Archive | 2011年09月
今回も番外編の岩手ですが、美術展について触れようと思います。昨年は花巻の温泉に行きましたが、今年は花巻の東の方にある萬鉄五郎記念美術館に行って、「語る 伝える 絵のチカラ 宮城県美術館所蔵絵本原画展」を観てきました。


【展覧名】
語る 伝える 絵のチカラ 宮城県美術館所蔵絵本原画展
【公式サイト】
http://www.city.hanamaki.iwate.jp/sightseeing/yorozu/1308963457260.html
【会場】萬鉄五郎記念美術館
【最寄】土沢駅
【会期】2011年7月17日(土)~9月19日(祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日12時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていてじっくり観ることができました。
この美術館は近代の日本洋画に大きな功績を残した萬鉄五郎がこの地に住んでいたのを記念して建てられたところで、2階建ての建物に企画展と常設が行われています。
参考記事:
東京国立近代美術館の案内 (2009年12月)
東京国立近代美術館の案内 (2011年06月)
まずは、特別展の展示を観てきました。軽い気持ちで観にいったら、福音館書店の絵本を中心に、240点あまりもの原画があり驚きました。作家同士の繋がりなどは特に紹介されていませんでしたので、ざっくりと各作品の感想だけご紹介していこうと思います。
まずは1階です。
朝倉摂 「てんぐのかくれみの」
天狗の隠れ蓑を騙し取って、透明になった少年のお話です。透明なのをいいことにお城に入ったりしてやりたい放題していたのですが、お母さんに汚いからと隠れ蓑を燃やされてしまい、その灰を身につけて天狗に返しに行ったところ、雨で流されてしまったというストーリーのようです。絵は素朴ながらも郷愁を誘うようなどこか懐かしい雰囲気でした。
堀文子 「ビップとちょうちょう」
こちらは詳細なストーリーは忘れましたが、今回のポスターにもなっている蝶を追いかける虫取り網を持った少年を描いた絵本です。周りが黒地のせいか神秘的な雰囲気がありました。
大沢昌助 「クリスマスのまえのばん」
トナカイのソリに乗ったサンタの話です。煙突から入ってくるシーンなどもあり、児童書らしい親しみのある雰囲気でした。
中谷千代子 「ジオジオのかんむり」
★こちらで観られます
年老いたライオンの頭の冠の中に小鳥が卵を産む話です。ライオンの威光によって卵は守られるのですが、ライオンの少し寂しそうな顔が老境の孤独を感じさせました。
池田龍雄 「三びきのやぎのがらがらどん」
「がらがらどん」という同じ名前の3匹のやぎが餌場に行く途中にトロルに遭う話です。トロルといっても髭が生えて立派な身なりに見えるような・・・。3匹目のやぎが持ち上げて倒しているシーンもありました。
太田大八 「ひつじのむくむく」
★こちらで観られます
誰にも遊んでもらえない羊が、狼に遊んであげると言われたところをアヒルが目撃し、農場に知らせに行って皆で助けに行くという話です。可愛らしくもちょっと頼りなさそうな羊がなんともとぼけた雰囲気に見えました。
佐藤忠良 「おひゃくしょうとえんまさま」
★こちらで観られます
お供えが少ないことに怒った閻魔様が、作物の頭が小さくなり根が太くなる呪文をかけたところ、それを知った堂守から事情を聞いたお百姓さんはサトイモを植えて豊作となりました。さらに怒った閻魔様が呪文をかけるたびにトウモロコシやサトウキビなどが育ち、いつもお百姓さんが得するという話のようです。閻魔様が怒って部下の鬼に説教していたり、殴りかかる姿も描かれていて、鬼たちはサラリーマンの悲哀のように感じましたw とんだとばっちりですw
矢吹申彦 「王さまにもにも」
★こちらで観られます
これは今回の展示の中でも特に気に入った作品です。洗濯好きの王様が戦争で敗色濃厚の時に洗濯を干していたら敵が白旗と思いこみ、それに油断したところを王様の家来たちが倒します。しかし王様は領地が増えて忙しくなり、洗濯が出来なくなったのを苦にして、最後は逃げて洗濯屋になるといストーリーです。挿絵は素朴派のような少しシュールな絵で、戦火の中でも洗濯をしている王様などが描かれています。いつも擬人化した猫と一緒で、たまに残酷なシーンでもどこかのほほんとしているのが奇妙でした。
長新太 「ドオン!」
★こちらで観られます
いたずら好きの子供と鬼の子が張り合って太鼓を叩いていたら皆が集まってくる話で、挿絵は子供の描いた絵のような雰囲気もありますが、原色が多く力強いプリミティブなものを感じました。この人は他に「へんなおにぎり」「よくばりた~こ」という作品もあり、いずれも独特のシュールな世界観があります。
桂ゆき 「ぴちこちゃんのけっこん」
綺麗なネズミの女の子の評判を聞いてウサギや象、蛇、猿などが結婚を申し込んできますが、結局はネズミと結婚する話です。擬人化された動物たちが楽しげに描かれていました。
林明子 「きょうはなんのひ?」
★こちらで観られます
お父さんとお母さんの結婚記念日をお祝いする小学生のまみこちゃんの話です。現代の日本の家庭を描いた幸せな雰囲気が溢れた絵で、モダンな感じがしました。
余談ですが、この作品を観ていたら急に子供の頃を思い出し、瀬田貞二というこの本の作家が私にとって意外と身近な人(会ったことは無いですが…)であった記憶が蘇りました。絵を観た記憶って、忘れないものですね。私自身も驚きでした。
この人は「なないろ山のひみつ」という本もありました。
小出保子 「とても とても あついひ」
3匹のネズミがウサギやたぬき、しまりすなどに会って最後は一緒に遊ぶ話です。色鉛筆で描いたような爽やかで可愛らしい絵でした。これも幸せな雰囲気があります。
確か1階はこの辺りまでで、スロープを登りながら展示品を見ていきました。
馬場のぼる 「ぴかくんめをまわす」
信号機のぴかくんが、人が多すぎて目を回してしまい町は大混乱になり、交通整理の人や整備の人に助けてもらっていくという話です。新聞の漫画のような簡素な表現で好感が持てました。
土方久功 「ゆかいなさんぽ」
★こちらで観られます
子豚が「ぶたぶたぶたぶた」と言って歩いているとアヒルに出会い「ぶたぶたがおがお」と言って歩き出し、また新しい仲間がどんどん増えてくると色々な歌が混じってカオス状態となる作品です。話も奇妙ですが絵も奇妙な感じで、ちょっと怖いw インパクトのある作風でした。
寺島龍一 「そらのきゅうじょたい」
山奥のダム工事現場で事故が起きて、飛行機で輸血用血液を投下するという話です。ストーリーもシリアスですが絵も写実的で赤十字の飛行機などリアルな緊迫感がありました。雲海や雪の積もる山なども険しい雰囲気でドキュメンタリーさながらです。
この辺から2階の展示だったと記憶しています。
山脇百合子 「ぐりとぐらとすみれちゃん」
★こちらで観られます
すみれちゃんがぐりとぐらの家に見たこともないすみれかぼちゃを持ってきて、それを皆でパーティで食べるという話のようで、最後にその種を畑にまくようです。このシリーズは有名な為か「ぐりとぐらのあいうえお」などもありました。可愛らしいキャラクターが明るい色合いでスッキリした感じで描かれています。これも楽しそうな雰囲気の作品でした。
この他には「みんなみーつけた」という作品もありました。
なかのひろたか 「ぞうくんのあめふりさんぽ」
★こちらで観られます
象がカバ、ワニ、亀たちと会いながら、その背中に乗って水の中を散歩する話です。どんどん積み重なって乗っていき、最後には水の中に落ちてしまうのですが浮いてくるそうです。形態が単純化され、のんびりした雰囲気の絵柄でした。
山本忠敬 「しゅっぱつ しんこう!」
★こちらで観られます
特急はつかり、急行、普通列車を乗り継いで田舎に行く話です。写実的に描かれた絵が当時の特急の姿を伝えてきて、ちょっと懐かしい感じがします。この人は車を描いたシリーズもありました。
富山妙子 「クリスマスのほし」
金山で金が取れず、クリスマスまでに取れなかったら閉鎖されると言われていたけれど、東方の三博士の話のようにクリスマスに金がもたらされるという話です。話も外国風ですが絵も洋風で、しんみりした雰囲気でした。
ということで、子供の頃に読んだ作品もいくつかあって予想以上に楽しむことができました。子供向けといっても今だから分かる面白さもあり、奥が深い世界のようでした。(変わった話も多いしw) 関東でも絵本の原画展は結構開催されているように思いますので、今後はこうした展示も観ていければと思います。
参考記事:
2010年
毛越寺の写真 (番外編 岩手)
ゆめやかた(夢館奥州藤原歴史館)の案内 (番外編 岩手)
中尊寺の写真 (番外編 岩手)
鹿踊りと花巻周辺の写真 (番外編 岩手)
岩手県立美術館の案内 (番外編 岩手)
東屋 (盛岡界隈のお店)
2011年
猊鼻渓(げいびけい)の写真 (番外編 岩手)
藤原の郷(ふじわらのさと)の写真 (番外編 岩手)
遠野の写真 (番外編 岩手)
萬鉄五郎記念美術館の案内 (番外編 岩手)
盛岡の写真 (番外編 岩手)



【展覧名】
語る 伝える 絵のチカラ 宮城県美術館所蔵絵本原画展
【公式サイト】
http://www.city.hanamaki.iwate.jp/sightseeing/yorozu/1308963457260.html
【会場】萬鉄五郎記念美術館
【最寄】土沢駅
【会期】2011年7月17日(土)~9月19日(祝)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日12時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていてじっくり観ることができました。
この美術館は近代の日本洋画に大きな功績を残した萬鉄五郎がこの地に住んでいたのを記念して建てられたところで、2階建ての建物に企画展と常設が行われています。
参考記事:
東京国立近代美術館の案内 (2009年12月)
東京国立近代美術館の案内 (2011年06月)
まずは、特別展の展示を観てきました。軽い気持ちで観にいったら、福音館書店の絵本を中心に、240点あまりもの原画があり驚きました。作家同士の繋がりなどは特に紹介されていませんでしたので、ざっくりと各作品の感想だけご紹介していこうと思います。
まずは1階です。
朝倉摂 「てんぐのかくれみの」
天狗の隠れ蓑を騙し取って、透明になった少年のお話です。透明なのをいいことにお城に入ったりしてやりたい放題していたのですが、お母さんに汚いからと隠れ蓑を燃やされてしまい、その灰を身につけて天狗に返しに行ったところ、雨で流されてしまったというストーリーのようです。絵は素朴ながらも郷愁を誘うようなどこか懐かしい雰囲気でした。
堀文子 「ビップとちょうちょう」
こちらは詳細なストーリーは忘れましたが、今回のポスターにもなっている蝶を追いかける虫取り網を持った少年を描いた絵本です。周りが黒地のせいか神秘的な雰囲気がありました。
大沢昌助 「クリスマスのまえのばん」
トナカイのソリに乗ったサンタの話です。煙突から入ってくるシーンなどもあり、児童書らしい親しみのある雰囲気でした。
中谷千代子 「ジオジオのかんむり」
年老いたライオンの頭の冠の中に小鳥が卵を産む話です。ライオンの威光によって卵は守られるのですが、ライオンの少し寂しそうな顔が老境の孤独を感じさせました。
池田龍雄 「三びきのやぎのがらがらどん」
「がらがらどん」という同じ名前の3匹のやぎが餌場に行く途中にトロルに遭う話です。トロルといっても髭が生えて立派な身なりに見えるような・・・。3匹目のやぎが持ち上げて倒しているシーンもありました。
太田大八 「ひつじのむくむく」
誰にも遊んでもらえない羊が、狼に遊んであげると言われたところをアヒルが目撃し、農場に知らせに行って皆で助けに行くという話です。可愛らしくもちょっと頼りなさそうな羊がなんともとぼけた雰囲気に見えました。
佐藤忠良 「おひゃくしょうとえんまさま」
お供えが少ないことに怒った閻魔様が、作物の頭が小さくなり根が太くなる呪文をかけたところ、それを知った堂守から事情を聞いたお百姓さんはサトイモを植えて豊作となりました。さらに怒った閻魔様が呪文をかけるたびにトウモロコシやサトウキビなどが育ち、いつもお百姓さんが得するという話のようです。閻魔様が怒って部下の鬼に説教していたり、殴りかかる姿も描かれていて、鬼たちはサラリーマンの悲哀のように感じましたw とんだとばっちりですw
矢吹申彦 「王さまにもにも」
これは今回の展示の中でも特に気に入った作品です。洗濯好きの王様が戦争で敗色濃厚の時に洗濯を干していたら敵が白旗と思いこみ、それに油断したところを王様の家来たちが倒します。しかし王様は領地が増えて忙しくなり、洗濯が出来なくなったのを苦にして、最後は逃げて洗濯屋になるといストーリーです。挿絵は素朴派のような少しシュールな絵で、戦火の中でも洗濯をしている王様などが描かれています。いつも擬人化した猫と一緒で、たまに残酷なシーンでもどこかのほほんとしているのが奇妙でした。
長新太 「ドオン!」
いたずら好きの子供と鬼の子が張り合って太鼓を叩いていたら皆が集まってくる話で、挿絵は子供の描いた絵のような雰囲気もありますが、原色が多く力強いプリミティブなものを感じました。この人は他に「へんなおにぎり」「よくばりた~こ」という作品もあり、いずれも独特のシュールな世界観があります。
桂ゆき 「ぴちこちゃんのけっこん」
綺麗なネズミの女の子の評判を聞いてウサギや象、蛇、猿などが結婚を申し込んできますが、結局はネズミと結婚する話です。擬人化された動物たちが楽しげに描かれていました。
林明子 「きょうはなんのひ?」
お父さんとお母さんの結婚記念日をお祝いする小学生のまみこちゃんの話です。現代の日本の家庭を描いた幸せな雰囲気が溢れた絵で、モダンな感じがしました。
余談ですが、この作品を観ていたら急に子供の頃を思い出し、瀬田貞二というこの本の作家が私にとって意外と身近な人(会ったことは無いですが…)であった記憶が蘇りました。絵を観た記憶って、忘れないものですね。私自身も驚きでした。
この人は「なないろ山のひみつ」という本もありました。
小出保子 「とても とても あついひ」
3匹のネズミがウサギやたぬき、しまりすなどに会って最後は一緒に遊ぶ話です。色鉛筆で描いたような爽やかで可愛らしい絵でした。これも幸せな雰囲気があります。
確か1階はこの辺りまでで、スロープを登りながら展示品を見ていきました。
馬場のぼる 「ぴかくんめをまわす」
信号機のぴかくんが、人が多すぎて目を回してしまい町は大混乱になり、交通整理の人や整備の人に助けてもらっていくという話です。新聞の漫画のような簡素な表現で好感が持てました。
土方久功 「ゆかいなさんぽ」
子豚が「ぶたぶたぶたぶた」と言って歩いているとアヒルに出会い「ぶたぶたがおがお」と言って歩き出し、また新しい仲間がどんどん増えてくると色々な歌が混じってカオス状態となる作品です。話も奇妙ですが絵も奇妙な感じで、ちょっと怖いw インパクトのある作風でした。
寺島龍一 「そらのきゅうじょたい」
山奥のダム工事現場で事故が起きて、飛行機で輸血用血液を投下するという話です。ストーリーもシリアスですが絵も写実的で赤十字の飛行機などリアルな緊迫感がありました。雲海や雪の積もる山なども険しい雰囲気でドキュメンタリーさながらです。
この辺から2階の展示だったと記憶しています。
山脇百合子 「ぐりとぐらとすみれちゃん」
すみれちゃんがぐりとぐらの家に見たこともないすみれかぼちゃを持ってきて、それを皆でパーティで食べるという話のようで、最後にその種を畑にまくようです。このシリーズは有名な為か「ぐりとぐらのあいうえお」などもありました。可愛らしいキャラクターが明るい色合いでスッキリした感じで描かれています。これも楽しそうな雰囲気の作品でした。
この他には「みんなみーつけた」という作品もありました。
なかのひろたか 「ぞうくんのあめふりさんぽ」
象がカバ、ワニ、亀たちと会いながら、その背中に乗って水の中を散歩する話です。どんどん積み重なって乗っていき、最後には水の中に落ちてしまうのですが浮いてくるそうです。形態が単純化され、のんびりした雰囲気の絵柄でした。
山本忠敬 「しゅっぱつ しんこう!」
特急はつかり、急行、普通列車を乗り継いで田舎に行く話です。写実的に描かれた絵が当時の特急の姿を伝えてきて、ちょっと懐かしい感じがします。この人は車を描いたシリーズもありました。
富山妙子 「クリスマスのほし」
金山で金が取れず、クリスマスまでに取れなかったら閉鎖されると言われていたけれど、東方の三博士の話のようにクリスマスに金がもたらされるという話です。話も外国風ですが絵も洋風で、しんみりした雰囲気でした。
ということで、子供の頃に読んだ作品もいくつかあって予想以上に楽しむことができました。子供向けといっても今だから分かる面白さもあり、奥が深い世界のようでした。(変わった話も多いしw) 関東でも絵本の原画展は結構開催されているように思いますので、今後はこうした展示も観ていければと思います。
参考記事:
2010年
毛越寺の写真 (番外編 岩手)
ゆめやかた(夢館奥州藤原歴史館)の案内 (番外編 岩手)
中尊寺の写真 (番外編 岩手)
鹿踊りと花巻周辺の写真 (番外編 岩手)
岩手県立美術館の案内 (番外編 岩手)
東屋 (盛岡界隈のお店)
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猊鼻渓(げいびけい)の写真 (番外編 岩手)
藤原の郷(ふじわらのさと)の写真 (番外編 岩手)
遠野の写真 (番外編 岩手)
萬鉄五郎記念美術館の案内 (番外編 岩手)
盛岡の写真 (番外編 岩手)
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今日も引き続き番外編の岩手の写真です。今回の旅行では遠野物語で有名な遠野にも立ち寄ってきました。時間が限られていたので、「遠野伝承園」という古民家と、そこからすぐ近くにある「カッパ淵」に行ってきました。
まずは「遠野伝承園」に行きました。
公式サイト:http://www.densyoen.jp/index.html

今生天皇・皇后陛下もいらっしゃったようで、記念碑が建っています。
位置的には釜石の近くです。古民家でも地震を乗り越えているようでした。
園内の地図。

ここは重要文化財にしていされている旧菊池家住宅を中心に、「遠野物語」に話者であった佐々木喜善の記念館などもあります。
これは「曲り家」 確か黒田清輝の絵でこんな光景を観た事があるような…。

1750年頃に建てられたそうで、当時の様子がそのまま残っています。
中には囲炉裏もありました。ここで昔話を開催することもあるようです。

まさに遠野物語の世界という感じがします。
養蚕をしていたようで、糸巻きがありました。

繭玉から糸を取る体験コーナーなどもあります。
これは御蚕神堂(オシラ堂)という窓の無い部屋の内部。部屋一面に願い事を書いた布が掛けられています。

これはオシラサマという神様を祀っているようで、オシラサマは、蚕・農業・馬の神様だそうです。オシラサマ伝説という悲劇の昔話があり、ある時、馬に恋した娘が馬と結婚したことに激怒した父親がその馬を殺したところ、娘が悲しみ馬の首にすがって嘆き悲しんだそうです。それを見た父親はさらに怒り、馬の首を斧で切り落としたところ、娘と一緒に天に昇ってオシラサマとなったそうです。
こちらは湯殿。母屋からはちょっと離れていて、冬とか大変そう。

水車もありました。ここで脱穀してたのかな。

続いて、遠野伝承園から歩いて5分くらいのところにある「カッパ淵」に行ってきました。
公式サイト:http://www.tonojikan.jp/kanjiru/meisyo/kappabuchi.shtml

入口には阿吽の像がありました。

これは江戸時代につくられたものですが、ここには室町時代に作られた道元禅師の像もあるようです。
可愛らしい河童の像もありました。

このお寺(常堅寺)が火事になったとき、頭の皿から水を出して消し止めたという伝説があるようで、こうして河童狛犬となっているそうです。
これがカッパ淵。綺麗な小川で、確かにカッパが出ても不思議ではない雰囲気ですw

カッパは馬を川に引き込んでいたそうですが、ある時失敗してお詫びをしたことで許され母と子供の守り神になったそうです。このお堂の中には乳首の縫いぐるみが奉納されていて、乳の信仰に転化されているとも紹介されていました。
カッパの好物のキュウリを川に流していました。きゅうりは特大で、川の水は冷たかったので美味しそうなモロキュウです。

この裏には阿部屋敷(屯館)という屋敷の跡もありました。安倍氏の一族の豪邸だったそうです。
ということで、民話・妖怪が根付いたかのような面白い所でした。遠野は見所が多そうだったので、ここしか観られなかったのは心残りでしたが、恐らくいずれ行く機会もあるかと思いますので、是非また訪れてみたいと思います。
まずは「遠野伝承園」に行きました。
公式サイト:http://www.densyoen.jp/index.html

今生天皇・皇后陛下もいらっしゃったようで、記念碑が建っています。
位置的には釜石の近くです。古民家でも地震を乗り越えているようでした。
園内の地図。

ここは重要文化財にしていされている旧菊池家住宅を中心に、「遠野物語」に話者であった佐々木喜善の記念館などもあります。
これは「曲り家」 確か黒田清輝の絵でこんな光景を観た事があるような…。

1750年頃に建てられたそうで、当時の様子がそのまま残っています。
中には囲炉裏もありました。ここで昔話を開催することもあるようです。

まさに遠野物語の世界という感じがします。
養蚕をしていたようで、糸巻きがありました。

繭玉から糸を取る体験コーナーなどもあります。
これは御蚕神堂(オシラ堂)という窓の無い部屋の内部。部屋一面に願い事を書いた布が掛けられています。

これはオシラサマという神様を祀っているようで、オシラサマは、蚕・農業・馬の神様だそうです。オシラサマ伝説という悲劇の昔話があり、ある時、馬に恋した娘が馬と結婚したことに激怒した父親がその馬を殺したところ、娘が悲しみ馬の首にすがって嘆き悲しんだそうです。それを見た父親はさらに怒り、馬の首を斧で切り落としたところ、娘と一緒に天に昇ってオシラサマとなったそうです。
こちらは湯殿。母屋からはちょっと離れていて、冬とか大変そう。

水車もありました。ここで脱穀してたのかな。

続いて、遠野伝承園から歩いて5分くらいのところにある「カッパ淵」に行ってきました。
公式サイト:http://www.tonojikan.jp/kanjiru/meisyo/kappabuchi.shtml

入口には阿吽の像がありました。


これは江戸時代につくられたものですが、ここには室町時代に作られた道元禅師の像もあるようです。
可愛らしい河童の像もありました。

このお寺(常堅寺)が火事になったとき、頭の皿から水を出して消し止めたという伝説があるようで、こうして河童狛犬となっているそうです。
これがカッパ淵。綺麗な小川で、確かにカッパが出ても不思議ではない雰囲気ですw


カッパは馬を川に引き込んでいたそうですが、ある時失敗してお詫びをしたことで許され母と子供の守り神になったそうです。このお堂の中には乳首の縫いぐるみが奉納されていて、乳の信仰に転化されているとも紹介されていました。
カッパの好物のキュウリを川に流していました。きゅうりは特大で、川の水は冷たかったので美味しそうなモロキュウです。

この裏には阿部屋敷(屯館)という屋敷の跡もありました。安倍氏の一族の豪邸だったそうです。
ということで、民話・妖怪が根付いたかのような面白い所でした。遠野は見所が多そうだったので、ここしか観られなかったのは心残りでしたが、恐らくいずれ行く機会もあるかと思いますので、是非また訪れてみたいと思います。
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今日も引き続き番外編の岩手です。前記事でご紹介した猊鼻渓よりさらに北に進み、奥州市にある「藤原の郷(ふじわらのさと)」というところにも行って見学してきました。

公式サイト:http://www.esashi-iwate.gr.jp/
この施設は奥州藤原氏を主人公とした「炎立つ」というNHKの大河ドラマ(1993年~1994年)を撮影した際に作られたセットを、そのまま残して観光地兼撮影スポットとした所です。
参考リンク:「炎立つ」のwikipedia
その為、今でも撮影によく使われているようで、入口付近で早速、2012年の大河ドラマ「平清盛」(松山ケンイチ主演)の撮影準備をしていました。
園内の地図。結構広くて様々な建物があります。

セットとはいえ、しっかりした造りとなっていました。

リアルに焼け落ちた感じの門

着々とドラマの撮影の準備をしていました。来年、この場面が出てくるかもしれませんw

これは特に施設のテーマと関係なさそうでしたが、樹齢1000年の大杉がありました。

たまに人形も置かれています。手前から平清盛、常盤御前、源義経、静御前。

少し進むと、御所の紫宸殿のようなところもありました。ここで、映画「陰陽師」も撮られたそうです。
参考記事:番外編 京都旅行 京都御所

歴史上のシーンの再現もあります。これは源頼義の陸奥守着任の場面

こちらの門をくぐると坂道があり、丘の上の清衡館に向かいます。蓮の花が綺麗に咲いていました。

この辺は大河ドラマの天地人のロケスポットにもなったようです。
これは歌舞伎の勧進帳で有名な「安宅関」の再現です。

こちらは「義経持仏堂」 義経と弁慶の最期のシーンを再現していました。

義経持仏堂の裏から藤原の郷の入り口付近が一望できました。結構高い丘です。

この他にも高い場所にある施設はいくつかあるのですが、登るのが面倒だったので行きませんでしたw
これはミニチュアの宇治平等院鳳凰堂。写真で見ると大きさがわからないので、ちょっとそれらしく見えるかなw

これは奥州藤原氏三代秀衡の居館を想定して建てた建物で、平安時代の寝殿造の様式を再現した日本唯一の建造物なのだとか。

左から順に藤原泰衡、藤原秀衡、源義経です。
この施設の隣には「えさし郷土文化館」というのもありましたが、時間の都合で寄りませんでした。
ということで、結構広くて驚きました。実際にロケの準備もしているようでしたし、今後のドラマや映画の中でも観る機会がありそうです。ここも1度訪れておくと面白い施設でした。
参考記事:
2010年
毛越寺の写真 (番外編 岩手)
ゆめやかた(夢館奥州藤原歴史館)の案内 (番外編 岩手)
中尊寺の写真 (番外編 岩手)
鹿踊りと花巻周辺の写真 (番外編 岩手)
岩手県立美術館の案内 (番外編 岩手)
東屋 (盛岡界隈のお店)
2011年
猊鼻渓(げいびけい)の写真 (番外編 岩手)
藤原の郷(ふじわらのさと)の写真 (番外編 岩手)
遠野の写真 (番外編 岩手)
萬鉄五郎記念美術館の案内 (番外編 岩手)
盛岡の写真 (番外編 岩手)

公式サイト:http://www.esashi-iwate.gr.jp/
この施設は奥州藤原氏を主人公とした「炎立つ」というNHKの大河ドラマ(1993年~1994年)を撮影した際に作られたセットを、そのまま残して観光地兼撮影スポットとした所です。
参考リンク:「炎立つ」のwikipedia
その為、今でも撮影によく使われているようで、入口付近で早速、2012年の大河ドラマ「平清盛」(松山ケンイチ主演)の撮影準備をしていました。
園内の地図。結構広くて様々な建物があります。

セットとはいえ、しっかりした造りとなっていました。

リアルに焼け落ちた感じの門

着々とドラマの撮影の準備をしていました。来年、この場面が出てくるかもしれませんw

これは特に施設のテーマと関係なさそうでしたが、樹齢1000年の大杉がありました。

たまに人形も置かれています。手前から平清盛、常盤御前、源義経、静御前。

少し進むと、御所の紫宸殿のようなところもありました。ここで、映画「陰陽師」も撮られたそうです。
参考記事:番外編 京都旅行 京都御所

歴史上のシーンの再現もあります。これは源頼義の陸奥守着任の場面

こちらの門をくぐると坂道があり、丘の上の清衡館に向かいます。蓮の花が綺麗に咲いていました。


この辺は大河ドラマの天地人のロケスポットにもなったようです。
これは歌舞伎の勧進帳で有名な「安宅関」の再現です。

こちらは「義経持仏堂」 義経と弁慶の最期のシーンを再現していました。

義経持仏堂の裏から藤原の郷の入り口付近が一望できました。結構高い丘です。

この他にも高い場所にある施設はいくつかあるのですが、登るのが面倒だったので行きませんでしたw
これはミニチュアの宇治平等院鳳凰堂。写真で見ると大きさがわからないので、ちょっとそれらしく見えるかなw

これは奥州藤原氏三代秀衡の居館を想定して建てた建物で、平安時代の寝殿造の様式を再現した日本唯一の建造物なのだとか。

左から順に藤原泰衡、藤原秀衡、源義経です。
この施設の隣には「えさし郷土文化館」というのもありましたが、時間の都合で寄りませんでした。
ということで、結構広くて驚きました。実際にロケの準備もしているようでしたし、今後のドラマや映画の中でも観る機会がありそうです。ここも1度訪れておくと面白い施設でした。
参考記事:
2010年
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東屋 (盛岡界隈のお店)
2011年
猊鼻渓(げいびけい)の写真 (番外編 岩手)
藤原の郷(ふじわらのさと)の写真 (番外編 岩手)
遠野の写真 (番外編 岩手)
萬鉄五郎記念美術館の案内 (番外編 岩手)
盛岡の写真 (番外編 岩手)
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もう1ヶ月ほど前になりますが、8月に岩手に観光旅行に行ってきました。去年の夏にも岩手に行きましたが、今年は去年行かなかったところを中心に回ってきました。…震災のあった今年だからこそ行くことで地元の人の為にもなるのかなと。
色々行ってきたのですが、南から北に向かっていくつかご紹介していければと思います。ちょっと最近忙しくて美術館に行けない日が多かったので、穴埋め的な感じですw 丁度シルバーウィーク直前だしw
まずは、平泉からも程近い一ノ関にある猊鼻渓(げいびけい)をご紹介します。

公式サイト:http://www.geibikei.co.jp/
この猊鼻渓は日本百景にも選ばれた景勝地で、特に舟下りで有名です。勿論、私も舟に乗ってきました。こんな感じの舟で、20人くらい乗ってたんじゃないかな。

せっかくなので、舟下りのお供にずんだ餅を買いました。意外と甘みがあって、美味しいです。

こんな感じで川幅はあまり広くなく、水深もだいたい1mくらいのところばかりと浅い渓流となっています。

余談ですが、ここに行った次の日に静岡の天竜川で川下り船の転覆事故がありました。ここは浅いし流れも穏やかなので事故の心配はないと思いますが、タイミングが近かったので驚きました。
川の周りには石灰石の岸壁が続きます。緑と岩の白が水面に反射して何とも美しいです。こうした岸壁が猊の鼻に見えるので猊鼻渓と呼ばれます。さて、「猊」とは何のことでしょうか?

答えは獅子のことです。「さんげい」という獅子に似た想像上の獣は美術品でもよく観ます。
参考記事:
不滅のシンボル 鳳凰と獅子 (サントリー美術館)
中国青銅鏡 (泉屋博古館 分館)
ここら辺から他の舟の船頭さんが歌う岩手の歌が聞こえてきました。何とものんびりした雰囲気です。
あちこちに鍾乳洞のような洞窟があり、毘沙門天を置いたところもありました。

短いようで30分くらい乗ってたのかな。しばらく乗っていると奥の方で一旦舟をおります。

奥の方は歩いていきます。人の大きさと比べると周りの岩がどれだけ大きいかわかるかと思います。

川は浅くて非常に綺麗なので中に入ってみました。真夏でも冷たくて気持ちよかったです。金色に見える金属があちこちにあって、この辺は砂鉄の産地でもあったようです。

何やら文字の掘りこまれている丸い石のような陶器?が売っていました。私も5つ購入しました。

その石の使い方は、この岸壁に開いた穴の中に投げ入れると願いが叶うというものでした。

みんなチャレンジしていましたが、中々入りません。思ったより高い所にあって距離感がわからないうちに5つ投げ切ってしまいましたw
本当に水が綺麗で、周りの緑を反射して美しいグラデーションとなっていました。

川には天然の魚の他に錦鯉などもいました。

帰りも行きと同様に舟に乗って帰ります。
ということで、1時間半くらいかけてゆっくり観てきました。非常に美しい自然を優雅に楽しむことができて良い思い出になります。今はまだ震災の余震があるようですので、もし岩手に観光に行かれる方は充分に気をつけて頂ければと思いますが、いつかは訪れておいて損はないと思います。
参考記事:
2010年
毛越寺の写真 (番外編 岩手)
ゆめやかた(夢館奥州藤原歴史館)の案内 (番外編 岩手)
中尊寺の写真 (番外編 岩手)
鹿踊りと花巻周辺の写真 (番外編 岩手)
岩手県立美術館の案内 (番外編 岩手)
東屋 (盛岡界隈のお店)
2011年
猊鼻渓(げいびけい)の写真 (番外編 岩手)
藤原の郷(ふじわらのさと)の写真 (番外編 岩手)
遠野の写真 (番外編 岩手)
萬鉄五郎記念美術館の案内 (番外編 岩手)
盛岡の写真 (番外編 岩手)
色々行ってきたのですが、南から北に向かっていくつかご紹介していければと思います。ちょっと最近忙しくて美術館に行けない日が多かったので、穴埋め的な感じですw 丁度シルバーウィーク直前だしw
まずは、平泉からも程近い一ノ関にある猊鼻渓(げいびけい)をご紹介します。

公式サイト:http://www.geibikei.co.jp/
この猊鼻渓は日本百景にも選ばれた景勝地で、特に舟下りで有名です。勿論、私も舟に乗ってきました。こんな感じの舟で、20人くらい乗ってたんじゃないかな。

せっかくなので、舟下りのお供にずんだ餅を買いました。意外と甘みがあって、美味しいです。

こんな感じで川幅はあまり広くなく、水深もだいたい1mくらいのところばかりと浅い渓流となっています。

余談ですが、ここに行った次の日に静岡の天竜川で川下り船の転覆事故がありました。ここは浅いし流れも穏やかなので事故の心配はないと思いますが、タイミングが近かったので驚きました。
川の周りには石灰石の岸壁が続きます。緑と岩の白が水面に反射して何とも美しいです。こうした岸壁が猊の鼻に見えるので猊鼻渓と呼ばれます。さて、「猊」とは何のことでしょうか?

答えは獅子のことです。「さんげい」という獅子に似た想像上の獣は美術品でもよく観ます。
参考記事:
不滅のシンボル 鳳凰と獅子 (サントリー美術館)
中国青銅鏡 (泉屋博古館 分館)
ここら辺から他の舟の船頭さんが歌う岩手の歌が聞こえてきました。何とものんびりした雰囲気です。
あちこちに鍾乳洞のような洞窟があり、毘沙門天を置いたところもありました。

短いようで30分くらい乗ってたのかな。しばらく乗っていると奥の方で一旦舟をおります。


奥の方は歩いていきます。人の大きさと比べると周りの岩がどれだけ大きいかわかるかと思います。


川は浅くて非常に綺麗なので中に入ってみました。真夏でも冷たくて気持ちよかったです。金色に見える金属があちこちにあって、この辺は砂鉄の産地でもあったようです。


何やら文字の掘りこまれている丸い石のような陶器?が売っていました。私も5つ購入しました。

その石の使い方は、この岸壁に開いた穴の中に投げ入れると願いが叶うというものでした。

みんなチャレンジしていましたが、中々入りません。思ったより高い所にあって距離感がわからないうちに5つ投げ切ってしまいましたw
本当に水が綺麗で、周りの緑を反射して美しいグラデーションとなっていました。

川には天然の魚の他に錦鯉などもいました。

帰りも行きと同様に舟に乗って帰ります。
ということで、1時間半くらいかけてゆっくり観てきました。非常に美しい自然を優雅に楽しむことができて良い思い出になります。今はまだ震災の余震があるようですので、もし岩手に観光に行かれる方は充分に気をつけて頂ければと思いますが、いつかは訪れておいて損はないと思います。
参考記事:
2010年
毛越寺の写真 (番外編 岩手)
ゆめやかた(夢館奥州藤原歴史館)の案内 (番外編 岩手)
中尊寺の写真 (番外編 岩手)
鹿踊りと花巻周辺の写真 (番外編 岩手)
岩手県立美術館の案内 (番外編 岩手)
東屋 (盛岡界隈のお店)
2011年
猊鼻渓(げいびけい)の写真 (番外編 岩手)
藤原の郷(ふじわらのさと)の写真 (番外編 岩手)
遠野の写真 (番外編 岩手)
萬鉄五郎記念美術館の案内 (番外編 岩手)
盛岡の写真 (番外編 岩手)
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先週の土曜日に、赤坂見附のニューオータニ美術館へ行って「北斎とリヴィエール 三十六景の競演」を観てきました。

【展覧名】
北斎とリヴィエール 三十六景の競演
【公式サイト】
http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201109_hokusai/index.html
【会場】ニューオータニ美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】東京メトロ 赤坂見附駅・永田町駅
【会期】2011/9/3(土)~10/10(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日13時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
混んでいるわけではありませんが、結構お客さんがいて人気の展覧会となっているようでした。
さて、今回は日本人であれば誰もが知っている浮世絵師 葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景」と、フランスの浮世絵師とまで言われるアンリ・リヴィエールの「エッフェル塔三十六景」を全作品展示するという内容となっています。展覧会は大きく分けて4つの章となっていましたので、いつも通り気に入った作品を通じてご紹介しようと思います。
<アンリ・リヴィエール>
まずはアンリ・リヴィエールのコーナーです。名前から分かる通り、「エッフェル塔三十六景」は北斎に触発されて作られた作品で、北斎や歌川広重の浮世絵から構図、題材、表現方法などを学んだ様子が伺えます。アンリ・リヴィエールは1864年生まれの画家で、新印象主義の画家ポール・シニャックと知り合いモンマルトルのカフェ「シャ・ノワール(黒猫)」でジャポニスムに出会いました。その後、積極的に日本の工芸や浮世絵を収集し、木版画制作も独学で学ぶなど木版の復興と多色リトグラフの開発に尽力しました。ここではその代表作の1つである「エッフェル塔三十六景」(多色リトグラフ)がすべて並んでいます。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 扉絵」 ★こちらで観られます
これはシリーズ中唯一の想像上の風景を描いた作品です。上半分から左半分にかけて、様式化された黄色い葉っぱが覆い、右下辺りにエッフェル塔の姿があります。雲の形もデフォルメされていて、解説によるとこの雲には狩野派に通じる表現があるようです。色は抑えめで落ち着いた雰囲気とアールヌーボー風の洒落たデザインセンスを感じました。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 エッフェル塔の建築現場」
左上にまだ台座部分しかないエッフェル塔が描かれ、手前には傘をさした後ろ向きの人の姿があります。周りには雪が積もり、空からも雪が舞っています。これは歌川広重の「蒲原 夜之雪」の雪の中を行き合う人達を想起させると紹介されていましたが、確かに雰囲気がよく似ているように思います。また、傘をさした人は北斎漫画の影響とのことでした。
この辺には工事中の様子を描いた作品が他にもありました。
各作品には影響を与えたと思われる浮世絵の写真も一緒に展示されているのがわかりやすいです。確かに似たような構図が多く色合いは淡めでした。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 パッシー河岸より、雨」
土砂降りの雨の様子を描いた作品です。やけに地面に近い位置の構図となっていて、右にリヤカーのようなものが置かれ、奥には左上に向かって伸びるクレーンがあります。エッフェル塔はそのクレーンと地面が織りなす三角形の中に描かれていて、これは北斎の「遠江山中」を想起させる構図となっていました。解説によると低い位置に視点を置いているので、泥と雨を跳ね飛ばす水たまりをリアルに表現しているとのことで、雨が斜線で表現されているのも浮世絵の影響のようでした。機械類があってもどこか浮世絵らしさを感じるのが面白い作品でした。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 セーヌ川の祭り、7月14日」
暗闇の中に立つエッフェル塔を描いた作品で、頂上あたりから周りに光線が伸びていて、絵の下半分には川に浮かぶ沢山の舟に多くの人影が描かれています。その周りには日本式の提灯も無数にぶら下がっていました。これはフランス革命記念日のお祭りらしく、浮世絵の花火の絵を思い起こすと解説されていましたが、花火というよりは灯台みたいな感じに見えるかな。楽しげな雰囲気の作品でした。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 塔のペンキ塗り」
ロープに掴まってエッフェル塔の柱にペンキを塗る人を描いた作品です。エッフェル塔の中から柱をみたような構図で、網目のように鉄骨が行き交っている所にぽつんと小さい人影がある感じです。この作品には元にした写真があり、作品のすぐ近くに展示されていました。見比べてみると、ちょっと誇張されていますがほぼ同じで写実性もありました。
リヴィエールは写真家でもあったようで、こうした写真を元にした作品もあるようです。この隣にも同じように写真と一緒に展示された作品がありました。また、この作品同様にエッフェル塔の中からの構図の作品も何点かあります。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 屋根の上」
屋根の上から観るはるか遠いエッフェル塔が描かれた作品です。周りには煙突が無数に立っていてちょっと煤けてうらぶれた感じがして、じぐざぐに手前に向かってくるような屋根の表現なども含めて面白い構図です。北斎の作品でも屋根の上を描いた作品をよく観るかな。手前では2匹の黒猫が追いかけっこするように描かれているのですが、左の猫は下半身だけしか画面に収まっていないなど、大胆な切り方となっていました。これも浮世絵の影響かな? 解説によると黒猫はカフェ シャ・ノワールを意識しているとのことでした。
この辺は町と一緒に描かれた作品が並んでいました。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 ジャヴェル河岸より(転轍手の小屋)」
左から煙を吐いて走る汽車が走ってきていて、横に向かってその線路が伸びています。その脇にはチェック柄のような信号らしきものや、煙突のある粗末な小屋(転轍手の小屋?)が建っています。背景には工場の煙突のようなものやエッフェル塔の影があり、垂直方向に伸びる線が全体的に多いせいか幾何学的でリズム感があるように思いました。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 パッシー河岸より、石炭商人」
馬車とその荷台に立っている人を描いた作品で、背景には空にうっすらと浮かぶ三日月と、空気にかすむエッフェル塔が描かれています。その手前では大きくカーブするように描かれた轍(わだち)があり、右には背の高い棒?のようなものがありました。この作品もやけに地面が上のほうまで描かれていて、轍の質感に目が行きました。また、解説によると、この作品にはリヴィエールが元々手がけていた影絵芝居の絵を思わせる要素があるようです。そのせいか、夕方の風景に郷愁を誘われました。
今回はエッフェル塔三十六景の他に「時の魔術師」というシリーズの作品も2点あるようでした。
<葛飾北斎>
続いて葛飾北斎の冨嶽三十六景のコーナーです。このシリーズは毎年のように全作品一挙公開している展覧会があるので、今回は今までご紹介してなさそうな作品について挙げていこうと思います。
参考リンク:冨嶽三十六景のwikipedia
参考記事:広重と北斎の東海道五十三次と浮世絵名品展 (うらわ美術館)
北斎は生涯に93回の転居、30回の改号をしていた飽くなき求道者だったようで、この冨嶽三十六景は晩年の「為一(いいつ)」と名乗った時代の作品となります。冨嶽三十六景と言いますが実は46枚あり、これは人気が出たために10枚の追加を行った為です。西村永寿堂の版で、今回の展示品はちょっと保存状態が古びた感じでしたが、プルシアンブルー(ベロ藍)が美しく残っていました。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 江都駿河町三井見世略図」
越後屋の2つの屋根と、その間に顔をのぞかせる富士山を描いた作品です。屋根の後ろには凧があがっていて、その糸による斜めの線が、屋根と富士の斜線と呼応しているかのようです。また、細かい所も面白く、屋根の上で大仰なポーズをしている人達や、看板に「現金、無掛値」という有名な文句も描かれていました。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 常州牛堀」
手前に大きめの屋根付きの舟が左上に向かって大きく突き出している様子を描いた作品です。これは舟が霞ヶ浦に出る様子を描いているようですが、誇張された迫力がありました。左上には立派な富士もあり、この構図は何度観ても驚かされます。
この近くには「神奈川沖浪裏」「駿州江尻」「凱風快晴」「山下白雨」「遠江山中」「尾州不二見原」といった有名作・傑作が並んでいました。どれも大好きな作品です。またリヴィエールの写真やモノグラムなども展示されています。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 甲州三島越」
中央に巨大な木が立ち、その根元のあたりで3人の旅人が手をつなぎ合って幹の太さをはかろうとしています。3人がかりでも半周にもならないくらいで、木の大きさが伝わってきます。その後ろには富士山が雄大にそびえ、自然の偉大さや人々の陽気な雰囲気が伝わってくるようでした。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 甲州三坂水面」
雪のない富士山と湖、そのほとりの家々を描いた作品です。水面には富士山の姿が写っているのですが、何故か雪が降り積もり、位置もずれていてすごい違和感を覚えます。意図は分かりませんが記憶に残る作品です。
このあたりで36図で、残りは追加分の10図となります。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 本所立川」
水辺に集まった沢山の材木の置場を描いた作品で、富士山は右上の方に木の隙間に描かれています。周りでは3人の人が働いていて、左にはビルのように高く積み上がった木材の上からモノを落とす人、その下で大きくのけぞって見上げる人が描かれています。右のほうはまっすぐに伸びた長い木材などがあり、全体的に線の多い画面構成になっているように思いました。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 駿州大野新田」
奥に頭を覗かせる富士山、その裾野に芦の茂みが広がり、手前には刈り終わった芦を馬や牛の背に乗せて運ぶ人々が描かれています。周りは夕焼けで家路につく所なのか、人々の表情は楽しげで、まるで金曜日の夕方の自分を観ているような気分になりますw 芦の束や牛馬がリズミカルに感じられるのも面白い作品でした。
この辺には「富嶽百景 全3巻」や、少し進むと北斎漫画のコーナーもあります。また、北斎の表現に関する興味深いコーナーがあり、それによると北斎は「三つわり法」という構図をよく用いたそうです。これは西洋の「一点透視法」とも違った独自のもので、地を画面の1/3、空を2/3で表すことで安定感を出すようです。その例として「深川万年橋下」や「江戸日本橋」を引き合いに出していました。
<歌川広重>
最後の辺りには広重の作品も数点あります。リヴィエールが参考としたと思われる、「吉原 左富士」「蒲原 夜之雪」「大はしあたけの夕立」「鉄砲洲稲荷湊神社」「両国花火」などです。こちらを観ると、リヴィエールは北斎だけでなく広重からの影響も強いことが分かります。
参考記事:浮世絵入門 -広重《東海道五十三次》一挙公開- (山種美術館)
<ジョルジュ・オーリオル>
最後のコーナーはジョルジュ・オーリオルという人の作品です。この人もシャ・ノワールの常連でリヴィエールやロートレックと親交があったらしく、エッフェル塔三十六景では装丁と文字を手がけたそうです。 この人自身の作品はロートレックやアールヌーボーを感じさせるものの、優しい雰囲気の作風に思いました。表紙や賞状のデザインなどもありました。
ということで、観たくても中々観る機会の無かったリヴィエールの作品や、北斎の名作を観ることが出来て満足できる内容でした。


【展覧名】
北斎とリヴィエール 三十六景の競演
【公式サイト】
http://www.newotani.co.jp/group/museum/exhibition/201109_hokusai/index.html
【会場】ニューオータニ美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】東京メトロ 赤坂見附駅・永田町駅
【会期】2011/9/3(土)~10/10(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日13時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
混んでいるわけではありませんが、結構お客さんがいて人気の展覧会となっているようでした。
さて、今回は日本人であれば誰もが知っている浮世絵師 葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景」と、フランスの浮世絵師とまで言われるアンリ・リヴィエールの「エッフェル塔三十六景」を全作品展示するという内容となっています。展覧会は大きく分けて4つの章となっていましたので、いつも通り気に入った作品を通じてご紹介しようと思います。
<アンリ・リヴィエール>
まずはアンリ・リヴィエールのコーナーです。名前から分かる通り、「エッフェル塔三十六景」は北斎に触発されて作られた作品で、北斎や歌川広重の浮世絵から構図、題材、表現方法などを学んだ様子が伺えます。アンリ・リヴィエールは1864年生まれの画家で、新印象主義の画家ポール・シニャックと知り合いモンマルトルのカフェ「シャ・ノワール(黒猫)」でジャポニスムに出会いました。その後、積極的に日本の工芸や浮世絵を収集し、木版画制作も独学で学ぶなど木版の復興と多色リトグラフの開発に尽力しました。ここではその代表作の1つである「エッフェル塔三十六景」(多色リトグラフ)がすべて並んでいます。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 扉絵」 ★こちらで観られます
これはシリーズ中唯一の想像上の風景を描いた作品です。上半分から左半分にかけて、様式化された黄色い葉っぱが覆い、右下辺りにエッフェル塔の姿があります。雲の形もデフォルメされていて、解説によるとこの雲には狩野派に通じる表現があるようです。色は抑えめで落ち着いた雰囲気とアールヌーボー風の洒落たデザインセンスを感じました。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 エッフェル塔の建築現場」
左上にまだ台座部分しかないエッフェル塔が描かれ、手前には傘をさした後ろ向きの人の姿があります。周りには雪が積もり、空からも雪が舞っています。これは歌川広重の「蒲原 夜之雪」の雪の中を行き合う人達を想起させると紹介されていましたが、確かに雰囲気がよく似ているように思います。また、傘をさした人は北斎漫画の影響とのことでした。
この辺には工事中の様子を描いた作品が他にもありました。
各作品には影響を与えたと思われる浮世絵の写真も一緒に展示されているのがわかりやすいです。確かに似たような構図が多く色合いは淡めでした。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 パッシー河岸より、雨」
土砂降りの雨の様子を描いた作品です。やけに地面に近い位置の構図となっていて、右にリヤカーのようなものが置かれ、奥には左上に向かって伸びるクレーンがあります。エッフェル塔はそのクレーンと地面が織りなす三角形の中に描かれていて、これは北斎の「遠江山中」を想起させる構図となっていました。解説によると低い位置に視点を置いているので、泥と雨を跳ね飛ばす水たまりをリアルに表現しているとのことで、雨が斜線で表現されているのも浮世絵の影響のようでした。機械類があってもどこか浮世絵らしさを感じるのが面白い作品でした。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 セーヌ川の祭り、7月14日」
暗闇の中に立つエッフェル塔を描いた作品で、頂上あたりから周りに光線が伸びていて、絵の下半分には川に浮かぶ沢山の舟に多くの人影が描かれています。その周りには日本式の提灯も無数にぶら下がっていました。これはフランス革命記念日のお祭りらしく、浮世絵の花火の絵を思い起こすと解説されていましたが、花火というよりは灯台みたいな感じに見えるかな。楽しげな雰囲気の作品でした。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 塔のペンキ塗り」
ロープに掴まってエッフェル塔の柱にペンキを塗る人を描いた作品です。エッフェル塔の中から柱をみたような構図で、網目のように鉄骨が行き交っている所にぽつんと小さい人影がある感じです。この作品には元にした写真があり、作品のすぐ近くに展示されていました。見比べてみると、ちょっと誇張されていますがほぼ同じで写実性もありました。
リヴィエールは写真家でもあったようで、こうした写真を元にした作品もあるようです。この隣にも同じように写真と一緒に展示された作品がありました。また、この作品同様にエッフェル塔の中からの構図の作品も何点かあります。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 屋根の上」
屋根の上から観るはるか遠いエッフェル塔が描かれた作品です。周りには煙突が無数に立っていてちょっと煤けてうらぶれた感じがして、じぐざぐに手前に向かってくるような屋根の表現なども含めて面白い構図です。北斎の作品でも屋根の上を描いた作品をよく観るかな。手前では2匹の黒猫が追いかけっこするように描かれているのですが、左の猫は下半身だけしか画面に収まっていないなど、大胆な切り方となっていました。これも浮世絵の影響かな? 解説によると黒猫はカフェ シャ・ノワールを意識しているとのことでした。
この辺は町と一緒に描かれた作品が並んでいました。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 ジャヴェル河岸より(転轍手の小屋)」
左から煙を吐いて走る汽車が走ってきていて、横に向かってその線路が伸びています。その脇にはチェック柄のような信号らしきものや、煙突のある粗末な小屋(転轍手の小屋?)が建っています。背景には工場の煙突のようなものやエッフェル塔の影があり、垂直方向に伸びる線が全体的に多いせいか幾何学的でリズム感があるように思いました。
アンリ・リヴィエール 「エッフェル塔三十六景 パッシー河岸より、石炭商人」
馬車とその荷台に立っている人を描いた作品で、背景には空にうっすらと浮かぶ三日月と、空気にかすむエッフェル塔が描かれています。その手前では大きくカーブするように描かれた轍(わだち)があり、右には背の高い棒?のようなものがありました。この作品もやけに地面が上のほうまで描かれていて、轍の質感に目が行きました。また、解説によると、この作品にはリヴィエールが元々手がけていた影絵芝居の絵を思わせる要素があるようです。そのせいか、夕方の風景に郷愁を誘われました。
今回はエッフェル塔三十六景の他に「時の魔術師」というシリーズの作品も2点あるようでした。
<葛飾北斎>
続いて葛飾北斎の冨嶽三十六景のコーナーです。このシリーズは毎年のように全作品一挙公開している展覧会があるので、今回は今までご紹介してなさそうな作品について挙げていこうと思います。
参考リンク:冨嶽三十六景のwikipedia
参考記事:広重と北斎の東海道五十三次と浮世絵名品展 (うらわ美術館)
北斎は生涯に93回の転居、30回の改号をしていた飽くなき求道者だったようで、この冨嶽三十六景は晩年の「為一(いいつ)」と名乗った時代の作品となります。冨嶽三十六景と言いますが実は46枚あり、これは人気が出たために10枚の追加を行った為です。西村永寿堂の版で、今回の展示品はちょっと保存状態が古びた感じでしたが、プルシアンブルー(ベロ藍)が美しく残っていました。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 江都駿河町三井見世略図」
越後屋の2つの屋根と、その間に顔をのぞかせる富士山を描いた作品です。屋根の後ろには凧があがっていて、その糸による斜めの線が、屋根と富士の斜線と呼応しているかのようです。また、細かい所も面白く、屋根の上で大仰なポーズをしている人達や、看板に「現金、無掛値」という有名な文句も描かれていました。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 常州牛堀」
手前に大きめの屋根付きの舟が左上に向かって大きく突き出している様子を描いた作品です。これは舟が霞ヶ浦に出る様子を描いているようですが、誇張された迫力がありました。左上には立派な富士もあり、この構図は何度観ても驚かされます。
この近くには「神奈川沖浪裏」「駿州江尻」「凱風快晴」「山下白雨」「遠江山中」「尾州不二見原」といった有名作・傑作が並んでいました。どれも大好きな作品です。またリヴィエールの写真やモノグラムなども展示されています。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 甲州三島越」
中央に巨大な木が立ち、その根元のあたりで3人の旅人が手をつなぎ合って幹の太さをはかろうとしています。3人がかりでも半周にもならないくらいで、木の大きさが伝わってきます。その後ろには富士山が雄大にそびえ、自然の偉大さや人々の陽気な雰囲気が伝わってくるようでした。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 甲州三坂水面」
雪のない富士山と湖、そのほとりの家々を描いた作品です。水面には富士山の姿が写っているのですが、何故か雪が降り積もり、位置もずれていてすごい違和感を覚えます。意図は分かりませんが記憶に残る作品です。
このあたりで36図で、残りは追加分の10図となります。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 本所立川」
水辺に集まった沢山の材木の置場を描いた作品で、富士山は右上の方に木の隙間に描かれています。周りでは3人の人が働いていて、左にはビルのように高く積み上がった木材の上からモノを落とす人、その下で大きくのけぞって見上げる人が描かれています。右のほうはまっすぐに伸びた長い木材などがあり、全体的に線の多い画面構成になっているように思いました。
葛飾北斎 「富嶽三十六景 駿州大野新田」
奥に頭を覗かせる富士山、その裾野に芦の茂みが広がり、手前には刈り終わった芦を馬や牛の背に乗せて運ぶ人々が描かれています。周りは夕焼けで家路につく所なのか、人々の表情は楽しげで、まるで金曜日の夕方の自分を観ているような気分になりますw 芦の束や牛馬がリズミカルに感じられるのも面白い作品でした。
この辺には「富嶽百景 全3巻」や、少し進むと北斎漫画のコーナーもあります。また、北斎の表現に関する興味深いコーナーがあり、それによると北斎は「三つわり法」という構図をよく用いたそうです。これは西洋の「一点透視法」とも違った独自のもので、地を画面の1/3、空を2/3で表すことで安定感を出すようです。その例として「深川万年橋下」や「江戸日本橋」を引き合いに出していました。
<歌川広重>
最後の辺りには広重の作品も数点あります。リヴィエールが参考としたと思われる、「吉原 左富士」「蒲原 夜之雪」「大はしあたけの夕立」「鉄砲洲稲荷湊神社」「両国花火」などです。こちらを観ると、リヴィエールは北斎だけでなく広重からの影響も強いことが分かります。
参考記事:浮世絵入門 -広重《東海道五十三次》一挙公開- (山種美術館)
<ジョルジュ・オーリオル>
最後のコーナーはジョルジュ・オーリオルという人の作品です。この人もシャ・ノワールの常連でリヴィエールやロートレックと親交があったらしく、エッフェル塔三十六景では装丁と文字を手がけたそうです。 この人自身の作品はロートレックやアールヌーボーを感じさせるものの、優しい雰囲気の作風に思いました。表紙や賞状のデザインなどもありました。
ということで、観たくても中々観る機会の無かったリヴィエールの作品や、北斎の名作を観ることが出来て満足できる内容でした。
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前回ご紹介した出光美術館の展示を観た後、銀座~新橋まで歩いて、資生堂ギャラリーで開催中の「辰野登恵子展 抽象-明日への問いかけ」を観てきました。

【展覧名】
辰野登恵子展 抽象-明日への問いかけ
【公式サイト】
http://www.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/index.html
【会場】資生堂ギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】銀座駅 新橋駅など
【会期】2011年8月23日(火)~10月16日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
いつも通り空いていてじっくり観ることができました。
さて、今回の展示は女性の現代画家 辰野登恵子 氏の個展となっています。私は名前くらいしか知らなかったのですが、辰野登恵子 氏は1995年に東京国立近代美術館で女性初で史上最年少の個展を開催するなど、現在でも日本の現代絵画をリードしている方だそうです。元々はシルクスクリーン版画の技法や油彩画で活動している方のようですが、今回の展覧会に向けてパリの版画工房「IDEM」という工房で1ヶ月に渡ってリトグラフを制作したそうです。この「IDEM」はピカソやマティスのリトグラフを制作したムルロー工房の流れを汲む工房だそうで、現在では希少となった石灰石の版によるリトグラフが制作可能らしいです。今回の展示はそうして作られたリトグラフや新作油彩画など20点程度が並んでいました。
まず最初はリトグラフのコーナーです。作風は抽象画となっています。
辰野登恵子 「AIWIP-3」
黒い四角の枠が並びタイルのような感じの抽象画のリトグラフです。完全に四角ではなく歪んでいたり、黒が飛び散るような部分や真っ白な部分もあり、金網ごしに部屋を見るような感じも受けましたが意味はわかりません。色合いのせいか風格のようなものも感じます。
この辺にはこうした幾何学性のある抽象画が並んでいました。
辰野登恵子 「ばら色の前方 後方」
かなり大きな油彩画です。タイトル通り赤紫のバラ色をしたオブジェが2つ並んでいる作品で、陰影がついていて丸みを感じさせます。実際には何を描いているか分かりませんが柔らかなお尻のようなフォルムとなっていました。周りの黄色が対比となってより一層にバラ色が強く感じられました。
辰野登恵子 「赤の領域 Ⅰ」
こちらも油彩で、赤い枠の中、黄色地にりんごのような形の赤いオブジェが3つ描かれた作品です。抽象画だとは思うのですが、影がつけられていて具象のような感じもします。黄色と緑の混じった地に赤が映える明るい雰囲気の作品でした。
辰野登恵子 「AIWIP-9」
こちらはリトグラフで、深い青色の多角形のオブジェが2つ並んだ作品です。ガラスか氷のようにも見えましたが、表面はざらついたような質感で、青の中に白や紫が混じって陰影を感じました。
この辺は似た作品が何点かありました。幾何学的で抽象のような具象のような不思議な温かみを感じる作品が多いように思います。
辰野登恵子 「前方 後方」
こちらは油彩で、淡く平坦な色面が並んだ背景に、赤いプリン型のオブジェが縦に2つ並んでいる作品です。遠目で人物像のシルエットかと思いましたが、実際には何を描いているかはわかりません。赤が非常に強く感じられ、温かい印象がありました。
ということで、小規模な展示でしたが参考になる内容となっていました。銀座という好立地にある上、無料で観ることができますので気になる方は気軽に寄ってみると良いかと思います。


【展覧名】
辰野登恵子展 抽象-明日への問いかけ
【公式サイト】
http://www.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/index.html
【会場】資生堂ギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】銀座駅 新橋駅など
【会期】2011年8月23日(火)~10月16日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日17時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
いつも通り空いていてじっくり観ることができました。
さて、今回の展示は女性の現代画家 辰野登恵子 氏の個展となっています。私は名前くらいしか知らなかったのですが、辰野登恵子 氏は1995年に東京国立近代美術館で女性初で史上最年少の個展を開催するなど、現在でも日本の現代絵画をリードしている方だそうです。元々はシルクスクリーン版画の技法や油彩画で活動している方のようですが、今回の展覧会に向けてパリの版画工房「IDEM」という工房で1ヶ月に渡ってリトグラフを制作したそうです。この「IDEM」はピカソやマティスのリトグラフを制作したムルロー工房の流れを汲む工房だそうで、現在では希少となった石灰石の版によるリトグラフが制作可能らしいです。今回の展示はそうして作られたリトグラフや新作油彩画など20点程度が並んでいました。
まず最初はリトグラフのコーナーです。作風は抽象画となっています。
辰野登恵子 「AIWIP-3」
黒い四角の枠が並びタイルのような感じの抽象画のリトグラフです。完全に四角ではなく歪んでいたり、黒が飛び散るような部分や真っ白な部分もあり、金網ごしに部屋を見るような感じも受けましたが意味はわかりません。色合いのせいか風格のようなものも感じます。
この辺にはこうした幾何学性のある抽象画が並んでいました。
辰野登恵子 「ばら色の前方 後方」
かなり大きな油彩画です。タイトル通り赤紫のバラ色をしたオブジェが2つ並んでいる作品で、陰影がついていて丸みを感じさせます。実際には何を描いているか分かりませんが柔らかなお尻のようなフォルムとなっていました。周りの黄色が対比となってより一層にバラ色が強く感じられました。
辰野登恵子 「赤の領域 Ⅰ」
こちらも油彩で、赤い枠の中、黄色地にりんごのような形の赤いオブジェが3つ描かれた作品です。抽象画だとは思うのですが、影がつけられていて具象のような感じもします。黄色と緑の混じった地に赤が映える明るい雰囲気の作品でした。
辰野登恵子 「AIWIP-9」
こちらはリトグラフで、深い青色の多角形のオブジェが2つ並んだ作品です。ガラスか氷のようにも見えましたが、表面はざらついたような質感で、青の中に白や紫が混じって陰影を感じました。
この辺は似た作品が何点かありました。幾何学的で抽象のような具象のような不思議な温かみを感じる作品が多いように思います。
辰野登恵子 「前方 後方」
こちらは油彩で、淡く平坦な色面が並んだ背景に、赤いプリン型のオブジェが縦に2つ並んでいる作品です。遠目で人物像のシルエットかと思いましたが、実際には何を描いているかはわかりません。赤が非常に強く感じられ、温かい印象がありました。
ということで、小規模な展示でしたが参考になる内容となっていました。銀座という好立地にある上、無料で観ることができますので気になる方は気軽に寄ってみると良いかと思います。
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先日の土曜日に、出光美術館へ行って公開初日の「日本の美・発見V大雅・蕪村・玉堂と仙がい-「笑(わらい)」のこころ」を観てきました。

【展覧名】
日本の美・発見V大雅・蕪村・玉堂と仙がい-「笑(わらい)」のこころ
【公式サイト】
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
【会場】出光美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】JR・東京メトロ 有楽町駅/都営地下鉄・東京メトロ 日比谷駅
【会期】2011年9月10日(土)~10月23日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
混雑感はありませんでしたが、人気があるようでお客さんは結構来ているようでした。
さて、今回の展示は出光美術館のコレクションを集めた内容で、「笑い」をテーマにした内容となっています。タイトルの通り、池大雅、与謝蕪村、浦上玉堂、仙の4人の作品が中心となっているので、江戸時代の文人画と禅画の展示です。文人画は元々、中国の士太夫という官僚の余技として描かれた画のことで、日本では18世紀(江戸中期)に京都で華開きました。かつて中国官僚たちが画に託した屈折した心境というのは完全に理解されることはなかったようですが、自在な水墨に胸をときめかせていたそうです。そしてその想像力の源の1つが笑いであったそうで、今回はそれを抜き出し、全56点の作品が並んでいます。
テーマ別や各人の章も設けられ、それぞれ特色ある内容となっていましたので、章ごとに気に入った作品をご紹介しながら展覧会の様子を振り返ってみたいと思います。
<第1章 笑いの古典 ―瓢箪ころころ、鯰くねくね>
まず最初の章は、「丸くすべすべした瓢箪(ひょうたん)でぬるぬるした鯰(なまず)をおさえるとは如何。」という禅問答がテーマの作品が並んでいます。これをテーマにした如拙の「瓢鮎図」は昔から名画とされ、日本の文人たちの心を捉えていたそうで、ここにも面白い作品が並んでいました。
(※確か瓢鮎図は2~3年前に観たのですが、ブログには書いていなかったようです…。。元々「鮎」はナマズのことを指していたので誤字ではありません)
池大雅・大典顕常 「瓢鯰図」 ★こちらで観られます
太った禅僧が、自分よりも大きな瓢箪を持ち、足元の巨大な鯰を押さえつけている様子を描いた作品です。墨の濃淡でサラサラっと描かれたような感じで、ナマズも僧もとぼけた顔をしていて可愛らしいです。上には賛があり、要領を得ないことに必死になってしまう人の宿命を可笑しく詠んでいるようでした。
仙 「行脚僧画賛」
修行僧?が瓢箪に入った酒を美味そうに飲んでいる様子を描いた作品です。簡略化されていますが、嬉しそうな感じが伝わってきます。解説によると、行き過ぎた修行は意味がなく、形式だけの修行に終わった僧を暖かむも戒めの目が向けられているとのことでした。見た目はゆるい感じでも禅の思想が詰まっている仙ならではの作品かもしれません。
<第2章 無邪気な咲い ―大雅のおおらかさ>
続いての章は池大雅の作品が並んでいました。池大雅は子供の頃から才能を発揮して神童と呼ばれていたそうです。晴れた日に砂をまいた野外で制作していたとの逸話も紹介されていました。
池大雅 「山邨千馬図」
山の麓に集まった沢山の馬を描いた作品で、まさに1000頭くらいいそうなくらいびっしりと細かく描かれています。それでも1頭1頭が柔らかくデフォルメされて描かれていて、所々には人間の姿(馬売?)もありました。解説によると、酔った人に千馬図を描いて欲しいと言われた池大雅は、他日にと断ったものの、すぐに描いて欲しいと言われたのでその日に描いたそうです。こんな細かい作品をよく描いたものだと驚きのエピソードでした。肉眼では細かすぎるくらいなので、ミュージアムスコープ必須です。
池大雅 「南極寿星図」
南極寿星というのは七福神の1人の寿老人のことで、道教から来た神様です。大きく描かれた寿老人と、その背後に鹿(よく寿老人とセットで描かれる)と、侍童の姿も描かれています。デフォルメされた寿老人はコミカルで、濃い墨の輪郭が強い存在感を出していました。その表情はにこやかで、観ているだけでおめでたい感じがあります。後ろの侍童も何だか楽しそうでした。
参考記事:知られざるタオの世界「道教の美術 TAOISM ART」 -道教の神々と星の信仰- (三井記念美術館)
この辺には5幅対の寿老人を題材にした掛け軸や、布袋を描いた作品、お祭りを描いた屏風などもありました。屏風もお祭りの賑やかで楽しそうな雰囲気がありました。
池大雅 「十二ヵ月離合山水図屏風」 ★こちらで観られます
6曲1双の大きな屏風です。1扇ごとに1ヶ月となっていて、合わせて12ヶ月の山水図が描かれています。右隻が春で左隻が冬かな。1~4月頃はなだらかな山の風景で、3~4月あたりはのんびり楽しそうな人の姿もあります。一方、左隻の方は切り立った山が描かれていて、まるで入道雲のような形をしていました。そこに滝が流れていたり、紅葉していたり雪が降ったり霞が出たりと、様々な表情を見せていて、いずれも点描などを織りまぜた独特の雰囲気がありました。
<第3章 呵呵大笑 ―幸せを招く笑い型>
続いて3章は禅宗と関係のあるコーナーでした。禅宗では笑いは無我の境地を示す表情として大切にされているそうで、中国では厳しい表情の寿老人も日本では笑った顔になるなど、絵の表現にも影響を与えているようです。
相阿弥 「腹さすり布袋図」
九州国立博物館にある作品の模写で、腹をさすって歯を見せて笑う布袋が描かれています。オリジナルは足利義教が花園天皇を自宅に招いた際、最も格式の高い掛け軸として扱ったものだそうです。豪放に笑っているのですが、目が細くて顔が怖いw 何度観ても映画「シャイニング」のお父さんを彷彿してしまいますw
参考記事:東京国立博物館の案内 (2009年08月)
仙 「鬼笑画賛」 ★こちらで観られます
まるで落書きのように単純な線で描かれた掛け軸です。2匹の鬼が笑い転げていて、特に右側の鬼は爆笑していますw どうやら「来年のことを言うと鬼が笑う」をそのまま絵にしたようで、よほどおかしなことを言ったのか?と思わせるほどの笑いっぷりでした。一見、下手っぴなようで親しみのあるところが仙の好きな所です^^
「踊布袋図」
右手で竿を持ち、大きな袋を担いだ布袋を描いた作品です。表情は細かく描かれ、愉快そうに笑っています。衣は流れるようで、颯爽とした雰囲気がありました。これでも氷の上を歩いているようですが、余裕そうです。
仙 「三福神虎渓三笑画賛」
大きな鯛を釣り上げた恵比寿が、頬ずりするかのように満足気な顔をしています。その横では寿老人と大黒が楽しそうに祝福していて、三人とも大喜びしている様子が何とも可愛らしいです。デフォルメが良い具合にゆるキャラのような雰囲気を出していました。
このコーナーも含めて仙の作品は特にわかりやすくて面白いです。百歳の老人が百人集まった作品なども好みでした。
なお、この近くも含め館内のあちこちに陶器の作品などもありますが、今回はそれらのご紹介は割愛します。
<第4章 達観した笑い ―玉堂の極み>
続いては浦上玉堂のコーナーです。浦上玉堂は元は上級の藩士でしたが、50歳の頃に備前岡山の鴨方池田藩を脱藩した後、2人の息子と七弦琴と共に全国を遊歴した文人画家です。(ある意味、中国の文人たちに近いのかも…) 浦上玉堂の作品はほとんどこのコーナーにまとめられていました。
浦上玉堂 「發墨山水図」
仙人でも出てきそうな縦長の山と、その麓の林や家を描いた作品です。中央付近に家があるのですが、その周りの木の部分が墨のみでうっそうとした雰囲気をよく表現していました。
なお、実際の作品名の「發」にはさんずいが付いた漢字で、はつぼくと読みます。これは墨をそそぐという意味で、特殊な用墨法で描いているようです。また、酒を飲んで琴を弾いて気分の高揚によって墨を重ねたと解説されていました。
この辺は山水の作品が多いように思います。笑いというテーマとしては素人には関連性を見出すのは難しいかもw
浦上玉堂 「雙峯挿雲図」 ★こちらで観られます
大きめの掛け軸で、山々やその合間の水辺で漁をしている人などが勢いを感じる筆で描かれています。山の中腹あたりには隠士の姿もあり、解説によるとこれは作者の分身ではないかとのことでした。山の形など奇妙な雰囲気もあり、独特の世界観がありました。
この辺には浦上玉堂の持っていた琴も展示されていました。
<第5章 知的な嗤い ―蕪村の余韻>
続いては与謝蕪村のコーナーです。一般的には俳人として有名な蕪村ですが、当時から文人画家としても名を馳せていました。南蘋派、浙派、南宗派といった中国のスタイルを学んだそうで、都会人ならではの洒脱な作風となっています。
与謝蕪村 「筏師画賛」
筏の上で笠と蓑をみにつけた舟人が舟を漕いでいる姿を描いた作品です。他の作品に比べてかなり簡略化されていて、蕪村にもこういう画風があるのかと参考になります。素早くすらっと描いたような感じですが、蓑の質感や流れるような雰囲気が洒落ていました。
与謝蕪村 「山水図屏風」 ★こちらで観られます
6曲1双の屏風です。高い位置から見下ろすように、湖とその湖畔に立つ大きな岩山の数々が描かれています。霞がかかるような雰囲気で、下の方にはのんびりと暮らす人々の姿もありました。一種の理想郷みたいな感じなのかな。
<第6章 笑わせてちくり ―仙さんの茶目っ気>
最後は仙のコーナーです。仙は博多聖福寺の住職で、その絵は決まったルールがない「画無法」の精神で禅の教えをユーモラスに描いています。しかし、賛には結構真面目な内容が書かれていて、考えさせられるところもあります。
仙 「書画貼交屏風」
6曲1双の屏風で、絵と賛が交互に描かれています。これまた落書きみたいでありながら温かみを感じる画風で、人々の生活の様子をゆる~~い感じに描いています。賛の字もあまり上手いとは思えませんが良い味出してますw
この辺には亀石という仙が所有していた石と、その石の銘を書いた書面が展示されていました。仙は石の造形に興味があったらしく、それをきっかけにして旅するほどだったそうです。自然の造形の神秘に惹かれていたようでした。 この石以外にも天然の石を硯としたものなども展示されていました。 また、その先には仙の姿の像などもあります。
仙 「鯛釣恵比須画賛」 ★こちらで観られます
釣られた鯛と全身で喜びを表現する恵比寿を描いた作品です。恵比寿は踊っているようで、口を大きく開けています。賛にも「よろこへ」と書いてあり、楽しそうな雰囲気が伝わってきました。
仙 「花見画賛」
木に垂れ幕を張って、お花見をする人々を描いた作品です。木にはちょこっとしか花は咲いていないのですが、みんな楽器を弾いたり遊んでいたりしていて、花を気にしているようにも見えませんw ただお祭り騒ぎしたいだけなのでは?w 右の方では飲み過ぎたのか吐いている人がいたり、黒く塗りつぶされたところには「かきそこない」と書かれているなど、何でもありのゆるゆるな雰囲気が漂っていました。ひよこみたいなものもいたのがマスコットみたいで可愛かったです。
仙には描き損ないがよくあるようですが、これを笑いに変える懐の深さがあります。龍虎を描いて、龍だか虎だか分からなくなったとか書くなど、面白い賛をつけて笑いを誘うようでした。まさに「画無法」ワールド全開ですw
仙 「虎画賛」
虎というか猫のような作品で、賛にも「猫」の字があります。顔が大きくて可愛らしい絵なのですが、これは「虎、うそぶけば風生ず」(立派な君主には立派な臣下が現れる)という禅の言葉に基づく作品のようでした。ゆるいだけでなく裏打ちされた精神があるのが仙の魅力の1つかも。
この辺にはペンギンの絵か!?と思うような達磨の絵などもありましたw
ということで、若干テーマとあまり関係なさそうな絵もありましたが楽しむことができました。やはり蕪村や池大雅あたりの文人画は良さが私にはイマイチわからないものの、仙の作品が多く観られただけでも満足です。仙はわかりやすい楽しさがありますので、明るい気分になりたい方は是非どうぞ。


【展覧名】
日本の美・発見V大雅・蕪村・玉堂と仙がい-「笑(わらい)」のこころ
【公式サイト】
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
【会場】出光美術館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】JR・東京メトロ 有楽町駅/都営地下鉄・東京メトロ 日比谷駅
【会期】2011年9月10日(土)~10月23日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
混雑感はありませんでしたが、人気があるようでお客さんは結構来ているようでした。
さて、今回の展示は出光美術館のコレクションを集めた内容で、「笑い」をテーマにした内容となっています。タイトルの通り、池大雅、与謝蕪村、浦上玉堂、仙の4人の作品が中心となっているので、江戸時代の文人画と禅画の展示です。文人画は元々、中国の士太夫という官僚の余技として描かれた画のことで、日本では18世紀(江戸中期)に京都で華開きました。かつて中国官僚たちが画に託した屈折した心境というのは完全に理解されることはなかったようですが、自在な水墨に胸をときめかせていたそうです。そしてその想像力の源の1つが笑いであったそうで、今回はそれを抜き出し、全56点の作品が並んでいます。
テーマ別や各人の章も設けられ、それぞれ特色ある内容となっていましたので、章ごとに気に入った作品をご紹介しながら展覧会の様子を振り返ってみたいと思います。
<第1章 笑いの古典 ―瓢箪ころころ、鯰くねくね>
まず最初の章は、「丸くすべすべした瓢箪(ひょうたん)でぬるぬるした鯰(なまず)をおさえるとは如何。」という禅問答がテーマの作品が並んでいます。これをテーマにした如拙の「瓢鮎図」は昔から名画とされ、日本の文人たちの心を捉えていたそうで、ここにも面白い作品が並んでいました。
(※確か瓢鮎図は2~3年前に観たのですが、ブログには書いていなかったようです…。。元々「鮎」はナマズのことを指していたので誤字ではありません)
池大雅・大典顕常 「瓢鯰図」 ★こちらで観られます
太った禅僧が、自分よりも大きな瓢箪を持ち、足元の巨大な鯰を押さえつけている様子を描いた作品です。墨の濃淡でサラサラっと描かれたような感じで、ナマズも僧もとぼけた顔をしていて可愛らしいです。上には賛があり、要領を得ないことに必死になってしまう人の宿命を可笑しく詠んでいるようでした。
仙 「行脚僧画賛」
修行僧?が瓢箪に入った酒を美味そうに飲んでいる様子を描いた作品です。簡略化されていますが、嬉しそうな感じが伝わってきます。解説によると、行き過ぎた修行は意味がなく、形式だけの修行に終わった僧を暖かむも戒めの目が向けられているとのことでした。見た目はゆるい感じでも禅の思想が詰まっている仙ならではの作品かもしれません。
<第2章 無邪気な咲い ―大雅のおおらかさ>
続いての章は池大雅の作品が並んでいました。池大雅は子供の頃から才能を発揮して神童と呼ばれていたそうです。晴れた日に砂をまいた野外で制作していたとの逸話も紹介されていました。
池大雅 「山邨千馬図」
山の麓に集まった沢山の馬を描いた作品で、まさに1000頭くらいいそうなくらいびっしりと細かく描かれています。それでも1頭1頭が柔らかくデフォルメされて描かれていて、所々には人間の姿(馬売?)もありました。解説によると、酔った人に千馬図を描いて欲しいと言われた池大雅は、他日にと断ったものの、すぐに描いて欲しいと言われたのでその日に描いたそうです。こんな細かい作品をよく描いたものだと驚きのエピソードでした。肉眼では細かすぎるくらいなので、ミュージアムスコープ必須です。
池大雅 「南極寿星図」
南極寿星というのは七福神の1人の寿老人のことで、道教から来た神様です。大きく描かれた寿老人と、その背後に鹿(よく寿老人とセットで描かれる)と、侍童の姿も描かれています。デフォルメされた寿老人はコミカルで、濃い墨の輪郭が強い存在感を出していました。その表情はにこやかで、観ているだけでおめでたい感じがあります。後ろの侍童も何だか楽しそうでした。
参考記事:知られざるタオの世界「道教の美術 TAOISM ART」 -道教の神々と星の信仰- (三井記念美術館)
この辺には5幅対の寿老人を題材にした掛け軸や、布袋を描いた作品、お祭りを描いた屏風などもありました。屏風もお祭りの賑やかで楽しそうな雰囲気がありました。
池大雅 「十二ヵ月離合山水図屏風」 ★こちらで観られます
6曲1双の大きな屏風です。1扇ごとに1ヶ月となっていて、合わせて12ヶ月の山水図が描かれています。右隻が春で左隻が冬かな。1~4月頃はなだらかな山の風景で、3~4月あたりはのんびり楽しそうな人の姿もあります。一方、左隻の方は切り立った山が描かれていて、まるで入道雲のような形をしていました。そこに滝が流れていたり、紅葉していたり雪が降ったり霞が出たりと、様々な表情を見せていて、いずれも点描などを織りまぜた独特の雰囲気がありました。
<第3章 呵呵大笑 ―幸せを招く笑い型>
続いて3章は禅宗と関係のあるコーナーでした。禅宗では笑いは無我の境地を示す表情として大切にされているそうで、中国では厳しい表情の寿老人も日本では笑った顔になるなど、絵の表現にも影響を与えているようです。
相阿弥 「腹さすり布袋図」
九州国立博物館にある作品の模写で、腹をさすって歯を見せて笑う布袋が描かれています。オリジナルは足利義教が花園天皇を自宅に招いた際、最も格式の高い掛け軸として扱ったものだそうです。豪放に笑っているのですが、目が細くて顔が怖いw 何度観ても映画「シャイニング」のお父さんを彷彿してしまいますw
参考記事:東京国立博物館の案内 (2009年08月)
仙 「鬼笑画賛」 ★こちらで観られます
まるで落書きのように単純な線で描かれた掛け軸です。2匹の鬼が笑い転げていて、特に右側の鬼は爆笑していますw どうやら「来年のことを言うと鬼が笑う」をそのまま絵にしたようで、よほどおかしなことを言ったのか?と思わせるほどの笑いっぷりでした。一見、下手っぴなようで親しみのあるところが仙の好きな所です^^
「踊布袋図」
右手で竿を持ち、大きな袋を担いだ布袋を描いた作品です。表情は細かく描かれ、愉快そうに笑っています。衣は流れるようで、颯爽とした雰囲気がありました。これでも氷の上を歩いているようですが、余裕そうです。
仙 「三福神虎渓三笑画賛」
大きな鯛を釣り上げた恵比寿が、頬ずりするかのように満足気な顔をしています。その横では寿老人と大黒が楽しそうに祝福していて、三人とも大喜びしている様子が何とも可愛らしいです。デフォルメが良い具合にゆるキャラのような雰囲気を出していました。
このコーナーも含めて仙の作品は特にわかりやすくて面白いです。百歳の老人が百人集まった作品なども好みでした。
なお、この近くも含め館内のあちこちに陶器の作品などもありますが、今回はそれらのご紹介は割愛します。
<第4章 達観した笑い ―玉堂の極み>
続いては浦上玉堂のコーナーです。浦上玉堂は元は上級の藩士でしたが、50歳の頃に備前岡山の鴨方池田藩を脱藩した後、2人の息子と七弦琴と共に全国を遊歴した文人画家です。(ある意味、中国の文人たちに近いのかも…) 浦上玉堂の作品はほとんどこのコーナーにまとめられていました。
浦上玉堂 「發墨山水図」
仙人でも出てきそうな縦長の山と、その麓の林や家を描いた作品です。中央付近に家があるのですが、その周りの木の部分が墨のみでうっそうとした雰囲気をよく表現していました。
なお、実際の作品名の「發」にはさんずいが付いた漢字で、はつぼくと読みます。これは墨をそそぐという意味で、特殊な用墨法で描いているようです。また、酒を飲んで琴を弾いて気分の高揚によって墨を重ねたと解説されていました。
この辺は山水の作品が多いように思います。笑いというテーマとしては素人には関連性を見出すのは難しいかもw
浦上玉堂 「雙峯挿雲図」 ★こちらで観られます
大きめの掛け軸で、山々やその合間の水辺で漁をしている人などが勢いを感じる筆で描かれています。山の中腹あたりには隠士の姿もあり、解説によるとこれは作者の分身ではないかとのことでした。山の形など奇妙な雰囲気もあり、独特の世界観がありました。
この辺には浦上玉堂の持っていた琴も展示されていました。
<第5章 知的な嗤い ―蕪村の余韻>
続いては与謝蕪村のコーナーです。一般的には俳人として有名な蕪村ですが、当時から文人画家としても名を馳せていました。南蘋派、浙派、南宗派といった中国のスタイルを学んだそうで、都会人ならではの洒脱な作風となっています。
与謝蕪村 「筏師画賛」
筏の上で笠と蓑をみにつけた舟人が舟を漕いでいる姿を描いた作品です。他の作品に比べてかなり簡略化されていて、蕪村にもこういう画風があるのかと参考になります。素早くすらっと描いたような感じですが、蓑の質感や流れるような雰囲気が洒落ていました。
与謝蕪村 「山水図屏風」 ★こちらで観られます
6曲1双の屏風です。高い位置から見下ろすように、湖とその湖畔に立つ大きな岩山の数々が描かれています。霞がかかるような雰囲気で、下の方にはのんびりと暮らす人々の姿もありました。一種の理想郷みたいな感じなのかな。
<第6章 笑わせてちくり ―仙さんの茶目っ気>
最後は仙のコーナーです。仙は博多聖福寺の住職で、その絵は決まったルールがない「画無法」の精神で禅の教えをユーモラスに描いています。しかし、賛には結構真面目な内容が書かれていて、考えさせられるところもあります。
仙 「書画貼交屏風」
6曲1双の屏風で、絵と賛が交互に描かれています。これまた落書きみたいでありながら温かみを感じる画風で、人々の生活の様子をゆる~~い感じに描いています。賛の字もあまり上手いとは思えませんが良い味出してますw
この辺には亀石という仙が所有していた石と、その石の銘を書いた書面が展示されていました。仙は石の造形に興味があったらしく、それをきっかけにして旅するほどだったそうです。自然の造形の神秘に惹かれていたようでした。 この石以外にも天然の石を硯としたものなども展示されていました。 また、その先には仙の姿の像などもあります。
仙 「鯛釣恵比須画賛」 ★こちらで観られます
釣られた鯛と全身で喜びを表現する恵比寿を描いた作品です。恵比寿は踊っているようで、口を大きく開けています。賛にも「よろこへ」と書いてあり、楽しそうな雰囲気が伝わってきました。
仙 「花見画賛」
木に垂れ幕を張って、お花見をする人々を描いた作品です。木にはちょこっとしか花は咲いていないのですが、みんな楽器を弾いたり遊んでいたりしていて、花を気にしているようにも見えませんw ただお祭り騒ぎしたいだけなのでは?w 右の方では飲み過ぎたのか吐いている人がいたり、黒く塗りつぶされたところには「かきそこない」と書かれているなど、何でもありのゆるゆるな雰囲気が漂っていました。ひよこみたいなものもいたのがマスコットみたいで可愛かったです。
仙には描き損ないがよくあるようですが、これを笑いに変える懐の深さがあります。龍虎を描いて、龍だか虎だか分からなくなったとか書くなど、面白い賛をつけて笑いを誘うようでした。まさに「画無法」ワールド全開ですw
仙 「虎画賛」
虎というか猫のような作品で、賛にも「猫」の字があります。顔が大きくて可愛らしい絵なのですが、これは「虎、うそぶけば風生ず」(立派な君主には立派な臣下が現れる)という禅の言葉に基づく作品のようでした。ゆるいだけでなく裏打ちされた精神があるのが仙の魅力の1つかも。
この辺にはペンギンの絵か!?と思うような達磨の絵などもありましたw
ということで、若干テーマとあまり関係なさそうな絵もありましたが楽しむことができました。やはり蕪村や池大雅あたりの文人画は良さが私にはイマイチわからないものの、仙の作品が多く観られただけでも満足です。仙はわかりやすい楽しさがありますので、明るい気分になりたい方は是非どうぞ。
記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。


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先週の土曜日に、京橋にあるINAXギャラリーで、「愉快な家-西村伊作の建築 - 展 Houses for Comfort」を観てきました。

【展覧名】
愉快な家-西村伊作の建築 - 展 Houses for Comfort
【公式サイト】
http://inax.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001816.html
【会場】INAXギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】銀座線京橋駅 都営浅草線宝町
【会期】2011年9月1日(木)~2011年11月19日(土)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間45分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
いつも通り空いていて、自分のペースでじっくりと観ることができました。
さて、今回の展示は西村伊作という建築家について取り上げた内容となっています。私はこの人のことを全然知らなかったのですが、ポスターを見て気になったので観にいってみました。入り口に簡単な経歴が書かれていて、それによると西村伊作は1884年に熊野川河口の新宮に生まれたそうです。両親を亡くしたことから、熊野川の遥か上流の奈良下北山村桑原にある母方の西村家を継ぎ、質素な暮らしだったようですが地主となったようです。当時この辺は林業が盛んで、杉やヒノキを筏に組んで流して運んでいたそうで、こうした新宮の川べりには川原家(かわらや)と呼ばれる商家が軒を連ねていたそうです。この川原家はすぐに解体できる造りで、川が増水したら材木にバラして家具と一緒に高いところに上げて水が引くと戻したそうです。最近、和歌山で水害がありましたがこの辺は昔からそういうことが多かったのかな? すごい生活の知恵があったみたいです。
また、当時の紀州の人たちは川は遠い海外まで続いているという心持ちがあったらしく、西村の父方の叔父も海外で医者となり、新宮に戻って医者をやりつつ文芸作品を翻訳するような社会正義を求める人だったそうです。しかし大逆事件に関わったようで、最期は死刑になったのだとか・・・。 そしてこの事件を受けた西村伊作はショックで健康を損なったらしく、肺結核で佐野という海辺の村の林に「ポータブルハウスという持ち運び可能な家を建てて養生したそうです。後に体調が回復すると新宮の自宅に移築にし、ゲストハウスにしたようですが、この設計にあたっては米国の建築などから着想を得た他、子供時代から親しむ川原家の構造もその原型として意識していたと考えられるようです。
設計家としての西村伊作は今までにない発想を持っていたようで、プロテスタントの父の影響を受けて家長中心の間取りを廃して家族団らんを大切にしたそうです。居間中心の造りを実践したらしく、今回の展示でもそういった作品の写真が並んでいます。また、西村伊作は文化学院の創設者でもあり、柔軟で独創的な教育者だったそうです。油絵や陶芸もたしなんでいたようなのでマルチな人間だったのかもしれません。文化学院の建物は後のコーナーでも紹介されていました。
展覧会の入口付近には西村伊作の自宅の写真がありました。洋風で白壁の2階建てで、瀟洒な印象を受けます。また、伊作がデザインして妻が製作した子供服の復元も並んでいました。花柄と青地のワンピースで前がリボンのようになっているのと、オレンジの服にチェック状で帯のように浮かんでいるワンピースです。斬新な感じで家族思いであったことが伺えました。
少し進むと10分程度の建築作品の映像が流れていました。幾何学的でシンプルさを感じるものの、洒落ていて適度な風格のある作風のようでした。特に紀南教会と文化学院は好みです。(両方後で紹介されています)
この辺にはスケッチ帖や著書があり、家の概観や棚の図面で数字まで書き込まれていました。著書の中には1919年発行の「楽しき住家」の本もあり、これは自邸を3軒作った経験を基に設計した日本人向けの洋風住宅と 新しいライフスタイルを紹介した内容で、当時人気を博したそうです。他に、アメリカの建築雑誌も数点展示されていました。
この近くには化粧台も展示されています。箪笥の上面が緑のタイル張りになったような鏡台で、直角の多いすっきりした印象でした。これは主寝室に置かれていたそうです。
他には自宅の写真や平面図、水周りの設備なども描かれていて、自宅Ⅲの1/20の模型もありました。また、その近くにはリクライニングチェアと肘掛け椅子が置かれていました。水色で四角く、これもシンプルな形です。
その次は文化学院(現 ルヴァン美術館)の建物のコーナーです。この学校は1921年に建てられたらしく、娘が中学に進学する際に入れるべき学校が無いと言って半年ほどで自ら開校したそうです。教育理念は自由教育で、生徒一人一人の個性を尊重し自発的に創造性を発揮するような指導は当時革新的だったらしく、教授陣には与謝野寛(与謝野鉄幹)、与謝野晶子、画家の石丸柏亭、陶芸家の富本憲吉、音楽家の山田耕筰といった錚々たるメンバーがそろいました。しかし、この校舎は1923年の関東大震災で焼失してしまったそうで、その後1997年に伊作の孫で建築家の板倉竹之助という方が軽井沢で再建されたようです。この辺にはその写真が並び、英国コテージ風の白く優美な外観となっていました。
参考リンク:ルヴァン美術館の公式サイト
ここから先は主に建築作品の写真が並びます。
少し進むと倉敷教会の写真と1/50の模型があり、こちらはスロープ昇って2階から入る面白い造りとなっていました。中は結構シンプルな造りのようですが、外観はどっしりした印象を受けました。
その次は紀南教会の写真です。内部は白壁で、天井から球体の照明が規則正しくいくつも並んでいます。参列者用の木の椅子も含めて簡素ですが、美意識を感じます。建物全体を俯瞰すると十字架の形に見えるとも解説されていました。
この辺にはバンガロー風の建物の作品の写真もありました。
一番奥のあたりには玄関用の飾り家具などもあり、前田慶治邸という家のコーナーです。この人は朝鮮で成功した農場主らしく、水洗トイレやセントラルヒーティングなどを装備した豪邸のようでした。
最後は若竹の園という倉敷の保育園の写真のコーナーです。水平垂直、三角などのシンプルで装飾性の少ないデザインで、バンガロースタイルとなっていました。近くには子供用の椅子も展示されていました。
ということで、実際の作品は少なかったですが、その理念などまで分かる展示となっていました。身の回りに西村伊作の建築があればもうちょっと感じるものがあったかも。今後の参考となりそうな展示でした。
<黒崎香織 -SOMETHING TO SEE-展 Kurosaki Kaori Exhibition>
続いて、INAXギャラリー2で同時開催の「黒崎香織 -SOMETHING TO SEE-展 Kurosaki Kaori Exhibition」も観てきました。

会期:2011年9月1日(木)~9月28日(水)
公式サイト:http://inax.lixil.co.jp/gallery/contemporary/detail/d_001942.html
ここは写真を撮っても良かったので、ちらっと展示風景だけご紹介するとこんな感じです。

大きな作品が7点あり、いずれも半紙に描かれているようです。静物や身近な現代日本の風景を描いているのですが、実際の風景とは違う幻想性があります。巨大に描かれた昆虫をモチーフにした作品が多かったかな。クレパスで描いた色合いも独特でした。
この日はガレリアセラミカは展示替えのため閉室していました。9/6から「福岡さゆり」展が開催しているようですので、こちらに行かれる際には3部屋とも観て回ることをお勧めします。


【展覧名】
愉快な家-西村伊作の建築 - 展 Houses for Comfort
【公式サイト】
http://inax.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001816.html
【会場】INAXギャラリー ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】銀座線京橋駅 都営浅草線宝町
【会期】2011年9月1日(木)~2011年11月19日(土)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間45分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
いつも通り空いていて、自分のペースでじっくりと観ることができました。
さて、今回の展示は西村伊作という建築家について取り上げた内容となっています。私はこの人のことを全然知らなかったのですが、ポスターを見て気になったので観にいってみました。入り口に簡単な経歴が書かれていて、それによると西村伊作は1884年に熊野川河口の新宮に生まれたそうです。両親を亡くしたことから、熊野川の遥か上流の奈良下北山村桑原にある母方の西村家を継ぎ、質素な暮らしだったようですが地主となったようです。当時この辺は林業が盛んで、杉やヒノキを筏に組んで流して運んでいたそうで、こうした新宮の川べりには川原家(かわらや)と呼ばれる商家が軒を連ねていたそうです。この川原家はすぐに解体できる造りで、川が増水したら材木にバラして家具と一緒に高いところに上げて水が引くと戻したそうです。最近、和歌山で水害がありましたがこの辺は昔からそういうことが多かったのかな? すごい生活の知恵があったみたいです。
また、当時の紀州の人たちは川は遠い海外まで続いているという心持ちがあったらしく、西村の父方の叔父も海外で医者となり、新宮に戻って医者をやりつつ文芸作品を翻訳するような社会正義を求める人だったそうです。しかし大逆事件に関わったようで、最期は死刑になったのだとか・・・。 そしてこの事件を受けた西村伊作はショックで健康を損なったらしく、肺結核で佐野という海辺の村の林に「ポータブルハウスという持ち運び可能な家を建てて養生したそうです。後に体調が回復すると新宮の自宅に移築にし、ゲストハウスにしたようですが、この設計にあたっては米国の建築などから着想を得た他、子供時代から親しむ川原家の構造もその原型として意識していたと考えられるようです。
設計家としての西村伊作は今までにない発想を持っていたようで、プロテスタントの父の影響を受けて家長中心の間取りを廃して家族団らんを大切にしたそうです。居間中心の造りを実践したらしく、今回の展示でもそういった作品の写真が並んでいます。また、西村伊作は文化学院の創設者でもあり、柔軟で独創的な教育者だったそうです。油絵や陶芸もたしなんでいたようなのでマルチな人間だったのかもしれません。文化学院の建物は後のコーナーでも紹介されていました。
展覧会の入口付近には西村伊作の自宅の写真がありました。洋風で白壁の2階建てで、瀟洒な印象を受けます。また、伊作がデザインして妻が製作した子供服の復元も並んでいました。花柄と青地のワンピースで前がリボンのようになっているのと、オレンジの服にチェック状で帯のように浮かんでいるワンピースです。斬新な感じで家族思いであったことが伺えました。
少し進むと10分程度の建築作品の映像が流れていました。幾何学的でシンプルさを感じるものの、洒落ていて適度な風格のある作風のようでした。特に紀南教会と文化学院は好みです。(両方後で紹介されています)
この辺にはスケッチ帖や著書があり、家の概観や棚の図面で数字まで書き込まれていました。著書の中には1919年発行の「楽しき住家」の本もあり、これは自邸を3軒作った経験を基に設計した日本人向けの洋風住宅と 新しいライフスタイルを紹介した内容で、当時人気を博したそうです。他に、アメリカの建築雑誌も数点展示されていました。
この近くには化粧台も展示されています。箪笥の上面が緑のタイル張りになったような鏡台で、直角の多いすっきりした印象でした。これは主寝室に置かれていたそうです。
他には自宅の写真や平面図、水周りの設備なども描かれていて、自宅Ⅲの1/20の模型もありました。また、その近くにはリクライニングチェアと肘掛け椅子が置かれていました。水色で四角く、これもシンプルな形です。
その次は文化学院(現 ルヴァン美術館)の建物のコーナーです。この学校は1921年に建てられたらしく、娘が中学に進学する際に入れるべき学校が無いと言って半年ほどで自ら開校したそうです。教育理念は自由教育で、生徒一人一人の個性を尊重し自発的に創造性を発揮するような指導は当時革新的だったらしく、教授陣には与謝野寛(与謝野鉄幹)、与謝野晶子、画家の石丸柏亭、陶芸家の富本憲吉、音楽家の山田耕筰といった錚々たるメンバーがそろいました。しかし、この校舎は1923年の関東大震災で焼失してしまったそうで、その後1997年に伊作の孫で建築家の板倉竹之助という方が軽井沢で再建されたようです。この辺にはその写真が並び、英国コテージ風の白く優美な外観となっていました。
参考リンク:ルヴァン美術館の公式サイト
ここから先は主に建築作品の写真が並びます。
少し進むと倉敷教会の写真と1/50の模型があり、こちらはスロープ昇って2階から入る面白い造りとなっていました。中は結構シンプルな造りのようですが、外観はどっしりした印象を受けました。
その次は紀南教会の写真です。内部は白壁で、天井から球体の照明が規則正しくいくつも並んでいます。参列者用の木の椅子も含めて簡素ですが、美意識を感じます。建物全体を俯瞰すると十字架の形に見えるとも解説されていました。
この辺にはバンガロー風の建物の作品の写真もありました。
一番奥のあたりには玄関用の飾り家具などもあり、前田慶治邸という家のコーナーです。この人は朝鮮で成功した農場主らしく、水洗トイレやセントラルヒーティングなどを装備した豪邸のようでした。
最後は若竹の園という倉敷の保育園の写真のコーナーです。水平垂直、三角などのシンプルで装飾性の少ないデザインで、バンガロースタイルとなっていました。近くには子供用の椅子も展示されていました。
ということで、実際の作品は少なかったですが、その理念などまで分かる展示となっていました。身の回りに西村伊作の建築があればもうちょっと感じるものがあったかも。今後の参考となりそうな展示でした。
<黒崎香織 -SOMETHING TO SEE-展 Kurosaki Kaori Exhibition>
続いて、INAXギャラリー2で同時開催の「黒崎香織 -SOMETHING TO SEE-展 Kurosaki Kaori Exhibition」も観てきました。

会期:2011年9月1日(木)~9月28日(水)
公式サイト:http://inax.lixil.co.jp/gallery/contemporary/detail/d_001942.html
ここは写真を撮っても良かったので、ちらっと展示風景だけご紹介するとこんな感じです。

大きな作品が7点あり、いずれも半紙に描かれているようです。静物や身近な現代日本の風景を描いているのですが、実際の風景とは違う幻想性があります。巨大に描かれた昆虫をモチーフにした作品が多かったかな。クレパスで描いた色合いも独特でした。
この日はガレリアセラミカは展示替えのため閉室していました。9/6から「福岡さゆり」展が開催しているようですので、こちらに行かれる際には3部屋とも観て回ることをお勧めします。
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前々回、前回とご紹介した国立科学博物館の展示を観た後、上野駅のすぐ近くにあるLIMONELLO(リモネッロ)というお店でお茶してきました。

【店名】
LIMONELLO(リモネッロ)
【ジャンル】
カフェ・レストラン
【公式サイト】
http://www.limonello.com/
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13024086/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【近くの美術館】
国立西洋美術館
上野の森美術館
東京国立博物館
東京都美術館
国立科学博物館
東京文化会館
上野動物園
など
【この日にかかった1人の費用】
1180円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_③_4_5_名店
【感想】
この日は混んでいてお店の前で5分ほど待たされました。むしろ、この日だけでなくいつも混んでるように思います。
中はこんな感じで綺麗なのですが、やや狭目で人の出入りが多くて慌ただしい感じがします。ガード下なのでたまに電車の通る音がするなど、ちょっと賑やかな感じです。

満席の割に席が空いていたので一部貸しきりだったのかな。店員さんが忙しそうでした。
この日はティラミス(600円)とブレンドコーヒー(580円)を頼みました。

まずはブレンド。

芳ばしい香りがして、しばらくその香りを楽しんでいました。飲んでみると軽やかですが、意外と後味にこくもあって美味しかったです。
こちらはティラミス

洋酒の香りがきいた生地と甘いチョコの風味がとても美味しいです。クリームもまろやかで高いだけありますw
ということで、あまり長居できる雰囲気ではなかったですが、美味しいコーヒーとティラミスを楽しむことができました。ここは食事も中々美味しいので、ちょくちょく使っていましたが、混んでいるのが難点かな。空いていたらまた利用したいと思います。
おまけ:
上野公園の美術館・博物館・動物園の半券を持って食事をすると10%引きとなるようでしたが、私は食事ではないので対象外でしたw


【店名】
LIMONELLO(リモネッロ)
【ジャンル】
カフェ・レストラン
【公式サイト】
http://www.limonello.com/
食べログ:http://r.tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13024086/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【近くの美術館】
国立西洋美術館
上野の森美術館
東京国立博物館
東京都美術館
国立科学博物館
東京文化会館
上野動物園
など
【この日にかかった1人の費用】
1180円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_③_4_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_③_4_5_名店
【感想】
この日は混んでいてお店の前で5分ほど待たされました。むしろ、この日だけでなくいつも混んでるように思います。
中はこんな感じで綺麗なのですが、やや狭目で人の出入りが多くて慌ただしい感じがします。ガード下なのでたまに電車の通る音がするなど、ちょっと賑やかな感じです。

満席の割に席が空いていたので一部貸しきりだったのかな。店員さんが忙しそうでした。
この日はティラミス(600円)とブレンドコーヒー(580円)を頼みました。

まずはブレンド。

芳ばしい香りがして、しばらくその香りを楽しんでいました。飲んでみると軽やかですが、意外と後味にこくもあって美味しかったです。
こちらはティラミス

洋酒の香りがきいた生地と甘いチョコの風味がとても美味しいです。クリームもまろやかで高いだけありますw
ということで、あまり長居できる雰囲気ではなかったですが、美味しいコーヒーとティラミスを楽しむことができました。ここは食事も中々美味しいので、ちょくちょく使っていましたが、混んでいるのが難点かな。空いていたらまた利用したいと思います。
おまけ:
上野公園の美術館・博物館・動物園の半券を持って食事をすると10%引きとなるようでしたが、私は食事ではないので対象外でしたw

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前回ご紹介した恐竜展を観た後、国立科学博物館の常設展示を観てきました。ここは地球館と日本館がありますが、今回は地球館だけ観てきました。
【公式サイト】
http://www.kahaku.go.jp/
【会場】
国立科学博物館 地球館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】
上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_4_⑤_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
特別展ほど混むことはなく、自分のペースで観て回ることができました。鑑賞時間を1時間としましたが、これは私は何度か行ったことがあるので、かなり早足で回っているためです。じっくり見たら1日中かかるくらい展示品はあります。
ここの常設は以前もご紹介しましたが、今回は以前ご紹介しなかったものを中心にご紹介しようと思います。地球館・日本館はルールを守れば写真撮影可能ですので、今回も撮ってきた写真を使ってご紹介しようと思います。
参考記事:国立科学博物館の案内 (地球館)
<地下3F [宇宙・物質・法則 / 科博の活動] -自然“しくみ”を探る-> ★こちらで観られます
今回も一番深い地下3階から上に登っていくルートで観てきました。まずは宇宙や物理法則のコーナーです。
これは太陽の内部の模型。中心の温度は1,600万度なのだとか!

これは霧箱というもの。インスタレーション作品のように箱の中で煙が動いて光の帯のようなものが見えます。

これは宇宙線のような電気を帯びた粒子が通るとその軌跡が見えるという装置でした。宇宙線の他に電子や陽子、アルファ粒子なども検出できるようです。
これは1951年に作られた加速器。

日本の加速器は1930年代と世界的にも早く作られたそうですが、終戦直後の1945年に進駐軍に破壊されて東京湾に沈められたそうです。その後サイクトロンの発明者でノーベル賞を受賞したローレンスの提唱によって再建が進んだのがこちらのようでした。
こちらは中学・高校の教科書でお馴染みの周期表。

中に実物が入っているのが面白いです。
流石に放射性物質は入っていませんw 今話題のセシウムもあります(放射性ではないようです)

<地下2F [地球環境の変動と生物の進化 -誕生と絶滅の不思議-] -誕生と絶滅の不思議-> ★こちらで観られます
続いて地下2階は生物の進化の歴史です。
左はコロンビアマンモス。右はオオツノジカ。

この辺には他にも色々な生物の骨格が残っています。また、人類の進化のコーナーもあります。
<地下1F [地球環境の変動と生物の進化 -恐竜の謎を探る-] -恐竜の謎を探る-> ★こちらで観られます
地下1階は恐竜のコーナー。今回の特別展を観たならここも寄らないと損ですね。
左はカモハシ竜。右はステゴサウルスの仲間かな。

ここには他にもティラノサウルス?もいて迫力があります。
<1F [地球の多様な生き物たち] -みんな、かかわりあって生きている-> ★こちらで観られます
続いて1階は現代の生き物についてのコーナーです。
これはユキヒョウ。可愛らしいですが、野生的な姿です。

左は無数の巻貝(イモガイ)。右は様々な進化を遂げた動物たち。

この辺は蝶の標本などもあり、多種多様な生き物の進化を一気に観ることができます。
ペンギンとシロイワヤギ。掛け値なしに可愛い^^

<2F [科学と技術の歩み / たんけん広場-身近な科学] -私たちは考え、手を使い、創ってきた-> ★こちらで観られます
2階は再び科学に関するコーナー。ここにはかつて開発された技術の粋が展示されています。
これは1925年に作られたオートモ号。

1924年から4年間で300台製造されたそうで、国産量産車のさきがけとなったそうです。
宇宙開発に関するコーナーもあります。

<3F 大地を駆ける生命 / たんけん広場-発見の森] -力強く生きる哺乳類と鳥類をみる-> ★こちらで観られます
私が一押しなのが最上階の3階のヨシモトコレクションというハワイの日系2世の方の剥製コレクションです。ここは一度は観ておかないと勿体無いくらいです。
いつ来ても壮観な眺めです。しかも全部本物だというのが驚き。

こちらは白熊。

近くにはパンダもいます。
左は今にも飛びかかってきそうな豹。右は鳥たち。

本当に生きているように見える展示方法も面白いです。
ということで、今回は短時間で観て回りましたが、興味の尽きない内容となっていました。子供を連れて恐竜展に行く人も多いと思いますが、子供の頃にこうした科学や生物の面白さに触れることが出来るのは人生の財産になると思いますので、是非地球館も訪れてみて欲しいです。(体力の問題はありますがw)
【公式サイト】
http://www.kahaku.go.jp/
【会場】
国立科学博物館 地球館 ★この美術館の記事 ☆周辺のお店
【最寄】
上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_4_⑤_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
特別展ほど混むことはなく、自分のペースで観て回ることができました。鑑賞時間を1時間としましたが、これは私は何度か行ったことがあるので、かなり早足で回っているためです。じっくり見たら1日中かかるくらい展示品はあります。
ここの常設は以前もご紹介しましたが、今回は以前ご紹介しなかったものを中心にご紹介しようと思います。地球館・日本館はルールを守れば写真撮影可能ですので、今回も撮ってきた写真を使ってご紹介しようと思います。
参考記事:国立科学博物館の案内 (地球館)
<地下3F [宇宙・物質・法則 / 科博の活動] -自然“しくみ”を探る-> ★こちらで観られます
今回も一番深い地下3階から上に登っていくルートで観てきました。まずは宇宙や物理法則のコーナーです。
これは太陽の内部の模型。中心の温度は1,600万度なのだとか!

これは霧箱というもの。インスタレーション作品のように箱の中で煙が動いて光の帯のようなものが見えます。

これは宇宙線のような電気を帯びた粒子が通るとその軌跡が見えるという装置でした。宇宙線の他に電子や陽子、アルファ粒子なども検出できるようです。
これは1951年に作られた加速器。

日本の加速器は1930年代と世界的にも早く作られたそうですが、終戦直後の1945年に進駐軍に破壊されて東京湾に沈められたそうです。その後サイクトロンの発明者でノーベル賞を受賞したローレンスの提唱によって再建が進んだのがこちらのようでした。
こちらは中学・高校の教科書でお馴染みの周期表。

中に実物が入っているのが面白いです。
流石に放射性物質は入っていませんw 今話題のセシウムもあります(放射性ではないようです)

<地下2F [地球環境の変動と生物の進化 -誕生と絶滅の不思議-] -誕生と絶滅の不思議-> ★こちらで観られます
続いて地下2階は生物の進化の歴史です。
左はコロンビアマンモス。右はオオツノジカ。


この辺には他にも色々な生物の骨格が残っています。また、人類の進化のコーナーもあります。
<地下1F [地球環境の変動と生物の進化 -恐竜の謎を探る-] -恐竜の謎を探る-> ★こちらで観られます
地下1階は恐竜のコーナー。今回の特別展を観たならここも寄らないと損ですね。
左はカモハシ竜。右はステゴサウルスの仲間かな。


ここには他にもティラノサウルス?もいて迫力があります。
<1F [地球の多様な生き物たち] -みんな、かかわりあって生きている-> ★こちらで観られます
続いて1階は現代の生き物についてのコーナーです。
これはユキヒョウ。可愛らしいですが、野生的な姿です。

左は無数の巻貝(イモガイ)。右は様々な進化を遂げた動物たち。


この辺は蝶の標本などもあり、多種多様な生き物の進化を一気に観ることができます。
ペンギンとシロイワヤギ。掛け値なしに可愛い^^


<2F [科学と技術の歩み / たんけん広場-身近な科学] -私たちは考え、手を使い、創ってきた-> ★こちらで観られます
2階は再び科学に関するコーナー。ここにはかつて開発された技術の粋が展示されています。
これは1925年に作られたオートモ号。

1924年から4年間で300台製造されたそうで、国産量産車のさきがけとなったそうです。
宇宙開発に関するコーナーもあります。

<3F 大地を駆ける生命 / たんけん広場-発見の森] -力強く生きる哺乳類と鳥類をみる-> ★こちらで観られます
私が一押しなのが最上階の3階のヨシモトコレクションというハワイの日系2世の方の剥製コレクションです。ここは一度は観ておかないと勿体無いくらいです。
いつ来ても壮観な眺めです。しかも全部本物だというのが驚き。

こちらは白熊。

近くにはパンダもいます。
左は今にも飛びかかってきそうな豹。右は鳥たち。


本当に生きているように見える展示方法も面白いです。
ということで、今回は短時間で観て回りましたが、興味の尽きない内容となっていました。子供を連れて恐竜展に行く人も多いと思いますが、子供の頃にこうした科学や生物の面白さに触れることが出来るのは人生の財産になると思いますので、是非地球館も訪れてみて欲しいです。(体力の問題はありますがw)
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プロフィール
Author:21世紀のxxx者
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
関東の方には休日のガイドやデートスポット探し、関東以外の方には東京観光のサイトとしてご覧頂ければと思います。
画像を大きめにしているので、解像度は1280×1024以上が推奨です。
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