Archive | 2018年05月
ゴールデンウィークの祝日に、世田谷の静嘉堂文庫美術館で「酒器の美に酔う」を観てきました。この展示は前期・後期に会期が分かれていて、私が観たのは前期の内容となっていました。

【展覧名】
酒器の美に酔う
【公式サイト】
http://www.seikado.or.jp/exhibition/index.html
【会場】静嘉堂文庫美術館
【最寄】用賀駅・二子玉川駅
【会期】
前期:2018年4月24日(火)~5月20日(日)
後期:2018年5月22日(火)~6月17日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
割と多くのお客さんがいて場所によっては人だかりが出来ていましたが、概ね自分のペースで鑑賞することができました。
さて、この展覧会は静嘉堂文庫が誇る古今のコレクションの中から「酒器」をテーマにした展示で、古い中国の品から幕末・明治くらいまでの名品が並んでいます。「酒器だいしゅき!」とかネットスラングみたいなダジャレを言ってるポスターが脱力感あって面白いですが、展示内容はかなり本格的なもので、焼き物を中心に盃や水注、徳利など宴の席を彩る美しい酒器の数々が4つの章に分かれて並び、酒器ではありませんが国宝「曜変天目(稲葉天目)」も特別展示されていました。簡単なメモを取ってきたので、それを元に振り返ってみようと思います。
<特別出品>
まずは今回のお目当てである曜変天目から観ていきました。
「曜変天目(稲葉天目)」 ★公式サイトで観られます
天目茶碗の中でも最上級とされる3点の1つ(いずれも国宝)で、黒地に青っぽく光る斑模様が特徴の茶碗となっています。輝く様子は星雲のようにも沸き立つ泡のようにも見えて、非常に美しい器です。今はこの器の製法も分からなくなっているので、まさにロストテクノロジーの神秘と言ったところでしょうか。大きな展示だと大混雑の中でちょこっとしか観られないのですが、この美術館ではじっくり観ることができます。この1点だけでもこの展示を観た甲斐があると言えるかも。なお、こちらは稲葉家に伝わったので稲葉天目と呼ぶのですが、稲葉家は徳川家光の乳母である春日局の子孫です。春日局を母以上に慕っていた家光が、病に臥せった春日局にこの茶碗を送ったという逸話が残されています。
参考記事:
三菱が夢見た美術館 - 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション (三菱一号館美術館)
国宝 (京都国立博物館)京都編
<1.酒を盛る>
曜変天目を十分観た後、今回の展示を観ていきました。まずは酒を盛る為の酒器のコーナーで、壺や瓶などが多かったかな。ここには古くは紀元前14~13世紀の殷時代の青銅の器から並んでいるのですが、酒器とは思えないほどの大きさです。(祖先に酒を供えるための器のようです) また、他には白磁や青磁など歴代の中国の磁器が並んでいてクオリティの高いコレクションとなっていました。
<2.酒を注ぐ>
続いては水注など酒を注ぐ酒器のコーナーです。ここは結構好みの作品があったので、個別にいくつかご紹介しようと思います。
「色絵牡丹文水注」 ★公式サイトで観られます
これは鍋島焼の水注で、把手や注ぎ口に金彩で草花文が施されています。また、側面にも赤や緑、青などで草花文が表されていて優美な雰囲気です。鍋島で金彩というのは珍しいように思いますが、これは八代将軍吉宗が私的に注文したものなのだとか。質素倹約で有名な将軍が、見た目も贅沢な金彩の品を使うとはちょっと意外でしたw
「青磁角瓢水注」
こちらは明時代の中国の青磁で、深い緑色をしてます。正方形の代の上に瓢箪のような丸々した胴がある変わった形(瓢箪の下半分が正方形になった感じ)で、把手や注ぎ口もついています。色合いの美しさよりも その形が面白くて気に入ったのですが、1522~66年の景徳鎮の官窯ではこれに似た形の作品があるのだとか。昔のデザインもユニークで面白いものがありますね。
「色絵蝶鉄仙文猪牙」
こちらは平佐(薩摩焼)で、急須のような形の酒器です。丸々として白地に青い花や赤い花、葉っぱなどが描かれ流麗な印象となっています。やや小さめの注ぎ口も可憐な印象に思えました。酒器なのにこんなに可愛いものがあるなんてw
この近くには朝鮮の素朴な酒器などもありました。
「粉青印花花卉文俵壺」
これは朝鮮の焼き物です。俵の形の変わった壺で、横に俵が積まれた状態で上面に注ぎ口がついています。側面には細かい点々で模様がついていて、素朴な雰囲気があるかな。これにお酒を入れるのは中々大変そうですが、一風変わったデザインが面白い品でした。
「色絵桐鳳凰文徳利」 ★公式サイトで観られます
これは大きな柿右衛門様式の有田焼で、白地の長い尾を持つ鳳凰が舞う様子が描かれています。その周りには鳳凰が食べるという桐の花が描かれ、吉祥文様と言える色絵となっています。柿右衛門ではあるのですが、わずかに青みがかっていたり筆法が金襴手様式に似た所もあるなど特別な作品のようで、色使いも他の柿右衛門とはちょっと違って見えました。中々見事な一品です。
この近くにあった北宋時代の青白磁の水注なども素晴らしい品でした。
「色絵秋草文八角徳利 一対」
こちらは2つセットの柿右衛門様式の有田焼で、口が細い八角形の徳利となっています。側面には秋草の女郎花が描かれ、ほんのちょっと金彩が使われています。それが何とも風流で、洗練された美しさを湛えていました。
<3.酒を酌み交わす>
続いては主に杯や盃、受け皿の托などが並ぶコーナーです。この辺から4章の内容とごっちゃになった感じですが、気に入った作品を作品番号に従ってご紹介していこうと思います。
「紋胎杯・托」
これは北宋時代のお茶碗にような形の杯と、コースターのような托がセットになった品です。ウズラの羽毛に例えた「鶉手」という縞模様が施されているのが美しく、ちょっと縞々がズレているところもあって手作り感が緩い雰囲気で面白いです。これは実際に売ってたら買ってしまいそうな愛らしさがありましたw
この辺の部屋の中央には唐三彩の酒器が多く並んでいました。把手が付いていたりしてティーカップみたいな形をしています。
「和漢人物蒔絵三つ組盃」 ★公式サイトで観られます
こちらは赤漆に金彩で和漢の人物が描かれた3枚重ねの盃です。それぞれ、三国志の桃園の誓い、虎渓三笑の故事、笑い上戸・泣き上戸・怒り上戸 という異なるテーマで3人ずつの人物が描かれていて、コミカルな雰囲気もあります。3つのうち2つは酒っぽい題材で、虎渓三笑は本来はお酒と関係ないですが、図中の従者に瓢箪をもたせることで酒を酌み交わしたと思わせているようでした。中々ユーモア溢れる品です。
「山水菊蒔絵堤重」 ★公式サイトで観られます
こちらは金蒔絵の堤重セットで、梨地の皿や菊が打ち出されたお重など豪華絢爛な印象を受けます。徳利もすっぽりと箱の中に2つ収まっていて、側面には立体的に菊が表されていました。これは前期のみの展示ですが、今回の主要な見どころの1つと言えそうでした。
「五彩十二ヶ月花卉文杯 12口」
こちらは12口セットのお猪口で、白地に12ヶ月の花と五言絶句または七言絶句が裏面に書かれているものです。景徳鎮で作られたものですが、柿右衛門にも似た風流な雰囲気があるかな。日本の作品かと思いました。
<4.酒呑む人びと>
最後は酒を楽しむ人々を描いた絵などの作品や宴会に使いそうな品が並んでいました。
伝 土佐光元 「酒飯論絵巻」
これは物語絵巻で、私が観た時は2の段が展示されていました。屋敷の中でどんちゃん騒ぎしている様子で、上半身裸で踊っていたり、軒先でゲロを吐いていたりと、えらいことになってますw そのゲロを犬が舐めてる様子なんかもあって中々に滑稽です。 2人に抱きかかえながらフラついて歩く男の姿などは現代の酔っぱらい達とあまり大差が無いかも。解説によると、こうした宴会について桃山時代のイエズス会の日本教会史にも書かれているそうで、当時の日本の宴会では度が過ぎる程に酒を呑むように仕組まれていたそうで、酒宴の主人に謝意を表す為に酩酊したり、したふりをしていたようです。現代から観ると品が無いように思えますが、当時はこうした酔っぱらった姿が感謝の印だったのですね。
この辺のケースには印籠や根付なんかも展示されていました。また、展示室の出入口には川端玉章による6曲1双の見事な屏風などもありました。
ということで、酒器にテーマを絞ってもこれだけ見事な品々が揃っているのに驚かされる内容でした。洒落たものから滑稽なものまで、バラエティに富んでいたのも良かったと思います。今年は稲葉天目を観られるのはこの展示だけのようですので、それを目的に行くのも良いのではないかと思います。特に焼き物好きの方にオススメの展示です。

【展覧名】
酒器の美に酔う
【公式サイト】
http://www.seikado.or.jp/exhibition/index.html
【会場】静嘉堂文庫美術館
【最寄】用賀駅・二子玉川駅
【会期】
前期:2018年4月24日(火)~5月20日(日)
後期:2018年5月22日(火)~6月17日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
割と多くのお客さんがいて場所によっては人だかりが出来ていましたが、概ね自分のペースで鑑賞することができました。
さて、この展覧会は静嘉堂文庫が誇る古今のコレクションの中から「酒器」をテーマにした展示で、古い中国の品から幕末・明治くらいまでの名品が並んでいます。「酒器だいしゅき!」とかネットスラングみたいなダジャレを言ってるポスターが脱力感あって面白いですが、展示内容はかなり本格的なもので、焼き物を中心に盃や水注、徳利など宴の席を彩る美しい酒器の数々が4つの章に分かれて並び、酒器ではありませんが国宝「曜変天目(稲葉天目)」も特別展示されていました。簡単なメモを取ってきたので、それを元に振り返ってみようと思います。
<特別出品>
まずは今回のお目当てである曜変天目から観ていきました。
「曜変天目(稲葉天目)」 ★公式サイトで観られます
天目茶碗の中でも最上級とされる3点の1つ(いずれも国宝)で、黒地に青っぽく光る斑模様が特徴の茶碗となっています。輝く様子は星雲のようにも沸き立つ泡のようにも見えて、非常に美しい器です。今はこの器の製法も分からなくなっているので、まさにロストテクノロジーの神秘と言ったところでしょうか。大きな展示だと大混雑の中でちょこっとしか観られないのですが、この美術館ではじっくり観ることができます。この1点だけでもこの展示を観た甲斐があると言えるかも。なお、こちらは稲葉家に伝わったので稲葉天目と呼ぶのですが、稲葉家は徳川家光の乳母である春日局の子孫です。春日局を母以上に慕っていた家光が、病に臥せった春日局にこの茶碗を送ったという逸話が残されています。
参考記事:
三菱が夢見た美術館 - 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション (三菱一号館美術館)
国宝 (京都国立博物館)京都編
<1.酒を盛る>
曜変天目を十分観た後、今回の展示を観ていきました。まずは酒を盛る為の酒器のコーナーで、壺や瓶などが多かったかな。ここには古くは紀元前14~13世紀の殷時代の青銅の器から並んでいるのですが、酒器とは思えないほどの大きさです。(祖先に酒を供えるための器のようです) また、他には白磁や青磁など歴代の中国の磁器が並んでいてクオリティの高いコレクションとなっていました。
<2.酒を注ぐ>
続いては水注など酒を注ぐ酒器のコーナーです。ここは結構好みの作品があったので、個別にいくつかご紹介しようと思います。
「色絵牡丹文水注」 ★公式サイトで観られます
これは鍋島焼の水注で、把手や注ぎ口に金彩で草花文が施されています。また、側面にも赤や緑、青などで草花文が表されていて優美な雰囲気です。鍋島で金彩というのは珍しいように思いますが、これは八代将軍吉宗が私的に注文したものなのだとか。質素倹約で有名な将軍が、見た目も贅沢な金彩の品を使うとはちょっと意外でしたw
「青磁角瓢水注」
こちらは明時代の中国の青磁で、深い緑色をしてます。正方形の代の上に瓢箪のような丸々した胴がある変わった形(瓢箪の下半分が正方形になった感じ)で、把手や注ぎ口もついています。色合いの美しさよりも その形が面白くて気に入ったのですが、1522~66年の景徳鎮の官窯ではこれに似た形の作品があるのだとか。昔のデザインもユニークで面白いものがありますね。
「色絵蝶鉄仙文猪牙」
こちらは平佐(薩摩焼)で、急須のような形の酒器です。丸々として白地に青い花や赤い花、葉っぱなどが描かれ流麗な印象となっています。やや小さめの注ぎ口も可憐な印象に思えました。酒器なのにこんなに可愛いものがあるなんてw
この近くには朝鮮の素朴な酒器などもありました。
「粉青印花花卉文俵壺」
これは朝鮮の焼き物です。俵の形の変わった壺で、横に俵が積まれた状態で上面に注ぎ口がついています。側面には細かい点々で模様がついていて、素朴な雰囲気があるかな。これにお酒を入れるのは中々大変そうですが、一風変わったデザインが面白い品でした。
「色絵桐鳳凰文徳利」 ★公式サイトで観られます
これは大きな柿右衛門様式の有田焼で、白地の長い尾を持つ鳳凰が舞う様子が描かれています。その周りには鳳凰が食べるという桐の花が描かれ、吉祥文様と言える色絵となっています。柿右衛門ではあるのですが、わずかに青みがかっていたり筆法が金襴手様式に似た所もあるなど特別な作品のようで、色使いも他の柿右衛門とはちょっと違って見えました。中々見事な一品です。
この近くにあった北宋時代の青白磁の水注なども素晴らしい品でした。
「色絵秋草文八角徳利 一対」
こちらは2つセットの柿右衛門様式の有田焼で、口が細い八角形の徳利となっています。側面には秋草の女郎花が描かれ、ほんのちょっと金彩が使われています。それが何とも風流で、洗練された美しさを湛えていました。
<3.酒を酌み交わす>
続いては主に杯や盃、受け皿の托などが並ぶコーナーです。この辺から4章の内容とごっちゃになった感じですが、気に入った作品を作品番号に従ってご紹介していこうと思います。
「紋胎杯・托」
これは北宋時代のお茶碗にような形の杯と、コースターのような托がセットになった品です。ウズラの羽毛に例えた「鶉手」という縞模様が施されているのが美しく、ちょっと縞々がズレているところもあって手作り感が緩い雰囲気で面白いです。これは実際に売ってたら買ってしまいそうな愛らしさがありましたw
この辺の部屋の中央には唐三彩の酒器が多く並んでいました。把手が付いていたりしてティーカップみたいな形をしています。
「和漢人物蒔絵三つ組盃」 ★公式サイトで観られます
こちらは赤漆に金彩で和漢の人物が描かれた3枚重ねの盃です。それぞれ、三国志の桃園の誓い、虎渓三笑の故事、笑い上戸・泣き上戸・怒り上戸 という異なるテーマで3人ずつの人物が描かれていて、コミカルな雰囲気もあります。3つのうち2つは酒っぽい題材で、虎渓三笑は本来はお酒と関係ないですが、図中の従者に瓢箪をもたせることで酒を酌み交わしたと思わせているようでした。中々ユーモア溢れる品です。
「山水菊蒔絵堤重」 ★公式サイトで観られます
こちらは金蒔絵の堤重セットで、梨地の皿や菊が打ち出されたお重など豪華絢爛な印象を受けます。徳利もすっぽりと箱の中に2つ収まっていて、側面には立体的に菊が表されていました。これは前期のみの展示ですが、今回の主要な見どころの1つと言えそうでした。
「五彩十二ヶ月花卉文杯 12口」
こちらは12口セットのお猪口で、白地に12ヶ月の花と五言絶句または七言絶句が裏面に書かれているものです。景徳鎮で作られたものですが、柿右衛門にも似た風流な雰囲気があるかな。日本の作品かと思いました。
<4.酒呑む人びと>
最後は酒を楽しむ人々を描いた絵などの作品や宴会に使いそうな品が並んでいました。
伝 土佐光元 「酒飯論絵巻」
これは物語絵巻で、私が観た時は2の段が展示されていました。屋敷の中でどんちゃん騒ぎしている様子で、上半身裸で踊っていたり、軒先でゲロを吐いていたりと、えらいことになってますw そのゲロを犬が舐めてる様子なんかもあって中々に滑稽です。 2人に抱きかかえながらフラついて歩く男の姿などは現代の酔っぱらい達とあまり大差が無いかも。解説によると、こうした宴会について桃山時代のイエズス会の日本教会史にも書かれているそうで、当時の日本の宴会では度が過ぎる程に酒を呑むように仕組まれていたそうで、酒宴の主人に謝意を表す為に酩酊したり、したふりをしていたようです。現代から観ると品が無いように思えますが、当時はこうした酔っぱらった姿が感謝の印だったのですね。
この辺のケースには印籠や根付なんかも展示されていました。また、展示室の出入口には川端玉章による6曲1双の見事な屏風などもありました。
ということで、酒器にテーマを絞ってもこれだけ見事な品々が揃っているのに驚かされる内容でした。洒落たものから滑稽なものまで、バラエティに富んでいたのも良かったと思います。今年は稲葉天目を観られるのはこの展示だけのようですので、それを目的に行くのも良いのではないかと思います。特に焼き物好きの方にオススメの展示です。
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ゴールデンウィークの3日目くらいに新宿の東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で「ターナー 風景の詩」を観てきました。

【展覧名】
ターナー 風景の詩
【公式サイト】
https://turner2018.com/
http://www.sjnk-museum.org/program/current/5319.html
【会場】東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
【最寄】新宿駅
【会期】2018年4月24日(火)~7月1日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
結構お客さんが多くて場所によっては人だかりもありましたが、概ね自分のペースで観ることができました。
さて、この展示はイギリスの誇る巨匠ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの風景画を取り上げた内容となっています。ターナーについては以前にもいくつか展覧会をご紹介したことがあるので来歴などは下記の記事を参照頂ければと思いますが、19世紀を代表する画家の1人として、印象派を始め多くの画家たちに大きな影響を与えました。今までのターナー展は大概はターナー以外の作品が多数組み込まれていたのですが、何と今回は1点(ターナーの肖像)以外は全てターナーの作品という贅沢なラインナップとなっていました。画題ごとに4つの章に分かれていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
参考記事:
ターナー展 感想前編(東京都美術館)
ターナー展 感想後編(東京都美術館)
巨匠たちの英国水彩画展 感想前編(Bunkamuraザ・ミュージアム)
巨匠たちの英国水彩画展 感想後編(Bunkamuraザ・ミュージアム)
<第1章 地誌的風景画>
まずは地誌的風景画ということで、どこで描いたか特定できるような風景画が並ぶコーナーです。18世紀イギリスで高度化した測量や地図製作の伝統からこうした地誌的風景画は描かれるようになったそうで、ターナーはイギリス中を旅して描いていたようです。通常は夏に旅行していたようなので、夏っぽい絵もあるかな。たまに外で水彩を制作することもあったそうですが、大半はスケッチや記憶を元にアトリエで制作していたようです。ここにはそうした画題の作品が並んでいました。
1 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「マームズベリー修道院」
こちらは17歳の頃に描いた作品で、廃墟のような修道院が描かれています。中には男と犬が描かれていて、平和そうな光景に見えます。明暗の強く、若くして既に緻密な描写だけでなく叙情的な表現力もあったようです。廃墟の不思議な魅力がよく表れた作品でした。
10 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ソマーヒル、トンブリッジ」 ★こちらで観られます
こちらは手前に池、その奥に丘の上に建つカントリーハウス(貴族の家)が描かれた作品です。池には水鳥や小舟がある穏やかな光景で、丘には羊などがのんびりしています。奥へ奥へと視線を誘うような構図が面白く、自然とカントリーハウスに目が行きました。やや夕焼けのような空と相まって、どこか懐かしいような風景画です。
この部屋には大型の油彩は2~3点くらいで水彩やエッチングが多めとなっていました。神話の中のような美しい風景画が並んでいます。通路にはターナーによる詩句なんかもありました。
21 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ストーンヘンジ、ウィルトシャー」 ★こちらで観られます
こちらは有名なイギリスの巨石遺跡「ストーン・ヘンジ」とその周りの羊たちを描いた作品です。空には稲光があり、どうやら雷に打たれたらしく羊飼いと羊は倒れていたりします。しかし雷雲は去っていったようで、右上からは斜線で日差しが入り込む様子も描かれていました。1枚で色々な情景が組み込まれたドラマチックな作品で、自然と遺跡の雄大さを感じさせました。
この隣にはこれを版画にした作品もありました。白黒になって稲光の様子が鮮明になっています。
前述の通りこの展覧会では版画が多いのですが、これはターナーが版画を重視していたのとも関係しています。ターナーは800点の作品を80人以上の彫版師と共に版画家したそうで、その理由として下記の3つが挙げられるそうです。
1.版画で自分の作品を普及させようとした
2.旅行ガイドの役割を担っていた
3.版画の芸術的価値をターナー自身が認識していた
こうした理由によってターナーは版画に情熱を注ぎ、彫師の仕事を監視して厳しく指示していたそうです。そのため、ターナーの版画は出来が良いそうで、今回の展示でもそれを楽しむことができると思います。
<第2章 海景―海洋国家に生きて>
続いては海の風景を描いた作品のコーナーです。1790~1815年くらいにターナーが画家としての研鑽を積んでいた時期は、イギリスとフランスが戦争状態となっていた時期でもあり、主な戦場は海だったようです。また、海の風景画には様々な船が描かれ、帆船だけでなく当時新しかった蒸気船まで描かれることもあったそうです。ここにはそうした時代背景に基いて描かれた作品が並んでいました。
24 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「風下側の海辺にいる漁師たち、時化模様」 ★こちらで観られます
暗い空の下、荒波の中を小舟の漁師たちが必死に舟を操っている様子が描かれた作品です。空の一部は雲間となっていて、そこからの光がドラマチックに海面を照らしています。波しぶきは荒々しく、神々しい空と共に 自然の力を感じさせる光景となっていました。ちなみにこの作品は晩年に自身で買い戻そうとしていたらしいのでお気に入りの作品だったのかも。
28 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「セント・オールバンズ・ヘッド沖」
こちらは水彩で、帆船が激しい波の上で傾いている様子を描いた作品です。奥には大砲が並んでいるイギリスの軍艦の姿もあり、手前はオランダの旗をつけているので、それを威嚇しているようです。右の方にも小さな「カッター」という帆船の漁船なんかもあって、当時の舟の様子なども伝わってきます。この作品でも動きのある構図が面白く、斜めになった舟からは緊迫感と迫力が感じられました。
34 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ル・アーヴル」
こちらはフランスのセーヌ川河口の港町を描いたもので、ターナーは1821年から1832年にかけて何度もセーヌ川を旅していたようです。夕日?に向かって港町から出ていく船が描かれていて、クロード・ロランが得意とした画題に範をとっている様子がよく分かります。解説によると、建物の形は正確さよりも夕日を浴びた雰囲気が重視されているようで、神秘的な光景となっていました。
この近くには版画の本なども並んでいました。
<第3章 イタリア―古代への憧れ>
続いてはイタリア旅行や古代への憧れに関するコーナーです。ターナーは1819年8月から1890年2月にかけて初めてローマを訪問したそうで、ローマの建物を楽しみつつ圧倒され、想像力を刺激されたようです。そしてそれらを元に水彩やスケッチを描き、帰国すると水彩画を制作していきました。この時代のパトロンたちはローマやナポリを訪れる「グランド・ツアー」を行っていたこともあり、彼らも古代風景を享受し学んでいたようです。ここにはそうした古代への憧れを投影した風景画が並んでいました。
55 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「キリスト教の黎明(エジプトへの逃避)」
こちらはエジプトのナイル川とその右岸に座る聖母子を描いたもので、隣には棕櫚の木も描かれています。これは聖書のエジプトへの逃避のシーンを題材にしていて、棕櫚は殉教の証であるので キリストの代わりにヘロデ王に殺された子供たちを意味しているようです。下の方には蛇の姿があるのも意味深かな。全体的にぼんやりした感じでマリアの顔もよく分からない点や、空の雲とかは絵の具を厚塗りしている点など、印象派の先鞭のような描写が面白い作品でした。
56 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「風景―タンバリンをもつ女」
こちらは川岸でタンバリンを持って踊る女性と、手を取り合って踊る人物を描いた作品です。全体的にモヤっとしていて、黄色~オレンジがかっているので神話の世界のようにも見えるかな。解説によると、これはイタリア風の理想化さえた光景のようです。また、クロード・ロランのような情景とアントワーヌ・ヴァトーのような人物の配置になっていて、過去の版画作品を踏襲しているとのことでした。これも中々当時の作品としては斬新に思えます。
この辺にはニコラ・プッサンの要素を取り込んだ「ノアの大洪水」などありました。割とこのコーナーにはイタリアの光景は少ないかもw 他には詩集の挿絵なんかもありました。
<第4章 山岳―あらたな景観美をさがして>
最後は山の風景を描いたコーナーです。この時代まで山はあまり絵画の主題として描かれなかったのですが、ターナーは同時代の画家と同じように山を注意深く観察した作品を残しています。想像でヒマラヤ山脈まで描いたものもあるそうで、ここにはそうした山々の風景が並んでいました。
60 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「キルカーン城、クラチャン・ベン山―真昼」
こちらはスコットランド旅行の際に描かれた作品で、手前に地面に寝そべる人物、奥に湖、右側に大きな山、湖の上には虹が描かれています。また、山の色は様々で、遠くは青みがかった空気遠近法のような感じです。雄大さと共にのんびりした雰囲気もある面白い光景となっていました。
63 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「サン・ゴタール山の峠、悪魔の橋の中央からの眺め、スイス」
こちらは生贄を条件に悪魔が架けたという山間の橋を描いたものです。物語には続きがあり、悪魔を騙して山羊を生贄にしようとしたら悪魔が怒って岩を投げようとしたそうですが、老婆がそこに十字架を描いて防いだという伝説のようです。絵の左の方には硬い質感の岩や石の橋が描かれ、その先では崖にへばりつくようにロバ?か山羊?が歩く姿もあります。そしてその先には十字架が描かれていて、先述の伝説が反映されてます。まさに断崖絶壁でといった感じで、谷の底が見えないくらいの恐ろしさが表現されていました。近くに現地の写真もあったのですが、写真以上に情感があるのが流石です。
73 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ルツェルン湖越しに見えるピラトゥス山」
こちらは手前に湖、奥に山がある光景を描いた作品です。やや丸みのある形で穏やかな印象に見えるかな。湖には蒸気船が煙を吐く様子もあって、のんびりした雰囲気がありつつ、同時代の新しい技術を絵画に取り込んでいることに驚きました。
65 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ローレライ、ドイツ」
こちらはライン川の巨石を描いた作品です。流れの早い難所で、手間には4艘の船の姿もあります。奥の岸壁には光があたり情感溢れる光景となっていました。
ということで、ターナーの風景画を楽しんできました。ほぼターナーだけというのが贅沢な展示ですが、油彩はそれほど多くなくて水彩と版画が多かった印象もあります。しかしそれもターナーの魅力なので、ターナーのことをよく知ることができる機会ではないかと思います。洋画において重要な存在なので、絵画ファンは是非抑えておきたい展示と言えそうです。
おまけ:
今回の撮影スポットは2箇所ありました。
こちらは1階のスポット

顔出しパネルでターナーに描かれてくださいw
こちらはタピストリーのようになっていました。


【展覧名】
ターナー 風景の詩
【公式サイト】
https://turner2018.com/
http://www.sjnk-museum.org/program/current/5319.html
【会場】東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
【最寄】新宿駅
【会期】2018年4月24日(火)~7月1日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
結構お客さんが多くて場所によっては人だかりもありましたが、概ね自分のペースで観ることができました。
さて、この展示はイギリスの誇る巨匠ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの風景画を取り上げた内容となっています。ターナーについては以前にもいくつか展覧会をご紹介したことがあるので来歴などは下記の記事を参照頂ければと思いますが、19世紀を代表する画家の1人として、印象派を始め多くの画家たちに大きな影響を与えました。今までのターナー展は大概はターナー以外の作品が多数組み込まれていたのですが、何と今回は1点(ターナーの肖像)以外は全てターナーの作品という贅沢なラインナップとなっていました。画題ごとに4つの章に分かれていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
参考記事:
ターナー展 感想前編(東京都美術館)
ターナー展 感想後編(東京都美術館)
巨匠たちの英国水彩画展 感想前編(Bunkamuraザ・ミュージアム)
巨匠たちの英国水彩画展 感想後編(Bunkamuraザ・ミュージアム)
<第1章 地誌的風景画>
まずは地誌的風景画ということで、どこで描いたか特定できるような風景画が並ぶコーナーです。18世紀イギリスで高度化した測量や地図製作の伝統からこうした地誌的風景画は描かれるようになったそうで、ターナーはイギリス中を旅して描いていたようです。通常は夏に旅行していたようなので、夏っぽい絵もあるかな。たまに外で水彩を制作することもあったそうですが、大半はスケッチや記憶を元にアトリエで制作していたようです。ここにはそうした画題の作品が並んでいました。
1 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「マームズベリー修道院」
こちらは17歳の頃に描いた作品で、廃墟のような修道院が描かれています。中には男と犬が描かれていて、平和そうな光景に見えます。明暗の強く、若くして既に緻密な描写だけでなく叙情的な表現力もあったようです。廃墟の不思議な魅力がよく表れた作品でした。
10 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ソマーヒル、トンブリッジ」 ★こちらで観られます
こちらは手前に池、その奥に丘の上に建つカントリーハウス(貴族の家)が描かれた作品です。池には水鳥や小舟がある穏やかな光景で、丘には羊などがのんびりしています。奥へ奥へと視線を誘うような構図が面白く、自然とカントリーハウスに目が行きました。やや夕焼けのような空と相まって、どこか懐かしいような風景画です。
この部屋には大型の油彩は2~3点くらいで水彩やエッチングが多めとなっていました。神話の中のような美しい風景画が並んでいます。通路にはターナーによる詩句なんかもありました。
21 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ストーンヘンジ、ウィルトシャー」 ★こちらで観られます
こちらは有名なイギリスの巨石遺跡「ストーン・ヘンジ」とその周りの羊たちを描いた作品です。空には稲光があり、どうやら雷に打たれたらしく羊飼いと羊は倒れていたりします。しかし雷雲は去っていったようで、右上からは斜線で日差しが入り込む様子も描かれていました。1枚で色々な情景が組み込まれたドラマチックな作品で、自然と遺跡の雄大さを感じさせました。
この隣にはこれを版画にした作品もありました。白黒になって稲光の様子が鮮明になっています。
前述の通りこの展覧会では版画が多いのですが、これはターナーが版画を重視していたのとも関係しています。ターナーは800点の作品を80人以上の彫版師と共に版画家したそうで、その理由として下記の3つが挙げられるそうです。
1.版画で自分の作品を普及させようとした
2.旅行ガイドの役割を担っていた
3.版画の芸術的価値をターナー自身が認識していた
こうした理由によってターナーは版画に情熱を注ぎ、彫師の仕事を監視して厳しく指示していたそうです。そのため、ターナーの版画は出来が良いそうで、今回の展示でもそれを楽しむことができると思います。
<第2章 海景―海洋国家に生きて>
続いては海の風景を描いた作品のコーナーです。1790~1815年くらいにターナーが画家としての研鑽を積んでいた時期は、イギリスとフランスが戦争状態となっていた時期でもあり、主な戦場は海だったようです。また、海の風景画には様々な船が描かれ、帆船だけでなく当時新しかった蒸気船まで描かれることもあったそうです。ここにはそうした時代背景に基いて描かれた作品が並んでいました。
24 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「風下側の海辺にいる漁師たち、時化模様」 ★こちらで観られます
暗い空の下、荒波の中を小舟の漁師たちが必死に舟を操っている様子が描かれた作品です。空の一部は雲間となっていて、そこからの光がドラマチックに海面を照らしています。波しぶきは荒々しく、神々しい空と共に 自然の力を感じさせる光景となっていました。ちなみにこの作品は晩年に自身で買い戻そうとしていたらしいのでお気に入りの作品だったのかも。
28 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「セント・オールバンズ・ヘッド沖」
こちらは水彩で、帆船が激しい波の上で傾いている様子を描いた作品です。奥には大砲が並んでいるイギリスの軍艦の姿もあり、手前はオランダの旗をつけているので、それを威嚇しているようです。右の方にも小さな「カッター」という帆船の漁船なんかもあって、当時の舟の様子なども伝わってきます。この作品でも動きのある構図が面白く、斜めになった舟からは緊迫感と迫力が感じられました。
34 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ル・アーヴル」
こちらはフランスのセーヌ川河口の港町を描いたもので、ターナーは1821年から1832年にかけて何度もセーヌ川を旅していたようです。夕日?に向かって港町から出ていく船が描かれていて、クロード・ロランが得意とした画題に範をとっている様子がよく分かります。解説によると、建物の形は正確さよりも夕日を浴びた雰囲気が重視されているようで、神秘的な光景となっていました。
この近くには版画の本なども並んでいました。
<第3章 イタリア―古代への憧れ>
続いてはイタリア旅行や古代への憧れに関するコーナーです。ターナーは1819年8月から1890年2月にかけて初めてローマを訪問したそうで、ローマの建物を楽しみつつ圧倒され、想像力を刺激されたようです。そしてそれらを元に水彩やスケッチを描き、帰国すると水彩画を制作していきました。この時代のパトロンたちはローマやナポリを訪れる「グランド・ツアー」を行っていたこともあり、彼らも古代風景を享受し学んでいたようです。ここにはそうした古代への憧れを投影した風景画が並んでいました。
55 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「キリスト教の黎明(エジプトへの逃避)」
こちらはエジプトのナイル川とその右岸に座る聖母子を描いたもので、隣には棕櫚の木も描かれています。これは聖書のエジプトへの逃避のシーンを題材にしていて、棕櫚は殉教の証であるので キリストの代わりにヘロデ王に殺された子供たちを意味しているようです。下の方には蛇の姿があるのも意味深かな。全体的にぼんやりした感じでマリアの顔もよく分からない点や、空の雲とかは絵の具を厚塗りしている点など、印象派の先鞭のような描写が面白い作品でした。
56 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「風景―タンバリンをもつ女」
こちらは川岸でタンバリンを持って踊る女性と、手を取り合って踊る人物を描いた作品です。全体的にモヤっとしていて、黄色~オレンジがかっているので神話の世界のようにも見えるかな。解説によると、これはイタリア風の理想化さえた光景のようです。また、クロード・ロランのような情景とアントワーヌ・ヴァトーのような人物の配置になっていて、過去の版画作品を踏襲しているとのことでした。これも中々当時の作品としては斬新に思えます。
この辺にはニコラ・プッサンの要素を取り込んだ「ノアの大洪水」などありました。割とこのコーナーにはイタリアの光景は少ないかもw 他には詩集の挿絵なんかもありました。
<第4章 山岳―あらたな景観美をさがして>
最後は山の風景を描いたコーナーです。この時代まで山はあまり絵画の主題として描かれなかったのですが、ターナーは同時代の画家と同じように山を注意深く観察した作品を残しています。想像でヒマラヤ山脈まで描いたものもあるそうで、ここにはそうした山々の風景が並んでいました。
60 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「キルカーン城、クラチャン・ベン山―真昼」
こちらはスコットランド旅行の際に描かれた作品で、手前に地面に寝そべる人物、奥に湖、右側に大きな山、湖の上には虹が描かれています。また、山の色は様々で、遠くは青みがかった空気遠近法のような感じです。雄大さと共にのんびりした雰囲気もある面白い光景となっていました。
63 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「サン・ゴタール山の峠、悪魔の橋の中央からの眺め、スイス」
こちらは生贄を条件に悪魔が架けたという山間の橋を描いたものです。物語には続きがあり、悪魔を騙して山羊を生贄にしようとしたら悪魔が怒って岩を投げようとしたそうですが、老婆がそこに十字架を描いて防いだという伝説のようです。絵の左の方には硬い質感の岩や石の橋が描かれ、その先では崖にへばりつくようにロバ?か山羊?が歩く姿もあります。そしてその先には十字架が描かれていて、先述の伝説が反映されてます。まさに断崖絶壁でといった感じで、谷の底が見えないくらいの恐ろしさが表現されていました。近くに現地の写真もあったのですが、写真以上に情感があるのが流石です。
73 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ルツェルン湖越しに見えるピラトゥス山」
こちらは手前に湖、奥に山がある光景を描いた作品です。やや丸みのある形で穏やかな印象に見えるかな。湖には蒸気船が煙を吐く様子もあって、のんびりした雰囲気がありつつ、同時代の新しい技術を絵画に取り込んでいることに驚きました。
65 ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 「ローレライ、ドイツ」
こちらはライン川の巨石を描いた作品です。流れの早い難所で、手間には4艘の船の姿もあります。奥の岸壁には光があたり情感溢れる光景となっていました。
ということで、ターナーの風景画を楽しんできました。ほぼターナーだけというのが贅沢な展示ですが、油彩はそれほど多くなくて水彩と版画が多かった印象もあります。しかしそれもターナーの魅力なので、ターナーのことをよく知ることができる機会ではないかと思います。洋画において重要な存在なので、絵画ファンは是非抑えておきたい展示と言えそうです。
おまけ:
今回の撮影スポットは2箇所ありました。
こちらは1階のスポット

顔出しパネルでターナーに描かれてくださいw
こちらはタピストリーのようになっていました。

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今日は写真多めです。前回ご紹介したDIC川村記念美術館に行った後、バスで国立歴史民俗博物館(通称:歴博)に移動して、企画展と常設展を観てきました。ここは撮影もできるので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

こちらの博物館はその名の通り歴史と民俗に関する品々が並んでいて、古代から現代まで多種多様なテーマで各時代の文化を伝えています。かなり膨大な展示量となっていて、じっくり見たら1日がかりになるかもしれません。この日は川村記念美術館で時間を取ったので1時間半しか観る時間がなく、近代(5室)と現代(6室)は周りきれずに閉館時間となっていました。また、先史・古代のコーナーは閉室中(2019年3月18日まで改修中)だったので、見たのは2室(中世)から4室(民俗)までとなります。と、たった3部屋のようで、むちゃくちゃ広いので1時間半でもかなりダッシュですw 写真も沢山撮ってきましたので、それを使ってご紹介していこうと思います。
【公式サイト】
http://www.rekihaku.ac.jp/
参考記事:
国立歴史民俗博物館[れきはく]の案内 (2011年02月前編)
国立歴史民俗博物館[れきはく]の案内 (2011年02月後編)
国立歴史民俗博物館[れきはく]の案内 (2009年05月)
この日は「世界の眼でみる古墳文化」という企画展をやっていました。

会期:2018年3月6日~5月6日
公式サイト:http://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/old/180306/index.html
こちらは既に終了していて写真も撮れなかったので簡単に説明すると、古墳時代の様々な品が並んでいて、英国・ドイツが日本の考古学に影響を与えた様子などを紹介していました。貴重な品はレプリカだったりしますが、百舌鳥・古市古墳の装飾古墳石室内部の実寸大レプリカは簡単には実物を観ることができないものなので、中々興味深かったです。
企画展の後、時間が無いにも関わらず、レストランさくらで軽くお茶してきました。

公式サイト:https://www.rekihaku.ac.jp/information/restaurant.html
ピーチティーだけ飲んだのですが、市販のお茶に似た感じかな。安いので特に不満もなく、少しリフレッシュすることができました。
続いては常設です。この常設が半端じゃない量があって、大型の模型なんかもあるので見どころたっぷりです。
こちらは平安貴族の御帳台。

組み立て式の寝室で、畳は南北に敷かれているようです。昼間は御座所として使われたらしいので、一日中引きこもってたんでしょうかね?w
この辺には以前ご紹介した平安貴族の服装なんかもあるのですが、今回気になったのがこちらのボード。平安貴族の1ヶ月の予定表。

曜日という概念がないので、ひたすら出仕しているけど、意外と物忌が多いw 数えたら月に7~8日くらいは物忌なので、休んでいるかは分かりませんが出仕する頻度は現代に近いのかも。
こちらは印刷の歴史のコーナー。こういうマニアックな歴史の展示が歴博らしい感じw

これは百万塔に入っていた無垢浄光大陀羅尼経の1つで、世界最古の印刷物の1つだそうです。(複製) およそ印刷とは思えませんが、8世紀後半にはこうしたものが作られていたことに驚きます。
こちらは徳川家康が慶長時代に鋳造させた銅活字の一部。

先程のに比べるとかなり時代が経っているので、文字もきっちりしていかにも印刷という感じでした。
この先には荘園や鎌倉武士の生活などを紹介するコーナーもありました。
こちらは「洛中洛外図屏風(歴博甲本)」!! …の複製ですw

オリジナルは洛中洛外図屏風の現存最古の品で、狩野元信の周辺で制作されたと考えられるようです。
参考記事:京都―洛中洛外図と障壁画の美 (東京国立博物館 平成館)
こちらは洛中洛外図屏風などを元に戦国末期頃の京都を再現した復元模型。

用水路とかあって割と整備されてるようです。流石は都。
続いては大航海時代の中の日本のコーナーです。こちらは南蛮筒と呼ばれた火縄銃。

めちゃくちゃ銃身が長いのはどう使ったんでしょうか?? 長いほうが精度があがるのかな?
こちらは南蛮屏風。

安土桃山時代には南蛮屏風が結構作られていて、世界の情勢を反映した作品なんかもあります。ヨーロッパと盛んにやりとりしていた時期です。
参考記事:南蛮美術の光と影 泰西王侯騎馬図屏風の謎 (サントリー美術館)
ここにあった日本布教の本質という展示ではローマ教皇が布教の推進と経済的負担をポルトガルとスペインに義務付けた上で、貿易・征服・植民の権利を与えていたことが紹介されていました。今でもその名残のある国も数多くありますが、この頃の宗教は征服と結びついていました。
続いてこちらは中世の芸能のコーナー。春日社の田楽が展示されていました。

沖縄の人かと思いましたw この変わった楽器は「びんざさら(ささら)」と呼ばれるもので平安末期からある田楽などで使われるものです。体験できるのですが、ぐにゃっと曲がって中々音が出しづらかったです。上手く行くとドミノ倒しみたいな音になります。
この先には中世の職人や農民のコーナーなどもありました。また、国際社会の中の日本ということで、江戸時代の日本と外国との付き合いに関する展示が続きます。
こちらは1602年の世界図で、江戸幕府が出来る頃の品です。(複製)

これはイエズス会宣教師のマテオ=リッチが北京で作ったもので、これを元に日本でも同様の世界図が作られたそうです。
世界図のアップ。

ヨーロッパは結構出来が良いのですが、日本の周りはめちゃくちゃですw フィリピンあたりもゴチャついてます。
こちらは江戸時代後半の主な輸出品「俵物」

俵に詰めたいりこ、干し鮑、フカヒレなど中国向けの海産物です。何だか久々に日本史の単語を聞いてちょっと懐かしいw 他にも金銀や銅、生糸なんかも輸出していました。
こちらは明暦の大火の後、火事の延焼対策で作られた江戸橋広小路の再現。

これだけ広い道なら火事が起きてもここで延焼が止まるという訳です。それにしても先程の戦国時代の京都に比べて随分美しい街並みになりました。
ご存知の通り、江戸時代は平和のおかげで文化やエンタメも発展しました。こちらは絵双紙屋と見世物の再現。

この見世物は早竹虎吉という幕末の軽業スーパースターの再現で、アメリカに渡って現地でも喝采を浴びるほどだったそうです。特にこの「曲差し」という竹馬を使ってバランスを取る芸が得意だったのだとか。
この先には以前ご紹介した江戸の街道に関する品や旅籠の実寸大の再現なんかもあります。
こちらは幕末の風刺的な「芋だこ合戦」のづ

コミカルですが戊辰戦争の戦いに見立てています。時事ネタは禁止されていたので、こういう暗喩的なものでカモフラージュしていたんですね。
こちらは和算の奉納算額

養蚕で財産を成した人たちの中にはこうした和算を勉強する人たちもいたそうで、習熟の感謝と上達の期待を込めて奉納したそうです。和算はかなり高度な数学もあったので、日本が誇る学問と言えます。
この辺には以前ご紹介したからくり人形や和時計なんかも展示されていました。この先は結構撮影できないエリアもあったので、信仰に関するコーナーまで一気に進みます。
こちらは広島県庄原市の比婆荒神神楽

藁でできた龍のクオリティが半端じゃない! 田植えの後と収穫後の年2回の祭りが行われるそうです。 部屋の中の切り絵みたいなのも呪術的で興味をそそられました。
こちらは西表島のミリク(弥勒)と獅子です。

これは最近、写真で観たのを覚えていました。割と最近でもこうした祭りが行われているようです。
参考記事:民俗写真の巨匠 芳賀日出男 伝えるべきもの、守るべきもの (FUJIFILM SQUARE フジフイルム スクエア)
さらに進むと妖怪のコーナーなんかもありました。
こちらはお人形様という3.5mにもなる藁の像

疫病神を追い払うために祀るそうで、通せんぼしているみたいに見えます。怖いけどちょっと素朴で可愛いかもw
この辺には「お化け暦」という明治政府に禁止された旧暦を秘密裏に出版した品を特集したコーナーもありました。また、現代的な団地を再現したコーナーやお中元の文化を紹介するコーナーなんかもあって面白いです。(その辺は撮影不可)
最後に、こちらは1980年頃の滋賀県長浜市の里の景観の再現

既に現代の風景とあまり変わらない気がしますが、瓦屋根の家は最近減ってるかも。
ということで、これでもほんの一部でまだまだ紹介しきれないほど様々な歴史と民俗の展示をしていました。ここはレプリカの展示も多いですが、大型模型や他の博物館では取り上げないようなマニアックな文化の歴史を知ることが出来るので、歴史好きの人は特に楽しめると思います。以前に比べてカオス度も増しているような…w 時間に余裕がないと私のように途中で閉館になりかねないので、少なくても3時間くらいは見積もっておでかけするとよろしいかと思います。

こちらの博物館はその名の通り歴史と民俗に関する品々が並んでいて、古代から現代まで多種多様なテーマで各時代の文化を伝えています。かなり膨大な展示量となっていて、じっくり見たら1日がかりになるかもしれません。この日は川村記念美術館で時間を取ったので1時間半しか観る時間がなく、近代(5室)と現代(6室)は周りきれずに閉館時間となっていました。また、先史・古代のコーナーは閉室中(2019年3月18日まで改修中)だったので、見たのは2室(中世)から4室(民俗)までとなります。と、たった3部屋のようで、むちゃくちゃ広いので1時間半でもかなりダッシュですw 写真も沢山撮ってきましたので、それを使ってご紹介していこうと思います。
【公式サイト】
http://www.rekihaku.ac.jp/
参考記事:
国立歴史民俗博物館[れきはく]の案内 (2011年02月前編)
国立歴史民俗博物館[れきはく]の案内 (2011年02月後編)
国立歴史民俗博物館[れきはく]の案内 (2009年05月)
この日は「世界の眼でみる古墳文化」という企画展をやっていました。

会期:2018年3月6日~5月6日
公式サイト:http://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/old/180306/index.html
こちらは既に終了していて写真も撮れなかったので簡単に説明すると、古墳時代の様々な品が並んでいて、英国・ドイツが日本の考古学に影響を与えた様子などを紹介していました。貴重な品はレプリカだったりしますが、百舌鳥・古市古墳の装飾古墳石室内部の実寸大レプリカは簡単には実物を観ることができないものなので、中々興味深かったです。
企画展の後、時間が無いにも関わらず、レストランさくらで軽くお茶してきました。


公式サイト:https://www.rekihaku.ac.jp/information/restaurant.html
ピーチティーだけ飲んだのですが、市販のお茶に似た感じかな。安いので特に不満もなく、少しリフレッシュすることができました。
続いては常設です。この常設が半端じゃない量があって、大型の模型なんかもあるので見どころたっぷりです。
こちらは平安貴族の御帳台。

組み立て式の寝室で、畳は南北に敷かれているようです。昼間は御座所として使われたらしいので、一日中引きこもってたんでしょうかね?w
この辺には以前ご紹介した平安貴族の服装なんかもあるのですが、今回気になったのがこちらのボード。平安貴族の1ヶ月の予定表。

曜日という概念がないので、ひたすら出仕しているけど、意外と物忌が多いw 数えたら月に7~8日くらいは物忌なので、休んでいるかは分かりませんが出仕する頻度は現代に近いのかも。
こちらは印刷の歴史のコーナー。こういうマニアックな歴史の展示が歴博らしい感じw

これは百万塔に入っていた無垢浄光大陀羅尼経の1つで、世界最古の印刷物の1つだそうです。(複製) およそ印刷とは思えませんが、8世紀後半にはこうしたものが作られていたことに驚きます。
こちらは徳川家康が慶長時代に鋳造させた銅活字の一部。

先程のに比べるとかなり時代が経っているので、文字もきっちりしていかにも印刷という感じでした。
この先には荘園や鎌倉武士の生活などを紹介するコーナーもありました。
こちらは「洛中洛外図屏風(歴博甲本)」!! …の複製ですw

オリジナルは洛中洛外図屏風の現存最古の品で、狩野元信の周辺で制作されたと考えられるようです。
参考記事:京都―洛中洛外図と障壁画の美 (東京国立博物館 平成館)
こちらは洛中洛外図屏風などを元に戦国末期頃の京都を再現した復元模型。

用水路とかあって割と整備されてるようです。流石は都。
続いては大航海時代の中の日本のコーナーです。こちらは南蛮筒と呼ばれた火縄銃。

めちゃくちゃ銃身が長いのはどう使ったんでしょうか?? 長いほうが精度があがるのかな?
こちらは南蛮屏風。

安土桃山時代には南蛮屏風が結構作られていて、世界の情勢を反映した作品なんかもあります。ヨーロッパと盛んにやりとりしていた時期です。
参考記事:南蛮美術の光と影 泰西王侯騎馬図屏風の謎 (サントリー美術館)
ここにあった日本布教の本質という展示ではローマ教皇が布教の推進と経済的負担をポルトガルとスペインに義務付けた上で、貿易・征服・植民の権利を与えていたことが紹介されていました。今でもその名残のある国も数多くありますが、この頃の宗教は征服と結びついていました。
続いてこちらは中世の芸能のコーナー。春日社の田楽が展示されていました。


沖縄の人かと思いましたw この変わった楽器は「びんざさら(ささら)」と呼ばれるもので平安末期からある田楽などで使われるものです。体験できるのですが、ぐにゃっと曲がって中々音が出しづらかったです。上手く行くとドミノ倒しみたいな音になります。
この先には中世の職人や農民のコーナーなどもありました。また、国際社会の中の日本ということで、江戸時代の日本と外国との付き合いに関する展示が続きます。
こちらは1602年の世界図で、江戸幕府が出来る頃の品です。(複製)

これはイエズス会宣教師のマテオ=リッチが北京で作ったもので、これを元に日本でも同様の世界図が作られたそうです。
世界図のアップ。

ヨーロッパは結構出来が良いのですが、日本の周りはめちゃくちゃですw フィリピンあたりもゴチャついてます。
こちらは江戸時代後半の主な輸出品「俵物」

俵に詰めたいりこ、干し鮑、フカヒレなど中国向けの海産物です。何だか久々に日本史の単語を聞いてちょっと懐かしいw 他にも金銀や銅、生糸なんかも輸出していました。
こちらは明暦の大火の後、火事の延焼対策で作られた江戸橋広小路の再現。

これだけ広い道なら火事が起きてもここで延焼が止まるという訳です。それにしても先程の戦国時代の京都に比べて随分美しい街並みになりました。
ご存知の通り、江戸時代は平和のおかげで文化やエンタメも発展しました。こちらは絵双紙屋と見世物の再現。


この見世物は早竹虎吉という幕末の軽業スーパースターの再現で、アメリカに渡って現地でも喝采を浴びるほどだったそうです。特にこの「曲差し」という竹馬を使ってバランスを取る芸が得意だったのだとか。
この先には以前ご紹介した江戸の街道に関する品や旅籠の実寸大の再現なんかもあります。
こちらは幕末の風刺的な「芋だこ合戦」のづ

コミカルですが戊辰戦争の戦いに見立てています。時事ネタは禁止されていたので、こういう暗喩的なものでカモフラージュしていたんですね。
こちらは和算の奉納算額

養蚕で財産を成した人たちの中にはこうした和算を勉強する人たちもいたそうで、習熟の感謝と上達の期待を込めて奉納したそうです。和算はかなり高度な数学もあったので、日本が誇る学問と言えます。
この辺には以前ご紹介したからくり人形や和時計なんかも展示されていました。この先は結構撮影できないエリアもあったので、信仰に関するコーナーまで一気に進みます。
こちらは広島県庄原市の比婆荒神神楽

藁でできた龍のクオリティが半端じゃない! 田植えの後と収穫後の年2回の祭りが行われるそうです。 部屋の中の切り絵みたいなのも呪術的で興味をそそられました。
こちらは西表島のミリク(弥勒)と獅子です。

これは最近、写真で観たのを覚えていました。割と最近でもこうした祭りが行われているようです。
参考記事:民俗写真の巨匠 芳賀日出男 伝えるべきもの、守るべきもの (FUJIFILM SQUARE フジフイルム スクエア)
さらに進むと妖怪のコーナーなんかもありました。
こちらはお人形様という3.5mにもなる藁の像

疫病神を追い払うために祀るそうで、通せんぼしているみたいに見えます。怖いけどちょっと素朴で可愛いかもw
この辺には「お化け暦」という明治政府に禁止された旧暦を秘密裏に出版した品を特集したコーナーもありました。また、現代的な団地を再現したコーナーやお中元の文化を紹介するコーナーなんかもあって面白いです。(その辺は撮影不可)
最後に、こちらは1980年頃の滋賀県長浜市の里の景観の再現

既に現代の風景とあまり変わらない気がしますが、瓦屋根の家は最近減ってるかも。
ということで、これでもほんの一部でまだまだ紹介しきれないほど様々な歴史と民俗の展示をしていました。ここはレプリカの展示も多いですが、大型模型や他の博物館では取り上げないようなマニアックな文化の歴史を知ることが出来るので、歴史好きの人は特に楽しめると思います。以前に比べてカオス度も増しているような…w 時間に余裕がないと私のように途中で閉館になりかねないので、少なくても3時間くらいは見積もっておでかけするとよろしいかと思います。
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ゴールデンウィークの休日に千葉県佐倉にあるDIC川村記念美術館に行って「ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画」を観てきました。

【展覧名】
ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画
【公式サイト】
http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/index.html
【会場】DIC川村記念美術館
【最寄】JR佐倉駅 または 京成佐倉駅
【会期】2018年4月14日(土)~8月26日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間40分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、今回の展示は幾何学的な抽象絵画で活躍しているイギリスのブリジット・ライリーという画家の個展です。ブリジット・ライリーはロンドンのゴールドスミス・カレッジとロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学んだ後、教員や商業美術の仕事をしながら制作を行っていたそうで、初期は点描で有名なスーラやルネサンス以降の巨匠、印象派、点描などを研究し単純化・抽象化のプロセスを深めてきたようです。1960年代になると白と黒の抽象画を発表し、これがニューヨーク近代美術館の「レスポンシヴ・アイ」という歴史的な展示で紹介されるとオプアートの旗手として注目を集めました。以降、1967年にはスプライト模様の代表的な画風を確立し、1990年代には曲線を使った作品、最近はカラフルな作品を制作しているようで、今回はそうした作品が30点ほど展示されていました。画風ごとに章分けされていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
<Curves>
まずは初期の作品や白黒の曲線の作品が並ぶコーナーです。初っ端から目がチカチカするちょっと酔いそうな作品が並びますw
1 ブリジット・ライリー 「接吻」
こちらは黒い円と長方形が接する所を描いた作品で、円と長方形以外は白となっています。タイトルを観てなるほどと思わせる接し方で、簡潔ながらも面白い抽象画となっていました。
2 ブリジット・ライリー 「正方形の動き」 ★公式サイトで観られます
こちらは白黒の正方形からなる市松模様だけど、中央に行くほど縦に細長くなっていき中央やや右より辺りに谷間のようになって見えます。観ていて吸い込まれそうな感じで、平面なのに立体的に見えるのが面白い錯覚となっていました。
6 ブリジット・ライリー 「ただよい1」
こちらは黒地に銀色の波模様が縦に並んでいる作品です。観ているとグニャグニャと波打って見えるような錯視を起して、まさにオプ・アートの特徴そのものといった感じです。膨らんで見えるのも不思議な感じでした。
この辺には同様の細いストライプの作品が並び、目がチカチカするような錯視を起しましたw この美術館が常設している「朝の歌」も並んでいます。
参考記事:川村記念美術館の常設 (2010年03月)
10 ブリジット・ライリー 「花の精」
こちらも縦の波が無数にある作品で、赤、ピンク、黄色、青といった柔らかい色となっています。これが菖蒲の葉っぱのような形に思えて、花が揺らめいているようにも感じられるかな。どういうわけかモコモコした立体的な絵に見えるのが不思議です。
11 ブリジット・ライリー 「礁2」
こちらは緑、赤、紫などグラデーションのような色合いの波が横向きに幾重にも並んでいる作品です。海のうねりのようにウネウネしてみて、タイトル通りかな。グラデーションが一層 起伏を感じさせるように思いました。
<Stripes>
続いては縞々の模様を描いた作品のコーナーです。こちらも不思議な錯視を引き起こす作品が並んでいました。
17 ブリジット・ライリー 「遅い朝」
こちらはかなり大型の作品で、赤、白、青のストライプの模様が描かれ、白が太めかな。これは単なる横縞なのですが、作品に近付こうとすると吸い込まれるような感覚を覚えます。これは大型の画面ならではの体験じゃないかな。やっぱりこれも目がチカチカしますがw
19 ブリジット・ライリー 「力強い歌」
これは正方形の大型作品で、灰色、黒、白、ピンク、水色、黄緑の線が並び、灰色、白、黒は太めとなっています。これはあまり錯視が起きず、リズミカルで落ち着いた印象を受けるかな。色の取り合わせや太さによって錯視の起こり具合が変わるのかな? ちょっとこの辺の法則性みたいなのが気になる作品でした。
23 ブリジット・ライリー 「Viva」
こちらも縦線が並ぶ作品で、水色、緑、黄色、オレンジ、白、黒などの線が全部同じ太さで並んでいます。その配置はランダムに見え、全体的に爽やかで華やいだ印象を受けました。
この辺は縞々の色の取り合わせによって印象が異なるが作品が並んでいました。抽象画ですが表現が少し違うだけでだいぶ印象が変わるのが面白いです。
<Diagronals>
最後は対角線を意味するDiagronalsというコーナーです。ここにはカラフルな作品が並び、今回の展示のために作られた壁画もありました。
31 ブリジット・ライリー 「ラジャスタン」 ★公式サイトで観られます
こちらが壁画で、赤、オレンジ、白、緑の曲線と色面を組み合わせた複雑な模様のような抽象画です。全体的に赤とオレンジが多めで、補色となる緑が合間に挟まるため色が強く感じられ、炎の揺らめきのような印象を受けます。また、左下がりの斜めの線が連続して平行に並んでいるので、リズム感もありました。こちらは展示が終わったらどうするのか分かりませんが、壊すのは勿体無いくらいの作品だと思いました。
26 ブリジット・ライリー 「ここから」
こちらは沢山のカラフルな平行四辺形を画面中に配した作品です。縦だったり横だったり縞々だったりして、伸びやかで色のハーモニーが感じられます。原色のような色の取り合わせで、一際明るく見える作品でした。
28 ブリジット・ライリー 「二つの緑と青」
これも曲線を組み合わせた作品ですが、もはや何とも言えない形です。薄い黄色、緑、青が使われていて、池の周りに咲く黄色い花を連想させるような軽やかな雰囲気がありました。こちらもリズミカルで抽象画とは思えないくらい生き生きしています。
ということで、錯視によって本当に絵が揺らめいて見える抽象画や、色の取り合わせが明るい作品が並んでました。わざわざ今回の展示の為に作った壁画も見応えがあったし、中々良い展示だったと思います。ちょっと目がチカチカして酔いそうな所もありますが、オプ・アートの不思議さを楽しめるので幅広い方が楽しめる展示だと思います。この川村記念美術館は常設や庭園も素晴らしいので、それと合わせて楽しめる場所です。
おまけ:
今回の常設では日本美術のコーナーが無くて、代わりにフランク・ステラのリトグラフなどが並んでいました。結構常設も変わりますね。


【展覧名】
ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画
【公式サイト】
http://kawamura-museum.dic.co.jp/exhibition/index.html
【会場】DIC川村記念美術館
【最寄】JR佐倉駅 または 京成佐倉駅
【会期】2018年4月14日(土)~8月26日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間40分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、今回の展示は幾何学的な抽象絵画で活躍しているイギリスのブリジット・ライリーという画家の個展です。ブリジット・ライリーはロンドンのゴールドスミス・カレッジとロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学んだ後、教員や商業美術の仕事をしながら制作を行っていたそうで、初期は点描で有名なスーラやルネサンス以降の巨匠、印象派、点描などを研究し単純化・抽象化のプロセスを深めてきたようです。1960年代になると白と黒の抽象画を発表し、これがニューヨーク近代美術館の「レスポンシヴ・アイ」という歴史的な展示で紹介されるとオプアートの旗手として注目を集めました。以降、1967年にはスプライト模様の代表的な画風を確立し、1990年代には曲線を使った作品、最近はカラフルな作品を制作しているようで、今回はそうした作品が30点ほど展示されていました。画風ごとに章分けされていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
<Curves>
まずは初期の作品や白黒の曲線の作品が並ぶコーナーです。初っ端から目がチカチカするちょっと酔いそうな作品が並びますw
1 ブリジット・ライリー 「接吻」
こちらは黒い円と長方形が接する所を描いた作品で、円と長方形以外は白となっています。タイトルを観てなるほどと思わせる接し方で、簡潔ながらも面白い抽象画となっていました。
2 ブリジット・ライリー 「正方形の動き」 ★公式サイトで観られます
こちらは白黒の正方形からなる市松模様だけど、中央に行くほど縦に細長くなっていき中央やや右より辺りに谷間のようになって見えます。観ていて吸い込まれそうな感じで、平面なのに立体的に見えるのが面白い錯覚となっていました。
6 ブリジット・ライリー 「ただよい1」
こちらは黒地に銀色の波模様が縦に並んでいる作品です。観ているとグニャグニャと波打って見えるような錯視を起して、まさにオプ・アートの特徴そのものといった感じです。膨らんで見えるのも不思議な感じでした。
この辺には同様の細いストライプの作品が並び、目がチカチカするような錯視を起しましたw この美術館が常設している「朝の歌」も並んでいます。
参考記事:川村記念美術館の常設 (2010年03月)
10 ブリジット・ライリー 「花の精」
こちらも縦の波が無数にある作品で、赤、ピンク、黄色、青といった柔らかい色となっています。これが菖蒲の葉っぱのような形に思えて、花が揺らめいているようにも感じられるかな。どういうわけかモコモコした立体的な絵に見えるのが不思議です。
11 ブリジット・ライリー 「礁2」
こちらは緑、赤、紫などグラデーションのような色合いの波が横向きに幾重にも並んでいる作品です。海のうねりのようにウネウネしてみて、タイトル通りかな。グラデーションが一層 起伏を感じさせるように思いました。
<Stripes>
続いては縞々の模様を描いた作品のコーナーです。こちらも不思議な錯視を引き起こす作品が並んでいました。
17 ブリジット・ライリー 「遅い朝」
こちらはかなり大型の作品で、赤、白、青のストライプの模様が描かれ、白が太めかな。これは単なる横縞なのですが、作品に近付こうとすると吸い込まれるような感覚を覚えます。これは大型の画面ならではの体験じゃないかな。やっぱりこれも目がチカチカしますがw
19 ブリジット・ライリー 「力強い歌」
これは正方形の大型作品で、灰色、黒、白、ピンク、水色、黄緑の線が並び、灰色、白、黒は太めとなっています。これはあまり錯視が起きず、リズミカルで落ち着いた印象を受けるかな。色の取り合わせや太さによって錯視の起こり具合が変わるのかな? ちょっとこの辺の法則性みたいなのが気になる作品でした。
23 ブリジット・ライリー 「Viva」
こちらも縦線が並ぶ作品で、水色、緑、黄色、オレンジ、白、黒などの線が全部同じ太さで並んでいます。その配置はランダムに見え、全体的に爽やかで華やいだ印象を受けました。
この辺は縞々の色の取り合わせによって印象が異なるが作品が並んでいました。抽象画ですが表現が少し違うだけでだいぶ印象が変わるのが面白いです。
<Diagronals>
最後は対角線を意味するDiagronalsというコーナーです。ここにはカラフルな作品が並び、今回の展示のために作られた壁画もありました。
31 ブリジット・ライリー 「ラジャスタン」 ★公式サイトで観られます
こちらが壁画で、赤、オレンジ、白、緑の曲線と色面を組み合わせた複雑な模様のような抽象画です。全体的に赤とオレンジが多めで、補色となる緑が合間に挟まるため色が強く感じられ、炎の揺らめきのような印象を受けます。また、左下がりの斜めの線が連続して平行に並んでいるので、リズム感もありました。こちらは展示が終わったらどうするのか分かりませんが、壊すのは勿体無いくらいの作品だと思いました。
26 ブリジット・ライリー 「ここから」
こちらは沢山のカラフルな平行四辺形を画面中に配した作品です。縦だったり横だったり縞々だったりして、伸びやかで色のハーモニーが感じられます。原色のような色の取り合わせで、一際明るく見える作品でした。
28 ブリジット・ライリー 「二つの緑と青」
これも曲線を組み合わせた作品ですが、もはや何とも言えない形です。薄い黄色、緑、青が使われていて、池の周りに咲く黄色い花を連想させるような軽やかな雰囲気がありました。こちらもリズミカルで抽象画とは思えないくらい生き生きしています。
ということで、錯視によって本当に絵が揺らめいて見える抽象画や、色の取り合わせが明るい作品が並んでました。わざわざ今回の展示の為に作った壁画も見応えがあったし、中々良い展示だったと思います。ちょっと目がチカチカして酔いそうな所もありますが、オプ・アートの不思議さを楽しめるので幅広い方が楽しめる展示だと思います。この川村記念美術館は常設や庭園も素晴らしいので、それと合わせて楽しめる場所です。
おまけ:
今回の常設では日本美術のコーナーが無くて、代わりにフランク・ステラのリトグラフなどが並んでいました。結構常設も変わりますね。
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今日も写真多めです。前回ご紹介した日本科学未来館の展示を観た後、パレットタウン(ヴィーナスフォートなどのある施設)に移動して、その中にあるメガウェブというトヨタの展示場でクラシックカーやトヨタの車などを観てきました。ここは撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

こちらの施設はトヨタの展示ショールームで、大きく分けて3つの建物に4つのブロックからなるかなり大規模な施設となっています。間にヴィーナスフォートやZEPP TOKYO、観覧車などが挟まっているので多くの人で賑わっている場所でもあり、無料で観られることもあって場所によっては混雑した感じもありました。詳しくは写真を使ってご紹介していこうと思います。
公式サイト:http://www.megaweb.gr.jp/
<ヒストリーガレージ>
日本科学未来館から歩いて行ったので、まずはヒストリーガレージという建物から観ていきました。こちらはその名の通り車の歴史に関するコーナーで、2階はクラシックカーなどの展示、1階はモータースポーツの歴史のコーナーやカフェ、ミニカーなどのグッズショップなどがあります。
まずは2階から観ていきました。こちらは1960年代の東京をイメージした空間に古い車が展示されていました。

溢れる昭和感w 中々レトロな雰囲気があって面白いです。
こんな感じで街に溶け込むような感じで展示されています。

私は車はほとんど知らないので何という車種か全く分かりませんが、公式サイトで調べてみたらホンダ S800 コンバーチブル AS800Cというやつかな。色と形が好み。車って絶対昔のデザインの方が個性的で面白いと思います。
展示されている車は公式サイトで調べることができます。そう言えば昨年秋にはトヨタ博物館のクラシックカーも見たし、流石にトヨタは車のコレクションが豊富なんですね。
参考リンク:ヒストリーガレージ コレクション
参考記事:聖徳記念絵画館/イチョウ祭り/クラシックカーフェスティバルの写真
こちらはコリドーという両脇にずらりとミニカーなどが並ぶコーナー。人が多すぎて外観が撮れませんでしたが、コレクションルーム的な雰囲気があります。

これはトヨタ2000GTかな? 以前に観た記憶があります。昭和の車好きの人たちが憧れた車ですね。
こちらはヒストリーガレージコレクションというコーナーにあった。1950~70年代の名車のコーナー。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でお馴染みのデロリアン! ガルウィングが特徴の車です。
こちらはイギリスの1945年のMG TC

緑のボディが美しい車ですね。戦後すぐに作られたスポーツカーだそうです。
こちらは流石に知っていました。フォルクスワーゲンのビートル。

こちらも色と光沢が非常に綺麗です。こういうデザインなら車も悪くないんだけどw
ちょっとこちらは名前が分かりませんが、非常に気になるデザインの車でした。

こういう流れるようなフォルムが好きです。鉄道好きとしてはボンネット形の国鉄特急を思い起こしますw
再び昭和のコーナーに戻ってきました。ここはロの字になっていてグルっと回ってくることができます。

お店のショーウィンドウに並んだレコードが中々渋くていい味です。
再び登場のトヨタ2000GT こちらは実車です。

映画「007は二度死ぬ」でボンドカーとして使われて世界的にも有名となったそうです。337台しか生産されなかったらしいので相当貴重な車ですね。
この近くにはコルベットもいたのですが、生憎ピンぼけでしたw 人が多くて急いで撮ったのが災いした…。
こちらはキャデラック シリーズ62

バカでかくて頑丈そうなアメ車の典型みたいなデザインが良いですね。昔のアメ車は何かロマンを感じます。
中庭の吹き抜けになっているところにも車が並んでいます。こちらはメッサーシュミット

海老みたいな形で可愛いw ドイツの戦闘機を作ってた会社とは思えない愛嬌です。こち亀で海老の殻をつけて走ってたシーンを思い出しました。
これは日本の初代セリカだったかな。

ドアが2つしか無いクーペなのでスポーツカーのようだけど、純粋なスポーツカーではないという立ち位置で、割と個性的。多彩なオプションで自分だけのセリカを作ることができたのだとか。
続いて1階へ。1階はモータースポーツヘリテージというコーナーで、ラリーなどに参加した車が展示されていました。
こちらはトヨペット クラウン RSDのレプリカ。

見た目通り古い車で、1957年に参戦したそうです。昔はこんな普通の車みたいなので参加してたんですね。
1階にはグッズショップもあります。

ミニカーなんかが結構ありましたが、割とガチなミニカーばかりで安いのはありませんでしたw トミカくらいだったらお土産にしようと思ったんだけど。
奥にはカフェもありました。

目の前に古い車があるのを眺めながらお茶ができるので車好きの方には嬉しいんじゃないかな。
再びモータースポーツヘリテージへ。これは1985年のサファリラリーで優勝したセリカツインカムターボ

サファリラリーを三連覇した車だそうで、これは何かで見た覚えがありました。
こちらは1973年のサザンクロスラリー(オーストラリア)で1~4位を独占したというランサー1600GSR

1974年のサファリラリーも優勝したそうです。デビュー戦で初優勝した歴史的な偉業なのだとか
と、こんな感じでこのメガウェブで最も楽しかったのはこのヒストリーガレージでした。しかしまだまだこの施設には他の展示が続きます。
<トヨタ シティショウケース>
続いてはヴィーナスフォートを抜けた先にあるトヨタ シティショウケースという建物内の展示です。ここはトヨタのニューモデルを展示してたり、次世代技術を紹介する内容となっています。
こちらはテクノロジーゾーンにあったFCV PLUSという次世代のコンセプトカー。

この車自体が発電所となる水素カーだそうです。ガレージにいる時は発電してくれるというのは良いアイディアかも。こんなカッコイイ車なら車好きになれそうw
こちらも未来的なデザインの車FV2

一見するとバイクみたいなデザインでカッコイイですが、これも車で変形するみたいです。 しかしコンセプトはファン・トゥ・ドライブの未来形ということなので、私は拒否感すら覚えるコンセプトですw 運転が楽しいという車好きの人達の発想で この先の自動運転の時代を生き残れるんでしょうかね…
こちらは運転のシミュレーター

安全技術の体験や、ガソリン車とハイブリッドカーの燃費を比較するレースゲームができるようです。ここは結構並んでいたのでパスしましたw
他にもセグウェイの体験コーナーなんかもありました。
こちらの1階はトヨタの新車のショールームとなっていました。

厳つい顔の糞みたいなデザインの嵐w 今まで見てきた過去の名車のデザインが活かされているとは思えません。
ここには他にも色々と展示があるようでしたが観る気が起きなかったのでスルーしました。
<ライド スタジオ>
続いてこちらは子供向けのカートのあるライド スタジオ。冒頭の写真はこの建物で、観覧車の前辺りにあります。
この日は行くのが遅かったのでもう体験していませんでしたが18:15くらいまで受付しているようです。

多分、大人も乗れるんじゃないかな。屋内でも結構広いスペースとなっています。
<ライドワン>
最後にこのメガウェブで一番敷地が広いのがこのライドワンのコーナー。私は乗りませんでしたが、トヨタの車を試乗できる1.3kmのコースが用意されています。
有料ですが300円とお安いようです。

トヨタの車が気になる方はここで試乗するのも良いかも。割と沢山の人が試乗しているようでした。
ということで、非常に沢山の車を観ることができる施設となっていました。改めて昔の車の個性的なデザインと、現代の絶望的なデザインの対比を見てしまった気がしますw 先進技術に関しても運転する楽しみとか自己満足みたいなことよりも、車が好きじゃない人にアピールできる自動運転の技術とか見てみたかったかな。何故 最近の若者が車から離れているのか理解できていない気がします。 と、私は車好きではないのでそんな感想になってしまいましたが、車好きの人には色々楽しめそうな感じでした。(一応フォローw) 子供と楽しむことに関してはかなり考慮されているので、車好きの親子が行くのに最適な施設だと思います。


こちらの施設はトヨタの展示ショールームで、大きく分けて3つの建物に4つのブロックからなるかなり大規模な施設となっています。間にヴィーナスフォートやZEPP TOKYO、観覧車などが挟まっているので多くの人で賑わっている場所でもあり、無料で観られることもあって場所によっては混雑した感じもありました。詳しくは写真を使ってご紹介していこうと思います。
公式サイト:http://www.megaweb.gr.jp/
<ヒストリーガレージ>
日本科学未来館から歩いて行ったので、まずはヒストリーガレージという建物から観ていきました。こちらはその名の通り車の歴史に関するコーナーで、2階はクラシックカーなどの展示、1階はモータースポーツの歴史のコーナーやカフェ、ミニカーなどのグッズショップなどがあります。
まずは2階から観ていきました。こちらは1960年代の東京をイメージした空間に古い車が展示されていました。

溢れる昭和感w 中々レトロな雰囲気があって面白いです。
こんな感じで街に溶け込むような感じで展示されています。

私は車はほとんど知らないので何という車種か全く分かりませんが、公式サイトで調べてみたらホンダ S800 コンバーチブル AS800Cというやつかな。色と形が好み。車って絶対昔のデザインの方が個性的で面白いと思います。
展示されている車は公式サイトで調べることができます。そう言えば昨年秋にはトヨタ博物館のクラシックカーも見たし、流石にトヨタは車のコレクションが豊富なんですね。
参考リンク:ヒストリーガレージ コレクション
参考記事:聖徳記念絵画館/イチョウ祭り/クラシックカーフェスティバルの写真
こちらはコリドーという両脇にずらりとミニカーなどが並ぶコーナー。人が多すぎて外観が撮れませんでしたが、コレクションルーム的な雰囲気があります。

これはトヨタ2000GTかな? 以前に観た記憶があります。昭和の車好きの人たちが憧れた車ですね。
こちらはヒストリーガレージコレクションというコーナーにあった。1950~70年代の名車のコーナー。

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でお馴染みのデロリアン! ガルウィングが特徴の車です。
こちらはイギリスの1945年のMG TC

緑のボディが美しい車ですね。戦後すぐに作られたスポーツカーだそうです。
こちらは流石に知っていました。フォルクスワーゲンのビートル。

こちらも色と光沢が非常に綺麗です。こういうデザインなら車も悪くないんだけどw
ちょっとこちらは名前が分かりませんが、非常に気になるデザインの車でした。

こういう流れるようなフォルムが好きです。鉄道好きとしてはボンネット形の国鉄特急を思い起こしますw
再び昭和のコーナーに戻ってきました。ここはロの字になっていてグルっと回ってくることができます。

お店のショーウィンドウに並んだレコードが中々渋くていい味です。
再び登場のトヨタ2000GT こちらは実車です。

映画「007は二度死ぬ」でボンドカーとして使われて世界的にも有名となったそうです。337台しか生産されなかったらしいので相当貴重な車ですね。
この近くにはコルベットもいたのですが、生憎ピンぼけでしたw 人が多くて急いで撮ったのが災いした…。
こちらはキャデラック シリーズ62

バカでかくて頑丈そうなアメ車の典型みたいなデザインが良いですね。昔のアメ車は何かロマンを感じます。
中庭の吹き抜けになっているところにも車が並んでいます。こちらはメッサーシュミット

海老みたいな形で可愛いw ドイツの戦闘機を作ってた会社とは思えない愛嬌です。こち亀で海老の殻をつけて走ってたシーンを思い出しました。
これは日本の初代セリカだったかな。

ドアが2つしか無いクーペなのでスポーツカーのようだけど、純粋なスポーツカーではないという立ち位置で、割と個性的。多彩なオプションで自分だけのセリカを作ることができたのだとか。
続いて1階へ。1階はモータースポーツヘリテージというコーナーで、ラリーなどに参加した車が展示されていました。
こちらはトヨペット クラウン RSDのレプリカ。

見た目通り古い車で、1957年に参戦したそうです。昔はこんな普通の車みたいなので参加してたんですね。
1階にはグッズショップもあります。

ミニカーなんかが結構ありましたが、割とガチなミニカーばかりで安いのはありませんでしたw トミカくらいだったらお土産にしようと思ったんだけど。
奥にはカフェもありました。

目の前に古い車があるのを眺めながらお茶ができるので車好きの方には嬉しいんじゃないかな。
再びモータースポーツヘリテージへ。これは1985年のサファリラリーで優勝したセリカツインカムターボ

サファリラリーを三連覇した車だそうで、これは何かで見た覚えがありました。
こちらは1973年のサザンクロスラリー(オーストラリア)で1~4位を独占したというランサー1600GSR

1974年のサファリラリーも優勝したそうです。デビュー戦で初優勝した歴史的な偉業なのだとか
と、こんな感じでこのメガウェブで最も楽しかったのはこのヒストリーガレージでした。しかしまだまだこの施設には他の展示が続きます。
<トヨタ シティショウケース>
続いてはヴィーナスフォートを抜けた先にあるトヨタ シティショウケースという建物内の展示です。ここはトヨタのニューモデルを展示してたり、次世代技術を紹介する内容となっています。
こちらはテクノロジーゾーンにあったFCV PLUSという次世代のコンセプトカー。

この車自体が発電所となる水素カーだそうです。ガレージにいる時は発電してくれるというのは良いアイディアかも。こんなカッコイイ車なら車好きになれそうw
こちらも未来的なデザインの車FV2

一見するとバイクみたいなデザインでカッコイイですが、これも車で変形するみたいです。 しかしコンセプトはファン・トゥ・ドライブの未来形ということなので、私は拒否感すら覚えるコンセプトですw 運転が楽しいという車好きの人達の発想で この先の自動運転の時代を生き残れるんでしょうかね…
こちらは運転のシミュレーター

安全技術の体験や、ガソリン車とハイブリッドカーの燃費を比較するレースゲームができるようです。ここは結構並んでいたのでパスしましたw
他にもセグウェイの体験コーナーなんかもありました。
こちらの1階はトヨタの新車のショールームとなっていました。

厳つい顔の糞みたいなデザインの嵐w 今まで見てきた過去の名車のデザインが活かされているとは思えません。
ここには他にも色々と展示があるようでしたが観る気が起きなかったのでスルーしました。
<ライド スタジオ>
続いてこちらは子供向けのカートのあるライド スタジオ。冒頭の写真はこの建物で、観覧車の前辺りにあります。
この日は行くのが遅かったのでもう体験していませんでしたが18:15くらいまで受付しているようです。

多分、大人も乗れるんじゃないかな。屋内でも結構広いスペースとなっています。
<ライドワン>
最後にこのメガウェブで一番敷地が広いのがこのライドワンのコーナー。私は乗りませんでしたが、トヨタの車を試乗できる1.3kmのコースが用意されています。
有料ですが300円とお安いようです。

トヨタの車が気になる方はここで試乗するのも良いかも。割と沢山の人が試乗しているようでした。
ということで、非常に沢山の車を観ることができる施設となっていました。改めて昔の車の個性的なデザインと、現代の絶望的なデザインの対比を見てしまった気がしますw 先進技術に関しても運転する楽しみとか自己満足みたいなことよりも、車が好きじゃない人にアピールできる自動運転の技術とか見てみたかったかな。何故 最近の若者が車から離れているのか理解できていない気がします。 と、私は車好きではないのでそんな感想になってしまいましたが、車好きの人には色々楽しめそうな感じでした。(一応フォローw) 子供と楽しむことに関してはかなり考慮されているので、車好きの親子が行くのに最適な施設だと思います。
記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。


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今日も写真多めです。前回ご紹介した展示を観た後、久々に日本科学未来館の常設を観てきました。こちらも写真を撮ってきましたので、それを使ってご紹介していこうと思います。

以前もご紹介しましたが、ここは他の科学博物館と違って先端技術を扱っているところが特徴となっています。
公式サイト:http://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/
参考記事:日本科学未来館の案内
常設内でもミニ企画展を定期的に行っていて、今回は「匂わずにはいられない!」という展示を行っていました。

【展覧名】
匂わずにいられない!~奥深き嗅覚の世界~
【公式サイト】
http://www.miraikan.jst.go.jp/info/1712061622260.html
【会期】2017年12月13日(水)~ 2018年5月21日(月)
こちらの展示は匂いについての様々な科学的知識を紹介するもので、実際に匂いを嗅ぎながら体験することができました。

冒頭に土の匂いとかがありました。匂いは匂い物質が空中に舞い上がったもので、匂いごとに異なる分子が存在するようです。
人の鼻の内側には約400種類の匂いセンサー(嗅覚受容体)があるそうで、この受容体にはまると匂いを感じるそうです。

しかし匂い物質が同じでも人によって感じ方が異なるのだとか。
匂いは複数種類を一度に嗅ぐと単純な足し算ではなく別の匂いとして感じるそうです。

と、説明だけだと実感がわきませんが、この展示ではそれを体験できます。
こちらは左からレモン、ライム、シナモン、コーラの香りとなっています。瓶を開けると匂いを嗅げます。

これが不思議なことに、レモン+ライム+シナモンを混ぜるとコーラとなるようです。シナモンは何となく分かるけど、ライムとかも入ってたんですねえ。これは身近な例えでよく理解できました。
続いてはこちら。こちらは納豆とお酢を混ぜたような(オッサンの靴下みたいな)イソ吉草酸というものの匂いです。

これはむちゃくちゃ臭かったですが、これにバニラの匂い物質バニリンを混ぜたものが隣にあり、それはチョコレートみたいな匂いがしました。掛け合わせ次第で悪臭も抑えられるのに驚きます。
こちらは映像でマウスを使って匂いの役割を紹介していました。

赤ちゃんマウスの匂いをつけたスポンジを置いておくと、赤ちゃんと勘違いして巣に運び入れるのだとか。人間も匂いで行動や感情が変わるから野生動物ならなおさらかも。
こちらも映像。今回の監修を務められた東京大学の東原和茂 教授。今回の見どころを語っていました。

看板にあったキャラクターはこの人をモデルにしたんですね。
沢山匂いを嗅ぐと鼻が疲れるのですが、鼻を休憩させるには自分の手首の匂いを嗅ぐと良いそうです。

私の手首には何の匂いもなかったですが、普通は匂いがあるんでしょうか?
こちらは体験型の端末。匂いを嗅いで質問に答えていきます。

質問に答えると今後の研究にも使われるのだとか。
今回の「匂わずにいられない!」はここまでです。身近なようでまだまだ知らない匂いについて体験しながら学ぶことができました。
続いてここからは通常の常設となります。今回は観る時間が無くて途中でタイムアップとなりましたがw
こちらは凄くリアルなロボット。ロボット工学で有名な石黒浩 氏が作ったロボットのようです。

以前は観なかったので最近常設されたのかな? ちょっとリアルさが怖いw もうちょっと表情を自然にしてほしいかも
久々に来たら未来逆算思考というゲーム型の展示も増えていました。

これはいくつかの希望する未来を選択して、それを達成させるゲームのようでしたがぎっしり並んでいて諦めました。芸術や文化が充実した未来ってのもあったので、それをやってみたかったけど…、
この日はコナン展の行列からぶっ続けで立ちっぱなしだったので5階のカフェ「Miraikan Cafe」で休憩をとりました。
公式サイト:http://www.miraikan.jst.go.jp/guide/shopcafe/tenant.html
左は銀河をイメージした銀河ソフト。簡単なサンドイッチのメニューもありました。

この銀河ソフトが意外と酸っぱいw サンドイッチや飲み物は見た目通り、安いのでまあこんなもんかなという感じですが休憩できるスペースがあるのが非常に嬉しい。7階にもレストランがあるようです。
続いて宇宙などのコーナーに行きました。こちらは「あかつき」の模型

2010年の軌道突入に一度は失敗しましたが、5年後の2015年に無事金星の周回軌道に入った探査機です。今でも様々な情報を送って来ています。
こちらも以前は観なかった展示が増えていました。

どうやら我々を取り巻く様々な脅威を可視化するもののようで、二酸化炭素や熱などの動きなどを表しているようです。
こんな感じで沢山の人が立っています。

しばらく観ていると玉が転がってくるのですが、大概は人には当たらず手前で逸れたりします。
しかしたまに火山噴火が起きると赤い玉が押し寄せてきて人間を跳ね飛ばしていましたw

この記事を書いている時点でハワイのキラウエア火山が大変なことになっているし、この模型は自然災害をよく表しているかも。
続いてはスーパーカミオカンデの1/2サイズの模型です。

中に入ることもできます。ニュートリノが通過すると光ったりします(演出なのか実際に通ったのかは私には分かりません。)
こちらは光電子倍増管というスーパーカミオカンデのための装置。

ここに通る微弱な光と電気信号として数百万倍以上に増幅するそうで、スーパーカミオカンデには11129本も配置されているのだとか。
こちらは霧箱。放射線を観察するための装置です。

中はアルコール蒸気で満たされていて、電気を帯びた粒子が通過すると霧で軌跡が白くなるという仕組みです。薄っすらと線みたいなのが見えているのがその痕跡なのかも。
他にもまだまだ色々な施設があるのですが、以前ご紹介した時からだいぶ変わっていました(特別展には結構来てたんですが、常設まで変わっていることに気づきませんでした) しんかい とか無くなったのかな? インターネットの可視化とか宇宙ステーションの模型などは健在でした。
これは環境に関する意識調査のようなタッチパネルの展示

答えていくと、自分の意見が先進国よりか途上国よりかが分かります。私は先進国にかなり寄ってましたw
ということで、常設も楽しんできました。とは言え、この日は1時間くらいしかなかったのでそれほど多くは観られなかったかな。あちこち並んでいて混雑していました。ここは非常にワクワクさせられる先進技術が詰まった展示ばかりですので、お子さんの知育にも良いらしく親子連れにも人気となっています。勿論、大人にも楽しいところですので、科学技術に興味のある方は是非一度足を運んでみて下さい。近くには大江戸温泉なんかもあります。
参考記事:番外編 大江戸温泉 (2010年05月)

以前もご紹介しましたが、ここは他の科学博物館と違って先端技術を扱っているところが特徴となっています。
公式サイト:http://www.miraikan.jst.go.jp/exhibition/
参考記事:日本科学未来館の案内
常設内でもミニ企画展を定期的に行っていて、今回は「匂わずにはいられない!」という展示を行っていました。

【展覧名】
匂わずにいられない!~奥深き嗅覚の世界~
【公式サイト】
http://www.miraikan.jst.go.jp/info/1712061622260.html
【会期】2017年12月13日(水)~ 2018年5月21日(月)
こちらの展示は匂いについての様々な科学的知識を紹介するもので、実際に匂いを嗅ぎながら体験することができました。

冒頭に土の匂いとかがありました。匂いは匂い物質が空中に舞い上がったもので、匂いごとに異なる分子が存在するようです。
人の鼻の内側には約400種類の匂いセンサー(嗅覚受容体)があるそうで、この受容体にはまると匂いを感じるそうです。

しかし匂い物質が同じでも人によって感じ方が異なるのだとか。
匂いは複数種類を一度に嗅ぐと単純な足し算ではなく別の匂いとして感じるそうです。

と、説明だけだと実感がわきませんが、この展示ではそれを体験できます。
こちらは左からレモン、ライム、シナモン、コーラの香りとなっています。瓶を開けると匂いを嗅げます。

これが不思議なことに、レモン+ライム+シナモンを混ぜるとコーラとなるようです。シナモンは何となく分かるけど、ライムとかも入ってたんですねえ。これは身近な例えでよく理解できました。
続いてはこちら。こちらは納豆とお酢を混ぜたような(オッサンの靴下みたいな)イソ吉草酸というものの匂いです。

これはむちゃくちゃ臭かったですが、これにバニラの匂い物質バニリンを混ぜたものが隣にあり、それはチョコレートみたいな匂いがしました。掛け合わせ次第で悪臭も抑えられるのに驚きます。
こちらは映像でマウスを使って匂いの役割を紹介していました。

赤ちゃんマウスの匂いをつけたスポンジを置いておくと、赤ちゃんと勘違いして巣に運び入れるのだとか。人間も匂いで行動や感情が変わるから野生動物ならなおさらかも。
こちらも映像。今回の監修を務められた東京大学の東原和茂 教授。今回の見どころを語っていました。

看板にあったキャラクターはこの人をモデルにしたんですね。
沢山匂いを嗅ぐと鼻が疲れるのですが、鼻を休憩させるには自分の手首の匂いを嗅ぐと良いそうです。

私の手首には何の匂いもなかったですが、普通は匂いがあるんでしょうか?
こちらは体験型の端末。匂いを嗅いで質問に答えていきます。

質問に答えると今後の研究にも使われるのだとか。
今回の「匂わずにいられない!」はここまでです。身近なようでまだまだ知らない匂いについて体験しながら学ぶことができました。
続いてここからは通常の常設となります。今回は観る時間が無くて途中でタイムアップとなりましたがw
こちらは凄くリアルなロボット。ロボット工学で有名な石黒浩 氏が作ったロボットのようです。

以前は観なかったので最近常設されたのかな? ちょっとリアルさが怖いw もうちょっと表情を自然にしてほしいかも
久々に来たら未来逆算思考というゲーム型の展示も増えていました。

これはいくつかの希望する未来を選択して、それを達成させるゲームのようでしたがぎっしり並んでいて諦めました。芸術や文化が充実した未来ってのもあったので、それをやってみたかったけど…、
この日はコナン展の行列からぶっ続けで立ちっぱなしだったので5階のカフェ「Miraikan Cafe」で休憩をとりました。
公式サイト:http://www.miraikan.jst.go.jp/guide/shopcafe/tenant.html
左は銀河をイメージした銀河ソフト。簡単なサンドイッチのメニューもありました。


この銀河ソフトが意外と酸っぱいw サンドイッチや飲み物は見た目通り、安いのでまあこんなもんかなという感じですが休憩できるスペースがあるのが非常に嬉しい。7階にもレストランがあるようです。
続いて宇宙などのコーナーに行きました。こちらは「あかつき」の模型


2010年の軌道突入に一度は失敗しましたが、5年後の2015年に無事金星の周回軌道に入った探査機です。今でも様々な情報を送って来ています。
こちらも以前は観なかった展示が増えていました。

どうやら我々を取り巻く様々な脅威を可視化するもののようで、二酸化炭素や熱などの動きなどを表しているようです。
こんな感じで沢山の人が立っています。

しばらく観ていると玉が転がってくるのですが、大概は人には当たらず手前で逸れたりします。
しかしたまに火山噴火が起きると赤い玉が押し寄せてきて人間を跳ね飛ばしていましたw

この記事を書いている時点でハワイのキラウエア火山が大変なことになっているし、この模型は自然災害をよく表しているかも。
続いてはスーパーカミオカンデの1/2サイズの模型です。

中に入ることもできます。ニュートリノが通過すると光ったりします(演出なのか実際に通ったのかは私には分かりません。)
こちらは光電子倍増管というスーパーカミオカンデのための装置。

ここに通る微弱な光と電気信号として数百万倍以上に増幅するそうで、スーパーカミオカンデには11129本も配置されているのだとか。
こちらは霧箱。放射線を観察するための装置です。

中はアルコール蒸気で満たされていて、電気を帯びた粒子が通過すると霧で軌跡が白くなるという仕組みです。薄っすらと線みたいなのが見えているのがその痕跡なのかも。
他にもまだまだ色々な施設があるのですが、以前ご紹介した時からだいぶ変わっていました(特別展には結構来てたんですが、常設まで変わっていることに気づきませんでした) しんかい とか無くなったのかな? インターネットの可視化とか宇宙ステーションの模型などは健在でした。
これは環境に関する意識調査のようなタッチパネルの展示

答えていくと、自分の意見が先進国よりか途上国よりかが分かります。私は先進国にかなり寄ってましたw
ということで、常設も楽しんできました。とは言え、この日は1時間くらいしかなかったのでそれほど多くは観られなかったかな。あちこち並んでいて混雑していました。ここは非常にワクワクさせられる先進技術が詰まった展示ばかりですので、お子さんの知育にも良いらしく親子連れにも人気となっています。勿論、大人にも楽しいところですので、科学技術に興味のある方は是非一度足を運んでみて下さい。近くには大江戸温泉なんかもあります。
参考記事:番外編 大江戸温泉 (2010年05月)
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今回は写真多めです。ゴールデンウィーク終盤の土曜日にお台場の日本科学未来館で「名探偵コナン 科学捜査展~真実への推理(アブダクション)~」を観てきました。この展示は一部を除いて撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。 なお、この展示では犯人を探していく訳ですが、事件やトリックのネタバレはしないように書いて参ります。

【展覧名】
名探偵コナン 科学捜査展~真実への推理(アブダクション)~
【公式サイト】
http://conan-kagaku.jp/
【会場】日本科学未来館
【最寄】テレコムセンター/船の博物館/りんかい線東京テレポート駅
【会期】2018年4月18日(水)~7月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
非常に混んでいて、チケット10分待ち・入場30分待ちとなっていました。親子連れが多かったかな。 とは言え並んでいる間も今回の展示の為に作られた新聞「スポーツ・ゼロ」を観ながら待つことが出来たのでそれほど苦にはならなかったです。ちなみに「スポーツ・ゼロ」には今年の名探偵コナンの映画「ゼロの執行人」に関する情報や、今回の展示でも主役となっている安室透に関する設定を紹介しています。待ち時間については公式ツイッターで呟いているので、これからお出かけの方はチェックすることをお勧めします。
参考リンク:公式ツイッター
さて、この展示は人気マンガ「名探偵コナン」の新作アニメ映画「名探偵コナン ゼロの執行人」の公開と並んで開催されているもので、事件を解決しながら科学捜査の技術を学ぶという体験型の内容となっています。名探偵コナンは1994年から連載が始まった推理漫画ですが、その人気は益々高まっているようで今年の映画は歴代最高の興行収入になるのではないかと言われています。その原動力の1つに人気キャラ安室透の存在もあるようで、今回の展示でもコナンだけでなく安室透も一緒に推理していくという仕掛けになっていました。詳しくは撮ってきた写真と共にご紹介していこうと思います。
まず入口でこちらの手帳のいずれかを選びます。(1人1冊貰えます)

私は真相を追求する「コナン&安室コース」、奥さんは毛利小五郎の無実を証明する「コナン&蘭コース」にしました。コナン&蘭コースのほうがやや簡単な内容になっているようですが、いずれのコースでも同じ展示内容です。(手帳の中のチェック項目が違うだけです)
ちなみに解説機ではキャラクターの声で案内してくれるようです。700円とちょっと高いので私は遠慮しましたw
<オープニング通路>
まず最初に通路で待たされます。次の部屋で事件の概要説明の映像があるので それを待ちつつ、この展示の概要を紹介するコーナーとなっていて、現場検証→聞き込み→ラボの順で進んで行く旨のアナウンスがあります。
こちらが今回の事件の関係者。毛利小五郎が容疑者となってしまった事件となります。

事件は手帳を使ってコナンが敬愛するホームズに従って消去法で仮説を絞り込んでいくことになります。
<イントロダクション>
ここは撮影できないエリアで、映像で今回の事件のあらましを観ることになります。被害者の様子や毛利小五郎が何故捕まったのか等を説明しています。この状況を把握した上で、次のコーナーに進んでいきます。無実の罪で捕まった毛利小五郎を助ける為に、コナンを中心に娘の蘭は無実の証明を、弟子の安室透は真犯人を探すことになります。
<現場検証エリア>
ここから捜査開始です。まずは現場検証をして、事件の状況を確認していきます。
こちらが殺人現場。あちこちに手がかりとなりそうなものが置いてあります。

まだ凶器も断定されていない段階のようで、まずは凶器になりそうなものを探します。怪しいものだらけですがコナン君がツッコみを入れてくれるので、ありえないものは消去法で除いていきます。
角度違いの現場写真。

ロープで囲まれているのが被害者が倒れていた場所。他にも立入禁止のテープで封鎖し、記号札で証拠品の場所を記録しています。
現場には色々とルールがあるようで、鑑識課員はこうした格好をしています。

自分たちの指紋や体毛を残さないようにするのは勿論のこと、鑑識は全員同じ靴を履いて足跡を統一するそうです。中々の徹底ぶりです。
<聞き込みエリア>
続いては被疑者の無実を明かす為に当日のアリバイなどを聞き込みするコーナーです。ここは毛利事務所や喫茶ポアロなどを再現した部屋も用意されていてファンには嬉しい所です。
こちらは毛利探偵事務所。

中々の再現度で、ゴミ箱の中にはハズレ馬券のゴミがあったり芸が細かいw ちなみに机の上のパソコンは安室透によってパスワードを聞き出されて侵入されたことがあるようですw 今後はITセキュリティにも注意ですね。
続いては喫茶ポアロ。安室透がバイトをしているお店でもあります。

こちらも中々凝った作りになっていました。 ここでも手がかりを探して事件に関係ある情報か精査することになります。
監視カメラや車などからも様々な証拠を集められるようで、それについても展示があります。

最近は監視カメラで顔認証なんかもできるようになっています。AIと連携した監視なんてのも現実に使われるようになりました。
<ラボエリア>
続いては科学鑑定のコーナー。今回の展示の一番の趣旨でもあります。
阿笠博士と共に様々な鑑定を体験していくことになります。

こちらは文書鑑定・筆跡鑑定の体験。倍率をどんどん上げて行くと、肉眼では分からない情報も得ることができます。
ちょっとネタバレになりそうなので写真は載せませんが、DNA鑑定や歩容のコーナーなんかもあります。DNA鑑定は最近は精度が上がって5兆人から1人を識別できるようになっているようです。一卵性双生児はDNAが同じとよく言われていますが、最近では識別できるようになったというニュースを観た覚えがあります また、歩容というのは歩き方のことで、歩幅や手の振り方など歩き方も人それぞれで個人の特定も可能のようです。ミッション・インポッシブルでそんなシーンがありましたねw
続いてこちらは赤外吸収スペクトルによる成分分析。

光だけでなく薬品によっても成分分析は行われます。これによって見た目が似たようなものでも判別できるようになります。現在は技術も進んでいて、成分分析でそんなことまで分かるの?という阿笠博士による3択クイズなんかもありました。答えは選択肢をめくると分かります。会場で確認してみてください。
ここでは日本の大型放射光施設「SPring-8」も紹介されていました。巨大な顕微鏡として使えば0.1mgのサンプルでも分析できてしまうのだとか。放射光を使った1周1.5kmもある施設を事件の検証に使うことなんてあるのかな?
こちらは声紋に関するコーナー。名探偵コナンの名台詞「しんじつはいつもひとつ」を蝶ネクタイ型変声機に話すと解析してくれます。

コナンくんと私を比べると一目瞭然。全然違っていますw
声紋も1人1人異なっていて、先程観たサウンドスペクトログラムによって可視化されます。

縦軸が周波数、横軸が時間、明るい部分は振動が強く出ている部分のようです。
他にも血痕を調べるルミノール反応や、指紋の鑑定のコーナーなどもありました。この辺はネタバレになりそうなので写真は控えておきます。指紋は12箇所以上の特異点が一致するかを調べるもので、最近はスマフォなどでもその技術が使われていますね。
ここでまたクイズ。指紋はフルーツの表面からでも採取できるようです。この中で指紋が取れやすいのはどれかという問題となっています。

こちらも答えは自重しておきます。まあ、手の脂が付きやすい表面はどんなものかを考えれば分かるかな。
<真相解明エリア>
最後にここまでの聞き込みや鑑定結果などを元に推理するコーナーです。
ここまでメモしてきた証拠が事件を解く鍵となります。

ここはほとんど撮影不可でしたが、タッチパネルで今までの証拠を入力するとコナン君が犯人を暴いてくれます。事前にここまで調べたことを元に自分なりに推理するのがこの展示の醍醐味かな。うちにはヘボ探偵しかいない真実が暴かれてしまいましたが…w …ちなみに自分の推理がハズレてもコナン君は間違えませんw
<エンディング&フォトスポット>
最後は事件の真相をまとめたカードを貰えます。コースごとにカードは異なるのですが、内容はほぼ同じです。動機とか事件当時の様子なんかを知ることが出来ました。
こちらはフォトスポット。列に並んで記念撮影することができます。

ちょっとクオリティが気になりますが人気のスポットとなっています。是非、スマフォやカメラを持ってお出かけください。
<グッズショップ>
最後にはグッズショップもありました。お菓子やTシャツなど幅広いアイテムが揃っています。安室透のプリントがあちこちにあるのでファンにはこれも嬉しいかも。
ということで、謎解きしながら科学捜査を知ることができました。ミステリー好きには定番の鑑識が多いので、名探偵コナンを知らない人でも楽しめるのではないかと思います。会期は長めですが人気の展示となっているので、会期末は混雑すると思われます。気になる方はお早めにどうぞ。
なお、2018/7/14~9/24には名古屋市科学館へ巡回するようです。ちょうど夏休みの時期なので名古屋でも人気になりそう。

【展覧名】
名探偵コナン 科学捜査展~真実への推理(アブダクション)~
【公式サイト】
http://conan-kagaku.jp/
【会場】日本科学未来館
【最寄】テレコムセンター/船の博物館/りんかい線東京テレポート駅
【会期】2018年4月18日(水)~7月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
非常に混んでいて、チケット10分待ち・入場30分待ちとなっていました。親子連れが多かったかな。 とは言え並んでいる間も今回の展示の為に作られた新聞「スポーツ・ゼロ」を観ながら待つことが出来たのでそれほど苦にはならなかったです。ちなみに「スポーツ・ゼロ」には今年の名探偵コナンの映画「ゼロの執行人」に関する情報や、今回の展示でも主役となっている安室透に関する設定を紹介しています。待ち時間については公式ツイッターで呟いているので、これからお出かけの方はチェックすることをお勧めします。
参考リンク:公式ツイッター
さて、この展示は人気マンガ「名探偵コナン」の新作アニメ映画「名探偵コナン ゼロの執行人」の公開と並んで開催されているもので、事件を解決しながら科学捜査の技術を学ぶという体験型の内容となっています。名探偵コナンは1994年から連載が始まった推理漫画ですが、その人気は益々高まっているようで今年の映画は歴代最高の興行収入になるのではないかと言われています。その原動力の1つに人気キャラ安室透の存在もあるようで、今回の展示でもコナンだけでなく安室透も一緒に推理していくという仕掛けになっていました。詳しくは撮ってきた写真と共にご紹介していこうと思います。
まず入口でこちらの手帳のいずれかを選びます。(1人1冊貰えます)

私は真相を追求する「コナン&安室コース」、奥さんは毛利小五郎の無実を証明する「コナン&蘭コース」にしました。コナン&蘭コースのほうがやや簡単な内容になっているようですが、いずれのコースでも同じ展示内容です。(手帳の中のチェック項目が違うだけです)
ちなみに解説機ではキャラクターの声で案内してくれるようです。700円とちょっと高いので私は遠慮しましたw
<オープニング通路>
まず最初に通路で待たされます。次の部屋で事件の概要説明の映像があるので それを待ちつつ、この展示の概要を紹介するコーナーとなっていて、現場検証→聞き込み→ラボの順で進んで行く旨のアナウンスがあります。
こちらが今回の事件の関係者。毛利小五郎が容疑者となってしまった事件となります。

事件は手帳を使ってコナンが敬愛するホームズに従って消去法で仮説を絞り込んでいくことになります。
<イントロダクション>
ここは撮影できないエリアで、映像で今回の事件のあらましを観ることになります。被害者の様子や毛利小五郎が何故捕まったのか等を説明しています。この状況を把握した上で、次のコーナーに進んでいきます。無実の罪で捕まった毛利小五郎を助ける為に、コナンを中心に娘の蘭は無実の証明を、弟子の安室透は真犯人を探すことになります。
<現場検証エリア>
ここから捜査開始です。まずは現場検証をして、事件の状況を確認していきます。
こちらが殺人現場。あちこちに手がかりとなりそうなものが置いてあります。

まだ凶器も断定されていない段階のようで、まずは凶器になりそうなものを探します。怪しいものだらけですがコナン君がツッコみを入れてくれるので、ありえないものは消去法で除いていきます。
角度違いの現場写真。

ロープで囲まれているのが被害者が倒れていた場所。他にも立入禁止のテープで封鎖し、記号札で証拠品の場所を記録しています。
現場には色々とルールがあるようで、鑑識課員はこうした格好をしています。

自分たちの指紋や体毛を残さないようにするのは勿論のこと、鑑識は全員同じ靴を履いて足跡を統一するそうです。中々の徹底ぶりです。
<聞き込みエリア>
続いては被疑者の無実を明かす為に当日のアリバイなどを聞き込みするコーナーです。ここは毛利事務所や喫茶ポアロなどを再現した部屋も用意されていてファンには嬉しい所です。
こちらは毛利探偵事務所。

中々の再現度で、ゴミ箱の中にはハズレ馬券のゴミがあったり芸が細かいw ちなみに机の上のパソコンは安室透によってパスワードを聞き出されて侵入されたことがあるようですw 今後はITセキュリティにも注意ですね。
続いては喫茶ポアロ。安室透がバイトをしているお店でもあります。


こちらも中々凝った作りになっていました。 ここでも手がかりを探して事件に関係ある情報か精査することになります。
監視カメラや車などからも様々な証拠を集められるようで、それについても展示があります。


最近は監視カメラで顔認証なんかもできるようになっています。AIと連携した監視なんてのも現実に使われるようになりました。
<ラボエリア>
続いては科学鑑定のコーナー。今回の展示の一番の趣旨でもあります。
阿笠博士と共に様々な鑑定を体験していくことになります。


こちらは文書鑑定・筆跡鑑定の体験。倍率をどんどん上げて行くと、肉眼では分からない情報も得ることができます。
ちょっとネタバレになりそうなので写真は載せませんが、DNA鑑定や歩容のコーナーなんかもあります。DNA鑑定は最近は精度が上がって5兆人から1人を識別できるようになっているようです。一卵性双生児はDNAが同じとよく言われていますが、最近では識別できるようになったというニュースを観た覚えがあります また、歩容というのは歩き方のことで、歩幅や手の振り方など歩き方も人それぞれで個人の特定も可能のようです。ミッション・インポッシブルでそんなシーンがありましたねw
続いてこちらは赤外吸収スペクトルによる成分分析。


光だけでなく薬品によっても成分分析は行われます。これによって見た目が似たようなものでも判別できるようになります。現在は技術も進んでいて、成分分析でそんなことまで分かるの?という阿笠博士による3択クイズなんかもありました。答えは選択肢をめくると分かります。会場で確認してみてください。
ここでは日本の大型放射光施設「SPring-8」も紹介されていました。巨大な顕微鏡として使えば0.1mgのサンプルでも分析できてしまうのだとか。放射光を使った1周1.5kmもある施設を事件の検証に使うことなんてあるのかな?
こちらは声紋に関するコーナー。名探偵コナンの名台詞「しんじつはいつもひとつ」を蝶ネクタイ型変声機に話すと解析してくれます。


コナンくんと私を比べると一目瞭然。全然違っていますw
声紋も1人1人異なっていて、先程観たサウンドスペクトログラムによって可視化されます。

縦軸が周波数、横軸が時間、明るい部分は振動が強く出ている部分のようです。
他にも血痕を調べるルミノール反応や、指紋の鑑定のコーナーなどもありました。この辺はネタバレになりそうなので写真は控えておきます。指紋は12箇所以上の特異点が一致するかを調べるもので、最近はスマフォなどでもその技術が使われていますね。
ここでまたクイズ。指紋はフルーツの表面からでも採取できるようです。この中で指紋が取れやすいのはどれかという問題となっています。

こちらも答えは自重しておきます。まあ、手の脂が付きやすい表面はどんなものかを考えれば分かるかな。
<真相解明エリア>
最後にここまでの聞き込みや鑑定結果などを元に推理するコーナーです。
ここまでメモしてきた証拠が事件を解く鍵となります。

ここはほとんど撮影不可でしたが、タッチパネルで今までの証拠を入力するとコナン君が犯人を暴いてくれます。事前にここまで調べたことを元に自分なりに推理するのがこの展示の醍醐味かな。うちにはヘボ探偵しかいない真実が暴かれてしまいましたが…w …ちなみに自分の推理がハズレてもコナン君は間違えませんw
<エンディング&フォトスポット>
最後は事件の真相をまとめたカードを貰えます。コースごとにカードは異なるのですが、内容はほぼ同じです。動機とか事件当時の様子なんかを知ることが出来ました。
こちらはフォトスポット。列に並んで記念撮影することができます。

ちょっとクオリティが気になりますが人気のスポットとなっています。是非、スマフォやカメラを持ってお出かけください。
<グッズショップ>
最後にはグッズショップもありました。お菓子やTシャツなど幅広いアイテムが揃っています。安室透のプリントがあちこちにあるのでファンにはこれも嬉しいかも。
ということで、謎解きしながら科学捜査を知ることができました。ミステリー好きには定番の鑑識が多いので、名探偵コナンを知らない人でも楽しめるのではないかと思います。会期は長めですが人気の展示となっているので、会期末は混雑すると思われます。気になる方はお早めにどうぞ。
なお、2018/7/14~9/24には名古屋市科学館へ巡回するようです。ちょうど夏休みの時期なので名古屋でも人気になりそう。
記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。


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今日は写真多めです。先日、金曜の会社帰りに銀座のポーラミュージアム アネックスで、田中智 ミニチュアワールド「Face to Face もっとそばに」という展示を観てきました。こちらは撮影可能となっていたので写真を使ってご紹介していこうと思います(色々ネタを貯めていますが残りの会期が短いので先にご紹介)

【展覧名】
田中智 ミニチュアワールド「Face to Face もっとそばに」
【公式サイト】
http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html
【会場】ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX
【最寄】銀座駅・京橋駅
【会期】2018年4月27日(金)~5月27日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_4_⑤_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
金曜の夜でしたが、結構混んでいて多くのお客さんで賑わっていました。土日はかなり混むそうで、公式ツイッターでも混雑時の撮影についてのアナウンスなども出ていました。もし写真をゆっくり撮りたいという方は平日の夜などが狙い目かもしれません。
さて、この展示は田中智 氏というミニチュア制作を手がける方の展示となっています。私はこの方のことは全く知らなかったのですが、「nunu's house」というブランド名で活躍されている大阪在住の作家のようです。会場内には女子が好きそうなモチーフのミニチュアが1/12スケールで多数展示されていて、ひたすら驚きの光景が広がっています。冒頭に書いたように撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。なお、撮影の際のズームは作品によって異なるので、サイズ感はちょっと分かりづらいかもしれません。
入口に虫眼鏡があります。

大袈裟でなく、これが無いとよく分からないくらい細かいミニチュアもあります。
<1.デリ>
こちらはコンビニのパンやお弁当のミニチュアが並ぶコーナー。初っ端から驚異の世界が待ち構えています。
様々なデリがずらっと並んでいます。写真を大きくしても細部までよくわからない位小さいです。

めちゃくちゃ小さいのに質感が凄い! パッケージまで凝っていてかなりリアルです。
こちらはフルーツジュース

キウイの種とかオレンジのツブツブとかも表現されています。スモールライトで小さくしたんじゃないか?という話をしている人達がいて、完全に同意ですw
<2.ブーランジェリー>
こちらは瓶詰めのジャムのコーナーです。実物は指先に乗るくらい小さい作品ばかり並んでいます。
パンとジャムのセット。

このパンも質感が本物みたい…。ジャムのツヤもジャムらしさがよく出ていました。
<3.ガーデンキッチンスタジオ>
こちらは作者の憧れのキッチンをミニチュアで作ったもの。非常にオシャレなコーナーです。
白木のスッキリした印象のキッチン。

会場内では作者は男性なのか女性なのか?という会話を何度も耳にしましたが、確かにこのセンスは女性的なものも感じます。
キッチンのアップ。

よく観るとボードや小物に文字がしっかり描かれています。電気もついて凝りに凝っています。
<4.お弁当>
続いてはお弁当。こちらも本物さながらのミニチュアが並んでいました。
お弁当のお重に様々なおかずが入っています。

非常に美味しそうw 田中智 氏のミニチュアは観ていて美味しそうなのも特徴の1つかも。
<5.和小物>
こちらは和小物のコーナー。風流で可愛い品々が並びます。
おせちも作られていました。

このおかずの一品一品を手作りしたのかと思うと気が遠くなるw
鎧もありました。伊達政宗でしょうか。

鎧もしっかり編み込まれている… 甲冑マニアでなくてもこのクオリティなら観賞用に欲しくなりますw
季節感を感じる様々な和風の小物。

ちまきの入っている皿とかちゃんと釉薬がかかっているように見えますね。どうやって作っているのか気になる…。
<6.ごはん>
こちらは和食や洋食などごはんのミニチュアが並んだコーナー。
こちらは卵かけごはん。

米の1粒1粒まで作られていて驚きますが、こうしたお米のミニチュアの作り方は後ほど解説があります。
お鍋とお月見のセット。

こちらも非常に美味しそうw 他にもオムライスやピザ、ハンバーグなどシズル感のある品もありました。
<7.セレクトショップ>
こちらは女性のバッグやアクセサリーを並べたお店のようなコーナーです。
ピンクが基調のファンシーな雰囲気。

実際のショーケースのようにアイテムを美しく見せることを意識しているのだとか。
角度違いのアップ。

非常に可愛らしくてこういうお店ありそう。右端のガチャガチャみたいなのとかもどうやって作ったのか気になる…。
<8.グッズ>
こちらは様々なグッズのコーナー。「小さなディスプレイ{くまのnunu}Mini Display」というサブタイトルがあり、くまのnunuというキャラクターもいました。
沢山のケーキやアフタヌーンティーみたいなセット

熊?のキャラクターの容器に入っている芸の細かさ!
こちらがくまのnunu

家の中でしょうか? くまのぬいぐるみみたいな温かみのあるキャラクターです。
<9.青空オープンのバス>
こちらは作者がよく行くワッフル屋さんをモチーフにしたバス。模型としても凄い出来栄え。
このワッフル屋さんもディテールまでしっかりと作られています。

看板の上に載っているミニチュアのミニチュアが気になる…w 一体どこまで小さく作れるのでしょうか。
<10.スイーツ>
こちらはタルトなどのミニチュアスイーツのコーナー。観ていて非常に美味しそうです。
4つのタルト。

こちらも美味しそう。いちごのツブツブまで表現されていることに驚きました。
こちらはクッキーの詰め合わせかな?

これは肉眼ではよく分からないくらい細かったですw デジカメでアップしてようやく何だか分かる。
<11.シューストア>
こちらは靴屋さん。箱も靴の色に合わせて作っています。
女性用の可愛いスニーカーが並んでいます。

靴も非常によく出来ていますが、箱を作るのも根気がいる作業だったのだとかw
靴のアップ。

1つ1つ紐を通している…w 実寸でも紐通しは面倒なのにこのサイズでこれだけ作るのも相当苦労されたのでは。
<12.江戸前寿司ができるまで>
こちらはミニチュアの制作過程が分かるコーナー。
今まで何度か出来ていたお米のミニチュアの作り方はこんな感じ。

彫刻している訳ではなくて米粒を本当に握る感じで作るんですね… しかもミリとかそういう単位じゃないw
この後も驚きの工程が続きます。

この工程も含めて、とてつもないミニチュアだということがよく分かりました。
<13.シーズンギフト>
最後は季節感のあるお菓子などが並ぶコーナーです。
クリスマスのケーキ

ブッシュドノエル風のロールケーキかな。デコレーションも凝っていて、熊の形になっていたりします。
バレンタインのチョコレート

こちらもチョコそのものといった感じのミニチュア。熊?の形のチョコレートもありました。
最後にこのポーラのお店をミニチュアにしたものもありました。

こちらは1階の店舗に実物があるので見比べることができます。これそのものですw
会場内には訪れた人の感想を描くボードがありました。

皆さん、一様に驚かれているようです。ただ小さいだけでなくオシャレなところも素晴らしいですね。
1階には田中智 氏の出版している本の見本もありました。

ミニチュアの作り方なんかも載ってました。閉館時間に近かったのであまり観られませんでしたが、アマゾンなんかでも売っているようです。
参考リンク:amazon 田中智のミニチュアコレクション (Handmade Series)
ということで、非常に驚くと共に、ミニチュアの出来の良さにわくわくさせられる内容でした。単に小さいだけでなくお洒落さや遊び心が詰まっているのが楽しかったです。写真でも魅力は伝えきれないので、是非本物を間近で観ていただきたい展示です。


【展覧名】
田中智 ミニチュアワールド「Face to Face もっとそばに」
【公式サイト】
http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html
【会場】ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX
【最寄】銀座駅・京橋駅
【会期】2018年4月27日(金)~5月27日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_4_⑤_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
金曜の夜でしたが、結構混んでいて多くのお客さんで賑わっていました。土日はかなり混むそうで、公式ツイッターでも混雑時の撮影についてのアナウンスなども出ていました。もし写真をゆっくり撮りたいという方は平日の夜などが狙い目かもしれません。
さて、この展示は田中智 氏というミニチュア制作を手がける方の展示となっています。私はこの方のことは全く知らなかったのですが、「nunu's house」というブランド名で活躍されている大阪在住の作家のようです。会場内には女子が好きそうなモチーフのミニチュアが1/12スケールで多数展示されていて、ひたすら驚きの光景が広がっています。冒頭に書いたように撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。なお、撮影の際のズームは作品によって異なるので、サイズ感はちょっと分かりづらいかもしれません。
入口に虫眼鏡があります。

大袈裟でなく、これが無いとよく分からないくらい細かいミニチュアもあります。
<1.デリ>
こちらはコンビニのパンやお弁当のミニチュアが並ぶコーナー。初っ端から驚異の世界が待ち構えています。
様々なデリがずらっと並んでいます。写真を大きくしても細部までよくわからない位小さいです。

めちゃくちゃ小さいのに質感が凄い! パッケージまで凝っていてかなりリアルです。
こちらはフルーツジュース

キウイの種とかオレンジのツブツブとかも表現されています。スモールライトで小さくしたんじゃないか?という話をしている人達がいて、完全に同意ですw
<2.ブーランジェリー>
こちらは瓶詰めのジャムのコーナーです。実物は指先に乗るくらい小さい作品ばかり並んでいます。
パンとジャムのセット。

このパンも質感が本物みたい…。ジャムのツヤもジャムらしさがよく出ていました。
<3.ガーデンキッチンスタジオ>
こちらは作者の憧れのキッチンをミニチュアで作ったもの。非常にオシャレなコーナーです。
白木のスッキリした印象のキッチン。

会場内では作者は男性なのか女性なのか?という会話を何度も耳にしましたが、確かにこのセンスは女性的なものも感じます。
キッチンのアップ。

よく観るとボードや小物に文字がしっかり描かれています。電気もついて凝りに凝っています。
<4.お弁当>
続いてはお弁当。こちらも本物さながらのミニチュアが並んでいました。
お弁当のお重に様々なおかずが入っています。

非常に美味しそうw 田中智 氏のミニチュアは観ていて美味しそうなのも特徴の1つかも。
<5.和小物>
こちらは和小物のコーナー。風流で可愛い品々が並びます。
おせちも作られていました。

このおかずの一品一品を手作りしたのかと思うと気が遠くなるw
鎧もありました。伊達政宗でしょうか。

鎧もしっかり編み込まれている… 甲冑マニアでなくてもこのクオリティなら観賞用に欲しくなりますw
季節感を感じる様々な和風の小物。

ちまきの入っている皿とかちゃんと釉薬がかかっているように見えますね。どうやって作っているのか気になる…。
<6.ごはん>
こちらは和食や洋食などごはんのミニチュアが並んだコーナー。
こちらは卵かけごはん。

米の1粒1粒まで作られていて驚きますが、こうしたお米のミニチュアの作り方は後ほど解説があります。
お鍋とお月見のセット。

こちらも非常に美味しそうw 他にもオムライスやピザ、ハンバーグなどシズル感のある品もありました。
<7.セレクトショップ>
こちらは女性のバッグやアクセサリーを並べたお店のようなコーナーです。
ピンクが基調のファンシーな雰囲気。

実際のショーケースのようにアイテムを美しく見せることを意識しているのだとか。
角度違いのアップ。

非常に可愛らしくてこういうお店ありそう。右端のガチャガチャみたいなのとかもどうやって作ったのか気になる…。
<8.グッズ>
こちらは様々なグッズのコーナー。「小さなディスプレイ{くまのnunu}Mini Display」というサブタイトルがあり、くまのnunuというキャラクターもいました。
沢山のケーキやアフタヌーンティーみたいなセット

熊?のキャラクターの容器に入っている芸の細かさ!
こちらがくまのnunu

家の中でしょうか? くまのぬいぐるみみたいな温かみのあるキャラクターです。
<9.青空オープンのバス>
こちらは作者がよく行くワッフル屋さんをモチーフにしたバス。模型としても凄い出来栄え。
このワッフル屋さんもディテールまでしっかりと作られています。

看板の上に載っているミニチュアのミニチュアが気になる…w 一体どこまで小さく作れるのでしょうか。
<10.スイーツ>
こちらはタルトなどのミニチュアスイーツのコーナー。観ていて非常に美味しそうです。
4つのタルト。

こちらも美味しそう。いちごのツブツブまで表現されていることに驚きました。
こちらはクッキーの詰め合わせかな?

これは肉眼ではよく分からないくらい細かったですw デジカメでアップしてようやく何だか分かる。
<11.シューストア>
こちらは靴屋さん。箱も靴の色に合わせて作っています。
女性用の可愛いスニーカーが並んでいます。

靴も非常によく出来ていますが、箱を作るのも根気がいる作業だったのだとかw
靴のアップ。

1つ1つ紐を通している…w 実寸でも紐通しは面倒なのにこのサイズでこれだけ作るのも相当苦労されたのでは。
<12.江戸前寿司ができるまで>
こちらはミニチュアの制作過程が分かるコーナー。
今まで何度か出来ていたお米のミニチュアの作り方はこんな感じ。

彫刻している訳ではなくて米粒を本当に握る感じで作るんですね… しかもミリとかそういう単位じゃないw
この後も驚きの工程が続きます。

この工程も含めて、とてつもないミニチュアだということがよく分かりました。
<13.シーズンギフト>
最後は季節感のあるお菓子などが並ぶコーナーです。
クリスマスのケーキ

ブッシュドノエル風のロールケーキかな。デコレーションも凝っていて、熊の形になっていたりします。
バレンタインのチョコレート

こちらもチョコそのものといった感じのミニチュア。熊?の形のチョコレートもありました。
最後にこのポーラのお店をミニチュアにしたものもありました。

こちらは1階の店舗に実物があるので見比べることができます。これそのものですw
会場内には訪れた人の感想を描くボードがありました。

皆さん、一様に驚かれているようです。ただ小さいだけでなくオシャレなところも素晴らしいですね。
1階には田中智 氏の出版している本の見本もありました。

ミニチュアの作り方なんかも載ってました。閉館時間に近かったのであまり観られませんでしたが、アマゾンなんかでも売っているようです。
参考リンク:amazon 田中智のミニチュアコレクション (Handmade Series)
ということで、非常に驚くと共に、ミニチュアの出来の良さにわくわくさせられる内容でした。単に小さいだけでなくお洒落さや遊び心が詰まっているのが楽しかったです。写真でも魅力は伝えきれないので、是非本物を間近で観ていただきたい展示です。
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今回で横須賀美術館については最終回です。前回ご紹介した常設を観た後、谷内六郎館で谷内六郎〈週刊新潮 表紙絵〉展 「いつも、いっしょ 家族の存在」と特別展示「人形作家 熊谷達子の仕事」を観てきました。

【展覧名】
谷内六郎〈週刊新潮 表紙絵〉展 「いつも、いっしょ 家族の存在」
特別展示「人形作家 熊谷達子の仕事」
【公式サイト】
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/taniuchi/tani1801.html
【会場】横須賀美術館 谷内六郎館
【最寄】馬堀海岸駅/浦賀駅
【会期】2018年4月7日(土)~7月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、この展示は谷内六郎館で年4回の入れ替えで常設されている週刊新潮の表紙展と、ミニコーナーとして奥さんの熊谷達子(谷内達子)の人形劇の人形が展示されていました。谷内六郎の表紙は昭和生まれの人なら週刊新潮のコマーシャルや雑誌そのもので観たことがあると思いますが、奥さんも人形劇の人形作家と活躍されていたようで、絵本やアニメーションにも使われていたようです。奥さんの展示は初めて観たのでこの機会にご紹介しておこうと思います。
参考記事:
横須賀美術館の常設 (2013年08月)
横須賀美術館の常設 (2012年08月)
横須賀美術館の常設 (2011年09月)
<特別展示「人形作家 熊谷達子の仕事」>
まず冒頭辺りに奥さんの人形作品が並んでいました。谷内達子(旧姓:熊谷達子)は何と中学生の頃から人形を作っていたようで、初めて作った人形も展示されています。この人形はあどけない少女像で、顔は先生が描いたとのことですが出来が良くて新宿三越の人形展でも展示されたのだとか。初作品からメルヘンチックな可愛さの人形となってます
その後には、『まっちうちの少女』や『七ひきのこやぎ』『へんぜるとぐれーてる』といった有名作(出版社はトッパン)の写真絵本に使われた人形が並んでします。マッチ売りの少女は5人程の人物がクリスマスの頃の格好で生き生きとした表情で表されていますが、少女はやや薄幸そうな感じが出ています。また、七ひきのこやぎの狼なんかも顔は怖いようで愛嬌もあって、子供向けに相応しい雰囲気となっていました。この辺は昔この本を読んだ人が見たら感激しそうな展示です。いずれも温かみを感じさせる人形ばかりでした。
他にも婦人画報に載った「ボクのお節句」という新聞紙の兜をかぶった男の子の人形などもありました。口をへの字にして竹ひごを腰帯に差した子供で、可愛くも勇ましい姿です。撮影風景の写真などもあり、この辺は資料のコーナーといった感じでした。
<谷内六郎〈週刊新潮 表紙絵〉展 「いつも、いっしょ 家族の存在」>
続いては谷内六郎による週刊新潮の表紙展です。谷内六郎は1956年から26年間も週刊新潮の表紙を手がけていたのですが、アトリエが横須賀にあったことからこの美術館は縁があるようです。表紙絵は1300枚にものぼる原画があるそうで、今回はその中から家族をテーマにした作品が40点程度展示されていました。ここはいくつか気に入った作品をご紹介しようと思います。
谷内六郎 「電車もライター」(1961年4月3日号)
こちらは夜の高架下の光景で、ライターでタバコに火をつけるお父さんと、一緒の坊やが描かれています。2人の上の陸橋には電車が走っていて、パンタグラフと線路からは火花が散っていて、それがお父さんのライターと同じように火がついているのが面白い作品です。ウィットに富んだ場面と何処か懐かしく郷愁を誘うのが谷内六郎の作風なので、まさにこの作品はその魅力が詰まっていると思います。
谷内六郎 「るすばん」(1963年12月2日号)
夜のキッチンで姉が背伸びしてフライパンを炒めている光景を描いたもので、テーブルにはつまらなそうな顔をした弟が座っています。2人だけのちょっと不安で退屈な留守番の心情が出ていて、背伸びしてまで頑張っている様子が微笑ましくもありました。
谷内六郎 「これとこれとそれから」(1969年11月22日号)
こちらはスーパーに買い物に行った姉弟を描いた作品で、小さい弟は支払いの仕組みを理解していないようで、好きなお菓子を網かごにぎっしり詰め込んでいます。そこに戻ってきたお姉ちゃんがそれを見て困惑しているのが何とも可笑しいw 無邪気な弟としっかり者のお姉ちゃんという組み合わせは谷内六郎の作品でよく出てきますが、これは特に可愛らしい作品でした。
谷内六郎 「買ってもらった気持」(1969年12月26日号)
これはクリスマスの頃の号の表紙で、プレゼントを持った子供がデパートのエスカレーターから天へと続く階段を登っていく様子が描かれています。やや振り返って父母を見て嬉しそうな表情を浮かべていて、周りには夜景が花火のように輝いていました。まさに好きな玩具を買ってもらった時の天にも登る気持ちがよく表されていて、観ている方も幸せになれそうな幸福感に満ちた作品でした。
谷内六郎 「ぼく買ったって言はないよ」(1971年3月20日号)
こちらは海とそこに浮かぶ漁船を背景に、魚屋さんで買い物をしている父子が描かれています。釣り竿を持っているので釣りの帰りのようですが、タイトルから察するに釣果は坊主だったということかなw お父さんはそんなつもりではないようですが、子供は子供なりに親に気を使っている心理も表されていて、ちょっと感心しましたw
谷内六郎 「お母さんの買い物はながい」(1973年12月27日号)
こちらはクリスマスツリーの前のレンガに座る姉弟を描いた作品で、弟は疲れて寝てしまってお姉ちゃんに膝枕して貰っています。背景には綺羅びやかなショーウィンドウがあるのですが、お母さんを待つのにくたびれた様子と対比的に思えました。お母さんに限らず女性の買い物はどうして長いんだろうか…w 非常に共感できる光景でした。
谷内六郎 「逃げたお客」(1975年5月22日号)
こちらは家の軒先でお母さんにバリカンされている弟とハサミを持ったお姉ちゃんが描かれた作品です。庭には白い布をつけられた猫がダッシュで逃げていて、逃げたお客というのはこの猫のことだと思いますw お母さんの床屋さんという微笑ましい光景ですが、子供の頃は私もあまり好きではなかったので、これも気持ちがよく分かるw うちの犬も嫌がってたし、子供も動物も同じ気持ちなのかも
谷内六郎 「お父さんの指」(1980年7月31日号)
こちらは今回のポスターの作品で、指相撲をする父子が描かれています。電灯の下には小さな力士が土俵入りする姿が浮かんでいて、2人は指をじっと見つめているようです。これも仲の良い家庭の光景を垣間見たような幸せな雰囲気の作品でした。
ということで、画家と人形作家の夫婦の作品を楽しむことができ、いずれも心温まる作風でほっこりしました。奥さんの作品は初めて見ましたが、谷内六郎館は訪れる度に癒やされます。谷内六郎館はこの美術館を訪れる魅力の1つになっていますので、横須賀美術館に行かれる際には是非 立ち寄ってみて欲しいと思います。
おまけ:
今回、横須賀美術館の敷地内でキーワードを集めるお楽しみマップというのがありました。

次回の展示のチケットが抽選で当たるらしいので参加してみました。(多分、参加期限があると思います) この美術館は敷地が広いですが非常に気持ちの良いところなので軽いピクニック気分になれました。


【展覧名】
谷内六郎〈週刊新潮 表紙絵〉展 「いつも、いっしょ 家族の存在」
特別展示「人形作家 熊谷達子の仕事」
【公式サイト】
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/taniuchi/tani1801.html
【会場】横須賀美術館 谷内六郎館
【最寄】馬堀海岸駅/浦賀駅
【会期】2018年4月7日(土)~7月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、この展示は谷内六郎館で年4回の入れ替えで常設されている週刊新潮の表紙展と、ミニコーナーとして奥さんの熊谷達子(谷内達子)の人形劇の人形が展示されていました。谷内六郎の表紙は昭和生まれの人なら週刊新潮のコマーシャルや雑誌そのもので観たことがあると思いますが、奥さんも人形劇の人形作家と活躍されていたようで、絵本やアニメーションにも使われていたようです。奥さんの展示は初めて観たのでこの機会にご紹介しておこうと思います。
参考記事:
横須賀美術館の常設 (2013年08月)
横須賀美術館の常設 (2012年08月)
横須賀美術館の常設 (2011年09月)
<特別展示「人形作家 熊谷達子の仕事」>
まず冒頭辺りに奥さんの人形作品が並んでいました。谷内達子(旧姓:熊谷達子)は何と中学生の頃から人形を作っていたようで、初めて作った人形も展示されています。この人形はあどけない少女像で、顔は先生が描いたとのことですが出来が良くて新宿三越の人形展でも展示されたのだとか。初作品からメルヘンチックな可愛さの人形となってます
その後には、『まっちうちの少女』や『七ひきのこやぎ』『へんぜるとぐれーてる』といった有名作(出版社はトッパン)の写真絵本に使われた人形が並んでします。マッチ売りの少女は5人程の人物がクリスマスの頃の格好で生き生きとした表情で表されていますが、少女はやや薄幸そうな感じが出ています。また、七ひきのこやぎの狼なんかも顔は怖いようで愛嬌もあって、子供向けに相応しい雰囲気となっていました。この辺は昔この本を読んだ人が見たら感激しそうな展示です。いずれも温かみを感じさせる人形ばかりでした。
他にも婦人画報に載った「ボクのお節句」という新聞紙の兜をかぶった男の子の人形などもありました。口をへの字にして竹ひごを腰帯に差した子供で、可愛くも勇ましい姿です。撮影風景の写真などもあり、この辺は資料のコーナーといった感じでした。
<谷内六郎〈週刊新潮 表紙絵〉展 「いつも、いっしょ 家族の存在」>
続いては谷内六郎による週刊新潮の表紙展です。谷内六郎は1956年から26年間も週刊新潮の表紙を手がけていたのですが、アトリエが横須賀にあったことからこの美術館は縁があるようです。表紙絵は1300枚にものぼる原画があるそうで、今回はその中から家族をテーマにした作品が40点程度展示されていました。ここはいくつか気に入った作品をご紹介しようと思います。
谷内六郎 「電車もライター」(1961年4月3日号)
こちらは夜の高架下の光景で、ライターでタバコに火をつけるお父さんと、一緒の坊やが描かれています。2人の上の陸橋には電車が走っていて、パンタグラフと線路からは火花が散っていて、それがお父さんのライターと同じように火がついているのが面白い作品です。ウィットに富んだ場面と何処か懐かしく郷愁を誘うのが谷内六郎の作風なので、まさにこの作品はその魅力が詰まっていると思います。
谷内六郎 「るすばん」(1963年12月2日号)
夜のキッチンで姉が背伸びしてフライパンを炒めている光景を描いたもので、テーブルにはつまらなそうな顔をした弟が座っています。2人だけのちょっと不安で退屈な留守番の心情が出ていて、背伸びしてまで頑張っている様子が微笑ましくもありました。
谷内六郎 「これとこれとそれから」(1969年11月22日号)
こちらはスーパーに買い物に行った姉弟を描いた作品で、小さい弟は支払いの仕組みを理解していないようで、好きなお菓子を網かごにぎっしり詰め込んでいます。そこに戻ってきたお姉ちゃんがそれを見て困惑しているのが何とも可笑しいw 無邪気な弟としっかり者のお姉ちゃんという組み合わせは谷内六郎の作品でよく出てきますが、これは特に可愛らしい作品でした。
谷内六郎 「買ってもらった気持」(1969年12月26日号)
これはクリスマスの頃の号の表紙で、プレゼントを持った子供がデパートのエスカレーターから天へと続く階段を登っていく様子が描かれています。やや振り返って父母を見て嬉しそうな表情を浮かべていて、周りには夜景が花火のように輝いていました。まさに好きな玩具を買ってもらった時の天にも登る気持ちがよく表されていて、観ている方も幸せになれそうな幸福感に満ちた作品でした。
谷内六郎 「ぼく買ったって言はないよ」(1971年3月20日号)
こちらは海とそこに浮かぶ漁船を背景に、魚屋さんで買い物をしている父子が描かれています。釣り竿を持っているので釣りの帰りのようですが、タイトルから察するに釣果は坊主だったということかなw お父さんはそんなつもりではないようですが、子供は子供なりに親に気を使っている心理も表されていて、ちょっと感心しましたw
谷内六郎 「お母さんの買い物はながい」(1973年12月27日号)
こちらはクリスマスツリーの前のレンガに座る姉弟を描いた作品で、弟は疲れて寝てしまってお姉ちゃんに膝枕して貰っています。背景には綺羅びやかなショーウィンドウがあるのですが、お母さんを待つのにくたびれた様子と対比的に思えました。お母さんに限らず女性の買い物はどうして長いんだろうか…w 非常に共感できる光景でした。
谷内六郎 「逃げたお客」(1975年5月22日号)
こちらは家の軒先でお母さんにバリカンされている弟とハサミを持ったお姉ちゃんが描かれた作品です。庭には白い布をつけられた猫がダッシュで逃げていて、逃げたお客というのはこの猫のことだと思いますw お母さんの床屋さんという微笑ましい光景ですが、子供の頃は私もあまり好きではなかったので、これも気持ちがよく分かるw うちの犬も嫌がってたし、子供も動物も同じ気持ちなのかも
谷内六郎 「お父さんの指」(1980年7月31日号)
こちらは今回のポスターの作品で、指相撲をする父子が描かれています。電灯の下には小さな力士が土俵入りする姿が浮かんでいて、2人は指をじっと見つめているようです。これも仲の良い家庭の光景を垣間見たような幸せな雰囲気の作品でした。
ということで、画家と人形作家の夫婦の作品を楽しむことができ、いずれも心温まる作風でほっこりしました。奥さんの作品は初めて見ましたが、谷内六郎館は訪れる度に癒やされます。谷内六郎館はこの美術館を訪れる魅力の1つになっていますので、横須賀美術館に行かれる際には是非 立ち寄ってみて欲しいと思います。
おまけ:
今回、横須賀美術館の敷地内でキーワードを集めるお楽しみマップというのがありました。

次回の展示のチケットが抽選で当たるらしいので参加してみました。(多分、参加期限があると思います) この美術館は敷地が広いですが非常に気持ちの良いところなので軽いピクニック気分になれました。
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前回ご紹介した横須賀美術館の特別展を観た後、常設展示も観てきました。今回は展示室5で「特集:金沢重治」というミニ個展を開催していて、中々見応えがあったのでご紹介しておこうと思います。

【展覧名】
平成30年度 第1期所蔵品展
特集:金沢重治
【公式サイト】
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/josetu/sho1801.html
【会場】横須賀美術館 常設展示室5
【最寄】馬堀海岸駅/浦賀駅
【会期】2018年4月7日(土)~7月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
常設も空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、この特集は常設の1部屋を使ったもので、金沢重治という洋画家を紹介する内容となっています。昨年の横須賀美術館の人気投票でこの金沢重治の「夏の山門」が1位になったことで特集を組むようになったそうで、初期から晩年まで18点の作品が並んでいました。金沢重治は東京美術学校で黒田清輝に師事し1914年には文展に初入選していて以降、文展・帝展・日展で活躍した画家で、1925年には槐樹社、1941年には創元会の創立に関わるなど美術団体の運営にも尽力しました。
金沢重治は1919年に妻の療養で鎌倉に移住したようで、それ以降は身近な庭や自宅周辺の自然を主に主題としていたようです。「庭」という作品で帝展の特選となり画家の地位を確立すると、アトリエを設け近隣の若い画家に洋画を教えるなど後進の育成にも励みました。(その中には横須賀美術館の初代館長もいたそうです)
そんな経歴だけあって今回の展示でも自然や地元の風景を描いた作品が多かったかな。いくつか気に入った作品のメモを取ってきたので、それを通じて展覧会の様子を振り返ってみようと思います。(概ね描いた時期の順番になっています)
41 金沢重治 「自画像」
こちらは丸メガネをかけた25歳頃の金沢重治の自画像です。25歳の割にはオッサンっぽい気がしますが、濃いめの色使いで幾重にも色を重ねていて重厚な印象すらありました。結構写実的な画風です。
この辺には少女や裸婦を描いた作品もありました。
44 金沢重治 「赤松」
こちらはやや斜めに立つ松の幹を描いたもので、松の葉っぱが画面を埋め尽くすように描かれています。明るめの色合いとなっていますが、オレンジの幹と緑の葉っぱが対比的で、非常に幹が明るく見えて目を引きました。
この隣には同様に木を描いた作品がありましたが、こちらは黒っぽい幹で雰囲気がだいぶ違いました。
46 金沢重治 「鎌倉風景(浜)」
見下ろす感じで海岸近くの街の様子を描いた作品で、印象派のような簡略化された描写でザラついたマチエールになっています。色はそれほど濃くなくて青空が爽やかに感じるかな。もうちょっと色彩が強い方が好みではありますが、軽やかな画風です。
47 金沢重治 「庭」
こちらが特選を貰った作品で、家を背景に赤や黄色の花が咲く緑豊かな庭が描かれています。細かい点描のようなマチエールを使い陰影を濃いめに表現していて、光の強さを感じる一方で温かみを感じさせました。構図は普通な気がしますが、色彩に関してはこの作品が最も好みだったかな。離れて観るとちょっとピサロの点描時代みたいな感じです。
48 金沢重治 「夏の山門」
こちらが昨年の人気投票1位になった作品で、中央に立派な寺の門があり、階段が上に続いている光景となっています。周りは緑に囲まれていて、強く日が当たる様子が厚塗りで描かれています。葉っぱも細かいタッチで描かれていて、夏の生命力が感じられるかな。それにしても1位に選ばれるということは万人に受け入れられる画風なのかも知れません。
49 金沢重治 「夏」
こちらはテーブルに向かって座る人物が外の庭を眺めている様子を描いたもので、庭には噴水や白い人物像なんかもあります。また、テーブル上には果物、テーブルの下には犬の姿もあって自宅の様子かな? かなり裕福そうな家ですが、どこか懐かしいような雰囲気です。重厚な色彩でこちらも厚塗りとなっていて、陰影も濃くなっています。緑に赤いテーブルが映えて、日差しの強さも感じられました。今回の展示はたまたまなのかも知れませんが、夏の光景が印象的な画家なのかも。
53 金沢重治 「妙本寺」
こちらは寺の賽銭箱とお堂の入口を描いた作品で、障子は破れまくっていてまるで廃寺のように見えます。こちらは厚塗りではなく平坦な画面となっていて、色も落ち着いていて静けさが漂っていました。解説などが無いので詳しいことは分かりませんが、描く対象によって表現方法を変えていたのかも知れません。ここまで観たのとはまた違った雰囲気の作品でした。
この辺はお寺を描いた作品などが並んでいました。
54 金沢重治 「鎌倉風景(円覚寺境内)」
こちらは沢山の石仏が並ぶ境内の様子を描いた作品で、石仏や石の階段には苔が生えています。また、石仏の顔はハッキリと描かれておらず、独特の神秘性や悠久の時の流れを感じさせます。こちらも先程のお寺の作品と同様に静かで厳かな雰囲気を湛える画風となっていました。
ということで、小さな展示でしたが1人の画家の変遷を楽しめる内容となっていました。郊外の美術館はこうした地元密着の画家を紹介してくれるのが魅力じゃないかな。もし横須賀美術館に行かれる際には特別展を観た後はこちらの特集も観ることをお勧めします。

【展覧名】
平成30年度 第1期所蔵品展
特集:金沢重治
【公式サイト】
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/josetu/sho1801.html
【会場】横須賀美術館 常設展示室5
【最寄】馬堀海岸駅/浦賀駅
【会期】2018年4月7日(土)~7月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
0時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_③_4_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
常設も空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、この特集は常設の1部屋を使ったもので、金沢重治という洋画家を紹介する内容となっています。昨年の横須賀美術館の人気投票でこの金沢重治の「夏の山門」が1位になったことで特集を組むようになったそうで、初期から晩年まで18点の作品が並んでいました。金沢重治は東京美術学校で黒田清輝に師事し1914年には文展に初入選していて以降、文展・帝展・日展で活躍した画家で、1925年には槐樹社、1941年には創元会の創立に関わるなど美術団体の運営にも尽力しました。
金沢重治は1919年に妻の療養で鎌倉に移住したようで、それ以降は身近な庭や自宅周辺の自然を主に主題としていたようです。「庭」という作品で帝展の特選となり画家の地位を確立すると、アトリエを設け近隣の若い画家に洋画を教えるなど後進の育成にも励みました。(その中には横須賀美術館の初代館長もいたそうです)
そんな経歴だけあって今回の展示でも自然や地元の風景を描いた作品が多かったかな。いくつか気に入った作品のメモを取ってきたので、それを通じて展覧会の様子を振り返ってみようと思います。(概ね描いた時期の順番になっています)
41 金沢重治 「自画像」
こちらは丸メガネをかけた25歳頃の金沢重治の自画像です。25歳の割にはオッサンっぽい気がしますが、濃いめの色使いで幾重にも色を重ねていて重厚な印象すらありました。結構写実的な画風です。
この辺には少女や裸婦を描いた作品もありました。
44 金沢重治 「赤松」
こちらはやや斜めに立つ松の幹を描いたもので、松の葉っぱが画面を埋め尽くすように描かれています。明るめの色合いとなっていますが、オレンジの幹と緑の葉っぱが対比的で、非常に幹が明るく見えて目を引きました。
この隣には同様に木を描いた作品がありましたが、こちらは黒っぽい幹で雰囲気がだいぶ違いました。
46 金沢重治 「鎌倉風景(浜)」
見下ろす感じで海岸近くの街の様子を描いた作品で、印象派のような簡略化された描写でザラついたマチエールになっています。色はそれほど濃くなくて青空が爽やかに感じるかな。もうちょっと色彩が強い方が好みではありますが、軽やかな画風です。
47 金沢重治 「庭」
こちらが特選を貰った作品で、家を背景に赤や黄色の花が咲く緑豊かな庭が描かれています。細かい点描のようなマチエールを使い陰影を濃いめに表現していて、光の強さを感じる一方で温かみを感じさせました。構図は普通な気がしますが、色彩に関してはこの作品が最も好みだったかな。離れて観るとちょっとピサロの点描時代みたいな感じです。
48 金沢重治 「夏の山門」
こちらが昨年の人気投票1位になった作品で、中央に立派な寺の門があり、階段が上に続いている光景となっています。周りは緑に囲まれていて、強く日が当たる様子が厚塗りで描かれています。葉っぱも細かいタッチで描かれていて、夏の生命力が感じられるかな。それにしても1位に選ばれるということは万人に受け入れられる画風なのかも知れません。
49 金沢重治 「夏」
こちらはテーブルに向かって座る人物が外の庭を眺めている様子を描いたもので、庭には噴水や白い人物像なんかもあります。また、テーブル上には果物、テーブルの下には犬の姿もあって自宅の様子かな? かなり裕福そうな家ですが、どこか懐かしいような雰囲気です。重厚な色彩でこちらも厚塗りとなっていて、陰影も濃くなっています。緑に赤いテーブルが映えて、日差しの強さも感じられました。今回の展示はたまたまなのかも知れませんが、夏の光景が印象的な画家なのかも。
53 金沢重治 「妙本寺」
こちらは寺の賽銭箱とお堂の入口を描いた作品で、障子は破れまくっていてまるで廃寺のように見えます。こちらは厚塗りではなく平坦な画面となっていて、色も落ち着いていて静けさが漂っていました。解説などが無いので詳しいことは分かりませんが、描く対象によって表現方法を変えていたのかも知れません。ここまで観たのとはまた違った雰囲気の作品でした。
この辺はお寺を描いた作品などが並んでいました。
54 金沢重治 「鎌倉風景(円覚寺境内)」
こちらは沢山の石仏が並ぶ境内の様子を描いた作品で、石仏や石の階段には苔が生えています。また、石仏の顔はハッキリと描かれておらず、独特の神秘性や悠久の時の流れを感じさせます。こちらも先程のお寺の作品と同様に静かで厳かな雰囲気を湛える画風となっていました。
ということで、小さな展示でしたが1人の画家の変遷を楽しめる内容となっていました。郊外の美術館はこうした地元密着の画家を紹介してくれるのが魅力じゃないかな。もし横須賀美術館に行かれる際には特別展を観た後はこちらの特集も観ることをお勧めします。
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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