Archive | 2009年04月
ゴールデンウィークに突入したので、初日に鎌倉~長谷~江ノ島のコースで日帰り旅行をしてきました。観るところが多くて、スケジュール的に無理があったかも。 しかし、美味しいところを回ってきたので写真で回顧。
まずは鎌倉駅を出て、商店街のような道を通って鶴岡八幡宮へ。
入ってすぐのところにある古い橋。この橋は渡れません

屋台が結構あってお祭りみたいです。

神奈川県立近代美術館の分館があります。行きたかったけど我慢(><)

ここで清めてから参拝します

なんだか神秘的です

少し進むと階段下に舞殿があります。ここで奉納の舞を踊るらしいです。

左にある大銀杏は天然記念物。 ここには写っていませんが、この辺は遠足とおぼしき子供が沢山いました。

鶴岡八幡宮。朱色が映える素晴らしい建築物です。

裏手の小川です。新緑が涼しげ

裏手にある鎌倉国宝堂。観たい!!けど我慢(><)

向こうに見えるのは弁天堂

モネの睡蓮みたいな風景

「君が代」に出てくる「さざれいし」です。乳液状のが固まったものらしいです。

ちょっと八幡宮から離れた頼朝の墓まで行ってみました。
頼朝の墓の前の階段。5段+45段+3段で53段あり、頼朝の享年と同じ数になります。

このお墓でも何枚か撮りましたが、古いとはいえお墓なので公開は自重します。
正面の参道から鎌倉駅に歩いていきました。
八幡宮の正面の参道です。まっすぐに鎌倉駅の前あたりまで伸びています。
この木は桜みたいですので、桜の時期は凄いことになってそうです。

道の脇ではつつじが咲き誇っていました。

鎌倉駅のすぐ近くです。なるべく人を避けてとったらなんか変な構図w

ということで、観たいところが次から次へと出てきます。時間があったら全部みたかったなあ。
次回は長谷の大仏と長谷寺を紹介します。
⇒ こちらです
まずは鎌倉駅を出て、商店街のような道を通って鶴岡八幡宮へ。
入ってすぐのところにある古い橋。この橋は渡れません

屋台が結構あってお祭りみたいです。

神奈川県立近代美術館の分館があります。行きたかったけど我慢(><)

ここで清めてから参拝します

なんだか神秘的です

少し進むと階段下に舞殿があります。ここで奉納の舞を踊るらしいです。

左にある大銀杏は天然記念物。 ここには写っていませんが、この辺は遠足とおぼしき子供が沢山いました。

鶴岡八幡宮。朱色が映える素晴らしい建築物です。

裏手の小川です。新緑が涼しげ

裏手にある鎌倉国宝堂。観たい!!けど我慢(><)

向こうに見えるのは弁天堂

モネの睡蓮みたいな風景

「君が代」に出てくる「さざれいし」です。乳液状のが固まったものらしいです。

ちょっと八幡宮から離れた頼朝の墓まで行ってみました。
頼朝の墓の前の階段。5段+45段+3段で53段あり、頼朝の享年と同じ数になります。

このお墓でも何枚か撮りましたが、古いとはいえお墓なので公開は自重します。
正面の参道から鎌倉駅に歩いていきました。
八幡宮の正面の参道です。まっすぐに鎌倉駅の前あたりまで伸びています。
この木は桜みたいですので、桜の時期は凄いことになってそうです。

道の脇ではつつじが咲き誇っていました。

鎌倉駅のすぐ近くです。なるべく人を避けてとったらなんか変な構図w

ということで、観たいところが次から次へと出てきます。時間があったら全部みたかったなあ。
次回は長谷の大仏と長谷寺を紹介します。
⇒ こちらです
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ルーブル展も素晴らしいですが、ここの常設は流石としかいいようがない取り揃えです。
(ここは建物自体もル・コルビュジエが設計した貴重な建築物だったりします。)
特別展を観たら、是非、常設も観ることをお勧めします。
実は↓ここでかなり観られますが、生で観ると感動が違いますよ^^
http://collection.nmwa.go.jp/artizeweb/search_5_area.do
※常設展は撮影可能ですので何枚か写真をとってきました。
掲載等に問題があったらすぐに削除しますのでお知らせください。
※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。
まずはちょっとルーブル展に関連がありそうな作品
聖ステパノです。ルーブル展の同じシーンの絵とはだいぶ違う画風です

ルーブル展の天国の栄光にちょっと雰囲気にてるかも。

ルーブル展の若い頃のマリアとこの「悲しみの聖母」を比べてみてください。

安らかに眠っています。ルーベンスの作品です。

構図はルーベンスだったかな。それっぽい画風です。

この絵もルーブル展で似た感じの絵がありました。主題が似ていることはよくあります。

いわいるヴァニタス画 髑髏は死、時計は時間といったように意味とメッセージが込められています

ここからは単に好きな絵
背景の空模様が好きです。手前ではサテュロスが踊っています

この絵を観るために常設に通っていますw 溢れんばかりの魅力と若さです。服の半透明の部分とかも素晴らしい

この絵に見覚えあるかたも多いでしょう。以前開催されたコロー展の最後のほうにありました

モネの作品が充実しています。

モネは一番好きなんです(><)

ルノアールの傑作です

ゴッホです。絵の具の盛り上がりを実物で確認してください。

常設というか、入り口にあるロダンの地獄の門です。真ん中に考える人がいます

おまけ 不忍池の夕暮れ

このほかにも素晴らしい作品が沢山あります。ここだけ観てもいい位です。
もうすぐ常設を閉鎖して、6月には長かった改装がようやく終わるとか。楽しみです(><)
(ここは建物自体もル・コルビュジエが設計した貴重な建築物だったりします。)
特別展を観たら、是非、常設も観ることをお勧めします。
実は↓ここでかなり観られますが、生で観ると感動が違いますよ^^
http://collection.nmwa.go.jp/artizeweb/search_5_area.do
※常設展は撮影可能ですので何枚か写真をとってきました。
掲載等に問題があったらすぐに削除しますのでお知らせください。
※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。
まずはちょっとルーブル展に関連がありそうな作品
聖ステパノです。ルーブル展の同じシーンの絵とはだいぶ違う画風です

ルーブル展の天国の栄光にちょっと雰囲気にてるかも。

ルーブル展の若い頃のマリアとこの「悲しみの聖母」を比べてみてください。

安らかに眠っています。ルーベンスの作品です。

構図はルーベンスだったかな。それっぽい画風です。

この絵もルーブル展で似た感じの絵がありました。主題が似ていることはよくあります。

いわいるヴァニタス画 髑髏は死、時計は時間といったように意味とメッセージが込められています

ここからは単に好きな絵
背景の空模様が好きです。手前ではサテュロスが踊っています

この絵を観るために常設に通っていますw 溢れんばかりの魅力と若さです。服の半透明の部分とかも素晴らしい

この絵に見覚えあるかたも多いでしょう。以前開催されたコロー展の最後のほうにありました

モネの作品が充実しています。

モネは一番好きなんです(><)

ルノアールの傑作です

ゴッホです。絵の具の盛り上がりを実物で確認してください。

常設というか、入り口にあるロダンの地獄の門です。真ん中に考える人がいます

おまけ 不忍池の夕暮れ

このほかにも素晴らしい作品が沢山あります。ここだけ観てもいい位です。
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この前行って、かれこれ1ヵ月半くらいになったので、「ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画」にまた行ってきました。
前回の感想はこちら


【展覧名】
ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画
【公式サイト】
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/current.html
http://www.ntv.co.jp/louvre/
【会場】国立西洋美術館
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2009年2月28日(土)~6月14日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間50分程度 + 入場規制30分
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
土曜日に都美に行った際に通りがかったら、土砂降りのせいか、ちょっと空いてるかも!?と思って、日曜に行ったら日曜は絶好のお天気で長蛇の列でしたw プラカードには30分待ちの文字が。。。きっちり30分待ってから入場。 ちなみにこの日は上野駅構内のコンビニでチケットを買いました。全く並ばずに買える穴場です。
感想としてはこの前書いたのと同じような感じですが、改めて章毎にいくつか紹介。
【黄金の世紀とその陰】
ニコラ・プッサン「川から救われるモーセ」 ★こちらで観られます
ファラオがイスラエル人の男児を全て殺すようにと命じた際、モーセの母親が船で川に流して逃がし、それを通りがかりのファラオの王女が拾い上げたというシーン。この展覧会の後半では「ナイル川にモーセを遺棄するヨケベト」というちょっと前のシーンの絵もあります。
神話的な重厚感のある絵で、いかにもヨーロッパの絵だーってのを感じるスタートに相応しい1枚です。
ピエール・ミニャール「ド・ブロワ嬢と推定される少女の肖像」
以前も紹介しましたが、この絵は本当にいいです。平和な午後を思わせる背景に、女神像のようなポーズをとっている少女の赤いドレスが鮮烈な感じがします。犬がちょこんと座って可愛いです。
レンブラント・ファン・レイン「縁なし帽を被り、金の鎖をつけた自画像」 ★こちらで観られます
ひげを生やし、貴族っぽい品格のある面持ちをした自画像です。ちょっと眉を寄せてるように見えて、私は神経質そうだなーとか思いましたw
向かって左側の顔に光があたり、右半分と陰影がわかれているのがレンブラントっぽいかな。
フランス・ハルス 「リュートを持つ道化師」 ★こちらで観られます
遠目からみたらニヤけているのかと思いましたが、眼は爽やでにこやかかもw 派手な衣装よりもその独特の表情が忘れられません。 それと、ギターでいえばサウンドホールの部分?の緻密さや髪を振り乱しているような動きの描写も気になりました。
アンブロシウス・ボスハールト(父)「風景の見える意思のアーチの中に置かれた花束」 ★こちらで観られます
この手の絵が大好きです(><) 華やかで彩色豊かなところは勿論ですが、透明の花瓶にも注目してみました。透明のようで水が入っているのを感じる微妙な質感や、ちょっとレンズ効果が出ている様子がよく表現されているんじゃないかと。
ヨハネス・フェルメール 「レースを編む女」 ★こちらで観られます
これだけの作品が来ている時点でこの展覧会は凄いです(><)
光に包まれたかのような温かみや、周りの静けさまでもが伝わってきそうです。(って前回と同じような感想ですがw) もしクッションの赤と白の糸が無かったら・・・と想像するとこの構図と配色は天才たる由縁なのかもしれません。
ル・ナン兄弟 「農家の家族」 ★こちらで観られます
華やかな貴族や花束の絵に囲まれている中で異彩を放っているのがこの絵。当時の様子をどこまで正確に描写しているかはわかりませんが、当時、農家の家族を描こうとする画家は珍しかったのでは? 心なしか疲れた顔でこっちを見ている人がいたり、そっぽ向いていたり、犬や猫が隠れてたりと、平凡な日常の一瞬の風景のようでした。
17世紀フランドル派 「襲撃」
前回も紹介しましたが、ちょっとシニカルなところが大好きなのですw
【大航海と科学革命】
クロード・ロラン 「クリュセイスを父親のもとに返すオデュッセウス」 ★こちらで観られます
全体が黄金色に輝いているように見えます。そしてこの作品の見所はやはり真ん中で縦に走る光の線でしょう。この光が船が出て行く一瞬を感じさせ、動きが伝わってきます。これ観てると、昔の週末のTV映画のオープニングを思い出しますw 黄昏のような望郷のような。。。。
ヨアヒム・ウテワール 「アンドロメダを救うペルセウス」 ★こちらで観られます
これは何度観ても驚く構図です。美しいアンドロメダの足元には骨や貝殻がゴロゴロ、後ろでは今まさに聖と邪の決戦が行われています。怪物の禍々しさがアンドロメダをより美しく感じさせます。肌に輝きすら感じるしw
ペーテル・パウル・ルーベンス 「ユノに欺かれるイクシオン」 ★こちらで観られます
ルーベンスの凄いところはなんと言っても肉体の表現だと思います。そしてその色合いの緻密さが引き立てます。 前回観た時は気が付かなかったのですが、よーく観ると偽者(左)のユノは左足の先が曖昧になってきています。そして眼はうつろで魂が抜けている感じでした。
【聖人の世紀における古代文明の遺産】
カルロ・ドルチ 「受胎告知 天使/受胎告知 聖母」
私は天使の方が好みだったりします。耳からうなじの辺りが好きなもんでw 薄そうな透き通った肌が純白な無原罪を感じさせます。
どちらの絵も厳かな雰囲気がありますが、マリアの方は厳粛に受け止めている面持ちが印象的で、光背が出て神聖な感じです。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 「大工ヨセフ」 ★こちらで観られます
前回は表情について書いたので、今回はキリストの左手に注目してみました。火の明かりが手からもれているのがリアルです。キリストの膝やヨセフの腕のの反射とか、それぞれの影なんかも含めて、光の表現が卓越しています。観れば観るほど凄さに気づきます。
アンニーバレ・カラッチとその工房 「聖ステパノの石打ち」
ストーリー性が強い作品です。左で石に打たれている聖ステパノ、それを非難する聖パウロ、天から殉教者の証である棕櫚を持って迎えに来る天使。と、1枚で時間の流れがいくつもあるような絵でした。布教の為にわかりやすく描いたのかな。
グェルチーノ 「ペテロの涙」 ★こちらで観られます
キリストなんて知らない!と3回(2回だったかな?)連呼したことを後悔して泣いているペテロと、キリストの死で悲嘆にくれているマリア。泣いているうちはまだ元気なのかもしれません。マリアのほうは瞑想してるのか呆然としているのかわからない状態で、泣いているペテロよりも深い悲しみを感じるのが心に響きます。
ミシェル・コルネイユ 「天国の栄光」
何だか曼荼羅みたい。。。なんて言いながら観てました。筒の底から上を見ているように円になっています。中心には金色の天使の形があります。荘厳さが漂う作品です。
ということで、ヨーロッパ(特にオランダ絵画)の美味しいところが集まったような展覧会で、素晴らしいです。ただ、前回書いたようにちょっとわかりづらいところがあるのと、めっちゃ混んでるのでゆっくり観られないのが難です。会期末はさらに混むと予想されますので、お早めに。。。
前回の感想はこちら
前回の感想はこちら


【展覧名】
ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画
【公式サイト】
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/current.html
http://www.ntv.co.jp/louvre/
【会場】国立西洋美術館
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2009年2月28日(土)~6月14日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間50分程度 + 入場規制30分
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
土曜日に都美に行った際に通りがかったら、土砂降りのせいか、ちょっと空いてるかも!?と思って、日曜に行ったら日曜は絶好のお天気で長蛇の列でしたw プラカードには30分待ちの文字が。。。きっちり30分待ってから入場。 ちなみにこの日は上野駅構内のコンビニでチケットを買いました。全く並ばずに買える穴場です。
感想としてはこの前書いたのと同じような感じですが、改めて章毎にいくつか紹介。
【黄金の世紀とその陰】
ニコラ・プッサン「川から救われるモーセ」 ★こちらで観られます
ファラオがイスラエル人の男児を全て殺すようにと命じた際、モーセの母親が船で川に流して逃がし、それを通りがかりのファラオの王女が拾い上げたというシーン。この展覧会の後半では「ナイル川にモーセを遺棄するヨケベト」というちょっと前のシーンの絵もあります。
神話的な重厚感のある絵で、いかにもヨーロッパの絵だーってのを感じるスタートに相応しい1枚です。
ピエール・ミニャール「ド・ブロワ嬢と推定される少女の肖像」
以前も紹介しましたが、この絵は本当にいいです。平和な午後を思わせる背景に、女神像のようなポーズをとっている少女の赤いドレスが鮮烈な感じがします。犬がちょこんと座って可愛いです。
レンブラント・ファン・レイン「縁なし帽を被り、金の鎖をつけた自画像」 ★こちらで観られます
ひげを生やし、貴族っぽい品格のある面持ちをした自画像です。ちょっと眉を寄せてるように見えて、私は神経質そうだなーとか思いましたw
向かって左側の顔に光があたり、右半分と陰影がわかれているのがレンブラントっぽいかな。
フランス・ハルス 「リュートを持つ道化師」 ★こちらで観られます
遠目からみたらニヤけているのかと思いましたが、眼は爽やでにこやかかもw 派手な衣装よりもその独特の表情が忘れられません。 それと、ギターでいえばサウンドホールの部分?の緻密さや髪を振り乱しているような動きの描写も気になりました。
アンブロシウス・ボスハールト(父)「風景の見える意思のアーチの中に置かれた花束」 ★こちらで観られます
この手の絵が大好きです(><) 華やかで彩色豊かなところは勿論ですが、透明の花瓶にも注目してみました。透明のようで水が入っているのを感じる微妙な質感や、ちょっとレンズ効果が出ている様子がよく表現されているんじゃないかと。
ヨハネス・フェルメール 「レースを編む女」 ★こちらで観られます
これだけの作品が来ている時点でこの展覧会は凄いです(><)
光に包まれたかのような温かみや、周りの静けさまでもが伝わってきそうです。(って前回と同じような感想ですがw) もしクッションの赤と白の糸が無かったら・・・と想像するとこの構図と配色は天才たる由縁なのかもしれません。
ル・ナン兄弟 「農家の家族」 ★こちらで観られます
華やかな貴族や花束の絵に囲まれている中で異彩を放っているのがこの絵。当時の様子をどこまで正確に描写しているかはわかりませんが、当時、農家の家族を描こうとする画家は珍しかったのでは? 心なしか疲れた顔でこっちを見ている人がいたり、そっぽ向いていたり、犬や猫が隠れてたりと、平凡な日常の一瞬の風景のようでした。
17世紀フランドル派 「襲撃」
前回も紹介しましたが、ちょっとシニカルなところが大好きなのですw
【大航海と科学革命】
クロード・ロラン 「クリュセイスを父親のもとに返すオデュッセウス」 ★こちらで観られます
全体が黄金色に輝いているように見えます。そしてこの作品の見所はやはり真ん中で縦に走る光の線でしょう。この光が船が出て行く一瞬を感じさせ、動きが伝わってきます。これ観てると、昔の週末のTV映画のオープニングを思い出しますw 黄昏のような望郷のような。。。。
ヨアヒム・ウテワール 「アンドロメダを救うペルセウス」 ★こちらで観られます
これは何度観ても驚く構図です。美しいアンドロメダの足元には骨や貝殻がゴロゴロ、後ろでは今まさに聖と邪の決戦が行われています。怪物の禍々しさがアンドロメダをより美しく感じさせます。肌に輝きすら感じるしw
ペーテル・パウル・ルーベンス 「ユノに欺かれるイクシオン」 ★こちらで観られます
ルーベンスの凄いところはなんと言っても肉体の表現だと思います。そしてその色合いの緻密さが引き立てます。 前回観た時は気が付かなかったのですが、よーく観ると偽者(左)のユノは左足の先が曖昧になってきています。そして眼はうつろで魂が抜けている感じでした。
【聖人の世紀における古代文明の遺産】
カルロ・ドルチ 「受胎告知 天使/受胎告知 聖母」
私は天使の方が好みだったりします。耳からうなじの辺りが好きなもんでw 薄そうな透き通った肌が純白な無原罪を感じさせます。
どちらの絵も厳かな雰囲気がありますが、マリアの方は厳粛に受け止めている面持ちが印象的で、光背が出て神聖な感じです。
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 「大工ヨセフ」 ★こちらで観られます
前回は表情について書いたので、今回はキリストの左手に注目してみました。火の明かりが手からもれているのがリアルです。キリストの膝やヨセフの腕のの反射とか、それぞれの影なんかも含めて、光の表現が卓越しています。観れば観るほど凄さに気づきます。
アンニーバレ・カラッチとその工房 「聖ステパノの石打ち」
ストーリー性が強い作品です。左で石に打たれている聖ステパノ、それを非難する聖パウロ、天から殉教者の証である棕櫚を持って迎えに来る天使。と、1枚で時間の流れがいくつもあるような絵でした。布教の為にわかりやすく描いたのかな。
グェルチーノ 「ペテロの涙」 ★こちらで観られます
キリストなんて知らない!と3回(2回だったかな?)連呼したことを後悔して泣いているペテロと、キリストの死で悲嘆にくれているマリア。泣いているうちはまだ元気なのかもしれません。マリアのほうは瞑想してるのか呆然としているのかわからない状態で、泣いているペテロよりも深い悲しみを感じるのが心に響きます。
ミシェル・コルネイユ 「天国の栄光」
何だか曼荼羅みたい。。。なんて言いながら観てました。筒の底から上を見ているように円になっています。中心には金色の天使の形があります。荘厳さが漂う作品です。
ということで、ヨーロッパ(特にオランダ絵画)の美味しいところが集まったような展覧会で、素晴らしいです。ただ、前回書いたようにちょっとわかりづらいところがあるのと、めっちゃ混んでるのでゆっくり観られないのが難です。会期末はさらに混むと予想されますので、お早めに。。。
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日本の美術館名品展の感想の続きです。
前の記事はこちら。
【展覧名】
美連協25周年記念 日本の美術館名品展
【公式サイト】
http://www.museum-islands.jp/
http://www.tobikan.jp/museum/japan.html
西洋画を堪能した後は、日本の画家による作品が続きます。知らない画家が多いので新鮮です。各美術館のある土地にゆかりある画家の作品が中心になっていました。さすがに西洋画のコーナーほどビッグネーム連発ってわけではないですが、どれも個性的でした。
<日本近・現代洋画>
山本芳翠 「裸婦」 ★ここで観られます
この裸婦は素晴らしかったです。裸婦のポーズ、透き通るような肌、表情。気品があって清らかな感じがします。
黒田清輝 「ポプラの黄葉」 ★ここで観られます
つい先々週に黒田清輝展を観てきましたが、この人のアカデミックと印象派の折衷された様式はかなり好みです。特にこの作品は、黄色が基調になっていることもあって、印象派のような明るい雰囲気がでていました。
島野十郎 「蝋燭」 ★ここで観られます
小さな作品で、炎がゆらめいている蝋燭が描かれています。暗闇でおだやかな光を照らしている様子が、心が温まります。静寂とわずかな空気の動きが絵から伝わってくるようでした。
中村彝 「カルピスの包み紙のある静物」 ★ここで観られます
ちょっとセザンヌの影響を見ることができる作品ですが、カルピスの包み紙がアクセントになって、非常に爽やかな作品だと思います。活けられた花や背景にある帽子掛けまで計算されつくした構図なのだとか。

藤田嗣治 「私の夢」 ★上記の看板写真参照
看板の作品です。これはかなり目玉の作品だと思います。片腕を頭の後ろに回した優雅な裸婦は、乳白色をしていて藤田の作品らしい美しさを感じます。そしてその周りを取り囲んでいる服を着た動物たち。 ・・・藤田といえば猫ですw 従順さと獰猛さを併せ持った様子がこの絵でも観ることができます。 人間が裸で動物達が服を着ているというのは、当時戦争が終わったばかりで、人間は獣以下であるという意味があるのではないか?と推察されたようですが、藤田本人は単に見た夢を描いたものと述べたそうです。経緯はわかりませんが可愛くもあり美しくもあり、この展覧会でも最高の1枚です。

岡鹿之助 「遊蝶花」 ★上記の看板写真参照 参考
これともう1枚あった「信号台」は共によく覚えていた作品でした。この人の作品はどことなく懐かしい感じがして、ルソーの影響を感じます。パンジーと雪もこの人のお馴染みのテーマで、素朴な郷愁を誘います。
佐伯祐三 「サンタンヌ教会」 ★ここで観られます
佐伯は独自の画風を生み出すのに苦心した人ですが、この作品を始め一目で佐伯の作品とわかる気がします。ちょっと暗い感じでしたが好きです。
安井曾太郎 「読書」 ★ここで観られます
読書をする女性は絵になりますね。この絵は読書しているだけでなく、カラフルなストライプも見所かな。背景や女性の表情とぶつかることなく共存している感じでした。
熊谷守一 「兎」
結構シンプルな感じで素朴な雰囲気を持っていました。真っ白な兎が可愛かったです。
香月泰男 「涅槃」 ★ここで観られます
ちょっと怖いなと思ったけど、祈りをささげている顔と、真ん中で聖人のような死を迎えた人(光背も見えます)が神聖な感じでした。シベリアで捕虜になった人の死に際らしい。
<日本画、版画、彫刻>
狩野芳崖 「懸崖山水図」 ★ここで観られます
芳崖の2点も去年くらいに観た作品。こちらはモノクロで崖の起伏が強調されているようです。威厳すら感じます。
狩野芳崖 「伏龍羅漢図」 ★ここで観られます
日本の伝統的な絵ともちょっと違い、西洋的な側面が見受けられます。より生気を感じる作品でした。
竹内栖鳳 「絵になる最初」 ★ブログパーツ参照
服を脱ぐのを恥ずかしがっているモデルの絵です。その恥ずかしがる様子がリアルで可愛らしいです。この瞬間を絵にする気持ち、よくわかりますw
甲斐庄楠音 「横櫛」 ★似ている絵はこちら
着ている服や背景は絵画っぽい感じなのに、顔だけ凄くリアルで写真じゃないかというほど精密でした。艶やかで少し妖しい色気を感じます。
横山大観 「春雨 秋雨」「朧夜」 ★ここで観られます
大観らしい壮大な雰囲気を持った作品でした。これだけの品が個人所有されていたのは驚きです。
前田青邨 「観画」 ★ブログパーツ参照
絵を見ている人たちが描かれている作品。鑑賞している絵は描かれていませんが、チャイナ服姿の女性達が華やかです。一人だけちょっと離れたところに立っているのも心に残ります。
山辰雄 「食べる」
一心不乱にご飯を食べている絵ですが、背景がちょっと暗い赤で、観ていてちょっと不安感を覚えます。食糧難の時代を描いたものなのかな? 「食べる」ということが命にとって最重要であることを再認識できる作品です。
高村光太郎 「手」 ★ここで観られます
ダイナミックな手のブロンズ像です。ロダンに触発された作品らしく、生命感に溢れています。ぐるっと360度から観れば観るほどに、腱や皺まで表現されているようで迫力があります。
棟方志功 「勝鬘譜善知鳥版画曼荼羅」 ★ここで観られます
能の一連のストーリーを版画にしたもの。力強くて繊細な作風がよく出ています。この版画は棟方志功の作品の中でも傑作なんじゃないかな。
ということで、今まで各美術展で観た絵が結構あって、日本のコレクション総集編って趣でした。(逆に言うと海外のコレクションのように滅多に観られないというわけでもないので、作品充実度を④にしています。) しかし、これだけのコレクションが揃っているのは滅多にない機会ですので、お勧めです。
・・・こんなに日本には美術館があるんですね。日本の美術館踏破を目標にするのは無理な気がしてきますw
追記:後日、さらに2回目に行ってきました。
こちらです。
また別の作品の感想をご紹介しておりますので、合わせてよろしくお願いします。
前の記事はこちら。
【展覧名】
美連協25周年記念 日本の美術館名品展
【公式サイト】
http://www.museum-islands.jp/
http://www.tobikan.jp/museum/japan.html
西洋画を堪能した後は、日本の画家による作品が続きます。知らない画家が多いので新鮮です。各美術館のある土地にゆかりある画家の作品が中心になっていました。さすがに西洋画のコーナーほどビッグネーム連発ってわけではないですが、どれも個性的でした。
<日本近・現代洋画>
山本芳翠 「裸婦」 ★ここで観られます
この裸婦は素晴らしかったです。裸婦のポーズ、透き通るような肌、表情。気品があって清らかな感じがします。
黒田清輝 「ポプラの黄葉」 ★ここで観られます
つい先々週に黒田清輝展を観てきましたが、この人のアカデミックと印象派の折衷された様式はかなり好みです。特にこの作品は、黄色が基調になっていることもあって、印象派のような明るい雰囲気がでていました。
島野十郎 「蝋燭」 ★ここで観られます
小さな作品で、炎がゆらめいている蝋燭が描かれています。暗闇でおだやかな光を照らしている様子が、心が温まります。静寂とわずかな空気の動きが絵から伝わってくるようでした。
中村彝 「カルピスの包み紙のある静物」 ★ここで観られます
ちょっとセザンヌの影響を見ることができる作品ですが、カルピスの包み紙がアクセントになって、非常に爽やかな作品だと思います。活けられた花や背景にある帽子掛けまで計算されつくした構図なのだとか。

藤田嗣治 「私の夢」 ★上記の看板写真参照
看板の作品です。これはかなり目玉の作品だと思います。片腕を頭の後ろに回した優雅な裸婦は、乳白色をしていて藤田の作品らしい美しさを感じます。そしてその周りを取り囲んでいる服を着た動物たち。 ・・・藤田といえば猫ですw 従順さと獰猛さを併せ持った様子がこの絵でも観ることができます。 人間が裸で動物達が服を着ているというのは、当時戦争が終わったばかりで、人間は獣以下であるという意味があるのではないか?と推察されたようですが、藤田本人は単に見た夢を描いたものと述べたそうです。経緯はわかりませんが可愛くもあり美しくもあり、この展覧会でも最高の1枚です。

岡鹿之助 「遊蝶花」 ★上記の看板写真参照 参考
これともう1枚あった「信号台」は共によく覚えていた作品でした。この人の作品はどことなく懐かしい感じがして、ルソーの影響を感じます。パンジーと雪もこの人のお馴染みのテーマで、素朴な郷愁を誘います。
佐伯祐三 「サンタンヌ教会」 ★ここで観られます
佐伯は独自の画風を生み出すのに苦心した人ですが、この作品を始め一目で佐伯の作品とわかる気がします。ちょっと暗い感じでしたが好きです。
安井曾太郎 「読書」 ★ここで観られます
読書をする女性は絵になりますね。この絵は読書しているだけでなく、カラフルなストライプも見所かな。背景や女性の表情とぶつかることなく共存している感じでした。
熊谷守一 「兎」
結構シンプルな感じで素朴な雰囲気を持っていました。真っ白な兎が可愛かったです。
香月泰男 「涅槃」 ★ここで観られます
ちょっと怖いなと思ったけど、祈りをささげている顔と、真ん中で聖人のような死を迎えた人(光背も見えます)が神聖な感じでした。シベリアで捕虜になった人の死に際らしい。
<日本画、版画、彫刻>
狩野芳崖 「懸崖山水図」 ★ここで観られます
芳崖の2点も去年くらいに観た作品。こちらはモノクロで崖の起伏が強調されているようです。威厳すら感じます。
狩野芳崖 「伏龍羅漢図」 ★ここで観られます
日本の伝統的な絵ともちょっと違い、西洋的な側面が見受けられます。より生気を感じる作品でした。
竹内栖鳳 「絵になる最初」 ★ブログパーツ参照
服を脱ぐのを恥ずかしがっているモデルの絵です。その恥ずかしがる様子がリアルで可愛らしいです。この瞬間を絵にする気持ち、よくわかりますw
甲斐庄楠音 「横櫛」 ★似ている絵はこちら
着ている服や背景は絵画っぽい感じなのに、顔だけ凄くリアルで写真じゃないかというほど精密でした。艶やかで少し妖しい色気を感じます。
横山大観 「春雨 秋雨」「朧夜」 ★ここで観られます
大観らしい壮大な雰囲気を持った作品でした。これだけの品が個人所有されていたのは驚きです。
前田青邨 「観画」 ★ブログパーツ参照
絵を見ている人たちが描かれている作品。鑑賞している絵は描かれていませんが、チャイナ服姿の女性達が華やかです。一人だけちょっと離れたところに立っているのも心に残ります。
山辰雄 「食べる」
一心不乱にご飯を食べている絵ですが、背景がちょっと暗い赤で、観ていてちょっと不安感を覚えます。食糧難の時代を描いたものなのかな? 「食べる」ということが命にとって最重要であることを再認識できる作品です。
高村光太郎 「手」 ★ここで観られます
ダイナミックな手のブロンズ像です。ロダンに触発された作品らしく、生命感に溢れています。ぐるっと360度から観れば観るほどに、腱や皺まで表現されているようで迫力があります。
棟方志功 「勝鬘譜善知鳥版画曼荼羅」 ★ここで観られます
能の一連のストーリーを版画にしたもの。力強くて繊細な作風がよく出ています。この版画は棟方志功の作品の中でも傑作なんじゃないかな。
ということで、今まで各美術展で観た絵が結構あって、日本のコレクション総集編って趣でした。(逆に言うと海外のコレクションのように滅多に観られないというわけでもないので、作品充実度を④にしています。) しかし、これだけのコレクションが揃っているのは滅多にない機会ですので、お勧めです。
・・・こんなに日本には美術館があるんですね。日本の美術館踏破を目標にするのは無理な気がしてきますw
追記:後日、さらに2回目に行ってきました。
こちらです。
また別の作品の感想をご紹介しておりますので、合わせてよろしくお願いします。
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土砂降りの雨の中、土曜日から始まった「日本の美術館名品展」を観てきた。濃密かつ点数の多い贅沢な展覧でした。

【展覧名】
美連協25周年記念 日本の美術館名品展
【公式サイト】
http://www.museum-islands.jp/
http://www.tobikan.jp/museum/japan.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2009年4月25日(土)~7月5日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15~17時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_4_⑤_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
初日の上、土砂降りだったせいか意外なほど空いていました。なんと100館もの美術館がこの展覧会に出展しているそうで、全国の美術館で看板作品となっている名品が一同に会していました。1つ1つに所蔵している美術館からのメッセージ・解説が付いている上、音声ガイドも38点となっていて多くの説明を受けることができます。 (解説を全部読むなら3時間くらい必要かも)
今日は西洋絵画、彫刻で気に入ったものを紹介。左下の方にある、ブログパーツで雰囲気を味わって頂ければと。作品リストはこちら 前期・後期で展覧の入れ替えがあるので要チェックです!!
<西洋絵画、彫刻>
私が一番満足したのは入ってすぐの西洋画のコーナーです。バルビゾン派以降の西洋画の歴史に沿って所狭しと名画が並んでます。バルビゾン派、ラファエル前派、印象派、後期印象派、ナビ派、フォービスム、キュビスム、エコールド・パリ、ダダ/シュルレアリスム、未来派、それ以降の近代美術などなど、よく揃えたなーってくらい幅広く展示されています。ここのフロアは本当に好みの絵ばかりで最高でした。
ジャン=フランソワ・ミレー 「ポーリーヌ・V・オノの肖像」 ★ブログパーツ参照
ダヴィンチの「モナリザ」を思わせるポーズをとっている、ミレーの奥さんの肖像。 若くして亡くなったらしいですが、どことなく憂いを感じる眼が印象的でした。
サー・エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ 「フローラ」
花の女神フローラが種をまき、すぐに花が咲くという場面を描いています。フローラの赤い衣装が鮮やかです。種が流れるように撒かれている様子や、優美でけだるさを漂わせたフローラが好みです。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「庭で犬を膝に抱いて読書する少女」
ルノワールらしい暖かい雰囲気につつまれた作品。作品名の通り、黒い犬を膝に乗っけた少女が腰掛けて本を読んでいます。青いストライプの衣装と差し込む黄色い光がなんとも爽やかで、モデルと相まってほほえましいです。
カミーユ・ピサロ 「エラニーの菜園」 ★ここで観られます
これぞ印象派!って感じの作品です。菜園が柔らかな光に包まれているようです。やはり印象派は光の表現が素晴らしいです。
オディロン・ルドン 「ペガサスにのるミューズ」 ★ここで観られます
ルドンらしいどこか神秘的な雰囲気を持った作品でした。これは昔行われたルドン展でも特に重要な位置を占めた作品らしく、100万ドルで購入されたらしい。
ジェームズ・アンソール 「キリストの誘惑」
悪魔からキリストへの第三の誘惑となる権力と繁栄の誘惑を描いたもの。淡い色彩で描かれているんだけど、その繁栄の都市が輝かんばかりで、こんな誘惑されたら普通の人間ならころっと行ってしまうかもと思いながら観てました。
ピエール・ボナール「アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹」
これは今回の展示でも見所の1つ。上の看板の写真の作品です。
犬を連れた女性がなんとも気品があります。そして何と言っても色彩の鮮やかさが見所かな。犬も可愛いです(><)
アンリ・ルソー 「サン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島」
「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」展にもあったらしいですが、行けなかったので初めて観ました。
これを観たとき、ゾクゾクっとくる感動がありました。ルソーは大好きな画家なのですが、これほどの作品は中々ないのでは? 現実の世界のようでもあり、ちょっと超現実のような雰囲気がたまりません。
ヴァシリー・カンディンスキー 「E.R.キャンベルのための壁画No.4」の習作(カーニバル・冬) ★ブログパーツ参照
カンディンスキーは結構あちこちで見かけますが、この作品は好みにあっていました。というのは、カンディンスキーは未だによくわからないですが、これは理屈抜きで色彩の美しさだけで楽しめるからです。明るい色が主体でポップな感じすらしました。
エゴン・シーレ 「カール・グリュンヴァルトの肖像」 ★ブログパーツ参照
シーレの作品を観るのは久々です。この人の作品はエロくて時にグロいまでに欲情むき出しってのが私のイメージなのですが、その激しい作風の一端を伺わせるような所と、私の持つイメージとは違う厳格な雰囲気がありました。じっと何かを見つめ手を組む姿勢に緊張感を感じました。
モーリス・ユトリロ 「ノルヴァン通り」
この展示会では以前観たことがある作品が結構あったのですが、特によく覚えていたのがこの作品。ユトリロの作品の中でも評価の高い「白の時代」の作品です。白の時代というだけあって、背景も建物も白っぽいのですが微妙な色の違いが繊細です。 これは絵葉書を見て描いたものだったっけかな??
ジョアン・ミロ 「ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子」 ★ここで観られます
この前行ったミロ展で得た知識を使うときがきましたw 参考「ジョアン・ミロ展」
ミロの記号がふんだんに使われていて、配色も煌びやかです。これは聖堂の中のステンドグラスやオルガン演奏など様々な感動を表現しているのだとか。分かってくると面白いです。
イヴ・クライン 「人体測定ANT66」
これは結構な衝撃を受けました。爽やかな青地に躍動感ある白い人影が描かれています。これは原爆のコンクリートに焼け付いた人の形をした白い影との関係性も指摘されているとのことですが、私には明るい生命に溢れている作品に見えました。
コンスタンティン・ブランクーシ 「空間の鳥」
金色で細く縦長の半月状の彫刻です。まさに今、飛びたたんとする鳥のピンと胸を張った状態を表現していて、力強くて気品に溢れています。流線型の形が工業製品と思われたとか??
滋賀県立近代美術館からの作品ですが他のどこかで観たことあるんだけど、どこだったか思い出せません。。。
・・・このフロアは本当に好みの作品ばかりで紹介しきれないくらいですw
次回は<日本近・現代洋画>と<日本画、版画、彫刻>を紹介します。
⇒ こちらです。引き続きよろしくお願いします。

【展覧名】
美連協25周年記念 日本の美術館名品展
【公式サイト】
http://www.museum-islands.jp/
http://www.tobikan.jp/museum/japan.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2009年4月25日(土)~7月5日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はコンパクトデジカメで撮影しました。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15~17時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_4_⑤_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
初日の上、土砂降りだったせいか意外なほど空いていました。なんと100館もの美術館がこの展覧会に出展しているそうで、全国の美術館で看板作品となっている名品が一同に会していました。1つ1つに所蔵している美術館からのメッセージ・解説が付いている上、音声ガイドも38点となっていて多くの説明を受けることができます。 (解説を全部読むなら3時間くらい必要かも)
今日は西洋絵画、彫刻で気に入ったものを紹介。左下の方にある、ブログパーツで雰囲気を味わって頂ければと。作品リストはこちら 前期・後期で展覧の入れ替えがあるので要チェックです!!
<西洋絵画、彫刻>
私が一番満足したのは入ってすぐの西洋画のコーナーです。バルビゾン派以降の西洋画の歴史に沿って所狭しと名画が並んでます。バルビゾン派、ラファエル前派、印象派、後期印象派、ナビ派、フォービスム、キュビスム、エコールド・パリ、ダダ/シュルレアリスム、未来派、それ以降の近代美術などなど、よく揃えたなーってくらい幅広く展示されています。ここのフロアは本当に好みの絵ばかりで最高でした。
ジャン=フランソワ・ミレー 「ポーリーヌ・V・オノの肖像」 ★ブログパーツ参照
ダヴィンチの「モナリザ」を思わせるポーズをとっている、ミレーの奥さんの肖像。 若くして亡くなったらしいですが、どことなく憂いを感じる眼が印象的でした。
サー・エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ 「フローラ」
花の女神フローラが種をまき、すぐに花が咲くという場面を描いています。フローラの赤い衣装が鮮やかです。種が流れるように撒かれている様子や、優美でけだるさを漂わせたフローラが好みです。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「庭で犬を膝に抱いて読書する少女」
ルノワールらしい暖かい雰囲気につつまれた作品。作品名の通り、黒い犬を膝に乗っけた少女が腰掛けて本を読んでいます。青いストライプの衣装と差し込む黄色い光がなんとも爽やかで、モデルと相まってほほえましいです。
カミーユ・ピサロ 「エラニーの菜園」 ★ここで観られます
これぞ印象派!って感じの作品です。菜園が柔らかな光に包まれているようです。やはり印象派は光の表現が素晴らしいです。
オディロン・ルドン 「ペガサスにのるミューズ」 ★ここで観られます
ルドンらしいどこか神秘的な雰囲気を持った作品でした。これは昔行われたルドン展でも特に重要な位置を占めた作品らしく、100万ドルで購入されたらしい。
ジェームズ・アンソール 「キリストの誘惑」
悪魔からキリストへの第三の誘惑となる権力と繁栄の誘惑を描いたもの。淡い色彩で描かれているんだけど、その繁栄の都市が輝かんばかりで、こんな誘惑されたら普通の人間ならころっと行ってしまうかもと思いながら観てました。
ピエール・ボナール「アンドレ・ボナール嬢の肖像 画家の妹」
これは今回の展示でも見所の1つ。上の看板の写真の作品です。
犬を連れた女性がなんとも気品があります。そして何と言っても色彩の鮮やかさが見所かな。犬も可愛いです(><)
アンリ・ルソー 「サン=ニコラ河岸から見たサン=ルイ島」
「ルソーの見た夢、ルソーに見る夢」展にもあったらしいですが、行けなかったので初めて観ました。
これを観たとき、ゾクゾクっとくる感動がありました。ルソーは大好きな画家なのですが、これほどの作品は中々ないのでは? 現実の世界のようでもあり、ちょっと超現実のような雰囲気がたまりません。
ヴァシリー・カンディンスキー 「E.R.キャンベルのための壁画No.4」の習作(カーニバル・冬) ★ブログパーツ参照
カンディンスキーは結構あちこちで見かけますが、この作品は好みにあっていました。というのは、カンディンスキーは未だによくわからないですが、これは理屈抜きで色彩の美しさだけで楽しめるからです。明るい色が主体でポップな感じすらしました。
エゴン・シーレ 「カール・グリュンヴァルトの肖像」 ★ブログパーツ参照
シーレの作品を観るのは久々です。この人の作品はエロくて時にグロいまでに欲情むき出しってのが私のイメージなのですが、その激しい作風の一端を伺わせるような所と、私の持つイメージとは違う厳格な雰囲気がありました。じっと何かを見つめ手を組む姿勢に緊張感を感じました。
モーリス・ユトリロ 「ノルヴァン通り」
この展示会では以前観たことがある作品が結構あったのですが、特によく覚えていたのがこの作品。ユトリロの作品の中でも評価の高い「白の時代」の作品です。白の時代というだけあって、背景も建物も白っぽいのですが微妙な色の違いが繊細です。 これは絵葉書を見て描いたものだったっけかな??
ジョアン・ミロ 「ゴシック聖堂でオルガン演奏を聞いている踊り子」 ★ここで観られます
この前行ったミロ展で得た知識を使うときがきましたw 参考「ジョアン・ミロ展」
ミロの記号がふんだんに使われていて、配色も煌びやかです。これは聖堂の中のステンドグラスやオルガン演奏など様々な感動を表現しているのだとか。分かってくると面白いです。
イヴ・クライン 「人体測定ANT66」
これは結構な衝撃を受けました。爽やかな青地に躍動感ある白い人影が描かれています。これは原爆のコンクリートに焼け付いた人の形をした白い影との関係性も指摘されているとのことですが、私には明るい生命に溢れている作品に見えました。
コンスタンティン・ブランクーシ 「空間の鳥」
金色で細く縦長の半月状の彫刻です。まさに今、飛びたたんとする鳥のピンと胸を張った状態を表現していて、力強くて気品に溢れています。流線型の形が工業製品と思われたとか??
滋賀県立近代美術館からの作品ですが他のどこかで観たことあるんだけど、どこだったか思い出せません。。。
・・・このフロアは本当に好みの作品ばかりで紹介しきれないくらいですw
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先週の土曜日に日本橋三越に行った際、ついでに無料の3つの展示を観てきました。
http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/event10.html
小規模な展示なので、3つまとめて感想


「アール・ヌーヴォーランプ展」 (すでに終了)本館6階
ガレやドゥーム兄弟のランプを即売していました。お値段は150万円~2000万円くらいだったかな。 私には手が出ませんが、値段がわかるのは面白かった。大体は典型的な作風でした。売り物なので作品の感想はやめときます。
「籔内 佐斗司 彫刻展 こころのかたち」 (すでに終了)本館6階
籔内 佐斗司とは、今話題の「せんとくん」の作者です。この展覧会でもせんとくんみたいな彫刻がたくさんありました。公式HPに載ってるのはほとんどあったかも。
http://www.uwamuki.com/j/indexJ.html
面白かったのが、上野の阿修羅展でも人気のある、阿修羅、迦楼羅、沙羯羅の像。皆、せんとくんのような雰囲気をもってました。
この展示会でも作品をその場で売ってます。そして価格に驚きでしたw
「天皇皇后両陛下 ご成婚50年・ご即位20年 記念写真展 ~両陛下と旅~ 」 (すでに終了) 本館7階
主に婆さん方でめちゃくちゃ混んでました。皇室の記念写真が展示されていて足跡を辿る内容です。・・・入っておいてなんですが、私は興味なかったですw 途中にある貴金属はちょっと惹かれましたが、混んでたしサクっと流してきました。皇室って人気あるんですね。
という感じでした。ここはしょっちゅう展示内容を変えているので、買い物の際に立ち寄ると面白い時もあります。
http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/event10.html
小規模な展示なので、3つまとめて感想


「アール・ヌーヴォーランプ展」 (すでに終了)本館6階
ガレやドゥーム兄弟のランプを即売していました。お値段は150万円~2000万円くらいだったかな。 私には手が出ませんが、値段がわかるのは面白かった。大体は典型的な作風でした。売り物なので作品の感想はやめときます。
「籔内 佐斗司 彫刻展 こころのかたち」 (すでに終了)本館6階
籔内 佐斗司とは、今話題の「せんとくん」の作者です。この展覧会でもせんとくんみたいな彫刻がたくさんありました。公式HPに載ってるのはほとんどあったかも。
http://www.uwamuki.com/j/indexJ.html
面白かったのが、上野の阿修羅展でも人気のある、阿修羅、迦楼羅、沙羯羅の像。皆、せんとくんのような雰囲気をもってました。
この展示会でも作品をその場で売ってます。そして価格に驚きでしたw
「天皇皇后両陛下 ご成婚50年・ご即位20年 記念写真展 ~両陛下と旅~ 」 (すでに終了) 本館7階
主に婆さん方でめちゃくちゃ混んでました。皇室の記念写真が展示されていて足跡を辿る内容です。・・・入っておいてなんですが、私は興味なかったですw 途中にある貴金属はちょっと惹かれましたが、混んでたしサクっと流してきました。皇室って人気あるんですね。
という感じでした。ここはしょっちゅう展示内容を変えているので、買い物の際に立ち寄ると面白い時もあります。
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昨日のヴィデオ展の感想の続きです。
昨日の記事はこちら。
【展覧名】
ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/Honkan/waiting_for_video/index.html
この展示で思ったのは、映像美術というのは単に美しいものを撮るものではなく、動きや音を駆使して、物事の本質を表現していくのが大事なのだろうということ。
本来は眼に見えない「感覚」の伝わり方を表現した作品や、単純な動きの繰り返しの中に無意味と意味の境界線を問う作品、視点を変えることで現実の世界が非現実に見えてくる作品など、どれも豊かな発想を持っていました。
昨日に引き続き、気に入った作品を紹介。
作品名がわかりませんが、恐らく日本の作品で驚きの作品がありました。モニターの前の真ん中あたりに金魚鉢?を置いて、鉢側面のレンズ効果を映像に組み込んでいる作品でした。モニターの左端から人が歩いてきて、金魚鉢で歪んで半透明に見える部分になると、平泳ぎの動きをして、金魚鉢を抜けるとまた普通に歩き出すという作品。金魚鉢を介さずに横から鑑賞すると、単に画面の真ん中にくると平泳ぎの真似を始める映像なのですが、金魚鉢があると水族館の大型水槽の中で泳いでいるように見えるのが面白かった。映像だけでなく視聴方法も作品に取り入れるアイディアに驚きました。
リチャード・セラ 「鉛をつかむ手」
横向きの右手が大写しにされていて、画面の上から鉛が落ちてくるのをキャッチする映像です。鉛は油で真っ黒で、それをつかむ手も汚れています。つかんだり、ミスったりを延々繰り返します。オチとかなくてそれだけです。 終わりなく不条理なまでに繰り返します。何だか人生の縮図みたい・・・w 延々と繰り返す系の作品は1つのジャンルなのかも。
リチャード・セラ 「カラー・エイド」
画面全体で色紙を写していて、その色紙をどんどんめくっていく映像。めくるごとに色が変わっていくのですが、めくられた瞬間は1つ前の色が眼に焼きついているので、今の色と眼の中で混ざります。眼の補色効果まで作品に組み込むのか!と驚くばかりです。
リチャード・セラ 「鉄道旋回橋」
橋が横に90度旋回する映像です。(そんな橋があることも驚きですが) その旋回している橋の中にカメラが固定されているのがこの作品のポイントです。映像を観ると、橋の中は動かず、まるで景色の方が周りをまわっている感じがします。天動説を映像化したかのようです。視点次第で、感じ方が全く逆になるのが面白かったです。
ダン・グレアム 「向き合った鏡と時差をもつヴィデオ・モニター」
これは部屋全体が作品になっています。リアルタイムの部屋内を写した映像と、5秒くらい時差のある映像があります。それが鏡あわせになっていてもう何が何だか(><) 現実の映像が非現実のように思えてきて、不思議な感覚でした。
フランシス・アリス「リハーサル1」
急坂と急坂に挟まれた谷間にはまってしまった車の脱出劇です。画面奥の急坂を登ろうとするも、力尽きてズルズルと谷底にバックしていきます。そこで逆にバックで手前の坂に登って、助走をつけてから再度奥の坂に挑みます。が、駄目・・・。というのを延々繰り返しますw 観ていると行けそう!というのがあって、引き込まれます。それと、登るときに軽快な音楽が流れるんだけど、ヨロヨロするとそれに連動して音楽がしょぼくなるのも面白いです。真っ赤な車も印象に残りました。
ペーター・フィシュリ + ダヴィッド・ヴァイス 「事の次第」
NHKのピタゴラスイッチみたいな作品です。(ピタゴラスイッチの動画検索結果)
それがなんと30分!しかも一直線に進んでいく大作です。実はいくつかカットされているのを繋いでいるようですが、これだけ長いと見応えがあります。ついつい次はどうなる?が気になってしまったw
フランシス・アリス 「信念が山を動かすとき」
これを観ている途中で閉館時間になってしまいました(><) 大勢集めて砂丘をスコップで移動させるというぶっ飛んだプロジェクトのドキュメントです。盛り上がってきたところだっただけに残念。
ジル・ミラー「I Am Making Art Too」
出口にある作品です。入口にあった「I Am Making Art」へのオマージュ作品ですが、こっちは踊ってるので観ていて面白いです。(といってもちょっとしか観られませんでしたが。) 改めて考えてみると、どこからArtかというのは誰にも定義できないのかも。 そんなことを視聴者に逆に投げかけてくる作品です。
このほかにも面白い作品はあります。印象深い作品が多すぎて、回るのに時間が掛かりました。「木に潜むもの」を観たり常設で写真を撮ろうと考えてましたが時間が足りなかったです。ここも1日かかるなあ。
ちなみに今後の展示のスケジュールがありました。ゴーギャン展は混むんじゃないかな。

昨日の記事はこちら。
【展覧名】
ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/Honkan/waiting_for_video/index.html
この展示で思ったのは、映像美術というのは単に美しいものを撮るものではなく、動きや音を駆使して、物事の本質を表現していくのが大事なのだろうということ。
本来は眼に見えない「感覚」の伝わり方を表現した作品や、単純な動きの繰り返しの中に無意味と意味の境界線を問う作品、視点を変えることで現実の世界が非現実に見えてくる作品など、どれも豊かな発想を持っていました。
昨日に引き続き、気に入った作品を紹介。
作品名がわかりませんが、恐らく日本の作品で驚きの作品がありました。モニターの前の真ん中あたりに金魚鉢?を置いて、鉢側面のレンズ効果を映像に組み込んでいる作品でした。モニターの左端から人が歩いてきて、金魚鉢で歪んで半透明に見える部分になると、平泳ぎの動きをして、金魚鉢を抜けるとまた普通に歩き出すという作品。金魚鉢を介さずに横から鑑賞すると、単に画面の真ん中にくると平泳ぎの真似を始める映像なのですが、金魚鉢があると水族館の大型水槽の中で泳いでいるように見えるのが面白かった。映像だけでなく視聴方法も作品に取り入れるアイディアに驚きました。
リチャード・セラ 「鉛をつかむ手」
横向きの右手が大写しにされていて、画面の上から鉛が落ちてくるのをキャッチする映像です。鉛は油で真っ黒で、それをつかむ手も汚れています。つかんだり、ミスったりを延々繰り返します。オチとかなくてそれだけです。 終わりなく不条理なまでに繰り返します。何だか人生の縮図みたい・・・w 延々と繰り返す系の作品は1つのジャンルなのかも。
リチャード・セラ 「カラー・エイド」
画面全体で色紙を写していて、その色紙をどんどんめくっていく映像。めくるごとに色が変わっていくのですが、めくられた瞬間は1つ前の色が眼に焼きついているので、今の色と眼の中で混ざります。眼の補色効果まで作品に組み込むのか!と驚くばかりです。
リチャード・セラ 「鉄道旋回橋」
橋が横に90度旋回する映像です。(そんな橋があることも驚きですが) その旋回している橋の中にカメラが固定されているのがこの作品のポイントです。映像を観ると、橋の中は動かず、まるで景色の方が周りをまわっている感じがします。天動説を映像化したかのようです。視点次第で、感じ方が全く逆になるのが面白かったです。
ダン・グレアム 「向き合った鏡と時差をもつヴィデオ・モニター」
これは部屋全体が作品になっています。リアルタイムの部屋内を写した映像と、5秒くらい時差のある映像があります。それが鏡あわせになっていてもう何が何だか(><) 現実の映像が非現実のように思えてきて、不思議な感覚でした。
フランシス・アリス「リハーサル1」
急坂と急坂に挟まれた谷間にはまってしまった車の脱出劇です。画面奥の急坂を登ろうとするも、力尽きてズルズルと谷底にバックしていきます。そこで逆にバックで手前の坂に登って、助走をつけてから再度奥の坂に挑みます。が、駄目・・・。というのを延々繰り返しますw 観ていると行けそう!というのがあって、引き込まれます。それと、登るときに軽快な音楽が流れるんだけど、ヨロヨロするとそれに連動して音楽がしょぼくなるのも面白いです。真っ赤な車も印象に残りました。
ペーター・フィシュリ + ダヴィッド・ヴァイス 「事の次第」
NHKのピタゴラスイッチみたいな作品です。(ピタゴラスイッチの動画検索結果)
それがなんと30分!しかも一直線に進んでいく大作です。実はいくつかカットされているのを繋いでいるようですが、これだけ長いと見応えがあります。ついつい次はどうなる?が気になってしまったw
フランシス・アリス 「信念が山を動かすとき」
これを観ている途中で閉館時間になってしまいました(><) 大勢集めて砂丘をスコップで移動させるというぶっ飛んだプロジェクトのドキュメントです。盛り上がってきたところだっただけに残念。
ジル・ミラー「I Am Making Art Too」
出口にある作品です。入口にあった「I Am Making Art」へのオマージュ作品ですが、こっちは踊ってるので観ていて面白いです。(といってもちょっとしか観られませんでしたが。) 改めて考えてみると、どこからArtかというのは誰にも定義できないのかも。 そんなことを視聴者に逆に投げかけてくる作品です。
このほかにも面白い作品はあります。印象深い作品が多すぎて、回るのに時間が掛かりました。「木に潜むもの」を観たり常設で写真を撮ろうと考えてましたが時間が足りなかったです。ここも1日かかるなあ。
ちなみに今後の展示のスケジュールがありました。ゴーギャン展は混むんじゃないかな。

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工芸館の後、休憩してから東京国立近代美術館に移動して、「ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ」を鑑賞。思った以上に面白かった。


【展覧名】
ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/Honkan/waiting_for_video/index.html
【会場】東京国立近代美術館 企画展ギャラリー (1F)
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2009年3月31日~2009年6月7日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はNikon D60で撮影しました。
【鑑賞所要時間 ※結構早いペースです。】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
私は現代アートがよくわからないのですが、この展覧会はかなり楽しめました。というのも、各映像作品に解説がついていて、作者の意図するところや、評価されている点がわかるようになっていたので、そういう視点で観る事ができ、納得できました。(映像だけみると何のことかわかりませんw)
それと、この展覧会はたっぷり時間の余裕を持っていったほうが良いです。映像作品の展覧なので1つ1つを観ていくと非常に時間が必要になります。要点がわかったらサクっと次に移っていっても1時間半以上かかりました。(というか最後から2つめくらいで閉館になりました。)
印象深い作品をいくつか紹介。作品名を忘れているのもあります^^;
若い人(特に女性)が多くて、みんなじっくり観ていました。
ジョン・バルデッサリ「I am making art」
恐らく本人が、ちょこっとずつポーズを変えながら「I am making art」を連呼する作品。18分もありますが、1分で飽きますw いきなり現代アートの洗礼を受けた感じで、これのどこがアートなんだよ!?と思いましたが、それこそが作者の狙いです。「アートとは何か?」鑑賞者に問うのが意図となっています。そう言われると急に深遠な作品に思えるのが不思議ですw
ジョン・バルデッサリ「もう二度と退屈な芸術は作りません」
これも恐らく本人が、「もう二度と退屈な芸術は作りません」という短文を延々とノートに書いていくという作品。 退屈なものは作らないと書いている行為が退屈になっているという罠ですw この人は突っ込まざるを得ない作品ばかりでお笑いのボケに向いてるかもしれません。
ヴィト・アコンチ
作品名は多分、「適応についての3つの研究」だったかな。目隠しをされた人にボールを放るという内容です。これは観るものが観られるものに向ける視線を表現したもので、時には暴力的なまでの一方性を示しているのだとか。なるほどーって感心しまくってきましたw この人の作品は解説を読むと説得力を感じました。
デニス・オッペンハイム「二段階の伝達ドローイング」
これは2つ同じような作品があります。1つは作者が息子の背中に絵を描いて、息子が、背中で感じたものを紙に描いていくというもの。もう1つは親子の役割が逆になったもの。それぞれの作品が過去(幼少)から未来(成人)、未来から過去を現しています。 そして、ビデオ内の「感覚」の伝わりを視覚で観ることができるという作品です。結構伝わっていたり、もどかしかったり、意思の伝達の奥深さが凝縮されていました。
ブルース・ナウマン 「コーナーで跳ねる」
カメラを横に倒して写した作品で、直覚的なポーズでコートの周りを歩いているような感じの作品。カメラが横になっているせいか、ロボットか機械のように観えてくる不思議な感覚が味わえます。
野村仁 「カメラを手に持ち腕を回す:人物、風景」
タイトルそのまんまの内容です。まず、カメラを持ってクロールのように腕をぐるぐる回している本人が写されます。そして、その後にそのカメラで撮影した映像を観るのですが・・・酔いそうw ジェットコースターから観る景色みたいな感じかな。カメラは人間の視線と違ったこんな視線の持ち方ができるんだなと感じる作品でした。
と、まだまだ印象に残っている作品が多いので、今日はここまで。
また後編を書きます。


【展覧名】
ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/Honkan/waiting_for_video/index.html
【会場】東京国立近代美術館 企画展ギャラリー (1F)
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2009年3月31日~2009年6月7日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はNikon D60で撮影しました。
【鑑賞所要時間 ※結構早いペースです。】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
私は現代アートがよくわからないのですが、この展覧会はかなり楽しめました。というのも、各映像作品に解説がついていて、作者の意図するところや、評価されている点がわかるようになっていたので、そういう視点で観る事ができ、納得できました。(映像だけみると何のことかわかりませんw)
それと、この展覧会はたっぷり時間の余裕を持っていったほうが良いです。映像作品の展覧なので1つ1つを観ていくと非常に時間が必要になります。要点がわかったらサクっと次に移っていっても1時間半以上かかりました。(というか最後から2つめくらいで閉館になりました。)
印象深い作品をいくつか紹介。作品名を忘れているのもあります^^;
若い人(特に女性)が多くて、みんなじっくり観ていました。
ジョン・バルデッサリ「I am making art」
恐らく本人が、ちょこっとずつポーズを変えながら「I am making art」を連呼する作品。18分もありますが、1分で飽きますw いきなり現代アートの洗礼を受けた感じで、これのどこがアートなんだよ!?と思いましたが、それこそが作者の狙いです。「アートとは何か?」鑑賞者に問うのが意図となっています。そう言われると急に深遠な作品に思えるのが不思議ですw
ジョン・バルデッサリ「もう二度と退屈な芸術は作りません」
これも恐らく本人が、「もう二度と退屈な芸術は作りません」という短文を延々とノートに書いていくという作品。 退屈なものは作らないと書いている行為が退屈になっているという罠ですw この人は突っ込まざるを得ない作品ばかりでお笑いのボケに向いてるかもしれません。
ヴィト・アコンチ
作品名は多分、「適応についての3つの研究」だったかな。目隠しをされた人にボールを放るという内容です。これは観るものが観られるものに向ける視線を表現したもので、時には暴力的なまでの一方性を示しているのだとか。なるほどーって感心しまくってきましたw この人の作品は解説を読むと説得力を感じました。
デニス・オッペンハイム「二段階の伝達ドローイング」
これは2つ同じような作品があります。1つは作者が息子の背中に絵を描いて、息子が、背中で感じたものを紙に描いていくというもの。もう1つは親子の役割が逆になったもの。それぞれの作品が過去(幼少)から未来(成人)、未来から過去を現しています。 そして、ビデオ内の「感覚」の伝わりを視覚で観ることができるという作品です。結構伝わっていたり、もどかしかったり、意思の伝達の奥深さが凝縮されていました。
ブルース・ナウマン 「コーナーで跳ねる」
カメラを横に倒して写した作品で、直覚的なポーズでコートの周りを歩いているような感じの作品。カメラが横になっているせいか、ロボットか機械のように観えてくる不思議な感覚が味わえます。
野村仁 「カメラを手に持ち腕を回す:人物、風景」
タイトルそのまんまの内容です。まず、カメラを持ってクロールのように腕をぐるぐる回している本人が写されます。そして、その後にそのカメラで撮影した映像を観るのですが・・・酔いそうw ジェットコースターから観る景色みたいな感じかな。カメラは人間の視線と違ったこんな視線の持ち方ができるんだなと感じる作品でした。
と、まだまだ印象に残っている作品が多いので、今日はここまで。
また後編を書きます。
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九段下から北の丸公園を抜けて竹橋に行くコースで写真を撮ってきました。
http://myshutter.haru.gs/kitanomaru/newpage2.html
(今日は仕事の関係で帰りが遅かったので、ヴィデオ展はまた明日以降に書きます)
実は以前、この辺で働いていたので結構懐かしいです。

新緑の季節。桜もいいですが緑も綺麗です。

武道館に向かう門。ライブに行く時に通るので反射的にテンションがあがるw

武道館

武道館の先にどんどんすすむと北の丸公園の中に入っていきます。

こんな池があります。昔よくここの前でお昼を食べたもんだ。

鴨もいます。美味しそう ・・・涼しげです。

一気に離れて、東京国立近代美術館の横にあるイサム・ノグチの作品

東京国立近代美術館の正面辺り。お堀の石垣の曲線が綺麗です

威厳があります。

写真にはありませんが、この辺は昭和館、靖国神社、科学技術館等もあります。ちょっと歩けば山種美術館もあるので、のんびりと散歩するのに良いところです。先々週くらいはお花見の絶好のポイントだったんだよな。。。
http://myshutter.haru.gs/kitanomaru/newpage2.html
(今日は仕事の関係で帰りが遅かったので、ヴィデオ展はまた明日以降に書きます)
実は以前、この辺で働いていたので結構懐かしいです。

新緑の季節。桜もいいですが緑も綺麗です。

武道館に向かう門。ライブに行く時に通るので反射的にテンションがあがるw

武道館

武道館の先にどんどんすすむと北の丸公園の中に入っていきます。

こんな池があります。昔よくここの前でお昼を食べたもんだ。

鴨もいます。

一気に離れて、東京国立近代美術館の横にあるイサム・ノグチの作品

東京国立近代美術館の正面辺り。お堀の石垣の曲線が綺麗です

威厳があります。

写真にはありませんが、この辺は昭和館、靖国神社、科学技術館等もあります。ちょっと歩けば山種美術館もあるので、のんびりと散歩するのに良いところです。先々週くらいはお花見の絶好のポイントだったんだよな。。。
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九段下から北の丸公園をぐるっと回って、東京国立近代美術館工芸館で「近代工芸の名品 花」を観てきた。 タッチアンドトークに参加してきました。


【展覧名】
近代工芸の名品 花
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/CG/flower2009/index.html
【会場】東京国立近代美術館工芸館
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2009年3月7日(土)~5月10日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はNikon D60で撮影しました。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ここにくるのはアールデコのポスター展以来かな。今回の展覧会は“花”をテーマにした、近年の名品が展示されております。
着いてちょっとしたら、館内放送で工芸館ガイドスタッフによる鑑賞プログラム「タッチ&トーク」の案内があったので参加してみました。
http://www.momat.go.jp/CG/touch_talk/index.html
皆さん熱心に名品の数々の説明を訊いていました。桜色の志野茶碗「氷梅」や、備前焼、まるで蒔絵のような「飾筥 夜桜」など、5~6点の説明を受けました。(上記の2点は公式HPでも観られます。)
特に私が驚いたのは上記の「飾筥 夜桜」で、これはガラスに金箔などで装飾してできています。ガラスでどうやってこんなに精巧な寸法ができるかというと、型にガラスを吹き込んで作るそうです。これは海外でも評判で、向こうの記者からこれは何を入れる箱か?と尋ねられて、作者の藤田喬平氏は「夢を入れます」と答えたことから「ドリームボックス」と呼ばれるようになったとのことです。是非観ることをお勧めしたい一品です。
他にも着物や陶芸品の説明を受けて思ったのが、工芸品は未だに進化し続けているということ。工芸というと昔の技術というイメージがありましたが、どんどん新しい技法ができているんですね。。。 発想も自由闊達という言葉がふさわしいです。
それと、どの作品もメッチャ手が込んでます。着物の柄は1つ1つ型を使って色を染めて、スタンプのようなものを使って・・・と気が遠くなるというか、一種の修行じゃないかというほど手がかかっているようです。そういった説明を受けたせいか、この前上野で観たアーツアンドクラフツ展よりも衝撃だったかも。
そしてこのイベントで一番テンションがあがったのは、実際に工芸品に触れる機会があったこと。(展示作品とは別に、触れる用の作品が用意されています。勿論、このイベントに参加しないと触れません)
前述の桜色の志野に似た作品、備前、そして着物に直に触りました。
志野は陶器らしいわずかな柔らかさを感じるさわり心地で、厚い割にあまり重さはありませんでした。桃色の色合いは鉄分を多く含んでいるので、酸化した赤みらしいです。
備前は私の好みではなかったりしますw 重くて鉄みたいな感触です。釉薬とか使わず、牡丹餅と呼ばれる円形の焼き物やワラを上に置いて焼くことで模様をつけます。田んぼから掘り起こした粘土?も触りましたが、やたら硬くて岩みたいでした。
そして着物ですが、こちらは間近で観ると一層、模様の細かさに驚きます。先述の通り、この柄も全部手作業か。。。と驚嘆の域です。流水を現した模様で、青地の素材とあいまって涼しげな感じでした。
ということで、ギャラリートークに参加した甲斐があり、だいぶ楽しめました。また、ここは事前に申請すれば作品の写真を撮ることができます。(近年の作品なので恐らく著作権に問題があるので掲載は見送ります。) 写真も良い撮れ具合だったので満足でした。
工芸館ガイドスタッフによる鑑賞プログラム「タッチ&トーク」は、
会期中の毎週水・土曜日14:00-15:00 です。
http://www.momat.go.jp/CG/touch_talk/index.html
おまけ:東京国立近代美術館工芸館の写真。これなら問題ないと思いますので。
建物全体

1F階段下

2F休憩室。なんか斜めっててすみませんw

休憩室の椅子も凝ってます

こちらは展示室の椅子



【展覧名】
近代工芸の名品 花
【公式サイト】
http://www.momat.go.jp/CG/flower2009/index.html
【会場】東京国立近代美術館工芸館
【最寄】東京メトロ東西線 竹橋駅
【会期】2009年3月7日(土)~5月10日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
※写真はNikon D60で撮影しました。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ここにくるのはアールデコのポスター展以来かな。今回の展覧会は“花”をテーマにした、近年の名品が展示されております。
着いてちょっとしたら、館内放送で工芸館ガイドスタッフによる鑑賞プログラム「タッチ&トーク」の案内があったので参加してみました。
http://www.momat.go.jp/CG/touch_talk/index.html
皆さん熱心に名品の数々の説明を訊いていました。桜色の志野茶碗「氷梅」や、備前焼、まるで蒔絵のような「飾筥 夜桜」など、5~6点の説明を受けました。(上記の2点は公式HPでも観られます。)
特に私が驚いたのは上記の「飾筥 夜桜」で、これはガラスに金箔などで装飾してできています。ガラスでどうやってこんなに精巧な寸法ができるかというと、型にガラスを吹き込んで作るそうです。これは海外でも評判で、向こうの記者からこれは何を入れる箱か?と尋ねられて、作者の藤田喬平氏は「夢を入れます」と答えたことから「ドリームボックス」と呼ばれるようになったとのことです。是非観ることをお勧めしたい一品です。
他にも着物や陶芸品の説明を受けて思ったのが、工芸品は未だに進化し続けているということ。工芸というと昔の技術というイメージがありましたが、どんどん新しい技法ができているんですね。。。 発想も自由闊達という言葉がふさわしいです。
それと、どの作品もメッチャ手が込んでます。着物の柄は1つ1つ型を使って色を染めて、スタンプのようなものを使って・・・と気が遠くなるというか、一種の修行じゃないかというほど手がかかっているようです。そういった説明を受けたせいか、この前上野で観たアーツアンドクラフツ展よりも衝撃だったかも。
そしてこのイベントで一番テンションがあがったのは、実際に工芸品に触れる機会があったこと。(展示作品とは別に、触れる用の作品が用意されています。勿論、このイベントに参加しないと触れません)
前述の桜色の志野に似た作品、備前、そして着物に直に触りました。
志野は陶器らしいわずかな柔らかさを感じるさわり心地で、厚い割にあまり重さはありませんでした。桃色の色合いは鉄分を多く含んでいるので、酸化した赤みらしいです。
備前は私の好みではなかったりしますw 重くて鉄みたいな感触です。釉薬とか使わず、牡丹餅と呼ばれる円形の焼き物やワラを上に置いて焼くことで模様をつけます。田んぼから掘り起こした粘土?も触りましたが、やたら硬くて岩みたいでした。
そして着物ですが、こちらは間近で観ると一層、模様の細かさに驚きます。先述の通り、この柄も全部手作業か。。。と驚嘆の域です。流水を現した模様で、青地の素材とあいまって涼しげな感じでした。
ということで、ギャラリートークに参加した甲斐があり、だいぶ楽しめました。また、ここは事前に申請すれば作品の写真を撮ることができます。(近年の作品なので恐らく著作権に問題があるので掲載は見送ります。) 写真も良い撮れ具合だったので満足でした。
工芸館ガイドスタッフによる鑑賞プログラム「タッチ&トーク」は、
会期中の毎週水・土曜日14:00-15:00 です。
http://www.momat.go.jp/CG/touch_talk/index.html
おまけ:東京国立近代美術館工芸館の写真。これなら問題ないと思いますので。
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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