢村宗十郎の斯波右衛門」
これも3枚続きで、3人の役者が描かれているのですが、背景には巨大な蝦蟇たちが取り囲むように睨んでいます。蝦蟇たちの眼は黄色く妖怪っぽさがあり、手前には蝦蟇に潰されている2人の人物の姿もありました。役者絵といっても単に役者がいるだけではなくこういう面白さがあるのは国芳ならではだと思います。
151 歌川国芳 「五代目市川海老蔵のゑんまの小兵衛・八代目市川団十郎のうきよ伊之助・三代目岩井粂三郎の若那屋若草」
閻魔大王の前で争っている感じの2人と、鬼の髪を引っ張っている人物、周りには鬼や三途の川の婆などもいて、あの世の光景のようです。何故か閻魔大王は鼻から上が画面に入りきらない構図となっているのが面白かったです。
ということで、今回はこの辺にしておこうと思います。後期も驚きの充実ぶりで、有名作は大体あるのではないかと思います。国芳の魅力を一気に知ることが出来る素晴らしい展示です。ユーモアに溢れた絵師なので、お勧めしたい展覧会です。
→後編はこちら
参照記事:★この記事を参照している記事
前期:
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 前期 感想前編(森アーツセンターギャラリー)
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 前期 感想後編(森アーツセンターギャラリー)

【展覧名】
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師-
【公式サイト】
http://kuniyoshi.exhn.jp/
http://www.roppongihills.com/art/macg/events/2011/12/macg_kuniyoshi.html
【会場】森アーツセンターギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】
前期 2011年12月17日(土)~2012年1月17日(火)
後期 2012年01月19日(木)~2012年2月12日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日18時頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
前期は初日に行きましたが、その時に比べると更に混んでいてどこでも作品の前に列が出来ている状態でした。特に人気の作品は人だかりができているなど、大人気となっていました。会場のロッカーも満杯でしたので、荷物が多い時は1Fのロッカーに預けたほうがいいかも知れません。
冒頭にも前期書きましたが、この展示は前期・後期で大きく内容が変わっていました。章分けに関しては前期と同じなので説明は割愛しますが、後期も有名作・代表作が沢山並んでおりました。お目当ての作品がある方は事前に作品リストで確認しておくことをお勧めします。
参考リンク:作品リスト(pdf)
参考記事:
歌川国芳-奇と笑いの木版画 (府中市美術館)
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 前期:豪傑なる武者と妖怪 (太田記念美術館)
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 後期:遊び心と西洋の風 感想前編(太田記念美術館)
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 後期:遊び心と西洋の風 感想後編(太田記念美術館)
奇想の絵師歌川国芳の門下展 (礫川浮世絵美術館)
<第1章 武者絵-みなぎる力と躍動感>
まずは武者絵のコーナーです。驚いたことに最初の作品を観るまでに長い列が! まあ私は最前列で観るのは諦めて2列目からスコープを使ったりしながら観ていました。
6 歌川国芳 「絵本合邦辻」
3枚セットの作品で、中央に大きな閻魔大王像を背景に刀を振り上げ槍を持つ武者、周りにはそれと戦う武者たちがたくさん描かれています。中には転がったり飛ばされている武者もいて、戦いの勢いを感じさせます。中央の閻魔と相まってすごい迫力で、広がるパノラマ的な画面は3枚セットならではの作品でした。
7 歌川国芳 「忠臣蔵十一段目両国橋勢揃図」
こちらも3枚セットの作品で、両国橋を背景に討ち入り前の四十七士たちがぎっしりと並んでいる様子が描かれています。雪の両国橋は左から右奥ににかかっていて、遠近感が強調されているように感じました。四十七士の表情も豊かです。
この辺には川口版、蔦屋版などの武者絵や水滸伝、本朝水滸伝などの作品が並んでいました。
29 歌川国芳 「本朝水滸伝剛勇八百人一個 宮本無三四」
槍を龍?に突き刺す宮本武蔵を描いた作品です。龍と宮本武蔵のフォルムが流麗で、お互いに呼応するような感じに見えました。 龍の鱗や武蔵の鎧は色鮮やかで力強く緻密に描かれていました。
38 歌川国芳 「加賀屋版武者絵シリーズ [那伽犀那尊者]」
座っている人物(那伽犀那尊者)が手に持った鉢から龍を出している様子を描いた作品です。出てきた龍はちょっとトボけた顔をしていて、尊者の顔の方が怖いかもw 尊者の手足の爪も龍みたいに尖っていました。背景にたなびく煙のようなものが妖しい雰囲気を出していました。
41 歌川国芳 「金太郎鬼ケ嶋遊」
鬼の担いだ輿のようなものに乗った金太郎が描かれた作品です。鬼の表情はひょうきんな感じで、「金」と書かれた扇子などを持っているのも面白いです。まさかりを担いだ金太郎は真っ赤で、身体が一際大きくどっしりとして落ち着いた雰囲気がありました、ちょっと悪そうw
51 歌川国芳 「源三位頼政鵺退治」
3枚セットの作品で、寝殿造りの建物の前で空飛ぶ正体不明の鵺(ぬえ)に向かって矢をつがえる烏帽子の武士(源三位頼政)が描かれた作品です。部屋にはずらっと御簾がかかっているのですが、それが風で激しく揺れ、貴族が背を向けて怯えています。また、鵺が出す稲光がジグザグに描かれていて、全体的に緊迫した雰囲気がありました。
部屋中央には417「宇治川合戦 佐々木四郎高綱」の版木などもありました。
62 歌川国芳 「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」
これは以前にもご紹介しましたが、刀を背負ったいなせな人物が描かれた作品です。刀の先には髑髏を思わせる下駄のようなものがぶら下がっていて、着物も髑髏柄に見えます。しかし、実はこれは黒地に白猫が集まって髑髏のようになっているもので、その発想は何度観ても面白いです。
63 歌川国芳 「国芳もやう正札附現金男 唐犬権兵衛」
鏡を覗き込む役者のような人物を描いた作品です。着物の背中には閻魔大王が描かれ、袖の辺りには亡霊や鬼のような姿もあり面白い模様となっています。肩に下げた手ぬぐいは雪輪模様になっているなど、模様が見所になっているようです。鏡の反射で観る男性の顔はキリッとしていました。
94 歌川国芳 「四条縄手の戦い」
これも以前ご紹介しましたが、6枚セットで左から雨あられのように沢山の矢が飛んでくる中、武者たちが奮戦する様子を描いた作品です。その矢の勢いや苦しい様子が伝わってきて、中には顔が青ざめ力尽きている武者もいます。この構図や構成の発想には驚きます。
83 歌川国芳 「大物浦平家の亡霊」
荒れ狂う海の上に浮かぶ沢山の武者たちが乗った船が描かれた作品です。暗い海の背景に亡霊たちが踊るように描かれ、デフォルメされた波は山のように盛り上がっています。船も傾いているなど、構図に緊張感がありました。
90 歌川国芳 「文覚上人那智の瀧荒行」
縦に3枚並ぶ珍しい作品で、滝に打たれて修行している文覚上人が描かれています。上の2枚は水の流れで、滝の長さと勢いを感じさせます。周りには小さな不動明王などが見守るように描かれていました。ちょっと気になったのは3枚の繋ぎ目がずれているように見えました。
この辺には歌川国芳・歌川広重・歌川豊国(三代)の張り合わせ図「張交絵 ふぐ・上利剣・芳流閣」などもありました。
<第2章 説話-物語とイメージ>
続いては説話や物語に関する作品のコーナーです。
109 歌川国芳 「忠孝名誉奇人伝 兼女」
たらいを持ち、裾をまくる女性が描かれ、これは恐らく怪力のお兼だと思います。背景にはお兼が手綱を踏んで止めたと思われる馬が後ろ足を蹴り上げていて、頭を抱えて這いつくばっている人の姿もありました。馬に躍動感があり、どこか西洋風な雰囲気の陰影が付けられていました。
124 歌川国芳 「木曽街道六十九次之内 六十八 守山 達磨大師」
まるまるとした腹の達磨が、蕎麦屋の中で盛り蕎麦を食べている様子を描いた作品です。沢山の蒸篭が並び、山のような盛り蕎麦が守山(もりやま)の言葉遊びになっているようです。何故達磨なのかは分かりませんが、大きな顔と腹を見ると蒸篭が小さく見えて沢山食べられそうな雰囲気はありましたw
123 歌川国芳 「鍾馗散 邪鬼に即功」
刀を抜いて振り返るようなポーズの鍾馗を描いた作品です。モノクロで黒く太い輪郭線の服や、凄い勢いを感じる髪やヒゲには威厳がありました。力強くて邪鬼も逃げていきそうです。
<第3章 役者絵-人気役者のさまざまな姿>
続いては役者絵のコーナーです。
135 歌川国芳 「四代目坂東三津五郎の唐冠者・三代目尾上菊五郎の白面の久五郎・二代目関三十郎の天竺直右衛門」
3枚続きの作品で、それぞれに1人ずつ役者の姿が描かれています。その背景には金毛白面の九尾の狐が描かれ、そこから放射線状に線が広がり全体に勢いを感じさせます。役者たちも中央の三代目尾上菊五郎が右の四代目坂東三津五郎の首にかかった布を引っ張っているなど、動きと役柄を思わせる描写となっていたのが面白かったです。
145 歌川国芳 「坂東しうかの唐土姫・三代目尾上菊五郎の天竺冠者・五代目沢村宗十郎の斯波右衛門」
これも3枚続きで、3人の役者が描かれているのですが、背景には巨大な蝦蟇たちが取り囲むように睨んでいます。蝦蟇たちの眼は黄色く妖怪っぽさがあり、手前には蝦蟇に潰されている2人の人物の姿もありました。役者絵といっても単に役者がいるだけではなくこういう面白さがあるのは国芳ならではだと思います。
151 歌川国芳 「五代目市川海老蔵のゑんまの小兵衛・八代目市川団十郎のうきよ伊之助・三代目岩井粂三郎の若那屋若草」
閻魔大王の前で争っている感じの2人と、鬼の髪を引っ張っている人物、周りには鬼や三途の川の婆などもいて、あの世の光景のようです。何故か閻魔大王は鼻から上が画面に入りきらない構図となっているのが面白かったです。
ということで、今回はこの辺にしておこうと思います。後期も驚きの充実ぶりで、有名作は大体あるのではないかと思います。国芳の魅力を一気に知ることが出来る素晴らしい展示です。ユーモアに溢れた絵師なので、お勧めしたい展覧会です。
→後編はこちら
参照記事:★この記事を参照している記事
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前回ご紹介した建築展を観た後、東京都現代美術館の常設展示を観てきました。今回は大きく分けて「布に何が起こったか?|1950-60年代の絵画を中心に」「木の時間、石の時間」「特別展示|淺井裕介」の3つから成る内容となっていました。

【展覧名】
MOTコレクション
布に何が起こったか?|1950-60年代の絵画を中心に
木の時間、石の時間
特別展示|淺井裕介
【公式サイト】
http://www.mot-art-museum.jp/collection/index.html
【会場】東京都現代美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】清澄白河駅、木場駅、菊川駅など
【会期】2011年10月29日(土)~2012年1月15日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
こちらは特別展ほどは混んでいませんでしたが、閉館時間が迫っていたので早足で鑑賞してきました。冒頭に今書いたように回の常設は大きく分けて3つの内容となっていましたので、詳しくは章ごとに気に入った作品を通してご紹介していこうと思います。
参考記事:入口はこちら - なにがみえる? (東京都現代美術館)
<布に何が起こったか?| 1950-60年代の絵画を中心に>
まずは「布に何が起こったか?」のコーナーです。そのタイトルの通り、キャンバスに対して様々な素材や技法を使った作品などが展示されていました。
デニス・オッペンハイム 「振動 #1」
こちらは映像作品で、ひたすら板を叩く様子が映し出されています。その振動によって、画面下の方にある黒い粉のようなものが徐々に広がっていくようで、その変化をみる映像のようでした。ちょっと単調ですが発想は面白いです。
また、しばらくすると以前ご紹介した「二段階の伝達ドローイング」という作品も流しているようでした。
参考記事:ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ 前編(東京国立近代美術館)
その隣は嶋本昭三のコーナーで、白ペンキの塗られた新聞に穴が無数に開いている作品や、かなり厚塗りされた作品などが並んでいました。意味はわかりませんが素材への挑戦を感じさせます。
また、少し進むと村上三郎のコーナーです。キャンバスに板のようなものがコラージュされた作品などがありました。いずれも抽象的ですが、大胆な作風でした。
その次の部屋には白髪一雄の作品が並んでいて、大きなキャンバスに絵の具そのものを叩きつけるような作品もありました。渦巻くような作品もあり、エネルギーを感じさせます。
エンリコ・カステッラーニ 「拡張する表面」
こちらは白地に釘が打たれて、へこんだ所と盛り上がっている所が交互に並び、上下左右は間隔が狭くなっているものの規則的に並んでいる作品でした。これも意図は分かりませんが、幾何学的なリズムと色の無さがかえって面白く感じました。
この近くにはルーチョ・フォンタの「空間概念・神の終焉」(★こちらで観られます)という穴だらけの卵型の作品などもありました。
イヴ・クライン 「空気の建築 ANT-102」
白地に青の、スプレーで描かれたような質感の作品です。ヤシの木の周りで人々が踊っているのか苦しんでいるのか分からないようなポーズをとっていて、上の方にはフランス語で長い文章が書かれていました。この人の作品は以前「アントロポメントリー(人体測定)」というものを観たことがありますが、人を置いてそのまま青を吹きつける手法だったと記憶しています。こちらもそれと同様にインパクトのある作品でした。
この隣の部屋には以前ご紹介したマーク・ロスコの「赤の中の黒」やフランク・ステラの変形キャンバスの作品などもありました。ケネス・ノーランドなども面白いです。
参考記事:マーク・ロスコ 瞑想する絵画 (川村記念美術館)
その隣の部屋は、新収蔵品のコーナーで、モニール・ファーマンファーマイアンとシャジア・シカンダーという2人の作家を紹介していました。
まず、モニール・ファーマンファーマイアンはイラン人の作家です。幾何学模様を重ねたような鏡面に、さらに複雑な幾何学模様を作るという面白い作品で、扇を重ねたような模様の作品などもありました。イラン人だから偶像ではなくアラベスク的な感性なのかな?これは分かりやすい面白さがあって好みでした。
一方、シャジア・シカンダーはパキスタン人で、大きなホルンや骸骨、手榴弾、人骨などを組み合わせたちょっと恐ろしいモチーフながらも幻想的な作風でした。こちらは1点のみだったので、もうちょっと観たかったかな。
1階の最後はピピロッティ・リストのインスタレーション作品です。靴を脱いで垂れ幕の中に入っていくと、天井に映される映像と床に置かれた大きな鏡を覗き込むように観る作品がありました。(周りはクッションのように柔らかいのでゴロ寝をしながら観ることができます)
草むらやどこかの廊下を歩く変わった視点の映像で、中央にまた違うアングルの円形の映像が写っていました。ぽわ~ん、ぷわ~んといった感じの音楽でちょっと不気味でラリってるような感じがw この人のことはしばらく忘れていましたが、以前観た原美術館の展示が面白かったのを思い出しました。(その頃はブログをやっていませんでした)
<木の時間、石の時間>
続いては木や石をテーマにした展示のようでした。
[木は育つ]
まずは木に関するテーマのようで、入口付近には大岩オスカールの作品が並ぶ部屋がありました。
大岩オスカール 「戦争と平和(戦争)」「戦争と平和(平和)」
2枚セットの大きめの作品(屏風?)で、戦争はモノトーン、平和は色鮮やかに描かれています。両方とも構図は似ていますが背景が違っていて、戦争の方は木に囲まれた家とその下で燃えているような街があります。それに対して平和は、背景には高速道路の通った日本の街が爽やかな色で描かれていました。ほぼ同じ構図でもこうも違うというのは面白かったです。
この近くには大岩オスカールの作品は3点程度あって、「ホワイト(オス)カー」という絵も良かったです。
[木の姿、人の姿]
次の部屋は駒井哲郎のエッチングが並ぶコーナーでした。精密に木を描いたものが多かったかな。部屋の中央には舟越桂の人物胸像が3点あり、これもかなり好みです。残念ながらスフィンクスは無かったですが、象嵌された目が独特でどこかシュールさを感じます。
参考記事:駒井哲郎作品展 福原コレクション (資生堂ギャラリー)
[木の下で -石、そして土]
同じ部屋をすすむと栗田宏一が集めた小さな石を標本にした作品がありました。様々な模様や形の石が並んでいるのですが、よく集めたものだとちょっと驚きました。
この部屋の隣にはロジャー・アックリングの「テムズの木」という作品がありました。気になったのが、素材の覧に、木と太陽光線となっている点でした。また、この辺の部屋には中林忠良のエッチング作品もずらっと並んでいました。
<特集展示|淺井裕介>
最後は淺井裕介の特集展示です。部屋に入って驚くのは、壁画のように巨大な作品が並んでいる点に加え、足場を組むほどの巨大な製作中の作品がある点で、材料や脚立などもあってまさに製作中といった感じでした。
作風としては模様と動物がびっしり描かれれていて、おとぎ話のような楽しい雰囲気があります。茶色や黄色、赤など控えめで落ち着いた色合いとなっているのも好みでした。
特集展示の部屋を出ると通路には栗田宏一が集めた土や全国の砂などが展示されていました。
ということで、私としてはベルリン展よりもこちらの展示のほうが楽しめました。もう終わってしまいましたが、常設なのでまたいずれ観る機会もあるかと思います。


【展覧名】
MOTコレクション
布に何が起こったか?|1950-60年代の絵画を中心に
木の時間、石の時間
特別展示|淺井裕介
【公式サイト】
http://www.mot-art-museum.jp/collection/index.html
【会場】東京都現代美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】清澄白河駅、木場駅、菊川駅など
【会期】2011年10月29日(土)~2012年1月15日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
こちらは特別展ほどは混んでいませんでしたが、閉館時間が迫っていたので早足で鑑賞してきました。冒頭に今書いたように回の常設は大きく分けて3つの内容となっていましたので、詳しくは章ごとに気に入った作品を通してご紹介していこうと思います。
参考記事:入口はこちら - なにがみえる? (東京都現代美術館)
<布に何が起こったか?| 1950-60年代の絵画を中心に>
まずは「布に何が起こったか?」のコーナーです。そのタイトルの通り、キャンバスに対して様々な素材や技法を使った作品などが展示されていました。
デニス・オッペンハイム 「振動 #1」
こちらは映像作品で、ひたすら板を叩く様子が映し出されています。その振動によって、画面下の方にある黒い粉のようなものが徐々に広がっていくようで、その変化をみる映像のようでした。ちょっと単調ですが発想は面白いです。
また、しばらくすると以前ご紹介した「二段階の伝達ドローイング」という作品も流しているようでした。
参考記事:ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ 前編(東京国立近代美術館)
その隣は嶋本昭三のコーナーで、白ペンキの塗られた新聞に穴が無数に開いている作品や、かなり厚塗りされた作品などが並んでいました。意味はわかりませんが素材への挑戦を感じさせます。
また、少し進むと村上三郎のコーナーです。キャンバスに板のようなものがコラージュされた作品などがありました。いずれも抽象的ですが、大胆な作風でした。
その次の部屋には白髪一雄の作品が並んでいて、大きなキャンバスに絵の具そのものを叩きつけるような作品もありました。渦巻くような作品もあり、エネルギーを感じさせます。
エンリコ・カステッラーニ 「拡張する表面」
こちらは白地に釘が打たれて、へこんだ所と盛り上がっている所が交互に並び、上下左右は間隔が狭くなっているものの規則的に並んでいる作品でした。これも意図は分かりませんが、幾何学的なリズムと色の無さがかえって面白く感じました。
この近くにはルーチョ・フォンタの「空間概念・神の終焉」(★こちらで観られます)という穴だらけの卵型の作品などもありました。
イヴ・クライン 「空気の建築 ANT-102」
白地に青の、スプレーで描かれたような質感の作品です。ヤシの木の周りで人々が踊っているのか苦しんでいるのか分からないようなポーズをとっていて、上の方にはフランス語で長い文章が書かれていました。この人の作品は以前「アントロポメントリー(人体測定)」というものを観たことがありますが、人を置いてそのまま青を吹きつける手法だったと記憶しています。こちらもそれと同様にインパクトのある作品でした。
この隣の部屋には以前ご紹介したマーク・ロスコの「赤の中の黒」やフランク・ステラの変形キャンバスの作品などもありました。ケネス・ノーランドなども面白いです。
参考記事:マーク・ロスコ 瞑想する絵画 (川村記念美術館)
その隣の部屋は、新収蔵品のコーナーで、モニール・ファーマンファーマイアンとシャジア・シカンダーという2人の作家を紹介していました。
まず、モニール・ファーマンファーマイアンはイラン人の作家です。幾何学模様を重ねたような鏡面に、さらに複雑な幾何学模様を作るという面白い作品で、扇を重ねたような模様の作品などもありました。イラン人だから偶像ではなくアラベスク的な感性なのかな?これは分かりやすい面白さがあって好みでした。
一方、シャジア・シカンダーはパキスタン人で、大きなホルンや骸骨、手榴弾、人骨などを組み合わせたちょっと恐ろしいモチーフながらも幻想的な作風でした。こちらは1点のみだったので、もうちょっと観たかったかな。
1階の最後はピピロッティ・リストのインスタレーション作品です。靴を脱いで垂れ幕の中に入っていくと、天井に映される映像と床に置かれた大きな鏡を覗き込むように観る作品がありました。(周りはクッションのように柔らかいのでゴロ寝をしながら観ることができます)
草むらやどこかの廊下を歩く変わった視点の映像で、中央にまた違うアングルの円形の映像が写っていました。ぽわ~ん、ぷわ~んといった感じの音楽でちょっと不気味でラリってるような感じがw この人のことはしばらく忘れていましたが、以前観た原美術館の展示が面白かったのを思い出しました。(その頃はブログをやっていませんでした)
<木の時間、石の時間>
続いては木や石をテーマにした展示のようでした。
[木は育つ]
まずは木に関するテーマのようで、入口付近には大岩オスカールの作品が並ぶ部屋がありました。
大岩オスカール 「戦争と平和(戦争)」「戦争と平和(平和)」
2枚セットの大きめの作品(屏風?)で、戦争はモノトーン、平和は色鮮やかに描かれています。両方とも構図は似ていますが背景が違っていて、戦争の方は木に囲まれた家とその下で燃えているような街があります。それに対して平和は、背景には高速道路の通った日本の街が爽やかな色で描かれていました。ほぼ同じ構図でもこうも違うというのは面白かったです。
この近くには大岩オスカールの作品は3点程度あって、「ホワイト(オス)カー」という絵も良かったです。
[木の姿、人の姿]
次の部屋は駒井哲郎のエッチングが並ぶコーナーでした。精密に木を描いたものが多かったかな。部屋の中央には舟越桂の人物胸像が3点あり、これもかなり好みです。残念ながらスフィンクスは無かったですが、象嵌された目が独特でどこかシュールさを感じます。
参考記事:駒井哲郎作品展 福原コレクション (資生堂ギャラリー)
[木の下で -石、そして土]
同じ部屋をすすむと栗田宏一が集めた小さな石を標本にした作品がありました。様々な模様や形の石が並んでいるのですが、よく集めたものだとちょっと驚きました。
この部屋の隣にはロジャー・アックリングの「テムズの木」という作品がありました。気になったのが、素材の覧に、木と太陽光線となっている点でした。また、この辺の部屋には中林忠良のエッチング作品もずらっと並んでいました。
<特集展示|淺井裕介>
最後は淺井裕介の特集展示です。部屋に入って驚くのは、壁画のように巨大な作品が並んでいる点に加え、足場を組むほどの巨大な製作中の作品がある点で、材料や脚立などもあってまさに製作中といった感じでした。
作風としては模様と動物がびっしり描かれれていて、おとぎ話のような楽しい雰囲気があります。茶色や黄色、赤など控えめで落ち着いた色合いとなっているのも好みでした。
特集展示の部屋を出ると通路には栗田宏一が集めた土や全国の砂などが展示されていました。
ということで、私としてはベルリン展よりもこちらの展示のほうが楽しめました。もう終わってしまいましたが、常設なのでまたいずれ観る機会もあるかと思います。
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前回ご紹介したベルリン展を観た後、同じ東京都現代美術館で「建築、アートがつくりだす新しい環境―これからの“感じ”」を観てきました。

【展覧名】
建築、アートがつくりだす新しい環境―これからの“感じ”
【公式サイト】
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/129/
【会場】東京都現代美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】清澄白河駅、木場駅、菊川駅など
【会期】2011年10月29日(土)~2012年1月15日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
混むというほどではないですが、お客さんは結構多くて賑わっていました。
さて、この展示は現代の建築家やアーティストが社会の問題に対してどのように提案をしてきたのかを示す内容だそうで、14カ国28組の建築家、アーティストの作品が展示されていました。模型やインスタレーション、写真などが並んでいましたので、気に入った作品を通してご紹介していこうと思います。
まずは3階から展示から始まります。
[妹島和世+西沢立衛/SANAA|Kazuyo Sejima+Ryue Nishizawa/SANAA] ★こちらで観られます
ロレックス・ラーニング・センターという緩やかな起伏のある建物 …というより丘のような有機的な曲線を持った構造体と言った感じの模型が置かれていました。この建物は実在していて、周りに写真もあるのですが近未来的で内装まで調和していました。これは見た目からして面白い建物です。
[フランク・O・ゲーリー|Frank O. Gehry] ★こちらで観られます
この人のコーナーは「エイト・スプルース・ストリート」という構造のビルの模型が並んでいました。近くで、表面がひん曲がってる模型だなーなんて言ってる人がいたのですが、実際に出来上がったビルも表面がぐにゃっと曲がっているので、そういうものなんですw 建物の写真もうねりがあるように見えて、波打っているような感じでした。模型は沢山の種類があったので、いくつも計画していたのかな。
[ダグ+マイク・スターン|Doug + Mike Starn] ★こちらで観られます
ここにはガラスのドームと、割れたガラス片などがあり、壁には竹を組み合わせて作った巨大な建造物の写真が展示されていました。この写真はメトロポリタン美術館で竹を組み合わせて作ったインスタレーションのようで、半年かけてロッククライマーと共に創り上げたようです。建物の形は近代的なのに素材が竹でちょっと素朴な雰囲気があるのが面白かったです。
[クリスチャン・ケレツ|Christian Kerez] ★こちらで観られます
これは主に映像のコーナーで、岩の塊のような建物を作る様子を撮ったものです。土と干し草で形と空間の枠を作った後にコンクリを流しこんでいき、乾いた後に干し草を山羊に食べさせることで中の部屋を作っていました。洞窟のような部屋でありながらどこか洒落た雰囲気がありました。近くには模型も展示されていました。
[フィオナ・タン|Fiona Tan] ★こちらで観られます
これはごろ寝しながら観られる映像作品で、瀬戸内海の村の様子を撮ったものです。長いので全部は観ていませんが、私が観た時は瀬戸内海の素朴な生活の様子と、直島福武美術館財団が近隣の島々で展開するアートプロジェクトの共生の様子が流れていました。ドキュメントとしても面白かったです。
続いて2階に映像が1点だけあり、その後は1階の展示です。
[AMID.cero 9] ★こちらで観られます
大きなドーム状の(パラシュートのような)作品で、金色をしています。何のためのものかわかりませんが、お祭りの場に使われるようで、観ているだけでも楽しげな雰囲気をしています。近くには車で凧のように揚げる絵や、野外にテントのように設置する様子を描いたものなどもあり、このドームの使われ方を説明しているようでした。近くにいた子供たちも喜んでいたし、遊園地的なものを感じます。
[伊東豊雄|Toyo Ito] ★こちらで観られます
巨大な洞窟か巣穴のような感じの建物の模型です。丸みを帯びたフォルムは優美で、人の大きさに比べてかなり大きいようでした。
この近くにはさきほどご紹介したロレックス・ラーニング・センターが話すことができたら?という映像もありました。暗室の入口で3D眼鏡を借りて映像を観ると、3Dとなったロレックス・ラーニング・センターの中に入っているような気分になりました。
屋外にも何点か展示がありました。
[トランスゾーラー+近藤哲雄|Tetsuo Kondo+Transsolar]
これは会場の外にこんな感じで置かれています。クラウドスケープというもので、中には人工の雲が立ち込めています。

私も5分ほど並んでこちらを体験してみたのですが、部屋の中には雲(むしろ霧?)が立ちこめていて、常に雲を噴射しています。何故か生ぬるくてアルコールのような匂いもするかなw 階段を登ると下よりもさらに曇っていて、下の様子がわからず雲海にいるような感じで面白かったです。
ということで、実際に体験できる作品も含めて多種多様で面白い建物の模型や写真が集まった展示でした。こんなのが実現しているのかと驚く建物も結構あったので楽しかったです。もう1日しか残っていませんが、建築好きの方は見ておくと良いかも知れません。

【展覧名】
建築、アートがつくりだす新しい環境―これからの“感じ”
【公式サイト】
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/129/
【会場】東京都現代美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】清澄白河駅、木場駅、菊川駅など
【会期】2011年10月29日(土)~2012年1月15日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
混むというほどではないですが、お客さんは結構多くて賑わっていました。
さて、この展示は現代の建築家やアーティストが社会の問題に対してどのように提案をしてきたのかを示す内容だそうで、14カ国28組の建築家、アーティストの作品が展示されていました。模型やインスタレーション、写真などが並んでいましたので、気に入った作品を通してご紹介していこうと思います。
まずは3階から展示から始まります。
[妹島和世+西沢立衛/SANAA|Kazuyo Sejima+Ryue Nishizawa/SANAA] ★こちらで観られます
ロレックス・ラーニング・センターという緩やかな起伏のある建物 …というより丘のような有機的な曲線を持った構造体と言った感じの模型が置かれていました。この建物は実在していて、周りに写真もあるのですが近未来的で内装まで調和していました。これは見た目からして面白い建物です。
[フランク・O・ゲーリー|Frank O. Gehry] ★こちらで観られます
この人のコーナーは「エイト・スプルース・ストリート」という構造のビルの模型が並んでいました。近くで、表面がひん曲がってる模型だなーなんて言ってる人がいたのですが、実際に出来上がったビルも表面がぐにゃっと曲がっているので、そういうものなんですw 建物の写真もうねりがあるように見えて、波打っているような感じでした。模型は沢山の種類があったので、いくつも計画していたのかな。
[ダグ+マイク・スターン|Doug + Mike Starn] ★こちらで観られます
ここにはガラスのドームと、割れたガラス片などがあり、壁には竹を組み合わせて作った巨大な建造物の写真が展示されていました。この写真はメトロポリタン美術館で竹を組み合わせて作ったインスタレーションのようで、半年かけてロッククライマーと共に創り上げたようです。建物の形は近代的なのに素材が竹でちょっと素朴な雰囲気があるのが面白かったです。
[クリスチャン・ケレツ|Christian Kerez] ★こちらで観られます
これは主に映像のコーナーで、岩の塊のような建物を作る様子を撮ったものです。土と干し草で形と空間の枠を作った後にコンクリを流しこんでいき、乾いた後に干し草を山羊に食べさせることで中の部屋を作っていました。洞窟のような部屋でありながらどこか洒落た雰囲気がありました。近くには模型も展示されていました。
[フィオナ・タン|Fiona Tan] ★こちらで観られます
これはごろ寝しながら観られる映像作品で、瀬戸内海の村の様子を撮ったものです。長いので全部は観ていませんが、私が観た時は瀬戸内海の素朴な生活の様子と、直島福武美術館財団が近隣の島々で展開するアートプロジェクトの共生の様子が流れていました。ドキュメントとしても面白かったです。
続いて2階に映像が1点だけあり、その後は1階の展示です。
[AMID.cero 9] ★こちらで観られます
大きなドーム状の(パラシュートのような)作品で、金色をしています。何のためのものかわかりませんが、お祭りの場に使われるようで、観ているだけでも楽しげな雰囲気をしています。近くには車で凧のように揚げる絵や、野外にテントのように設置する様子を描いたものなどもあり、このドームの使われ方を説明しているようでした。近くにいた子供たちも喜んでいたし、遊園地的なものを感じます。
[伊東豊雄|Toyo Ito] ★こちらで観られます
巨大な洞窟か巣穴のような感じの建物の模型です。丸みを帯びたフォルムは優美で、人の大きさに比べてかなり大きいようでした。
この近くにはさきほどご紹介したロレックス・ラーニング・センターが話すことができたら?という映像もありました。暗室の入口で3D眼鏡を借りて映像を観ると、3Dとなったロレックス・ラーニング・センターの中に入っているような気分になりました。
屋外にも何点か展示がありました。
[トランスゾーラー+近藤哲雄|Tetsuo Kondo+Transsolar]
これは会場の外にこんな感じで置かれています。クラウドスケープというもので、中には人工の雲が立ち込めています。

私も5分ほど並んでこちらを体験してみたのですが、部屋の中には雲(むしろ霧?)が立ちこめていて、常に雲を噴射しています。何故か生ぬるくてアルコールのような匂いもするかなw 階段を登ると下よりもさらに曇っていて、下の様子がわからず雲海にいるような感じで面白かったです。
ということで、実際に体験できる作品も含めて多種多様で面白い建物の模型や写真が集まった展示でした。こんなのが実現しているのかと驚く建物も結構あったので楽しかったです。もう1日しか残っていませんが、建築好きの方は見ておくと良いかも知れません。
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先週の土曜日に、東京都現代美術館へ行って「ゼロ年代のベルリン ―わたしたちに許された特別な場所の現在(いま)」を観てきました。この展示はもう終わってしまいましたが、どんなものだったのか書き残しておこうと思います。

【展覧名】
ゼロ年代のベルリン ―わたしたちに許された特別な場所の現在(いま)
【公式サイト】
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/128/
【会場】東京都現代美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】清澄白河駅、木場駅、菊川駅など
【会期】2011年9月23日(金・祝)~2012年1月9日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_②_3_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
最終日の2日前だったこともあり、予想以上に混んでいて、映像作品などは人だかりができるくらいでした。
さて、この展示についてですが、ベルリンの現代アートを取り上げた内容となっています。1989年にベルリンの壁が崩壊した後もベルリンは変化を続け、ゼロ年代のベルリンは世界の中でもアーティストを魅了するスポットとなっているようで、映像、インスタレーション、絵画など様々な作品が並んでいました。非常に個性的な作品が多かったのですが、難解で理解出来ない割合も高かったので、何となく感覚で雰囲気だけでもご紹介しようかと思います。
まずは地下の展示室から始まります。
[ネヴィン・アラダグ|Nevin Alada?] ★こちらで観られます
入り口付近にあった映像作品の作家です。街を見渡せる屋上に4人の女性がヘッドフォンをつけて現れ、曲名らしきものが書かれたTシャツとハイヒールの姿でそれぞれが別々に踊り出します。鑑賞者も無線型のヘッドフォンをつけるとその音楽を聴くことができるのですが、4人の音楽はそれぞれ違って、ポップなものやテクノ風のアップテンポの曲、スローな曲などバラバラです。皆それぞれ違った曲で踊っているので、踊りもバラバラでした。何を意図しているか分かりませんが、音楽が連動しない時はハイヒールのカンカンいう音しか聞こえず奇妙な感じでした。
[アリシア・クワデ|Alicja Kwade]
この人のコーナーは29体もの大小の陶器人形が並んだ作品で、位置や高さを調節してお互いに手を繋いだり抱き合っているように見えます。右が大きめで左に向かって徐々に小さくなる感じかな。これは発想が面白く、元々そういうセットであるかのような一体感がありました。
[フジ・リユナイテッド(サイモン・フジワラ & カン・フジワラ)|Fuji Re-United(Simon Fujiwara & Kan Fujiwara)]
この人のコーナーは、畳敷きにテーブルが置かれた部屋のような舞台セット?と映像作品がありました。畳の上には飛び散った陶器の欠片があり、テーブルにハンマーも置かれています。これだけだと意味が分からないのですが、これは劇で使うもののようで、役者と作家の舞台の前の打ち合わせのような映像でその意図を話しています。サイモン・フジワラはイギリス人と日本人のハーフで、劇の内容は日本人の父親と長く疎遠だった彼が父親との絆を求めて陶器を作るようになったという話から始まり、この舞台で使うバーナード・リーチの陶器のレプリカを一緒に制作したと話します。役者はその父親役(外国人が日本人役をするわけですが)をやるにあたって話を訊いていき、ラストはどうなるか尋ねると、まだ決めていないが本物のバーナード・リーチの本物の陶器を壊すと答えます。壊さないといけない理由も色々と話すのですが、最後はその役者に本物の陶器を壊させます。(それが本当に本物なのかはわかりません) と、話の筋は大体わかったのですが、それで何を伝えたいのかいまいちわからず、陶器を破壊するという点だけが印象的でした。
[ヨン・ボック|John Bock]
この人のコーナーは映像作品とその映像に出てくる持ち物が展示されていました。結構長い映像なので全部は観ていませんが、私が観た時は東京をトランクを持って回り、即興でパフォーマンスを行う様子が映されていて、地下鉄のホームのベンチ(竹橋かな?)で何かを組み立てては元に戻すというのを繰り返していました。これも意図がよく分かりませんが、ちょっと不気味な雰囲気もありどこかシュールなものを感じました。
…この辺りまでで思った以上に映像作品で時間を使ってしまったので、この辺から鑑賞スピードを上げました。 ここからは一言メモみたいな感じですw
[シモン・デュブレー・メラー|Simon Dybbroe Moller]
この人の作品は本のような素材に描かれた絵?やネットの掛かった絵?でした。
[フィル・コリンズ|Phil Collins]
この人の作品は映像で、マレーシアのスキンヘッドの集団を撮ったものでした。ちょっと悲しげな音楽が流れていました。
[ヘギュ・ヤン|Haegue Yang]
この人の作品は地層のような感じの幾何学模様の絵画作品で、部屋一面に並んでいました。
[オマー・ファスト|Omer Fast]
この人の作品は2画面の映像作品で、車の中で言い争っているような男女の場面を流していました。左右でアングルが違ったり写しているものが違ったりしていました。これも何のことかよく分からず。
[ミン・ウォン|Ming Wong]
こちらも映像で、5つの小部屋のように分けられた所に、同じ映像が流れていました。古い映画(テオレマ)を作家が再演している様子となっているらしいのですが、そもそもオリジナルを観たことがないので、どこがどう違うのか・変わらないのかなどは全くわかりませんでした。ポスターや映画中のシーンと思われる絵もありました。
[イザ・ゲンツケン|Isa Genzken]
この人のコーナーは、升目状のレンズのようなものがあるガラス板を何枚か合わせて、四角柱にしたものがいくつかならんでいました。ガラス張りの緊張感や高みへの欲望、脆さを表現しているようです。
[カタリーナ・グロッセ|Katharina Grosse]
この人の作品は大型の抽象絵画で、スプレーガンで製作しているようです。原色が混じり合うような強烈さがあり、したたるような感じでした。
[アンリ・サラ|Anri Sala]
この人の作品は映像で、屋上でDJが曲を繋げている様子と、その後ろに映っている街中のあちこちから打ち上げ花火が上がる様子が映しだされていました。BGMと合わせてお祭り騒ぎをしているように観えました。
[マティアス・ヴェルムカ & ミーシャ・ラインカウフ|Matthias Wermke and Mischa Leinkauf]
この人の作品は映像だったようですが見忘れました。
[キアスティーネ・レープストーフ|Kirstine Roepstroff]
この人の作品は拡大コピーした新聞や布に色々とコラージュを貼りつけていくものでした。縦長の短冊のようなものを貼っていて、結構洒落た雰囲気でした。
続いて1階の展示です。どこに作品があるのかちょっと迷いましたw
[サーダン・アフィフ|Saadane Afif]
この人の作品は、歪んだ虹色の大型フィルム板が3つほど回転しているものでした。観ている自分も写り込んでいて、キラキラと光っています。部屋には音楽も流れていて一体となっているようでした。
[クリスチャン・ヤンコフスキー|Christian Jankowski]
この人の作品は映像で、キリストのイメージに相応しい俳優をオーディションするという内容でした。3人の役者が十字架を背負って歩く様子を、審査員たちが議論する様子が映されていました。
ということで、映像が多かったのでちゃんと観ると時間がかかる内容でした。しかし私には難しいものばかりで意図がわからず、現代アートへの苦手意識は深まるのでした…w パンフレットにはちゃんと解説もあるのですが、言葉ではなく作品自体で素人でも面白さが分かるようなものがあればなあと。特に映像で意味が分からないのは辛かったw とは言え、会場では大いに楽しんでいるお客さんもいたので、現代アートが好きな人には面白かったのだと思います。私の受け止め方の問題かと。


【展覧名】
ゼロ年代のベルリン ―わたしたちに許された特別な場所の現在(いま)
【公式サイト】
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/128/
【会場】東京都現代美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】清澄白河駅、木場駅、菊川駅など
【会期】2011年9月23日(金・祝)~2012年1月9日(月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_②_3_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
最終日の2日前だったこともあり、予想以上に混んでいて、映像作品などは人だかりができるくらいでした。
さて、この展示についてですが、ベルリンの現代アートを取り上げた内容となっています。1989年にベルリンの壁が崩壊した後もベルリンは変化を続け、ゼロ年代のベルリンは世界の中でもアーティストを魅了するスポットとなっているようで、映像、インスタレーション、絵画など様々な作品が並んでいました。非常に個性的な作品が多かったのですが、難解で理解出来ない割合も高かったので、何となく感覚で雰囲気だけでもご紹介しようかと思います。
まずは地下の展示室から始まります。
[ネヴィン・アラダグ|Nevin Alada?] ★こちらで観られます
入り口付近にあった映像作品の作家です。街を見渡せる屋上に4人の女性がヘッドフォンをつけて現れ、曲名らしきものが書かれたTシャツとハイヒールの姿でそれぞれが別々に踊り出します。鑑賞者も無線型のヘッドフォンをつけるとその音楽を聴くことができるのですが、4人の音楽はそれぞれ違って、ポップなものやテクノ風のアップテンポの曲、スローな曲などバラバラです。皆それぞれ違った曲で踊っているので、踊りもバラバラでした。何を意図しているか分かりませんが、音楽が連動しない時はハイヒールのカンカンいう音しか聞こえず奇妙な感じでした。
[アリシア・クワデ|Alicja Kwade]
この人のコーナーは29体もの大小の陶器人形が並んだ作品で、位置や高さを調節してお互いに手を繋いだり抱き合っているように見えます。右が大きめで左に向かって徐々に小さくなる感じかな。これは発想が面白く、元々そういうセットであるかのような一体感がありました。
[フジ・リユナイテッド(サイモン・フジワラ & カン・フジワラ)|Fuji Re-United(Simon Fujiwara & Kan Fujiwara)]
この人のコーナーは、畳敷きにテーブルが置かれた部屋のような舞台セット?と映像作品がありました。畳の上には飛び散った陶器の欠片があり、テーブルにハンマーも置かれています。これだけだと意味が分からないのですが、これは劇で使うもののようで、役者と作家の舞台の前の打ち合わせのような映像でその意図を話しています。サイモン・フジワラはイギリス人と日本人のハーフで、劇の内容は日本人の父親と長く疎遠だった彼が父親との絆を求めて陶器を作るようになったという話から始まり、この舞台で使うバーナード・リーチの陶器のレプリカを一緒に制作したと話します。役者はその父親役(外国人が日本人役をするわけですが)をやるにあたって話を訊いていき、ラストはどうなるか尋ねると、まだ決めていないが本物のバーナード・リーチの本物の陶器を壊すと答えます。壊さないといけない理由も色々と話すのですが、最後はその役者に本物の陶器を壊させます。(それが本当に本物なのかはわかりません) と、話の筋は大体わかったのですが、それで何を伝えたいのかいまいちわからず、陶器を破壊するという点だけが印象的でした。
[ヨン・ボック|John Bock]
この人のコーナーは映像作品とその映像に出てくる持ち物が展示されていました。結構長い映像なので全部は観ていませんが、私が観た時は東京をトランクを持って回り、即興でパフォーマンスを行う様子が映されていて、地下鉄のホームのベンチ(竹橋かな?)で何かを組み立てては元に戻すというのを繰り返していました。これも意図がよく分かりませんが、ちょっと不気味な雰囲気もありどこかシュールなものを感じました。
…この辺りまでで思った以上に映像作品で時間を使ってしまったので、この辺から鑑賞スピードを上げました。 ここからは一言メモみたいな感じですw
[シモン・デュブレー・メラー|Simon Dybbroe Moller]
この人の作品は本のような素材に描かれた絵?やネットの掛かった絵?でした。
[フィル・コリンズ|Phil Collins]
この人の作品は映像で、マレーシアのスキンヘッドの集団を撮ったものでした。ちょっと悲しげな音楽が流れていました。
[ヘギュ・ヤン|Haegue Yang]
この人の作品は地層のような感じの幾何学模様の絵画作品で、部屋一面に並んでいました。
[オマー・ファスト|Omer Fast]
この人の作品は2画面の映像作品で、車の中で言い争っているような男女の場面を流していました。左右でアングルが違ったり写しているものが違ったりしていました。これも何のことかよく分からず。
[ミン・ウォン|Ming Wong]
こちらも映像で、5つの小部屋のように分けられた所に、同じ映像が流れていました。古い映画(テオレマ)を作家が再演している様子となっているらしいのですが、そもそもオリジナルを観たことがないので、どこがどう違うのか・変わらないのかなどは全くわかりませんでした。ポスターや映画中のシーンと思われる絵もありました。
[イザ・ゲンツケン|Isa Genzken]
この人のコーナーは、升目状のレンズのようなものがあるガラス板を何枚か合わせて、四角柱にしたものがいくつかならんでいました。ガラス張りの緊張感や高みへの欲望、脆さを表現しているようです。
[カタリーナ・グロッセ|Katharina Grosse]
この人の作品は大型の抽象絵画で、スプレーガンで製作しているようです。原色が混じり合うような強烈さがあり、したたるような感じでした。
[アンリ・サラ|Anri Sala]
この人の作品は映像で、屋上でDJが曲を繋げている様子と、その後ろに映っている街中のあちこちから打ち上げ花火が上がる様子が映しだされていました。BGMと合わせてお祭り騒ぎをしているように観えました。
[マティアス・ヴェルムカ & ミーシャ・ラインカウフ|Matthias Wermke and Mischa Leinkauf]
この人の作品は映像だったようですが見忘れました。
[キアスティーネ・レープストーフ|Kirstine Roepstroff]
この人の作品は拡大コピーした新聞や布に色々とコラージュを貼りつけていくものでした。縦長の短冊のようなものを貼っていて、結構洒落た雰囲気でした。
続いて1階の展示です。どこに作品があるのかちょっと迷いましたw
[サーダン・アフィフ|Saadane Afif]
この人の作品は、歪んだ虹色の大型フィルム板が3つほど回転しているものでした。観ている自分も写り込んでいて、キラキラと光っています。部屋には音楽も流れていて一体となっているようでした。
[クリスチャン・ヤンコフスキー|Christian Jankowski]
この人の作品は映像で、キリストのイメージに相応しい俳優をオーディションするという内容でした。3人の役者が十字架を背負って歩く様子を、審査員たちが議論する様子が映されていました。
ということで、映像が多かったのでちゃんと観ると時間がかかる内容でした。しかし私には難しいものばかりで意図がわからず、現代アートへの苦手意識は深まるのでした…w パンフレットにはちゃんと解説もあるのですが、言葉ではなく作品自体で素人でも面白さが分かるようなものがあればなあと。特に映像で意味が分からないのは辛かったw とは言え、会場では大いに楽しんでいるお客さんもいたので、現代アートが好きな人には面白かったのだと思います。私の受け止め方の問題かと。
記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。


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前回ご紹介した旧新橋停車場 鉄道歴史展示室の展示を観た後、京橋まで移動してINAXギャラリーで「種子のデザイン‐旅するかたち‐ 展 Seed Design Seed Design--Shapes for Traveling」を観てきました。

【展覧名】
種子のデザイン‐旅するかたち‐ 展 Seed Design
Seed Design--Shapes for Traveling
【公式サイト】
http://inax.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001949.html
【会場】INAXギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】銀座線京橋駅 都営浅草線宝町
【会期】2011年12月1日(木)~2012年2月25日(土)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(平日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
年末の平日(しかも閉館直前)に行ったこともあり、空いていて快適に観ることができました。
さて、今回の展示は種子や果実の形を通して種子を撒くための様々な工夫を紹介する内容で、「種子散布生態学」というものの一端を知ることができる展覧となっています。普段あまり植物の種について考えたことも無かったのですが、植物は様々な方法で種を適切な場所に運んでいるようです。ここではその方法ごとに標本が展示されていましたので、それに沿ってご紹介しようと思います
<風>
まず入口付近は風に飛ばされて飛ぶタイプの種子についてのコーナーです。松ぼっくりがいくつか並んでいて、様々な形をしています。解説によると松ぼっくりの鱗片は松かさというそうで、湿度が高いと閉じ、乾燥すると開くようになっています。種子には薄い羽がついていて、それを使って飛んでいくそうで、翼は松かさの鱗の表面が剥がれたもののようです。私は松ぼっくりは種そのものかと思っていましたので、飛んで行くというのにちょっと驚き。(知らなすぎなだけかもしれませんがw)
他にも薄い殻の翼のようなものがついた、キリ、ソリザヤノキ、ウバユリ、アカマツなど30種類くらいの種や、ワタ、キワタ、カポックなどの綿状の種子などもありました。また、特に面白かったのはスカフィウムというアオギリの仲間で、ボート型の大きな羽をつけて舳先の種子を重心として回転して舞うようでした。
<火>
続いては火によって散布される種子のコーナーです。火なんて種が燃えるだけだろ…と思ったのですが、世界には山火事になるまで待つ変わり者がいるようです。オーストラリアのように自然に山火事になるところでは、ハケアやバンクシアという種類の植物があり、堅い2枚貝のような形の中に種子が入っていて、山火事が起きるとその熱によって乾燥しカプセルが開かれ散布される仕組みだそうです。火事のあとは焼け野原が広がるため、空き地が出来て光も十分で、灰の肥料もあることから次世代の育成環境として適しているようです。ここにはハケアがあったのですが、本当に分厚いカスタネットのようで見るからに堅そうでした。
なお、そうした植物がある所では山火事の消火活動もその生態系を知っておく必要もあるそうです。山火事がないといけないというのも難しいものですw
<自力>
続いては自力で種子を散布する種類についてのコーナーです。ピンカド、カラスノエンドウ、フジ、ハッカクなどが並んでいて、例えばカラスノエンドウは乾燥すると捻れて収縮し、中の種子をはじき飛ばすそうです。その為か、ここには螺旋状の形をしている植物が多いようでした。湿度や乾燥というのは種子にとって重要な要素なのかもしれません。
部屋の奥あたりには種子の模型がありました。投げて遊べるのですが、ヘリコプターのように回転しながら落ちる様子を見ることができます。
<水>
部屋の反対側に進むと、水の流れを利用して散布される種類のコーナーです。川や海流の流れに乗る為には浮く必要があるのですが、種子や果実に空気室があったり繊維質・コルク質のように軽い素材となっているようです。また、水に浸かっても良いように防水性なども特徴があるようです。
ここにはココヤシなど堅そうだけど浮かぶ種子が並んでいるのですが、ハスの仲間のように浮かばない種類もありました。蓮は種子の周りに空洞があり、重さとの釣り合いの関係で水底辺りをゆらゆら漂うそうです。水底に根ざすので合理的かも。ちなみに蓮は果床が蜂の巣状であることから、蜂の巣→はす となったのが語源だそうです。
<動物>
奥は動物によって散布される種のコーナーとなっていました。さらにここは2つの種類に分類され、1つは動物に引っ付いて散布されるもの、もう1つは食べられることによって散布されるものです。
まず引っ付くタイプですが、これは一番身近なところではオナモミの類で、棘やフックのような毛を持って動物の体毛に付きやすくなっています。ここにはライオンゴロシという面白い名前の植物もあったのですが、これはゴマ科の植物で全方位に船の錨のような棘を持っています。これが動物の体のどこにでも引っかかるようで、口で取ろうとすると口にくっついてものを食べることができなくなりライオンも苦しむことからこの名前で呼ばれるようでした。他にもキバナツノゴマというとげとげのついた巨大なオナモミみたいなものもありました。
また、食べられるタイプの種子のコーナーにはモンキーポットという壺のような種?やパラダイスナッツの殻、クヌギ、トチノキ、コナラなど見知らぬものから身近なものもまで展示されています。例としてバオバブの巨大な果実?について説明されていたのですが、バオバブには果肉に覆われた種子があり、象や猿が好んで食べるそうです。こうした種子には発芽を抑制する成分があり、動物の体内を経由すると発芽体制となるものもあるようです。そのパートナーが獣か鳥かによっても形や果実の付け方が変わるようでした。
一番奥には映像があり、蝶かグライダーのように舞う種子の映像を流していました。
ということで、予想以上に面白い展示となっていました。植物の進化の多様性に驚かされます。また、この日はこの展示だけでしたが、ここには現代美術の個展とやきものの個展の部屋もありますので、無料で十分に楽しめるかと思います。銀座~京橋に行く機会があったら覗いてみると良いかと思います。

【展覧名】
種子のデザイン‐旅するかたち‐ 展 Seed Design
Seed Design--Shapes for Traveling
【公式サイト】
http://inax.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001949.html
【会場】INAXギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】銀座線京橋駅 都営浅草線宝町
【会期】2011年12月1日(木)~2012年2月25日(土)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(平日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
年末の平日(しかも閉館直前)に行ったこともあり、空いていて快適に観ることができました。
さて、今回の展示は種子や果実の形を通して種子を撒くための様々な工夫を紹介する内容で、「種子散布生態学」というものの一端を知ることができる展覧となっています。普段あまり植物の種について考えたことも無かったのですが、植物は様々な方法で種を適切な場所に運んでいるようです。ここではその方法ごとに標本が展示されていましたので、それに沿ってご紹介しようと思います
<風>
まず入口付近は風に飛ばされて飛ぶタイプの種子についてのコーナーです。松ぼっくりがいくつか並んでいて、様々な形をしています。解説によると松ぼっくりの鱗片は松かさというそうで、湿度が高いと閉じ、乾燥すると開くようになっています。種子には薄い羽がついていて、それを使って飛んでいくそうで、翼は松かさの鱗の表面が剥がれたもののようです。私は松ぼっくりは種そのものかと思っていましたので、飛んで行くというのにちょっと驚き。(知らなすぎなだけかもしれませんがw)
他にも薄い殻の翼のようなものがついた、キリ、ソリザヤノキ、ウバユリ、アカマツなど30種類くらいの種や、ワタ、キワタ、カポックなどの綿状の種子などもありました。また、特に面白かったのはスカフィウムというアオギリの仲間で、ボート型の大きな羽をつけて舳先の種子を重心として回転して舞うようでした。
<火>
続いては火によって散布される種子のコーナーです。火なんて種が燃えるだけだろ…と思ったのですが、世界には山火事になるまで待つ変わり者がいるようです。オーストラリアのように自然に山火事になるところでは、ハケアやバンクシアという種類の植物があり、堅い2枚貝のような形の中に種子が入っていて、山火事が起きるとその熱によって乾燥しカプセルが開かれ散布される仕組みだそうです。火事のあとは焼け野原が広がるため、空き地が出来て光も十分で、灰の肥料もあることから次世代の育成環境として適しているようです。ここにはハケアがあったのですが、本当に分厚いカスタネットのようで見るからに堅そうでした。
なお、そうした植物がある所では山火事の消火活動もその生態系を知っておく必要もあるそうです。山火事がないといけないというのも難しいものですw
<自力>
続いては自力で種子を散布する種類についてのコーナーです。ピンカド、カラスノエンドウ、フジ、ハッカクなどが並んでいて、例えばカラスノエンドウは乾燥すると捻れて収縮し、中の種子をはじき飛ばすそうです。その為か、ここには螺旋状の形をしている植物が多いようでした。湿度や乾燥というのは種子にとって重要な要素なのかもしれません。
部屋の奥あたりには種子の模型がありました。投げて遊べるのですが、ヘリコプターのように回転しながら落ちる様子を見ることができます。
<水>
部屋の反対側に進むと、水の流れを利用して散布される種類のコーナーです。川や海流の流れに乗る為には浮く必要があるのですが、種子や果実に空気室があったり繊維質・コルク質のように軽い素材となっているようです。また、水に浸かっても良いように防水性なども特徴があるようです。
ここにはココヤシなど堅そうだけど浮かぶ種子が並んでいるのですが、ハスの仲間のように浮かばない種類もありました。蓮は種子の周りに空洞があり、重さとの釣り合いの関係で水底辺りをゆらゆら漂うそうです。水底に根ざすので合理的かも。ちなみに蓮は果床が蜂の巣状であることから、蜂の巣→はす となったのが語源だそうです。
<動物>
奥は動物によって散布される種のコーナーとなっていました。さらにここは2つの種類に分類され、1つは動物に引っ付いて散布されるもの、もう1つは食べられることによって散布されるものです。
まず引っ付くタイプですが、これは一番身近なところではオナモミの類で、棘やフックのような毛を持って動物の体毛に付きやすくなっています。ここにはライオンゴロシという面白い名前の植物もあったのですが、これはゴマ科の植物で全方位に船の錨のような棘を持っています。これが動物の体のどこにでも引っかかるようで、口で取ろうとすると口にくっついてものを食べることができなくなりライオンも苦しむことからこの名前で呼ばれるようでした。他にもキバナツノゴマというとげとげのついた巨大なオナモミみたいなものもありました。
また、食べられるタイプの種子のコーナーにはモンキーポットという壺のような種?やパラダイスナッツの殻、クヌギ、トチノキ、コナラなど見知らぬものから身近なものもまで展示されています。例としてバオバブの巨大な果実?について説明されていたのですが、バオバブには果肉に覆われた種子があり、象や猿が好んで食べるそうです。こうした種子には発芽を抑制する成分があり、動物の体内を経由すると発芽体制となるものもあるようです。そのパートナーが獣か鳥かによっても形や果実の付け方が変わるようでした。
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