Archive | 2011年05月
前回まで写美についての記事が続いていましたが、実はその前に山種美術館に行って「百花繚乱 -桜・牡丹・菊・椿-」を観てきました。(記事を書く時間がなくて後回しにしていました^^;)

【展覧名】
百花繚乱 -桜・牡丹・菊・椿-
【公式サイト】
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
http://www.yamatane-museum.jp/doc/exh/110427jp.pdf (pdf)
【会場】山種美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】JR・東京メトロ 恵比寿駅
【会期】2011年4月27日(水)~6月5日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
結構、お客さんが多いように思いましたが、自分のペースで観て周ることができました。
さて、今回の展示は日本画の中でも特に重要な位置をしめる花をテーマにした内容となっています。作品すべてがこの山種美術館の所蔵品で、江戸時代から昭和にかけて描かれた名だたる巨匠達の作品が惜しげなく並んでいました。詳しくはいつもの通り、気に入った作品を通してご紹介しようと思います。なお、展示されていた順にメモを取っていたのですが、若干リストと順序や章があっていないかもしれません。メモの順序にご紹介しようと思いますので、間違っていたらすみません^^;
<1:春の花>
まずは花の中でも特に華やかな印象を受ける春の花のコーナーです。初っ端から酒井抱一や速水御舟の作品が並び、テンションが上がります。
酒井抱一 「月梅図」
素早く描かれた感じの枝と、紅白の花をつける梅を描いた作品で、背景には大きな月が霞むように浮かんでいます。枝葉伸びやかで、白い梅の花からは清廉な感じを受けます。 にじみを使って描いているのは琳派お得意の技法かな。素晴らしい作品です。
速水御舟 「紅梅・白梅」
2幅対の掛け軸です。左幅に白梅、右幅に紅梅が描かれ、左幅には弓形に欠けた月も浮かんでいます。全体的にこまやかですっきりした画面となっていて、左幅は上方、右幅は下方に枝が配置され、対になっているように向き合っていました。解説によると、この白梅は若木、紅梅の方は老木らしいので、それも対になっているのかもしれません。
先日観た速水御舟の梅も良かったですが、こちらも好みの作品でした。
参考記事:香り かぐわしき名宝 (東京藝術大学大学美術館)
この辺には以前ご紹介した奥村土牛の醍醐もありました。これも見所の1つです。
参考記事:生誕120年 奥村土牛 (山種美術館)
加山又造 「夜桜」
暗闇の中で咲き誇る桜を描いた作品です。下の方は網のようなもの?で枝を支えています。花は1つ1つ描かれ、華やかさもありますが、桜の隣にはぼんやりと満月が浮かび、それが静けさや神秘的な雰囲気を強く感じさせました。加山又造も何を観ても素晴らしいんだよなあw
<2:取り合わせの妙>
続いては複数の種類の花を1つの画面に入れる取り合わせがテーマとなったコーナーです。ここは4点しかありませんでした。
作者不詳 「竹垣紅白梅椿図」
6曲1双の金屏風で、竹垣に椿と梅が絡むように描かれています。右隻は白梅と赤い椿、空には鳥が舞っていて、左隻は右下から左上に上がっていくように竹垣が描かれています。こちらにも白梅があるけど椿の赤が目立つかな。 金、緑、赤、白という非常に目に鮮やかな色の取り合わせで、華やかな作品でした。
<3:西洋原産の花>
続いては西洋の花をモチーフにしたコーナーで、ここも3点のみのミニコーナーです。
中川一政 「薔薇」
これは油彩画で、やや抽象絵画のように単純化されたバラを描いた作品です。激しい筆遣いを感じ、色合いも強めでフォービスムの流れに近いように思いました。力強いです。
奥村土牛 「ガーベラ」
花瓶に入った5輪のガーベラの花を描いた作品です。赤、白、黄色、オレンジの花があり、生き生きとした印象を受けます。茎や花瓶は薄い色、背景は乳白色なので、全体的に明るい雰囲気がありました。可憐で可愛らしい花でした。
<4:初夏から夏の花>
続いては杜若やアジサイ、朝顔、芙蓉よいった今の時期にぴったりの花が並ぶコーナーでした。
山口蓬春 「梅雨晴」
薄い青地を背景に、青や紫のアジサイの花、緑の葉っぱが描かれた作品です。いずれも柔らかい色合いで、観ていて癒されるような懐かしいような、そんな印象を受けました。解説によると、この画家は洋画からスタートした日本画家で、写生と近代的観念を取り込んでいるそうです。
この辺には御舟の写生帖などもありました。写実的で淡い色がつけられていて、描写力の確かさを見ることができました。
小林古径 「菖蒲」
古伊万里の赤い模様の壺に入った色とりどりの菖蒲を描いた作品です。いずれも大きな花と長い茎となっていて、花瓶が倒れないか心配になるほどですw 解説によると、これがかえって動きをもたらし、まだ根を張っているような生命感が溢れているとのことでした。これもかなり好みの作品です。
川端龍子 「八ツ橋」
6曲1双の金屏風で、青や白の杜若が咲き誇る様子と、それを縫うように置かれた8つの板から成る八ツ橋が描かれています。これは伊勢物語の東下りを題材にしたもので、観た瞬間に尾形光琳の作品を思い起こしました。それもそのはず、川端龍子は光琳を慕っていたそうで、多分意識して描いたのだと思います。光琳のに比べると杜若の密度が高くて色が濃いので、迫るような感じかな。橋は木というより陶器のような質感でした。ちょっと色々やりすぎな気がしなくもないですw
地震の影響で根津美術館で予定されていた尾形光琳の八ツ橋図屏風は見られませんでしたが、似ている燕子花図屏風を先日観たばかりだったので、一層堪能することができました。
参考記事:国宝 燕子花図屏風 2011 (根津美術館)
鈴木其一 「四季花鳥図」
2曲1双の金屏風です。右隻には、菜の花、たんぽぽ、ひまわり、朝顔、菖蒲などの花と一緒に立派な鶏とヒヨコたちが描かれています。ひまわりはゴッホ並に生命力があって緑豊かな葉っぱも目立ちました。対して左隻は、菊、ススキ、水仙、桔梗などの秋草が描かれ、オシドリの姿もありました。 左右で向き合うようになっていて、非常に見栄えがよく、琳派ならではの華やかさがありました。
<5:秋の草花、冬の彩り>
続いては秋冬の花のコーナーです。寂しさを帯びたものや、寒さを跳ね返す生命力のある花が描かれていました。
酒井抱一 「秋草図」
縦長の掛け軸です。桔梗やススキなどの秋草が並び、上のほうにはススキに隠れた月も描かれています。葉っぱにはたらしこみの技法が使われ、軽やかで雅な雰囲気の曲線を描いていました。気品があり、さすが抱一!と嬉しくなる作品でした。
田能村直入 「百花」
これは巻物で、右側からびっしりと植物が描き込まれていて、春30種、夏36種、秋22種、冬12種で合計100種類の花があるようです。画風としてはちょっと中国っぽいなと思ったら、中国の清時代の写実的な没骨(もっこつ。輪郭線を用いず、濃淡で表現する技法)を用いて描かれていると解説されていました。中国風の百花辞典といった感じかな。
<6:四季繚乱>
続いては四季を一巡りと捉えて描かれた作品のコーナーです。ここは4点のみとなっていました。
荒木十畝 「四季花鳥」
4幅対の大きな掛け軸です。淡く明るい色彩で、四季折々の花鳥が描かれています。大まかに言うと、春は白・ピンク、夏は青、秋はオレンジ、冬は白というように全体的な色合いからも季節が感じられます。どことなく琳派を意識した意匠を感じ、冬の木にはたらしこみの技法も見られました。 見事な作品です。
<7:花の王様、牡丹>
続いてはショップの脇を通って第二会場です。最後は初夏にちなんで牡丹をテーマにしたコーナーでした。
福田平八郎 「牡丹」 ★こちらで観られます
2曲1隻の屏風で、ピンクや赤の牡丹が沢山咲き誇る様子が描かれています。裏彩色(絹の裏側から彩色する手法)を駆使して描かれた花は、柔らかい色合いで、少しぼんやりするくらいです。布のような透明感を感じるかな。そのため、全体的に幻想的で象徴主義のような雰囲気があるように思いました。
速水御舟 「牡丹花(墨牡丹)」
墨のにじみの濃淡で描かれた黒い牡丹の絵で、葉っぱは淡く、おしべは金色となっていています。かなり精密な描写で、静かな雰囲気のある作品でした。
と言うことで、見応えのある展覧会でした。花をテーマにしているだけあって、華やかな雰囲気がありました。 日本画にとっては欠かせない題材だけあって、良い作品が多いです。 もうすぐ終わってしまいますが、お勧めの展覧会です。
おまけ
カフェでは様々な花をあしらった和菓子が食べられるようでした。

参考記事:Cafe 椿 (山種美術館のお店)

【展覧名】
百花繚乱 -桜・牡丹・菊・椿-
【公式サイト】
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
http://www.yamatane-museum.jp/doc/exh/110427jp.pdf (pdf)
【会場】山種美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】JR・東京メトロ 恵比寿駅
【会期】2011年4月27日(水)~6月5日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
結構、お客さんが多いように思いましたが、自分のペースで観て周ることができました。
さて、今回の展示は日本画の中でも特に重要な位置をしめる花をテーマにした内容となっています。作品すべてがこの山種美術館の所蔵品で、江戸時代から昭和にかけて描かれた名だたる巨匠達の作品が惜しげなく並んでいました。詳しくはいつもの通り、気に入った作品を通してご紹介しようと思います。なお、展示されていた順にメモを取っていたのですが、若干リストと順序や章があっていないかもしれません。メモの順序にご紹介しようと思いますので、間違っていたらすみません^^;
<1:春の花>
まずは花の中でも特に華やかな印象を受ける春の花のコーナーです。初っ端から酒井抱一や速水御舟の作品が並び、テンションが上がります。
酒井抱一 「月梅図」
素早く描かれた感じの枝と、紅白の花をつける梅を描いた作品で、背景には大きな月が霞むように浮かんでいます。枝葉伸びやかで、白い梅の花からは清廉な感じを受けます。 にじみを使って描いているのは琳派お得意の技法かな。素晴らしい作品です。
速水御舟 「紅梅・白梅」
2幅対の掛け軸です。左幅に白梅、右幅に紅梅が描かれ、左幅には弓形に欠けた月も浮かんでいます。全体的にこまやかですっきりした画面となっていて、左幅は上方、右幅は下方に枝が配置され、対になっているように向き合っていました。解説によると、この白梅は若木、紅梅の方は老木らしいので、それも対になっているのかもしれません。
先日観た速水御舟の梅も良かったですが、こちらも好みの作品でした。
参考記事:香り かぐわしき名宝 (東京藝術大学大学美術館)
この辺には以前ご紹介した奥村土牛の醍醐もありました。これも見所の1つです。
参考記事:生誕120年 奥村土牛 (山種美術館)
加山又造 「夜桜」
暗闇の中で咲き誇る桜を描いた作品です。下の方は網のようなもの?で枝を支えています。花は1つ1つ描かれ、華やかさもありますが、桜の隣にはぼんやりと満月が浮かび、それが静けさや神秘的な雰囲気を強く感じさせました。加山又造も何を観ても素晴らしいんだよなあw
<2:取り合わせの妙>
続いては複数の種類の花を1つの画面に入れる取り合わせがテーマとなったコーナーです。ここは4点しかありませんでした。
作者不詳 「竹垣紅白梅椿図」
6曲1双の金屏風で、竹垣に椿と梅が絡むように描かれています。右隻は白梅と赤い椿、空には鳥が舞っていて、左隻は右下から左上に上がっていくように竹垣が描かれています。こちらにも白梅があるけど椿の赤が目立つかな。 金、緑、赤、白という非常に目に鮮やかな色の取り合わせで、華やかな作品でした。
<3:西洋原産の花>
続いては西洋の花をモチーフにしたコーナーで、ここも3点のみのミニコーナーです。
中川一政 「薔薇」
これは油彩画で、やや抽象絵画のように単純化されたバラを描いた作品です。激しい筆遣いを感じ、色合いも強めでフォービスムの流れに近いように思いました。力強いです。
奥村土牛 「ガーベラ」
花瓶に入った5輪のガーベラの花を描いた作品です。赤、白、黄色、オレンジの花があり、生き生きとした印象を受けます。茎や花瓶は薄い色、背景は乳白色なので、全体的に明るい雰囲気がありました。可憐で可愛らしい花でした。
<4:初夏から夏の花>
続いては杜若やアジサイ、朝顔、芙蓉よいった今の時期にぴったりの花が並ぶコーナーでした。
山口蓬春 「梅雨晴」
薄い青地を背景に、青や紫のアジサイの花、緑の葉っぱが描かれた作品です。いずれも柔らかい色合いで、観ていて癒されるような懐かしいような、そんな印象を受けました。解説によると、この画家は洋画からスタートした日本画家で、写生と近代的観念を取り込んでいるそうです。
この辺には御舟の写生帖などもありました。写実的で淡い色がつけられていて、描写力の確かさを見ることができました。
小林古径 「菖蒲」
古伊万里の赤い模様の壺に入った色とりどりの菖蒲を描いた作品です。いずれも大きな花と長い茎となっていて、花瓶が倒れないか心配になるほどですw 解説によると、これがかえって動きをもたらし、まだ根を張っているような生命感が溢れているとのことでした。これもかなり好みの作品です。
川端龍子 「八ツ橋」
6曲1双の金屏風で、青や白の杜若が咲き誇る様子と、それを縫うように置かれた8つの板から成る八ツ橋が描かれています。これは伊勢物語の東下りを題材にしたもので、観た瞬間に尾形光琳の作品を思い起こしました。それもそのはず、川端龍子は光琳を慕っていたそうで、多分意識して描いたのだと思います。光琳のに比べると杜若の密度が高くて色が濃いので、迫るような感じかな。橋は木というより陶器のような質感でした。ちょっと色々やりすぎな気がしなくもないですw
地震の影響で根津美術館で予定されていた尾形光琳の八ツ橋図屏風は見られませんでしたが、似ている燕子花図屏風を先日観たばかりだったので、一層堪能することができました。
参考記事:国宝 燕子花図屏風 2011 (根津美術館)
鈴木其一 「四季花鳥図」
2曲1双の金屏風です。右隻には、菜の花、たんぽぽ、ひまわり、朝顔、菖蒲などの花と一緒に立派な鶏とヒヨコたちが描かれています。ひまわりはゴッホ並に生命力があって緑豊かな葉っぱも目立ちました。対して左隻は、菊、ススキ、水仙、桔梗などの秋草が描かれ、オシドリの姿もありました。 左右で向き合うようになっていて、非常に見栄えがよく、琳派ならではの華やかさがありました。
<5:秋の草花、冬の彩り>
続いては秋冬の花のコーナーです。寂しさを帯びたものや、寒さを跳ね返す生命力のある花が描かれていました。
酒井抱一 「秋草図」
縦長の掛け軸です。桔梗やススキなどの秋草が並び、上のほうにはススキに隠れた月も描かれています。葉っぱにはたらしこみの技法が使われ、軽やかで雅な雰囲気の曲線を描いていました。気品があり、さすが抱一!と嬉しくなる作品でした。
田能村直入 「百花」
これは巻物で、右側からびっしりと植物が描き込まれていて、春30種、夏36種、秋22種、冬12種で合計100種類の花があるようです。画風としてはちょっと中国っぽいなと思ったら、中国の清時代の写実的な没骨(もっこつ。輪郭線を用いず、濃淡で表現する技法)を用いて描かれていると解説されていました。中国風の百花辞典といった感じかな。
<6:四季繚乱>
続いては四季を一巡りと捉えて描かれた作品のコーナーです。ここは4点のみとなっていました。
荒木十畝 「四季花鳥」
4幅対の大きな掛け軸です。淡く明るい色彩で、四季折々の花鳥が描かれています。大まかに言うと、春は白・ピンク、夏は青、秋はオレンジ、冬は白というように全体的な色合いからも季節が感じられます。どことなく琳派を意識した意匠を感じ、冬の木にはたらしこみの技法も見られました。 見事な作品です。
<7:花の王様、牡丹>
続いてはショップの脇を通って第二会場です。最後は初夏にちなんで牡丹をテーマにしたコーナーでした。
福田平八郎 「牡丹」 ★こちらで観られます
2曲1隻の屏風で、ピンクや赤の牡丹が沢山咲き誇る様子が描かれています。裏彩色(絹の裏側から彩色する手法)を駆使して描かれた花は、柔らかい色合いで、少しぼんやりするくらいです。布のような透明感を感じるかな。そのため、全体的に幻想的で象徴主義のような雰囲気があるように思いました。
速水御舟 「牡丹花(墨牡丹)」
墨のにじみの濃淡で描かれた黒い牡丹の絵で、葉っぱは淡く、おしべは金色となっていています。かなり精密な描写で、静かな雰囲気のある作品でした。
と言うことで、見応えのある展覧会でした。花をテーマにしているだけあって、華やかな雰囲気がありました。 日本画にとっては欠かせない題材だけあって、良い作品が多いです。 もうすぐ終わってしまいますが、お勧めの展覧会です。
おまけ
カフェでは様々な花をあしらった和菓子が食べられるようでした。

参考記事:Cafe 椿 (山種美術館のお店)
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前々回、前回とご紹介した東京都写真美術館の展示を観た後、ガーデンプレイスにある「サンタチューボー!恵比寿店」というお店でお茶してきました。

【店名】
サンタチューボー!恵比寿店
【ジャンル】
カフェ・洋菓子
【公式サイト】
http://www.aosanta.jp/category/1208087.html
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13126419/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
恵比寿駅
【近くの美術館】
東京都写真美術館
【この日にかかった1人の費用】
880円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(日曜日18時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
お茶と言うには遅い時間で、雨が降っていたこともあってかそんなに混んではいませんでしたが、店内は3~4組で一杯になるくらいの広さなので丁度定員くらいの混み具合でした。
さて、このお店はクレープ屋さんなのですが、「北海道産」にこだわっているそうで、クレープ生地の小麦粉、たまご、バター、てん菜糖、牛乳などが北海道産となっているようでした。とりあえず、名物のクレープを試してみることにしました。
この日はパリパリベリー(580円)とアイスティー(300円)を注文しました
まずはパリパリベリーのクレープ

濃厚なミルクの味のアイスとパリパリの生地、ベリーは固い干しブドウみたいな感じです。クレープってよりはアイス主体かな。とけてきても美味しくて、これぞ北海道のミルク!と主張してくるようでした。 ベリーの方ははちょっと固くて歯にくっつく粘りがあるかもw これはちょっと残念だけど、全体的には美味しかったです。 意外と量もあります。
続いてアイスティー。

こちらは結構普通だけど香りも良くて美味しいです。アイスが濃厚なので、これでさっぱりしました。
ということで中々美味しいクレープでした。これからは暑くなってくるので、季節的にも丁度良いかも。屋外で食べるとすぐに解けてしまうかもしれませんが、晴れた日に近くのベンチで食べたら気分が良さそうです。


【店名】
サンタチューボー!恵比寿店
【ジャンル】
カフェ・洋菓子
【公式サイト】
http://www.aosanta.jp/category/1208087.html
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13126419/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
恵比寿駅
【近くの美術館】
東京都写真美術館
【この日にかかった1人の費用】
880円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(日曜日18時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
お茶と言うには遅い時間で、雨が降っていたこともあってかそんなに混んではいませんでしたが、店内は3~4組で一杯になるくらいの広さなので丁度定員くらいの混み具合でした。
さて、このお店はクレープ屋さんなのですが、「北海道産」にこだわっているそうで、クレープ生地の小麦粉、たまご、バター、てん菜糖、牛乳などが北海道産となっているようでした。とりあえず、名物のクレープを試してみることにしました。
この日はパリパリベリー(580円)とアイスティー(300円)を注文しました
まずはパリパリベリーのクレープ

濃厚なミルクの味のアイスとパリパリの生地、ベリーは固い干しブドウみたいな感じです。クレープってよりはアイス主体かな。とけてきても美味しくて、これぞ北海道のミルク!と主張してくるようでした。 ベリーの方ははちょっと固くて歯にくっつく粘りがあるかもw これはちょっと残念だけど、全体的には美味しかったです。 意外と量もあります。
続いてアイスティー。

こちらは結構普通だけど香りも良くて美味しいです。アイスが濃厚なので、これでさっぱりしました。
ということで中々美味しいクレープでした。これからは暑くなってくるので、季節的にも丁度良いかも。屋外で食べるとすぐに解けてしまうかもしれませんが、晴れた日に近くのベンチで食べたら気分が良さそうです。
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前回ご紹介したジョセフ・クーデルカ展を観た後、同じ東京都写真美術館の3階でコレクション展「こどもの情景-戦争とこどもたち」を観てきました。

【展覧名】
コレクション展「こどもの情景-戦争とこどもたち」
【公式サイト】
http://syabi.com/contents/exhibition/index-1349.html
【会場】東京都写真美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】恵比寿駅
【会期】
2011年5月14日(土)~7月10日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間50分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
こちらの展示も空いていてゆっくり観ることができました。
毎年、この写美ではテーマを設けた常設が行われていて、一昨年は「旅」、去年は「ポートレート」となっていましたが、今年度のテーマは「子供」だそうで、今回の展覧会も子供が主役となっています。 初回の今回は「戦争とこども」となっていて、単純に子供の可愛らしさを写したものではなく、中々シリアスな内容となっていました。
ほとんど白黒で、主に第二次世界大戦の戦中戦後とベトナム戦争の作品が多かったように思いますが、大戦以前の1930年代から時代を追う形式の展示となっていましたので、章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
参考記事:
私を見て! ヌードのポートレイト (東京都写真美術館)
コレクション展「旅」 第3部「異邦へ 日本の写真家たちが見つめた異国世界」 (東京都写真美術館)
<1930年代>
まずは1930年代のコーナーです。
アンリ・カルティエ=ブレッソン 「セビーリヤ、スペイン」
これは1933年のセビリアで撮られた写真で、爆破か砲撃で破れた壁の穴から子供たちが遊んでいる様子を覗いたような構図となっています。周りは瓦礫で松葉杖をついたりしているにも関わらず、子供たちは楽しそうで生き生きとしていました。大人なら絶望してしまう光景だろうに、子供って凄い…と、どん底でも生きる喜びを感じる作品でした。
<1940年代>
続いて、第二次世界大戦のあった一番厳しい時代のコーナーです。
ドロシア・ラング 「昼食の時間、マンザナーの日系アメリカ人収容所、カリフォルニア州」
簡素なテーブルに向かって食事をする収容所の人々を撮った作品です。彼らは敵性外国人として収容された日系人たちで、暗い表情を浮かべています。しかし、手前にはカメラ目線の子供がいぶかしげな表情でこちらをみていました。こんなところに子供もいたのかとちょっと気分が暗くなります。
また、この辺にはこうした収容所の写真が数点あり、簡易的な建物が並ぶ荒地のようなところで遊ぶ子供や、鉄条網を握って外の世界を見る子供の写真など、強さを感じる作品もありました。
山端庸介 「おにぎりを持つ少年。井樋の口町付近(爆心地より南南東1.5km)[長崎ジャーニー]より」
泥だらけの顔で防空頭巾?を被る子供が、手におにぎりを持っているところを撮った写真です。しかし、その顔は無表情で、感情が喪失してしまっているかのようです。タイトルから察するに、長崎の原爆の後の光景でしょうか。隣には同じ子供が母親と一緒に立っている写真もありました。 所々に黒い点があるのが凄く気になったのですが、これはもしかして放射線による感光なのかな…。
この辺には治療を待って野ざらしになっている子供や栄養失調の子供など、目を背けたくなるような痛々しい写真が並んでいます。どれも非常に恐ろしいです。
この先は戦後の作品が並んでいました。
林忠彦 「リームを回して物乞いする孤児(上野駅) [カストリ時代]より」
フラフープみたいなものを担いで芸をしていたらしい子供と、何かを差し出す夫人、沢山の観客などを撮った写真です。貧しい姿をしていますが、意外とみんな爽やかな笑顔をしていて、苦しい中でも明るく生きている様子が伝わってきます。戦後の人たちは強いですね。
この辺は敗戦後の頃の作品が並び、進駐軍と一緒に写ったり、物乞いしたり、靴磨きをして働く子供たちの写真がありました。小さいのに逞しく懸命な姿です。
<1950-60年代>
ここは戦後の復興を感じさせる作品と、ベトナム戦争関連の作品などがありました。
土門拳 「紙芝居 [江東のこども]より」
紙芝居の前に集まる子供たちを撮った写真です。群がる子供たちが押し合いへし合いしながら真剣な表情で見入っているようです。ようやく子供らしい子供を観た気がしますw
この辺はやや落ち着きを取り戻した時代のようですが、まだ混沌とした雰囲気があるかな。この近くには土門拳の作品が何点かありました。
参考記事:土門拳 作品展「室生寺」 (FUJIFILM SQUARE フジフイルム スクエア)
熊谷元一 「コッペパンをかじる [小学1年生]より」 ★こちらで観られます
鬼のような形相をして、コッペパンにかじりつく子供を撮った写真です。背景にも沢山子供がいて、教室のようなので給食かな? 恐らくパンが固いのでしょうw 良いリアクションでした。
岡村昭彦 「Vietnam-6 捕らえられた解放民族戦線兵士の家族。背後には解放戦線の旗と武器。彼らはこの2時間後に銃殺された。(ヴェトナム・フコック島)」
これはベトナム戦争関連の作品で、砂地に座る7人の家族が撮られています。その中の女性は赤ちゃんを抱っこしているのですが、タイトルから察するに…。戦争の冷酷さを感じる1枚です。
<1970-80年代>
最後は70年代~80年代のコーナーです。ここにもベトナム戦争関連の作品などがありました。ここにはカラーの作品がいくつかあったかな。
中村梧郎 「1961年から71年まで10年間にわたって行われたアメリカ空軍による枯葉作戦で、枯死全滅した南ベトナムのジャングルの一画(Ca Mau=カマウ岬のマングローブ林跡、1976年撮影」
枯れ木となった森の残骸の中、裸の子供が立っている様子を撮った写真です。その枯れ木の森があまりに無残で、死と終末を感じさせます。これはかなりインパクトのある作品でした。
この辺には米軍の枯葉剤によって障害を持った子供たちを撮った写真が並んでいました。ダイオキシンは米兵にもダメージを与え、その子供にも欠損などの先天性の障害が出ている様子などもわかります。
長倉洋海 「瞳が輝く貧民街の少女」
身なりは貧しくボロボロですが、微笑みを浮かべ上を見上げている可愛らしい女の子の写真です。タイトル通り、その目は輝いていて、希望に満ちていました。これも長く記憶に残りそうな素晴らしい写真だと思います。
と言うことで、特別展とあわせて写真を通して戦争を知る内容となっていました。こんなに絶望的な状況になる戦争を恐ろしく感じると同時に、「瞳が輝く貧民街の少女」のように苦境にあっても希望を感じさせる作品があったことに感動できました。 ここにはついでに寄ったつもりでしたが、中々の収穫でした。

【展覧名】
コレクション展「こどもの情景-戦争とこどもたち」
【公式サイト】
http://syabi.com/contents/exhibition/index-1349.html
【会場】東京都写真美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】恵比寿駅
【会期】
2011年5月14日(土)~7月10日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間50分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
こちらの展示も空いていてゆっくり観ることができました。
毎年、この写美ではテーマを設けた常設が行われていて、一昨年は「旅」、去年は「ポートレート」となっていましたが、今年度のテーマは「子供」だそうで、今回の展覧会も子供が主役となっています。 初回の今回は「戦争とこども」となっていて、単純に子供の可愛らしさを写したものではなく、中々シリアスな内容となっていました。
ほとんど白黒で、主に第二次世界大戦の戦中戦後とベトナム戦争の作品が多かったように思いますが、大戦以前の1930年代から時代を追う形式の展示となっていましたので、章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
参考記事:
私を見て! ヌードのポートレイト (東京都写真美術館)
コレクション展「旅」 第3部「異邦へ 日本の写真家たちが見つめた異国世界」 (東京都写真美術館)
<1930年代>
まずは1930年代のコーナーです。
アンリ・カルティエ=ブレッソン 「セビーリヤ、スペイン」
これは1933年のセビリアで撮られた写真で、爆破か砲撃で破れた壁の穴から子供たちが遊んでいる様子を覗いたような構図となっています。周りは瓦礫で松葉杖をついたりしているにも関わらず、子供たちは楽しそうで生き生きとしていました。大人なら絶望してしまう光景だろうに、子供って凄い…と、どん底でも生きる喜びを感じる作品でした。
<1940年代>
続いて、第二次世界大戦のあった一番厳しい時代のコーナーです。
ドロシア・ラング 「昼食の時間、マンザナーの日系アメリカ人収容所、カリフォルニア州」
簡素なテーブルに向かって食事をする収容所の人々を撮った作品です。彼らは敵性外国人として収容された日系人たちで、暗い表情を浮かべています。しかし、手前にはカメラ目線の子供がいぶかしげな表情でこちらをみていました。こんなところに子供もいたのかとちょっと気分が暗くなります。
また、この辺にはこうした収容所の写真が数点あり、簡易的な建物が並ぶ荒地のようなところで遊ぶ子供や、鉄条網を握って外の世界を見る子供の写真など、強さを感じる作品もありました。
山端庸介 「おにぎりを持つ少年。井樋の口町付近(爆心地より南南東1.5km)[長崎ジャーニー]より」
泥だらけの顔で防空頭巾?を被る子供が、手におにぎりを持っているところを撮った写真です。しかし、その顔は無表情で、感情が喪失してしまっているかのようです。タイトルから察するに、長崎の原爆の後の光景でしょうか。隣には同じ子供が母親と一緒に立っている写真もありました。 所々に黒い点があるのが凄く気になったのですが、これはもしかして放射線による感光なのかな…。
この辺には治療を待って野ざらしになっている子供や栄養失調の子供など、目を背けたくなるような痛々しい写真が並んでいます。どれも非常に恐ろしいです。
この先は戦後の作品が並んでいました。
林忠彦 「リームを回して物乞いする孤児(上野駅) [カストリ時代]より」
フラフープみたいなものを担いで芸をしていたらしい子供と、何かを差し出す夫人、沢山の観客などを撮った写真です。貧しい姿をしていますが、意外とみんな爽やかな笑顔をしていて、苦しい中でも明るく生きている様子が伝わってきます。戦後の人たちは強いですね。
この辺は敗戦後の頃の作品が並び、進駐軍と一緒に写ったり、物乞いしたり、靴磨きをして働く子供たちの写真がありました。小さいのに逞しく懸命な姿です。
<1950-60年代>
ここは戦後の復興を感じさせる作品と、ベトナム戦争関連の作品などがありました。
土門拳 「紙芝居 [江東のこども]より」
紙芝居の前に集まる子供たちを撮った写真です。群がる子供たちが押し合いへし合いしながら真剣な表情で見入っているようです。ようやく子供らしい子供を観た気がしますw
この辺はやや落ち着きを取り戻した時代のようですが、まだ混沌とした雰囲気があるかな。この近くには土門拳の作品が何点かありました。
参考記事:土門拳 作品展「室生寺」 (FUJIFILM SQUARE フジフイルム スクエア)
熊谷元一 「コッペパンをかじる [小学1年生]より」 ★こちらで観られます
鬼のような形相をして、コッペパンにかじりつく子供を撮った写真です。背景にも沢山子供がいて、教室のようなので給食かな? 恐らくパンが固いのでしょうw 良いリアクションでした。
岡村昭彦 「Vietnam-6 捕らえられた解放民族戦線兵士の家族。背後には解放戦線の旗と武器。彼らはこの2時間後に銃殺された。(ヴェトナム・フコック島)」
これはベトナム戦争関連の作品で、砂地に座る7人の家族が撮られています。その中の女性は赤ちゃんを抱っこしているのですが、タイトルから察するに…。戦争の冷酷さを感じる1枚です。
<1970-80年代>
最後は70年代~80年代のコーナーです。ここにもベトナム戦争関連の作品などがありました。ここにはカラーの作品がいくつかあったかな。
中村梧郎 「1961年から71年まで10年間にわたって行われたアメリカ空軍による枯葉作戦で、枯死全滅した南ベトナムのジャングルの一画(Ca Mau=カマウ岬のマングローブ林跡、1976年撮影」
枯れ木となった森の残骸の中、裸の子供が立っている様子を撮った写真です。その枯れ木の森があまりに無残で、死と終末を感じさせます。これはかなりインパクトのある作品でした。
この辺には米軍の枯葉剤によって障害を持った子供たちを撮った写真が並んでいました。ダイオキシンは米兵にもダメージを与え、その子供にも欠損などの先天性の障害が出ている様子などもわかります。
長倉洋海 「瞳が輝く貧民街の少女」
身なりは貧しくボロボロですが、微笑みを浮かべ上を見上げている可愛らしい女の子の写真です。タイトル通り、その目は輝いていて、希望に満ちていました。これも長く記憶に残りそうな素晴らしい写真だと思います。
と言うことで、特別展とあわせて写真を通して戦争を知る内容となっていました。こんなに絶望的な状況になる戦争を恐ろしく感じると同時に、「瞳が輝く貧民街の少女」のように苦境にあっても希望を感じさせる作品があったことに感動できました。 ここにはついでに寄ったつもりでしたが、中々の収穫でした。
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先日の日曜日に、恵比寿の東京都写真美術館で、「ジョセフ・クーデルカ 「プラハ1968」-この写真を一度として見ることのなかった両親に捧げる-」を観てきました。

【展覧名】
ジョセフ・クーデルカ 「プラハ1968」-この写真を一度として見ることのなかった両親に捧げる-
【公式サイト】
http://syabi.com/contents/exhibition/index-1353.html
【会場】東京都写真美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】恵比寿駅
【会期】2011年5月14日 ( 土 ) ~ 7月18日 (月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていましたが、結構お客さんはいて皆さん熱心に鑑賞しているようでした。
さて、今回の展示については特に予備知識もなく、この日に山種美術館に行った(後日ご紹介予定)ついでにこちらにも足を運んだ程度だったのですが、中々考えさせられる内容の展示となっていました。
まず、そもそもジョセフ・クーデルカという人はどんな人か?というと、1968年に当時のチェコスロバキアで起きた「プラハの春」で、ワルシャワ条約機構軍に抵抗する市民運動に自らも参加しながらその様子をカメラに収めた人です。その時撮った写真は、密かにアメリカに持ち出され、匿名のうちにロバート・キャパ賞に出品されてゴールドメダルを受賞し伝説となりました。その後、身の危険のなくなった1989年に名を明かし、現在に至ります。
彼は1938年にチェコに生まれ、14歳の頃から写真を撮っていたそうですが、元々は航空技師を目指していたようです。しかし、それは諦めて芝居の写真やロマ(ジプシー)の写真を撮って個展なども開くようになり、30歳のときにロマの取材から返ってきた翌日に、「プラハの春」が勃発します。このプラハの春は、当時 共産主義国だったチェコで民主化運動(反共産党運動)が活発化してきたのを、ソ連をはじめとするワルシャワ条約機構軍が危惧し、突如としてプラハを占領した事件です。友好国だったはずのソ連が攻めてきたのをプラハ市民は当然歓迎せず、ジョセフ・クーデルカを含めたプラハ市民達の必死の抵抗活動が始まります。その様子は展覧会の中でよく分かるようになっていました。
参考リンク:プラハの春のwikipedia
まず会場の入口に沢山のポスターが壁一面に張られていました。これは当時のプラハに貼られたものをジョセフ・クーデルカが撮影したもので、市民はこうしたポスターを貼ることでソ連軍に抗議していたようです。チェコ語とロシア語で、「彼女が浮気しているから早く帰ってこい 母より」というようなブラックジョークみたいなものや、絵で一目でわかるようなものまであります。特に印象的だったのは、1945と1968という2つの場面で構成されたポスターで、1945ではソ連兵に女の子が花をプレゼントしているのに対して、1968はその兵士に撃ち殺されたように女の子が倒れている絵でした。裏切り行為を非難しているのがよく伝わってきてショッキングです。 市民達はこうしたポスターを貼る他に、町中の標識や番地を外して、どこの通りがどこなのか分からなくする抵抗運動もしていたそうです。
そして、肝心の写真作品についてですが、ロの字状の会場の壁の両側に並んでいて、これらはすべて白黒でプラハ侵攻の7日間以内に撮られたものだそうです。街中に戦車や沢山の人を乗せたトラックが走る様子、銃を持った兵士たちなどが撮られ、不安や悲しみの表情を浮かべる市民も生々しく写されていました。たまにピンボケしたような作品があるのが、かえって緊迫して余裕のない感じを伝えてくるように思います。
その後も、怒りの目を向ける市民と兵士を撮った作品、街の橋をふさぐ戦車、戦車の兵士に必死に何かを訴える人、戦車を棒で叩いたり乗りあがって旗を振り回す人、戦車にハーケンクロイツ(ナチスマーク)が落書きされた様子などがあります。中盤以降からはさらに過激な運動となっていて、火をかけられた戦車が燃え盛り、周りのバスや車も燃えて街がメチャクチャになっている様子や、怪我をして倒れている人、恐らく死んでいる人など、ほとんど市街戦のような事態となっているのがよくわかりました。たまにプラハの美しい街並の中に戦車が並んでる写真もあり、そのミスマッチが不気味です。後半は直接戦うだけでなく、広場で市民がぎっしりと座り込みをしている様子や、新聞の号外に群がる人など、様々な面からの抵抗の様子がわかるような写真もありました。最後あたりには写真と当時の映像を使ったコーナーもあります。
ということで、ジャーナリズムの写真をあまり観たことがないので、この展示はちょっとショックな内容でした。日本でこんなことが起きたら…と思うと恐ろしいし、当時のプラハの人々の表情が強烈に印象に残りました。 美術品で浮かれていられるのも平和なお陰ですね…。 平穏無事の有り難味がよくわかる展覧会でした。
この後、3階の展示も観てきました。こちらも結構ショックな内容でしたので、次回ご紹介しようと思います。

【展覧名】
ジョセフ・クーデルカ 「プラハ1968」-この写真を一度として見ることのなかった両親に捧げる-
【公式サイト】
http://syabi.com/contents/exhibition/index-1353.html
【会場】東京都写真美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】恵比寿駅
【会期】2011年5月14日 ( 土 ) ~ 7月18日 (月・祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていましたが、結構お客さんはいて皆さん熱心に鑑賞しているようでした。
さて、今回の展示については特に予備知識もなく、この日に山種美術館に行った(後日ご紹介予定)ついでにこちらにも足を運んだ程度だったのですが、中々考えさせられる内容の展示となっていました。
まず、そもそもジョセフ・クーデルカという人はどんな人か?というと、1968年に当時のチェコスロバキアで起きた「プラハの春」で、ワルシャワ条約機構軍に抵抗する市民運動に自らも参加しながらその様子をカメラに収めた人です。その時撮った写真は、密かにアメリカに持ち出され、匿名のうちにロバート・キャパ賞に出品されてゴールドメダルを受賞し伝説となりました。その後、身の危険のなくなった1989年に名を明かし、現在に至ります。
彼は1938年にチェコに生まれ、14歳の頃から写真を撮っていたそうですが、元々は航空技師を目指していたようです。しかし、それは諦めて芝居の写真やロマ(ジプシー)の写真を撮って個展なども開くようになり、30歳のときにロマの取材から返ってきた翌日に、「プラハの春」が勃発します。このプラハの春は、当時 共産主義国だったチェコで民主化運動(反共産党運動)が活発化してきたのを、ソ連をはじめとするワルシャワ条約機構軍が危惧し、突如としてプラハを占領した事件です。友好国だったはずのソ連が攻めてきたのをプラハ市民は当然歓迎せず、ジョセフ・クーデルカを含めたプラハ市民達の必死の抵抗活動が始まります。その様子は展覧会の中でよく分かるようになっていました。
参考リンク:プラハの春のwikipedia
まず会場の入口に沢山のポスターが壁一面に張られていました。これは当時のプラハに貼られたものをジョセフ・クーデルカが撮影したもので、市民はこうしたポスターを貼ることでソ連軍に抗議していたようです。チェコ語とロシア語で、「彼女が浮気しているから早く帰ってこい 母より」というようなブラックジョークみたいなものや、絵で一目でわかるようなものまであります。特に印象的だったのは、1945と1968という2つの場面で構成されたポスターで、1945ではソ連兵に女の子が花をプレゼントしているのに対して、1968はその兵士に撃ち殺されたように女の子が倒れている絵でした。裏切り行為を非難しているのがよく伝わってきてショッキングです。 市民達はこうしたポスターを貼る他に、町中の標識や番地を外して、どこの通りがどこなのか分からなくする抵抗運動もしていたそうです。
そして、肝心の写真作品についてですが、ロの字状の会場の壁の両側に並んでいて、これらはすべて白黒でプラハ侵攻の7日間以内に撮られたものだそうです。街中に戦車や沢山の人を乗せたトラックが走る様子、銃を持った兵士たちなどが撮られ、不安や悲しみの表情を浮かべる市民も生々しく写されていました。たまにピンボケしたような作品があるのが、かえって緊迫して余裕のない感じを伝えてくるように思います。
その後も、怒りの目を向ける市民と兵士を撮った作品、街の橋をふさぐ戦車、戦車の兵士に必死に何かを訴える人、戦車を棒で叩いたり乗りあがって旗を振り回す人、戦車にハーケンクロイツ(ナチスマーク)が落書きされた様子などがあります。中盤以降からはさらに過激な運動となっていて、火をかけられた戦車が燃え盛り、周りのバスや車も燃えて街がメチャクチャになっている様子や、怪我をして倒れている人、恐らく死んでいる人など、ほとんど市街戦のような事態となっているのがよくわかりました。たまにプラハの美しい街並の中に戦車が並んでる写真もあり、そのミスマッチが不気味です。後半は直接戦うだけでなく、広場で市民がぎっしりと座り込みをしている様子や、新聞の号外に群がる人など、様々な面からの抵抗の様子がわかるような写真もありました。最後あたりには写真と当時の映像を使ったコーナーもあります。
ということで、ジャーナリズムの写真をあまり観たことがないので、この展示はちょっとショックな内容でした。日本でこんなことが起きたら…と思うと恐ろしいし、当時のプラハの人々の表情が強烈に印象に残りました。 美術品で浮かれていられるのも平和なお陰ですね…。 平穏無事の有り難味がよくわかる展覧会でした。
この後、3階の展示も観てきました。こちらも結構ショックな内容でしたので、次回ご紹介しようと思います。
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記事が前後しましたが、前回ご紹介したお店でお茶をする前に、六本木ヒルズの森美術館で「フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線」を観てきました。

【展覧名】
フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線
【公式サイト】
http://www.mori.art.museum/contents/french_window/index.html
【会場】森美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2011年3月26日~8月28日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
先日ご紹介した森アーツセンターギャラリーと同様にこの日は六本木ヒルズ自体が空いていて、ゆっくり観ることができました。
さて、今回の展覧会はフランスの現代アートの賞である「デュシャン賞」の10周年記念となっていて、その受賞作・ノミネート作が28名120作も並んだ展示となっています。何年か前に、ここでイギリスの「ターナー賞」の展示をやったことがありますが、それと雰囲気は似てたかな。今回も非常に面白い内容となっていましたので、気に入った作品をご紹介していこうと思います。
なお、今回の展覧会には作品リストが無かったので、作品名はメモを元に記載しています。間違っていたらすみません。
まず最初にデュシャン賞の名前のもととなったマルセル・デュシャンの作品が並んでいました。
マルセル・デュシャン 「L.H.O.O.Q」
これはレオナルド・ダヴィンチの「モナリザ」の複製に髭をかいた作品です。小中学生が教科書にやるような感じで描き足されていますw デュシャンはこうした元の作品の意味を変えてしまい、本物としての価値を無視するような作品で美術界に波紋を呼んだ人です。 解説によると、この作品の名前をフランス語で読むと「彼女は発情している」という意味になるそうで、モナリザが可哀想になってくるほどでしたw
マルセル・デュシャン 「泉」
これはデュシャンの作品でも有名な、男性用便器にサインをしただけの作品です!w これはレディメイド つまり既製品を芸術作品としたもので、こんなのが芸術なの??と驚いてしまいますが、これを見出したことが重要なのだとか。出品予定だった展覧会には拒否されたようですが、美術の意味を問いただすきっかけとなったシリーズです。
この辺にはシュルレアリスム展でもあった瓶乾燥機そっくりのレディメイド作品などもありました。
参考記事:シュルレアリスム展 感想前編(国立新美術館)
マルセル・デュシャン 「フレッシュ・ウィドウ」 ★こちらで観られます
恐らく、今回の展覧会名はこの作品から来ていると思います。見た目は青いドアのガラスの部分が黒くなっているというもので、観ただけでは意味までは難解かな。フレンチウィンドウをもじってフレッシュ・ウィドウ(なりたての未亡人)というタイトルが面白くて、タイトルを考えるとこの黒が喪服を思わせるようにも見えました。
ここから先がデュシャン賞の受賞作・ノミネート作のコーナーとなります
ワン・ドゥ 「中国日報-都会は男性のプロフィール トップ10」
くしゃくしゃに丸めた新聞紙?が巨大化したような作品で、金属の置物のようにも見えます。解説によると、これは情報に踊らされていることを表現しているようでした。タイトルは新聞の内容かなw
ブリュノ・ペナド 「無題 大きな一つの世界」 ★こちらで観られます
右手を突き上げているタイヤのマスコットで有名なミシェランマンの像です。全身がチョコレートみたいな茶色で頭はアフロという面白い格好をしていて、胸には「大きな1つの世界」という意味の赤い文字が書かれていました。解説によると、常識にゆさぶりをかけてくるとのことでした。私の見解としては、フランスは移民を受け入れているので、これは黒人に関係しているんじゃないだろうかと思いましたが真意や如何に…。
リシャール・フォーゲ 「無題」 ★こちらで観られます
壁に影絵のような彫刻のシルエットが描かれた?作品です。よく見ると、ブランクーシやピカソ、ドガ(昨年、横浜美術館にきた踊り子の彫刻)などの作品の影となっていて、それがランダムに並んだ感じがかえって関係性を考えてしまいました。理屈を考えなくても洒落た雰囲気がして楽しいです。
参考記事:ドガ展 (横浜美術館)
この人の作品は他にも面白いものがあって、先ほどのミシェランマンの作品の近くには、子供用の自転車にカラフルなチェーンロックがびっしりつけられている作品もありました。フランスは自転車泥棒が多いらしいので、その皮肉なのかな。
グザヴィエ・ヴェイヤン 「ブラインド・スカルプチャ(ルノー)」
これは板が何枚かならんで輪切りになった人体のようにみえる作品です。横からみるとただのいたなのですが、立って見ると人間型に見えるのがちょっと不思議。 解説によると、ギリギリのところまで単純化しているそうで、CTスキャンを彫刻にしたような感じでした。面白いです。
マチュー・メルシエ 「無題」
これは先ほどご紹介したデュシャンの「フレッシュ・ウィドウ」と同じような形のフレンチウィンドウ型の作品です。しかしこちらは全部透明となって、だいぶ違う印象を受けます。展示方法も面白く、53階にあるこの部屋の窓の前に置かれていて、東京の展望が透けてみえるという趣向です。透明の窓は浮かぶようで、シュルレアリスム的な光景となっていました。 解説によると、透明にすることで機能やデザイン性が抽象化されるそうです。デュシャンへの挑戦なのか回答なのか…、野心的なものを感じる作品でした。
ドミニク・ゴンザレス=フェルステル 「エグゾトゥーリスム」
これは映像作品で、赤い雲のようなものを背景に、立方体や星のようなもの、アメーバ状のものが漂っているように見える映像です。これはデュシャン賞が開催されたパリのポンピドゥーセンターでの受賞者の紹介のために作られた作品だそうで、宇宙というか地獄というか、異世界を思わせる作品でした。
ローラン・グラッソ 「ホーンの視覚」
こちらも映像で、明るい森の中の道を延々と歩いていく様子を、歩いている人の視点から観たような感じです。ある程度進むと折り返して同じところに戻っていくのですが、たまに虫か葉っぱかわからないものが、蝙蝠のようにわさわさと舞っているのがちょっと怖いw あちこちに光が当たり明るく綺麗な森のはずなのに、何故か不安を感じる作品でした。本当の意図はわかりません^^;
クロード・クロスキー 作品名失念…
円卓に置かれたたくさんの白黒の写真から成る作品です。これは実際に触って裏返したり場所を動かしたりできるのですが、裏面にも写真が印刷されていて、どうやら航空写真の一部のようです。解説によると、この表裏は地球上の表裏の地点(日本で例えれば、表が日本で裏はブラジルという感じ)を撮ったものらしく、地図とは違った空間表現となっているようでした。鑑賞者によってごちゃごちゃに置かれているので、2つの地点のコラージュのようになっているのも面白かったです。
シプリアン・ガイヤール 「不信の時代の信仰」
これはまるでレンブラントらが活躍した17世紀のオランダの銅板画を思わせる絵画作品です。(連作的なタイトルのシリーズが数点) 中世風の自然の風景の中に、突如として近代的なビルが描かれ、ビルは風化した廃墟のようにも見えます。解説によると、我々の生活を未来人が観たような感じで描かれているそうで、批判的な意味が込められているようでした。 シュールで面白い作品です。
参考リンク:レンブラント 光の探求/闇の誘惑 (国立西洋美術館)
トーマス・ヒルシュホーン 「スピノザ・カー」 ★こちらで観られます
これは自動車を使った作品で、これでもかというくらいガラスのコップやダンボール、本、スピノザというオランダの哲学者の肖像 などのガラクタが貼り付けられています。明らかにセロテープとか糊でつけられていて安っぽさが漂っていますが、その密度は作品に費やされた労力と圧倒的なパワーを感じさせました。これはスピノザにちなんだスピノザフェスティバルで、作者が一般の人と一緒に作ったそうです。民衆パワーの具現といえるかも。
フィリップ・ラメット 「合理的浮上」
重力が90度回転してしまったような世界で、ビルの屋上の縁に立っているスーツの男性を撮った写真作品です。この男性は作者だそうで、写真だけみると写真を合成してシュールな感じを出したのかな?と思いましたがそうではありません。実はこれは実写で、気球で作者を吊り上げて、90度回転した世界に立っているようにしたようです。
他にもこれが実写なの!?という作品が何点かあり、海中で昼寝をする姿や、ひょろ長い彫刻の上に立っている姿、海の上を歩いている姿 などの写真があり驚きの連続でした。非常に面白い作家です。
サーダン・アフィフ 「どくろ」 ★こちらで観られます
四角い箱からたくさんの銀色の玉が転がりだしたような作品です。銀の玉は鏡のようになっていて、中には髑髏のように見える影が映っていて驚きます。これは、天井のブロック模様が歪んで写ったもので、天井を観ても髑髏には見えませんが球体に歪むと髑髏になるという…。一種のトリックアート的な面白さがある作品でした。 メメント・モリ(死を忘れることなかれ)という伝統的な題材にもなっているようです。
最後はアパルトマンの1室のようなコーナーで、コレクターの所蔵品を並べて「コレクターのアパルトマン」を再現していました。こんなお洒落な家に住みたいものですw
ということで、予想以上に面白い展示となっていました。特に後半は面白かったです。地震の影響で展示できなくなった作品も結構あったようですが、これだけでも充分に楽しめました。
同時開催のMOMプロジェクトでは畳に絵を描く田口行弘 氏の展示となってました。こちらも面白い内容でしたので、ワンセットで楽しめます。

【展覧名】
フレンチ・ウィンドウ展:デュシャン賞にみるフランス現代美術の最前線
【公式サイト】
http://www.mori.art.museum/contents/french_window/index.html
【会場】森美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2011年3月26日~8月28日
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
先日ご紹介した森アーツセンターギャラリーと同様にこの日は六本木ヒルズ自体が空いていて、ゆっくり観ることができました。
さて、今回の展覧会はフランスの現代アートの賞である「デュシャン賞」の10周年記念となっていて、その受賞作・ノミネート作が28名120作も並んだ展示となっています。何年か前に、ここでイギリスの「ターナー賞」の展示をやったことがありますが、それと雰囲気は似てたかな。今回も非常に面白い内容となっていましたので、気に入った作品をご紹介していこうと思います。
なお、今回の展覧会には作品リストが無かったので、作品名はメモを元に記載しています。間違っていたらすみません。
まず最初にデュシャン賞の名前のもととなったマルセル・デュシャンの作品が並んでいました。
マルセル・デュシャン 「L.H.O.O.Q」
これはレオナルド・ダヴィンチの「モナリザ」の複製に髭をかいた作品です。小中学生が教科書にやるような感じで描き足されていますw デュシャンはこうした元の作品の意味を変えてしまい、本物としての価値を無視するような作品で美術界に波紋を呼んだ人です。 解説によると、この作品の名前をフランス語で読むと「彼女は発情している」という意味になるそうで、モナリザが可哀想になってくるほどでしたw
マルセル・デュシャン 「泉」
これはデュシャンの作品でも有名な、男性用便器にサインをしただけの作品です!w これはレディメイド つまり既製品を芸術作品としたもので、こんなのが芸術なの??と驚いてしまいますが、これを見出したことが重要なのだとか。出品予定だった展覧会には拒否されたようですが、美術の意味を問いただすきっかけとなったシリーズです。
この辺にはシュルレアリスム展でもあった瓶乾燥機そっくりのレディメイド作品などもありました。
参考記事:シュルレアリスム展 感想前編(国立新美術館)
マルセル・デュシャン 「フレッシュ・ウィドウ」 ★こちらで観られます
恐らく、今回の展覧会名はこの作品から来ていると思います。見た目は青いドアのガラスの部分が黒くなっているというもので、観ただけでは意味までは難解かな。フレンチウィンドウをもじってフレッシュ・ウィドウ(なりたての未亡人)というタイトルが面白くて、タイトルを考えるとこの黒が喪服を思わせるようにも見えました。
ここから先がデュシャン賞の受賞作・ノミネート作のコーナーとなります
ワン・ドゥ 「中国日報-都会は男性のプロフィール トップ10」
くしゃくしゃに丸めた新聞紙?が巨大化したような作品で、金属の置物のようにも見えます。解説によると、これは情報に踊らされていることを表現しているようでした。タイトルは新聞の内容かなw
ブリュノ・ペナド 「無題 大きな一つの世界」 ★こちらで観られます
右手を突き上げているタイヤのマスコットで有名なミシェランマンの像です。全身がチョコレートみたいな茶色で頭はアフロという面白い格好をしていて、胸には「大きな1つの世界」という意味の赤い文字が書かれていました。解説によると、常識にゆさぶりをかけてくるとのことでした。私の見解としては、フランスは移民を受け入れているので、これは黒人に関係しているんじゃないだろうかと思いましたが真意や如何に…。
リシャール・フォーゲ 「無題」 ★こちらで観られます
壁に影絵のような彫刻のシルエットが描かれた?作品です。よく見ると、ブランクーシやピカソ、ドガ(昨年、横浜美術館にきた踊り子の彫刻)などの作品の影となっていて、それがランダムに並んだ感じがかえって関係性を考えてしまいました。理屈を考えなくても洒落た雰囲気がして楽しいです。
参考記事:ドガ展 (横浜美術館)
この人の作品は他にも面白いものがあって、先ほどのミシェランマンの作品の近くには、子供用の自転車にカラフルなチェーンロックがびっしりつけられている作品もありました。フランスは自転車泥棒が多いらしいので、その皮肉なのかな。
グザヴィエ・ヴェイヤン 「ブラインド・スカルプチャ(ルノー)」
これは板が何枚かならんで輪切りになった人体のようにみえる作品です。横からみるとただのいたなのですが、立って見ると人間型に見えるのがちょっと不思議。 解説によると、ギリギリのところまで単純化しているそうで、CTスキャンを彫刻にしたような感じでした。面白いです。
マチュー・メルシエ 「無題」
これは先ほどご紹介したデュシャンの「フレッシュ・ウィドウ」と同じような形のフレンチウィンドウ型の作品です。しかしこちらは全部透明となって、だいぶ違う印象を受けます。展示方法も面白く、53階にあるこの部屋の窓の前に置かれていて、東京の展望が透けてみえるという趣向です。透明の窓は浮かぶようで、シュルレアリスム的な光景となっていました。 解説によると、透明にすることで機能やデザイン性が抽象化されるそうです。デュシャンへの挑戦なのか回答なのか…、野心的なものを感じる作品でした。
ドミニク・ゴンザレス=フェルステル 「エグゾトゥーリスム」
これは映像作品で、赤い雲のようなものを背景に、立方体や星のようなもの、アメーバ状のものが漂っているように見える映像です。これはデュシャン賞が開催されたパリのポンピドゥーセンターでの受賞者の紹介のために作られた作品だそうで、宇宙というか地獄というか、異世界を思わせる作品でした。
ローラン・グラッソ 「ホーンの視覚」
こちらも映像で、明るい森の中の道を延々と歩いていく様子を、歩いている人の視点から観たような感じです。ある程度進むと折り返して同じところに戻っていくのですが、たまに虫か葉っぱかわからないものが、蝙蝠のようにわさわさと舞っているのがちょっと怖いw あちこちに光が当たり明るく綺麗な森のはずなのに、何故か不安を感じる作品でした。本当の意図はわかりません^^;
クロード・クロスキー 作品名失念…
円卓に置かれたたくさんの白黒の写真から成る作品です。これは実際に触って裏返したり場所を動かしたりできるのですが、裏面にも写真が印刷されていて、どうやら航空写真の一部のようです。解説によると、この表裏は地球上の表裏の地点(日本で例えれば、表が日本で裏はブラジルという感じ)を撮ったものらしく、地図とは違った空間表現となっているようでした。鑑賞者によってごちゃごちゃに置かれているので、2つの地点のコラージュのようになっているのも面白かったです。
シプリアン・ガイヤール 「不信の時代の信仰」
これはまるでレンブラントらが活躍した17世紀のオランダの銅板画を思わせる絵画作品です。(連作的なタイトルのシリーズが数点) 中世風の自然の風景の中に、突如として近代的なビルが描かれ、ビルは風化した廃墟のようにも見えます。解説によると、我々の生活を未来人が観たような感じで描かれているそうで、批判的な意味が込められているようでした。 シュールで面白い作品です。
参考リンク:レンブラント 光の探求/闇の誘惑 (国立西洋美術館)
トーマス・ヒルシュホーン 「スピノザ・カー」 ★こちらで観られます
これは自動車を使った作品で、これでもかというくらいガラスのコップやダンボール、本、スピノザというオランダの哲学者の肖像 などのガラクタが貼り付けられています。明らかにセロテープとか糊でつけられていて安っぽさが漂っていますが、その密度は作品に費やされた労力と圧倒的なパワーを感じさせました。これはスピノザにちなんだスピノザフェスティバルで、作者が一般の人と一緒に作ったそうです。民衆パワーの具現といえるかも。
フィリップ・ラメット 「合理的浮上」
重力が90度回転してしまったような世界で、ビルの屋上の縁に立っているスーツの男性を撮った写真作品です。この男性は作者だそうで、写真だけみると写真を合成してシュールな感じを出したのかな?と思いましたがそうではありません。実はこれは実写で、気球で作者を吊り上げて、90度回転した世界に立っているようにしたようです。
他にもこれが実写なの!?という作品が何点かあり、海中で昼寝をする姿や、ひょろ長い彫刻の上に立っている姿、海の上を歩いている姿 などの写真があり驚きの連続でした。非常に面白い作家です。
サーダン・アフィフ 「どくろ」 ★こちらで観られます
四角い箱からたくさんの銀色の玉が転がりだしたような作品です。銀の玉は鏡のようになっていて、中には髑髏のように見える影が映っていて驚きます。これは、天井のブロック模様が歪んで写ったもので、天井を観ても髑髏には見えませんが球体に歪むと髑髏になるという…。一種のトリックアート的な面白さがある作品でした。 メメント・モリ(死を忘れることなかれ)という伝統的な題材にもなっているようです。
最後はアパルトマンの1室のようなコーナーで、コレクターの所蔵品を並べて「コレクターのアパルトマン」を再現していました。こんなお洒落な家に住みたいものですw
ということで、予想以上に面白い展示となっていました。特に後半は面白かったです。地震の影響で展示できなくなった作品も結構あったようですが、これだけでも充分に楽しめました。
同時開催のMOMプロジェクトでは畳に絵を描く田口行弘 氏の展示となってました。こちらも面白い内容でしたので、ワンセットで楽しめます。
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2012/7/10追記
このお店はなくなり、同じ敷地に別のカフェが出来ました。
参考記事:BRASSERIE Le DUC ブラスリー ル・デュック (六本木界隈のお店)
今日は帰りが遅かったので、ちょっと軽めの記事から先にご紹介しようかと。前回ご紹介した森アーツセンターギャラリーと森美術館の展示(こちらは後日ご紹介します)を周った後、近くにある花畑牧場カフェ 六本木ヒルズ店でお茶をしてきました。

【店名】
花畑牧場カフェ 六本木ヒルズ店
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://www.hanabatakebokujo.com/retail/cafe_roppongi.php
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13099770/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
六本木駅
【近くの美術館】
森美術館
森アーツセンターギャラリー
【この日にかかった1人の費用】
540円程度
【味】
不味_1_2_③_4_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日18時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_③_4_5_名店
【感想】
お茶するのには遅い時間だったので空いていました。いつもは結構お客さんがイメージだったので、ちょっと好奇心で入ってみました。
確か、去年くらいにブームになった花畑牧場ですが、私は地上波はあまり観ないので田中義剛という人すら知らず、まったくブームと無縁でしたw 甘い物好きとしては生キャラメルというジャンルを流行らせたという認識はあったのですが…。
さて、中に入ると先に注文して席に着くファーストフード的な方式となっています。
この日、私はコーヒーと生キャラメルカステラのセットを頼みました。(540円)

まず、ちょっと驚いたのが、コーヒーが紙コップで出てきたこと! これは非常に嫌な予感がしますw そして、カステラも見た目からあまり期待でき無そうな…。
まずは自慢の生キャラメルの入ったカステラから。

え!? ほとんど普通のカステラでしょこれw ややなめらかなキャラメル?が入ってるけど、これはある意味驚きです。マズイわけではないけど、期待値が高かったので…。
続いて、コーヒー

こちらは香りも味もあまりなく、やや酸味がするけど口に合わずに半分以上残しました。
ということで、どうしてあんなにブームになったのか、私には分かりませんでした。食べログなどを見ると、別のメニューが絶賛されていたので、メニューの選択を間違ったのかも知れません。まあ、この値段だと周辺の相場の半分くらいだから頑張っているほうかも。 私個人としては味もサービスも普通のお店に思いました。期待しすぎたかなw
このお店はなくなり、同じ敷地に別のカフェが出来ました。
参考記事:BRASSERIE Le DUC ブラスリー ル・デュック (六本木界隈のお店)
今日は帰りが遅かったので、ちょっと軽めの記事から先にご紹介しようかと。前回ご紹介した森アーツセンターギャラリーと森美術館の展示(こちらは後日ご紹介します)を周った後、近くにある花畑牧場カフェ 六本木ヒルズ店でお茶をしてきました。

【店名】
花畑牧場カフェ 六本木ヒルズ店
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://www.hanabatakebokujo.com/retail/cafe_roppongi.php
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13099770/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
六本木駅
【近くの美術館】
森美術館
森アーツセンターギャラリー
【この日にかかった1人の費用】
540円程度
【味】
不味_1_2_③_4_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日18時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_③_4_5_名店
【感想】
お茶するのには遅い時間だったので空いていました。いつもは結構お客さんがイメージだったので、ちょっと好奇心で入ってみました。
確か、去年くらいにブームになった花畑牧場ですが、私は地上波はあまり観ないので田中義剛という人すら知らず、まったくブームと無縁でしたw 甘い物好きとしては生キャラメルというジャンルを流行らせたという認識はあったのですが…。
さて、中に入ると先に注文して席に着くファーストフード的な方式となっています。
この日、私はコーヒーと生キャラメルカステラのセットを頼みました。(540円)

まず、ちょっと驚いたのが、コーヒーが紙コップで出てきたこと! これは非常に嫌な予感がしますw そして、カステラも見た目からあまり期待でき無そうな…。
まずは自慢の生キャラメルの入ったカステラから。

え!? ほとんど普通のカステラでしょこれw ややなめらかなキャラメル?が入ってるけど、これはある意味驚きです。マズイわけではないけど、期待値が高かったので…。
続いて、コーヒー

こちらは香りも味もあまりなく、やや酸味がするけど口に合わずに半分以上残しました。
ということで、どうしてあんなにブームになったのか、私には分かりませんでした。食べログなどを見ると、別のメニューが絶賛されていたので、メニューの選択を間違ったのかも知れません。まあ、この値段だと周辺の相場の半分くらいだから頑張っているほうかも。 私個人としては味もサービスも普通のお店に思いました。期待しすぎたかなw
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前回ご紹介した国立新美術館の展示を観た後、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーへ行って、「スカイ プラネタリウムⅡ ~星に、願いを~」を観てきました。

【展覧名】
スカイ プラネタリウムⅡ ~星に、願いを~
【公式サイト】
http://www.sky-planetarium.com/
【会場】森アーツセンターギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2011年4月22日(金)~2011年6月26日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
1月にもスカイプラネタリウムをご紹介しましたが、今回は2と言うことで再度 六本木ヒルズにプラネタリウムが戻ってきました。以前と比べると結構空いていて、特に待たされることもなく入れました。中も以前より空いていたかも(と言うよりは、六本木ヒルズ自体が今まで行った中でもかなり空いていたように思いました。やはり震災と原発問題で外国人が減ったのかもしれません??)
参考記事:スカイ プラネタリウム~一千光年の宇宙を旅する~ (森アーツセンターギャラリー)
さて、この日の目的は森美術館だったので、こちらはオマケ的な感じで足を運んだのですが、1と2は何が違うんだろう?というのが最大の関心事でした。 …結論から言うと、ほとんど変りませんw 強いて言えば、夏の星座の説明になっている点と、3D SKY WALKでペンライトを使った解説になった点と、入口と出口が逆になったくらいでしょうかw 1も行った人には全く同じじゃん!と思われても仕方が無い気がします。 とりあえず、1の記事を読んでいない方が大半だと思いますので、セクションごとに簡単にご紹介しておこうと思います。
<TOKYO STARRY NIGHT 東京スターリーナイト>
まず一番最初にスポンサーのANAのボーイング787の模型が置かれていました。 そして、この入口の壁には有名人の星に関するコメントが書かれていて、石川遼(ゴルファー)、福原愛(卓球)、鏡リュウジ(占星術師)などのコメントが寄せられています。 …占星術師はかろうじて理解できるけど、何故スポーツ選手たちにも星のことを訊いたんだろうか…。この辺のセンスからエンターテインメント重視の姿勢がうかがえます。
そして、入口で少し待った後、次の映像の部屋に一斉に移動します。ここには大きなスクリーンがあり、六本木ヒルズからのパノラマ映像や夏の星、北斗七星などの映像が流されていました。1の時と季節が変っただけで、BGMまで前回と同じだったような…w あとは映像の手前にあったビルの模型は無くなっていたかな。
<3D SKY WALK>
約5分の映像を観た後は、簡単に星座の起源や、有名な星の配置などについてのコーナーで、ここはあまり見所ではありません。 そして、その次のコーナーが最大の見所となる3D SKY WALKなのですが、ここも1とほぼ同じで、1000光年を20mに凝縮したトンネルとなっています。 (どのように3Dなのか?というネタバレが知りたい方は1の記事を読んで頂くと分かるので今回は割愛します)
今回はレーザーポインタでどの星は何星だと説明してくれるのですが、何しろ1つ1つの星が小さい上に3Dなので、どこにポインタがあっているのか全然わかりませんでしたw 特に、解説してくれる係員さんの横から見ると全く分からないので、詳しく知りたい方は係員さんの近くに行った方が良さそうです。
<UNIVIEW THEATER ユニビューシアター>
3Dプラネタリウムの後は凹型のスクリーンで宇宙全体像を説明する映像を流していました。これも1と全く同じじゃないかな。地球から太陽系、銀河とどんどん大きくなっていって最後はグレートウォールまで大きくなって終わります。以前よりも画面が大きくなっているような気はします。モニタの形が悪くて、妙に歪んで見えるのが気になりました。
そして最後はメガスターというプラネタリウムのある部屋となっています。これは普通の2Dで、部屋中に星が映され、自分にも映り込んでくる感じです。これも以前と変わらず、四角い部屋であることを意識してしまうので、もうちょっと何とかならなかったのだろうか…。
最後のショップは宇宙関連のグッズを売っていました。
ということで、1を見逃した人には良いかなと思いますが、1も行った人は同じ内容だと覚悟しておいた方が良いかと思います。 1は結構人気があったようなので、逆にあれをもう一度観たい!という人にはピッタリかもしれません。 私としては内容を変えるか、もうちょっと改良して欲しかったです…。

【展覧名】
スカイ プラネタリウムⅡ ~星に、願いを~
【公式サイト】
http://www.sky-planetarium.com/
【会場】森アーツセンターギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】六本木駅
【会期】2011年4月22日(金)~2011年6月26日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
1月にもスカイプラネタリウムをご紹介しましたが、今回は2と言うことで再度 六本木ヒルズにプラネタリウムが戻ってきました。以前と比べると結構空いていて、特に待たされることもなく入れました。中も以前より空いていたかも(と言うよりは、六本木ヒルズ自体が今まで行った中でもかなり空いていたように思いました。やはり震災と原発問題で外国人が減ったのかもしれません??)
参考記事:スカイ プラネタリウム~一千光年の宇宙を旅する~ (森アーツセンターギャラリー)
さて、この日の目的は森美術館だったので、こちらはオマケ的な感じで足を運んだのですが、1と2は何が違うんだろう?というのが最大の関心事でした。 …結論から言うと、ほとんど変りませんw 強いて言えば、夏の星座の説明になっている点と、3D SKY WALKでペンライトを使った解説になった点と、入口と出口が逆になったくらいでしょうかw 1も行った人には全く同じじゃん!と思われても仕方が無い気がします。 とりあえず、1の記事を読んでいない方が大半だと思いますので、セクションごとに簡単にご紹介しておこうと思います。
<TOKYO STARRY NIGHT 東京スターリーナイト>
まず一番最初にスポンサーのANAのボーイング787の模型が置かれていました。 そして、この入口の壁には有名人の星に関するコメントが書かれていて、石川遼(ゴルファー)、福原愛(卓球)、鏡リュウジ(占星術師)などのコメントが寄せられています。 …占星術師はかろうじて理解できるけど、何故スポーツ選手たちにも星のことを訊いたんだろうか…。この辺のセンスからエンターテインメント重視の姿勢がうかがえます。
そして、入口で少し待った後、次の映像の部屋に一斉に移動します。ここには大きなスクリーンがあり、六本木ヒルズからのパノラマ映像や夏の星、北斗七星などの映像が流されていました。1の時と季節が変っただけで、BGMまで前回と同じだったような…w あとは映像の手前にあったビルの模型は無くなっていたかな。
<3D SKY WALK>
約5分の映像を観た後は、簡単に星座の起源や、有名な星の配置などについてのコーナーで、ここはあまり見所ではありません。 そして、その次のコーナーが最大の見所となる3D SKY WALKなのですが、ここも1とほぼ同じで、1000光年を20mに凝縮したトンネルとなっています。 (どのように3Dなのか?というネタバレが知りたい方は1の記事を読んで頂くと分かるので今回は割愛します)
今回はレーザーポインタでどの星は何星だと説明してくれるのですが、何しろ1つ1つの星が小さい上に3Dなので、どこにポインタがあっているのか全然わかりませんでしたw 特に、解説してくれる係員さんの横から見ると全く分からないので、詳しく知りたい方は係員さんの近くに行った方が良さそうです。
<UNIVIEW THEATER ユニビューシアター>
3Dプラネタリウムの後は凹型のスクリーンで宇宙全体像を説明する映像を流していました。これも1と全く同じじゃないかな。地球から太陽系、銀河とどんどん大きくなっていって最後はグレートウォールまで大きくなって終わります。以前よりも画面が大きくなっているような気はします。モニタの形が悪くて、妙に歪んで見えるのが気になりました。
そして最後はメガスターというプラネタリウムのある部屋となっています。これは普通の2Dで、部屋中に星が映され、自分にも映り込んでくる感じです。これも以前と変わらず、四角い部屋であることを意識してしまうので、もうちょっと何とかならなかったのだろうか…。
最後のショップは宇宙関連のグッズを売っていました。
ということで、1を見逃した人には良いかなと思いますが、1も行った人は同じ内容だと覚悟しておいた方が良いかと思います。 1は結構人気があったようなので、逆にあれをもう一度観たい!という人にはピッタリかもしれません。 私としては内容を変えるか、もうちょっと改良して欲しかったです…。
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この前の土曜日に、六本木の国立新美術館で、アーティスト・ファイル2011―現代の作家たちを観てきました。

【展覧名】
アーティスト・ファイル2011―現代の作家たち
【公式サイト】
http://www3.nact.jp/af2011/
http://www.nact.jp/exhibition_special/2011/af2011/index.html
【会場】国立新美術館 企画展示室2E ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】2011年3月16日(水)~6月6日(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間50分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
館内は空いていてゆっくり観ることができました。
この展覧会は今年で4回目を迎えたそうです。毎年だとこの展覧会が開催される時期には六本木アートナイトが開催されて、その日は無料だったりしたのですが、今年の六本木アートナイトは地震の影響で中止となってしまい、残念な限りです。
参考記事:
アーティスト・ファイル2010 現代の作家たち (国立新美術館)
アーティスト・ファイル2009 (国立新美術館)
六本木アートナイト2010 (前編)
さて、今年の展覧会の内容も例年と同じく、現在国内外で注目を浴びる作家を取り上げた内容となっていて、8人の作家で構成されていました。せっかくなので、全員ご紹介していこうと思います。
<クリスティン・ベイカー> ★紹介ページ
まずはニューヨーク在住のアメリカ人の作家です。大部屋に巨大な絵画作品が7点並んでいました。
クリスティン・ベイカー 「クロトプラック・カーブ」
F1のクラッシュする様子?を描いた非常に大きな作品です。スピード感・緊迫感のある表現で、縁石がこちらに向かって広がっていてくるような構図は迫ってくるようでした。
この人は他にもF1の観客席の絵や、嵐の中の船?を描いた絵などもあり、具象的なところもありますがやや抽象的でカラフルな印象を受ける作風に思いました。
<松江泰治> ★紹介ページ
続いては写真と映像を使う日本の作家のコーナーです。暗い部屋に町並みを撮った写真と映像作品があり、写真の中の街は日本のものもあれば外国のものもあり、幾何学的で整然とした印象を受けるものが多かったように思います。統一感があってパターン化された町並みと言う感じかな。
さらに次の部屋では山間の風景を撮った写真群と映像がありました。こちらには巨大な露天の鉱山のようなところや、砂漠など荒涼とした印象の作品が多かったです。自然の大きさや時間が止ったような雰囲気があるようにも思えました。
<タラ・ドノヴァン> ★紹介ページ
3人目はアメリカのインスタレーション作家で、会場と一体化している作品が2点展示されていました。
タラ・ドノヴァン 「霞」
大部屋の奥の壁一面が綿雲のようになった作品です。遠くから見るとふんわりした印象を受けるのですが、近づいて見るとビックリ! 実はこれはプラスティックのストローをぎっしりと並べたもので、断面をカットすることによって雲のような感じにしていたものでした。そのスケールとストローの数に圧倒されました。
タラ・ドノヴァン 「無題 (マイラーテープ)」
こちらも壁と一体化した作品で、無数のフィルムの輪を使って泡か雪の結晶、雲などを彷彿するようなものが壁一面に広がっています。何を表現しているか分かりませんが、フラクタルで自然界のもののような雰囲気がありました。
<中井川由季> ★紹介ページ
続いて、クレイ・オブジェを手がける女性作家のコーナーです。
中井川由季 「受け止めるために沈み込む」
ざらざらした質感の陶?で出来た大きな台座のような作品で、真ん中にくぼみがあります。パッと観た時にエジプト遺跡の棺台のようだなと思ってしまった^^; 恐らくどこかでこの作家の作品は観た気がするのですが、思いだせず…。
この作品の隣の部屋にも陶でできた巨大なオブジェ作品が並んでいて、木のような石のような、人工物のような自然物のような、独特の質感と形態の作風となっていました。
<鬼頭健吾> ★紹介ページ
休憩室を通って、続いては今回の展覧会でも特に気に入った作家のコーナーです。
鬼頭健吾 「Inconsistent Surface」
広い部屋一面に広がったスカーフの海とも言える作品です。様々な模様の正方形のスカーフを縫い合わせ、その下に送風機で風を送り、バルーンのようにスカーフを浮かせています。波打っている様子はまさに海のようで、部屋の壁が銀色で鏡のように反射しているのも実際の広さ以上に広がりを感じさせました。これは部屋に入った瞬間に驚くと思います。
<ビョルン・メルフス> ★紹介ページ
続いては、ちょっとホラーな印象を受ける映像のインスタレーション作品のコーナーです。
ビョルン・メルフス 「夜番 ナイトウォッチ」
暗い部屋の中、部屋の奥に映像があり、頭はフクロウ、体は人間のような手足で羽毛の生えた奇妙な白い鳥人間が映し出されています。部屋の右にも映像があり、こちらには巨大な満月の映像があって、夜の森を思わせます。 部屋の中には立方体で点滅する照明が置かれ、周囲は鳴き声や悲鳴、邪悪な笑い声などが響き、それと共に点滅しているようでした。 悲鳴などはホラー映画からサンプリングしたそうで、その音声だけでもちょっと怖いかもw 何か不安を呼び覚ますような作風でした。
<岩熊力也> ★紹介ページ
続いては絵画作品の作家のコーナーでした。大きな壁画のような作品が並び、淡く色が交じり合うような抽象的な作風となっています。水面で海草が揺らめいているような幻想的な雰囲気に思ったのですが、タイトルも抽象的で、「reverb 祈る手、殺める手、兎、野犬、鳥」といったように意味深な名前がついているものもありました。
解説によると木枠に張られた透過性の高い薄いポリエステル布を支持体としているそうで、隣の部屋では実際に展示されている作品のメイキングのドキュメントビデオ(5分程度)も流れていました。最初は結構はっきり描いてあるのに徐々にぼやけていく素材のようで、何度も塗り重ねて作品を作り上げていました。
2部屋目は最初の部屋と違って色が濃い目で、島や山を彷彿する作品が多かったように思います。
<バードヘッド> ★紹介ページ
最後は中国のアーティストグループのコーナーでした。最初の部屋には木の枠に1文字ずつ漢字(詩?)が書かれた作品がありました。意味はよく分かりませんが、古い伝統的な中国の文化を感じます。
そして、その次の部屋には壁一面にたくさんの写真がびっしり貼られていて、上海の現在の様子を雑多に伝えているようでした。結構、現代的な風景が多いように思いました。
出口には壁一杯に大きく書道のように中国の漢字でメッセージが書いてあって、大学時代の第二語学が中国語だった私の勘では、また来てね(もしくは来てくれてありがとう)的なことが書いてるようでした。多分w
ということで、今年も個性溢れる面々で非常に楽しめる内容となっていました。現代アートが苦手な私でも楽しめるので、好きな人にはたまらない展示じゃないかな。是非、来年もやって欲しい展示です。

【展覧名】
アーティスト・ファイル2011―現代の作家たち
【公式サイト】
http://www3.nact.jp/af2011/
http://www.nact.jp/exhibition_special/2011/af2011/index.html
【会場】国立新美術館 企画展示室2E ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】2011年3月16日(水)~6月6日(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間50分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
館内は空いていてゆっくり観ることができました。
この展覧会は今年で4回目を迎えたそうです。毎年だとこの展覧会が開催される時期には六本木アートナイトが開催されて、その日は無料だったりしたのですが、今年の六本木アートナイトは地震の影響で中止となってしまい、残念な限りです。
参考記事:
アーティスト・ファイル2010 現代の作家たち (国立新美術館)
アーティスト・ファイル2009 (国立新美術館)
六本木アートナイト2010 (前編)
さて、今年の展覧会の内容も例年と同じく、現在国内外で注目を浴びる作家を取り上げた内容となっていて、8人の作家で構成されていました。せっかくなので、全員ご紹介していこうと思います。
<クリスティン・ベイカー> ★紹介ページ
まずはニューヨーク在住のアメリカ人の作家です。大部屋に巨大な絵画作品が7点並んでいました。
クリスティン・ベイカー 「クロトプラック・カーブ」
F1のクラッシュする様子?を描いた非常に大きな作品です。スピード感・緊迫感のある表現で、縁石がこちらに向かって広がっていてくるような構図は迫ってくるようでした。
この人は他にもF1の観客席の絵や、嵐の中の船?を描いた絵などもあり、具象的なところもありますがやや抽象的でカラフルな印象を受ける作風に思いました。
<松江泰治> ★紹介ページ
続いては写真と映像を使う日本の作家のコーナーです。暗い部屋に町並みを撮った写真と映像作品があり、写真の中の街は日本のものもあれば外国のものもあり、幾何学的で整然とした印象を受けるものが多かったように思います。統一感があってパターン化された町並みと言う感じかな。
さらに次の部屋では山間の風景を撮った写真群と映像がありました。こちらには巨大な露天の鉱山のようなところや、砂漠など荒涼とした印象の作品が多かったです。自然の大きさや時間が止ったような雰囲気があるようにも思えました。
<タラ・ドノヴァン> ★紹介ページ
3人目はアメリカのインスタレーション作家で、会場と一体化している作品が2点展示されていました。
タラ・ドノヴァン 「霞」
大部屋の奥の壁一面が綿雲のようになった作品です。遠くから見るとふんわりした印象を受けるのですが、近づいて見るとビックリ! 実はこれはプラスティックのストローをぎっしりと並べたもので、断面をカットすることによって雲のような感じにしていたものでした。そのスケールとストローの数に圧倒されました。
タラ・ドノヴァン 「無題 (マイラーテープ)」
こちらも壁と一体化した作品で、無数のフィルムの輪を使って泡か雪の結晶、雲などを彷彿するようなものが壁一面に広がっています。何を表現しているか分かりませんが、フラクタルで自然界のもののような雰囲気がありました。
<中井川由季> ★紹介ページ
続いて、クレイ・オブジェを手がける女性作家のコーナーです。
中井川由季 「受け止めるために沈み込む」
ざらざらした質感の陶?で出来た大きな台座のような作品で、真ん中にくぼみがあります。パッと観た時にエジプト遺跡の棺台のようだなと思ってしまった^^; 恐らくどこかでこの作家の作品は観た気がするのですが、思いだせず…。
この作品の隣の部屋にも陶でできた巨大なオブジェ作品が並んでいて、木のような石のような、人工物のような自然物のような、独特の質感と形態の作風となっていました。
<鬼頭健吾> ★紹介ページ
休憩室を通って、続いては今回の展覧会でも特に気に入った作家のコーナーです。
鬼頭健吾 「Inconsistent Surface」
広い部屋一面に広がったスカーフの海とも言える作品です。様々な模様の正方形のスカーフを縫い合わせ、その下に送風機で風を送り、バルーンのようにスカーフを浮かせています。波打っている様子はまさに海のようで、部屋の壁が銀色で鏡のように反射しているのも実際の広さ以上に広がりを感じさせました。これは部屋に入った瞬間に驚くと思います。
<ビョルン・メルフス> ★紹介ページ
続いては、ちょっとホラーな印象を受ける映像のインスタレーション作品のコーナーです。
ビョルン・メルフス 「夜番 ナイトウォッチ」
暗い部屋の中、部屋の奥に映像があり、頭はフクロウ、体は人間のような手足で羽毛の生えた奇妙な白い鳥人間が映し出されています。部屋の右にも映像があり、こちらには巨大な満月の映像があって、夜の森を思わせます。 部屋の中には立方体で点滅する照明が置かれ、周囲は鳴き声や悲鳴、邪悪な笑い声などが響き、それと共に点滅しているようでした。 悲鳴などはホラー映画からサンプリングしたそうで、その音声だけでもちょっと怖いかもw 何か不安を呼び覚ますような作風でした。
<岩熊力也> ★紹介ページ
続いては絵画作品の作家のコーナーでした。大きな壁画のような作品が並び、淡く色が交じり合うような抽象的な作風となっています。水面で海草が揺らめいているような幻想的な雰囲気に思ったのですが、タイトルも抽象的で、「reverb 祈る手、殺める手、兎、野犬、鳥」といったように意味深な名前がついているものもありました。
解説によると木枠に張られた透過性の高い薄いポリエステル布を支持体としているそうで、隣の部屋では実際に展示されている作品のメイキングのドキュメントビデオ(5分程度)も流れていました。最初は結構はっきり描いてあるのに徐々にぼやけていく素材のようで、何度も塗り重ねて作品を作り上げていました。
2部屋目は最初の部屋と違って色が濃い目で、島や山を彷彿する作品が多かったように思います。
<バードヘッド> ★紹介ページ
最後は中国のアーティストグループのコーナーでした。最初の部屋には木の枠に1文字ずつ漢字(詩?)が書かれた作品がありました。意味はよく分かりませんが、古い伝統的な中国の文化を感じます。
そして、その次の部屋には壁一面にたくさんの写真がびっしり貼られていて、上海の現在の様子を雑多に伝えているようでした。結構、現代的な風景が多いように思いました。
出口には壁一杯に大きく書道のように中国の漢字でメッセージが書いてあって、大学時代の第二語学が中国語だった私の勘では、また来てね(もしくは来てくれてありがとう)的なことが書いてるようでした。多分w
ということで、今年も個性溢れる面々で非常に楽しめる内容となっていました。現代アートが苦手な私でも楽しめるので、好きな人にはたまらない展示じゃないかな。是非、来年もやって欲しい展示です。
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前回ご紹介したお店で休憩する前に、パナソニック電工 汐留ミュージアムで「ルオーと風景」を観てきました。(ここ3回は逆行するコースでご紹介しています)

【展覧名】
ルオーと風景
【公式サイト】
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/11/110423/index.html
【会場】
パナソニック電工 汐留ミュージアム ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】JR/東京メトロ 新橋駅 都営大江戸線汐留駅
【会期】2011年4月23日(土)~2011年7月3日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていてゆっくり観ることが出来ました。
さて、この美術館はジョルジュ・ルオーのコレクションが目玉となっているところですが、今回はまさにルオーを主題にした展示で、風景画を中心とした内容となっています。震災の影響で7点ほどフランスからの出品が中止されたようですが、ジョルジュ・ルオー財団などの協力のおかげで大半の作品を展示することが出来たようです。
ルオーは便宜上フォーヴィスムに分類される画家で、非常に分厚いマチエールでキリストやピエロ、版画などを描いていたイメージがあるので、ルオーの風景画と聞くとちょっとピンとこない感じです。しかし、実際にはルオーは初期から晩年まで風景を絶えず描いていたそうで、生まれ育ったパリ郊外や父親の故郷のブルターニュ、一時期家族と暮らしたヴェルサイユなどを描いた作品が多いようです。 展覧会は時期や主題によって章が分かれていましたので、いつも通り気に入った作品を通してご紹介しようと思います。
参考リンク:ジョルジュ・ルオーのwikipedia
参考記事 :ユビュ 知られざるルオーの素顔 (パナソニック電工 汐留ミュージアム)
<第1章 巨匠に倣いて -古典主義的風景画>
まずは初期のコーナーです。ルオーは国立美術学校でギュスターヴ・モローに師事したのですが、学校では古典主義的風景画の描き方を指導していたそうです。初期はプッサンやクロード・ロランへの傾倒を見せていたようで、概念形成した作品だけでなく実写したものまであったそうです。学生時代にはレンブラントの再来とまで称されていたというエピソードもありました。
参考記事:
レンブラント 光の探求/闇の誘惑 (国立西洋美術館)
森と芸術 (東京都庭園美術館)
ジョルジュ・ルオー 「人物のいる風景」 ★こちらで観られます
この辺はほとんど小品ですがこれは大きめのパステル画で、今回のポスターにもなっている作品です。月光の下に森と水辺が描かれ、川にはニンフの姿もあります。解説ではレオナルド風とのことでしたが、淡くて少しぼんやりしているのはコローのような雰囲気もあるかな。柔らかい空気感です。
この近くには先生のモローの影響を思わせる作品もありました。
参考記事:ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~ (日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム)
<第2章 生きた芸術へ -自然・田園の風景>
ルオーはローマ賞に落選した後、学校を退学してアカデミックな描き方から独自の風景表現を模索するようになったそうです。観たものをそのまま描くのではなく、自分に取り込んでから自分の経験や内面を交えて表現するようになったらしく、解説では、貧民など人間の苦悩を描いた「悲劇性」と「自然の美」という2つの特徴が挙げられていました。
ジョルジュ・ルオー 「ブルターニュの風景」 ★こちらで観られます
海を背景にした丘に建つ家々を描いた作品です。画風が1章から一変していて、平面的でぺったりした色彩となっています。段々とよく知るルオーの画風っぽくなってきたかなw 深い青の海、簡略化された家々などフォーヴ的な要素がありました。
この辺にはルオー関連のフランスの地図も展示されていて、実際のどの辺なのかわかるようになっていました。ここから先はあまり時期順ではなく主題ベースで年代が交錯する感じです。
ジョルジュ・ルオー 「風景 乗馬」 ★こちらで観られます
キャンバスに楕円形を描き、その中に風景が広がっている作品です。馬に乗る人や周りの人々が描かれ、背景には山や空も見えます。太い輪郭が多く使われ、非常に力強くステンドグラスのような印象を受ける作品でした。具象性が低くなってきたかな。
ジョルジュ・ルオー 「古きヴェルサイユ(表)/花(裏)」
もはや彫刻作品ではないか?というほど立体的な作品で、両面に絵が描かれ(というか塗り込められ)ています。楕円形の凹型のくぼみがつけられていて、そこに月の浮かぶ山と、2人の人物らしき姿があるのはわかるのですが、抽象的でちょっと難しい絵です。それにしてもマチエールがすごくて、ざらざらした質感がします。 裏面は凸型盛り上がりがあり、そこには花が描かれていました。留め金のようなものもむき出しになっていて、やはり彫刻といって良いのでは…w ルオーならではの作品でした。
<第3章 古びた町外れ-パリの郊外>
ルオーはパリの郊外で生まれましたが、そこには町工場があり、工場労働者や低所得者、売春などの渦巻く場末だったそうです。ルオーはこうした風景や貧者をたびたび描いていたようで、ここにはそうした風景が並んでいました。
ジョルジュ・ルオー 「エクソドゥス ミセレーレ」
太い輪郭線で簡略化されていて、まるで水墨画のような作品です。背を曲げてとぼとぼ歩いている人が3人描かれ、親子のように見えます。1人は座り込んでいてその姿勢から絶望や苦悩を感じました。
この辺は白黒の版画が置かれいました。また、映像で当時の写真なども流していて様子が分かりやすくなっていました。
ジョルジュ・ルオー 「冬、降誕祭」
これは雪の降り積もった街を描いた油彩作品です。中央に高い教会のような建物があり、家々は簡略化されていて、ちょっとセザンヌのような感じがするかな。空は暗くて、1人も歩いておらず全体的に寂しい裏びれた雰囲気がありました。
この辺には近くにあるブリヂストン美術館の作品もありました。
<第4章 「伝説的風景」へ-版画集『ユビュおやじの再生』から『受難』まで>
ルオーは詩画集「伝説的風景」で自分の宗教的眼差しを直接反映した聖書風景に取り組んだそうで、それは「受難」で確かなものとなったようです。ここでは「伝説的風景」や「受難」、「ユビュおやじの再生」「ミセレーレ」といった代表的な版画集に描かれた風景が並んでいました。
ジョルジュ・ルオー 「渇きと恐れの国では(『ミセレーレ』)」
川で小舟のマストに触って作業をしている男を描いた版画で、背景には岸の風景が見えています。男の周りは少し明るいものの全体的に暗く、寂しい感じがします。解説によると、このタイトルは日々の苦しみで喜びや楽しみを感じることが出来ない男の人生を指しているそうです。 まさにミセレーレ(ラテン語で「憐れみたまえ」)ですね…。
ジョルジュ・ルオー 「ヨルダンの川辺で(伝説的風景)」
木の下に立つ人と、それに向かって正座のように膝まづく人を描いた作品で、背景には町並みが見えています。これは洗礼者ヨハネがキリストに洗礼を施す場面の伝統に従っているそうで、私はそのシーンかと思いました。
この他にも「伝説的風景」の版画は数点あり、日本語訳された詩が一緒に展示されていました。
ジョルジュ・ルオー 「街はずれのキリスト(『受難』)」
白い服の人と、その周りで話すような2人くらいの人が描かれ、背景には4本の煙突と近代的な建物が描かれています。恐らく白い服の人はキリストだと思うのですが、背景と時代があっておらず、何故だろうと思いましたが、ルオーの時代の人々もキリストに救われているシーンのようでした。(思い返してみると近代の風景に描かれたキリストの絵を他でも観た記憶があります。意味深ですね)
<第5章 歓喜のヴィジョン-聖書風景>
続いても聖書関連のコーナーです。1930年以降は宗教的題材がメインとなっていて、この頃の風景画はどこの地域か特定できない創作の景色となっているようです。この章は油彩画が中心となっていました。
ジョルジュ・ルオー 「夕暮れ」 ★こちらで観られます
月の浮かぶ夕暮れを背景に、丘に建つ赤い屋根の塔のような建物が2つ見えます。手前でには木の側でキリストのような人が立っていて、その周りに人々が集まっていました。意外と幸せな雰囲気があり、夕暮れの神秘さと相まってちょっと懐かしいような感じを受けたかな。
ここには12点の色紙くらいの小さな「アトリエ作品」が並んでいました。これは未完成の作品で、主に聖書のシーンを描いています。小さくてもルオーの個性が詰まった作品郡となっていて面白いです。
ジョルジュ・ルオー 「…悩みの果てぬ古き場末で…」
縦長で中央に柱が大きく描かれた作品です。下の方は子供を抱く母親や、背に光を背負ったようなキリストらしき人が描かれています。背景には塔、空には太陽が光り、そのためか全体的に黄色やオレンジが多く使われ明るい印象の作品となっていました。
<ルオーの王国>
最後は子供向けの部屋となっていて、やけに低い位置に展示されているコーナーとなっていました。キリストやサーカス、ユビュおやじ関連の作品など、この美術館の常設作品が並んでいて、内容は決して子供だけのものではありませんw なかなか面白い趣向でした。
ということで、ルオーの新たな側面を観られた展覧会でした。ルオーが好きという人には特に面白いんじゃないかな。この時期に外国の作品が観られるのは本当に有難いことですね。会期はまだ充分にありますので、気になる方は足を運んでみてください。

【展覧名】
ルオーと風景
【公式サイト】
http://panasonic-denko.co.jp/corp/museum/exhibition/11/110423/index.html
【会場】
パナソニック電工 汐留ミュージアム ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】JR/東京メトロ 新橋駅 都営大江戸線汐留駅
【会期】2011年4月23日(土)~2011年7月3日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間20分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていてゆっくり観ることが出来ました。
さて、この美術館はジョルジュ・ルオーのコレクションが目玉となっているところですが、今回はまさにルオーを主題にした展示で、風景画を中心とした内容となっています。震災の影響で7点ほどフランスからの出品が中止されたようですが、ジョルジュ・ルオー財団などの協力のおかげで大半の作品を展示することが出来たようです。
ルオーは便宜上フォーヴィスムに分類される画家で、非常に分厚いマチエールでキリストやピエロ、版画などを描いていたイメージがあるので、ルオーの風景画と聞くとちょっとピンとこない感じです。しかし、実際にはルオーは初期から晩年まで風景を絶えず描いていたそうで、生まれ育ったパリ郊外や父親の故郷のブルターニュ、一時期家族と暮らしたヴェルサイユなどを描いた作品が多いようです。 展覧会は時期や主題によって章が分かれていましたので、いつも通り気に入った作品を通してご紹介しようと思います。
参考リンク:ジョルジュ・ルオーのwikipedia
参考記事 :ユビュ 知られざるルオーの素顔 (パナソニック電工 汐留ミュージアム)
<第1章 巨匠に倣いて -古典主義的風景画>
まずは初期のコーナーです。ルオーは国立美術学校でギュスターヴ・モローに師事したのですが、学校では古典主義的風景画の描き方を指導していたそうです。初期はプッサンやクロード・ロランへの傾倒を見せていたようで、概念形成した作品だけでなく実写したものまであったそうです。学生時代にはレンブラントの再来とまで称されていたというエピソードもありました。
参考記事:
レンブラント 光の探求/闇の誘惑 (国立西洋美術館)
森と芸術 (東京都庭園美術館)
ジョルジュ・ルオー 「人物のいる風景」 ★こちらで観られます
この辺はほとんど小品ですがこれは大きめのパステル画で、今回のポスターにもなっている作品です。月光の下に森と水辺が描かれ、川にはニンフの姿もあります。解説ではレオナルド風とのことでしたが、淡くて少しぼんやりしているのはコローのような雰囲気もあるかな。柔らかい空気感です。
この近くには先生のモローの影響を思わせる作品もありました。
参考記事:ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~ (日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム)
<第2章 生きた芸術へ -自然・田園の風景>
ルオーはローマ賞に落選した後、学校を退学してアカデミックな描き方から独自の風景表現を模索するようになったそうです。観たものをそのまま描くのではなく、自分に取り込んでから自分の経験や内面を交えて表現するようになったらしく、解説では、貧民など人間の苦悩を描いた「悲劇性」と「自然の美」という2つの特徴が挙げられていました。
ジョルジュ・ルオー 「ブルターニュの風景」 ★こちらで観られます
海を背景にした丘に建つ家々を描いた作品です。画風が1章から一変していて、平面的でぺったりした色彩となっています。段々とよく知るルオーの画風っぽくなってきたかなw 深い青の海、簡略化された家々などフォーヴ的な要素がありました。
この辺にはルオー関連のフランスの地図も展示されていて、実際のどの辺なのかわかるようになっていました。ここから先はあまり時期順ではなく主題ベースで年代が交錯する感じです。
ジョルジュ・ルオー 「風景 乗馬」 ★こちらで観られます
キャンバスに楕円形を描き、その中に風景が広がっている作品です。馬に乗る人や周りの人々が描かれ、背景には山や空も見えます。太い輪郭が多く使われ、非常に力強くステンドグラスのような印象を受ける作品でした。具象性が低くなってきたかな。
ジョルジュ・ルオー 「古きヴェルサイユ(表)/花(裏)」
もはや彫刻作品ではないか?というほど立体的な作品で、両面に絵が描かれ(というか塗り込められ)ています。楕円形の凹型のくぼみがつけられていて、そこに月の浮かぶ山と、2人の人物らしき姿があるのはわかるのですが、抽象的でちょっと難しい絵です。それにしてもマチエールがすごくて、ざらざらした質感がします。 裏面は凸型盛り上がりがあり、そこには花が描かれていました。留め金のようなものもむき出しになっていて、やはり彫刻といって良いのでは…w ルオーならではの作品でした。
<第3章 古びた町外れ-パリの郊外>
ルオーはパリの郊外で生まれましたが、そこには町工場があり、工場労働者や低所得者、売春などの渦巻く場末だったそうです。ルオーはこうした風景や貧者をたびたび描いていたようで、ここにはそうした風景が並んでいました。
ジョルジュ・ルオー 「エクソドゥス ミセレーレ」
太い輪郭線で簡略化されていて、まるで水墨画のような作品です。背を曲げてとぼとぼ歩いている人が3人描かれ、親子のように見えます。1人は座り込んでいてその姿勢から絶望や苦悩を感じました。
この辺は白黒の版画が置かれいました。また、映像で当時の写真なども流していて様子が分かりやすくなっていました。
ジョルジュ・ルオー 「冬、降誕祭」
これは雪の降り積もった街を描いた油彩作品です。中央に高い教会のような建物があり、家々は簡略化されていて、ちょっとセザンヌのような感じがするかな。空は暗くて、1人も歩いておらず全体的に寂しい裏びれた雰囲気がありました。
この辺には近くにあるブリヂストン美術館の作品もありました。
<第4章 「伝説的風景」へ-版画集『ユビュおやじの再生』から『受難』まで>
ルオーは詩画集「伝説的風景」で自分の宗教的眼差しを直接反映した聖書風景に取り組んだそうで、それは「受難」で確かなものとなったようです。ここでは「伝説的風景」や「受難」、「ユビュおやじの再生」「ミセレーレ」といった代表的な版画集に描かれた風景が並んでいました。
ジョルジュ・ルオー 「渇きと恐れの国では(『ミセレーレ』)」
川で小舟のマストに触って作業をしている男を描いた版画で、背景には岸の風景が見えています。男の周りは少し明るいものの全体的に暗く、寂しい感じがします。解説によると、このタイトルは日々の苦しみで喜びや楽しみを感じることが出来ない男の人生を指しているそうです。 まさにミセレーレ(ラテン語で「憐れみたまえ」)ですね…。
ジョルジュ・ルオー 「ヨルダンの川辺で(伝説的風景)」
木の下に立つ人と、それに向かって正座のように膝まづく人を描いた作品で、背景には町並みが見えています。これは洗礼者ヨハネがキリストに洗礼を施す場面の伝統に従っているそうで、私はそのシーンかと思いました。
この他にも「伝説的風景」の版画は数点あり、日本語訳された詩が一緒に展示されていました。
ジョルジュ・ルオー 「街はずれのキリスト(『受難』)」
白い服の人と、その周りで話すような2人くらいの人が描かれ、背景には4本の煙突と近代的な建物が描かれています。恐らく白い服の人はキリストだと思うのですが、背景と時代があっておらず、何故だろうと思いましたが、ルオーの時代の人々もキリストに救われているシーンのようでした。(思い返してみると近代の風景に描かれたキリストの絵を他でも観た記憶があります。意味深ですね)
<第5章 歓喜のヴィジョン-聖書風景>
続いても聖書関連のコーナーです。1930年以降は宗教的題材がメインとなっていて、この頃の風景画はどこの地域か特定できない創作の景色となっているようです。この章は油彩画が中心となっていました。
ジョルジュ・ルオー 「夕暮れ」 ★こちらで観られます
月の浮かぶ夕暮れを背景に、丘に建つ赤い屋根の塔のような建物が2つ見えます。手前でには木の側でキリストのような人が立っていて、その周りに人々が集まっていました。意外と幸せな雰囲気があり、夕暮れの神秘さと相まってちょっと懐かしいような感じを受けたかな。
ここには12点の色紙くらいの小さな「アトリエ作品」が並んでいました。これは未完成の作品で、主に聖書のシーンを描いています。小さくてもルオーの個性が詰まった作品郡となっていて面白いです。
ジョルジュ・ルオー 「…悩みの果てぬ古き場末で…」
縦長で中央に柱が大きく描かれた作品です。下の方は子供を抱く母親や、背に光を背負ったようなキリストらしき人が描かれています。背景には塔、空には太陽が光り、そのためか全体的に黄色やオレンジが多く使われ明るい印象の作品となっていました。
<ルオーの王国>
最後は子供向けの部屋となっていて、やけに低い位置に展示されているコーナーとなっていました。キリストやサーカス、ユビュおやじ関連の作品など、この美術館の常設作品が並んでいて、内容は決して子供だけのものではありませんw なかなか面白い趣向でした。
ということで、ルオーの新たな側面を観られた展覧会でした。ルオーが好きという人には特に面白いんじゃないかな。この時期に外国の作品が観られるのは本当に有難いことですね。会期はまだ充分にありますので、気になる方は足を運んでみてください。
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前回ご紹介した資生堂ギャラリーの展示を観る前に、汐留シティセンターの中にあるGODIVAで軽く休んできました。
【店名】
GODIVA 汐留シティセンター店
【ジャンル】
チョコレート
【公式サイト】
http://www.godiva.co.jp/boutique/boutique_tokyo.html
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13117119/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
JR/東京メトロ 新橋駅 都営大江戸線汐留駅
【近くの美術館】
パナソニック電工 汐留ミュージアム
資生堂ギャラリー
旧新橋停車場 鉄道歴史展示室など
【この日にかかった1人の費用】
560円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(日曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
お客さんは1組しかいなかったので空いていたと言えば空いていたのですが、2組(各2名)しか座るところがないので、ギリギリだったとも言えます。
さて、ゴディバといえばチョコで有名なブランドですが、都内では結構見かけるチェーン店だったりします。(このブログではチェーン店でもお構いなく紹介してますw) しかし、ゴディバは売り場であってカフェのようなものではないと思っていたのですが、実は飲食できるお店もあるようで、ここは飲食スペースが設けられたお店でした。…とは言え、前述のように2組しか席は無い上、その場で食べるものと言えば、今回ご紹介する「ショコリキサー」くらいしかありません。 このショコリキサーという商品は期間限定(いつまでか不明)の品のようなので、それ以外の時期はこういうスペースがあるのかも謎です。
まあ、そんな感じで分からないことが多いお店なのですが、とにかく看板が目についたので行ってみよう!ということで突撃してきました。
席はこんな感じで店外にあって、目の前には旧新橋停車場が見えます。

早速注文。先に店内で買ってきて座る方式です。こちらが私の頼んだミルクチョコレートデカダンス(560円)

身近なもので言えばスタバのフラペチーノに似た商品ですが、こちらは冷たいシャーベットのチョコと小さなチョコの欠片が混じっていて食感も楽しめました。(ストローが太いので欠片も吸い込めます) たまにパリパリっとして、甘すぎず上品な味がします。これはかなり美味しいです。
これの他にもいくつか味がありました。

ということで、そんなに高いものでもない割に美味しかったです。ここは椅子が少ないのがネックですが、持ち歩きできるので、外で食べても良いかもしれません。
ちなみに、このショコリキサーはゴディバの他の店舗でも購入できますが、全部の店舗にあるわけではないようで、取扱店の一覧がありました。
参考リンク:ショコリキサーの取り扱い店
これからの時期、暑いときにこれを飲んで、冷気とエネルギーを充填するのも良いかと思います。地元のお店にもあるようなので、いくつか試してみようかと^^

【店名】
GODIVA 汐留シティセンター店
【ジャンル】
チョコレート
【公式サイト】
http://www.godiva.co.jp/boutique/boutique_tokyo.html
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13117119/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
JR/東京メトロ 新橋駅 都営大江戸線汐留駅
【近くの美術館】
パナソニック電工 汐留ミュージアム
資生堂ギャラリー
旧新橋停車場 鉄道歴史展示室など
【この日にかかった1人の費用】
560円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(日曜日16時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
お客さんは1組しかいなかったので空いていたと言えば空いていたのですが、2組(各2名)しか座るところがないので、ギリギリだったとも言えます。
さて、ゴディバといえばチョコで有名なブランドですが、都内では結構見かけるチェーン店だったりします。(このブログではチェーン店でもお構いなく紹介してますw) しかし、ゴディバは売り場であってカフェのようなものではないと思っていたのですが、実は飲食できるお店もあるようで、ここは飲食スペースが設けられたお店でした。…とは言え、前述のように2組しか席は無い上、その場で食べるものと言えば、今回ご紹介する「ショコリキサー」くらいしかありません。 このショコリキサーという商品は期間限定(いつまでか不明)の品のようなので、それ以外の時期はこういうスペースがあるのかも謎です。
まあ、そんな感じで分からないことが多いお店なのですが、とにかく看板が目についたので行ってみよう!ということで突撃してきました。
席はこんな感じで店外にあって、目の前には旧新橋停車場が見えます。

早速注文。先に店内で買ってきて座る方式です。こちらが私の頼んだミルクチョコレートデカダンス(560円)

身近なもので言えばスタバのフラペチーノに似た商品ですが、こちらは冷たいシャーベットのチョコと小さなチョコの欠片が混じっていて食感も楽しめました。(ストローが太いので欠片も吸い込めます) たまにパリパリっとして、甘すぎず上品な味がします。これはかなり美味しいです。
これの他にもいくつか味がありました。

ということで、そんなに高いものでもない割に美味しかったです。ここは椅子が少ないのがネックですが、持ち歩きできるので、外で食べても良いかもしれません。
ちなみに、このショコリキサーはゴディバの他の店舗でも購入できますが、全部の店舗にあるわけではないようで、取扱店の一覧がありました。
参考リンク:ショコリキサーの取り扱い店
これからの時期、暑いときにこれを飲んで、冷気とエネルギーを充填するのも良いかと思います。地元のお店にもあるようなので、いくつか試してみようかと^^
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Author:21世紀のxxx者
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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画像を大きめにしているので、解像度は1280×1024以上が推奨です。
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メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年 (感想後編)【国立新美術館】 (06/12)
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メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年 (感想前編)【国立新美術館】 (06/06)
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ダミアン・ハースト 桜 【国立新美術館】 (05/23)
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最後の印象派、二大巨匠 シダネルとマルタン展 【SOMPO美術館】 (05/16)
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最近観た展示 (05/09)
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ミロ展-日本を夢みて (感想後編)【Bunkamura ザ・ミュージアム】 (04/25)
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ミロ展-日本を夢みて (感想前編)【Bunkamura ザ・ミュージアム】 (04/20)
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奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム 【東京都庭園美術館】 (04/11)
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展覧会年間スケジュール (1都3県) 【2022年04月号】 (04/01)
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【密蔵院】の安行寒桜の写真 (03/27)
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グランマ・モーゼス展 素敵な100年人生【世田谷美術館】 (03/22)
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大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!【うらわ美術館】 (03/14)
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大・タイガー立石展 世界を描きつくせ! 【埼玉県立近代美術館】 (03/07)
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もうすぐ再開予定 (02/28)
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2021 MOMASコレクション 第3期 【埼玉県立近代美術館】 (01/21)
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鎌倉の写真 (2021年11月) (01/18)
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没後70年 吉田博展 【川越市立美術館】 (01/16)
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今後の更新について (01/14)
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【山崎美術館】の案内 (2021年11月) (01/11)
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保岡勝也 「旧山崎家別邸」 (01/09)
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映画「劇場版 呪術廻戦 0」(ややネタバレあり) (01/07)
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TERUHISA KITAHARA 鉄道コレクション展 【京橋エドグランタウンミュージアム】 (01/05)
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展覧会年間スケジュール (1都3県) 【2022年01月号】 (01/01)
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2021年の振り返り (12/31)
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ヘラルボニー/ゼロからはじまる 【BAG-Brillia Art Gallery】 (12/29)
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映画「キングスマン:ファースト・エージェント」(ややネタバレあり) (12/27)
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横溝美由紀「Landscape やわらかな地平のその先に」 【ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX】 (12/26)
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第15回 shiseido art egg 【資生堂ギャラリー】 (12/23)
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映画「マトリックス レザレクションズ」(ややネタバレあり) (12/21)
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ブダペスト国立工芸美術館名品展 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ 【パナソニック汐留美術館】 (12/19)
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鈴木其一・夏秋渓流図屏風 【根津美術館】 (12/16)
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- 21世紀のxxx者:イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜 ― モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン (感想後編)【三菱一号館美術館】 (12/09)
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- 21世紀のxxx者:奇蹟の芸術都市バルセロナ (感想前編)【東京ステーションギャラリー】 (01/03)
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- 21世紀のxxx者:劇団四季 「MAMMA MIA!(マンマ・ミーア!)」 (03/04)
- 萌音:川豊 【成田界隈のお店】 (03/03)
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