Archive | 2010年06月
もう半月ほど前ですが、松岡美術館へ行って「モネ・ルノワールと印象派・新印象派展」を観てきました。何枚か館内で写真を撮ってきたので それを使ってご紹介しようと思います。(この美術館はフラッシュ不可、機材不可、携帯での撮影不可、シャッター音不可などのルールを守れば写真撮影が出来ます。)
※もし掲載に問題がありましたら掲載をおろしますので、お申し付けください。

【展覧名】
モネ・ルノワールと印象派・新印象派展
【公式サイト】
http://www.matsuoka-museum.jp/exhibit56.html
http://www.matsuoka-museum.jp/
【会場】松岡美術館
【最寄】白金台駅(東京メトロ) または 目黒駅(JR・東京メトロ)
【会期】2010年4月25日~9月26日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日15時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
今回の展示は印象派と新印象主義がメインの特別展で、少し前の時代のブーダンから新印象主義やナビ派あたりまで約40点の作品が並んでいました。現在、国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展2010 ポスト印象派」とテーマが似ているかな。流石にあれほど超一流の作品はこちらにはありませんが、印象派展で定番の画家からあまり知らなかった画家まで、ちょっと違った面白さのある内容でした。
今回も2つの展示室のみで、1部屋目はこんな感じです。

気に入った作品をいくつかご紹介。
クロード・モネ 「サン=タドレスの断崖」

まだ27歳頃の作品。右奥に見えるのはモネが育ったル・アーヴルの街だそうです。雲や光と影の表現なども気になりますが、手前の丘が斜めに走って絵を2分しているように思いました。
この辺はブーダン3点、モネ3点、シスレーなどもありました。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「リュシアン・ドーデの肖像」

パステルの作品。お菓子を持ってふっくらした可愛い子供が描かれ、背景の赤も温かみを感じます。 結構輪郭がしっかりしているように思えました。
ルノワールはこの他にも1枚ありました。
カミーユ・ピサロ 「羊飼いの女」

グワッシュの少し淡い色彩の作品。のんびりとした風景で、光りに溢れた明るい画面が爽やかです。こういう生活してみたいw
アルマン・ギヨマン 「アリエ河畔のサン=ジュリアン=デ=シャーズ」

今回気に入った作品の中の1枚です。あまり印象派然としていないというか、色彩が力強い作品です。解説によると親交のあったゴッホやゴーギャンを思わせる奔放な筆致や色彩があるとのことで、なるほどと思いました。
アンリ・モレ 「ブルターニュの海岸」

これもかなり気に入りました。モレはゴーギャンの影響を受けたポン・タヴェン派に位置づけられるようで、後年はモネを思わせる作風だそうです。また、解説によると色をパレットで混ぜずキャンバスで並列させる手法などに特徴が見られるようです。そのせいかかなり鮮明な色彩で岩と海の荒々しさを感じました。
ポン・タヴェン派とナビ派の参考記事:オルセー美術館展2010 ポスト印象派 感想後編 (国立新美術館)
この辺はアンリ・モレ、マクシム・モーフラ、ギュスターヴ・ロワゾー、ルイ・ヴァルタといったあまり観たことがない画家の作品が並んでいて貴重な機会でした。
ルイ・ヴァルタ 「黄色い背景と大きな花瓶」

展示室の中で一際目立っていた作品です。ルイ・ヴァルタはナビ派のドニやボナール、後にルノワールやシニャックとも親交があったそうで、フォーヴの一員と見なされたこともあるそうです。確かにこの絵はフォーヴのようなナビ派のようなどちらとも言えない個性を感じます。オレンジ色の背景に青や紫の花がよく映えて色彩の強さを感じました。
ルイ・ヴァルタはこれ以外にも興味深い作品がありました。
ポール・シニャック 「サン=トロペの湊」

新印象主義のシニャックの作品で、結構大きな点描で描かれています。解説によると船体の赤と緑を対比させ並列させることで、お互いを引き立てる補色となっているそうです。点と点の色の組み合わせを1つ1つ観てから離れて観ると一層面白かったです。
ということで、あまり知らない画家の作品なども観られて面白かったです。勿論これ以外にも気に入った作品はあるのですが、あまり沢山載せるのもあれなので、気になる方は是非美術館に足を運んでみて下さい。常設も充実している良い美術館です。ぐるっとパスで観られるし、空いていて静かで写真まで撮れるのも嬉しいw
※もし掲載に問題がありましたら掲載をおろしますので、お申し付けください。

【展覧名】
モネ・ルノワールと印象派・新印象派展
【公式サイト】
http://www.matsuoka-museum.jp/exhibit56.html
http://www.matsuoka-museum.jp/
【会場】松岡美術館
【最寄】白金台駅(東京メトロ) または 目黒駅(JR・東京メトロ)
【会期】2010年4月25日~9月26日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日15時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
今回の展示は印象派と新印象主義がメインの特別展で、少し前の時代のブーダンから新印象主義やナビ派あたりまで約40点の作品が並んでいました。現在、国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展2010 ポスト印象派」とテーマが似ているかな。流石にあれほど超一流の作品はこちらにはありませんが、印象派展で定番の画家からあまり知らなかった画家まで、ちょっと違った面白さのある内容でした。
今回も2つの展示室のみで、1部屋目はこんな感じです。

気に入った作品をいくつかご紹介。
クロード・モネ 「サン=タドレスの断崖」

まだ27歳頃の作品。右奥に見えるのはモネが育ったル・アーヴルの街だそうです。雲や光と影の表現なども気になりますが、手前の丘が斜めに走って絵を2分しているように思いました。
この辺はブーダン3点、モネ3点、シスレーなどもありました。
ピエール=オーギュスト・ルノワール 「リュシアン・ドーデの肖像」

パステルの作品。お菓子を持ってふっくらした可愛い子供が描かれ、背景の赤も温かみを感じます。 結構輪郭がしっかりしているように思えました。
ルノワールはこの他にも1枚ありました。
カミーユ・ピサロ 「羊飼いの女」

グワッシュの少し淡い色彩の作品。のんびりとした風景で、光りに溢れた明るい画面が爽やかです。こういう生活してみたいw
アルマン・ギヨマン 「アリエ河畔のサン=ジュリアン=デ=シャーズ」

今回気に入った作品の中の1枚です。あまり印象派然としていないというか、色彩が力強い作品です。解説によると親交のあったゴッホやゴーギャンを思わせる奔放な筆致や色彩があるとのことで、なるほどと思いました。
アンリ・モレ 「ブルターニュの海岸」

これもかなり気に入りました。モレはゴーギャンの影響を受けたポン・タヴェン派に位置づけられるようで、後年はモネを思わせる作風だそうです。また、解説によると色をパレットで混ぜずキャンバスで並列させる手法などに特徴が見られるようです。そのせいかかなり鮮明な色彩で岩と海の荒々しさを感じました。
ポン・タヴェン派とナビ派の参考記事:オルセー美術館展2010 ポスト印象派 感想後編 (国立新美術館)
この辺はアンリ・モレ、マクシム・モーフラ、ギュスターヴ・ロワゾー、ルイ・ヴァルタといったあまり観たことがない画家の作品が並んでいて貴重な機会でした。
ルイ・ヴァルタ 「黄色い背景と大きな花瓶」

展示室の中で一際目立っていた作品です。ルイ・ヴァルタはナビ派のドニやボナール、後にルノワールやシニャックとも親交があったそうで、フォーヴの一員と見なされたこともあるそうです。確かにこの絵はフォーヴのようなナビ派のようなどちらとも言えない個性を感じます。オレンジ色の背景に青や紫の花がよく映えて色彩の強さを感じました。
ルイ・ヴァルタはこれ以外にも興味深い作品がありました。
ポール・シニャック 「サン=トロペの湊」

新印象主義のシニャックの作品で、結構大きな点描で描かれています。解説によると船体の赤と緑を対比させ並列させることで、お互いを引き立てる補色となっているそうです。点と点の色の組み合わせを1つ1つ観てから離れて観ると一層面白かったです。
ということで、あまり知らない画家の作品なども観られて面白かったです。勿論これ以外にも気に入った作品はあるのですが、あまり沢山載せるのもあれなので、気になる方は是非美術館に足を運んでみて下さい。常設も充実している良い美術館です。ぐるっとパスで観られるし、空いていて静かで写真まで撮れるのも嬉しいw
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ここ数日、銀座線を南下するコースをご紹介しているので、ついでに先日行ってきた「花山椒」という懐石料理のお店をご紹介しようと思います。新橋駅から程近いので、美術展を観た後に行くのも便利なお店でした。

【店名】
パークホテル東京 日本料理 花山椒
【ジャンル】
日本料理
【公式サイト】
http://www.parkhoteltokyo.com/japanese/restaurantsbar/restaurants03/index.html
http://r.gnavi.co.jp/a226100/menu1.htm (ぐるなび)
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
新橋駅/汐留駅
【近くの美術館】
資生堂ギャラリー
パナソニック電工 汐留ミュージアム
旧新橋停車場 鉄道歴史展示室
アド・ミュージアム東京
など
【この日にかかった1人の費用】
7500円程度
【味】
不味_1_2_3_4_⑤_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_④_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日19時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_4_⑤_名店
【感想】
このお店はパークホテル東京の25階にあるお店で、ミシュランガイド東京2008でも1つ星をとった名店のようです。お昼頃に予約の電話を入れたのですが、生憎窓側の席は取れませんでした。しかし、どの席でも落ち着いた雰囲気でくつろぐことができて良かったです。
店内はこんな感じ。お洒落で洗練された感じ。窓側は綺麗な夜景が広がってます。

この日は「ぐるなび特別懐石」というぐるなびユーザー向けのコースを頼みました。通常は11000円くらいの内容が7500円で食べられるお得なコースで、いつまでやっているかはわかりませんが2010年6月中は今回私が食べたメニューと同じもののようです。確か、1日に何組までという制限もあったと思います。興味がある方は、ぐるなびで詳細を確認してみてください。
ぐるなび:http://r.gnavi.co.jp/a226100/menu1.htm
まずはスパークリングワイン。(私はお酒が弱いのでウーロン茶でしたw)

【先付】
紫陽花寄せ

ダシをゼリーのように固めてプルプルした食感が美味しかったです。アジサイの花の形をしているのも洒落てます。
【八寸】
介鱒棒ずし 麦わら蛸柔らか煮
天魚の南蛮漬 ヤングコーン含ませ煮
京都久世茄子と湯葉のお浸し

こちらは肴。どれも上品で繊細な味付けです。特に天魚の南蛮漬が美味しかったです。
【煮物椀】
まふぐの葛たたき 梅雨仕立
秋田蓴菜 梅肉豆腐 鶴菜

特に美味しかったのがこの椀物。ちょっと梅のすっぱさのある梅肉豆腐と、味の深い河豚の葛たたきが絶品です。周りに浮いているじゅんさいのぷつんぷつんとした食感も素晴らしいです。
【造り】
鱸の造り つま一式

スズキのお造り。これはまずまず。
【焚合せ】
一寸豆巻繊の袋煮 木の芽

この袋の中に何が入っているんだろう?と思ったら、中には煮豆(空豆みたいな豆)が入っていました。汁も良い塩梅で美味しいです。
【焼物】
霜降り近江牛サーロインの網焼 山葵醤油

今回のメイン。右はアップです。柔らかくて肉が美味しいだけでなく、じゅわっとした脂まで美味しかったです。これにはかなり満足。
【食事】
新生姜御飯 赤出汁 香の物

生姜の炊き込みご飯は薄味で爽やかな香りです。赤味噌はまろやかで深い味でした。
【水菓子】
季節のフルーツ

最後にデザート。これは日によって違うようですが、この日はスイカ、さくらんぼ、ライチ?でした。これまた美味しく最後はさっぱりできました。
ということで、この値段でこの内容なら大満足です。しいて言えば、店員さんを呼ぼうにも忙しそうで中々近くに来てくれないのが難点かな。(来てくれれば流石という接客です) ちょっとしたお祝いや旅行の際に使ってみるのも良いかと思います。
蛇足:
このところ忙しくて展覧会記事が少ないせいか、アクセス数もブログランキングも激減中ですw もうしばらくしたら仕事も少しは楽になるし、美術展が沢山入れ替わるタイミングかな。その前に終わりそうな美術展にも回っておきたい…。

【店名】
パークホテル東京 日本料理 花山椒
【ジャンル】
日本料理
【公式サイト】
http://www.parkhoteltokyo.com/japanese/restaurantsbar/restaurants03/index.html
http://r.gnavi.co.jp/a226100/menu1.htm (ぐるなび)
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
新橋駅/汐留駅
【近くの美術館】
資生堂ギャラリー
パナソニック電工 汐留ミュージアム
旧新橋停車場 鉄道歴史展示室
アド・ミュージアム東京
など
【この日にかかった1人の費用】
7500円程度
【味】
不味_1_2_3_4_⑤_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_④_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日19時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_4_⑤_名店
【感想】
このお店はパークホテル東京の25階にあるお店で、ミシュランガイド東京2008でも1つ星をとった名店のようです。お昼頃に予約の電話を入れたのですが、生憎窓側の席は取れませんでした。しかし、どの席でも落ち着いた雰囲気でくつろぐことができて良かったです。
店内はこんな感じ。お洒落で洗練された感じ。窓側は綺麗な夜景が広がってます。

この日は「ぐるなび特別懐石」というぐるなびユーザー向けのコースを頼みました。通常は11000円くらいの内容が7500円で食べられるお得なコースで、いつまでやっているかはわかりませんが2010年6月中は今回私が食べたメニューと同じもののようです。確か、1日に何組までという制限もあったと思います。興味がある方は、ぐるなびで詳細を確認してみてください。
ぐるなび:http://r.gnavi.co.jp/a226100/menu1.htm
まずはスパークリングワイン。(私はお酒が弱いのでウーロン茶でしたw)

【先付】
紫陽花寄せ

ダシをゼリーのように固めてプルプルした食感が美味しかったです。アジサイの花の形をしているのも洒落てます。
【八寸】
介鱒棒ずし 麦わら蛸柔らか煮
天魚の南蛮漬 ヤングコーン含ませ煮
京都久世茄子と湯葉のお浸し

こちらは肴。どれも上品で繊細な味付けです。特に天魚の南蛮漬が美味しかったです。
【煮物椀】
まふぐの葛たたき 梅雨仕立
秋田蓴菜 梅肉豆腐 鶴菜

特に美味しかったのがこの椀物。ちょっと梅のすっぱさのある梅肉豆腐と、味の深い河豚の葛たたきが絶品です。周りに浮いているじゅんさいのぷつんぷつんとした食感も素晴らしいです。
【造り】
鱸の造り つま一式

スズキのお造り。これはまずまず。
【焚合せ】
一寸豆巻繊の袋煮 木の芽

この袋の中に何が入っているんだろう?と思ったら、中には煮豆(空豆みたいな豆)が入っていました。汁も良い塩梅で美味しいです。
【焼物】
霜降り近江牛サーロインの網焼 山葵醤油


今回のメイン。右はアップです。柔らかくて肉が美味しいだけでなく、じゅわっとした脂まで美味しかったです。これにはかなり満足。
【食事】
新生姜御飯 赤出汁 香の物

生姜の炊き込みご飯は薄味で爽やかな香りです。赤味噌はまろやかで深い味でした。
【水菓子】
季節のフルーツ

最後にデザート。これは日によって違うようですが、この日はスイカ、さくらんぼ、ライチ?でした。これまた美味しく最後はさっぱりできました。
ということで、この値段でこの内容なら大満足です。しいて言えば、店員さんを呼ぼうにも忙しそうで中々近くに来てくれないのが難点かな。(来てくれれば流石という接客です) ちょっとしたお祝いや旅行の際に使ってみるのも良いかと思います。
蛇足:
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前回ご紹介したINAXギャラリーの後、ポーラミュージアムアネックスにも寄ってから更に足を伸ばして、資生堂ギャラリーで「椿会展2010 Trans-Figurative」を観てきました。この展示は観たのが会期末ぎりぎりだったので現在は既に終了していますが、このギャラリーを紹介したことがないので、一応ご紹介しておこうと思います。
ちょっと前に大展示が多かったので、最近は会期末の迫った展示ばかり慌てて行ってますw

【展覧名】
椿会展2010 Trans-Figurative
【公式サイト】
http://www.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/past/past2010_02.html
【会場】資生堂ギャラリー
【最寄】銀座駅 新橋駅など
【会期】2010年4月10日(土) ~6月13日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日 時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
ここは銀座と新橋の中間くらいにある資生堂の建物の地下1Fのギャラリーです(目の前にはH&Mがある辺り) 現代アートの展示が多く、私はつい見逃してしまうのですが、今回はやなぎみわ氏の作品が出ているようなので、気になって観に行ってきました。
「椿会」は第二次世界大戦後の1947年から続いているようで、資生堂の代表的なグループ展です。(多分毎年やってると思います。) そして、今回の展示は2007年に結成された第六次椿会の終尾を飾る特別展として位置づけているようでした。毎年、6人のメンバーのうち4人ずつ、組み合わせを変えて展示していたそうですが、今回の2010年の展示は6人が始めて揃って展示されていました。せっかくなので6人ともご紹介しようと思います。
やなぎみわ 「XXXS~XXXL」 ★こちらで観られます
今回はこの人の作品が気になったのがきっかけで観にいってきました。この作品は極小のハイヒール(XXXS)から巨大なハイヒール(XXXL)まで9つのサイズの赤いエナメルのハイヒールが並んでいました。詳しいサイズはこんな感じ。
XXXS 7.5cm XXS 9.5cm XS 12.5cm S 16.0cm
M 21.0cm L 27.0cm XL 36.5cm XXL 46.0cm XXXL 60.0cm
右足は大きなサイズに1つ小さいサイズのハイヒールを重ねていく感じで展示されていて、鶏の鶏冠のように丸められていました。解説によると、成人女性の平均サイズはあえて抜かれているそうで、社会と女性の関係を浮き上がらせているそうです。実はこのハイヒール、係の人に頼めば試着もできたようです。靴職人に作らせている靴なのでサイズが合えばちゃんと履けるかもしれません。・・・サイズが合えばですがw 面白さと華やかさのある作品でした。
丸山直文 「a windy day」 ★こちらで観られます
淡い色合いで描かれた木立の絵かな?ちょっと抽象画のようにも見えるかな。鉛筆の線のようなのもうっすら見えました。 色彩感覚が明るく爽やかでした。
伊庭靖子 「Untitled-01」
大きな絵で、クリーム(ベージュ?)の地に朱色の線で植物の花や葉っぱが描かれています。どうやらこれはクッションを描いているようで、大きく伸びやかな印象を受けます。背景の微妙な色の違いや、単なる線でなくグラデーションが使われているなど、質感の表現も良かったです。
袴田京太朗 「6つ子の壷持ちの召使いの複製のカリアティード
木の箱と、それを支えている4つの置物です。カリアティッドというのは女性像が柱になっているものですが、これは壷を持ったエジプトの人物のような像や塔のようなもの、熊などが支えていました。 ちなみにこの展示が終わるとこれらの像はこの木の箱に収められるそうですw 人物像はアクリル板を重ねた縞模様で、カラフルな色をしていました。 よーく観ると、塔みたいなのは隅をさせてなかったような…。観てると色々な発見もあって面白くどこか可愛らしかったです。
近くには縦に引き伸ばした赤い人物像もありました。
祐成政徳 「Bridge Over Flat Water」
このギャラリーは2つの展示室が繋がっているのですが、その中間にこの作品が置かれていました。鉄板みたいな金属の四角い柱と銅のくびれのある円柱の2本の柱の上に、金属の板が乗っています。解説によると優美な銅の柱と荒々しい鉄板の対比が美しいとのことでした。2つの部屋の架け橋にも見えてユーモアも感じました。
塩田千春 「Wall」 ★こちらで観られます
これは3分くらいのDVD作品です。裸体の女性(作者)が横たわり、体に沢山の赤と白のチューブが巻きついています。観ていると、チューブに血液のような液体が通っていくのがわかり、血管が外に出て動きが見えているような感じです。意外と高速で動きちょっと怖いですが綺麗な感じもします。解説によると、自分の血管にがんじがらめにされているの様は家族・民族・国などの境界線や、自分自身ではりめぐらせた壁などの現代社会を写しているようです。
ということで、現代アートが苦手な私でも楽しめる内容でした。もう終わってしまいましたが、来年もまた椿会展はあると思うので楽しみにしてようと思います。 今後はこのギャラリーももっとマメにチェックしようかな。
ちょっと前に大展示が多かったので、最近は会期末の迫った展示ばかり慌てて行ってますw


【展覧名】
椿会展2010 Trans-Figurative
【公式サイト】
http://www.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/past/past2010_02.html
【会場】資生堂ギャラリー
【最寄】銀座駅 新橋駅など
【会期】2010年4月10日(土) ~6月13日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日 時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
ここは銀座と新橋の中間くらいにある資生堂の建物の地下1Fのギャラリーです(目の前にはH&Mがある辺り) 現代アートの展示が多く、私はつい見逃してしまうのですが、今回はやなぎみわ氏の作品が出ているようなので、気になって観に行ってきました。
「椿会」は第二次世界大戦後の1947年から続いているようで、資生堂の代表的なグループ展です。(多分毎年やってると思います。) そして、今回の展示は2007年に結成された第六次椿会の終尾を飾る特別展として位置づけているようでした。毎年、6人のメンバーのうち4人ずつ、組み合わせを変えて展示していたそうですが、今回の2010年の展示は6人が始めて揃って展示されていました。せっかくなので6人ともご紹介しようと思います。
やなぎみわ 「XXXS~XXXL」 ★こちらで観られます
今回はこの人の作品が気になったのがきっかけで観にいってきました。この作品は極小のハイヒール(XXXS)から巨大なハイヒール(XXXL)まで9つのサイズの赤いエナメルのハイヒールが並んでいました。詳しいサイズはこんな感じ。
XXXS 7.5cm XXS 9.5cm XS 12.5cm S 16.0cm
M 21.0cm L 27.0cm XL 36.5cm XXL 46.0cm XXXL 60.0cm
右足は大きなサイズに1つ小さいサイズのハイヒールを重ねていく感じで展示されていて、鶏の鶏冠のように丸められていました。解説によると、成人女性の平均サイズはあえて抜かれているそうで、社会と女性の関係を浮き上がらせているそうです。実はこのハイヒール、係の人に頼めば試着もできたようです。靴職人に作らせている靴なのでサイズが合えばちゃんと履けるかもしれません。・・・サイズが合えばですがw 面白さと華やかさのある作品でした。
丸山直文 「a windy day」 ★こちらで観られます
淡い色合いで描かれた木立の絵かな?ちょっと抽象画のようにも見えるかな。鉛筆の線のようなのもうっすら見えました。 色彩感覚が明るく爽やかでした。
伊庭靖子 「Untitled-01」
大きな絵で、クリーム(ベージュ?)の地に朱色の線で植物の花や葉っぱが描かれています。どうやらこれはクッションを描いているようで、大きく伸びやかな印象を受けます。背景の微妙な色の違いや、単なる線でなくグラデーションが使われているなど、質感の表現も良かったです。
袴田京太朗 「6つ子の壷持ちの召使いの複製のカリアティード
木の箱と、それを支えている4つの置物です。カリアティッドというのは女性像が柱になっているものですが、これは壷を持ったエジプトの人物のような像や塔のようなもの、熊などが支えていました。 ちなみにこの展示が終わるとこれらの像はこの木の箱に収められるそうですw 人物像はアクリル板を重ねた縞模様で、カラフルな色をしていました。 よーく観ると、塔みたいなのは隅をさせてなかったような…。観てると色々な発見もあって面白くどこか可愛らしかったです。
近くには縦に引き伸ばした赤い人物像もありました。
祐成政徳 「Bridge Over Flat Water」
このギャラリーは2つの展示室が繋がっているのですが、その中間にこの作品が置かれていました。鉄板みたいな金属の四角い柱と銅のくびれのある円柱の2本の柱の上に、金属の板が乗っています。解説によると優美な銅の柱と荒々しい鉄板の対比が美しいとのことでした。2つの部屋の架け橋にも見えてユーモアも感じました。
塩田千春 「Wall」 ★こちらで観られます
これは3分くらいのDVD作品です。裸体の女性(作者)が横たわり、体に沢山の赤と白のチューブが巻きついています。観ていると、チューブに血液のような液体が通っていくのがわかり、血管が外に出て動きが見えているような感じです。意外と高速で動きちょっと怖いですが綺麗な感じもします。解説によると、自分の血管にがんじがらめにされているの様は家族・民族・国などの境界線や、自分自身ではりめぐらせた壁などの現代社会を写しているようです。
ということで、現代アートが苦手な私でも楽しめる内容でした。もう終わってしまいましたが、来年もまた椿会展はあると思うので楽しみにしてようと思います。 今後はこのギャラリーももっとマメにチェックしようかな。
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三越前で三井記念美術館の展示を観て、お茶して来た後、京橋に移動して、INAXギャラリーで「植物化石-5億年の記憶- 展」を観てきました。また、同時開催で「本堀雄二 -紙の断層 透過する仏-展」と「金 理有 展 -ceramics as new exoticism- 」も観たので、合わせてご紹介しようと思います。

【展覧名】
植物化石-5億年の記憶- 展
【公式サイト】
http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001557.html
【会場】INAXギャラリー
【最寄】銀座線京橋駅 都営浅草線宝町
【会期】2010年6月3日(木)~2010年8月21日(土)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
いつもより人が多い気もしましたが、空いていて快適に観ることができました。まず、植物化石展ですが、これはタイトルの通り植物の化石が90点あまり展示されています。小さい化石もあるので、90点と言ってもあっという間に観終わりますが、単に化石を並べるだけでなく植物の進化を説明しているのも興味深い内容でした。少し解説をメモしてきたところもあるので、勝手にいくつかに分けて簡単にご紹介しようと思います。
冒頭
まず、入口にはハイライト的に「ネウロプテリス」というシダのような植物の化石が飾られていました。白い石の上に葉っぱの形に黒くなったもので、結構大きくて見応えあります。その先には葉脈まで見える小さな葉っぱの化石なども展示されていて、大小さまざまな化石が並んでいました。
冒頭から少し進むと、植物が陸に上がって約5億年という説明がありました。地球誕生から46億年くらいなので、最初の41億年くらいは地上は岩石の世界だったと考えられるようです。ここら辺から化石と共に模型や想像図を使いながら5億年の進化を説明する内容となっていました。
「海から陸へ」
海のバクテリアの光合成でできた酸素がオゾン層を作り、紫外線などの有害光線が防がれるようになったのがきっかけとなり、植物は陸に上がってくることができました。この頃は背丈の低い草が中心だったようで、そうした化石が並んでいました。
「シダ植物」
やがて植物は垂直方向への成長をみせます。当時の温暖多湿な気候でシダ植物が大繁殖したそうです。しかし、幹はもろいそうで、幾何学的な見た目をしています。 実際に観ると結構キモいw よく恐竜と一緒に出てくるような植物でした。
「デポン期~石炭期」
約4億1600万年前~2億9000万年前頃の時代は前裸子植物という段階だったようで、針葉樹のような化石がありました。しっかりした跡が残っていてその様子がよくわかりました。
「ジュラ期」
約1億9500万年前~約1億3500万年前です。この頃になると裸子植物が繁栄していたようで、うろこ模様の球果の(マツボックリのような)化石がありました。
石炭期の次の時代はメモを取り忘れたかな…。
「白亜期」
約1億4550万年前~約6550万年前です。この時期に、花や果実などの被子植物が誕生しましたそうで、コナラとかカエデなどの馴染みの植物の化石も並んでいました。被子植物も結構昔からあるんですね。
琥珀
琥珀は樹液の化石なので、何点か展示されていました。中に葉っぱなどが入っていて、まさにタイムカプセルのような感じです。
映像コーナー
奥にあった映像コーナーでは「メタセコイア」という種類の植物を発見した三木茂 氏に関する映像が流れていました。メタセコイアは「セコイアの後の」という意味で、それまでセコイアと同一視されていたようですが、葉が向き合うか互い違いになるかという特徴などから発見したという説明でした。 せっかく英語で論文を書いたのに、太平洋戦争で当時は日の目を見なかったというエピソードもありました。
ということで、小さな展示ですが太古から現代までの植物の進化をざっくり知ることができる内容でした。化石や博物が好きな方には面白いと思います。
続いて、隣の部屋で同時開催の「本堀雄二 -紙の断層 透過する仏-展」を観ました。
【展覧名】
本堀雄二 -紙の断層 透過する仏-展
【公式サイト】
http://www.inax.co.jp/gallery/contemporary/detail/d_001608.html
【会期】2010年6月1日(火)~6月28日(月)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間05分程度
【感想】
これは公式サイトを観ていただくとほとんどの作品の写真が載っているのですが、ダンボールを使って作られた仏像が並んでいる展示でした。正面からみるとダンボールの空洞から向こうが見えるのがちょっとシュールな感じで、横から観ると本当に普通のダンボールを使っていることがわかります。浮かぶように展示されているのも面白く、かなり気に入った内容でした。身近なものでこんな面白いものができるとは発想が素晴らしいです。
最後に、奥の小部屋の展示も観ました。
【展覧名】
金 理有 展 -ceramics as new exoticism-
【公式サイト】
http://www.inax.co.jp/gallery/ceramic/detail/d_001609.html
【会期】2010年6月4日(金)~7月6日(火)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間05分程度
こちらは部屋全体が作品のようで、浮いている襖と戸に囲まれた中に、まるで銅の置物のようなオブジェがあります。(金属っぽいですが焼き物らしい) ぎょろっとした一つ目の置物や、塔のような感じの置物で、縄文時代の土器などのニュアンスも含まれているようで、ちょっと妖怪のようなところも面白かったです。、最初は男性器を模してるのかと思いましたw これも面白い発想の作品でした。
ということで、小展ながらも3つとも中々面白い内容でした。
この後、ポーラミュージアム アネックスで、「音の出る展覧会」も観てきました。こちらについては以前ご紹介したので、詳しくは割愛しますが、INAXギャラリーとセットで楽しむコースは中々良いものです。両方無料でさくっと観られます。
参考記事:音の出る展覧会 (ポーラミュージアム アネックス [POLA MUSEUM ANNEX])


【展覧名】
植物化石-5億年の記憶- 展
【公式サイト】
http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001557.html
【会場】INAXギャラリー
【最寄】銀座線京橋駅 都営浅草線宝町
【会期】2010年6月3日(木)~2010年8月21日(土)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
いつもより人が多い気もしましたが、空いていて快適に観ることができました。まず、植物化石展ですが、これはタイトルの通り植物の化石が90点あまり展示されています。小さい化石もあるので、90点と言ってもあっという間に観終わりますが、単に化石を並べるだけでなく植物の進化を説明しているのも興味深い内容でした。少し解説をメモしてきたところもあるので、勝手にいくつかに分けて簡単にご紹介しようと思います。
冒頭
まず、入口にはハイライト的に「ネウロプテリス」というシダのような植物の化石が飾られていました。白い石の上に葉っぱの形に黒くなったもので、結構大きくて見応えあります。その先には葉脈まで見える小さな葉っぱの化石なども展示されていて、大小さまざまな化石が並んでいました。
冒頭から少し進むと、植物が陸に上がって約5億年という説明がありました。地球誕生から46億年くらいなので、最初の41億年くらいは地上は岩石の世界だったと考えられるようです。ここら辺から化石と共に模型や想像図を使いながら5億年の進化を説明する内容となっていました。
「海から陸へ」
海のバクテリアの光合成でできた酸素がオゾン層を作り、紫外線などの有害光線が防がれるようになったのがきっかけとなり、植物は陸に上がってくることができました。この頃は背丈の低い草が中心だったようで、そうした化石が並んでいました。
「シダ植物」
やがて植物は垂直方向への成長をみせます。当時の温暖多湿な気候でシダ植物が大繁殖したそうです。しかし、幹はもろいそうで、幾何学的な見た目をしています。 実際に観ると結構キモいw よく恐竜と一緒に出てくるような植物でした。
「デポン期~石炭期」
約4億1600万年前~2億9000万年前頃の時代は前裸子植物という段階だったようで、針葉樹のような化石がありました。しっかりした跡が残っていてその様子がよくわかりました。
「ジュラ期」
約1億9500万年前~約1億3500万年前です。この頃になると裸子植物が繁栄していたようで、うろこ模様の球果の(マツボックリのような)化石がありました。
石炭期の次の時代はメモを取り忘れたかな…。
「白亜期」
約1億4550万年前~約6550万年前です。この時期に、花や果実などの被子植物が誕生しましたそうで、コナラとかカエデなどの馴染みの植物の化石も並んでいました。被子植物も結構昔からあるんですね。
琥珀
琥珀は樹液の化石なので、何点か展示されていました。中に葉っぱなどが入っていて、まさにタイムカプセルのような感じです。
映像コーナー
奥にあった映像コーナーでは「メタセコイア」という種類の植物を発見した三木茂 氏に関する映像が流れていました。メタセコイアは「セコイアの後の」という意味で、それまでセコイアと同一視されていたようですが、葉が向き合うか互い違いになるかという特徴などから発見したという説明でした。 せっかく英語で論文を書いたのに、太平洋戦争で当時は日の目を見なかったというエピソードもありました。
ということで、小さな展示ですが太古から現代までの植物の進化をざっくり知ることができる内容でした。化石や博物が好きな方には面白いと思います。
続いて、隣の部屋で同時開催の「本堀雄二 -紙の断層 透過する仏-展」を観ました。
【展覧名】
本堀雄二 -紙の断層 透過する仏-展
【公式サイト】
http://www.inax.co.jp/gallery/contemporary/detail/d_001608.html
【会期】2010年6月1日(火)~6月28日(月)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間05分程度
【感想】
これは公式サイトを観ていただくとほとんどの作品の写真が載っているのですが、ダンボールを使って作られた仏像が並んでいる展示でした。正面からみるとダンボールの空洞から向こうが見えるのがちょっとシュールな感じで、横から観ると本当に普通のダンボールを使っていることがわかります。浮かぶように展示されているのも面白く、かなり気に入った内容でした。身近なものでこんな面白いものができるとは発想が素晴らしいです。
最後に、奥の小部屋の展示も観ました。
【展覧名】
金 理有 展 -ceramics as new exoticism-
【公式サイト】
http://www.inax.co.jp/gallery/ceramic/detail/d_001609.html
【会期】2010年6月4日(金)~7月6日(火)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間05分程度
こちらは部屋全体が作品のようで、浮いている襖と戸に囲まれた中に、まるで銅の置物のようなオブジェがあります。(金属っぽいですが焼き物らしい) ぎょろっとした一つ目の置物や、塔のような感じの置物で、縄文時代の土器などのニュアンスも含まれているようで、ちょっと妖怪のようなところも面白かったです。、最初は男性器を模してるのかと思いましたw これも面白い発想の作品でした。
ということで、小展ながらも3つとも中々面白い内容でした。
この後、ポーラミュージアム アネックスで、「音の出る展覧会」も観てきました。こちらについては以前ご紹介したので、詳しくは割愛しますが、INAXギャラリーとセットで楽しむコースは中々良いものです。両方無料でさくっと観られます。
参考記事:音の出る展覧会 (ポーラミュージアム アネックス [POLA MUSEUM ANNEX])
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前回ご紹介した三井記念美術館の「江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品」を観た後、同じビルの中の1Fにある「Caffe di FESTA(カフェ ディ フェスタ)」で休憩してきました。ここは高級フルーツで有名な千疋屋さんの総本店にあるカフェです。


【店名】
Caffe di FESTA(カフェ ディ フェスタ)
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://www.sembikiya.co.jp/menu/cdf01.php
http://www.sembikiya.co.jp/shop/shop_honten.php
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
三越前駅 新日本橋駅
【近くの美術館】
三井記念美術館
日本銀行金融研究所貨幣博物館
など
【この日にかかった1人の費用】
1000円程度
【味】
不味_1_2_3_4_⑤_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
ここには1Fと2Fに千疋屋さんのお店があるのですが、このお店は1Fの奥のほう(果物売り場の奥)にあります。私の感覚では千疋屋というと、高級すぎて手が出ないイメージがあるのですが、このカフェではお手ごろな価格で気楽に千疋屋の味を楽しむことができるのが嬉しいです。その値段の分、セルフサービスとなっていて、最初に注文して席に自分で運ぶ形式のお店となっています。 相当人気があるようで、この日も頼むのに10分くらい並びました。結構持ち帰りの人も多いのですが、店内は狭くて席が少ないので、席によっては落ち着かないかもしれません。
この日は温州みかんジュース(450円)とアップルパイ(525円)を頼みました。似たような系統の味の組み合わせにしてしまったけど、せっかくならフルーツ系にしたかったものでw

まず温州みかんジュースですが、味は甘いみかんそのもので、すっきりして爽やかです。あまり酸っぱくもなく、これだけ美味しければコストパフォーマンスも納得です。
続いてアップルパイ。アップで撮りましたが、どうせなら中の林檎を撮れば良かったかも。

これは林檎がたっぷり入っていて、ジューシーな果肉が凄く美味しかったです。軽やかで自然な甘さが上品です。かなり満足しました。
ということで、三越前に行ったら是非お勧めしたいお店です。これだけ美味しくて1000円しないのだからコストパフォーマンスも高いと思います。 ただ、素晴らしいお店だけにいつも混んでいるのと、若干場所がわかりづらいのは注意したほうが良さそうです。とにかく美味しかったです。
おまけ:
最近カフェの記事が多く見えるのはきっと気のせいです。今日はワールドカップを見ていたのですが、日本がカメルーンに見事勝利! 前評判は良くなかったのに素晴らしい結果でした。


【店名】
Caffe di FESTA(カフェ ディ フェスタ)
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://www.sembikiya.co.jp/menu/cdf01.php
http://www.sembikiya.co.jp/shop/shop_honten.php
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
三越前駅 新日本橋駅
【近くの美術館】
三井記念美術館
日本銀行金融研究所貨幣博物館
など
【この日にかかった1人の費用】
1000円程度
【味】
不味_1_2_3_4_⑤_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
ここには1Fと2Fに千疋屋さんのお店があるのですが、このお店は1Fの奥のほう(果物売り場の奥)にあります。私の感覚では千疋屋というと、高級すぎて手が出ないイメージがあるのですが、このカフェではお手ごろな価格で気楽に千疋屋の味を楽しむことができるのが嬉しいです。その値段の分、セルフサービスとなっていて、最初に注文して席に自分で運ぶ形式のお店となっています。 相当人気があるようで、この日も頼むのに10分くらい並びました。結構持ち帰りの人も多いのですが、店内は狭くて席が少ないので、席によっては落ち着かないかもしれません。
この日は温州みかんジュース(450円)とアップルパイ(525円)を頼みました。似たような系統の味の組み合わせにしてしまったけど、せっかくならフルーツ系にしたかったものでw

まず温州みかんジュースですが、味は甘いみかんそのもので、すっきりして爽やかです。あまり酸っぱくもなく、これだけ美味しければコストパフォーマンスも納得です。
続いてアップルパイ。アップで撮りましたが、どうせなら中の林檎を撮れば良かったかも。

これは林檎がたっぷり入っていて、ジューシーな果肉が凄く美味しかったです。軽やかで自然な甘さが上品です。かなり満足しました。
ということで、三越前に行ったら是非お勧めしたいお店です。これだけ美味しくて1000円しないのだからコストパフォーマンスも高いと思います。 ただ、素晴らしいお店だけにいつも混んでいるのと、若干場所がわかりづらいのは注意したほうが良さそうです。とにかく美味しかったです。
おまけ:
最近カフェの記事が多く見えるのはきっと気のせいです。今日はワールドカップを見ていたのですが、日本がカメルーンに見事勝利! 前評判は良くなかったのに素晴らしい結果でした。
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1週間ほど前の土曜日に、三井記念美術館へ「江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品」観に行ってきました。この展示は何度か作品の入れ替えをしているようで、私が行ったのは2010/6/5時点の内容でした。

【展覧名】
江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品
【公式サイト】
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
【会場】三井記念美術館
【最寄】銀座線三越前/新日本橋駅/東京駅/神田駅
【会期】2010年4月14日~6月20日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
冒頭にも書きましたが、この展示は何回かの作品入れ替えがあるようでした。私が行った時には既に最後の期間の内容だったので今更遅いですが、公式ページで期間ごとの出品作品を調べることが出来ます。
参考リンク(公式サイト):出品目録(pdf)
さて、今回の展示ですが、思った以上に多くの人で賑わっていました。人数で言うとそんなに多くはないと思うのですが、茶器や道具類など小さい品がガラスケースの中に展示されているところが多く、観るスペースが限られているので、列を組んで観る感じでした。2列目以降で見るのも大変なので混雑感がありました。 展示作品については重要文化財や国宝も多く、貴重な内容となっていました。(重文でも価値が分からない私にとっては、ピンと来なかったものもありますがw) 詳しくはいつもどおり、章ごとにご紹介しようと思います。 なお、貰った作品リストと公式ページの章の順序などが違っていますが、私が会場で観た順にご紹介しようと思います。
<家康所蔵の茶道具 名物道具と手沢品>
最初は茶道具のコーナーでした。初っ端から重要文化財がずらっと並び「名物」「大名物」と呼ばれる品々が多いです。この「大名物」というのは最高の格付けの品なのだとか。 また、解説によると徳川家康の遺品には2種類あるそうで、家康の没後に御三家に譲られた「駿府御分物」と、日常で身近に置いて使っていた遺愛品である「手沢品」に分かれるようです。このコーナーでは「駿府御分物」が多かったかな。
「名物 古銅砧形花生 銘杵のをれ」
黒っぽい花入れです。中国の明時代頃に作られたもので、元は豊臣秀吉の所有物だったそうです。 それが石川氏に渡ったのですが、石川氏が関が原の合戦に敗れた際、家康にこの花入れを渡すことで死を免れたということです。武将の命を救うほどの価値があるとは…。私が観ても分かりませんでしたが、相当の名品のようでした。
「大名物 唐物茶壺 銘松花」 ★こちらで観られます
これは結構大きな壷で、室町時代に中国から伝わり、当時の記録の中で何度も名前が出てくる名品だそうです。(また、織田信長や豊臣秀吉らも歴代の所有者に名を連ねているそうです。) その大きさのせいか堂々としていて、側面の釉薬のかかり具合が風格を感じさせました。
「大名物 曜変天目(油滴天目)」
黒いお碗のような器です。中に丸い粒状の銀の点が光っているのが特徴です。これは中国から伝わって堺の商人たちに珍重されていたのが後に家康に伝わった品だそうです。確かに中の粒の光が油の雫に見えるかも。
この辺にあった解説によると、家康は茶の湯の心得は相当あったようですが、茶器を愛好するというよりは政治的な視点で見ていたようで、秀吉よりも信長に近い姿勢と考えられているようです。
「大名物 三島茶碗 銘三島桶」
千利休 ⇒ 利休の長男 ⇒ 家康 という順で伝わった茶碗で、元は朝鮮の日常使いの食器のようです。側面に斜めの線などが施されていて、その形が桶のように見えないこともないかな。楽茶碗に似た形だとも解説されていました。
<徳川家康とその一生>
続いて、家康の一生を描いた絵などのコーナーです。「東照大権現」として神格化された家康の像などが並んでいました。
伝 住吉如慶・具慶 「東照社縁起絵巻(模本)5巻の内巻第1」
3代将軍の徳川家光が命じて描かせた、5巻からなる絵巻物です。元は狩野探幽が描いたものを住吉如慶・具慶が模写したと伝わっているそうです。中身は家康が東照大権現として祀られるまでの一生を描いていて、これは母親が夢を見ているところや、家康の生誕の様子が描かれていました。模本のためか結構色鮮やかで保存状態が良かったです。
伝 住吉如慶・具慶 「東照社縁起絵巻(模本)5巻の内巻第2」
こちらは先ほどの作品の続きの第2巻。大坂の陣を描いているようで、黒い馬に乗る家康と、数え切れないほどの武者達が描かれていました。・・・2巻で大坂の陣って展開が早すぎじゃないかなw
解説では家光は家康のおかげで将軍になれたことについて説明していました。家康のことを本当に神のように思っていたのかもしれないですね。
狩野探幽 「東照社縁起絵巻(仮名本)5巻の内巻第3」 ★こちらで観られます
先ほどの2つと同じ東照社縁起絵巻で、これは狩野探幽が描いたものです。ちょっと色があせてる感じもしますが、素晴らしい作品です。細かく描かれた湖畔の山と、そこに向かって行列が行進する様子が描かれています。この山は久能山らしいので、家康が死んだ後、最初に埋められた所を描いているのだと思います。 また、この絵巻には流麗な筆の書も書かれていて、そちらも見事でした。
天海僧正 賛写 「東照大権現像」 ★こちらで観られます
葵の紋が入った豪華な垂れ幕の下、黒い服(葵の文入り)を着て座る家康の像で、これは神となった姿のようです。晩年の容貌特長をよく捉えているそうで、きりっとした雰囲気がありました。よく知られている家康の顔のイメージそのものに思います。
「南蛮胴具足」 ★こちらで観られます
これは西洋の鎧を改装して作られた鎧です。金属製の胴をしていて、前面部に鉄砲を受けた跡があります。まさか撃たれたもの?と思ったら、試し撃ちをして鎧の強度を測った際の傷とのことでした。また、よく観ると非常に細かい彫刻も施されていました。当時のヨーロッパとの関わりも伺わせる中々興味深い品でした。
「金扇馬印」
巨大な金の扇子です。これは大将が居る所を示すためのものだそうで、立てると5~6mもあるのだとか。確かに目立ちそうですが、敵にも居場所がわかりそう。当時の戦いはそういうもんなんでしょうかね?w
この辺には刀、短刀、長刀、火縄銃、鞍などもありました。(これらも国宝や重文です)
「関ヶ原合戦図(津軽屏風) 右隻」 ★こちらで観られます
8曲の巨大な屏風です。これは最も古い関が原を描いた屏風だそうで、津軽に伝わったことから津軽屏風と呼ぶようです。私が観たのは右隻のみで、前期の展示では左隻が展示されていました。右隻は決戦の前日の様子が描かれていて、大画面なのに細かい描写で、大勢の兵達が山などに布陣を敷く様子が描かれていました。前日の緊張感がありましたが、どうせならドンパチ戦ってる左隻を観てみたかったかなw
<交易と究理へのまなざし>
続いてのコーナーは海外との交易や、家康の理数系への興味関心を伺わせる内容となっていました。
「金銀象嵌けひきばし」
これは地図の上で距離を計ったりするコンパスです。金銀で花文と唐草文をあしらっていて豪華です。隣には東南アジアの地図もありました。 こういうもので海外の様子を伺っていたのかな。
「熊時計」
熊の形をした時計です。文字盤などは無く、決まった時間が来ると音を発していたそうです。この時代には既に時計もあったようですが、こういうデザインの時計があったのには驚きました。 この辺には時計がいくつかあり、時計好きだったのかもしれません。
「洋時計」 ★こちらで観られます
これは今回のポスターにもなっている時計です。スペイン船を救助した際のお礼としてスペインの国王から贈られた品だそうで、ぜんまい仕掛けで動きます。ドーム状の屋根を持ち、側面のアーチ状の中には景色の絵が描かれているなど、作りもだいぶ凝っていました。エピソードと共にヨーロッパとの繋がりを感じる貴重な品でした。
この辺には眼鏡、鉛筆、ハサミ、薬の調合本、すり鉢、ビードロの薬壷など、生活に使ったような品がありました。 やけに薬関係のものが多いなと思ったら、家康は薬の調合が得意だったそうです。そんな一面があったとは知らなかったので、ちょっと驚き。
その他には、伽羅など香木も展示されていてました。
「駿河版銅活字 23箱の内」 ★こちらで観られます
これは、銅活字印刷の道具で、判子のように文字が刻まれたものが沢山詰まった箱です。 家康は日本の活版技術に大きな足跡を残しているそうで、こうした品から活版印刷にも力を入れていたことがわかりました。これもまた知らない一面だったので、意外なことを知れて面白かったです。
<書画と公文書>
このコーナーは公文書と自分で描いた絵などのコーナーでした。地味と言えば地味ですが、歴史の証人のようなものもありました。
解説によると、家康はよく文書を使った駆け引きをしていたそうですが、約束や契約をよく守っていてために多くの武将の信頼を得ていたようです。そうした信頼があったからこそ天下が取れたのかもしれません。
「征夷大将軍宣旨案」
これは後陽成天皇が家康に征夷大将軍を任じた書とまったく同じものです。まさに天下を取った証と言える書だけに歴史の重みを感じました。
伝 徳川家康 「水艸立鷺図」 ★こちらで観られます
これは家康が描いたとされる絵です。横長の画面の右下にサギと竹が水墨で描かれていて、その他の部分は余白となっています。解説によると、観たところ素人っぽいですが、大胆な余白などから洒落たセンスを感じられるとのことでした。なお、こうした直筆と伝わる作品は10点ほどがあるようです。どこまで本人が描いたか分かりませんが、少なからず絵に興味があったことを伺わせる作品でした。
<文房・調度・染織と日常の品々>
最後は調度品や着物などのコーナーでした。普段、どういった生活をしていたのかが伝わるような内容でした。
伝 狩野孝信 「南蛮交易図腰屏風」★こちらで観られます (3章)
これは寝室に置いていた屏風です。港に中国風の船が来て交易をしている様子が描かれていて、西洋人らしき人の姿も見えました。寝室にまでこういう作品を置いていたのは、やはり交易にかなりの興味関心を持っていたためじゃないかな。家康の知的好奇心の強さを感じました。 (余談ですが、江戸時代というと鎖国のイメージがありますが、鎖国は徳川秀忠と家光の時代に成立した政策です)
「薄浅葱地渦巻文麻浴衣」
これは家康が着ていた小袖(浴衣みたいな薄手の着物)です。一見、ただの真っ白な小袖に見えますが、これは色が抜けてしまったためだそうで、隣に再現された小袖が展示されていました。水色の地に白の線で沢山の渦潮が描かれた模様があり、涼しげで面白いデザインでした。家康は着るものにこだわりがあったそうです。
この辺には他にも櫛やたらい、手ぬぐいかけなど、身だしなみのための道具が並んでいました。 結構お洒落な人だったのかもしれません。狸親父のイメージがちょっと変わったかもw
ということで、家康の意外な一面や人柄も伝わってくる内容でした。日用品や書など一見地味なものもあるので、もうちょっと華があっても良かったかなと思ったりもしますが、貴重な品々を観ることが出来ました。 もう来週には終わってしまう展示ですので、気になる方はお早めにどうぞ。


【展覧名】
江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品
【公式サイト】
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html
【会場】三井記念美術館
【最寄】銀座線三越前/新日本橋駅/東京駅/神田駅
【会期】2010年4月14日~6月20日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
冒頭にも書きましたが、この展示は何回かの作品入れ替えがあるようでした。私が行った時には既に最後の期間の内容だったので今更遅いですが、公式ページで期間ごとの出品作品を調べることが出来ます。
参考リンク(公式サイト):出品目録(pdf)
さて、今回の展示ですが、思った以上に多くの人で賑わっていました。人数で言うとそんなに多くはないと思うのですが、茶器や道具類など小さい品がガラスケースの中に展示されているところが多く、観るスペースが限られているので、列を組んで観る感じでした。2列目以降で見るのも大変なので混雑感がありました。 展示作品については重要文化財や国宝も多く、貴重な内容となっていました。(重文でも価値が分からない私にとっては、ピンと来なかったものもありますがw) 詳しくはいつもどおり、章ごとにご紹介しようと思います。 なお、貰った作品リストと公式ページの章の順序などが違っていますが、私が会場で観た順にご紹介しようと思います。
<家康所蔵の茶道具 名物道具と手沢品>
最初は茶道具のコーナーでした。初っ端から重要文化財がずらっと並び「名物」「大名物」と呼ばれる品々が多いです。この「大名物」というのは最高の格付けの品なのだとか。 また、解説によると徳川家康の遺品には2種類あるそうで、家康の没後に御三家に譲られた「駿府御分物」と、日常で身近に置いて使っていた遺愛品である「手沢品」に分かれるようです。このコーナーでは「駿府御分物」が多かったかな。
「名物 古銅砧形花生 銘杵のをれ」
黒っぽい花入れです。中国の明時代頃に作られたもので、元は豊臣秀吉の所有物だったそうです。 それが石川氏に渡ったのですが、石川氏が関が原の合戦に敗れた際、家康にこの花入れを渡すことで死を免れたということです。武将の命を救うほどの価値があるとは…。私が観ても分かりませんでしたが、相当の名品のようでした。
「大名物 唐物茶壺 銘松花」 ★こちらで観られます
これは結構大きな壷で、室町時代に中国から伝わり、当時の記録の中で何度も名前が出てくる名品だそうです。(また、織田信長や豊臣秀吉らも歴代の所有者に名を連ねているそうです。) その大きさのせいか堂々としていて、側面の釉薬のかかり具合が風格を感じさせました。
「大名物 曜変天目(油滴天目)」
黒いお碗のような器です。中に丸い粒状の銀の点が光っているのが特徴です。これは中国から伝わって堺の商人たちに珍重されていたのが後に家康に伝わった品だそうです。確かに中の粒の光が油の雫に見えるかも。
この辺にあった解説によると、家康は茶の湯の心得は相当あったようですが、茶器を愛好するというよりは政治的な視点で見ていたようで、秀吉よりも信長に近い姿勢と考えられているようです。
「大名物 三島茶碗 銘三島桶」
千利休 ⇒ 利休の長男 ⇒ 家康 という順で伝わった茶碗で、元は朝鮮の日常使いの食器のようです。側面に斜めの線などが施されていて、その形が桶のように見えないこともないかな。楽茶碗に似た形だとも解説されていました。
<徳川家康とその一生>
続いて、家康の一生を描いた絵などのコーナーです。「東照大権現」として神格化された家康の像などが並んでいました。
伝 住吉如慶・具慶 「東照社縁起絵巻(模本)5巻の内巻第1」
3代将軍の徳川家光が命じて描かせた、5巻からなる絵巻物です。元は狩野探幽が描いたものを住吉如慶・具慶が模写したと伝わっているそうです。中身は家康が東照大権現として祀られるまでの一生を描いていて、これは母親が夢を見ているところや、家康の生誕の様子が描かれていました。模本のためか結構色鮮やかで保存状態が良かったです。
伝 住吉如慶・具慶 「東照社縁起絵巻(模本)5巻の内巻第2」
こちらは先ほどの作品の続きの第2巻。大坂の陣を描いているようで、黒い馬に乗る家康と、数え切れないほどの武者達が描かれていました。・・・2巻で大坂の陣って展開が早すぎじゃないかなw
解説では家光は家康のおかげで将軍になれたことについて説明していました。家康のことを本当に神のように思っていたのかもしれないですね。
狩野探幽 「東照社縁起絵巻(仮名本)5巻の内巻第3」 ★こちらで観られます
先ほどの2つと同じ東照社縁起絵巻で、これは狩野探幽が描いたものです。ちょっと色があせてる感じもしますが、素晴らしい作品です。細かく描かれた湖畔の山と、そこに向かって行列が行進する様子が描かれています。この山は久能山らしいので、家康が死んだ後、最初に埋められた所を描いているのだと思います。 また、この絵巻には流麗な筆の書も書かれていて、そちらも見事でした。
天海僧正 賛写 「東照大権現像」 ★こちらで観られます
葵の紋が入った豪華な垂れ幕の下、黒い服(葵の文入り)を着て座る家康の像で、これは神となった姿のようです。晩年の容貌特長をよく捉えているそうで、きりっとした雰囲気がありました。よく知られている家康の顔のイメージそのものに思います。
「南蛮胴具足」 ★こちらで観られます
これは西洋の鎧を改装して作られた鎧です。金属製の胴をしていて、前面部に鉄砲を受けた跡があります。まさか撃たれたもの?と思ったら、試し撃ちをして鎧の強度を測った際の傷とのことでした。また、よく観ると非常に細かい彫刻も施されていました。当時のヨーロッパとの関わりも伺わせる中々興味深い品でした。
「金扇馬印」
巨大な金の扇子です。これは大将が居る所を示すためのものだそうで、立てると5~6mもあるのだとか。確かに目立ちそうですが、敵にも居場所がわかりそう。当時の戦いはそういうもんなんでしょうかね?w
この辺には刀、短刀、長刀、火縄銃、鞍などもありました。(これらも国宝や重文です)
「関ヶ原合戦図(津軽屏風) 右隻」 ★こちらで観られます
8曲の巨大な屏風です。これは最も古い関が原を描いた屏風だそうで、津軽に伝わったことから津軽屏風と呼ぶようです。私が観たのは右隻のみで、前期の展示では左隻が展示されていました。右隻は決戦の前日の様子が描かれていて、大画面なのに細かい描写で、大勢の兵達が山などに布陣を敷く様子が描かれていました。前日の緊張感がありましたが、どうせならドンパチ戦ってる左隻を観てみたかったかなw
<交易と究理へのまなざし>
続いてのコーナーは海外との交易や、家康の理数系への興味関心を伺わせる内容となっていました。
「金銀象嵌けひきばし」
これは地図の上で距離を計ったりするコンパスです。金銀で花文と唐草文をあしらっていて豪華です。隣には東南アジアの地図もありました。 こういうもので海外の様子を伺っていたのかな。
「熊時計」
熊の形をした時計です。文字盤などは無く、決まった時間が来ると音を発していたそうです。この時代には既に時計もあったようですが、こういうデザインの時計があったのには驚きました。 この辺には時計がいくつかあり、時計好きだったのかもしれません。
「洋時計」 ★こちらで観られます
これは今回のポスターにもなっている時計です。スペイン船を救助した際のお礼としてスペインの国王から贈られた品だそうで、ぜんまい仕掛けで動きます。ドーム状の屋根を持ち、側面のアーチ状の中には景色の絵が描かれているなど、作りもだいぶ凝っていました。エピソードと共にヨーロッパとの繋がりを感じる貴重な品でした。
この辺には眼鏡、鉛筆、ハサミ、薬の調合本、すり鉢、ビードロの薬壷など、生活に使ったような品がありました。 やけに薬関係のものが多いなと思ったら、家康は薬の調合が得意だったそうです。そんな一面があったとは知らなかったので、ちょっと驚き。
その他には、伽羅など香木も展示されていてました。
「駿河版銅活字 23箱の内」 ★こちらで観られます
これは、銅活字印刷の道具で、判子のように文字が刻まれたものが沢山詰まった箱です。 家康は日本の活版技術に大きな足跡を残しているそうで、こうした品から活版印刷にも力を入れていたことがわかりました。これもまた知らない一面だったので、意外なことを知れて面白かったです。
<書画と公文書>
このコーナーは公文書と自分で描いた絵などのコーナーでした。地味と言えば地味ですが、歴史の証人のようなものもありました。
解説によると、家康はよく文書を使った駆け引きをしていたそうですが、約束や契約をよく守っていてために多くの武将の信頼を得ていたようです。そうした信頼があったからこそ天下が取れたのかもしれません。
「征夷大将軍宣旨案」
これは後陽成天皇が家康に征夷大将軍を任じた書とまったく同じものです。まさに天下を取った証と言える書だけに歴史の重みを感じました。
伝 徳川家康 「水艸立鷺図」 ★こちらで観られます
これは家康が描いたとされる絵です。横長の画面の右下にサギと竹が水墨で描かれていて、その他の部分は余白となっています。解説によると、観たところ素人っぽいですが、大胆な余白などから洒落たセンスを感じられるとのことでした。なお、こうした直筆と伝わる作品は10点ほどがあるようです。どこまで本人が描いたか分かりませんが、少なからず絵に興味があったことを伺わせる作品でした。
<文房・調度・染織と日常の品々>
最後は調度品や着物などのコーナーでした。普段、どういった生活をしていたのかが伝わるような内容でした。
伝 狩野孝信 「南蛮交易図腰屏風」★こちらで観られます (3章)
これは寝室に置いていた屏風です。港に中国風の船が来て交易をしている様子が描かれていて、西洋人らしき人の姿も見えました。寝室にまでこういう作品を置いていたのは、やはり交易にかなりの興味関心を持っていたためじゃないかな。家康の知的好奇心の強さを感じました。 (余談ですが、江戸時代というと鎖国のイメージがありますが、鎖国は徳川秀忠と家光の時代に成立した政策です)
「薄浅葱地渦巻文麻浴衣」
これは家康が着ていた小袖(浴衣みたいな薄手の着物)です。一見、ただの真っ白な小袖に見えますが、これは色が抜けてしまったためだそうで、隣に再現された小袖が展示されていました。水色の地に白の線で沢山の渦潮が描かれた模様があり、涼しげで面白いデザインでした。家康は着るものにこだわりがあったそうです。
この辺には他にも櫛やたらい、手ぬぐいかけなど、身だしなみのための道具が並んでいました。 結構お洒落な人だったのかもしれません。狸親父のイメージがちょっと変わったかもw
ということで、家康の意外な一面や人柄も伝わってくる内容でした。日用品や書など一見地味なものもあるので、もうちょっと華があっても良かったかなと思ったりもしますが、貴重な品々を観ることが出来ました。 もう来週には終わってしまう展示ですので、気になる方はお早めにどうぞ。
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色々とネタを溜め込んでいるのですが、今日も帰りが遅かったので軽めの記事です^^; 先日ご紹介した千葉県立美術館に行く前に、千葉駅付近でお昼を食べてきました。千葉駅前の三越の地下でお店を探したところ、生パスタの「今日和」(こんにちわ)というお店を見つけたので行ってみました。

【店名】
今日和 千葉三越店
【ジャンル】
イタリアン(パスタ)/オムライス
【公式サイト】
http://www.repco.co.jp/restaurants/ko_m.htm
http://rp.gnavi.co.jp/fs/5236613/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
千葉駅
【近くの美術館】
千葉市美術館
【この日にかかった1人の費用】
1100円程度
【味】
不味_1_2_③_4_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日 時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
この店の外観はファミレスみたいに見えましたが、このお店は千葉で何店か展開しているお店の支店の1つのようでした。(ファミレスを記事で紹介したらある意味伝説になれそうw)
公式サイトを観ると、千葉市美術館の最寄り駅付近にあるパルコにも支店があるようですので、三越店よりはそちらの方が千葉市美術館に行く時に使いやすいかもしれません。
この日、私はランチセットでパスタにデザートとドリンクをつけました。
まずは「半熟卵とベーコンのカルボナーラ」(\880)

麺は生パスタならではのもちもちした食感で食べていて心地よいです。ソースは濃厚な味でスタンダードな美味しさです。
連れは海老の入ったトマトソースのパスタを頼んでいました。

感想を聞いたところ、海老がぷりっとしていて味付けもちょうどいい塩梅だったそうです。こちらも期待値以上の美味しさのようでした。
食後にセットの生キャラメルのロールケーキとコーヒー(\300)

私は生キャラメルを食べたことが無いので他と比較のしようがありませんが、軽めの甘さで、舌触りがなめらかで美味しかったです。コーヒーは普通かな。
ということで、どれを食べても納得できる美味しさでした。セットの値段もまずまずだし、これならまた行ってみても良いなと思いました。オムライスも名物らしいのでそっちも気になります。 千葉県には何店舗かあるみたいなので、千葉県でランチに迷ったらここにしようかなw

【店名】
今日和 千葉三越店
【ジャンル】
イタリアン(パスタ)/オムライス
【公式サイト】
http://www.repco.co.jp/restaurants/ko_m.htm
http://rp.gnavi.co.jp/fs/5236613/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
千葉駅
【近くの美術館】
千葉市美術館
【この日にかかった1人の費用】
1100円程度
【味】
不味_1_2_③_4_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日 時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
この店の外観はファミレスみたいに見えましたが、このお店は千葉で何店か展開しているお店の支店の1つのようでした。(ファミレスを記事で紹介したらある意味伝説になれそうw)
公式サイトを観ると、千葉市美術館の最寄り駅付近にあるパルコにも支店があるようですので、三越店よりはそちらの方が千葉市美術館に行く時に使いやすいかもしれません。
この日、私はランチセットでパスタにデザートとドリンクをつけました。
まずは「半熟卵とベーコンのカルボナーラ」(\880)

麺は生パスタならではのもちもちした食感で食べていて心地よいです。ソースは濃厚な味でスタンダードな美味しさです。
連れは海老の入ったトマトソースのパスタを頼んでいました。

感想を聞いたところ、海老がぷりっとしていて味付けもちょうどいい塩梅だったそうです。こちらも期待値以上の美味しさのようでした。
食後にセットの生キャラメルのロールケーキとコーヒー(\300)


私は生キャラメルを食べたことが無いので他と比較のしようがありませんが、軽めの甘さで、舌触りがなめらかで美味しかったです。コーヒーは普通かな。
ということで、どれを食べても納得できる美味しさでした。セットの値段もまずまずだし、これならまた行ってみても良いなと思いました。オムライスも名物らしいのでそっちも気になります。 千葉県には何店舗かあるみたいなので、千葉県でランチに迷ったらここにしようかなw
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前回ご紹介した千葉県立美術館の所蔵品展を観た後、そのまま「日本赤十字社所蔵美術展」も観てきました。(同じチケットで観られました) この日本赤十字社所蔵美術展は既に終了してしまいましたが、中々素晴らしかったので一応ご紹介しておこうと思います。

【展覧名】
赤十字思想誕生150周年記念
日本赤十字社所蔵美術展 -人道と平和への想い-
~あなたに届けたい、「人道」への想い~
【公式サイト】
http://www.chiba-muse.or.jp/ART/special/100501red_cross/index.html
http://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/houdou/100416_2.pdf (pdf)
【会場】千葉県立美術館
【最寄】JR京葉線・モノレール 千葉みなと駅
【会期】2010年05月01日~05月30日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間45分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
この展示も空いている中でじっくり鑑賞することができました。展示室も広く、2部屋に分けて展示されていました。
サブタイトルにある通り、今年は赤十字の思想が生まれて150周年となります。赤十字は、イタリア統一戦争の際、激戦だったソルフェリーノの戦いの中でアンリ・デュナンによって考えられたもので、戦地で敵味方関係なく救助していた彼に何故か?と問うと「人類はみな兄弟」と答えたそうです。そして、そうした彼の行動と思想が赤十字誕生のきっかけとなっていきました。 (後に第1回ノーベル平和賞を受賞しています)
参考:アンリ・デュナンのwiki
今回の展覧は、そうしたアンリ・デュナンや赤十字の「人道」の思想に共感した芸術家からの寄贈作品によって構成されていました。中には赤十字に直接関係のある作品もあったので、詳しくは気に入った作品ごとご紹介しようと思います。
<第8室>
東郷青児 「ナース像」 ★こちらで観られます(PDF)
黒めの服に黒帽子で、白地に赤十字の腕章やワッペンをつけ、背中に荷物を背負ったナースの肖像です。東郷青児が得意とする美少女と同じように柔らかい表現で描かれています。しかし、このナースの目はきりっとしていて決意を秘めているような表情でした。
東郷青児 「ソルフェリーノの啓示」
こちらも赤十字に相応しい作品です。先述の通り、ソルフェリーノはイタリア統一戦争の激戦地で、アンリ・デュナンが赤十字の思想を生んだ地です。 この絵は、無数に折り重なるように倒れている兵士の中で、アンリ・デュナンが兵士たちを抱きかかれて救助している様子を描いていて、アンリ・デュナンは一際大きく描かれています。また、画面の左側には大きな3体の天使(女神?)が手を差し出して流麗な体の曲線を描いていました。兵士などはリアルに描かれているのですが、天使やアンリ・デュナンは東郷らしいデフォルメされた画風となっていて、2つの画風が共存しているのが面白かったです。 ・・・というか、この作品はちょっと怖いくらいの迫力とオーラがありました。これまで観た東郷青児の作品の中でもかなり気に入りました。
パブロ・ピカソ 「アトリエの画家」
これはピカソの晩年の作品です。椅子に腰掛けて絵を描く画家と、モデルらしきものが描かれています。かなり簡略化されていますが、ピカソのこの時期にしてはわかりやすいかもw。青い人物や、緑のキャンバス、ピンクの背景など、色彩が豊かでした。
足立真一郎 「白馬風景」
非常に明るい緑の森が描かれた絵で、背景に雪の積もった白馬も見えます。絵の具が厚塗りされているようで、色の爽やかさに加えて軽快な感じも受けました。
荻須高徳 「僧院の回廊」
曲線を描く柱が並ぶ僧院の回廊を描いた作品です。規則性がありそうで、リズミカルな印象を受けます。外に面しているのか、意外と明るめの雰囲気でした。それにしても、荻須高徳の作品だいぶ久々に観た気がします。結構好きなので、思いがけず観られて嬉しいです。
小磯良平 「集い」 ★こちらで観られます
楽器を持った人など7人の人たちが部屋に集まっている様子が描かれた作品です。特に、背を向けて立ち帽子を背負っている女性が目立ちます。丁度この人を中心に、左右の壁の色に明暗が出来ているのが面白かったです。皆で演奏会でもしてたのかな? ちょっと楽しげな雰囲気も感じました。
鈴木信太郎 「椅子にのる人形」 ★こちらで観られます
椅子の上に置かれた4体の西洋人形を描いた作品です。画面に大きく描かれた椅子が、人形達のステージのように見えます。また、背景や絨毯の幾何学的な模様(アラベスク模様?)の色彩が響きあい、アンリ・マティスの作風に通じるものを感じました。
藤田嗣治 「佛印メコンの廣野」
一見、藤田と分からず驚いた作品。広野と暗めの青い空が写実的に描かれ、手前から伸びる道を2人の人が歩いている様子も見えます。広々とした感じがするけど、ちょっと寂しげな感じもしたかな。1944年の作らしいので、従軍画家の頃の戦争記録画かな?
増田誠 「オンフルール」 ★こちらで観られます(PDF)
港湾の船の上から港町を見たような視点の絵です。周りにヨットが停泊していて、背景には背の高い家々がひしめいています。水面に写った建物など、細かく緻密に描かれているようで、適度に簡略化しているようにも思えます。題材のせいかもしれませんが、都会的な印象を受ける作品でした。 結構、幾何学的な要素も多かったかな。
この部屋の中央には陶器のコーナーもありました。陶器は少なかったのでご紹介は割愛w
<第3室>
ヒロ・ヤマガタ 「獣医さん」
直線的でデフォルメされた町並みを、非常に多彩で明るい色で描いた作品です。人々がごったがえし、看板もあちこちに描かれています。絵の下の方では、沢山の犬や猫が道を走っていて、白衣の人(獣医さん)が追いかけているようです。上部には飛行船のついた自転車を漕いでいる人がいたりして、町はお祭りのような賑わいを見せています。また、右端の方では警官達が水着の女性のおしりのポスターに見とれているなど、ちょっと笑えるシーンもありました。 見るところが多く、玩具箱をひっくり返したような町の様子が微笑ましい作品でした。
南城一夫 「釣り人(「南城一夫石版画集」所収)」
この辺には岡田三郎助の弟子である南城一夫の作品が数点並んでいて、これはその1枚です。凍った水面の上で、マフラーをした男性が氷に穴を開けて釣りをしている様子を淡い色彩で簡素に描いています。釣糸の先には水中の様子が見え、群がる魚達も描かれていました。実際にはありえない視点ですが、ちょっと漫画みたいで面白かったです。
東山魁夷 「晴れゆく朝霧」 ★こちらで観られます
山の森に白いもやが立ち込める様子を描いた作品です。もやの表現は流石で、手前の木と奥の山の間に流れるもやは、本物のような浮遊感を感じました。また、右下には白い滝の流れも見え、静かな中に滝音まで聞こえてきそうでした。
この辺にも陶器のコーナーが少しありました。
<併催企画 写真展『OUR WORLD AT WAR~」「戦い」を生き抜く人々~』(グループⅦ )>
最後は写真のコーナーでした。これは2001年にニューヨークで7人の写真家によって結成された「Ⅶ」というグループの写真展で、戦争の被害を受けた地域の写真が展示されていました。片足を無くした人々が松葉杖を付いて砂地でサッカーをする写真、無力感に打ちひしがれている老女の写真など、結構胸に来るものがありました。
休憩室には赤十字の活動の様子が7~8分の映像で紹介されていました。こういう人たちのお陰で我々は安心して暮らせるんですね。本当にありがたいことです。
ということで、そんなに点数は多くありませんでしたが中々満足できる内容でした。立派なパンフレットも貰えたのですが、そこには今回の展覧に出ていた画家の略歴などが描かれていたのも嬉しかったです(作品に関する説明はほぼ無し) コレクション展やこの美術館自体の建築も良かったし、千葉県も侮れないものです。コレクション展と特別展以外にも、無料で観られる「第55回二科会千葉支部展」(既に終了)という一般の方の展示も観てきましたが、そちらに関しては感想は割愛します。
そして、この後に千葉市美術館にハシゴして以前ご紹介した「伊藤若冲 アナザーワールド」を観てきました。 ・・・行った順とご紹介の順が完全に逆になってますw
参照記事:★この記事を参照している記事

【展覧名】
赤十字思想誕生150周年記念
日本赤十字社所蔵美術展 -人道と平和への想い-
~あなたに届けたい、「人道」への想い~
【公式サイト】
http://www.chiba-muse.or.jp/ART/special/100501red_cross/index.html
http://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/houdou/100416_2.pdf (pdf)
【会場】千葉県立美術館
【最寄】JR京葉線・モノレール 千葉みなと駅
【会期】2010年05月01日~05月30日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間45分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
この展示も空いている中でじっくり鑑賞することができました。展示室も広く、2部屋に分けて展示されていました。
サブタイトルにある通り、今年は赤十字の思想が生まれて150周年となります。赤十字は、イタリア統一戦争の際、激戦だったソルフェリーノの戦いの中でアンリ・デュナンによって考えられたもので、戦地で敵味方関係なく救助していた彼に何故か?と問うと「人類はみな兄弟」と答えたそうです。そして、そうした彼の行動と思想が赤十字誕生のきっかけとなっていきました。 (後に第1回ノーベル平和賞を受賞しています)
参考:アンリ・デュナンのwiki
今回の展覧は、そうしたアンリ・デュナンや赤十字の「人道」の思想に共感した芸術家からの寄贈作品によって構成されていました。中には赤十字に直接関係のある作品もあったので、詳しくは気に入った作品ごとご紹介しようと思います。
<第8室>
東郷青児 「ナース像」 ★こちらで観られます(PDF)
黒めの服に黒帽子で、白地に赤十字の腕章やワッペンをつけ、背中に荷物を背負ったナースの肖像です。東郷青児が得意とする美少女と同じように柔らかい表現で描かれています。しかし、このナースの目はきりっとしていて決意を秘めているような表情でした。
東郷青児 「ソルフェリーノの啓示」
こちらも赤十字に相応しい作品です。先述の通り、ソルフェリーノはイタリア統一戦争の激戦地で、アンリ・デュナンが赤十字の思想を生んだ地です。 この絵は、無数に折り重なるように倒れている兵士の中で、アンリ・デュナンが兵士たちを抱きかかれて救助している様子を描いていて、アンリ・デュナンは一際大きく描かれています。また、画面の左側には大きな3体の天使(女神?)が手を差し出して流麗な体の曲線を描いていました。兵士などはリアルに描かれているのですが、天使やアンリ・デュナンは東郷らしいデフォルメされた画風となっていて、2つの画風が共存しているのが面白かったです。 ・・・というか、この作品はちょっと怖いくらいの迫力とオーラがありました。これまで観た東郷青児の作品の中でもかなり気に入りました。
パブロ・ピカソ 「アトリエの画家」
これはピカソの晩年の作品です。椅子に腰掛けて絵を描く画家と、モデルらしきものが描かれています。かなり簡略化されていますが、ピカソのこの時期にしてはわかりやすいかもw。青い人物や、緑のキャンバス、ピンクの背景など、色彩が豊かでした。
足立真一郎 「白馬風景」
非常に明るい緑の森が描かれた絵で、背景に雪の積もった白馬も見えます。絵の具が厚塗りされているようで、色の爽やかさに加えて軽快な感じも受けました。
荻須高徳 「僧院の回廊」
曲線を描く柱が並ぶ僧院の回廊を描いた作品です。規則性がありそうで、リズミカルな印象を受けます。外に面しているのか、意外と明るめの雰囲気でした。それにしても、荻須高徳の作品だいぶ久々に観た気がします。結構好きなので、思いがけず観られて嬉しいです。
小磯良平 「集い」 ★こちらで観られます
楽器を持った人など7人の人たちが部屋に集まっている様子が描かれた作品です。特に、背を向けて立ち帽子を背負っている女性が目立ちます。丁度この人を中心に、左右の壁の色に明暗が出来ているのが面白かったです。皆で演奏会でもしてたのかな? ちょっと楽しげな雰囲気も感じました。
鈴木信太郎 「椅子にのる人形」 ★こちらで観られます
椅子の上に置かれた4体の西洋人形を描いた作品です。画面に大きく描かれた椅子が、人形達のステージのように見えます。また、背景や絨毯の幾何学的な模様(アラベスク模様?)の色彩が響きあい、アンリ・マティスの作風に通じるものを感じました。
藤田嗣治 「佛印メコンの廣野」
一見、藤田と分からず驚いた作品。広野と暗めの青い空が写実的に描かれ、手前から伸びる道を2人の人が歩いている様子も見えます。広々とした感じがするけど、ちょっと寂しげな感じもしたかな。1944年の作らしいので、従軍画家の頃の戦争記録画かな?
増田誠 「オンフルール」 ★こちらで観られます(PDF)
港湾の船の上から港町を見たような視点の絵です。周りにヨットが停泊していて、背景には背の高い家々がひしめいています。水面に写った建物など、細かく緻密に描かれているようで、適度に簡略化しているようにも思えます。題材のせいかもしれませんが、都会的な印象を受ける作品でした。 結構、幾何学的な要素も多かったかな。
この部屋の中央には陶器のコーナーもありました。陶器は少なかったのでご紹介は割愛w
<第3室>
ヒロ・ヤマガタ 「獣医さん」
直線的でデフォルメされた町並みを、非常に多彩で明るい色で描いた作品です。人々がごったがえし、看板もあちこちに描かれています。絵の下の方では、沢山の犬や猫が道を走っていて、白衣の人(獣医さん)が追いかけているようです。上部には飛行船のついた自転車を漕いでいる人がいたりして、町はお祭りのような賑わいを見せています。また、右端の方では警官達が水着の女性のおしりのポスターに見とれているなど、ちょっと笑えるシーンもありました。 見るところが多く、玩具箱をひっくり返したような町の様子が微笑ましい作品でした。
南城一夫 「釣り人(「南城一夫石版画集」所収)」
この辺には岡田三郎助の弟子である南城一夫の作品が数点並んでいて、これはその1枚です。凍った水面の上で、マフラーをした男性が氷に穴を開けて釣りをしている様子を淡い色彩で簡素に描いています。釣糸の先には水中の様子が見え、群がる魚達も描かれていました。実際にはありえない視点ですが、ちょっと漫画みたいで面白かったです。
東山魁夷 「晴れゆく朝霧」 ★こちらで観られます
山の森に白いもやが立ち込める様子を描いた作品です。もやの表現は流石で、手前の木と奥の山の間に流れるもやは、本物のような浮遊感を感じました。また、右下には白い滝の流れも見え、静かな中に滝音まで聞こえてきそうでした。
この辺にも陶器のコーナーが少しありました。
<併催企画 写真展『OUR WORLD AT WAR~」「戦い」を生き抜く人々~』(グループⅦ )>
最後は写真のコーナーでした。これは2001年にニューヨークで7人の写真家によって結成された「Ⅶ」というグループの写真展で、戦争の被害を受けた地域の写真が展示されていました。片足を無くした人々が松葉杖を付いて砂地でサッカーをする写真、無力感に打ちひしがれている老女の写真など、結構胸に来るものがありました。
休憩室には赤十字の活動の様子が7~8分の映像で紹介されていました。こういう人たちのお陰で我々は安心して暮らせるんですね。本当にありがたいことです。
ということで、そんなに点数は多くありませんでしたが中々満足できる内容でした。立派なパンフレットも貰えたのですが、そこには今回の展覧に出ていた画家の略歴などが描かれていたのも嬉しかったです(作品に関する説明はほぼ無し) コレクション展やこの美術館自体の建築も良かったし、千葉県も侮れないものです。コレクション展と特別展以外にも、無料で観られる「第55回二科会千葉支部展」(既に終了)という一般の方の展示も観てきましたが、そちらに関しては感想は割愛します。
そして、この後に千葉市美術館にハシゴして以前ご紹介した「伊藤若冲 アナザーワールド」を観てきました。 ・・・行った順とご紹介の順が完全に逆になってますw
参照記事:★この記事を参照している記事
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先日ご紹介した千葉市美術館の伊藤若冲展に行く前に、千葉県立美術館にも行っていました。そこでコレクション展と特別展を観てきましたので、今日はまずコレクション展についてご紹介しようと思います。
コレクション展示は「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」、「描かれた房総-海辺の風景-」、「青木滋芳の染色」という3つの展示が大きな部屋で一緒になっていましたので、3つセットでご紹介します。(タイトルは一番会期の長い「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」としました。評価テンプレートは3つセットでの感想としています。)

-------------------------------------------------
【展覧名】
浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派
【会期】2010/01/30(火)~10/11(月)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
-------------------------------------------------
【展覧名】
描かれた房総-海辺の風景-
【会期】2010/05/18(火)~07/19(月)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間10分程度
-------------------------------------------------
【展覧名】
青木滋芳の染色
【会期】2010/05/18(火)~07/11(日)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間10分程度
-------------------------------------------------
【公式サイト】
http://www.chiba-muse.or.jp/ART/exhibition/index.html
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【会場】千葉県立美術館 第2展示室
【最寄】JR京葉線・モノレール 千葉みなと駅
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
この美術館はユトリロ展以来なので3年ぶりくらいでした。駅から少し離れているので、千葉市美術館とここをハシゴするのは中々に大変だったりしますが、滅多にこないのでコレクション展示は楽しみにしていました。空いていてじっくり観ることができたのも嬉しい限り。
順番的には房総⇒浅井⇒青木の順にぐるっと周るのだろうと思いますが、一番点数も多く充実していたのが「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」でした。なので、実際の順番とは関係なく気に入った順にご紹介していこうかと思います。
<浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派>
最初は浅井忠と彼に影響を与えた画家たちを辿る内容でした。浅井忠は佐倉藩の江戸屋敷で生まれたそうで、千葉にゆかりがある人物です。浅井忠に絵を教えたのはイタリア人のアントニオ・フォンタネージで、フォンタネージはパリ万博でバルビゾン派の作品を観て以降、バルビゾン派の影響を強く受けた画家でした。そのため、浅井忠にもバルビゾン派の影響が強く、後にフランスに留学した際にはバルビゾン村に訪ねているほどなのだとか。 この展覧ではそうした繋がりを感じさせる作品が並んでいました。作品点数は18点と少ないですが見所が多かったように思います。
浅井忠 「藁屋根」
北関東にあった藁葺き屋根の家を描いた作品です。家から篭を背負った女性と子供?がこちらに歩いてくるようです。細かく柔らかな雰囲気の作品で、空気感がちょっとコローに似ている気がしました。解説によると、奥行きのある表現が観られるのは写真を活用したためではないかとのことです。
浅井忠 「農婦」
これは2年半のフランス留学中に描いた作品です。恐らく部屋の中だと思いますが、座っている老婆が描かれています。画面の左側が明るく、右側は暗くなっていて明暗があります。また、絵に残された筆跡から結構早く描いたのではないかと推測されます(1日で描きあげたらしい) 解説によると、浅井忠はこの留学中で印象派や外光派に触れて、豊かな色彩の光の表現を身につけたようです。この作品の光もそういう流れなのかもしれません。
アントニオ・フォンタネージ 「十月、牧場の夕べ」
これはバルビゾン派と交流を持っていたフォンタネージ(浅井忠の先生)の作品です。結構大きな絵で、木陰で家畜と休んでいる?女性を描いた作品です。遠くの空は明るく、女性や木の周りが暗く描かれています(バルビゾン派はこういうのが多いかも) 解説によるとロマン主義的な憂鬱と抑制を感じる作品なのだとか。様々なルーツを感じさせる作品でした。
テオドール・ルソー 「バルビゾンの農村」
広い湿地のような原っぱと、奥に見える家々が描かれていて、水を飲んでるか草を食べているのかわかりませんが、原っぱで馬っぽいのがのんびりしている様子も見られます。結構細かく描かれていますが、目の前が開けているせいか広々とした感じで牧歌的な雰囲気が漂う作品でした。
ジャン・フランソワ・ミレー 「垣根に沿って草を食む羊」
これはかなり気に入った作品です。垣根の草を食べる羊たちが垣根に沿って沢山並んでいるのですが、左右に分かれていて、左の方は柔らかい光が当たり、右の方は日陰になっています。一生懸命草を食べる羊の様子がなんとも可愛いw また、左下の方には1頭だけ木陰で休んでいる羊がいて、我関せずという感じなのも面白かったです。光の対比の効果や、羊の動き・感情まで伝わってきそうな作品でした。
シャルル・フランソワ・ドービニー 「ヴァルモンドアの小川」
高い木々でうっそうとした森と、その間を流れる川が描かれています。川の畔では2人の子供が花で遊んでいるようで、2人の辺りだけ光が当たりスポットライトのようになっています。また、森の中には母親と思われる人が小さく描かれ、遠くから見守っているように思いました。1枚の中にこれだけドラマがあるのが面白くて、光と影の強弱がそれをより劇的にしているように思いました。 なお、解説によるとこの絵は古典主義的な画風をとどめているのだとか。
ジャン・バティスト・カミーユ・コロー 「ナポリ近郊の思い出」
森や建物が見える道を、吟遊詩人のような人が歩いている様子を描いた絵です。少しぼんやりした空気感がコローらしい雰囲気でした。まだ観たことが無い作品だったので嬉しいw
コンスタン・トロワイヨン 「河辺の道」
これは今回の展示で1番気に入った作品です。手前から土道が伸びていて、向こうから沢山の羊やヤギが羊飼いらしき人に導かれてこちらにやってきます。また、羊たちの後ろでは大きな藁を積んだ横向きの荷台を運ぶ牛が描かれ、どうやら羊たちと交差点ですれ違った後のようでした。さらに、牛車が通り過ぎたばかりの橋の上には紳士と女性が佇んでいました。田舎の交差点からこれだけのドラマが描かれるとは、素晴らしい! そして、もう一度全体を見渡すと、羊たちに強い光があたり背景の空も輝くようです。そのせいか、どこか後光が差すような神聖さすら漂っているように思えました。
ということで、小展ながら粒ぞろいだった感があります。これ以外にもクールベの作品などもあり、満足できる内容でした。さらに会場でもらえるパンフレットには浅井忠やバルビゾン派の解説が詳しく書いてありますので、バルビゾン派とは何ぞや?という方にも楽しめるのではないかと思います。
<描かれた房総-海辺の風景->
こちらは千葉県の房総を題材にした作品が並んだコーナーでした。作品13点のミニ展示です。
石川響 「小湊の朝」
海と中央に太陽が描かれた作品。向こうには陸が見え、船も静かに浮かんでいます。とにかく太陽が力強く、黄色や緑、オレンジ、ピンクなどの色で表現されていました。色彩が幻想的な作品でした。
松本浩二 「海鹿島の夏」
海辺の海水浴?と果物の並ぶお店の中を描いた作品です。太い輪郭と単純化でどことなくデュフィやセザンヌの静物を思い出すかも。題材のせいか、ちょっと夏の海水浴場の楽しさを思い起こさせる作品でした。
小堀進 「真夏の海(太海)」
こちらは水彩の作品。ごつごつした岩場の海岸で、入り組んだところに白い波が押し寄せています。 岩は一見どこも同じように見えますが、よく観ると様々な色が使われ、リズミカルな配置に思いました。
こんな感じで千葉の海を題材にした作品を集めた展覧でした。県立美術館ならではの切り口じゃないかな。
<青木滋芳の染色>
こちらは千葉に住んでいた青木滋芳の展覧です。作品は5点なので1つのコーナーくらいの規模でした。
青木滋芳 「洞門」
2曲の屏風が3点あったのですが、これはそのうちの1つです。海の洞窟から見る切り立った海の崖の絵です。 緑や紺色などの少ない色で影絵のような色合いで描かれていて、静かで力強い印象を受けました。また、シンプルで簡略化されている作風に思います。 解説によると、この人の作品は日本各地で描いた写生を元に蝋染めの技法で描かれているそうです。まず白布に下絵を写し、そこに防染剤の蝋を引いては刷毛で染料を置き、さらに蝋を引いては別の染料を置いていく…というのを繰り返して描くそうです。 描き終えたら、鉛分の無いガソリンで蝋を洗い流し、蒸し器で染料を発色させて色を定着して、最後に水にさらして洗ってようやく完成するそうです。 作品を観たときにはそこまで分かりませんでしたが、これは途方も無く手間がかかりそうですね。頭が下がります。
ということで、それぞれ点数は少なかったですが予想以上に満足できました。特に「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」は素晴らしかったです。
この後、特別展の「日本赤十字社所蔵美術展」も観てきました。こちらは既に終了した展覧ですが、こちらも満足な内容でしたので次回の記事でご紹介しようと思います。
コレクション展示は「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」、「描かれた房総-海辺の風景-」、「青木滋芳の染色」という3つの展示が大きな部屋で一緒になっていましたので、3つセットでご紹介します。(タイトルは一番会期の長い「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」としました。評価テンプレートは3つセットでの感想としています。)

-------------------------------------------------
【展覧名】
浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派
【会期】2010/01/30(火)~10/11(月)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
-------------------------------------------------
【展覧名】
描かれた房総-海辺の風景-
【会期】2010/05/18(火)~07/19(月)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間10分程度
-------------------------------------------------
【展覧名】
青木滋芳の染色
【会期】2010/05/18(火)~07/11(日)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間10分程度
-------------------------------------------------
【公式サイト】
http://www.chiba-muse.or.jp/ART/exhibition/index.html
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【会場】千葉県立美術館 第2展示室
【最寄】JR京葉線・モノレール 千葉みなと駅
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
この美術館はユトリロ展以来なので3年ぶりくらいでした。駅から少し離れているので、千葉市美術館とここをハシゴするのは中々に大変だったりしますが、滅多にこないのでコレクション展示は楽しみにしていました。空いていてじっくり観ることができたのも嬉しい限り。
順番的には房総⇒浅井⇒青木の順にぐるっと周るのだろうと思いますが、一番点数も多く充実していたのが「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」でした。なので、実際の順番とは関係なく気に入った順にご紹介していこうかと思います。
<浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派>
最初は浅井忠と彼に影響を与えた画家たちを辿る内容でした。浅井忠は佐倉藩の江戸屋敷で生まれたそうで、千葉にゆかりがある人物です。浅井忠に絵を教えたのはイタリア人のアントニオ・フォンタネージで、フォンタネージはパリ万博でバルビゾン派の作品を観て以降、バルビゾン派の影響を強く受けた画家でした。そのため、浅井忠にもバルビゾン派の影響が強く、後にフランスに留学した際にはバルビゾン村に訪ねているほどなのだとか。 この展覧ではそうした繋がりを感じさせる作品が並んでいました。作品点数は18点と少ないですが見所が多かったように思います。
浅井忠 「藁屋根」
北関東にあった藁葺き屋根の家を描いた作品です。家から篭を背負った女性と子供?がこちらに歩いてくるようです。細かく柔らかな雰囲気の作品で、空気感がちょっとコローに似ている気がしました。解説によると、奥行きのある表現が観られるのは写真を活用したためではないかとのことです。
浅井忠 「農婦」
これは2年半のフランス留学中に描いた作品です。恐らく部屋の中だと思いますが、座っている老婆が描かれています。画面の左側が明るく、右側は暗くなっていて明暗があります。また、絵に残された筆跡から結構早く描いたのではないかと推測されます(1日で描きあげたらしい) 解説によると、浅井忠はこの留学中で印象派や外光派に触れて、豊かな色彩の光の表現を身につけたようです。この作品の光もそういう流れなのかもしれません。
アントニオ・フォンタネージ 「十月、牧場の夕べ」
これはバルビゾン派と交流を持っていたフォンタネージ(浅井忠の先生)の作品です。結構大きな絵で、木陰で家畜と休んでいる?女性を描いた作品です。遠くの空は明るく、女性や木の周りが暗く描かれています(バルビゾン派はこういうのが多いかも) 解説によるとロマン主義的な憂鬱と抑制を感じる作品なのだとか。様々なルーツを感じさせる作品でした。
テオドール・ルソー 「バルビゾンの農村」
広い湿地のような原っぱと、奥に見える家々が描かれていて、水を飲んでるか草を食べているのかわかりませんが、原っぱで馬っぽいのがのんびりしている様子も見られます。結構細かく描かれていますが、目の前が開けているせいか広々とした感じで牧歌的な雰囲気が漂う作品でした。
ジャン・フランソワ・ミレー 「垣根に沿って草を食む羊」
これはかなり気に入った作品です。垣根の草を食べる羊たちが垣根に沿って沢山並んでいるのですが、左右に分かれていて、左の方は柔らかい光が当たり、右の方は日陰になっています。一生懸命草を食べる羊の様子がなんとも可愛いw また、左下の方には1頭だけ木陰で休んでいる羊がいて、我関せずという感じなのも面白かったです。光の対比の効果や、羊の動き・感情まで伝わってきそうな作品でした。
シャルル・フランソワ・ドービニー 「ヴァルモンドアの小川」
高い木々でうっそうとした森と、その間を流れる川が描かれています。川の畔では2人の子供が花で遊んでいるようで、2人の辺りだけ光が当たりスポットライトのようになっています。また、森の中には母親と思われる人が小さく描かれ、遠くから見守っているように思いました。1枚の中にこれだけドラマがあるのが面白くて、光と影の強弱がそれをより劇的にしているように思いました。 なお、解説によるとこの絵は古典主義的な画風をとどめているのだとか。
ジャン・バティスト・カミーユ・コロー 「ナポリ近郊の思い出」
森や建物が見える道を、吟遊詩人のような人が歩いている様子を描いた絵です。少しぼんやりした空気感がコローらしい雰囲気でした。まだ観たことが無い作品だったので嬉しいw
コンスタン・トロワイヨン 「河辺の道」
これは今回の展示で1番気に入った作品です。手前から土道が伸びていて、向こうから沢山の羊やヤギが羊飼いらしき人に導かれてこちらにやってきます。また、羊たちの後ろでは大きな藁を積んだ横向きの荷台を運ぶ牛が描かれ、どうやら羊たちと交差点ですれ違った後のようでした。さらに、牛車が通り過ぎたばかりの橋の上には紳士と女性が佇んでいました。田舎の交差点からこれだけのドラマが描かれるとは、素晴らしい! そして、もう一度全体を見渡すと、羊たちに強い光があたり背景の空も輝くようです。そのせいか、どこか後光が差すような神聖さすら漂っているように思えました。
ということで、小展ながら粒ぞろいだった感があります。これ以外にもクールベの作品などもあり、満足できる内容でした。さらに会場でもらえるパンフレットには浅井忠やバルビゾン派の解説が詳しく書いてありますので、バルビゾン派とは何ぞや?という方にも楽しめるのではないかと思います。
<描かれた房総-海辺の風景->
こちらは千葉県の房総を題材にした作品が並んだコーナーでした。作品13点のミニ展示です。
石川響 「小湊の朝」
海と中央に太陽が描かれた作品。向こうには陸が見え、船も静かに浮かんでいます。とにかく太陽が力強く、黄色や緑、オレンジ、ピンクなどの色で表現されていました。色彩が幻想的な作品でした。
松本浩二 「海鹿島の夏」
海辺の海水浴?と果物の並ぶお店の中を描いた作品です。太い輪郭と単純化でどことなくデュフィやセザンヌの静物を思い出すかも。題材のせいか、ちょっと夏の海水浴場の楽しさを思い起こさせる作品でした。
小堀進 「真夏の海(太海)」
こちらは水彩の作品。ごつごつした岩場の海岸で、入り組んだところに白い波が押し寄せています。 岩は一見どこも同じように見えますが、よく観ると様々な色が使われ、リズミカルな配置に思いました。
こんな感じで千葉の海を題材にした作品を集めた展覧でした。県立美術館ならではの切り口じゃないかな。
<青木滋芳の染色>
こちらは千葉に住んでいた青木滋芳の展覧です。作品は5点なので1つのコーナーくらいの規模でした。
青木滋芳 「洞門」
2曲の屏風が3点あったのですが、これはそのうちの1つです。海の洞窟から見る切り立った海の崖の絵です。 緑や紺色などの少ない色で影絵のような色合いで描かれていて、静かで力強い印象を受けました。また、シンプルで簡略化されている作風に思います。 解説によると、この人の作品は日本各地で描いた写生を元に蝋染めの技法で描かれているそうです。まず白布に下絵を写し、そこに防染剤の蝋を引いては刷毛で染料を置き、さらに蝋を引いては別の染料を置いていく…というのを繰り返して描くそうです。 描き終えたら、鉛分の無いガソリンで蝋を洗い流し、蒸し器で染料を発色させて色を定着して、最後に水にさらして洗ってようやく完成するそうです。 作品を観たときにはそこまで分かりませんでしたが、これは途方も無く手間がかかりそうですね。頭が下がります。
ということで、それぞれ点数は少なかったですが予想以上に満足できました。特に「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」は素晴らしかったです。
この後、特別展の「日本赤十字社所蔵美術展」も観てきました。こちらは既に終了した展覧ですが、こちらも満足な内容でしたので次回の記事でご紹介しようと思います。
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今日は帰りが遅かったので、ちょっと軽めの記事です。前回ご紹介した千葉市美術館の「伊藤若冲 アナザーワールド」を観る前に近くのPortuale ave.(ポルトアーレ アベニュー)というお店で少し遅いお茶をしてきました。

【店名】
Portuale ave.(ポルトアーレ アベニュー)
【ジャンル】
レストラン/カフェ
【公式サイト】
http://www.manafusa.jp/goods/detail/13
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
千葉駅(JR・京成)京成千葉中央駅(京成) 葭川公園駅(千葉都市モノレール)など
【近くの美術館】
千葉市美術館
【この日にかかった1人の費用】
730円程度
【味】
不味_1_2_③_4_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_④_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
このお店は「きぼーる」という科学館やプラネタリウム、福祉施設などのある建物の1Fにあるお店でした。パスタのお店らしいですが、お茶だけすることもできました。お茶には遅く、夕飯には早い時間に行ったせいか、空いていてのんびりすることができました。
お店の中はこんな感じ。シンプルでさっぱりした感じです。店員さんの親切な接客も好感が持てます。

この日はケーキセット(730円)を頼みました。私はコーヒーと林檎のタルトの組み合わせです。

コーヒーは良い香りがしました。味は普通かな。林檎のタルトの方は林檎がころっと入ってて中々の美味しさでした。
連れは紅茶とモンブランの組み合わせでした。


紅茶はあんま香りがしなかったようです。味も普通らしい。 モンブランは甘めで、しっとりしてまずまず美味しかったそうです。
ということで、めちゃくちゃ美味しいというわけではありませんでしたが、ゆっくり落ち着いた雰囲気の中で休めたので良かったです。この辺のことは全然知らないので、ウロウロと休憩できるところを探し彷徨ったのですが、あまりカフェも多くなさそうなので重宝する存在かもしれません(一応、モノレールの駅から美術館に行く途中にはドトールもありました) 今後、千葉市美術館に行くときはここを利用しようかと思います。

【店名】
Portuale ave.(ポルトアーレ アベニュー)
【ジャンル】
レストラン/カフェ
【公式サイト】
http://www.manafusa.jp/goods/detail/13
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
千葉駅(JR・京成)京成千葉中央駅(京成) 葭川公園駅(千葉都市モノレール)など
【近くの美術館】
千葉市美術館
【この日にかかった1人の費用】
730円程度
【味】
不味_1_2_③_4_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_④_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
このお店は「きぼーる」という科学館やプラネタリウム、福祉施設などのある建物の1Fにあるお店でした。パスタのお店らしいですが、お茶だけすることもできました。お茶には遅く、夕飯には早い時間に行ったせいか、空いていてのんびりすることができました。
お店の中はこんな感じ。シンプルでさっぱりした感じです。店員さんの親切な接客も好感が持てます。

この日はケーキセット(730円)を頼みました。私はコーヒーと林檎のタルトの組み合わせです。


コーヒーは良い香りがしました。味は普通かな。林檎のタルトの方は林檎がころっと入ってて中々の美味しさでした。
連れは紅茶とモンブランの組み合わせでした。


紅茶はあんま香りがしなかったようです。味も普通らしい。 モンブランは甘めで、しっとりしてまずまず美味しかったそうです。
ということで、めちゃくちゃ美味しいというわけではありませんでしたが、ゆっくり落ち着いた雰囲気の中で休めたので良かったです。この辺のことは全然知らないので、ウロウロと休憩できるところを探し彷徨ったのですが、あまりカフェも多くなさそうなので重宝する存在かもしれません(一応、モノレールの駅から美術館に行く途中にはドトールもありました) 今後、千葉市美術館に行くときはここを利用しようかと思います。
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