Archive | 2013年03月
先日、前編・後編に分けて六本木アートナイトをご紹介しましたが、同じ日にミッドタウンの地下で開催中のストリートミュージアムも観てきました。

【展覧名】
ストリートミュージアム
【公式サイト】
http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/feature2013/blossom/street_museum.html
【会場】東京ミッドタウン プラザB1F メトロアベニュー他
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2013年3月20日(水)~4月14日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日20時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
六本木にはしょっちゅう行くのでこの展示をやっている通路は何度か通っているのですが、アートナイトの日だけはちょっと混んでいましたがそれ以外の時は空いています。
さて、この展示は昨年も同じ時期に開催されていたもので、ミッドタウンの地下通路で行われている展示です。今年は2012年のTokyo Midtown Awardのアートコンペ受賞作家6組の作品が展示されていて、写真を撮ってきました。せっかくなので全員紹介しておこうと思います。
参考記事:ストリートミュージアム (東京ミッドタウン)
大村雪乃 「Beautiful Japan」

こちらは綺麗な夜景を描いた作品に見えるのですが、実は単なる絵ではありません。
近寄ってみると、何と丸いシールを使って絵を表現していることが分かります。

点描ならよく観ますが、大小カラフルなシールで絵を作るとは驚きの発想でした。この他にも花畑を描いた作品などもあり、シールだけでここまで表現できるのか感心させられました。
林田健 「心臓」

こちらはアートナイトの日に作家さんがライブでペインティングしていました。まさに心臓を思わせるダイナミックで力強い作品で、その大きさにもエネルギーが感じられました。
宮本宗 「Climbing On The Roof/Life-sized scenery」


煙突や鉄塔に足が生えた鉄塔人間といくつかの鉄塔が並んだ作品。ちょっとシュールで面白いw 詳しい意図は分かりませんが、現代日本の問題に注目した社会派の作品とのことで、もしかしたら昨今の電力問題などに関係あるのかな??
角文平 「SPACE HOUSE」

こちらは天井にいくつか宙吊りになっていました。これは気が付かない人も多そう、
よく観ると人口衛星を思わせる家の形をしています。

これは限界まで高層化した住宅がついに宇宙に出て行ったという作品のようでした。

何かちょっと可愛らしさと宇宙的なものを感じます。
太田遼 「君は、中に入れるか?」

こちらは柱を作品にしたもので、これは裏返しになった柱のようです。土管のように見えるw
中に入れるか?というタイトルですが、↓これなら入ろうと思えば入れるんじゃないかなw

しかしここで疑問が。裏返しになっているので、この中は外側なわけで、表面のほうが内側なのでは?? これは謎かけみたいなものかなw
下平千夏 「β - 咽ぶ」

こちらは1点だけ離れた所に置かれていました。正20面体の1面1面から枝を伸ばす木を表しているようで、浮かぶように展示されていました。私には海中の植物みたいに思えたかな。
ということで、小展ながらも今年も面白い作品を見ることができました。特にお気に入りは大村雪乃 氏のシールの作品です。実際に見に行くとまた違って見えますので、近くを通る方はちょっと寄ってみると楽しいと思います。
参照記事:★この記事を参照している記事

【展覧名】
ストリートミュージアム
【公式サイト】
http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/feature2013/blossom/street_museum.html
【会場】東京ミッドタウン プラザB1F メトロアベニュー他
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2013年3月20日(水)~4月14日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間15分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日20時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
六本木にはしょっちゅう行くのでこの展示をやっている通路は何度か通っているのですが、アートナイトの日だけはちょっと混んでいましたがそれ以外の時は空いています。
さて、この展示は昨年も同じ時期に開催されていたもので、ミッドタウンの地下通路で行われている展示です。今年は2012年のTokyo Midtown Awardのアートコンペ受賞作家6組の作品が展示されていて、写真を撮ってきました。せっかくなので全員紹介しておこうと思います。
参考記事:ストリートミュージアム (東京ミッドタウン)
大村雪乃 「Beautiful Japan」

こちらは綺麗な夜景を描いた作品に見えるのですが、実は単なる絵ではありません。
近寄ってみると、何と丸いシールを使って絵を表現していることが分かります。

点描ならよく観ますが、大小カラフルなシールで絵を作るとは驚きの発想でした。この他にも花畑を描いた作品などもあり、シールだけでここまで表現できるのか感心させられました。
林田健 「心臓」

こちらはアートナイトの日に作家さんがライブでペインティングしていました。まさに心臓を思わせるダイナミックで力強い作品で、その大きさにもエネルギーが感じられました。
宮本宗 「Climbing On The Roof/Life-sized scenery」



煙突や鉄塔に足が生えた鉄塔人間といくつかの鉄塔が並んだ作品。ちょっとシュールで面白いw 詳しい意図は分かりませんが、現代日本の問題に注目した社会派の作品とのことで、もしかしたら昨今の電力問題などに関係あるのかな??
角文平 「SPACE HOUSE」

こちらは天井にいくつか宙吊りになっていました。これは気が付かない人も多そう、
よく観ると人口衛星を思わせる家の形をしています。

これは限界まで高層化した住宅がついに宇宙に出て行ったという作品のようでした。

何かちょっと可愛らしさと宇宙的なものを感じます。
太田遼 「君は、中に入れるか?」


こちらは柱を作品にしたもので、これは裏返しになった柱のようです。土管のように見えるw
中に入れるか?というタイトルですが、↓これなら入ろうと思えば入れるんじゃないかなw

しかしここで疑問が。裏返しになっているので、この中は外側なわけで、表面のほうが内側なのでは?? これは謎かけみたいなものかなw
下平千夏 「β - 咽ぶ」

こちらは1点だけ離れた所に置かれていました。正20面体の1面1面から枝を伸ばす木を表しているようで、浮かぶように展示されていました。私には海中の植物みたいに思えたかな。
ということで、小展ながらも今年も面白い作品を見ることができました。特にお気に入りは大村雪乃 氏のシールの作品です。実際に見に行くとまた違って見えますので、近くを通る方はちょっと寄ってみると楽しいと思います。
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昨日はFC2が落ちていて更新できなかったので、今日は2記事目です。前々回、前回とご紹介した六本木アートナイトに行った際、ミッドタウンの入口にあるザ・リッツ・カールトン カフェ&デリでお茶して来ました。

【店名】
ザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://www.ritzcarlton.com/ja/Properties/Tokyo/Dining/Cafe_Deli/Default.htm
食べログ:http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13037995/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
六本木駅/乃木坂駅
【近くの美術館】
サントリー美術館
21_21 DESIGN SIGHT
国立新美術館
など
【この日にかかった1人の費用】
1300円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_④_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日20時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
アートナイトの日に行ったのですが、意外と空いていてすんなり入ることが出来ました。普段は混んでいるお店なので時間帯によっては中々入れない時もあると思います。
さて、このお店はかの有名なホテルリッツカールトンの併設のカフェで、ミッドタウンの入口付近にあります。ホテル利用者でなくても利用できるし、持ち帰りもできるので人気があるようです。
中はこんな感じ。こざっぱりしていて意外と高級感はないかなw 外の席もありましたが寒い日の夜だったので勿論中の席にしました。

ガラス張りで外が見えるので開放感がありますが、ごった返している人たちの目に晒されるので落ち着くかどうかは人によるかもしれません。
行った時間が遅かったこともあり、いくつかオーダーできないメニューもあったのですが、この日は飲み物付きのワッフル ミックスベリー+バニラアイス(1300円+サービス税)を頼みました。
こちらがワッフル。

丁度良い甘さで、各種ベリーが非常にぷりっとしていて美味しかったです。量もあるので2人で1つで十分くらいでした。
飲み物はコーヒーにしました。

コクと苦味があり、甘いものにぴったりでした。本格派で美味しいです。
連れはビューティフルハーブスというハーブティー(450円)を頼んでいました。

こちらは香りが良く、色も綺麗で美味しそうでした。
ということで、どれだけ高級な店なのだろうか?と危惧したものの意外にもお手頃な価格で美味しいワッフルとお茶を楽しむことができました。今回は頼めませんでしたが、ここはパンやケーキも評判なので、いずれ再訪しようと思います。これは混むのも納得かなw

【店名】
ザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://www.ritzcarlton.com/ja/Properties/Tokyo/Dining/Cafe_Deli/Default.htm
食べログ:http://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13037995/
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】
六本木駅/乃木坂駅
【近くの美術館】
サントリー美術館
21_21 DESIGN SIGHT
国立新美術館
など
【この日にかかった1人の費用】
1300円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_④_5_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日20時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
アートナイトの日に行ったのですが、意外と空いていてすんなり入ることが出来ました。普段は混んでいるお店なので時間帯によっては中々入れない時もあると思います。
さて、このお店はかの有名なホテルリッツカールトンの併設のカフェで、ミッドタウンの入口付近にあります。ホテル利用者でなくても利用できるし、持ち帰りもできるので人気があるようです。
中はこんな感じ。こざっぱりしていて意外と高級感はないかなw 外の席もありましたが寒い日の夜だったので勿論中の席にしました。

ガラス張りで外が見えるので開放感がありますが、ごった返している人たちの目に晒されるので落ち着くかどうかは人によるかもしれません。
行った時間が遅かったこともあり、いくつかオーダーできないメニューもあったのですが、この日は飲み物付きのワッフル ミックスベリー+バニラアイス(1300円+サービス税)を頼みました。
こちらがワッフル。

丁度良い甘さで、各種ベリーが非常にぷりっとしていて美味しかったです。量もあるので2人で1つで十分くらいでした。
飲み物はコーヒーにしました。

コクと苦味があり、甘いものにぴったりでした。本格派で美味しいです。
連れはビューティフルハーブスというハーブティー(450円)を頼んでいました。

こちらは香りが良く、色も綺麗で美味しそうでした。
ということで、どれだけ高級な店なのだろうか?と危惧したものの意外にもお手頃な価格で美味しいワッフルとお茶を楽しむことができました。今回は頼めませんでしたが、ここはパンやケーキも評判なので、いずれ再訪しようと思います。これは混むのも納得かなw
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今日は前回に引き続き、六本木アートナイト2013の後編です。前編ではミッドタウンの様子をご紹介しましたが、今日は六本木ヒルズと国立新美術館の様子をご紹介しようと思います。
前編はこちら
まずは概要のおさらいです。
【展覧名】
六本木アートナイト2013
【公式サイト】
http://www.roppongiartnight.com/
【会場】
六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、
国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース
【最寄】
千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】
2013年3月23日(土)10:00 ~ 3月24日(日)18:00
コアタイム 3月23日(土)17:55【日没】 ~ 3月24日(日)5:39【日の出】
【感想】
前編でご紹介したミッドタウンから、大通り沿いに六本木ヒルズに向かいました。その途中にも作品はいくつか置かれていました。
Jampel Cheda+日比野克彦 「今日から明日丸」

こちらはブータンの作家が作った旗をアートブネに装飾した作品。1枚1枚にプリントされていて、中にはドラえもんのようなキャラクターが描かれている旗などもありました。今回のアートブネの中でも派手な船です。
「TANeFUNe《種は船~航海プロジェクト》」

これは見た目は簡素な感じの船ですが、舞鶴で作られ81日間かけて新潟まで航海したものだそうです。足元にはその記録映像が映されていました。映像は見づらいのでちょっと分かりづらいですw
山本高之 「どうぶつたちの一週間」

これは映像で、動物園を背景に子供たちが一週間の歌(ロシアの民謡)を歌うという作品です。後ろの子供たちは揺れながらリズムを取ったりしているのですが、揺れ方が逆だったり歌が下手な子がいたりと、観ている人たちから笑いもおきていました。可愛いような可笑しいようなw
村上慧 「他人のトンネル」

こちらは入口が2つあるトンネルで、10分くらい並んで体験しました。こちらが入ると同時に向こうの入口からも人がやってきて、トンネルの中で2人だけでコミュニケーションをとるという作品です。私の時は若い女性がやってきて、アートナイトの情報交換をしました。結構話し込んでしまった…w 偶然の出会いが楽しめる作品でした。
五十嵐靖晃 「そらあみ-六本木-」

これは漁網のようなものが吊らされている作品で、巨大なタペストリーのようにも見えます。この場で編んでいる方もいて、1つ1つ織り込まれているのがよく分かりました。中々圧巻の作品です。
「FUNEプロ《六本木造船所》」

今回のテーマであるアートブネを制作するワークショップもありました。ダンボールの船にシールのようなものを貼って、作品を製作する人たちで賑わっていました。
こちらは毎年恒例の響のラウンジコーナー

今年は沢山の瓶を並べて1つの作品のようになっていました。綺麗です。

山川冬樹 「六本木ヒルズ人力発電所」

こちらは自転車で発電してガラスの中でプラズマのようなものを発生させる作品。これも参加型のようでしたが、私は体力が尽きかけていたのでやりませんでしたw
陸前高田[みんなの家]チーム(伊東豊雄、乾久美子、藤本壮介、平田晃久、畠山直哉) 「[みんなの家]丸」

先日、建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を受賞したばかりの伊東豊雄らの作品も展示されていました。これは陸前高田に伝わる海上七夕の再現なのだとか。確かに七夕っぽい装飾です。東北への思いが伝わって来ました。
参考記事:ここに、建築は、可能か 第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館帰国展 (TOTOギャラリー・間)
日比野克彦 「TRIP→プロジェクト」

こちらは今回のシンボルとなっていた燈台のモニュメント。思ったよりは大きくないw(去年のヤヨイちゃんが大きかっただけかもしれませんが) 中では火が燃えていて、たまに落ちてきていました。燃えていたのは陸前高田で被害を受けた塩害杉で作った炭だったのだとか。
宇治野宗輝 「ライトアップフューチャー丸」

こちらは家電などを組み合わせて作った強い照明の船。ここではパフォーマンスなどが行われたようですが、この時はイベントをやっていませんでした。
この近くには屋台が沢山出ていました。私も豚汁を食べて身体を温めました。
日比野克彦 「動きたい水灯台・動かない土灯台」

こちらは毛利庭園の水辺に浮かんでいた作品。どちらも船の上に乗っているように見えましたが片方は動かないのかな?w ちょっと意図がわかりませんでした。
安藤孝浩 「バイオフォトン trip to the elementary particle」

この半円ドームは、植物の発芽時の発光現象(バイオフォトン)を映し出す作品のようでした。かなり並んでいたので外からしか観ませんでしたが、中では人の動きに反応して光っていたようです。
毛利庭園も桜が満開でした。

これは作品名が分かりませんでしたが、ヘルメットについたカメラで撮った顔が、人型のモニタに映し出されるというものでした。

中々枠に入らないようでしたが面白い発想です。
これは昔懐かしのナイトライダーの再現。これは若い人は知らないのではw

ドコモの音声を使ったカーナビのプロモーションのようですが、時代はついにここまできました。キット気分になれるのかなw
続いて、国立新美術館の周辺に向かいました。
志村信裕 「hundred of boots」

これは長靴で型取りしたロウソクに火をともすという作品。
近くに寄るとこんな感じ。何だか神秘的な雰囲気です。

柴田雄輔 「クリーニング・ディスコ」

これは閉鎖されたクリーニング店の中でディスコのようにボディコンギャルが踊りまくるという作品です。私が観に行った時は何も起きていないただのクリーニング店でしたが…w 非常に観たかったのに、時間がいまいちわからず結局観られず終いでした。
國安孝昌 「往く鳥の御座2013-01」

こちらは以前ご紹介したアーティスト・ファイル2013に出品されている國安氏の作品。この独特の造形で遠目でも國安氏の作品だと分かりました。アーティスト・ファイル2013には圧巻の作品もあるので、これを観て気になった方は展示のほうも見てみることをお勧めします。
参考記事:アーティスト・ファイル2013―現代の作家たち (国立新美術館)
浅井裕介 「混生系譜丸」

こちらはマスキングテープでアートブネをおおった作品。網目のようにテープが張られていました。
中はこんな感じ。一面に絵画が描かれていて、全体をキャンバスのように見立てているようでした。

岩井優 「ホワイトビル・ウォッシング」

こちらはこの前までメルセデスのお店があった所の裏側の工事現場にありました。
作者がプノンペンにあるホワイトビルというスラムに滞在した時に制作した作品で、現地の人たちを巻き込んで実施した大規模なビルの掃除の記録が映し出されているようでした。
ということで、今年はあまりパフォーマンスを見られなかったこともあってか、ちょっと地味な印象を受けましたw 作品自体が例年に比べて少なかったように感じたかな。とは言え、面白い作品もあったので楽しむことができました。また来年も開催されたら観に行こうと思います。
参照記事:★この記事を参照している記事
前編はこちら
まずは概要のおさらいです。
【展覧名】
六本木アートナイト2013
【公式サイト】
http://www.roppongiartnight.com/
【会場】
六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、
国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース
【最寄】
千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】
2013年3月23日(土)10:00 ~ 3月24日(日)18:00
コアタイム 3月23日(土)17:55【日没】 ~ 3月24日(日)5:39【日の出】
【感想】
前編でご紹介したミッドタウンから、大通り沿いに六本木ヒルズに向かいました。その途中にも作品はいくつか置かれていました。
Jampel Cheda+日比野克彦 「今日から明日丸」

こちらはブータンの作家が作った旗をアートブネに装飾した作品。1枚1枚にプリントされていて、中にはドラえもんのようなキャラクターが描かれている旗などもありました。今回のアートブネの中でも派手な船です。
「TANeFUNe《種は船~航海プロジェクト》」


これは見た目は簡素な感じの船ですが、舞鶴で作られ81日間かけて新潟まで航海したものだそうです。足元にはその記録映像が映されていました。映像は見づらいのでちょっと分かりづらいですw
山本高之 「どうぶつたちの一週間」

これは映像で、動物園を背景に子供たちが一週間の歌(ロシアの民謡)を歌うという作品です。後ろの子供たちは揺れながらリズムを取ったりしているのですが、揺れ方が逆だったり歌が下手な子がいたりと、観ている人たちから笑いもおきていました。可愛いような可笑しいようなw
村上慧 「他人のトンネル」

こちらは入口が2つあるトンネルで、10分くらい並んで体験しました。こちらが入ると同時に向こうの入口からも人がやってきて、トンネルの中で2人だけでコミュニケーションをとるという作品です。私の時は若い女性がやってきて、アートナイトの情報交換をしました。結構話し込んでしまった…w 偶然の出会いが楽しめる作品でした。
五十嵐靖晃 「そらあみ-六本木-」

これは漁網のようなものが吊らされている作品で、巨大なタペストリーのようにも見えます。この場で編んでいる方もいて、1つ1つ織り込まれているのがよく分かりました。中々圧巻の作品です。
「FUNEプロ《六本木造船所》」

今回のテーマであるアートブネを制作するワークショップもありました。ダンボールの船にシールのようなものを貼って、作品を製作する人たちで賑わっていました。
こちらは毎年恒例の響のラウンジコーナー

今年は沢山の瓶を並べて1つの作品のようになっていました。綺麗です。

山川冬樹 「六本木ヒルズ人力発電所」

こちらは自転車で発電してガラスの中でプラズマのようなものを発生させる作品。これも参加型のようでしたが、私は体力が尽きかけていたのでやりませんでしたw
陸前高田[みんなの家]チーム(伊東豊雄、乾久美子、藤本壮介、平田晃久、畠山直哉) 「[みんなの家]丸」

先日、建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を受賞したばかりの伊東豊雄らの作品も展示されていました。これは陸前高田に伝わる海上七夕の再現なのだとか。確かに七夕っぽい装飾です。東北への思いが伝わって来ました。
参考記事:ここに、建築は、可能か 第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館帰国展 (TOTOギャラリー・間)
日比野克彦 「TRIP→プロジェクト」

こちらは今回のシンボルとなっていた燈台のモニュメント。思ったよりは大きくないw(去年のヤヨイちゃんが大きかっただけかもしれませんが) 中では火が燃えていて、たまに落ちてきていました。燃えていたのは陸前高田で被害を受けた塩害杉で作った炭だったのだとか。
宇治野宗輝 「ライトアップフューチャー丸」

こちらは家電などを組み合わせて作った強い照明の船。ここではパフォーマンスなどが行われたようですが、この時はイベントをやっていませんでした。
この近くには屋台が沢山出ていました。私も豚汁を食べて身体を温めました。
日比野克彦 「動きたい水灯台・動かない土灯台」

こちらは毛利庭園の水辺に浮かんでいた作品。どちらも船の上に乗っているように見えましたが片方は動かないのかな?w ちょっと意図がわかりませんでした。
安藤孝浩 「バイオフォトン trip to the elementary particle」

この半円ドームは、植物の発芽時の発光現象(バイオフォトン)を映し出す作品のようでした。かなり並んでいたので外からしか観ませんでしたが、中では人の動きに反応して光っていたようです。
毛利庭園も桜が満開でした。


これは作品名が分かりませんでしたが、ヘルメットについたカメラで撮った顔が、人型のモニタに映し出されるというものでした。

中々枠に入らないようでしたが面白い発想です。
これは昔懐かしのナイトライダーの再現。これは若い人は知らないのではw

ドコモの音声を使ったカーナビのプロモーションのようですが、時代はついにここまできました。キット気分になれるのかなw
続いて、国立新美術館の周辺に向かいました。
志村信裕 「hundred of boots」

これは長靴で型取りしたロウソクに火をともすという作品。
近くに寄るとこんな感じ。何だか神秘的な雰囲気です。

柴田雄輔 「クリーニング・ディスコ」

これは閉鎖されたクリーニング店の中でディスコのようにボディコンギャルが踊りまくるという作品です。私が観に行った時は何も起きていないただのクリーニング店でしたが…w 非常に観たかったのに、時間がいまいちわからず結局観られず終いでした。
國安孝昌 「往く鳥の御座2013-01」

こちらは以前ご紹介したアーティスト・ファイル2013に出品されている國安氏の作品。この独特の造形で遠目でも國安氏の作品だと分かりました。アーティスト・ファイル2013には圧巻の作品もあるので、これを観て気になった方は展示のほうも見てみることをお勧めします。
参考記事:アーティスト・ファイル2013―現代の作家たち (国立新美術館)
浅井裕介 「混生系譜丸」

こちらはマスキングテープでアートブネをおおった作品。網目のようにテープが張られていました。
中はこんな感じ。一面に絵画が描かれていて、全体をキャンバスのように見立てているようでした。

岩井優 「ホワイトビル・ウォッシング」

こちらはこの前までメルセデスのお店があった所の裏側の工事現場にありました。
作者がプノンペンにあるホワイトビルというスラムに滞在した時に制作した作品で、現地の人たちを巻き込んで実施した大規模なビルの掃除の記録が映し出されているようでした。
ということで、今年はあまりパフォーマンスを見られなかったこともあってか、ちょっと地味な印象を受けましたw 作品自体が例年に比べて少なかったように感じたかな。とは言え、面白い作品もあったので楽しむことができました。また来年も開催されたら観に行こうと思います。
参照記事:★この記事を参照している記事
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以前予告をしましたが、この前の土日は六本木でアートナイトが開催されていました。もう終わってしまいましたが今年も写真を撮ってきましたので、前編と後編に分けてご紹介しようと思います。
参考記事:「六本木アートナイト2013」と「アートフェア東京2013」の予告

【展覧名】
六本木アートナイト2013
【公式サイト】
http://www.roppongiartnight.com/
【会場】
六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、
国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース
【最寄】
千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】
2013年3月23日(土)10:00 ~ 3月24日(日)18:00
コアタイム 3月23日(土)17:55【日没】 ~ 3月24日(日)5:39【日の出】
【感想】
この日は寒く、強い風も吹いていましたがどこに行っても人だかりができるほどの盛況ぶりでした。こんなに混んでたのは昨年以上だったかも。
さて今回で5年目(実質4回目)となるアートナイトですが、今年は六本木ヒルズ、ミッドタウン、国立新美術館周辺、そして六本木商店街が主な会場となっていました。六本木商店街のほうは作品が見つからなかったので素通りしたのですが、他の3会場については夕方から観て周ることができました。(しかしイベントなどは時間が合わずほとんど観られませんでしたw) 今年は去年に比べると一気に作品が減った気がしますが、写真と共に振り返ってみようと思います。今日はまずミッドタウン周辺についてです。
参考記事:
「写真で旅する世界遺産」と「六本木アートナイト」と桜装飾 (2009年)
六本木アートナイト2010 (前編)
六本木アートナイト2010 (後編)
六本木アートナイト2012 (前編)
六本木アートナイト2012 (後編)
※2011年は東日本大震災で中止
まずミッドタウンに着くと、満開の桜がライトアップされていました。

若干紫がかっていて幻想的な感じです。
屋外にも飲食スペースが設けられていて、お祭りっぽい感じがありました。

外はめちゃくちゃ寒かったので大変だったと思いますが…w
寒いので早々に中に入りました。これはアートナイトとは直接関係ないですが、ミッドタウンは毎年この時期にこうした花を飾っています。

華やかで春らしい雰囲気です。
アトリウムで19時から「ブランシュ・ネージュ~「Le Banquet」(ル・バンケ/饗宴)~」というのが始まるというので観てきました。

これは2010年にフランスのポンピドゥセンターに招かれた白雪姫たちが繰り広げたパフォーマンスだそうで、このテーブルを中心に演じられます。
しばらくすると沢山の白雪姫たちがやってきました。

この白雪姫たちがお互いにパントマイムのような感じでコミュニケーションを取りつつ晩餐をしていました。
中にはマシンガンを持って護衛するような白雪姫も…。

BGMでヘリの音がしたり、警告が流れたりと結構物騒な感じもするかな。この後も15分か20分くらい観ていたのですが、さっぱり分からなかったので途中で他の作品を見に行くことにしましたw
これは先ほどのブランシュ・ネージュと同じアトリウムにあったChim↑Pomの巨大矢印。

点滅しながら浮かんでいました。
アトリウムから正面入口に向かおうとしたら怪しげな傘の集団を発見!

こちらは「スーフルール ―ささやきの詩想レジスタンス」という作品で、東京演劇集団風?という方たちがこの傘と長い筒を持って列をなしていました。
ついて行くと、地下のプラザ辺りで観客に傘を渡して筒で何かを囁いていました。

残念ながら私は囁いて貰えませんでしたが、これは詩や哲学、文学などを囁いているそうです。
地下から地上に上がると、「Apple Bear丸」という船がありました。

よく観ると長い風船を加工して作った熊?がぎっしりと船の周りに詰まっていました。近くに行くと風船の匂いがしますw
船に乗っていたのがこのリンゴを頭に乗せている熊。

見ているとどんどん風船を加工していました。なかなか気さくなやつですw
近くには「シャウティングスター丸」という船もありました。

こちらは側面に筒が並んでいる船で、ピンクのリボンのついている筒に向かって何かを叫ぶと、それが時間差で外に反響してくる仕掛けとなっていました。みんな思い切り叫んでいて中々楽しかったです。どうやらこれは偶然の交流をテーマにしているようです。
ミッドタウンのツタヤではイチハラヒロコの恋みくじを1回100円でひくことができました。
参考記事:イチハラヒロコ展「期待して当たり前なんだし。」 (東京ミッドタウン)

10分くらい並んだかな。40種類くらいの中から言葉が選ばれます。
私が引いたのはこちら。

連れは苦笑してましたw
一方、連れはこちら。

この組み合わせはどういうこっちゃw 声に出すと中々癖になる言葉のようでした。
続いてはミッドタウンの入口。こちらには「デザインあ展」特別オブジェ 関口光太郎「あ」が置かれていました。

これは21_21 DESIGN SIGHTのデザインあ展の特別コンテンツとして作られたようです。ちなみにこの日のデザインあ展はこの前以上の大行列が出来ていました。だいぶ人気で混雑してますね…。
参考記事:デザインあ展 (21_21 DESIGN SIGHT)
いかつい感じですが、よくみるとビルなどが積み重なっています。

さらに拡大すると生き生きとした人々が表されていました。

この他にも、私は行きませんでしたが、この日はミッドタウンでG-tokyoも開催されていたようです。
参考リンク:
G-tokyo 2013公式サイト
参考記事:
G-tokyo 2011 (森アーツセンターギャラリー)
G-tokyo 2010 (森アーツセンターギャラリー)
ということで、今年も多くの人で盛り上がりを見せていました。しかし点数が減ったし作品も若干地味になってる気がしないでもないw この後は六本木ヒルズと国立新美術館も周ってきましたので、次回はそれをご紹介しようと思います。
→ 後編はこちら
参照記事:★この記事を参照している記事
参考記事:「六本木アートナイト2013」と「アートフェア東京2013」の予告

【展覧名】
六本木アートナイト2013
【公式サイト】
http://www.roppongiartnight.com/
【会場】
六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、
国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース
【最寄】
千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅
【会期】
2013年3月23日(土)10:00 ~ 3月24日(日)18:00
コアタイム 3月23日(土)17:55【日没】 ~ 3月24日(日)5:39【日の出】
【感想】
この日は寒く、強い風も吹いていましたがどこに行っても人だかりができるほどの盛況ぶりでした。こんなに混んでたのは昨年以上だったかも。
さて今回で5年目(実質4回目)となるアートナイトですが、今年は六本木ヒルズ、ミッドタウン、国立新美術館周辺、そして六本木商店街が主な会場となっていました。六本木商店街のほうは作品が見つからなかったので素通りしたのですが、他の3会場については夕方から観て周ることができました。(しかしイベントなどは時間が合わずほとんど観られませんでしたw) 今年は去年に比べると一気に作品が減った気がしますが、写真と共に振り返ってみようと思います。今日はまずミッドタウン周辺についてです。
参考記事:
「写真で旅する世界遺産」と「六本木アートナイト」と桜装飾 (2009年)
六本木アートナイト2010 (前編)
六本木アートナイト2010 (後編)
六本木アートナイト2012 (前編)
六本木アートナイト2012 (後編)
※2011年は東日本大震災で中止
まずミッドタウンに着くと、満開の桜がライトアップされていました。


若干紫がかっていて幻想的な感じです。
屋外にも飲食スペースが設けられていて、お祭りっぽい感じがありました。

外はめちゃくちゃ寒かったので大変だったと思いますが…w
寒いので早々に中に入りました。これはアートナイトとは直接関係ないですが、ミッドタウンは毎年この時期にこうした花を飾っています。

華やかで春らしい雰囲気です。
アトリウムで19時から「ブランシュ・ネージュ~「Le Banquet」(ル・バンケ/饗宴)~」というのが始まるというので観てきました。

これは2010年にフランスのポンピドゥセンターに招かれた白雪姫たちが繰り広げたパフォーマンスだそうで、このテーブルを中心に演じられます。
しばらくすると沢山の白雪姫たちがやってきました。

この白雪姫たちがお互いにパントマイムのような感じでコミュニケーションを取りつつ晩餐をしていました。
中にはマシンガンを持って護衛するような白雪姫も…。

BGMでヘリの音がしたり、警告が流れたりと結構物騒な感じもするかな。この後も15分か20分くらい観ていたのですが、さっぱり分からなかったので途中で他の作品を見に行くことにしましたw
これは先ほどのブランシュ・ネージュと同じアトリウムにあったChim↑Pomの巨大矢印。

点滅しながら浮かんでいました。
アトリウムから正面入口に向かおうとしたら怪しげな傘の集団を発見!

こちらは「スーフルール ―ささやきの詩想レジスタンス」という作品で、東京演劇集団風?という方たちがこの傘と長い筒を持って列をなしていました。
ついて行くと、地下のプラザ辺りで観客に傘を渡して筒で何かを囁いていました。

残念ながら私は囁いて貰えませんでしたが、これは詩や哲学、文学などを囁いているそうです。
地下から地上に上がると、「Apple Bear丸」という船がありました。

よく観ると長い風船を加工して作った熊?がぎっしりと船の周りに詰まっていました。近くに行くと風船の匂いがしますw
船に乗っていたのがこのリンゴを頭に乗せている熊。

見ているとどんどん風船を加工していました。なかなか気さくなやつですw
近くには「シャウティングスター丸」という船もありました。

こちらは側面に筒が並んでいる船で、ピンクのリボンのついている筒に向かって何かを叫ぶと、それが時間差で外に反響してくる仕掛けとなっていました。みんな思い切り叫んでいて中々楽しかったです。どうやらこれは偶然の交流をテーマにしているようです。
ミッドタウンのツタヤではイチハラヒロコの恋みくじを1回100円でひくことができました。
参考記事:イチハラヒロコ展「期待して当たり前なんだし。」 (東京ミッドタウン)


10分くらい並んだかな。40種類くらいの中から言葉が選ばれます。
私が引いたのはこちら。

連れは苦笑してましたw
一方、連れはこちら。

この組み合わせはどういうこっちゃw 声に出すと中々癖になる言葉のようでした。
続いてはミッドタウンの入口。こちらには「デザインあ展」特別オブジェ 関口光太郎「あ」が置かれていました。

これは21_21 DESIGN SIGHTのデザインあ展の特別コンテンツとして作られたようです。ちなみにこの日のデザインあ展はこの前以上の大行列が出来ていました。だいぶ人気で混雑してますね…。
参考記事:デザインあ展 (21_21 DESIGN SIGHT)
いかつい感じですが、よくみるとビルなどが積み重なっています。

さらに拡大すると生き生きとした人々が表されていました。

この他にも、私は行きませんでしたが、この日はミッドタウンでG-tokyoも開催されていたようです。
参考リンク:
G-tokyo 2013公式サイト
参考記事:
G-tokyo 2011 (森アーツセンターギャラリー)
G-tokyo 2010 (森アーツセンターギャラリー)
ということで、今年も多くの人で盛り上がりを見せていました。しかし点数が減ったし作品も若干地味になってる気がしないでもないw この後は六本木ヒルズと国立新美術館も周ってきましたので、次回はそれをご紹介しようと思います。
→ 後編はこちら
参照記事:★この記事を参照している記事
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今日で熱海の小旅行の記事も最終回。今回はそれ以外の観光施設などをまとめてご紹介しようと思います。
熱海へはスーパービュー踊り子で行きました。

天気は良かったですが、熱海までだと海に面している距離があまり無いので、スーパービューにした意味はあまりなかったかもw 席が広くて快適なのは良かったです。
熱海に着いて、とりあえずサンビーチを目指して散策していると途中で石舟庵という美味しそうな和菓子屋さんを発見。
参考リンク;石舟庵

このお店ではイートインスペースがあって、買ったものをその場でお茶を飲みながら頂けました。
ここで食べたいちご大福が非常に美味しかったです。いちご自体も甘くて爽やかでした。

その後もてくてくと歩いてサンビーチへ。

ここの景色は地中海の港を思わせる綺麗な光景でした。街自体は昭和っぽさMAXなのに不思議w この先に貫一とお宮の像もありますが、そこは2日目にタクシーからちょっと観た程度でした。
この日は桜が満開でした。何桜かは分かりません^^;

結構ピンク色でした。

ヨットハーバーもあって洒落た感じ。

その後もひたすら歩いて湾を歩いていきました。
湾の突端辺りにあるロープウェイに乗ってみることにしました。
参考リンク:熱海ロープウェイ

結構ぎゅぎゅうになるまで発車しなかったw
こちらが山頂。ある意味有名な秘宝館は山頂にあります。

私もこの秘宝館を観てきたのですが、ろくなもんじゃなかったw 安っぽくてひたすら下品なだけなので行くだけ時間の無駄です。
とりあえず山頂辺りから街を見下ろすとこんな感じ。

熱海は起伏があるので、こうした絶景ポイントも結構あります。
この山頂には人形館もありました。

こちらは行きませんでした。
こちらは熱海のどこからでも見える熱海城。

この城の由来は……1959年に観光施設として建てられました!w 紛らわしいけど歴史上には無かった城です。中は資料館や博物館になっているようでしたが別料金を払う気もしなかったので入りませんでした。
ただここは眺めだけは非常に綺麗なので、まあまあ行った甲斐はあったかな。

この後、前々回ご紹介した起雲閣などを見て周り、初日は早めに宿に行きました。泊まったのは熱海倶楽部迎賓館というホテル
参考リンク:
熱海倶楽部迎賓館

こちらはMOA美術館よりさらに山の上に行った所で、タクシーで行きました。私はMOA美術館に近いので選びましたが、ここはゴルフクラブのためのホテルと言った感じで、周りは森に囲まれていました。
部屋の中はこんな感じ。広々としていて落ち着いています。部屋からは海が望めました。

アメニティも充実しています。
部屋の中には源泉かけ流しの半露天風呂もあるので、3回くらい入りましたw

源泉なのでちょっと熱めでしたが、水を足して調整しました。
ここはホテル棟と本館が分かれていて、本館には大浴場があり、そちらでも1回入りました。また、食事も本館でした。結構行き来するのは面倒ですが食事も美味しかったです(写真が多くなるので食事は割愛)
本館には梅原龍三郎の「桃」という作品もありました。

そして2日目は最初に先日ご紹介したMOA美術館に行って、その後 ロープウェイの近くにある港から初島という島に行くことにしました。

船の中はこんな感じ。25分で静岡県唯一の有人離島に着きます。

初島の港。結構小さな島ですが、民宿やホテル、スパ施設などがあります。

島のあちこちに椰子の木が立っていてちょっと南国風。

ここでは島の湯というスパ施設に行ってみました。
参考リンク:島の湯

ここはちょっと塩気のあるお湯でした。男湯は海を眺めながら入れるのですが、女湯はあまり海が見えなかったそうです。
温泉の後は島内を散策しました。こちらは龍舌蘭が群生しているところ。

この植物は一生に一度だけ花を咲かすので、さすがに花は咲いていませんでしたw
しばらく行くと燈台もありました。

こちらも昇って見てみたら、熱海だけでなく伊東なども見えました。若干視界が悪くてぼんやりしてたけどw
燈台の近くには菜の花が沢山咲いていました。

ちょっと香りでむせるくらいでしたw
ということで、熱海を満喫してきました。最近では人気温泉ランキングでもあまり名前を見かけませんが、私は十分満足できました。関東圏からはすぐに行くことができるので、小旅行を検討する際には候補としてみるのも良いかと思います。
熱海へはスーパービュー踊り子で行きました。

天気は良かったですが、熱海までだと海に面している距離があまり無いので、スーパービューにした意味はあまりなかったかもw 席が広くて快適なのは良かったです。
熱海に着いて、とりあえずサンビーチを目指して散策していると途中で石舟庵という美味しそうな和菓子屋さんを発見。
参考リンク;石舟庵

このお店ではイートインスペースがあって、買ったものをその場でお茶を飲みながら頂けました。
ここで食べたいちご大福が非常に美味しかったです。いちご自体も甘くて爽やかでした。

その後もてくてくと歩いてサンビーチへ。

ここの景色は地中海の港を思わせる綺麗な光景でした。街自体は昭和っぽさMAXなのに不思議w この先に貫一とお宮の像もありますが、そこは2日目にタクシーからちょっと観た程度でした。
この日は桜が満開でした。何桜かは分かりません^^;

結構ピンク色でした。

ヨットハーバーもあって洒落た感じ。

その後もひたすら歩いて湾を歩いていきました。
湾の突端辺りにあるロープウェイに乗ってみることにしました。
参考リンク:熱海ロープウェイ

結構ぎゅぎゅうになるまで発車しなかったw
こちらが山頂。ある意味有名な秘宝館は山頂にあります。

私もこの秘宝館を観てきたのですが、ろくなもんじゃなかったw 安っぽくてひたすら下品なだけなので行くだけ時間の無駄です。
とりあえず山頂辺りから街を見下ろすとこんな感じ。

熱海は起伏があるので、こうした絶景ポイントも結構あります。
この山頂には人形館もありました。

こちらは行きませんでした。
こちらは熱海のどこからでも見える熱海城。

この城の由来は……1959年に観光施設として建てられました!w 紛らわしいけど歴史上には無かった城です。中は資料館や博物館になっているようでしたが別料金を払う気もしなかったので入りませんでした。
ただここは眺めだけは非常に綺麗なので、まあまあ行った甲斐はあったかな。

この後、前々回ご紹介した起雲閣などを見て周り、初日は早めに宿に行きました。泊まったのは熱海倶楽部迎賓館というホテル
参考リンク:

こちらはMOA美術館よりさらに山の上に行った所で、タクシーで行きました。私はMOA美術館に近いので選びましたが、ここはゴルフクラブのためのホテルと言った感じで、周りは森に囲まれていました。
部屋の中はこんな感じ。広々としていて落ち着いています。部屋からは海が望めました。

アメニティも充実しています。
部屋の中には源泉かけ流しの半露天風呂もあるので、3回くらい入りましたw

源泉なのでちょっと熱めでしたが、水を足して調整しました。
ここはホテル棟と本館が分かれていて、本館には大浴場があり、そちらでも1回入りました。また、食事も本館でした。結構行き来するのは面倒ですが食事も美味しかったです(写真が多くなるので食事は割愛)
本館には梅原龍三郎の「桃」という作品もありました。

そして2日目は最初に先日ご紹介したMOA美術館に行って、その後 ロープウェイの近くにある港から初島という島に行くことにしました。

船の中はこんな感じ。25分で静岡県唯一の有人離島に着きます。

初島の港。結構小さな島ですが、民宿やホテル、スパ施設などがあります。

島のあちこちに椰子の木が立っていてちょっと南国風。

ここでは島の湯というスパ施設に行ってみました。
参考リンク:島の湯

ここはちょっと塩気のあるお湯でした。男湯は海を眺めながら入れるのですが、女湯はあまり海が見えなかったそうです。
温泉の後は島内を散策しました。こちらは龍舌蘭が群生しているところ。

この植物は一生に一度だけ花を咲かすので、さすがに花は咲いていませんでしたw
しばらく行くと燈台もありました。

こちらも昇って見てみたら、熱海だけでなく伊東なども見えました。若干視界が悪くてぼんやりしてたけどw
燈台の近くには菜の花が沢山咲いていました。

ちょっと香りでむせるくらいでしたw
ということで、熱海を満喫してきました。最近では人気温泉ランキングでもあまり名前を見かけませんが、私は十分満足できました。関東圏からはすぐに行くことができるので、小旅行を検討する際には候補としてみるのも良いかと思います。
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前回ご紹介した起雲閣に行った際、中にある喫茶室やすらぎ というお店でお茶してきました。

【店名】
喫茶室やすらぎ
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://city.atami.shizuoka.jp/kiunkaku/sub04/index.html
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】来宮駅/熱海駅
【近くの美術館】
起雲閣の中のお店です
【この日にかかった1人の費用】
500円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_4_⑤_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
ちょうど満席くらいで、盛況のようでした。
こちらは元々、起雲閣が旅館だった頃のバーだったようで、今はカフェとなっています。店内もこんな感じで洒落た雰囲気。

カウンターもアール・ヌーヴォー/アール・デコ風です。

窓の外には庭園を望みます。こちらも非常に綺麗です。

私は起雲閣ブレンド珈琲(400円)を頼みました。

やや薄めで良い香りでした。あまり苦味や酸味は無いかな。 三味線の撥(ばち)の形のお菓子はクッキーで、こちらも美味しかったです。
連れは熱海紅茶~ロシアンティ風、だいだいマーマレードを添えて~(400円)でした。

隣に写っているだいだいマーマレード&クラッカー(100円)を貰って食べてみたら香り豊かで爽やかな美味しさでした。熱海はだいだいが名物なのだとか。
マーマレードが美味しかったのでお土産に買ってきました。家ではヨーグルトに入れたりして楽しんでいます。

ちょっと後ろにあったポン酢も気になって買ってきました。こちらも香りが良く、湯豆腐などに使いました。
ということで、非常に洒落たお店で名物を楽しむことができました。ケーキなどは無いのでお茶と軽いお菓子くらいですが、十分満足です。もし熱海に旅行することがあったら起雲閣に寄ってみることをお勧めします。

【店名】
喫茶室やすらぎ
【ジャンル】
カフェ
【公式サイト】
http://city.atami.shizuoka.jp/kiunkaku/sub04/index.html
※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。
【最寄駅】来宮駅/熱海駅
【近くの美術館】
起雲閣の中のお店です
【この日にかかった1人の費用】
500円程度
【味】
不味_1_2_3_④_5_美味
【接客・雰囲気】
不快_1_2_3_4_⑤_快適
【混み具合・混雑状況(土曜日15時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【総合満足度】
地雷_1_2_3_④_5_名店
【感想】
ちょうど満席くらいで、盛況のようでした。
こちらは元々、起雲閣が旅館だった頃のバーだったようで、今はカフェとなっています。店内もこんな感じで洒落た雰囲気。


カウンターもアール・ヌーヴォー/アール・デコ風です。

窓の外には庭園を望みます。こちらも非常に綺麗です。

私は起雲閣ブレンド珈琲(400円)を頼みました。

やや薄めで良い香りでした。あまり苦味や酸味は無いかな。 三味線の撥(ばち)の形のお菓子はクッキーで、こちらも美味しかったです。
連れは熱海紅茶~ロシアンティ風、だいだいマーマレードを添えて~(400円)でした。

隣に写っているだいだいマーマレード&クラッカー(100円)を貰って食べてみたら香り豊かで爽やかな美味しさでした。熱海はだいだいが名物なのだとか。
マーマレードが美味しかったのでお土産に買ってきました。家ではヨーグルトに入れたりして楽しんでいます。

ちょっと後ろにあったポン酢も気になって買ってきました。こちらも香りが良く、湯豆腐などに使いました。
ということで、非常に洒落たお店で名物を楽しむことができました。ケーキなどは無いのでお茶と軽いお菓子くらいですが、十分満足です。もし熱海に旅行することがあったら起雲閣に寄ってみることをお勧めします。
記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。


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今日も引き続き熱海の記事です。土曜日の午後に「起雲閣」という大正時代に建てられた大きな屋敷を観光してきました。
【公式サイト】
http://city.atami.shizuoka.jp/kiunkaku/sub05/index.html
http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=893
【最寄】来宮駅/熱海駅
ここは元々は1918年(大正7年)に内田信也(実業家で政治家)の別荘として建てられたもので、熱海の3大別荘の1つとされたそうです。そして1925年には根津嘉一郎(南海鉄道などの鉄道王。根津美術館の創始者)の手に渡り庭園などが整備されました。

1947年からは旅館として山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治、舟橋聖一、武田泰淳などの文豪に愛されたそうで、1999年まで営業していたようです。その後、熱海市が購入して2000年からは一般に公開されるようになりました。割と最近の観光施設です。
こちらは「麒麟」という部屋。1919年に内田信也に建てられたそうです。

気品ある青の壁(加賀の青漆喰)が落ち着いた佇まいの部屋でした。左下に写っている碁盤は以前ここで囲碁の試合が行われた時にもののようです。
これは「サンルーム」というアールデコ風のタイル張りの部屋。

天井からも光が差し込み、明るくて瀟洒な雰囲気です。ここから見る庭園の景色も非常に綺麗でした。
こちらは「玉姫」 1932年に建てられたそうで、日本の寺社や中国、アールデコなど組み合わされているそうです。

床も寄木のような感じになっていました。
「玉姫」の角度を変えた写真。

熱海が新婚旅行のメッカだった頃などは、ここにベッドを置いて特別室として泊まったお客さんもいたのだとか。
こちらは「玉姫」のとなりの「玉渓」

こちらは英国チューダー様式を用いているようです。ロッジみたいな感じですが、ここにも日本様式が取り入れられているようでした。
角度違いとステンドグラス。様々な装飾が美しい部屋でした。

こちらは麒麟の2階の「大鳳」

ここは太宰治も宿泊したそうで、太宰の書いた俳句のようなものも飾られていました。
大鳳から望む庭園。庭園も散策することができるので、後で行ってみました。

この写真だとわかりづらいですが、若干窓ガラスに歪みがあり、「大正ガラス」と呼ばれる当時の手作りのガラスが使われているようでした。中々味があります。
建物はロの字のように連なっているので、どんどん進んでいきました
。
こちらは一般的な客室かな。かなり広く、庭がよく見えます。

こちらは文豪の紹介や資料なども展示されていました。
こちらも展示室となっている客室

旅館時代に泊まってみたかったw
客室からはこんな感じで庭が望めます。

さらに進んでいくと1929年に建てられた「金剛」という部屋がありました。

「金剛」の角度違い。暖炉もあり、暖炉上部の装飾は螺鈿細工となっていました。

こちらは金剛の隣の「ローマ風呂」 映画や小説にも取材された場所なのだとか。

中に入ることはできませんが、確かにローマ時代の風呂を彷彿とさせます。1989年には部屋全体の向きを90度変えられたそうです。これ以外にももう一箇所、風呂がありました。
この近くの一室で、生花体験ができる部屋があったのでチャレンジしてみました。教えて下さった方が非常に親切で、様々な器や花が用意されていました。

私が活けたのは左で、右は連れのです。意外と良い出来栄えでお褒めの言葉を頂けましたw
この先にもイベントホールのような所もあったのですが、最近の建物のような所だったので割愛。一旦外に出て庭を散策してきました。
左はサンルームのあたりで、右は客室あたりかな。

外から見ても堂々たる雰囲気です。
丁度、桜も咲いていて庭園を彩っていました。

最後にもう一枚。植木の手入れも綺麗でした。

ということで、かなり満足度の高い施設でした。熱海というとちょっと大衆的なイメージがありますが、こちらは洗練された雰囲気がありました。和洋折衷の様式も独特で面白いので、建築好きの人には特に面白いのではないかと思います。熱海で一押しの観光施設です。
【公式サイト】
http://city.atami.shizuoka.jp/kiunkaku/sub05/index.html
http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=893
【最寄】来宮駅/熱海駅
ここは元々は1918年(大正7年)に内田信也(実業家で政治家)の別荘として建てられたもので、熱海の3大別荘の1つとされたそうです。そして1925年には根津嘉一郎(南海鉄道などの鉄道王。根津美術館の創始者)の手に渡り庭園などが整備されました。

1947年からは旅館として山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治、舟橋聖一、武田泰淳などの文豪に愛されたそうで、1999年まで営業していたようです。その後、熱海市が購入して2000年からは一般に公開されるようになりました。割と最近の観光施設です。
こちらは「麒麟」という部屋。1919年に内田信也に建てられたそうです。

気品ある青の壁(加賀の青漆喰)が落ち着いた佇まいの部屋でした。左下に写っている碁盤は以前ここで囲碁の試合が行われた時にもののようです。
これは「サンルーム」というアールデコ風のタイル張りの部屋。


天井からも光が差し込み、明るくて瀟洒な雰囲気です。ここから見る庭園の景色も非常に綺麗でした。
こちらは「玉姫」 1932年に建てられたそうで、日本の寺社や中国、アールデコなど組み合わされているそうです。

床も寄木のような感じになっていました。
「玉姫」の角度を変えた写真。

熱海が新婚旅行のメッカだった頃などは、ここにベッドを置いて特別室として泊まったお客さんもいたのだとか。
こちらは「玉姫」のとなりの「玉渓」

こちらは英国チューダー様式を用いているようです。ロッジみたいな感じですが、ここにも日本様式が取り入れられているようでした。
角度違いとステンドグラス。様々な装飾が美しい部屋でした。


こちらは麒麟の2階の「大鳳」

ここは太宰治も宿泊したそうで、太宰の書いた俳句のようなものも飾られていました。
大鳳から望む庭園。庭園も散策することができるので、後で行ってみました。

この写真だとわかりづらいですが、若干窓ガラスに歪みがあり、「大正ガラス」と呼ばれる当時の手作りのガラスが使われているようでした。中々味があります。
建物はロの字のように連なっているので、どんどん進んでいきました
。
こちらは一般的な客室かな。かなり広く、庭がよく見えます。

こちらは文豪の紹介や資料なども展示されていました。
こちらも展示室となっている客室

旅館時代に泊まってみたかったw
客室からはこんな感じで庭が望めます。

さらに進んでいくと1929年に建てられた「金剛」という部屋がありました。

「金剛」の角度違い。暖炉もあり、暖炉上部の装飾は螺鈿細工となっていました。

こちらは金剛の隣の「ローマ風呂」 映画や小説にも取材された場所なのだとか。

中に入ることはできませんが、確かにローマ時代の風呂を彷彿とさせます。1989年には部屋全体の向きを90度変えられたそうです。これ以外にももう一箇所、風呂がありました。
この近くの一室で、生花体験ができる部屋があったのでチャレンジしてみました。教えて下さった方が非常に親切で、様々な器や花が用意されていました。


私が活けたのは左で、右は連れのです。意外と良い出来栄えでお褒めの言葉を頂けましたw
この先にもイベントホールのような所もあったのですが、最近の建物のような所だったので割愛。一旦外に出て庭を散策してきました。
左はサンルームのあたりで、右は客室あたりかな。


外から見ても堂々たる雰囲気です。
丁度、桜も咲いていて庭園を彩っていました。

最後にもう一枚。植木の手入れも綺麗でした。

ということで、かなり満足度の高い施設でした。熱海というとちょっと大衆的なイメージがありますが、こちらは洗練された雰囲気がありました。和洋折衷の様式も独特で面白いので、建築好きの人には特に面白いのではないかと思います。熱海で一押しの観光施設です。
記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。


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前々回、前回とご紹介したMOA美術館は美術品以外にも見どころがあるので、今日はMOA美術館の館内で撮ってきた写真をご紹介していこうと思います。
【公式サイト】
http://crayon.securesites.net/moaart/index.php
【最寄】熱海駅
こちらは正面入口。私は実際には裏手(3階)から入って正面入口に向かって降りていったのですが、バスやタクシーで来る人はこちらから入っていきます。

近くにはこの美術館を運営している世界救世教の宗教施設もありました。
こちらは美術館へと向かうエスカレーター。光の色が変わるインスタレーションのようなトンネルを延々と登っていきます。3回くらい乗り換えたかな。この長さには驚かされます。

右の写真はエスカレーターの一番上にあるホール。神殿っぽい感じです。
美術館はこんな感じで堅牢な印象を受ける建物です。

山の中腹にあり、熱海のどこからでも見えます。かなりの大きさです。
こちらはヘンリー・ムーアの「王と王妃」

ムーアらしい柔らかな曲線が優美で、キュビスム的な雰囲気があります。
階段の上にも彫刻作品がありました。(階段を登らなくてもエスカレーターがあります) こちらはアントワーヌ・ブールデルの「アポロンの瞑想」と「走りよる詩神たち」

かなり大型の作品で、圧倒されるような躍動感がありました。
こちらは美術館2階。大きな窓からは熱海の景色を一望できました。

こちらは2階にある黄金の茶室。

これは1586年に豊臣秀吉が作った茶室を再現したものです。侘び寂びのへったくれも無いいかにも成金的な…w 現存していないので、様々な資料から推定して作られているようでした。
こちらも2階にある能楽堂。

こちらでは実際に能楽が行われるそうです。私が行った時は特別展についての講演会をやっていたので多目的に使われているのかも。
続いては1階から美術館の脇にある庭園の写真です。
これは「樵亭」という茶室。

岡山藩家老の伊木三猿斎の屋敷に設けられた茶室を移築してきたものだそうです。襖に琳派風の樵夫図が描かれているので樵亭と呼ばれるようです。ちょっと外からは見えづらいけど渋くて良い感じ。
これは「片桐門」

賤ヶ岳七本槍の1人である片桐且元(かたぎりかつもと)が薬師寺の普請奉行を勤めていた際に宿舎に設けられていた門を移築してきたものだそうです。えらく簡素で来歴も微妙な感じですw
そしてこちらが「光琳屋敷」

尾形光琳が1712年に京都に建てた屋敷の再現です。現存している図面などを元に建てているそうで、2階には16畳の画室があるそうです。
中はこんな感じ。これは土間から撮った写真。

残念ながら2階は観られませんでした。
庭はこんな感じ。

庭は外から僅かな隙間を縫って観ないと見えませんでした。
光琳屋敷の近くには竹林が広がっていました。凄い勾配です。

ということで、非常に大きな美術館でした。美術品もさることながらエスカレーターや眺望など見どころが多かったです。宗教団体が運営しているのが気にならなければ、熱海に旅行される際に寄ってみると良いかと思います。予想以上に楽しめました。
【公式サイト】
http://crayon.securesites.net/moaart/index.php
【最寄】熱海駅
こちらは正面入口。私は実際には裏手(3階)から入って正面入口に向かって降りていったのですが、バスやタクシーで来る人はこちらから入っていきます。

近くにはこの美術館を運営している世界救世教の宗教施設もありました。
こちらは美術館へと向かうエスカレーター。光の色が変わるインスタレーションのようなトンネルを延々と登っていきます。3回くらい乗り換えたかな。この長さには驚かされます。


右の写真はエスカレーターの一番上にあるホール。神殿っぽい感じです。
美術館はこんな感じで堅牢な印象を受ける建物です。

山の中腹にあり、熱海のどこからでも見えます。かなりの大きさです。
こちらはヘンリー・ムーアの「王と王妃」

ムーアらしい柔らかな曲線が優美で、キュビスム的な雰囲気があります。
階段の上にも彫刻作品がありました。(階段を登らなくてもエスカレーターがあります) こちらはアントワーヌ・ブールデルの「アポロンの瞑想」と「走りよる詩神たち」

かなり大型の作品で、圧倒されるような躍動感がありました。
こちらは美術館2階。大きな窓からは熱海の景色を一望できました。

こちらは2階にある黄金の茶室。

これは1586年に豊臣秀吉が作った茶室を再現したものです。侘び寂びのへったくれも無いいかにも成金的な…w 現存していないので、様々な資料から推定して作られているようでした。
こちらも2階にある能楽堂。

こちらでは実際に能楽が行われるそうです。私が行った時は特別展についての講演会をやっていたので多目的に使われているのかも。
続いては1階から美術館の脇にある庭園の写真です。
これは「樵亭」という茶室。

岡山藩家老の伊木三猿斎の屋敷に設けられた茶室を移築してきたものだそうです。襖に琳派風の樵夫図が描かれているので樵亭と呼ばれるようです。ちょっと外からは見えづらいけど渋くて良い感じ。
これは「片桐門」

賤ヶ岳七本槍の1人である片桐且元(かたぎりかつもと)が薬師寺の普請奉行を勤めていた際に宿舎に設けられていた門を移築してきたものだそうです。えらく簡素で来歴も微妙な感じですw
そしてこちらが「光琳屋敷」

尾形光琳が1712年に京都に建てた屋敷の再現です。現存している図面などを元に建てているそうで、2階には16畳の画室があるそうです。
中はこんな感じ。これは土間から撮った写真。

残念ながら2階は観られませんでした。
庭はこんな感じ。

庭は外から僅かな隙間を縫って観ないと見えませんでした。
光琳屋敷の近くには竹林が広がっていました。凄い勾配です。

ということで、非常に大きな美術館でした。美術品もさることながらエスカレーターや眺望など見どころが多かったです。宗教団体が運営しているのが気にならなければ、熱海に旅行される際に寄ってみると良いかと思います。予想以上に楽しめました。
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前回ご紹介したMOA美術館の特別展を観た後、階下の常設展も観てきました。

【公式サイト】
http://crayon.securesites.net/moaart/ex_room.php
【会場】MOA美術館
【最寄】熱海駅
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間45分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日12時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
特別展は混んでいましたがこちらの常設展は結構空いていました。不思議。
さて、この美術館は琳派だけでなく様々な美術品(主に日本)を所蔵しているようで、部屋ごとに大まかにジャンル分けされて展示されていました。いくつか気に入った作品を挙げてご紹介していこうと思います。
<展示室5>
まず最初は西洋美術の部屋でした。と言っても、ここは少数のコレクションのようです。
クロード・モネ 「ジヴェルニーのポプラ並木」
こちらはモネのポプラ並木を描いた連作の1つかな。S字に並ぶ背の高いポプラが描かれ、背景はやや赤みがかって曇りがちな空となっています。緩やかなカーブがリズミカルで、垂直と曲線が優美な雰囲気を生んでいました。
参考記事:
国立西洋美術館の案内 (常設 2009年10月)
【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
クロード・モネ 「睡蓮」
こちらはモネが晩年に過ごしたジヴェルニーの自宅の池の睡蓮を描いた作品だと思います。緑、黄色など萌え立つような色合いを地に、睡蓮の葉や花が浮かんでいて柔らかい印象を受けます。やや幻想的に見えますが、まだ具象的な感じがするかな。興味深い作風でした。
レンブラント・ファン・レイン(工房作?) 「帽子を被った自画像」
黒い帽子をかぶりこちらを見ているレンブラントの自画像で、やや口を開けていて、振り返って話しかけるような表情をしているように見えます。背景が暗く、目から下には光が当たっているようで、大胆かつ緻密な陰影に思えました。解説によると、これはレンブラント・リサーチ・プロジェクトによって調査され、1982年の時はインディアナポリス美術館所蔵の品の模写として真筆とされたそうですが、2005年には工房作とされたそうです。工房の品だとすると、かなり腕が立つ弟子なのかな? 私には真筆にしか見えませんでしたw
この部屋には他にシリアやエジプトの品や茶道具なども展示されていました。
<展示室6>
続いては仏教関連の品が並んでいました。
康俊 「聖徳太子立像」 ★こちらで観られます
上半身裸で坊主頭の少年が手を合わせて祈っている彫刻です。幼い割にやや険しい表情に見えますが、肉付きがふっくらしていて量感があります。どっしりとした風格は慶派らしい雰囲気に思いました。解説によると、これは聖徳太子が2歳の時に「南無仏」(仏に帰依するという意味)と東方に向かって唱えたという伝説に基づいているとのことでした。
この近くには仏具などもありました。
「聖観音菩薩立像」 ★こちらで観られます
蓮の花を持って立つ菩薩像で、沢山の装飾品を身につけています。やや腰に捻りがあるように見えて、優美な肉体表現です。一方の装身具は堅牢な印象を受けるのが対照的で面白く感じました。どちらも同じ木なのにこうも違って見えるとは。
解説によると、これは台座まで一木で作られているそうで、中国の唐時代の作風に影響を受けているとのことでした。
近くには阿弥陀や地蔵の像などもありました。続いては仏画のコーナーです。
「不動明王二童子像」 ★こちらで観られます
燃え盛る炎を背にし、剣と羂索(縄)を持つ不動明王が描かれた掛け軸で、その両脇には制多迦童子(せいたかどうじ)と矜羯羅童子(こんがらどうじ)が描かれ、さらに大自在天(シヴァ神)の姿もあり、烏摩妃(パールヴァティー)は足で踏みつけられています。 こうした構図は珍しいようで、憤怒の形相は恐ろしく迫力がありました。異様なまでの存在感のある作品です、
<展示室7>
続いての展示室は墨蹟が並んでいました。
藤原定信 「石山切」
これは元は冊子本だったものが昭和4年に分割されて掛け軸になったもので、同じく分割された石山切は各地の美術館に散在します。こちらは貫之集の下の部分らしく、対角線を境に茶色っぽい色と青い色の地となっていて、そこに一気に書かれたような文字が繋がって書かれています。線は細めでリズムと流れを感じ、書に疎い私でも美しいと感じました。
<展示室8>
展示室8は展示室7と続いていて、陶磁器(特に鍋島と伊万里)が並んでいました。
「色絵桃花文皿 鍋島」 ★こちらで観られます
これは絵付けされた丸い皿で、薄い空色を背景に3つの桃の実と、桃の花と葉が描かれています。淡い呉須を使っているらしく滑らかで気品のある色合いで、桃には細かい点があり桃の表面を写実的に表しているようでした。構図も含めて素晴らしい品です。
鍋島は結構並んでいました。貴重な焼き物だけにちょっと驚き。
参考記事:誇り高きデザイン 鍋島 (サントリー美術館)
<展示室9>
最後の部屋は岡田茂吉賞の受賞作品というのが並んでいました。(岡田茂吉はこの美術館を運営している世界救世教の教祖です。前の記事にも書きましたが、私は特定の宗教を後押しする気はありません) 着物や壺、箱などが展示されていて、いずれも伝統と革新の両面を持っているのが一目でわかる品だったと思います。
ということで、常設展も楽しむことができました。ここには今回見ることのできなかった品の中にも良い品があるようなので、いずれまた足を運んでみたいところです。また、美術品以外にもこの美術館には見どころがありましたので、次回はそれについてご紹介しようと思います、

【公式サイト】
http://crayon.securesites.net/moaart/ex_room.php
【会場】MOA美術館
【最寄】熱海駅
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間45分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日12時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
特別展は混んでいましたがこちらの常設展は結構空いていました。不思議。
さて、この美術館は琳派だけでなく様々な美術品(主に日本)を所蔵しているようで、部屋ごとに大まかにジャンル分けされて展示されていました。いくつか気に入った作品を挙げてご紹介していこうと思います。
<展示室5>
まず最初は西洋美術の部屋でした。と言っても、ここは少数のコレクションのようです。
クロード・モネ 「ジヴェルニーのポプラ並木」
こちらはモネのポプラ並木を描いた連作の1つかな。S字に並ぶ背の高いポプラが描かれ、背景はやや赤みがかって曇りがちな空となっています。緩やかなカーブがリズミカルで、垂直と曲線が優美な雰囲気を生んでいました。
参考記事:
国立西洋美術館の案内 (常設 2009年10月)
【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
クロード・モネ 「睡蓮」
こちらはモネが晩年に過ごしたジヴェルニーの自宅の池の睡蓮を描いた作品だと思います。緑、黄色など萌え立つような色合いを地に、睡蓮の葉や花が浮かんでいて柔らかい印象を受けます。やや幻想的に見えますが、まだ具象的な感じがするかな。興味深い作風でした。
レンブラント・ファン・レイン(工房作?) 「帽子を被った自画像」
黒い帽子をかぶりこちらを見ているレンブラントの自画像で、やや口を開けていて、振り返って話しかけるような表情をしているように見えます。背景が暗く、目から下には光が当たっているようで、大胆かつ緻密な陰影に思えました。解説によると、これはレンブラント・リサーチ・プロジェクトによって調査され、1982年の時はインディアナポリス美術館所蔵の品の模写として真筆とされたそうですが、2005年には工房作とされたそうです。工房の品だとすると、かなり腕が立つ弟子なのかな? 私には真筆にしか見えませんでしたw
この部屋には他にシリアやエジプトの品や茶道具なども展示されていました。
<展示室6>
続いては仏教関連の品が並んでいました。
康俊 「聖徳太子立像」 ★こちらで観られます
上半身裸で坊主頭の少年が手を合わせて祈っている彫刻です。幼い割にやや険しい表情に見えますが、肉付きがふっくらしていて量感があります。どっしりとした風格は慶派らしい雰囲気に思いました。解説によると、これは聖徳太子が2歳の時に「南無仏」(仏に帰依するという意味)と東方に向かって唱えたという伝説に基づいているとのことでした。
この近くには仏具などもありました。
「聖観音菩薩立像」 ★こちらで観られます
蓮の花を持って立つ菩薩像で、沢山の装飾品を身につけています。やや腰に捻りがあるように見えて、優美な肉体表現です。一方の装身具は堅牢な印象を受けるのが対照的で面白く感じました。どちらも同じ木なのにこうも違って見えるとは。
解説によると、これは台座まで一木で作られているそうで、中国の唐時代の作風に影響を受けているとのことでした。
近くには阿弥陀や地蔵の像などもありました。続いては仏画のコーナーです。
「不動明王二童子像」 ★こちらで観られます
燃え盛る炎を背にし、剣と羂索(縄)を持つ不動明王が描かれた掛け軸で、その両脇には制多迦童子(せいたかどうじ)と矜羯羅童子(こんがらどうじ)が描かれ、さらに大自在天(シヴァ神)の姿もあり、烏摩妃(パールヴァティー)は足で踏みつけられています。 こうした構図は珍しいようで、憤怒の形相は恐ろしく迫力がありました。異様なまでの存在感のある作品です、
<展示室7>
続いての展示室は墨蹟が並んでいました。
藤原定信 「石山切」
これは元は冊子本だったものが昭和4年に分割されて掛け軸になったもので、同じく分割された石山切は各地の美術館に散在します。こちらは貫之集の下の部分らしく、対角線を境に茶色っぽい色と青い色の地となっていて、そこに一気に書かれたような文字が繋がって書かれています。線は細めでリズムと流れを感じ、書に疎い私でも美しいと感じました。
<展示室8>
展示室8は展示室7と続いていて、陶磁器(特に鍋島と伊万里)が並んでいました。
「色絵桃花文皿 鍋島」 ★こちらで観られます
これは絵付けされた丸い皿で、薄い空色を背景に3つの桃の実と、桃の花と葉が描かれています。淡い呉須を使っているらしく滑らかで気品のある色合いで、桃には細かい点があり桃の表面を写実的に表しているようでした。構図も含めて素晴らしい品です。
鍋島は結構並んでいました。貴重な焼き物だけにちょっと驚き。
参考記事:誇り高きデザイン 鍋島 (サントリー美術館)
<展示室9>
最後の部屋は岡田茂吉賞の受賞作品というのが並んでいました。(岡田茂吉はこの美術館を運営している世界救世教の教祖です。前の記事にも書きましたが、私は特定の宗教を後押しする気はありません) 着物や壺、箱などが展示されていて、いずれも伝統と革新の両面を持っているのが一目でわかる品だったと思います。
ということで、常設展も楽しむことができました。ここには今回見ることのできなかった品の中にも良い品があるようなので、いずれまた足を運んでみたいところです。また、美術品以外にもこの美術館には見どころがありましたので、次回はそれについてご紹介しようと思います、
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この前の土日に熱海へ小旅行をしてきました。まずは日曜日に観てきたMOA美術館の国宝「紅白梅図屏風」と所蔵琳派展をご紹介しようと思います。

【展覧名】
国宝「紅白梅図屏風」と所蔵琳派展
【公式サイト】
http://crayon.securesites.net/moaart/ex_art.php?id=41
【会場】MOA美術館
【最寄】熱海駅
【会期】2013年2月1日(金)~3月20日(水)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日11時頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ここは熱海の中でも有名な観光地であるためか、結構混んでいて所々人だかりが出来ていました。
さて、この展示は国宝の尾形光琳「紅白梅図屏風」を含めMOA美術館が所蔵する琳派の作品の数々を展示するという内容となっています。尾形光琳、弟の尾形乾山、私淑した俵屋宗達、琳派の継承者である酒井抱一などのコーナーがあり、書画・陶芸・漆器などが並んでいました。章立てなどは特に無いのですが、作者ごとに部屋が分かれているような感じでしたので、気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
なお、念のため書いておきますが、MOA美術館は世界救世教という宗教団体が運営している美術館です。私は特定の宗教を後押しする気は全く無いので、純粋に美術目的で紹介して参ります。
<展示室1>
まずは尾形光琳についてのコーナーです。一応解説はありましたが、特に目新しいことは書いていなかったかな。詳細が気になる方は過去の記事を参考にして頂ければと思います。
参考記事:
KORIN展 国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」 (根津美術館)
琳派芸術II (出光美術館)
琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派― 第1部 煌めく金の世界 (出光美術館)
伝 尾形光琳 「水葵蒔絵螺鈿硯箱」
これは漆塗りの硯箱で、水葵の花が螺鈿で表され、葉っぱは鉛、流水には金が用いられています。流水の渦が優美な雰囲気で、少ない色数でありながら雅な風格がありました。本人の作かは分かりませんが、琳派らしさを感じるのは確かです。
この近くには印籠やうちわ、小袖など「光琳模様」の品々が並んでいました。
尾形光琳 「虎図屏風」
これは2曲1隻の水墨で、口をへの字にした虎が踏み出すような姿勢で描かれています。単純化された表現で目や顔に愛嬌すら感じられ、手などは大胆な簡略化が観られました。ユーモラスではみ出さんほどの迫力ある作品です。
尾形光琳 「朱達磨図」
これは掛け軸で、手を組んでいる赤い衣の達磨が描かれています。ちょっとむっとしたような顔はどこを見ているか分からないかな。太めの輪郭で描かれていますが、色は薄めです。 その為、パッと見てあまり光琳っぽくないと思ったのですが、これは無準師範と賛のある中国南宋時代の作品(畠山記念館所蔵品)を元に描いたものだそうで、いかに光琳が広く画を学んでいたかを示しているらしく、後に酒井抱一がまとめた光琳百図にも入っているとのことでした。
この近くには同様に光琳百図に入っている「紫式部図」も並んでいました。
尾形光琳 「紅白梅図屏風」 ★こちらで観られます
こちらはこの美術館の目玉とも言える国宝で、2曲1双の屏風です。中央の川を中心に右隻には紅梅、左隻には白梅が描かれています。紅梅は樹の幹が大きくカーブしている様子が描かれているのに対して、白梅の幹は画面の外に向かって伸びているため根本しか描かれておらず、画面に広がりを持たせています。また、紅梅は曲線が多く優美な雰囲気がある一方、白梅はカクカクした感じを受けるなど、お互いに対照的な要素があるように思いました。さらに、中央の川は流水紋が表され独特のリズム感があり、奥が細く手前が太い川幅に奥行きが感じられました。 花の色や配置、装飾性、単純化、構成、どれを取っても素晴らしい作品です。
この展示室の隣にはこの作品を当時の色合いに再現したものがありました(こちらは撮影可能)

こうして再現を観ると流水紋が主役みたいに見えるかも…。
<展示室2>
続いては尾形光琳の弟(6歳年下)である尾形乾山と、乾山の師匠の野々村仁清の作品が並ぶコーナーでした。
野々村仁清 「色絵藤花文茶壷」 ★こちらで観られます
量感のある白地の壺に、赤や紫の花を咲かす藤が描かれています。緑の葉や蔦と共にその色合いは華やかで、何とも気品があります。壺の形や白さも含めて非常に優美で、これを仁清の最高傑作と考える人もいるようです。私も仁清好きなので、これはかなり見たかった。
尾形乾山 「色絵十二ヶ月歌絵皿」 ★こちらで観られます
これは12枚セットの小さめの正方形の絵皿で、それぞれに1月~12月まで1ヶ月ずつ藤原定家の和歌にちなんだ絵が描かれています。(裏には和歌が書かれているそうで、裏面は写真展示してあります。) 主に草花と鳥が褐色の濃淡で描かれていて、おおらかな画風でやや寂しげな雰囲気がありました。しみじみとした味わいのある作品です。
この近くには光琳の大黒や寿老人を描いたもありました。よく七福神を描いていたようです。
<展示室3>
こちらも引き続き主に乾山の作品が並んでいました。
尾形乾山 「銹絵染付梅花散文蓋物」 ★こちらで観られます
これは角の丸っこくなった四角い箱で、梅の花を簡略化した文様を紺・茶・白で積み重ています。色は渋いですが、装飾性とリズムが感じられ、デザインの大胆さもあります。落ち着きがあるのに華やかに感じるのが不思議。これもかなり気に入りました。
尾形乾山 「銹絵寿老人図角皿」
これは正方形の皿で、表面に黒一色で頭の長い寿老人が描かれています。この絵は兄の光琳が描いたものらしく、結構簡略化されていてゆるい雰囲気が面白かったです。
尾形乾山 「色絵吉野山頭透鉢」
これは薄手の鉢で、内側と外側の両方に桜の木々が描かれています。その枝の隙間にはいくつかの小さな穴が実際に開いていて、樹間を表すような趣向となっているのが面白いです。これと似た作品はいくつか観たことがありますが、吉野の山の雰囲気が伝わってくるようでした。
<展示室4>
最後は尾形光琳が私淑した(実際に教えを受けたわけではなく、模倣して学んだ)俵屋宗達と、よく共作した本阿弥光悦、尾形光琳に私淑した継承者の酒井抱一の作品が並んでいました。
伝 本阿弥光悦 「樵夫蒔絵硯箱」 ★こちらで観られます
これは蓋に薪を背負った男が表された蒔絵の硯箱です。手足は螺鈿で表現され、顔は金色、薪はゴツゴツした感じで表されています。ちょっと変わった主題に思えましたが、この樵は謡曲「志賀」に取材した大伴黒主と考えられるそうです。重厚感のある作品でした。
本阿弥光悦/俵屋宗達 「鹿下絵新古今集和歌巻断簡」 ★こちらで観られます
これは俵屋宗達が線描で鹿を描き、本阿弥光悦が新古今和歌集の歌を書いた巻物です。金で描かれた鹿は軽やかで、簡素ながらも曲線が非常に優美な雰囲気です。一方の本阿弥光悦の書も流麗な文字が舞うように書かれ、字の太さや濃さも自在な雰囲気でした。なお、この作品は元々1つの巻物が断簡として分割されたため、様々な美術館に散在しています。
参考記事:
琳派から日本画へ ―和歌のこころ・絵のこころ― (山種美術館)
美しきアジアの玉手箱―シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展 (サントリー美術館)
伝 俵屋宗達 「軍鶏図」 ★こちらで観られます
これは横向きの鶏が描かれた水墨の掛け軸です。羽や尾は微妙な濃淡が使われ、特に尾の辺りは琳派に伝わっていった「たらしこみ」という滲みを利用した表現が見られます。顔は写実的な感じで、全体的に凛とした雰囲気がありました。
俵屋宗達 「龍虎図」
これは2幅1対の水墨の掛け軸で、右幅は暗い雲を背景にした白い龍、左は白を背景にした虎が描かれています。その白黒のコントラストが目を引き、雲間からぬっと顔と爪を出す龍は非常に大きく見えます。一方の虎は前足を舐めるような仕草で、顔も猫っぽい可愛らしさを感じさせました。虎の毛は細かくフサフサした感じを出すなど、表現も多用で面白い作品でした。
酒井抱一 「雪月花図」 ★こちらで観られます
これは3幅対の掛け軸で、左から順に松に積もる雪、雲間から顔を見せる月、花咲く桜の枝先が描かれています。雪の松は画面上部に寄っていて、月は画面中央、桜は画面下部に描かれているので3幅並べて観ると対角線上の並ぶ配置となっているのが面白いです。また、余白に漂う薄い金の雲が、落ち着きと画面の奥行きを生んでいるように思いました。 洒脱な雰囲気の作品です。
ということで、目的は尾形光琳の「紅白梅図屏風」でしたが他の作品も楽しむことができました。光悦、仁清、乾山あたりが予想以上に良かったかな。ちょうど会期末となってしまいましたが、「紅白梅図屏風」は度々展示されているようですので、熱海に行く際には展示されているかチェックしてみると良いかもしれません。
参照記事:★この記事を参照している記事


【展覧名】
国宝「紅白梅図屏風」と所蔵琳派展
【公式サイト】
http://crayon.securesites.net/moaart/ex_art.php?id=41
【会場】MOA美術館
【最寄】熱海駅
【会期】2013年2月1日(金)~3月20日(水)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日11時頃です)】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
ここは熱海の中でも有名な観光地であるためか、結構混んでいて所々人だかりが出来ていました。
さて、この展示は国宝の尾形光琳「紅白梅図屏風」を含めMOA美術館が所蔵する琳派の作品の数々を展示するという内容となっています。尾形光琳、弟の尾形乾山、私淑した俵屋宗達、琳派の継承者である酒井抱一などのコーナーがあり、書画・陶芸・漆器などが並んでいました。章立てなどは特に無いのですが、作者ごとに部屋が分かれているような感じでしたので、気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
なお、念のため書いておきますが、MOA美術館は世界救世教という宗教団体が運営している美術館です。私は特定の宗教を後押しする気は全く無いので、純粋に美術目的で紹介して参ります。
<展示室1>
まずは尾形光琳についてのコーナーです。一応解説はありましたが、特に目新しいことは書いていなかったかな。詳細が気になる方は過去の記事を参考にして頂ければと思います。
参考記事:
KORIN展 国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」 (根津美術館)
琳派芸術II (出光美術館)
琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派― 第1部 煌めく金の世界 (出光美術館)
伝 尾形光琳 「水葵蒔絵螺鈿硯箱」
これは漆塗りの硯箱で、水葵の花が螺鈿で表され、葉っぱは鉛、流水には金が用いられています。流水の渦が優美な雰囲気で、少ない色数でありながら雅な風格がありました。本人の作かは分かりませんが、琳派らしさを感じるのは確かです。
この近くには印籠やうちわ、小袖など「光琳模様」の品々が並んでいました。
尾形光琳 「虎図屏風」
これは2曲1隻の水墨で、口をへの字にした虎が踏み出すような姿勢で描かれています。単純化された表現で目や顔に愛嬌すら感じられ、手などは大胆な簡略化が観られました。ユーモラスではみ出さんほどの迫力ある作品です。
尾形光琳 「朱達磨図」
これは掛け軸で、手を組んでいる赤い衣の達磨が描かれています。ちょっとむっとしたような顔はどこを見ているか分からないかな。太めの輪郭で描かれていますが、色は薄めです。 その為、パッと見てあまり光琳っぽくないと思ったのですが、これは無準師範と賛のある中国南宋時代の作品(畠山記念館所蔵品)を元に描いたものだそうで、いかに光琳が広く画を学んでいたかを示しているらしく、後に酒井抱一がまとめた光琳百図にも入っているとのことでした。
この近くには同様に光琳百図に入っている「紫式部図」も並んでいました。
尾形光琳 「紅白梅図屏風」 ★こちらで観られます
こちらはこの美術館の目玉とも言える国宝で、2曲1双の屏風です。中央の川を中心に右隻には紅梅、左隻には白梅が描かれています。紅梅は樹の幹が大きくカーブしている様子が描かれているのに対して、白梅の幹は画面の外に向かって伸びているため根本しか描かれておらず、画面に広がりを持たせています。また、紅梅は曲線が多く優美な雰囲気がある一方、白梅はカクカクした感じを受けるなど、お互いに対照的な要素があるように思いました。さらに、中央の川は流水紋が表され独特のリズム感があり、奥が細く手前が太い川幅に奥行きが感じられました。 花の色や配置、装飾性、単純化、構成、どれを取っても素晴らしい作品です。
この展示室の隣にはこの作品を当時の色合いに再現したものがありました(こちらは撮影可能)

こうして再現を観ると流水紋が主役みたいに見えるかも…。
<展示室2>
続いては尾形光琳の弟(6歳年下)である尾形乾山と、乾山の師匠の野々村仁清の作品が並ぶコーナーでした。
野々村仁清 「色絵藤花文茶壷」 ★こちらで観られます
量感のある白地の壺に、赤や紫の花を咲かす藤が描かれています。緑の葉や蔦と共にその色合いは華やかで、何とも気品があります。壺の形や白さも含めて非常に優美で、これを仁清の最高傑作と考える人もいるようです。私も仁清好きなので、これはかなり見たかった。
尾形乾山 「色絵十二ヶ月歌絵皿」 ★こちらで観られます
これは12枚セットの小さめの正方形の絵皿で、それぞれに1月~12月まで1ヶ月ずつ藤原定家の和歌にちなんだ絵が描かれています。(裏には和歌が書かれているそうで、裏面は写真展示してあります。) 主に草花と鳥が褐色の濃淡で描かれていて、おおらかな画風でやや寂しげな雰囲気がありました。しみじみとした味わいのある作品です。
この近くには光琳の大黒や寿老人を描いたもありました。よく七福神を描いていたようです。
<展示室3>
こちらも引き続き主に乾山の作品が並んでいました。
尾形乾山 「銹絵染付梅花散文蓋物」 ★こちらで観られます
これは角の丸っこくなった四角い箱で、梅の花を簡略化した文様を紺・茶・白で積み重ています。色は渋いですが、装飾性とリズムが感じられ、デザインの大胆さもあります。落ち着きがあるのに華やかに感じるのが不思議。これもかなり気に入りました。
尾形乾山 「銹絵寿老人図角皿」
これは正方形の皿で、表面に黒一色で頭の長い寿老人が描かれています。この絵は兄の光琳が描いたものらしく、結構簡略化されていてゆるい雰囲気が面白かったです。
尾形乾山 「色絵吉野山頭透鉢」
これは薄手の鉢で、内側と外側の両方に桜の木々が描かれています。その枝の隙間にはいくつかの小さな穴が実際に開いていて、樹間を表すような趣向となっているのが面白いです。これと似た作品はいくつか観たことがありますが、吉野の山の雰囲気が伝わってくるようでした。
<展示室4>
最後は尾形光琳が私淑した(実際に教えを受けたわけではなく、模倣して学んだ)俵屋宗達と、よく共作した本阿弥光悦、尾形光琳に私淑した継承者の酒井抱一の作品が並んでいました。
伝 本阿弥光悦 「樵夫蒔絵硯箱」 ★こちらで観られます
これは蓋に薪を背負った男が表された蒔絵の硯箱です。手足は螺鈿で表現され、顔は金色、薪はゴツゴツした感じで表されています。ちょっと変わった主題に思えましたが、この樵は謡曲「志賀」に取材した大伴黒主と考えられるそうです。重厚感のある作品でした。
本阿弥光悦/俵屋宗達 「鹿下絵新古今集和歌巻断簡」 ★こちらで観られます
これは俵屋宗達が線描で鹿を描き、本阿弥光悦が新古今和歌集の歌を書いた巻物です。金で描かれた鹿は軽やかで、簡素ながらも曲線が非常に優美な雰囲気です。一方の本阿弥光悦の書も流麗な文字が舞うように書かれ、字の太さや濃さも自在な雰囲気でした。なお、この作品は元々1つの巻物が断簡として分割されたため、様々な美術館に散在しています。
参考記事:
琳派から日本画へ ―和歌のこころ・絵のこころ― (山種美術館)
美しきアジアの玉手箱―シアトル美術館所蔵 日本・東洋美術名品展 (サントリー美術館)
伝 俵屋宗達 「軍鶏図」 ★こちらで観られます
これは横向きの鶏が描かれた水墨の掛け軸です。羽や尾は微妙な濃淡が使われ、特に尾の辺りは琳派に伝わっていった「たらしこみ」という滲みを利用した表現が見られます。顔は写実的な感じで、全体的に凛とした雰囲気がありました。
俵屋宗達 「龍虎図」
これは2幅1対の水墨の掛け軸で、右幅は暗い雲を背景にした白い龍、左は白を背景にした虎が描かれています。その白黒のコントラストが目を引き、雲間からぬっと顔と爪を出す龍は非常に大きく見えます。一方の虎は前足を舐めるような仕草で、顔も猫っぽい可愛らしさを感じさせました。虎の毛は細かくフサフサした感じを出すなど、表現も多用で面白い作品でした。
酒井抱一 「雪月花図」 ★こちらで観られます
これは3幅対の掛け軸で、左から順に松に積もる雪、雲間から顔を見せる月、花咲く桜の枝先が描かれています。雪の松は画面上部に寄っていて、月は画面中央、桜は画面下部に描かれているので3幅並べて観ると対角線上の並ぶ配置となっているのが面白いです。また、余白に漂う薄い金の雲が、落ち着きと画面の奥行きを生んでいるように思いました。 洒脱な雰囲気の作品です。
ということで、目的は尾形光琳の「紅白梅図屏風」でしたが他の作品も楽しむことができました。光悦、仁清、乾山あたりが予想以上に良かったかな。ちょうど会期末となってしまいましたが、「紅白梅図屏風」は度々展示されているようですので、熱海に行く際には展示されているかチェックしてみると良いかもしれません。
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