HOME   »  2017年07月
Archive | 2017年07月

水墨の風 ―長谷川等伯と雪舟 【出光美術館】

週末にネタを補給したので最近の展示の記事に戻ります。この展示は最終日間近の7/16に観てきました。既にこの展示は終了しています。

20170715 133712

【展覧名】
 水墨の風 ―長谷川等伯と雪舟 

【公式サイト】
 http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/schedule/

【会場】出光美術館
【最寄】有楽町駅

【会期】2017年6月10日(土)~7月17日(月・祝)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
最終日が近かったこともあって、結構混んでいて列を組んで観るような盛況ぶりでした。

さて、今回は長谷川等伯と雪舟という日本画でも屈指の絵師2人の名前を冠した展覧会となっています。しかし美術好きの方ならピンと来ると思いますが、そんなビッグネームの2人の作品だけで展覧会が成立する機会は滅多にありませんw 大半は他の絵師の作品です。 今回はテーマが「風」ということで、風をテーマにした作品というだけでなく雪舟風だったり等伯風といった水墨の歴史の流れを観るような趣旨で、どちらかと言うとこの2大絵師の作風を知っている人向けの内容だったと思います。既に終了しているし、ごく簡単な章ごとの展示内容だけ振り返ろうと思います。

<第1章 雪舟を創りあげたもの-「破墨山水図」への道>
この章は雪舟の「破墨山水図」を中心に、雪舟が留学し影響を受けた中国の玉澗や浙派(せっぱ)、牧谿(牧谿は長谷川等伯が特に影響を受けた)、後の時代に雪舟から影響を受けた雪村や谷文晁などもありました。雪舟は大胆さと繊細さが同居していると思いますが「破墨山水図」は大胆さが強めに出ていて、近代西洋の印象派よりもずっと前に単純化され筆跡を残す手法で描かれているのが面白いです。玉澗の作品は確かにそれに似た感じがあり、雪舟のルーツが伺えました。

<第2章 等伯誕生-水墨表現の展開>
ここは等伯を中心に、牧谿1点と狩野探幽などがありました。叭々鳥(ははちょう)を主題にした作品がいくつかあったかな。等伯は自身を五代雪舟と名乗っていましたが、空気感などは牧谿からの影響のほうが強いように思います。後期展示で竹鶴図屏風は観られませんでしたが、「松に鴉・柳に白鷺図屏風」など叙情的な作品を観ることができました。

<第3章 室町水墨の広がり>
ここから先は雪舟も等伯も出てきませんw この章は室町時代に描かれた様々な水墨画が並んでいました。この辺は軽く着色もあったりしたかな。強い輪郭と繊細な濃淡の表現をしている作品などは雪舟と共通するものを感じました。

<第4章 近世水墨-狩野派、そして文人画へ>
ここは桃山以降の近世の作品がならんでいました。日本の漢画は狩野派が主流となって行きましたが、狩野派はそれだけではなく大和絵との融合など独自の展開を見せていくのでやはりどこか雅な雰囲気があるように思います。一方、文人画とか南画はあまり好みではないのでサラッとw 描き込む割に緩いのでゴチャゴチャしている印象があるのでいまいち好きになれない。


ということで、雪舟と等伯の作品はそれほどありませんでしたが、水墨の歴史を中国から江戸時代まで観ることができました。全部 出光美術館の自前のコレクションなので、これだけの展示が出来るのは凄いことだと思う一方で、展覧会のタイトルはちょっと大袈裟だったんじゃないかなとw それさえ気にしなければ参考になる展示でした。



記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】

前回に引き続き、南仏のアヴィニョン周辺についての記事です。今回は世界遺産の水道橋「ポン・デュ・ガール」とアヴィニョン周辺の美しい村々をご紹介しようと思います。

ポン・デュ・ガールには先日ご紹介したゴッホゆかりの地のオプショナルツアーで行きました。中々濃厚なツアーです。
 参考リンク:アヴィニョン発 ベストセラープロヴァンス ポン・デュ・ガールとゴッホゆかりの地(みゅうのツアー)


実際に周った順は無視して早速ポン・デュ・ガールからご紹介。
 ポン・デュ・ガール日本語サイト:http://jp.france.fr/ja/discover/35026



こちらはポン・デュ・ガールの入口。
DSC02251.jpg
多分、今回の旅行で一番チケット売り場が盛況で、駐車場も沢山の車がいましたが その訳はこの後すぐに分かりました。

遠くからでも分かるとてつもなくデカい水道橋。京都の南禅寺の水道橋の何十倍もデカいw
DSC02256.jpg
こちらはローマ時代(紀元前19年頃)に作られた橋で、ユゼスという湧き水の出る街からニーム(結構大きな街)まで続く水道の為に作られました。全長50kmもある水道なのに、高低差は12mしかないという驚きの精度となっていて、2000年も前のものとは信じられないほどです。中世の頃にはこんなものが人間に作られるわけがない!ということで、悪魔が作ったと信じられていたという話もあります。ローマの偉大さと中世の暗黒時代っぷりが伺えるエピソードです。

逆光だったので反対側からも撮影。写っている人たちと縮尺を比べると大きさが分かるかも。
DSC02275.jpg
単に機能だけではなく3層になっている美しさも見事としか言いようがない。これが出来た頃の日本は弥生時代です。

一番下の階層は実際に渡ることもできます。
DSC02281.jpg DSC02283.jpg
ここは川遊びの人たちが大勢来ていて、橋を観ながら泳いだりボートを漕いだりしていました。写真とは裏腹にラップを大音量で掛けてるパリピがいましたw しかしこれを観ながら水浴とは本当に贅沢。 またゆっくりと訪れて一日過ごしてみたい。

続いて、アヴィニョンの南、アルル近くのレ・ボー=ド=プロヴァンスをご紹介。これも同じツアーです。

プロヴァンス語で岩だらけという意味で、「ボーキサイト」は元々この辺で取れたのでその名前となったそうです。

村の入口はこんな感じ。
DSC02065.jpg
歩いても20~30分くらいで廻れる小さな村ですが、昔は周りの村を治める一大勢力の拠点だったようで、急な崖などもあって難攻不落の城があったようです。

街の中はこんな感じ。
DSC02076.jpg
白い石の建物が続きます。フランスには「美しい村」という制度があり、それに認定された村の1つです。

リアルにドラクエみたいな街並みが続きます。今は完全に観光地で、お土産物屋さんやカフェが沢山あり公衆トイレ等もあります。
DSC02081.jpg DSC02092.jpg
教会の中は厳かでステンドグラスもありました。

こちらは教会の辺りから観た光景。
DSC02093.jpg
本当に岩だらけの絶景でした。

続いてはアルル近郊フォンヴィエイユにあるドーデの風車をご紹介。

レ・ボーとアルルの中間くらいのところにあります。

こちらがドーデの風車。
DSC02129.jpg
何故この風車が有名かと言うと、ドーデの著作「風車小屋だより」という短編集の名前はこの風車にちなんでいる為です。私は事前に読んで行きましたが、この短編集の中には「アルルの女」という短い話があり、この話が後に戯曲化され、それに作曲家のビゼーが曲をつけました。
 参考リンク:風車小屋だより(amazon)

ビゼーの「アルルの女」はメヌエットを聴けばピンと来るかも。

戯曲の方は観たことないですが、小説の「アルルの女」はこんな清らかさも明るさも全くありませんw

そしてこれを聞いてハットリくんの音楽じゃん!と思った当時のファミコンキッズも多いはずw

こんな所まで来てハットリくんを思い出すとは…w

こちらは風車小屋からの眺め。現代の風車が見えますが、あの辺にゴッホも通ったひまわり畑があります。
DSC02127.jpg
風車があるのは風が強いためです。アヴィニョンに着いた時にかなりの強風が吹いていて驚きました。これは「ミストラル」と呼ばれる風で、遠くアルプス山脈からの吹き下ろしだそうです。

ここまではゴッホゆかりの地めぐりと合わせて日本語ツアーで観たところですが、ここから先は別の日に英語のオプショナルツアーで周ったところになります。大体はアヴィニョンの東の方向で、リュベロン地方自然公園の中の村です。

まずはソー村というところでラベンダー畑を観ました。
DSC03399.jpg
こちらは10分くらいしか滞在しませんでしたが、丁度見頃で非常に良い香りが漂っていました。この6月は南仏のあちこちでラベンダーを観ることができます。

続いてゴルドの村に行きました。

ここの歴史はちょっと複雑で説明しきれないのでwikipediaへのリンクを貼っておきます。
 参考リンク:ゴルドのwikipedia 

これがゴルド!
DSC03429.jpg
この光景を観るために多くの観光客が来ていました。

ゴルドの中に入ると、大規模な市場が開催されていました。
DSC03405.jpg
売っているものも様々で、食べ物もあれば名産品もあるという感じ。お土産にコットン製の鍋敷き(お店の人にフランス製を強調されたw)を買い、南仏名物のラタトゥイユも買って持ち帰りました。

村の中は結構細い路地ですが、ここも美しいところです。
DSC03414.jpg

何しろ山の上にある村なので、こうした光景を観ることができます。
DSC03417.jpg

最後に、ゴルドの東にあるルシヨンに寄りました。


今回の旅で最も美しかったのはこの村かも。
DSC03432.jpg
英語のガイドだったのでうろ覚えですが、この地で浮気関連の悲劇があったそうで、その血の色に染まってるみたいなことを言っていました。とは言えそれはお話の中のことで、実際には黄色顔料の原料となる「オークル」を含んだ丘の上にあるのでこうした色になっているようです。

異国情緒たっぷりで、とても美しい街並みです。
DSC03440.jpg DSC03447.jpg
ここも歩いても30分あれば十分でしたが、印象深かった…。街の中でラベンダーのアイスが売っていて、非常に美味しかったです。一緒に周ったカリフォルニアのご夫妻もめっちゃオススメしてくれましたw


ということで、アヴィニョン周辺には非常に美しい光景が広がっていました。この辺で最も大きな都市はマルセイユですが、観光の拠点としてはアヴィニョンかエクスが良いと思います。(オプショナルツアーの発着が充実しているし、城塞都市で雰囲気が良く治安も安心) 南仏に行くことがあれば、こうした村々に訪れることも検討してみるとよろしいかと。


フランス関連記事
 カーニュ・シュル・メール(2017年)
  ルノワール美術館 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】
  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

 ニース(2017年)
  ニース美術館 【南仏編 ニース】
  マセナ美術館 【南仏編 ニース】
  マティス美術館 【南仏編 ニース】
  国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】
  ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

 サン・レミ/アルル(2017年)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

 アヴィニョン(2017年)
  アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】
  アヴィニョン教皇庁宮殿とサン・ベネゼ橋 【南仏編 アヴィニョン】
  プティ・パレ美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  カルヴェ美術館 【南仏編 アヴィニョン】

 エクス(2017年)
  セザンヌゆかりの地めぐり 【南仏編 エクス】
  シスレー展 (コーモン芸術センター)【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 本館 【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

 マルセイユ(2017年)
  カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】
  マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】
  ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

 パリと近郊(2012年)
  【番外編 フランス旅行】 オルセー美術館とセーヌ川
  【番外編 フランス旅行】 ルーヴル美術館
  【番外編 フランス旅行】 ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
  【番外編 フランス旅行】 パリ モンマルトル界隈
  【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
  【番外編 フランス旅行】 ヴェルサイユ宮殿
  【番外編 フランス旅行】 バルビゾン村とフォンテーヌブロー宮殿
  【番外編 フランス旅行】 オランジュリー美術館とマルモッタン美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市街の写真




記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】

今日も引き続き南仏編です。前回ご紹介したアルル等のゴッホゆかりの地を巡った日に、宿を取ったアヴィニョンにあるアングラドン美術館に行ってきました。たまたま開催されていたデュフィ展も観ることができました。

DSC02571.jpg

 日本語公式サイト:http://angladon.com/japanese-version/



この美術館はオート・クチュールの開拓者でありパリの名コレクターであったジャック・ドゥーセ(1853-1929)の収集品を相続したアングラドン・デュブルジョー夫妻が開いた美術館です。コレクションはルネサンス期から近代に至るまで多岐に渡り、日本や中国の品などもあります。この美術館でもフラッシュ無しなら撮影することができましたので、写真と共にご紹介していこうと思います。

まず1階はエコール・ド・パリの頃の画家の作品がありました。こちらはピカソ
DSC02321.jpg
近くにはピカソらが影響を受けたアフリカの彫刻などもあり、キュビスムへの転換が感覚で分かる展示になっていました。

モディリアーニもありました。
DSC02329.jpg
この作品では目は普通に描かれていますが、モディリアーニもアフリカの彫刻からの影響を感じさせます。

こちらは藤田嗣治(レオナール・フジタ)
DSC02333.jpg
平面的で壁画みたいで面白い。

少し進むと時代がちょっと戻ります。

こちらはセザンヌ
DSC02346.jpg
セザンヌらしい立派な静物画で驚き。良いコレクションです。

こちらはゴッホ。この辺で観られるゴッホは実はこれだけらしいです。
DSC02356.jpg
アルルの時代に描かれたものらしいのでアルピーユ鉄道かな? 今でもアルル近郊のひまわり畑を走る鉄道だと思いますが、爽やかな雰囲気です。

1階は他にもドガ、ドラン、ドーミエ、ルドン、ヴュイヤールなども1~2点くらいずつありました。数は多くないですが良いコレクションばかりです。

階段と2階の展示室。
DSC02372.jpg DSC02373.jpg
2階は一気に貴族の館っぽい雰囲気ですが、アングラドン夫妻は画家だったらしいです。展示物はルネサンスから近代まで幅広い感じです。(でも好みは近代なので近代中心にご紹介していきますw)

一見するとフランドル絵画のような主題ですが、マネの作品
DSC02383.jpg
離れて観ると精密に見えますが、結構大胆な筆致なのが流石です。

この辺にあった古い絵は主に宗教画や肖像画でした。

こちらはポール・ヨウーヴェという動物画で名を馳せた画家の作品(1925年頃)
DSC02411.jpg
虎の筋肉と尻尾に緊張感があって目を引きました。

1600年代半ば頃のオランダのハールレムの画家Frans de Hulst
DSC02416.jpg
オランダのメイヘーレン辺りを描いた作品らしいですが、明暗の柔らかな表現が好み。

こちらは書斎かな?
DSC02426.jpg
壁紙も含めて洒落た雰囲気。

こんな感じで、部屋と一体化するように展示されているのも魅力です。右の写真は日本の蒔絵。
DSC02431.jpg DSC02455.jpg 
他にも日本や中国の陶器、江戸時代の絵(屏風を切り取ったようなの)もありました。

続いて3階はラッキーなことにデュフィ展が開催されていました。
 期間:2017/4/7~8/27
DSC02503.jpg

1915年頃の各国の兵士たちを描いたもの。
DSC02478.jpg
日本も真ん中にいますが、ここまで黄色くないだろw 背も低いし割とステレオタイプ。

これはポール・ポワレとのコラボの服飾デザイン
DSC02482.jpg
他にも数点あり、デュフィならではの軽やかさと華やかな雰囲気がありました。

これは北フランスのサン=タドレッスの海を描いた作品。
DSC02506.jpg
強い色彩が特に印象的でした。

デュフィがよく題材にした競馬場を描いた作品。
DSC02516.jpg
賑わいと社交場の華やかさがよく出ています。グワッシュだと一層軽やか。

こちらもお得意の音楽を題材にした作品。
DSC02530.jpg
勢いを感じる線がリズミカルで題材にぴったり。

こちらはニースの風景。
DSC02546.jpg
今回の旅で観てきたばかりの風景なので、テンションがあがりました。

一番奥は超大作「電気の精」のリトグラフ
DSC02558.jpg
これの本物はパリ市立近代美術館で観られます。
 参考記事:【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館


ということで、予想以上に素晴らしいコレクションと、デュフィの展示を観ることができて大満足でした。アヴィニョンはあまり広くないものの見どころが多い街ですが、もし訪れる機会があったらここも見逃せないと思います。


フランス関連記事
 カーニュ・シュル・メール(2017年)
  ルノワール美術館 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】
  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

 ニース(2017年)
  ニース美術館 【南仏編 ニース】
  マセナ美術館 【南仏編 ニース】
  マティス美術館 【南仏編 ニース】
  国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】
  ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

 サン・レミ/アルル(2017年)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

 アヴィニョン(2017年)
  アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】
  アヴィニョン教皇庁宮殿とサン・ベネゼ橋 【南仏編 アヴィニョン】
  プティ・パレ美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  カルヴェ美術館 【南仏編 アヴィニョン】

 エクス(2017年)
  セザンヌゆかりの地めぐり 【南仏編 エクス】
  シスレー展 (コーモン芸術センター)【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 本館 【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

 マルセイユ(2017年)
  カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】
  マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】
  ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

 パリと近郊(2012年)
  【番外編 フランス旅行】 オルセー美術館とセーヌ川
  【番外編 フランス旅行】 ルーヴル美術館
  【番外編 フランス旅行】 ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
  【番外編 フランス旅行】 パリ モンマルトル界隈
  【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
  【番外編 フランス旅行】 ヴェルサイユ宮殿
  【番外編 フランス旅行】 バルビゾン村とフォンテーヌブロー宮殿
  【番外編 フランス旅行】 オランジュリー美術館とマルモッタン美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市街の写真



記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

ネタが切れたので南仏編を再開しました。今回はフィンセント・ファン・ゴッホに関連する地を訪れたので、まとめてご紹介しようと思います。
アヴィニョンから日本語のオプショナルツアーに参加して、車でサン・レミ・ド・プロヴァンスとアルルに行ってきました(それ以外の場所も行ったので、それはまた別の記事でご紹介する予定です)
 参考リンク:アヴィニョン発 ベストセラープロヴァンス ポン・デュ・ガールとゴッホゆかりの地(みゅうのツアー)

まずはサン・レミ・ド・プロヴァンスにあるサン=ポール・ド・モゾル修道院を訪れました。街中からちょっと離れた所にあります。

ちなみにこの街出身の有名人にノストラダムスもいますw

こちらがサン=ポール・ド・モゾル修道院。ゴッホは1889年~1890年にこちらにあった精神病院で療養していました。
DSC02004.jpg
ゴッホは2箇所ほど精神病院に入っていますが、こちらは後に入った方の病院です。

着いたのが早かったので、しばらく修道院が開くのを待ちつつ病院前の風景を眺めていました。
DSC02006.jpg
この辺りの風景も勿論ゴッホが絵にしています。

門を抜けるとこんな感じの小道があります。
DSC02015.jpg
この道でもアイリスを描いた作品などを残しています。

こちらが修道院。12世紀に建てられたロマネスク様式の建物で、18世紀以降に精神病院となっていました。
DSC02029.jpg
今は観光地になっていますが、近くには今でも精神病院があるそうです。

中庭がある美しいところです。これなら精神も休まりそう。
DSC02033.jpg

2階の奥の方にゴッホが入院していた部屋があります。結構簡素な感じですが、ここで数々の名画が生まれました。
DSC02038.jpg
この部屋の入口に黄色い家の寝室の絵が飾ってありましたが、実際はこちらではなくアルルの部屋を描いた絵です。

中は10分くらいで見終わるので、外に出て修道院の裏手も観てきました。
DSC02053.jpg

裏手はラベンダー畑になっていました。
DSC02057.jpg
あちこちにゴッホの絵のパネルがあり、ここで沢山の絵が描かれたことが分かります。静かなところですが、セミや鶏の声が絶え間なく聞こえましたw

この後、レ・ボーの村などを回ってからアルルに向かいました。


こちらはアルル付近にある跳ね橋。
DSC02137.jpg

この絵のモチーフになった橋と言いたいところですが、実際には老朽化して架け直されたレプリカです。
DSC02134.jpg
しかもこの絵とは場所が違うらしいですw

さらに移動してアルルの中心街あたりで降りて自由行動となりました。

まずはゴッホが耳切り事件後に入った精神病院に行ってみました。
DSC02143.jpg
こちらが最初に入った精神病院です。

中は綺麗な花園となっていました。
DSC02149.jpg

ここでもゴッホは作品を残しています。
DSC02157.jpg

ちょっと日差しが強すぎてうまく撮れていませんが絵と同じ場所
DSC02159.jpg
ここは10分くらいあれば観られるかな。

精神病院からすぐ近くに市庁舎があります。
DSC02164.jpg
実はこの建物の地下にはローマ時代(起源40年頃)の広大な地下回廊があります。

そして、市庁舎の裏手あたりに有名な「夜のカフェテラス」のカフェがあります。
DSC02171.jpg DSC02173.jpg
ここはアルルに来たら絶対に見ておきたいポイントの1つかな。昼でしたが今でも当時の光景が広がっていて嬉しい。
今でもカフェをやっていて、一緒に回った日本人のご夫婦がここでお昼を食べたらしくお話を伺ったところ、観光客向けといった感じの味と値段だったそうです。それでも良い思い出になりそう。

カフェの先を更に進むとローマ時代の円形闘技場があります。
DSC02197.jpg
アルルは小さな田舎町と思っている人もいるかもしれませんが、ローマ時代から交通の要所として栄えたところで、今でもこうした遺跡が多くのこっています。ここでコンサートも開かれるようです。

この円形闘技場から更に北東方向へ進んでゴッホとゴーギャンが住んだ「黄色い家」を目指しました。


有名なこの絵の場所です。
DSC02215.jpg

そしてこれが現在の黄色い家! …の跡地ですw この写真の左側の木陰になってる家にゴッホのメダイヨンが掛けられていて、その辺に住んでいました。
第2次世界大戦の時に壊れたらしいので、ここも戦場だったのかも。右奥には鉄道の橋が残ってるのがちょこっと写っています。
DSC02214.jpg
この写真を撮った辺りにラウンドアバウトがあり、それが耳切り事件を起こしたラ マルティーヌ広場となります。ちなみにこの近くにパン屋さんがあります。そこでパンを買ってこの辺りの公園で食べました。


有名な「ローヌ川の星月夜」は黄色い家からほんの50mもないところで描かれました。かなり近くて驚き。
DSC02217.jpg
絵を観ると海みたいですが川です。

こちらが絵と大体同じ場所
DSC02223.jpg
昼なので全く雰囲気が違いますが、この絵の場所に行ってみたいと思っていたので非常に満足。


ということで、一気にゴッホゆかりの地をめぐることができました。アルル自体はそれほど広くない街ですが、サン・レミ・ド・プロヴァンスと合わせて行こうとするとちょっと電車やバスでは厳しいので、レンタカーやオプショナルツアーを利用すると効率的に回れるかと思います。ゴッホが好きな方は是非いつか訪れてみてください。


フランス関連記事
 カーニュ・シュル・メール(2017年)
  ルノワール美術館 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】
  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

 ニース(2017年)
  ニース美術館 【南仏編 ニース】
  マセナ美術館 【南仏編 ニース】
  マティス美術館 【南仏編 ニース】
  国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】
  ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

 サン・レミ/アルル(2017年)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

 アヴィニョン(2017年)
  アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】
  アヴィニョン教皇庁宮殿とサン・ベネゼ橋 【南仏編 アヴィニョン】
  プティ・パレ美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  カルヴェ美術館 【南仏編 アヴィニョン】

 エクス(2017年)
  セザンヌゆかりの地めぐり 【南仏編 エクス】
  シスレー展 (コーモン芸術センター)【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 本館 【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

 マルセイユ(2017年)
  カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】
  マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】
  ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

 パリと近郊(2012年)
  【番外編 フランス旅行】 オルセー美術館とセーヌ川
  【番外編 フランス旅行】 ルーヴル美術館
  【番外編 フランス旅行】 ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
  【番外編 フランス旅行】 パリ モンマルトル界隈
  【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
  【番外編 フランス旅行】 ヴェルサイユ宮殿
  【番外編 フランス旅行】 バルビゾン村とフォンテーヌブロー宮殿
  【番外編 フランス旅行】 オランジュリー美術館とマルモッタン美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市街の写真



記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



シリア沙漠のベドウィン -吉竹めぐみ写真展- 【古代オリエント博物館】

この展示は7/9に観てきました。本当はサンシャイン水族館に行くつもりだったのですが、あまりの混雑ぶりに諦めてこちらに行くことにしましたw

DSC04888.jpg

【展覧名】
 クローズアップ展
「シリア沙漠のベドウィン -吉竹めぐみ写真展-」 

【公式サイト】
 http://aom-tokyo.com/exhibition/170610_yoshitake.html

【会場】古代オリエント博物館
【最寄】東池袋駅

【会期】2017年6月10日(土)~7月17日(月)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間15分程度 (常設は0時間45分程度)

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
意外とお客さんが多めで活気がありました。この展示は部屋の一室だけで行われている小規模なものでしたが、写真パネル24枚ほど並んでいました。

さて、この展示は昨今話題のシリアに住むベドウィンの人々を撮った写真展です。ベドウィンというのはアラビアの沙漠(砂漠)に住む人たちのことですが、吉竹めぐみ 氏は現地で17年にも渡ってその生活を撮影してきたようです。その為か、写真は非常に親しみのある表情を見せている人物像が含まれていて、ニュース等で観るシリアの固定観念を覆すようなものもありました。(最近の写真ではないのかもしれませんが) また、彼らにとっては物を持ったりすることが幸せという訳でなく、砂漠には何でもあるという考えだそうで、西洋的な価値観とは異なる様子も伺えます。
そして、写真だけでなく面白かったのがホストファミリーの一家の家系図と住居の模型で、ホストファミリーの一家は100人以上の大家族でしたw 一家の男性には第3夫人くらいまでいて、それぞれと5人くらいの子供がいるので物凄い勢いで子孫が増えているのが驚きでした。家系図の中に名前がムハンマドの子は3人以上はいたかなw また、住居の模型や写真を観ると、羊を飼いながら暮らしているようで、大きな給水タンク車が敷地に置かれているなど砂漠ならではの生活の様子が伺えました。(とは言え砂漠にも花が咲いている写真もあって、これまた驚き)

ということで、小展示でしたがイメージとのギャップやカルチャーショックが多々ある展示でした。イスラム地域に関してはどうしても情報が限られている為に報道などのイメージがついてしまいますが、根本は似ていたり一方で価値観の違いを感じたりと知らなかったことも多く未知の文化で面白かったです。


勿論、常設も観てきました。簡単にご紹介すると、ここにはアラビア半島、エジプト、ギリシャ、インドなど様々な地方で出土した品々が並んでいます。
 参考リンク:常設のフロアマップ

範囲と年代が広いので1つ1つはそれほど深く紹介されているわけではないのですが、私が特に好きなのは東西交流のコーナーです。ここにはギリシャ神話のヘラクレスが仏教に取り込まれた様子が分かる品などもあり、思った以上に昔から深い交流があったことを伺わせます。この辺は世界史が好きな人には特に面白いんじゃないかな。 学生のお客さんが多かったけど、こういった所で興味を持って好きになっていくのかも。

ということで、予定外の訪問でしたが楽しむことができました。ここはサンシャインシティの中にあるので買い物などの際に寄ってみるのも良いかと思います。


おまけ:
サンシャインの水族館のエレベーター待ちの列はこんな感じでした。しかもこれでもほんの一部で、幾重にも行列が折り重なる感じ。
2017-07-09 143914

猛毒展が人気で混んでるのかも。2017/7/12にペンギンが飛ぶように泳ぐ姿が観られるようになるらしいですが、めちゃくちゃ混みそうです。
ちなみにこの日はラッコ目当てだったのですが、何と2016/2/29を以って、ラッコの展示は終了してしまったのだとか。悲しすぎる…。
 参考リンク:
  リニューアルのページ
  ラッコの展示終了


記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



猪熊弦一郎展『いのくまさん』 【うらわ美術館】

この展示は7/9に観てきました。子供も楽しめる家族向けの内容になっていました。

DSC048830.jpg

【展覧名】
 猪熊弦一郎展『いのくまさん』 

【公式サイト】
 http://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/exhibition/whatson/exhibition/p053502.html

【会場】うらわ美術館
【最寄】浦和駅

【会期】2017年7月8日(土)~8月27日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
この展示は「いのくまさん」の愛称で知られる猪熊弦一郎の個展で、谷川俊太郎との絵本『いのくまさん』に合わせて章分けされています。その展示物は恐らくほとんどは丸亀市猪熊弦一郎現代美術館の所蔵作品じゃないかと思います。というのも、この展覧会の名前も内容もほぼそのままの展覧会を以前に観たことがあり、当ブログでも記事を残しています。
 参考記事:
 猪熊弦一郎展 『いのくまさん』 (そごう美術館)
 猪熊弦一郎展 『いのくまさん』 (東京オペラシティアートギャラリー)

今回はあまり解説は無く、展示品も子供の目線くらいの低い位置にあって純粋に絵の面白さを子供に観てもらうような感じでした。ごく簡単にですが章ごとにご紹介しておこうと思います。(詳しいことは以前の記事をご参照ください)


<こどものころから えがすきだったいのくまさん おもしろいえを いっぱいかいた>
ここには9歳の頃に描いた武者絵、10歳の頃の船の絵、中学時代の麦の絵などがありました。早熟ぶりを思わせ、当時から「甲上」の評価をされていたことが分かります。

<いのくまさんは じぶんでじぶんの かおをかく>
ここは自画像のコーナーで、若い頃や壮年期の自画像などがありました。時代が違うと作風が違いますが、時系列で観られないのが残念。

<ほかのひとのかおもかく>
ここは女性像などが並んでいました。ピカソの新古典主義時代やマティスを思わせる作風のものもあり、色々模索していたことを伺わせます。

<たくさんたくさん かおをかく>
ここからゆるキャラみたいな単純化された絵が続きますw 均等に並んだマス目に様々な表情が描かれている作品がいくつかあり、近くではそれを描いている時の映像も流していました。今回の展示では解説されていませんでしたが、猪熊弦一郎はマティスに教えを受けた際に「絵がうますぎる」と言われてこうした虚心の無い絵を描くようになりました。一見子供の絵のようですが、ちょっとキュビスム的なところがあるのも面白い

<いのくまさんは とりが すき>
ここは鳥をゆる~く描いた作品が並んでいました。鳥なのこれ?と他の観覧者が呟いていたのが妙に記憶に残りましたw 確かに鳥とは思えないものもあります。

<いのくまさんは ねこも すき いっぱい いっぱい ねこを かく>
猪熊弦一郎は沢山の猫を飼っていたそうで、ここは猫を描いた激ゆるの作品が並んでいます。やはり落書きのように見えて猫の動きをよく観ていないとこれだけ生き生きと表現できないと思います。寝たり喧嘩したりと猫の魅力がよく出ています。
ちなみに、来年にはbunkamuraで猪熊弦一郎の猫の絵の展覧会をやるそうです。これまた楽しみ。

<いのくまさんは おもちゃが すき>
ここには様々な玩具が並んでいました。動物の形の陶器や車のミニチュアなどがあり、気に入ったものはどんどんコレクションしていた様子が伺えます。自作の「対話彫刻」もありましたが、特に解説はありませんでした。

<いのくまさんは かたちがすき こんなかたち あんなかたち>
<かたちはのびる かたちはまがる かたちはつながる かたちはかぎりない>

ここは幾何学的な模様を描いた作品が並んでいました。ニューヨークに出て具象から抽象に作風を変えた時期のものが中心だと思います。何を描いているか分かりませんが、リズミカルで楽しげな雰囲気があります。


<いのくまさんは いろもすき こんないろ あんないろ>
<いろがうまれる いろがささやく いろがさけぶ いろがうたう>

こちらは色をテーマにしたコーナー。特に色の対比が強い作品が多いかな。前の章同様に抽象的な作品が多かったです。

<ぬりえをしよう>
ここは記憶があまりないw この辺に三越の包み紙など身近にあるいのくまさんの作品があったと思います。


<いのくまさんはたのしいな>
最後はまとめ的な内容だったかな。いのくまさんの自由闊達ぶりに改めて感心します。

会場を出ると、慶應義塾大学の食堂や上野駅などパブリックアートの写真が展示されていました。
以前の記事の使い回しですが、上野の壁画はこれ↓です。
P1130306.jpg

ということで、やはり「いのくまさんはたのしいな」の一言に尽きるかなw これだけ自由に楽しい絵を描いている人はあまりいないように思います。解説が少ないですが、心で感じるままに楽しめば良いのかなと思います。夏休みに子供と一緒に観られそうな展覧会です。



記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



アルチンボルド展 【国立西洋美術館】

この展示は7/8の土曜日に観てきました。まだ会期の始めのほうですが既に人気で混みあっていました。

DSC04879.jpg

【展覧名】
 アルチンボルド展

【公式サイト】
 http://arcimboldo2017.jp/
 http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2017arcimboldo.html
 
【会場】国立西洋美術館
【最寄】上野駅

【会期】2017年6月20日(火)~9月24日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
チケット売り場は結構並んでいて、中は列を組んで見るくらいの混雑ぶりでした。奇想の絵画ということで親子連れが多く訪れているようです。この手の展示は会期末に特に混むのが予想されますので、興味がある方は早めに行くことをオススメします。

さて、この展覧会は日本でもトリックアート展などでちょくちょく出品されていたジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593年)の日本初の本格的なもので、油彩約10点を含む30点近い過去にない規模の展覧会となっています。アルチンボルドは奇想の画家として紹介されることが多く、神聖ローマ帝国のフェルディナント1世、マクシミリアン2世、ルドルフ2世の3代の皇帝に仕え、様々な知識を元に寄せ絵のような作品や戯画的な作品を作り宮廷を沸かせました。死後しばらくすると忘れられて行きましたが、20世紀に入りサルヴァドール・ダリを始めとするシュルレアリストたちによって再発見され、シュルレアリスムの父とまで賞賛されたようです。今回はそのアルチンボルドの貴重な作品に加え、絵画の背景となる当時の宮廷の文化なども合わせて紹介されていました。展覧会は7つの章に分かれていましたので、それに合わせて簡単にご紹介しておこうと思います。

<入口付近>
アルチンボルドメーカーという自分の顔をアルチンボルド風にして表示してくれる機械があり、ここだけ撮影可能となっていました。幾重にも行列が出来ていたので私はやらないで他人のを観ていましたが、元の顔の面影もない感じが…w いい記念にはなると思います。
2017-07-08 140115

<1章 アルチンボルドとミラノ>
この章は3代の皇帝に仕える前のミラノにいた頃についてと、自画像などが展示されていました。ミラノの頃についてはレオナルド・ダ・ヴィンチの素描などがあり、間接的に影響を受けていたのではないかと紹介されていました。自画像については恐らくこの時代のものではなく61歳頃のものでしたが、体が紙になったような表現となっていてアルチンボルドの機知を感じさせるものとなっていました。

<2章 ハプスブルク宮廷>
ここは今回のメインとなる章で、前半は様々な珍品を収集し博物館のような部屋を作っていた皇帝たちのコレクション、後半はアルチンボルドの代表作「四季」と「四大元素」がズラリと部屋の四方に並んでいます。四季はその名の通り四季を代表する草花や生き物が描かれ、それが集まって人の顔になっている作品で、四大元素は風・火・土・水の4要素にまつわる生き物や品々が集まって人の顔になっています。四季と四大元素はそれぞれ似た属性で対となっていて、春と風、夏と火、秋と土、冬と水の組み合わせでお互いが向き合うように展示されていました。年の始まりである冬を皇帝の顔にしたり、巧みにマクシミリアンの頭文字Mを服に組み込んだりと謎解きのような要素があり、皇帝を賞賛するような意図となっています。四季や四大元素をも皇帝が支配するというような意味合いもあるので、究極の皇帝ヨイショと言えそうですw それにしても見事な精密さと観察力で描かれていて、当時は非常に珍しかった新大陸の品が描かれるなどモチーフだけでも博識ぶりと皇帝の威光までも表現されているようでした。

また、その先に進むと皇帝が開催した槍試合の時の衣装デザインなどが並んでいました。アルチンボルドはアートディレクターとしての役割もあり、プロパガンダとして開催される槍試合を如何に華やかに見せるかという使命も負っていたようでした。

<3章 自然描写>
ここはアルチンボルドの追随者の作品や、当時の様々な生物の詳細な素描(主にその方面で名を馳せたヤーコポ・リゴッツィの作品)などが並んでいました。アルチンボルドの追随者の荒い描写を観ると、アルチンボルドが如何に繊細かつ正確な描写なのかよく分かりますw ヤーコポ・リゴッツィの素描はかなり細かく正確さを感じるもので、当時は珍しい生き物を集めるのが権力の象徴の1つとなっていたので、こうした作品が多く生まれたようです。(科学の進歩にも繋がって行くので良い時代だったのかも)

<4章 自然の奇跡>
こちらは実在した多毛症の人を描いた作品などが並んでいました。当時は珍しい人も好奇の対象で、顔まで毛むくじゃらの多毛症の人もコレクションとして宮廷に招かれ、贈答品として扱われていたようです。当時は人権意識とか無いので、滑稽に見えて残酷な気がします。

<5章 寄せ絵>
ここは古今東西で観られる寄せ絵についてです。寄せ絵というのはアルチンボルドの四季のように様々なものを並べて他のものに見せる表現で、日本でも歌川国芳などが多くの作品を残している よくある奇想の手法です。ここでは小部屋になったところに男根を集めて顔を表すという猥雑な作品がありましたw アルチンボルドは流石に下ネタみたいなのををそのまま使うことは無かったですが、割りとインスピレーションの源としてこういうものを観ていたのかもしれません。 他にも風景画のようで風刺が込められているような作品も並んでいました。

<6章 職業絵とカリカチュアの誕生>
ここは再びレオナルド・ダ・ヴィンチの素描なども交えながらカリカチュア(戯画)が並んでいました。アルチンボルドによる作品では、本が人になったような肖像があり、その人の職業を表しているようでした。一方では悪意すら感じる滑稽さも含まれている作品もあり、この時代の宮廷ではキツめの皮肉が受けてたようです。

<7章 上下絵から静物画ヘ>
ここはアルチンボルドによる上下ひっくり返すと別のものにみえる絵がありました。器に盛られた野菜を逆さにすると男の顔に見えるというもので、これは静物画の先駆けでもあるようなことを解説していました。ちょっと大袈裟な気もしますが、確かにこの頃に静物が独立して描かれているのは珍しいと思います。


ということで、アルチンボルドについて詳しく知ることができる内容でした。夏休みにはこうした奇想の絵を集めた展覧会が多く開催されますが、さすがは西洋美術館だけあって面白おかしいだけでなくクオリティが高い内容となっていました。美術初心者にも楽しめる展示だと思いますが、混むのが予想されますので時間に余裕を持っていくと良いかと思います。


おまけ:
こちらは5年くらい前にパリのルーヴル美術館で撮影したもの。この絵にはいくつかバージョンがあるようで、今回の出品作はルーヴル美術館所蔵品は無いようでした。
DSC_0086_00001.jpg
ちなみにこの絵はモナ・リザの部屋の近くにあったのですが、誰も見向きもせずに通り過ぎていましたw もしかして追随者のものなのかな


記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

ここ数日に渡って南仏のニースについてご紹介しましたが、今回で一区切りとしてニースでの観光に役立つ情報などをご紹介しておこうと思います。

まずはニースの海岸。プロムナード・デ・ザングレという海岸沿いの大通りがあります。
DSC_8957_00894.jpg
6月半ばでも既に30度を超える気温で、十分に海水浴を楽しめます。パラセーリングのようなアクティビティもあるようです。高緯度で夏時間の為22時頃まで明るいのも楽しい理由の1つかな。夏の時期は基本的に晴れで雲すら無い感じ。

海岸は砂浜ではなく小石が転がっています。タオルとか敷いてもゴツゴツするので注意w
DSC01775.jpg
シャワーなどの設備はあるようでした。夏は日差しがかなり強いので対策が必要です。

この辺はこんなに平和な光景が広がっていますが、2016年の7月にトラックでのテロがあった所です。私の行ったのは2017年の6月でしたが、6月はイスラム教のラマダンの月で、信仰心の高まりからテロが起きやすいそうです。特に金曜日はイスラム教にとって特別な日なので要注意とのことです。

こちらは海岸沿いにあるホテルネグレクト。多分ニースで最も有名なホテルで世界中のセレブが泊まるところです。
DSC_8961_00898.jpg
ベル・エポックの頃の建物で、私も泊まりたかったのですが高いのですぐ近くの別のホテルにしましたw

こちらは旧市街に向かう通り。
DSC01780.jpg
世界的な観光地ということもあって、レストランや持ち帰り(take away)に事欠くことはありません。駅前から伸びる通りにはモノプリ(スーパー)やZARA、H&Mといった大型店もあるので足りないものは現地調達することもできます。サンドイッチ屋さんなどでは冷えていないのに3ユーロ(約370円)もするコーラとか売ってるので、スーパーで安く仕入れてホテルの冷蔵庫で冷やすとかしていましたw

ちなみに、フランスの小売店ではビニール袋をくれないことの方が多いです。(モノプリとかで沢山買うと貰えた記憶があります) 旅行中に何かと便利なのでエコバッグ的なものを常備していたほうが良いかも。

こちらはマセナ広場。
DSC_8988_00925.jpg
近くには噴水のある公園などもあり、非常に美しい広場です。線路があるのはトラム(路面電車)です。

こちらがトラム。
DSC_8985_00922.jpg
ニース・ヴィル駅近くも通るので、バスの代わりにもなりそう。

これはマセナ広場にほど近いオペラ座。
DSC_9002_00939.jpg
前の道があまり広くないので、引きの写真が撮りづらいw

こちらは花市。海岸通りから一本入ったところにある路上に市場です。
DSC_9005_00942.jpg
主に花を扱う店が並んでいますが、八百屋さんや雑貨も売っているところがありました。結構細長くて多くの店があり楽しいところです。

花市から東の方に歩いていくと、城塞のある丘に登ることができます。
DSC01819.jpg
ここからは海岸とニースの街が一望できるので、ニースに行ったら必ず寄るべきスポットです。この辺にデュフィやマティスも住んでいたことがあるようです。

丘から更に東に行くと港があります。
DSC_9041_00978.jpg
ここから観光船も出ているようでした。この港の奥の辺りからリビエラパスを使って2階建てバスに乗りました。

ニースで観光するのであれば、この「フレンチ・リビエラ・パス」がお得です。
DSC01755.jpg
ニースの各美術館や、2階建てバス、プチトラン、セグウェイ、レンタル自転車など様々なものの料金を払わなくてよくなります。パスは有効期限(24時間、48時間、72時間)で価格が異なるので滞在時間を考慮して選ぶとよろしいかと。観光局やオンラインで購入できます。
 参考リンク:リビエラパス公式サイト

ちなみに、たまにエラーがあるようで、私は初日に使えないことがありましたw (登録エラーだったようです) 観光局は日本語は通じないので何かあったら英語で質問文を作って渡すのが一番手っ取り早いかな。日本語が良いという方は「ようこそツアー」がオススメ。
 参考リンク:ようこそツアー

これがプチトラン
DSC_9045_00982.jpg
プロムナード・デ・ザングレ(海岸沿いのマクドナルドの辺り)から丘の上に行ってくれるようです。

こちらが2階建てバスのル・グラン・ツアー。
DSC_9053_00990.jpg
乗り場はあちこちにあるのですが、これと言ったバス停らしきものが無い乗り場もあるのが難点w 一番わかり易い乗り場は海岸沿いのアルベール公園かな。
↓ここです。


他のバス停が見つからなすぎで苦労したので検索で見つけた画像へのリンクを貼っておきます。
 参考リンク:ニースの2階建てバス(ル・グラン・ツアー)のルートと乗り場(2017年6月時点)

2階建てバスに乗る時にイヤホンを貰え、席に備え付けのジャックで日本語ガイドも聞くことが出来ます。これで東隣のヴィルフランシュの城塞などを観て回ってからマティス美術館までひたすら乗っていました。2階は視界が広く風を感じられて気持ち良いのですが、街路樹がぶつかりそうになったり日差しが強くて暑かったりとデメリットもありますw 

続いて、ニースでの鉄道事情についてご紹介。こちらは国鉄ニース・ヴィル駅
DSC_8095_00032.jpg
TGVも止まる大きな駅で、駅前には日本でもお馴染みのパン屋さん「Paul」などもありました。

勿論、駅で切符を買うのですが、自販機しか見当たらずフランス語で何が書いてあるのか全く分かりませんでしたw しかし、待合室からトイレに向かう辺りに黄色い自販機があり、これは英語対応していました。
DSC_8097_00034.jpg
こちらを使うにはクレジットカードが必要です。すぐ出発する場合の買い方は、
 すぐ出発か予約かの選択 → 行き先の検索 → 往復or片道の選択 → 購入人数 → ○人目のロイヤリティプログラム(割引みたいな)の有無 → ○人目の年齢層 → ○人目の割引の有無 → 2人目以降同様の操作 → 乗る便と1等2等などのクラスの選択 → クレジットカードの差し込み→ピンコードの入力
という感じです。フランス語では1ページ目も突破できなかったので、英語が母国語並に頼もしいw この黄色い自販機はエクスの駅でも使ったので、各地の大きな国鉄駅には置いてありそうです。ちなみに小さなカーニュ・シュル・メール駅には黄色自販機はありませんでしたが、駅員さんから直接買うことができました。英語が出来る駅員さんでラッキーでしたが、上記と大体同じことを聞かれました。

切符は航空券のように大きなやつで、自動改札というよりはタイムカードみたいな差込口のある機械(写真撮り忘れました)がホームに向かう入口にあるので、そこに差し込んで入場を記録します。結構多くの人がやってるので、それを観察して真似しましたw そして電光掲示板で列車番号から番線を確認してホームへ。この電光掲示板も適当というか時間が合ってないことがあるのもご愛嬌。どちらかと言うとAndroidが最近始めた駅情報(駅に着くとGPSで反応して時刻表とかを表示する機能)が非常に役立ちました。旅行ではiphoneよりgoogleサービス直結のAndroidのほうが確実に役に立ちます。

こちらはカーニュ・シュル・メールに行った時に乗った電車。
DSC_8106_00043.jpg
カンヌ行きだったかな。カンヌ辺りまで美しい海岸線を進むので、「世界の車窓から」でも取り上げられていたのを覚えていましたw

こちらはTGV。これに乗ってアヴィニョンまで行きました。
DSC01939.jpg
ここで注意なのですが、TGVは運転席のある車両同士が連結されているところがあり、前半部と後半部の行き来ができません。その為、号車を間違えると大変なのですが、私が乗った列車は何故か先頭が8号車で、7,6,5,4,3,2,1,通行不可,9,10,11…という並びになっていましたw しかも、この並びも8両編成だと1,2,3,4の順番だったりするので、TGV利用の際は早めに乗り場に行くことをオススメします。

TGVの中はこんな感じ。
DSC01940.jpg
今回の旅では2回ほどTGVに乗りましたが、当たりハズレがあるようで この列車は結構使い込んだ感がw 実は2017年時点ではニースにはTGVの専用線がなく、日本で言えば山形新幹線のように在来線に乗り入れる形となっています。その為、マルセイユ付近までは非常にゆっくり走っていて、近い距離でも割りと時間がかかります。(マルセイユからパリまでは高速で移動します) この車両の椅子は回転できないようで、後ろ向きで乗ることになりましたw


全車2階建てで連結部にはトランク置き場もあります(2階にもあります) また、席にはフランスのコンセントとゴミ箱が設置されているのが便利。
DSC01942.jpg DSC01965.jpg
勿論トイレもあるので長旅も安心です。

こちらはビュッフェ車両。
DSC01956.jpg
お菓子や軽食などが売られていました。それほど高くはなかったかな。


ということで、ニースは美しく見どころが多いところなので、パックツアーでなく個人で行った方が楽しいと思います。一方で日本のように細かくなく何かと大雑把なところが多いですが、高校レベルくらいの英語、スマートフォン、wifi、クレジットカードがあれば何とか行けるんじゃないかと。特にアート好きにオススメの街です。


フランス関連記事
 カーニュ・シュル・メール(2017年)
  ルノワール美術館 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】
  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

 ニース(2017年)
  ニース美術館 【南仏編 ニース】
  マセナ美術館 【南仏編 ニース】
  マティス美術館 【南仏編 ニース】
  国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】
  ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

 サン・レミ/アルル(2017年)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

 アヴィニョン(2017年)
  アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】
  アヴィニョン教皇庁宮殿とサン・ベネゼ橋 【南仏編 アヴィニョン】
  プティ・パレ美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  カルヴェ美術館 【南仏編 アヴィニョン】

 エクス(2017年)
  セザンヌゆかりの地めぐり 【南仏編 エクス】
  シスレー展 (コーモン芸術センター)【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 本館 【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

 マルセイユ(2017年)
  カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】
  マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】
  ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

 パリと近郊(2012年)
  【番外編 フランス旅行】 オルセー美術館とセーヌ川
  【番外編 フランス旅行】 ルーヴル美術館
  【番外編 フランス旅行】 ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
  【番外編 フランス旅行】 パリ モンマルトル界隈
  【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
  【番外編 フランス旅行】 ヴェルサイユ宮殿
  【番外編 フランス旅行】 バルビゾン村とフォンテーヌブロー宮殿
  【番外編 フランス旅行】 オランジュリー美術館とマルモッタン美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市街の写真



記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】

今日も引き続き南仏編です。前回ご紹介したニースのマティス美術館に行った後、歩いて国立シャガール美術館に行ってきました。こちらの美術館はシャガールの創世記を題材にした大型作品群のコレクションで有名な美術館です。

DSC_9248_01185.jpg


日本語公式サイト:http://jp.france.fr/ja/discover/30148



こちらの美術館も「ニース・ル・グラン・ツアー」という街を周回している2階建てバスで行くことができますが、マティス美術館から歩いて15分くらいなのでせっかくなので歩いて行きました。両脇に豪邸が立ち並ぶ閑静な地区にあります。

入口は結構分かりづらいですが看板があるので迷うことはありませんでした。大通りからちょっと入ったところにあります。
DSC_9245_01182.jpg
こちらの建物でチケットを買いますが、美術館の本館は冒頭の写真の建物となります。この建物にはミュージアムショップなどもありました。(チケットは「リビエラパス」を使って交換することができます)

敷地内はオリーブの木なども生えている庭がありました。
DSC_9247_01184.jpg
この写真の右奥辺りに写っているのはカフェです。時間の関係で寄りませんでしたが、この辺で食事ができるのはここくらいかも。

美術館本館の入口では音声ガイド機を借りることができます。国立美術館だけあって日本語の解説機もありました! しかもかなり詳細です。なお、音声ガイドは無料だったと思いますが、パスポートを預ける必要があります。

まず入口付近はこんな感じで彫刻作品が並んでいます。
DSC_9249_01186.jpg
この美術館もフラッシュ無しなら撮影ができました。

これは石に彫った作品かな。
DSC_9270_01207.jpg
抱き合う人たちが彫られていました。

これは恐らくキリストの十字架降下のシーン。
DSC_9264_01201.jpg
シャガールはユダヤ人ですが、たまにキリスト教に関する作品もあります。(ガチガチのユダヤ教徒というわけでも無いようです)

奥の方の講堂にはステンドグラスがありました。
DSC_9288_01225.jpg
講堂の中には入れなかったので遠目でしか観られませんでしたが、非常に美しい色彩となっていました。

一旦入口の方に戻って逆側に進むと、この美術館が誇る創世記に関する大型作品が並ぶ展示室があります。
DSC_9293_01230.jpg
17点にのぼるこれらの大作がシャガール自身によって寄贈されたことによって、この美術館が建てられたそうです。シャガールはパリのイメージが強いですがニースにも晩年に20年くらい住んでいたので、この地が選ばれたようです。

こちらはアブラハムと3柱の天使たち。
DSC_9294_01231.jpg
旅人を歓待した所、実はその正体は天使たち(一人は神?)で高齢のはずのアブラハム(99歳)とサラ(89歳)の夫妻に子供が授かると予言されたシーンです。強い色彩ですが、響き合っています。

こちらはアブラハムがモリヤの丘で息子イサクを生贄にしようとするシーン。
DSC_9296_01233.jpg
せっかく生まれた一人息子を神に生贄として捧げるよう言われて命を絶とうとした瞬間、天使がそれを止めたという話です。大事な息子であっても神の言葉を果たそうとしたので、信仰の試練を乗り越えたと言えます。3色の色分けで劇的な雰囲気が出ていました。

こちらはヤコブの夢。
DSC_9312_01249.jpg
アブラハムの孫のヤコブが観た、天使が天まで続くハシゴを登っているという夢です。1枚で複数の場面があって、寝ている赤い人がヤコブかな。右上の方に磔にされているキリストらしき姿があるのは、天と地を結ぶ存在としてキリストはヤコブの梯子と同様であるという話を表しているのかも。しかし梯子はシャガールの好きだったサーカスのもののようで楽しそうw

見る順番を間違った気がしますが、これは楽園とアダムとイブ(エバ)。
DSC_9317_01254.jpg
後ろにいるのは知恵の実を食べるようにそそのかした蛇。1枚で複数の場面を物語っているようです。

一番奥にはソロモンの愛の部屋と呼ばれる六角形の部屋があり、「ソロモンの歌」を主題にした赤が印象的な作品群が並んでいます。
DSC_9326_01263.jpg

これはシャガールらしいモチーフが並んでいる作品。
DSC_9327_01264.jpg
花嫁と花婿、恐らく背景は故郷のヴィテブスクじゃないかな。色合いも相まって温かみを感じます。

幸せそうな表情を浮かべている裸婦。
DSC_9338_01275.jpg

この辺から折り返しとなり出入口に向かって戻っていきます。

窓からは壁画が見えました。
DSC_9353_01290.jpg
黄道十二宮のモチーフが円形に並んでいるようです。

最後は陶芸作品などやリトグラフが並んでいました。
DSC_9355_01292.jpg
絵画がそのまま立体になったような感じかなw


ということで、国立美術館だけあって素晴らしいコレクションが並んでいました。特に赤い作品の並ぶ部屋が印象的で最大の見所と言えそうです。ニースには沢山の美術館がありますが、ここは特に見応えのある美術館です。

フランス関連記事
 カーニュ・シュル・メール(2017年)
  ルノワール美術館 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】
  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

 ニース(2017年)
  ニース美術館 【南仏編 ニース】
  マセナ美術館 【南仏編 ニース】
  マティス美術館 【南仏編 ニース】
  国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】
  ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

 サン・レミ/アルル(2017年)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

 アヴィニョン(2017年)
  アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】
  アヴィニョン教皇庁宮殿とサン・ベネゼ橋 【南仏編 アヴィニョン】
  プティ・パレ美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  カルヴェ美術館 【南仏編 アヴィニョン】

 エクス(2017年)
  セザンヌゆかりの地めぐり 【南仏編 エクス】
  シスレー展 (コーモン芸術センター)【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 本館 【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

 マルセイユ(2017年)
  カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】
  マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】
  ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

 パリと近郊(2012年)
  【番外編 フランス旅行】 オルセー美術館とセーヌ川
  【番外編 フランス旅行】 ルーヴル美術館
  【番外編 フランス旅行】 ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
  【番外編 フランス旅行】 パリ モンマルトル界隈
  【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
  【番外編 フランス旅行】 ヴェルサイユ宮殿
  【番外編 フランス旅行】 バルビゾン村とフォンテーヌブロー宮殿
  【番外編 フランス旅行】 オランジュリー美術館とマルモッタン美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市街の写真



記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



マティス美術館 【南仏編 ニース】

今日も引き続き南仏編です。前々回・前回とニースの海岸にある美術館をご紹介しましたが、山側にはニースで活躍した巨匠アンリ・マティスの住居であった美術館があります。勿論、全館に渡ってマティスの作品が並ぶ内容となっています。

DSC_9060_00997.jpg

日本語公式サイト:http://jp.france.fr/ja/discover/30098



ここは海岸沿いから延々と坂を登っていった所にあるので、流石に歩いて行くのは辛すぎるので「ニース・ル・グラン・ツアー」という街を周回している2階建てバスに乗って行きました。(2階建てバスの詳細はまた他の記事で取り上げる予定です。バスもマティス美術館も「リビエラパス」が使えました。) 

バス停を降りるとすぐ美術館のある公園なのですが、遺跡のようなものがありました。
DSC_9054_00991.jpg

敷地内はオリーブの木などがあり、市民の憩いの場所となっています。
DSC_9055_00992.jpg
売店もあって、少し水分補給してから美術館に向かいました。

どう考えても赤い建物の玄関が入口だと思ってしまいますが、美術館の入口は建物右手の地下にあります。
DSC_9062_00999.jpg
この入口が見つけづらく、私も含めて多くの観光客が迷っていましたw この美術館でもフラッシュなしなら撮影できました。

入口にはこんな感じの花柄のテキスタイルが展示されていました。
DSC_9063_01000.jpg

地下には有名な「ダンス」的な切り抜きを展示した部屋もあります。
DSC_9072_01009.jpg

こちらは1階。マティスのモティーフに使われた服や家具などが展示されているコーナーがありました。
DSC_9079_01016.jpg
マティス好きなら見覚えがあるのでは。

中々見る機会の無いマティスの彫刻作品も結構ありました。
DSC_9082_01019.jpg
絵画同様に大胆な雰囲気。

これは恐らく「ジャズ」、もしくは同時期の作品に使われた切り抜きだと思います。
DSC_9095_01032.jpg
晩年は病気で絵画制作することが困難になった為、こうした切り絵で表現したのですが、返って素晴らしい作品ができました。
 参考記事:マティス Jazz (ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX) 

こちらはマティスが住んでいたニースの地図。
DSC_9117_01054.jpg
海岸沿いと山側にいくつもありますw ニースはそれほど広くないので全部回ることもできるとは思います。

こちらは最も東にある海岸沿いのアパートからの写真だと思います。
DSC_9111_01048.jpg

実際に上の写真と同じ辺りを歩いたのですが、ここ!という看板みたいなのは見当たらなかったので、多分この辺なのかなとw
DSC_9011_00948.jpg
もっと海際かもしれないです。

これはマティス美術館に行く人は必ず通るであろう場所にあるホテル・レジーナ。(前回ご紹介したマセナ美術館にポスターがあったホテル)
DSC01825.jpg
ここにもマティスがアトリエを構えていた時期がありました。

展示品に戻ります。こちらはどの時代の部屋かは分かりませんが、マティスの晩年の部屋を写したもの。
DSC_9115_01052.jpg
部屋の上の方に飾られている顔の素描はこの美術館でも展示されていました。

勿論、油彩の作品もあります。しかしこれはマティスと言われないと分からないかもw
DSC_9145_01082.jpg
1898年の作品なので、フォーヴィスム時代より前の発展途中の時期のもののようです。他にも初期の作品もありました。

階段を抜けると冒頭の赤い建物の内部へと入っていきます。
DSC_9159_01096.jpg DSC_9158_01095.jpg
簡素ですが、モノクロの床やゴシック調の天井など、美しい建物です。

この辺からマティスらしさを感じる油彩も展示されています。
DSC_9164_01101.jpg DSC_9171_01108.jpg

特に好みの作品はこちら。
DSC_9191_01128.jpg
デザイン的な単純化と強い色彩が素晴らしい。マティスは本当に天才としか言いようがない。

女性像と派手な色彩の背景。
DSC_9194_01131.jpg
マティスの人物像の特徴が出ていると思います。

こちらはニースの海岸を描いた作品。
DSC_9196_01133.jpg
嵐の日を描いたものかな?

こちらは人気作「ジャズ」からの1枚。
DSC_9212_01149.jpg
躍動感と色彩の楽しさが洒落ています。

これはジャズをステンドグラスにしたような作品。
DSC_9219_01156.jpg
マティスは晩年、こうしたステンドグラスを含めてニース近郊のヴァンスの街に礼拝堂を造ることに精力を注ぎました。

こちらはその礼拝堂に関する展示コーナー。
DSC_9233_01170.jpg
司祭の服もマティス風!w

これはヴァンスのロザリオ礼拝堂の模型。
DSC_9231_01168.jpg
この礼拝堂にも実際に行って観たかったのですが、ニースからバスで片道1時間半くらいかかる街なので、今回は諦めました。(礼拝堂内は撮影も出来ないらしいので…)


ということで、マティス好きには非常にテンションの上がる内容となっていました。総じて良い作品があったものの「これは!!」というマティスならではの大傑作は無かったように思いますが、実際に住んでいた場所でマティスの生活などに触れることが出来たのは聖地巡礼のような楽しさがありました。マティスが好きな人にオススメの美術館です。

フランス関連記事
 カーニュ・シュル・メール(2017年)
  ルノワール美術館 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】
  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

 ニース(2017年)
  ニース美術館 【南仏編 ニース】
  マセナ美術館 【南仏編 ニース】
  マティス美術館 【南仏編 ニース】
  国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】
  ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

 サン・レミ/アルル(2017年)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

 アヴィニョン(2017年)
  アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】
  アヴィニョン教皇庁宮殿とサン・ベネゼ橋 【南仏編 アヴィニョン】
  プティ・パレ美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  カルヴェ美術館 【南仏編 アヴィニョン】

 エクス(2017年)
  セザンヌゆかりの地めぐり 【南仏編 エクス】
  シスレー展 (コーモン芸術センター)【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 本館 【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

 マルセイユ(2017年)
  カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】
  マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】
  ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

 パリと近郊(2012年)
  【番外編 フランス旅行】 オルセー美術館とセーヌ川
  【番外編 フランス旅行】 ルーヴル美術館
  【番外編 フランス旅行】 ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
  【番外編 フランス旅行】 パリ モンマルトル界隈
  【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
  【番外編 フランス旅行】 ヴェルサイユ宮殿
  【番外編 フランス旅行】 バルビゾン村とフォンテーヌブロー宮殿
  【番外編 フランス旅行】 オランジュリー美術館とマルモッタン美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市街の写真



記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



プロフィール

21世紀のxxx者

Author:21世紀のxxx者
 
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。

関東の方には休日のガイドやデートスポット探し、関東以外の方には東京観光のサイトとしてご覧頂ければと思います。

画像を大きめにしているので、解像度は1280×1024以上が推奨です。

↓ブログランキングです。ぽちっと押して頂けると嬉しいです。





【トラックバック・リンク】
基本的にどちらも大歓迎です。アダルトサイト・商材紹介のみのサイトの方はご遠慮ください。
※TB・コメントは公序良俗を判断した上で断り無く削除することがあります。
※相互リンクに関しては一定以上のお付き合いの上で判断させて頂いております。

【記事・画像について】
当ブログコンテンツからの転載は一切お断り致します。(RSSは問題ありません)

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter

展覧スケジュール
現時点で分かる限り、大きな展示のスケジュールを一覧にしました。

展展会年間スケジュール (1都3県)
検索フォーム
ブログ内検索です。
【○○美術館】 というように館名には【】をつけて検索するとみつかりやすいです。
全記事リスト
カテゴリ
リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
メディア掲載
■2012/1/27
NHK BSプレミアム 熱中スタジアム「博物館ナイト」の収録に参加してきました
  → 詳細

■2011/11/21
海の見える杜美術館の公式紹介サイトに掲載されました
  → 詳細

■2011/9/29
「週刊文春 10月6日号」に掲載されました
  → 詳細

■2009/10/28
Yahoo!カテゴリーに登録されました
  → 絵画
  → 関東 > 絵画

記事の共有
この記事をツイートする
広告
美術鑑賞のお供
細かい美術品を見るのに非常に重宝しています。
愛機紹介
このブログの写真を撮ってます。上は気合入れてる時のカメラ、下は普段使いのカメラです。
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
64位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
デザイン・アート
10位
アクセスランキングを見る>>
twitter
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

※できるだけコメント欄にお願い致します。(管理人だけに表示機能を活用ください) メールは法人の方で、会社・部署・ドメインなどを確認できる場合のみ返信致します。