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中村好文展 小屋においでよ! 【TOTOギャラリー・間】

この前の土曜日の乃木坂のTOTOギャラリー・間で「中村好文展 小屋においでよ!」を観てきました。

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【展覧名】
 中村好文展 小屋においでよ!

【公式サイト】
 http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130417/index.htm

【会場】TOTOギャラリー・間(TOTO GALLERY・MA)
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅など


【会期】2013年4月17日(水)~6月22日(土)
  ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
意外と混んでいて、主に若い人たちで賑わっていました。

さて、今回は中村好文 氏という建築家による「小屋」をテーマにした展示となっています。中村好文 氏は ある時から住宅の原型が「小屋」にあるのではないかと考え、古今東西の小屋を訪ね歩く旅を重ね、2005年に自分自身の小屋「Lemm Hut」を長野県に建てたそうです。詳しくは展示の内容と共にご紹介していこうと思います。なお、今回の展示は写真を撮ることができましたので、何枚かそれを使っていこうと思います。

まずは中村好文 氏が影響を受けた「古今東西の7つの小屋」についてのコーナーです。
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こんな感じで小屋型のブースが並んでいました。それぞれに小屋の模型や図面と持ち主の紹介が展示されています。

こちらは立原道造(たちはら みちぞう 昭和初期の詩人)の「風信子ハウス」(ヒアシンスハウス)の模型。
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立原道造の構想に基づき2003年にさいたま市の別所沼公園に実際に建てられたそうで、中村好文 氏はそれまで清楚な風情で佇むイメージを持っていたものの、実際に見たら夢から醒めたような気持ちになったとのことでした。結構シンプルな作りに見えるかな。

こちらは西宮からサンフランシスコまでの太平洋単独横断航を成し遂げた海堀江謙一の「マーメイド号」の模型。
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中村好文 氏は実際にこのヨットの中を見学したそうで、中に入ると安堵の気持ちが沸き上がってきたそうです。ここには内部の写真が両脇に飾られ、実際に船室の中にいるような感じで展示されていました。木で出来ていて温もりがある感じ。

こちらは高村光太郎が花巻に疎開した際に住んだ「高村山荘」の図面
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高村光太郎は戦意高揚の詩を書いたことに責任を感じて、自らを島流しにする自己懲罰の気持ちがあったそうです。当時の映像もあったのですが、むしろ江戸時代のような昔ながらの質素な雰囲気でした。

これは大建築家のル・コルビュジエの「休暇小屋」の写真
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ル・コルビュジエは妻の誕生日プレゼントとしてこの小屋をわずか45分で設計したそうです。ル・コルビュジエらしい幾何学的ですっきりした印象を受けました。


続いては、中村好文 氏の小屋「Hanem Hut」についてです。何と実際に実物が展示されていて、中に入ることができました。
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横からと上から観た様子。
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ソーラーパネルと樽が気になります。エネルギーの自給自足を目指しているようです。

中はこんな感じ。そんなに広くはないですが、1人なら十分な広さかも。
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薪のストーブもあります。

奥には勿論キッチンもあります。
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トイレとシャワーも完備。十分暮らしていけそうです。

続いて上の階はこの小屋についてと、中村好文 氏の小屋的な住宅を紹介するコーナーとなっていました。

先ほどの小屋の模型。
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メイキング映像もあり、作っていく様子がよく分かりました。

こちらは恐らく別の小屋的な住宅かな。水桶の仕組みを図解しています。
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エネルギーと水の自給自足のシステムの図解。
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太陽発電、風力発電、雨水の利用などを想定しているようです。山奥でも自給自足できれば結構快適かも。


ということで、小屋について様々な検証を見ることができました。子供時代の秘密基地を思い出すようなワクワクするものがあったように思います。特に自給自足の小屋は面白そう…。 ここは無料で観られますので、ご興味ある方はチェックしてみてください。



 参照記事:★この記事を参照している記事


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新宿御苑の写真

5月上旬の休みの日に新宿御苑に行って散策してきました。写真を撮ってきたのでいくつかご紹介しようと思います。

 公式サイト:新宿御苑

何箇所か入り口があるのですが、新宿口から入っていきました。
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ここは江戸時代は信州高遠藩主の内藤氏の屋敷があったそうで、明治時代に皇室の庭園となり、戦後に公園として一般公開されたようです。

園内の地図。
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時計の逆周りで、日本庭園→フランス式整形庭園→イギリス風景式庭園の順で観て行きました。

ここだけ観ると山奥に来た感じです。昔はこんな感じだったのかな。
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しばらく歩くと池が見えてきます。
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中には島があり橋で渡ることができます。

島から望む池。意外と広くてすっぽんや鯉などが泳いでいました。
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池の先には旧御涼亭(台湾閣)という建物があります。
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こちらは昭和天皇が皇太子時代に、ご成婚記念として台湾在住の邦人から贈られたそうで、ビンナン建築様式となっているようです。
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中はこんな感じ。欄間のような所も含めて中国っぽい。
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御涼亭から望む風景。非常に綺麗な庭園です。
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さらに進むとツツジが並ぶ斜面がありました。
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ここのツツジはもう時期じゃなかったかも。

さらにどんどん川沿いを歩いて行くと、フランス式整形庭園があります。
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この並木の雰囲気は確かにフランスっぽい!w フランス式庭園は左右対称に整備されているようです。

今はバラの時期なので、フランス庭園の中のバラも満開でした。
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この辺りで折り返す感じで、新宿方面に向かっていきます。

こんな感じでずらりと並んでいます。
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こちらはブルームーンという可憐な色のバラ
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今度は新宿方向に戻っていく感じで、こちらはフランス庭園の隣にあるイギリス風景式庭園
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うわっ、だだっ広いw 巨大なユリノキがあるくらいなので、ここは観るよりのんびりするのに適しているかも。

イギリス庭園の脇には玉藻池という池もあります。
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この御苑のルーツである江戸時代の内藤家の庭園「玉川園」はこのあたりだそうです。

さらに進むと近くには新宿御苑大温室があります。
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長らく建て替えしていたのが2012年の11月20日にリニューアルされ、まだ真新しい感じです。

中には熱帯の植物などもありました。こちらはバナナ。
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蓮の浮かぶ池。
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真ん丸すぎてちょっとキモいw

滝などもあり、順路も立体的になっていました。
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この先には洋館もあるのですが、今回は大木戸門から出たので観ませんでした。


ということで、新宿御苑の散策を楽しんできました。身近にある自然の多い公園のためか多くの人で賑わい、外国の方の割合が高かったように思います。5月はバラをはじめとした花の見頃ですので、改めて訪れてみるのも楽しいかと思います。



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URBAN NARRATIVES 【エスパス ルイ・ヴィトン東京】

前々回前回とご紹介した根津美術館を観た後、表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京にハシゴして「URBAN NARRATIVES」という展示を観てきました。この展示は既に終了していますが、写真が撮れたのでご紹介しておこうと思います。

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【展覧名】
 URBAN NARRATIVES

【公式サイト】
 http://espacelouisvuittontokyo.com/ja/

【会場】エスパス ルイ・ヴィトン東京
【最寄】原宿駅、明治神宮前駅、表参道駅


【会期】2013年1月26日~5月6日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況(祝日17時頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていてゆっくり見ることができました。

さて、今回の展示はインドの現代アートを紹介する内容で、4人のアーティストの作品が並んでいました。冒頭でも先述しましたがこの展示は写真を撮ることができましたので、それを使っていくつかご紹介していきます。

セカール・ロイ 「スカイライン」
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こちらは部屋の奥にそびえるように展示された作品。写真だと分かりづらいですが絵も描かれています。解説によると「古いものを捨て去り、domestic/indigenous(国内/土着)な空間を再発見するという気高い衝動を蘇生させることを意図している」とのことですが、私にはちょっと難しいですw 近未来的かつ遺跡のような印象を受けました。

スネハシシュ・マイティ 「アンナ-無言の声」
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こちらは現代のガンジーと称される社会運動家アンナ・ハザレを新聞紙で表現した作品。インドの社会問題などもテーマにしているようです。

上の作品の拡大。色違いの新聞紙で表現しているようでした。この表現は面白い。
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スネハシシュ・マイティ 「マスク」
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宙に浮かんだペットボトルみたいな容器でできた巨大なガスマスク。目の中ではインドの映像が流れていました。作者が日々体験する異様で不穏な静けさをテーマに日常的な存在の苦しみなどを表現しているようです。ガスマスク自体が異様な雰囲気の造形なので、インパクトがありました。

ピヤリ・サドゥカーン 「むしろ夢を保護している」「カモフラージュド(アイデアスケッチ)」
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こちらは2点セットで繋がるように展示されていました。女児胎児殺しや性的暴力事件をテーマにしているようで、痛々しい印象を受けました。

アディプ・ダッタ 「無題」
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こちらは作品名がありませんが、解説でヘアクリップと表現している作品。巨大な貝や鹿の角のような有機的な雰囲気がありました。

アディプ・ダッタ 「無題」
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こちらは出入口にあった毛むくじゃらに見える下半身像。スチールでできているようで、実際は硬いのかもしれませんがモコモコした感じに見えましたw


ということで、作品の意図などを汲むのはちょっと難しかったですが、あまり馴染みのないインドの現代アートを知ることができました。社会情勢なども作品に投影されているようで、それも含めて参考になりました。


 参照記事:★この記事を参照している記事




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【根津美術館】の燕子花 2013

前回ご紹介した根津美術館の展示を観た後、根津美術館の庭園で満開の燕子花(かきつばた)を観てきました。

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 参考リンク:(見頃についての情報があります)
  根津美術館の公式サイト

 参考記事:
  根津美術館の燕子花 2012  
  根津美術館の燕子花 2011
  根津美術館の燕子花 2010


毎年ご紹介しているますが、この美術館の庭園はゴールデンウィークの時期と11月末頃の紅葉の時期が特に見頃となります。今年もゴールデンウィークがちょうどツツジと燕子花の見頃となっていました。

満開のツツジ
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深山の趣のある庭園で、とても東京の真ん中とは思えない風景が広がります。
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少しですが竹林もあり、ニョキニョキとたけのこが伸びていました。
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庭園内のあちこちにある古い石像。
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ポーズは如意輪観音みたいだけど手が2本だから他の仏様かな。優美で苔むしているのが侘びた感じでした。

こちらが燕子花の群生地。
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尾形光琳の燕子花図屏風よりかなり密集していますw
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拡大するとこんな感じ。
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非常に可憐な色形をしています。


ということで、今年も鮮やかな燕子花を堪能してきました。今日現在はまだ咲いていると思いますが、これからお出かけされる方は公式サイトなどを事前にチェックすることをお勧めします。都内でも特に綺麗な庭園です。
 


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国宝燕子花図屏風〈琳派〉の競演 【根津美術館】

ゴールデンウィークの最終日に、根津美術館に行って「コレクション展 国宝燕子花図屏風〈琳派〉の競演」を観てきました。

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【展覧名】
 コレクション展 国宝燕子花図屏風〈琳派〉の競演

【公式サイト】
 http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html

【会場】根津美術館
【最寄】表参道駅


【会期】2013年4月20日(土)~5月19日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況(祝日15時半頃です)】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
毎年凄く混む時期なので今年も警戒していたのですが、意外にもそれほど混むこともなくすんなり入ることができました。中に入っても大型の展示品が多いので、混雑感はありませんでした。行った時間が遅めだったのが正解だったのかも。

さて、今回は毎年この時期恒例の根津美術館の琳派のコレクションを集めた展示です。去年は特別展でしたが今年はコレクション展となっていて、根津美術館の所蔵する作品が並ぶ内容となっていました。いくつかメモを取ってきましたので、詳しくは作品とともにご紹介していこうと思います。
 参考記事:
  KORIN展 国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」  (根津美術館)
  国宝 燕子花図屏風 2011 (根津美術館)
  国宝燕子花図屏風 琳派コレクション一挙公開 (根津美術館)


<コレクション展 国宝燕子花図屏風〈琳派〉の競演>
まずは今回の展示からご紹介します。

1 [伊年]印 「四季草花図屏風」 ★こちらで観られます
これは6曲1双の横長の屏風で、伊年という印があるので俵屋宗達の工房の作品と思われます。 右から左にかけて春夏秋冬となっているようで、金地を背景に牡丹や紫陽花、百合、杜若、ススキ、桔梗、野菊?など70種類近い草花が描かれています。色鮮やかで写実的な花々で、所々が透けているようでした。解説によると、これらは輪郭を用いない没骨法の技法が使われているようです。背景の金地と相まって絢爛な印象を受けました。

この近くには同じ伊年印の淡く儚い印象の作品もありました。同じ工房でも時代が違いそうです。

4 野々村仁清 「色絵山寺図茶壺」
これは側面に絵が描かれた茶壷で、山間の寺と赤や黄色に染まる山々が描かれています。所々に金が使われていて、幻想的かつ雅な雰囲気がありました。

この近くには本阿弥光悦の書などもありました。

10 「桜下蹴鞠図屏風」
これは6曲1双の屏風で、右隻には桜の木の下で貴族や僧侶たちが蹴鞠をしている様子が描かれています。高く蹴りあげて皆で見上げるような感じで、楽しげです。一方、左隻には黒っぽい垣根が斜めに描かれているのですが、それがかなり大胆で目を引きます。この構図には驚きました。作者はわかりませんが、面白い作品です。

11 「浮舟図屏風」 ★こちらで観られます
これは源氏物語に取材した6曲1隻の屏風で、冬の月夜に匂宮が思いを寄せる浮舟を連れ立って、小舟で宇治川を渡りながら歌を読み交わすというシーンが描かれています。対角線上に一直線に伸びた舟がやや大きめに描かれ、その中央に寄り添う貴族風の男女の姿があり、左下には舟を漕ぐ人物がいます。茶色い川は簡略化されていて、流れが文様のようになっていました。何故か左上の銀色の半月が水平線より手前に見えるのが気になるかなw この作品も大胆な構図が面白かったです。

13 尾形光琳 「燕子花図屏風」 ★こちらで観られます
今回のメインとなる6曲1双の屏風です。毎年ご紹介していますが、何度見ても飽きないのはリズム感のある配置が絶妙な為かな。類似した作品を色々観てから見直すと、意外と杜若が密集して見える気がしました。じっくり観ておきたい作品です。

14 尾形光琳 「夏草図屏風」
これは2曲1双の屏風で、右上から左下に向かい対角線上に春から夏の花々が並んでいます。ぎっしり並んでいるので生命力を感じると共に、ややカーブしているように見えるのが流れのように思えました。解説によると、右上の春の草花は見上げる視点、中央の立葵は正面視、左下の杜若などは俯瞰するような視点となっているそうです。色々面白い仕掛けがある作品です。

この部屋には尾形光琳の父の尾形宗謙の「新古今集和歌巻」という書もありました。光琳の父は呉服屋さんですが、書の腕前も良かったようで本阿弥光悦の字に似ているように思いました。

22 伝 立林何げい 「木蓮棕櫚芭蕉図屏風」
これは2曲1隻の屏風で、右上に木蓮、中央に棕櫚、右下には芭蕉が描かれています。全体的にほとんど単色ですが、花や葉っぱにやや色がつけられているようです。また、木蓮の幹や芭蕉の葉っぱには「たらしこみ」のような滲みを使った技法が観られました。かなり簡略化されていて、色が少ないので地味な印象もしますが、独特の味わいがありました。作者ははっきりしないようですが、尾形乾山の弟子の立林何げいに帰属するのではないかとのことです。

この辺は尾形乾山の画と皿などもありました。1点のみですが江戸琳派の酒井抱一の作品もあります。

25 鈴木其一 「夏秋渓流図屏風」 ★こちらで観られます
こちらは酒井抱一の弟子の鈴木其一の6曲1双の屏風で、右隻は夏、左隻は秋の情景であるものの、画面は連続して山の中の渓流が描かれています。緑と青は原色に近く、背景の金地と共に非常に色が強い印象を受けます。また、川辺には百合の花がリアルに描かれている一方で、熊笹は簡略化されているなど、様々な表現が観られるように思いました。色とデフォルメに驚かされる作品です。


<仁清と乾山-都の華やかなやきもの->
今回は2階の展示室も琳派にちなんだ展示が行われていましたので一緒にご紹介しようと思います。尾形乾山(尾形光琳の弟)とその師の野々村仁清の作品が並んでいました。

26 尾形乾山 「銹絵玉取獅子摘四方香炉」 ★こちらで観られます
これは香炉で、方形の台の上に唐獅子が乗っていて、鞠で遊んでいる様子が表されています。側面には白黒の銹絵で牡丹(唐獅子とセットでよく描かれる)が描かれ、文章も書かれています。乾山の銹絵は結構見る機会がありますが、こんなに大胆な作品は他に中々無いんじゃないかな? この品は昨年に1世紀ぶりにアメリカから帰ってきたらしく、今回は特別に出品されているようです。これは必見です。

14 野々村仁清 「御深井写菊透文鉢」
これは側面が花弁の形にくり抜かれた透文の鉢です。ぐるっと単純化された花弁が並んでいて、それが上下しているような感じでリズム感があります。若干歪んだ形も優美な雰囲気でした。


ということで、去年に比べると若干地味でしたが、久々に観る作品もあって楽しめました。今回は上の階の展示と合わせて観られるのも良かったです。この日、もちろんもう一つの楽しみである庭園散策もしてきましたので、次回はそれについてご紹介します。


 参照記事:★この記事を参照している記事



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レオナルド・ダ・ヴィンチ展-天才の肖像 (感想後編)【東京都美術館】

今日は前回の記事に引き続き、国立西洋美術館の「ラファエロ」の後編をご紹介いたします。前編には混み具合なども記載しておりますので、前編を読まれていない方は前編から先にお読み頂けると嬉しいです。


 前編はこちら


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【展覧名】
 特別展ミラノ アンブロジアーナ図書館・絵画館所蔵
 レオナルド・ダ・ヴィンチ展-天才の肖像

【公式サイト】
 http://www.tbs.co.jp/leonardo2013/
 http://www.tobikan.jp/museum/2013/2103_ambrosiana.html

【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)

【会期】2013年4月23日(火)~6月30日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況(祝日15時頃です)】
 混雑_①_2_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
前半は2章の途中までご紹介しましたが、今日は残りの後半部分をご紹介致します。

[ルネサンスの素描Ⅱ: レオナルドとその時代]
15世紀から16世紀にかけて芸術家達の造形表現は多様化し、レオナルド・ダ・ヴィンチの自然観察に基づく事物の写実的描写や陰影表現、数学や光学の理論に基づく遠近法は同時代の芸術家の作品にも取り入れられたそうです。また、素描に用いる素材についてもレオナルド・ダ・ヴィンチ周辺ではより柔らかな表現ができる赤色石墨が好んで使われたそうです。ここにはそうした赤色の素描などが並び、確かにレオナルド・ダ・ヴィンチからの影響を感じさせました。

72 ポリドーロ・ダ・カラヴァッジョ(本名ポリドーロ・カルダラ) 「少女を囲む子どもたちのジロトンド〔遊戯の一種〕」
これは赤色の素描で、中央に座る少女が描かれ、周りは円になって手を繋ぐ子どもたちが描かれています。一見するとカゴメカゴメのように見えるかな。楽しげで動きを感じる表現となっていて、特に中央の少女が振り返る姿などは生き生きしていました。

63 アルブレヒト・デューラー(周辺) 「農民のカップル」
これは女性を抱き寄せる袋を抱えた農夫を描いた作品で、女性は男の口に指を入れて引っ張るような仕草をしています。解説によると、こうした淫らな身振りをした農民のカップルという主題は15世紀後半のアルプス以北で好まれたそうです。また、この作品はデューラーの周辺画家が描いたと考えられ、醜い容貌にも関心を寄せる点においてレオナルド・ダ・ヴィンチからの影響を受けているとのことでした。…宗教画ほど上品ではないのは確かですが、淫らというよりは楽しげな農民という感じに見えるかな。画風はあまりレオナルド・ダ・ヴィンチに近くないように思いました。

この辺にはデューラーの版画などもありました。


<Ⅲ レオナルドとレオナルデスキ>
ここからは最上階の展示です。レオナルド・ダ・ヴィンチは同時代の他の画家と同様に工房を持っていましたが、師のヴェロッキオや兄弟子のペルジーノ、年下のラファエロなどに比べて小規模な工房で、弟子は5~10人程度だったそうです。活動もミラノ周辺に限られていたそうですが、それでも彼らはかなりの追従者を産み「レオナルデスキ」という工房の弟子と追従者を合わせた言葉もあるそうです。ここにはレオナルド・ダ・ヴィンチの作品と共にレオナルデスキの作品も展示されていました。
 参考記事:
  ラファエロ 感想前編(国立西洋美術館)
  ラファエロ 感想後編(国立西洋美術館)

[レオナルド・ダ・ヴィンチとミラノの宮廷]
フィレンツェ、ミラノ、ローマ、アンボワーズと各地で活動したレオナルド・ダ・ヴィンチですが、唯一その影響が定着し後継を排出したのはミラノを中心とする地域でした。弟子たちの作品は師の様式を軸としながら同時代の様々な画家の表現を融合させた洗練された画風が特徴となっているようです。

89 ジャンピエトリーノ(本名ジョヴァンニ・ピエトロ・リッツォーリ) 「聖ロクスと奏楽の天使のいる降誕」
ペストの守護聖人とされる聖ロクス、聖母マリア、聖ヨセフ、幼子キリストが描かれた作品で、周りでは天使たちが楽器を持って祝福しています。聖ロクスは足にあるペストの跡を指しているようで、これが彼の聖人としての特徴かな? 画面左上には遠い山に向かう人の姿があり、これはエジプト逃避の際の聖家族の様子のようです。人々の配置が三角形の構図となっていて、マリアの身をよじるポーズはレオナルド・ダ・ヴィンチの「降誕」の構想のために描いた習作からの影響があり、周囲の廃墟からはラファエロからの影響が見られるそうです。構図が安定していて色彩が鮮やかなので、私にはむしろラファエロ風に見えました。色々と研究した成果が出ている作品です。

95 レオナルド・ダ・ヴィンチ 「音楽家の肖像」 ★こちらで観られます
これは今回の目玉作品で、現存唯一のレオナルド・ダ・ヴィンチの男性肖像だそうです。赤い帽子を被り黄色いチョッキのようなものを着ていて、手に透ける紙を持って右の方を見つめています。明暗が強く知的な表情をしていて、かなり精密に描かれています。特に目の輝きや髪の巻き具合などはかなり細かいです。解説によると、彫刻的な頭部の表現、顔の筋肉の解剖学的要素、明暗の強い対比などレオナルド・ダ・ヴィンチならではの表現が見られるようです。また、モデルは恐らく友人のアタランテ・ミリオロッティと考えられていて、以前はミラノ公との説があったようですが、最近になって楽譜を持っていることがわかり判明したようです。手稿にもこの作品についてと思われる記述があるのだとか。

94 ロンバルディア地方のレオナルド派の画家 「洗礼者聖ヨハネ」 ★こちらで観られます
これはルーブル美術館にあるレオナルド・ダ・ヴィンチの有名作の模写です。上半身裸で長髪の若い洗礼者ヨハネが、左手を右に曲げ、右手は胸前を通って天を指さすようなポーズをしています。その微笑みが優しく魅力的で、髪のボリュームが減っているせいか原画よりもさらに中性的に見えます。また、原画では暗い背景がここでは森と岩山になっていて、こうした澄みわたる風景は当時のミラノに広く普及した表現だったと考えられるとのことでした。中々興味深い改変が見られる作品です。

92 ベルナルディーノ・ルイーニ(本名ベルナルディーノ・スカーピ) 「聖家族と洗礼者聖ヨハネ」
これはロンドン・ナショナルギャラリーのレオナルド・ダ・ヴィンチの「聖アンナと聖母子のカルトン(原寸大下絵)」を元に作られた作品で、元々の聖アンナ、聖母マリア、幼子イエスに聖ヨセフが加えられ、背景も変わっているようです。レオナルド・ダ・ヴィンチのスフマート法(薄い絵の具を重ねて描く技法)も取り入れていたようで、柔らかい印象を受けます。これはレオナルド・ダ・ヴィンチの作品と言われたら信じてしまいそうなくらい似ているかもw 人体表現にも柔らかさと気品があるように思いました。

82-87 ミラノの版画家(レオナルド・ダ・ヴィンチのデザインに基づく) 「レオナルドの結び目模様(アカデミア・ディ・ヴィンチのエンブレム)」
こちらは数点あったのですが、いずれもリボンや紐の結び目を描いた「ダマスク模様のリボン」と呼ばれる一種の花押のような私的なエンブレムを描いたもので、宝飾品や髪飾りのデッサンに使われたものだそうです。レース網のように複雑に絡み合う模様で、むしろ仏像の光背を思わせるような感じかな。これもレオナルド・ダ・ヴィンチのデザインを元にしているようでした。


<ルネサンスの素描Ⅲ: レオナルド以降>
レオナルド・ダ・ヴィンチは時代を経ても影響を与え続けたようで、最後のコーナーでは後世の画家の版画が並んでいました。

107 ジョヴァンニ・バッティスタ・トロッティ 「男性の頭部」
タイトルの通り男性の頭部を描いた作品で、悲しげな雰囲気の顔をしています。近づいて観ると意外とぼんやり描かれていて陰影が巧みに表現されていました。

108 ジャック・カロ 「日本における殉教者」
これはフランチェスコ会の修道士の注文で作られた作品で、日本の長崎での26人の殉教者が列福されたことに伴い制作されたそうです。磔台が規則正しく並び、そこに修道士が磔にされていて、空には天使が描かれています。周りには兵士がいるのですが、日本なのに古代ヨーロッパ風の格好で日本っぽさはありませんでした。こちらも細密な版画でしたが、レオナルド・ダ・ヴィンチからの影響というのはどの辺なのかイマイチ分からなかったかなw


ということで貴重な品々を観ることができました。本人の油彩は1点のみですが、手稿などに興味を感じる人は楽しめるのではないかと思います。私はレオナルド・ダ・ヴィンチは好きというほどではないので1回見れば良いかなというくらいでしたが、今後は評判によってさらに混雑すると思われます。ご興味ある方はお早めにどうぞ。


 参照記事:★この記事を参照している記事
 
 


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レオナルド・ダ・ヴィンチ展-天才の肖像 (感想前編)【東京都美術館】

ゴールデンウィークの後半の祝日に、上野の東京都美術館で「レオナルド・ダ・ヴィンチ展-天才の肖像」を観てきました。メモを多めに取ってきましたので、前編・後編に分けてご紹介しようと思います。

P1100612_20130510014339.jpg

【展覧名】
 特別展ミラノ アンブロジアーナ図書館・絵画館所蔵
 レオナルド・ダ・ヴィンチ展-天才の肖像

【公式サイト】
 http://www.tbs.co.jp/leonardo2013/
 http://www.tobikan.jp/museum/2013/2103_ambrosiana.html

【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)


【会期】2013年4月23日(火)~6月30日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況(祝日15時頃です)】
 混雑_①_2_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
まずは気になる混雑状況ですが、ゴールデンウィーク(金曜日の祝日)ということもあってか非常に混んでいました。チケットで5~10分・入場待ちで5~10分くらいだったかな。↓入口はこんな感じ。
P1100614.jpg

中も作品の前に人だかりができるような感じで、よく人にぶつかられましたw しかし帰る頃(17時頃)には空いてきていて、金曜日は閉館が20時なので夕方以降に行けばゆっくり見られたかもしれません。恐らく狙い目は金曜日の夜だと思います。公式ツイッターでは混雑状況もお知らせしているようですので、お出かけの際にチェックすることをオススメします。
 参考リンク:混雑状況のツイッター


さて、今回の展示はミラノにあるアンブロジアーナ図書館・絵画館が所蔵するレオナルド・ダ・ヴィンチの作品を中心に、追従者(レオナルドスキ)やレオナルド・ダ・ヴィンチと親交の深かったルカ・パチョーリ(複式簿記の父と知られる人物)の著書など、周辺の様々な作品が並ぶ内容です。
アンブロジアーナ図書館・絵画館はミラノの大司教であったフェデリーコ・ボッロメオ枢機卿のコレクションを元に設立されたそうで、貴重な書籍や美術品を数多く所蔵・公開するとともに、学術機関として知られているそうです。この展覧会ではそのコレクションをテーマごとに分けて展示していましたので、詳しくは各章ごとに気になった作品とともにご紹介していこうと思います。なお、作者の本名が違っていたり帰属作品なども多いので、作品の名前や作者の詳細は作品リストをご参照ください。
 参考リンク:作品リスト


<Ⅰ アンブロジアーナ図書館・絵画館>
アンブロジアーナ図書館・絵画館はローマのヴァチカン美術館と共にカトリック世界の双璧をなす由緒正しい図書館だそうで、1618年にボッロメオ枢機卿が自らの蒐集した美術品を図書館へ寄贈したのが併設の美術学校と絵画館の礎になったそうです。まず最初の章ではボッロメオ枢機卿自身の絵画コレクションに由来する品々や、素描集などが展示されていました。

[フェデリーコ・ボッロメオコレクション]
3 ロンバルディア地方のレオナルド派の画家 「貴婦人の肖像」 ★こちらで観られます
真珠のついたヘアネットをかぶった貴婦人の横顔を描いた作品です。この側面からの構図をプロフィールと呼ぶそうで、ルネサンス期の作品ではよく見かけます。緻密に描かれているのですが、何故か真珠は透けて見えるかな。落ち着いた雰囲気があり、理想的な美しさであるように思いました。解説によると、この作品は以前はレオナルド・ダ・ヴィンチに帰属とされていたそうで、モデルは未だ不明らしくミラノ公妃などの説があるようです。

1 ヴェスピーノ(本名アンドレア・ビアンキ) 「岩窟の聖母」 ★こちらで観られます
これはレオナルド・ダ・ヴィンチの同名の作品(2つあるうちロンドン・ナショナルギャラリーの方)の忠実な模写で、ボッロメオ枢機卿の依頼でレオナルド・ダ・ヴィンチの作品の記録と保存を目的に制作されたものです。岩窟の中で聖母子と聖ヨハネと天使が座っている様子が描かれ、赤ん坊のキリストは手を合わせ、聖ヨハネは祝福するようなポーズをしています。(このポーズのせいで洗礼者であるヨハネとキリストがどっちがどっちなのかという議論の元になっているようですが、私は左側の子供がキリストだと思っています) 周りは暗く緻密な陰影がつけられていて、若干子供の割に筋肉質に見えるように思いました。 解説によると、オリジナルと比べると光輪や聖ヨハネの十字架(左側の子が持っている)が描かれていないそうで、オリジナルの方が後から描き加えられたという説の裏付けになっているそうです。

この近くには図書館の蔵書が並び、マルコポーロの東方見聞録の写本や、航海図などがありました。東方見聞録はラテン語で書かれていて、細かく綺麗な字で写されていました。


[携帯型美術館:レスタ神父の素描帖]
続いてはセバスティアーノ・レスタという神父が集めた素描のコーナーです。レスタ神父はミラノ出身で、イタリア国内外で素描の蒐集を積極的に行なっていたそうで、蒐集した素描の余白に注釈を書き残し、美術学校で役立てるように冊子にまとめてアンブロジアーナ図書館に寄贈したそうです。ここではそのうちの1つである「携帯型美術館」と名付けられた素描集(284点の素描、2点の彩色画、3点の版画から成る)の中から16~17世紀の素描が展示されていました。

8 ザノービ・ラストゥリカーティ(帰属) 「ミケランジェロの葬儀用モニュメントのための設計案」 ★こちらで観られます
これはミケランジェロの棺台の最初の構想図です。3つのラッパを吹く天使?が横たわるミケランジェロに月桂樹の冠をかけていて、その下の祭壇には若い頃のミケランジェロとパトロン、そして代表作のダビデ像が刻印されています。その他にも多数の寓意像もあり、緻密な構成となっています。ミケランジェロへの敬意が感じられると共に、様々な意味が込められているようでした。

この辺りの作品は作者がバラバラで、神話、歴史、寓意などの主題が多いかな。中には作品の外にレスタ神父による書き込みが見られるものもありました。めちゃくちゃ細かいものもあるので、ミュージアムスコープなどを持っていったほうが良さそうです。

18 ロレンツォ・ガルビエーリ 「反逆天使の堕落」
これは何人もの天使たちが取っ組み合っている様子を描いた作品です。上の方には長い棒で下の天使を突いている天使もいて、下の方の天使はしがみつくような仕草をしています。その構図も含めてダイナミックで、タイトルの通りの激しいシーンとなっていました。


[ルネサンスの素描Ⅰ: レオナルド以前]
続いてはレオナルド・ダ・ヴィンチ以前の素描についてのコーナーです。ここではレスタ神父のコレクションから図書館に入ったとされる素描郡のうち、14~15世紀以前に活躍した画家の作品が並んでいました。

20 ピサネッロ(周辺) 「エフェソスのディアーナ神殿の崩落と「ペテロの小舟」」
こちらは元々は冊子だったもので2画面から成っています。右半分は横倒しになっていて、水面を歩いたキリストと聖ペテロの逸話が描かれています。聖ペテロは最初はキリストと共に水面を歩いていましたが、風の強さに恐れた途端に水に落ちてキリストに助けられたそうで、ここではキリストが聖ペテロの手をとり他の使徒たちは奇跡に驚いているようです。一方、左側はちょっと崩れた神殿と群衆が描かれていて、これは聖ヨハネが祈りによってエペソスのディアーナ神殿を崩壊させたという話が主題となっているそうです。いずれもかなり繊細で細かく、若干消えかかっているように見えるほどでした。

この辺はこうした薄くて細い線で描かれた作品が多いように思いました。やや硬い印象を受けるものもあり、中には人体の表現が妙だなと思う作品もありました。解説によると、女性の裸体を描く際に男性の裸体像から性器と胸だけを変えて描いたものもあるようで、ルネサンス以前の作品は色々と違和感を感じますw


<Ⅱ レオナルド 思考の迷宮>
続いては上の階に移動してレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿(メモ帳みたいなもの)を中心としたコーナーです。レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿の中で最も大部な「アトランティコ手稿」は1118枚から成るそうで、駆け出しの頃から亡くなる直前までの素描や覚書が含まれているそうです。この「アトランティコ手稿」という名称は、台紙に使用された紙がアトラス(地図帳)と同じ判型だったことに由来するそうで、死後に弟子のメルツィによって冊子にまとめられ、彫刻家、蒐集家の手を経て1632年にアンブロジアーナ図書館・絵画館に寄贈されました。レオナルド・ダ・ヴィンチの生きた時代は芸術作品としての素描の価値が認識されはじめた頃らしく、芸術家の着想を最も直接的に表しているとして蒐集の対象となっていったようです。ここにはそのアトランティコ手稿から22点が展示されていました。

この章の冒頭には5分程度の映像があり、ざっくりとダヴィンチと手稿について紹介していました。
 参考記事:レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想 (Bunkamuraザ・ミュージアム)

[アトランティコ手稿:レオナルドの教養]
26 レオナルド・ダ・ヴィンチ 「レオナルドの蔵書目録」
こちらは蔵書の目録で、右寄せで本のタイトルらしきものが書かれています。読めないのでこれが鏡文字なのかは私には分かりませんでしたが、とにかく文字が小さい!w 近くに父への手紙の下書きなどもありましたが、やはり小さな文字で書かれていました。
ちなみに、後の方のコーナーではレオナルド・ダ・ヴィンチの蔵書についても展示されていますので後述します。

[アトランティコ手稿:古典・絵画・人物のデッサン]
28 レオナルド・ダ・ヴィンチと弟子 「ベルヴェデーレの彫刻庭園の《眠るアリアドネ》、筆記する手、髪(または髭)の房の素描、トラスの素描、「腕木」に関するメモ」
これは女性像、文字、薄っすらと後ろ髪のようなものが描かれている手稿です。3つそれぞれはバラバラに描かれているような感じがするかな。後ろ髪は一見さらっと描かれているように見えますが、風でなびくような感じでデッサン力を感じました。

[アトランティコ手稿:光学・幾何学]
この小コーナーには光や幾何学的な構造を描いた手稿がありました。この先にも何度も幾何学的な図様は出てくるのですが、レオナルド・ダ・ヴィンチは円に相当な関心を持っていたのではないかと思います。円を組み合わせたような考察が多く展示されています。

[アトランティコ手稿:建築]
37 レオナルド・ダ・ヴィンチ 「[星形]要塞に関する素描と注釈」
これは星形(六芒星?)の形の要塞の素描で、中には円形の6つの部屋があるようです。絵の隣には注釈が添えられていて、これまたミリ以下の細かい文字です。レオナルド・ダ・ヴィンチは合理的な要塞を考案していたようで、ここでも円が多用されていました。

[アトランティコ手稿:兵法]
[アトランティコ手稿:機械・装置のデッサン]
この辺にはカタパルトの素描や、車輪を回して複数の矢を発車する自動装置(ガトリングガンみたいな感じ)の素描、円形の永久機関?のスケッチなどもありました。そう言えばレオナルド・ダ・ヴィンチは軍事顧問もやっていたという話を思い出しました。
 参考記事:ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密~ (日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム)

[アトランティコ手稿:人体飛行に関する研究 ]
46 レオナルド・ダ・ヴィンチ 「飛行装置の翼の接合部」
これは鳥の翼のような飛行装置を描いた手稿で、接合部分に興味があったらしく屈伸させて動かす機械仕掛けとなっているようです。紐などまで細かく描かれていて、メモというよりは設計図みたいに緻密です。この手稿の他にも空飛ぶための翼の素描は他にもあり、飛ぶことへの関心の高さを感じさせました。

[レオナルドの愛読書]
レオナルド・ダ・ヴィンチはアトランティコ手稿第559葉などいくつかの手稿にある蔵書リストを書き残していたようで、古典から同時代の哲学書、文学作品、軍事論、農業理論など幅広い分野に知識欲と好奇心を持っていたことが伺えるようです。とりわけ幾何学に関する関心はミラノ宮廷で出会った数学者ルカ・パチョーリとの親交を深める中で培われたそうで、ルカ・パチョーリの著書「スンマ(算術・幾何・比および比例全書)」などを通じて、遠近法にも深く関わる幾何学や比例の知識を習得し、絵画にも取り入れていたそうです。ここにはそうした愛読書が展示されていました。

56-1 56-2 ルカ・パチョーリ 「神聖比例論」「ユークリッド 原論」 ★こちらで観られます
こちらはいずれもルカ・パチョーリの著作で、ルカ・パチョーリは「最後の晩餐」を製作中のレオナルド・ダ・ヴィンチと出会いすぐさま親交を深め、幾何学や遠近法の知識を交わした人物だそうです。正多面体を神聖比例(黄金比)で論じた著書「神聖比例論」のためにレオナルド・ダ・ヴィンチは挿絵の原画も作成したそうで、多面体でできた球状の面と骨組みになったものが描かれています。影まで付けられているので構造が分かりやすいですが、理論などは特に描かれていませんでした。
また、「ユークリッド原論」はルカ・パチョーリが幾何学を学ぶ際に最大のテキストとしていた本で、紀元前3世紀の大学者ユークリッドの「原論」をラテン語にしたものとのことでした。
黄金比などはレオナルド・ダ・ヴィンチの作品の中でもよく話題にされるので、こうした親交と研究が裏付けとしてあったということに興味を覚えました。やはり幾何学が大好きだったのですね…w

この近くにはイソップ童話のラテン語本などもありました。結構意外な蔵書です。


長くなってきたので、今日はこの辺にしておこうと思います。レオナルド・ダ・ヴィンチの展示はどうしても本人の作品は少ないものですが、今回は手稿が結構あるので貴重な機会だと思います。 後半には今回の目玉作品がありましたので、次回はそれについてご紹介していこうと思います。


  → 後編はこちら



 参照記事:★この記事を参照している記事



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大師茶屋 【深大寺界隈のお店】

前々回前回と深大寺周辺をご紹介しましたが、今回の深大寺訪問の目的はお蕎麦を食べに行くことでした。今回は「大師茶屋」というお店で食べてきました。

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【店名】
 大師茶屋

【ジャンル】
 蕎麦

【紹介サイト】
 食べログ:http://tabelog.com/tokyo/A1326/A132601/13032191/
 ※営業時間・休日・地図などは公式サイトでご確認下さい。

【最寄駅】
 調布駅など


【近くの美術館】
 神代植物公園

【この日にかかった1人の費用】
 1000円程度

【味】
 不味_1_2_3_④_5_美味

【接客・雰囲気】
 不快_1_2_③_4_5_快適

【混み具合・混雑状況(日曜日13時頃です)】
 混雑_①_2_3_4_5_快適

【総合満足度】
 地雷_1_2_3_④_5_名店

【感想】
かなり混んでいて15分くらい待ったかな。名簿に名前を書いて外で待つスタイルでした。

中も混んでいたので写真は撮りませんでしたが、テーブル席と座敷があり、私が通されたのはテーブルのカウンター席でした。

まずはだし巻き玉子(500円)を頼みました。
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温かくて出汁がしっかり効いていました。おろし醤油にしなくても美味しいかも。

私は天ざるそば大盛り(1100+150円)を頼みました。
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最初に薬味も入れずに蕎麦だけを食べたら、瑞々しくて程よい硬さでした。しかし、ツユはちょっと深みがないかな。しょっぱめです。一方、天ぷらは熱々で中もジューシーでした。 大盛りなのでボリュームも十分で満足です。

連れはおろしそば(720円)でした。
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こちらも基本的には味は同じのようでした。


ということで、有名なお蕎麦を楽しんできました。蕎麦自体の美味しさは流石だったと思います。 この辺は水が良いのでお蕎麦が盛んだったようですが、現代でも美味しいお蕎麦屋さんが多いようです。他にも多くの店が軒を連ねていますので、いずれ行ってみたいと思います。


おまけ:
当初はこのお店の隣の湧水という有名なお店に行こうと思ったのですが、20mくらいありそうな列を見て諦めましたw 連休中に行くのは無謀だったかも。



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神代植物公園の写真

前回ご紹介した深大寺に行った後、裏手にある神代植物公園にも行ってきました。

 公式サイト:http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index045.html



実際には私は深大寺の裏手の入口から入りましたが、↓この写真は正面の入口。
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深大寺門の近くには「つばき・さざんか園」があり、そこから見て行きました。
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近くには「はなしょうぶ園」もあったのですが、そちらには行きませんでした。

こちらは「竹・笹園」 たけのこがニョキニョキと伸びていました。
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うめ園、さくら園などは季節ではないので特に花は咲いていませんでした。

ツツジ園の近くにベニバナトチノキが咲いていました。
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園内には池もありました。近くには築山もあり和風の庭園を思わせます。
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こちらはツツジ園。
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ちょうど季節なので花盛りでした。、

一口にツツジと言っても様々な品種があるようで、左は「曙」、右は「クレスト」という種類のようです。
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こちらは「貴婦人」 名前の通り気品のある花でした。
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こちらはバラ園。ちょうどバラフェスタが開催されていました。
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バラ園のマップ。数えるのも大変なので調べてみたら、270種類以上のバラがあるそうです。
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これは「錦絵」という日本のバラ。
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色鮮やかで確かに錦絵という名前が合ってました。

こちらは「マジョレット」 花弁が幾重にも重なって豪華な雰囲気です。
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これは1966年に作られたバラだそうです。このバラ園にはルドゥーテの「バラ図譜」の時代よりも後のバラが多くて、バラはどんどん種類が増えているのかも。
 参考記事:ルドゥーテの「バラ図譜」展 (上野の森美術館)

こちらはサマー・サンシャイン。
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アメリカのバラで、明るい雰囲気です。

近くに売店があったので、バラのアイスというのを食べてみました。
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写真を撮り忘れましたが、バラの清々しい香りがして美味しかったです。

こちらは藤棚。ちょっとしおれかけていましたが見どころとなっていました。
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続いてはバラ園の隣の大温室に行ってみました。暖かい季節なので外気との差はあまり感じなかったかなw

左はカカオ、右はヒスイカズラ。
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ヒスイカズラの色合いがちょっと不自然なくらい青いw

大温室の中はかなり広くて、サボテンやシダなどもありました。
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こちらは球根ベゴニア。
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色形ともに華麗な雰囲気です。
P1100818.jpg

温室の一角に、花園のようなところがありました。
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ここに座って記念撮影している人も結構いました。

こちらは洋蘭のコーナー。洋蘭はけばけばしいものもあって、若干キモいw
P1100826.jpg
胡蝶蘭など綺麗な蘭もありました。


ということで、良い時期に行ったこともあり様々な花を観ることができました。特にバラはゴールデンウィークの時期は見頃と言えそうです。他の時期も様々な花が楽しめそうなので、いずれ行ってみたいと思います。




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深大寺の写真

今週はゴールデンウィークなので、普段行かない観光地へ足を運んでいました。この前の日曜日は調布の深大寺へ行ってきました。

 公式サイト:http://www.jindaiji.or.jp/



調布駅からバスに乗って行ったのですが、吉祥寺駅行きだったので、深大寺入口から歩いて行きました。まずは深大寺に行く途中にある水車館から見て行きました。
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この辺は水が綺麗でお蕎麦屋さんも有名なので、こうした水車も昔は多かったのかな。

中はこんな感じ。
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水の流れを利用して歯車を回して杵をつくような動きをしていました。

水車館の後、少し進むと深沙大王堂もありましたが、先にお寺を観て深沙大王堂は後で行こうと思っていたら、結局行かず仕舞いとなってしまいました。また次の機会にでも…。

深大寺の前まで来ると様々なお店が軒を連ねていました。特に目を引いたのがこのお店。
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私は普段テレビを見ないので知らなかったのですが、この辺りは連続テレビ小説の「ゲゲゲの女房」でロケが行われたそうで、鬼太郎に因んだお店になっているようです。

屋根にも妖怪。
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鬼太郎の家もありました。
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お店も大いに繁盛していて、混雑していたので何も買わずに通り過ぎましたw 

ゴールデンウィークの真っ只中で、天気も一気に良くなったのでこんな感じで大混雑です。
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お寺よりもこの昔ながらの風情が残るお店の数々に心引かれるものがありました。この風景は絵で観た覚えがありますw

さて、ここからが深大寺です。深大寺は天平5年(733)に満功上人が開いたお寺で、東京都では浅草寺に次ぐ歴史があるようです。元々は法相宗でしたが、天台宗に改宗して現在に至ります。

こちらは山門。江戸時代に建てられた門で、幕末に大火があったので今では深大寺で一番古い歴史の建物だそうです。
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中央に書かれている「浮岳山」はこのお寺の山号だそうです。

こちらは本堂。ズラッと参拝に来た人が並んでいました。
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こちらは阿弥陀三尊像がご本尊だそうです。見えませんでしたが、よく拝んでおきました。

こちらは奥にあった元三大師堂。
P1100654.jpg
こちらは天台座主・慈恵の尊像を安置しているそうです。また、このお堂からは関東では珍しい白鳳時代の釈迦如来倚像が出たのだとか。

こちらは元三大師堂にあった賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)像
P1100655.jpg
インドの僧侶で、医学にも大変優れた力を持っていたそうで、悪いところを撫でると病気平癒の霊験があるとされたそうです。健康になるように私もあちこち撫でてきました。

お寺の裏手にも様々なお店が軒を連ねていました。
P1100658.jpg
緑豊かでのんびりした雰囲気です。


ということで、かなり多くの人で賑わっていましたが、気持ちの良い雰囲気のお寺でした。ここは四季を通して様々な面を見せるようですので、また別の時期にも行ってみたいです。この後、植物園にも行ってきましたので、次回はそちらについてご紹介していこうと思います。



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プロフィール

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Author:21世紀のxxx者
 
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。

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■2011/11/21
海の見える杜美術館の公式紹介サイトに掲載されました
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■2011/9/29
「週刊文春 10月6日号」に掲載されました
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■2009/10/28
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  → 関東 > 絵画

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