関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる! -埼玉の巻- 【埼玉県立近代美術館】

2週間ほど前の日曜日に埼玉県立近代美術館で「浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる! -埼玉の巻-」を観てきました。この展示は一部に撮影可能スポットがあったので、写真を使ってご紹介していこうと思います。なお、今回の展示は浦沢直樹 氏の漫画の原画展ですので、基本的に浦沢直樹 氏のファン向けの内容です。各漫画のストーリー等を知っている前提の記事となっています。

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【展覧名】
 浦沢直樹展 描いて描いて描きまくる! -埼玉の巻- 

【公式サイト】
 http://www.pref.spec.ed.jp/momas/?page_id=383

【会場】埼玉県立近代美術館
【最寄】北浦和駅

【会期】2018年7月7日(土)~ 9月2日(日) 
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
結構お客さんはいましたが、快適に鑑賞することができました。

さて、今回の展示は「20世紀少年」や「YAWARA!」で著名な漫画家である浦沢直樹 氏の原画がズラリと並ぶ内容となっています。タイトルに「埼玉の巻」と入っているのはこの展覧会が巡回展である為で、2年前には世田谷文学館でも行われていました。 今回の展示でも大量の原画と共に撮影スポットが用意されていましたので、各作品ごとに振り返っていこうと思います。

展覧会場に行く途中にこんな感じで各キャラクターのパネルも置かれています。
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私はビリーバット以降の作品は未読ですが、この辺のキャラクターは全部分かるくらいは読んでいます。

入口に入るとMONSTERのワンシーンを再現していました。
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双子の記憶がごっちゃになってる辺りのシーンですね。


<ビリーバット>
最初はビリーバットのコーナーで、冒頭の辺りの原画が並んでいました。壁に直に描かれた絵なんかもあって、浦沢直樹 氏本人が展示中に描いたもののようです。ここで原画以上に驚いたのがラフ(ネーム?)で、最初から構図がバッチリな上に さらさらっと簡潔に描いているのに表情などが伝わってきます。もうこれを観るだけで浦沢直樹 氏の画力が恐ろしいほど熟達しているのが分かるのですが、カラー原画なんかもあって、初っ端から見ごたえがありました。


<YAWARA!>
続いては出世作のYAWARA!のコーナーです。(どうやら時系列はあまり関係無さそうな順です) ここには最終巻あたりの原画が1巻分くらいあって、これを読むだけでもYAWARA!の魅力が伝わってくるんじゃないかな。(盛大なネタバレがあるので、漫画やアニメをまだ観てない人には最後の展開がわかってしまうリスクはありますw) スピード感溢れる試合の様子や、ラストシーンなど懐かしい気分で読んできたのですが、ここで面白かったのは作品設定の資料で、主人公の猪熊柔はともかく 猪熊滋悟郎の設定は名前が違うし仙人みたいな顔になっていますw 強引で子供みたいな所があるキャラクターなので、イメージとしては今の形のほうが合うように思いました(見慣れてるからでしょうけど)

その先には猪熊柔の紙の上で着せ替えする特製ピンナップや、対ジョディ戦の大型パネルなどがあります。

そして極めつけがこちら。
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全20巻分のカバーイラストです。柔ちゃんと聞くとこの爽やかなイメージですね。余談ですが田村亮子 元選手のニックネームに使われていた当時の違和感は半端なかった…w


<パイナップルアーミー>
続いてはパイナップルアーミーのコーナーです。私は浦沢直樹 氏の作品(作画ですが)の中で2番目に好きなのがこの作品で、楽しみにしていました。ここは「暗い日曜日」のエピソードが1話だけでしたが、感傷的で印象深い回なので、再読しながらしんみりしてきました。絵はまだ初期と言ったところですが、間違いなく名作です。


<Happy!>
続いてはYAWARA!の後に再び描かれたスポーツ物のHappy!のコーナー。ここには女王ニコリッチとの戦いの辺りのシーンの原画があり、アクリルとパステルで描いた原画などもありました。この作品はYAWARA!ほどスカッとしない部分が賛否両論あったと記憶していますが、今読むと多彩な浦沢作品の1つとして楽しめるんじゃないかな。ヒット作の後には焼き増しみたいなのを作らされることがよくありますが、これはそうではなかったので記憶に残っていました。


<マスターキートン>
私の最も好きな作品はこちらなんですが、展示されていたのは復活したReマスターの冒頭の1話でした。カラーと白黒の原画がありましたが、もっと観たい!w マスターキートンは名シーンだらけなのでここも厚めに展示して欲しかった…。私が美術館・博物館が好きになったのもこの漫画の影響が大きい気がしますw


<20世紀少年>
続いては映画も大ヒットして代表作の筆頭候補とも言える作品のコーナー。ここはかなり厚めになっていて、小泉響子がともだちランドに入る辺りの原画が1巻分くらい並んでいます。また、初期の設定も展示されていて、ケンヂは八百屋で爆笑問題の太田風(これが描きやすい)と書いてありましたw 映画だと唐沢寿明でやけにイケメンでしたが、漫画だと確かに太田風の部分も残っていますね。また、ストーリーの中でも重要になってくるケンヂの歌の歌詞とコード等の資料もありました。後で出てきますが浦沢直樹 氏はバンドを組んで音楽活動もしていたマルチな人なので、音楽にはこだわりがあるのが伺えました。

このコーナーは撮影可能ポイントも多めでした。
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秘密基地と子供の頃のケンヂ達。
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ともだち の等身大の像なんかもありました。
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間近で観ると思った以上に不気味ですw


<MONSTER>
こちらも人気作だけあって最終巻1巻分くらいの原画が並んでいました。(この漫画は読んでいない人にラストを見せてはいけない気がしますが…) また、アクリルの原画もあり、「あの日の夜」「悪夢の扉」(絵本抱えている先程の絵)などもあります。 さらに、ここにも主要人物の設定資料があって、グリマーさんは101匹ワンちゃんの旦那さん、ディーターはディズニーの「王様の剣」のアーサー少年をイメージしていると書いてありましたw 超人シュタイナーになる旦那さん…w

そしてこちらは終わりの風景のシーン。
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重要なシーンなので、この絵自体がネタバレな気はします。このパネルは大きいので、終わりの風景の中に立つこともできました。

他にも作中に出てくる「名前のない怪物」のネームなどもありました。ネームの時点であの絵本風の絵になっていて驚きます。フィギュアもあって、欲しくなりました。


通路部分にもMONSTERや20世紀少年のパネルが飾ってあります。
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こちらも各漫画のシーン。
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キートンのこのシーンは屈指のシーンです。


<夢印>
続いては2018年時点で最新の「夢印」のコーナーです。こちらはルーヴル美術館とのプロジェクトの一貫で短期掲載されたものらしく、1話のカラー原画が展示されていました。この漫画は未読ですが、何故かおそ松くんのイヤミが出ていて、ヒラリーとトランプを混ぜたようなキャラクターも登場するようでした。これも近いうちに読んでみたいです。


この先には展覧会に向けてのインタビュー映像がありました。モニタの隣に猪熊滋悟郎のアクリル画が展示されているのですが、それを描きながら色々答えている様子が流れます。何も観ないでスラスラと描いていくので本当に画力が高いのがよく分かると思います。

そして、少し先にはPLUTOの演劇版で使われたロボットも展示されていました。ぶっ壊れたロボットで、質感もよく出ています。そう言えばPLUTOの原画は無かったような…。


<デビュー以前の作品など>
最後はデビュー前に描いた作品や浦沢直樹 氏自身についてのコーナーでした。ここには何と小学2年生や3年生の頃に描いた漫画もあって、これが小学低学年が描いたの??と何度も観てしまうくらい漫画らしい漫画です。間違いなく普通の大人より上手いw 中学生くらいになると本格的に描くようになったそうです。子供の頃の作品は手塚治虫や石ノ森章太郎といった巨匠の影響を感じさせます。他にも15歳頃までの原画やプロデビュー作の「BETA!! 」のネームなどもありました。

子供の頃から漫画ばかり描いていたようです。
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おばあちゃん子だったみたい

子供の頃を描いた絵もありました。
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浦沢作品のキャラクターにいそうですw

また、浦沢直樹 氏は音楽好きで、自らもバンドを組んでいたようです。中2の時にT-REXの「20th Century Boy」を学校放送で流したというエピソードなんかは20世紀少年のストーリーそのものですw 高校時代には軽音楽部でボブ・ディランにのめり込んだようで、大学時代のボブ・ディランの歌詞を書き写した品なんかも展示されています。ボブ・ディランの世界観は浦沢作品にも影響を与えているようでした。
音楽関係の展示ではT-REXの「20th Century Boy」のCDジャケットを描き下ろした際の原画や自身のアルバム「半世紀の男」「漫音」などもあり、CDは視聴もできました。

最後に震災チャリティのイラストや仕事以外で描いた絵なども展示されていて、色々な画風で描かれていました。


ということで、浦沢直樹 氏の世界をじっくり観ることができました。1巻丸ごとの原画もいくつかある濃密な内容で、これだけ沢山の原画を観られる展示はこれまでに無かったのでは?というくらいでした。浦沢直樹 氏のファンには特に嬉しい内容だと思いますので、お好きな作品がある方は是非足を運んでみてはと思います。ぐるっとパスだとチケット提示で観られちゃいます。


おまけ:
ショップではグッズ販売もしていました。
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勿論、漫画も売ってます


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日本のグラフィックデザイン2018 【東京ミッドタウン・デザインハブ】

今日は写真多めです。日付が変わって昨日となりましたが、日曜日の夕方に六本木の東京ミッドタウン・デザインハブで「東京ミッドタウン・デザインハブ第73回企画展 日本のグラフィックデザイン2018」を観てきました。色々とネタが溜まってますが会期末が近いので先にご紹介しておこうと思います。

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【展覧名】
 東京ミッドタウン・デザインハブ第73回企画展
 日本のグラフィックデザイン2018

【公式サイト】
 http://designhub.jp/exhibitions/3836/

【会場】東京ミッドタウン・デザインハブ
【最寄】六本木駅

【会期】2018年6月20日(水)~7月31日(火)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
若いお客さんがどんどん来て、結構な盛況ぶりでした。とは言え大きめの作品も多いので混雑感は無く快適に鑑賞することができました。

さて、この展示はアジア最大級のデザイン団体である日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が発行している年鑑『Graphic Design in Japan』の2018年版の発行を記念したもので、その中に掲載されている作品を約300点も出品しています。特にポスターが多かったように思いますが、様々なプロダクトが並び面白いデザインばかりとなっていました。この展示は撮影も可能でしたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。なお、解説などはほとんど無いので、私の簡単な感想のみとなります。

永井一正「LIFE ポスター」
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こちらは富山美術館のオープニング記念展のポスター。赤鉛筆でライオン、フクロウ、チンパンジーを描いているようです。強い目と共に放射状の線が生命力を感じさせました。

佐藤卓 「デザインの解剖展:身近なものから世界を見る方法」
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こちらは2016年に21_21 DESIGN SIGHTで行われた展示のポスターやチケット、バッチなどの展示に関する品々。きのこ派の私としてはこのポスターが好きでしたw 愛着のあるデザインを斬新な感じで展示していた展覧会です。

こちらは中村至男展に関するポスターなど。
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シンプルでちょっとシュールな感じもあるのが面白いw 

花原正基 「フレンチレストラン」
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青い可憐な花…と思ったらよく観ると花と葉っぱが文字みたいになっていました。これは中々驚きのデザイン。

岡崎智弘 「ペーパーモデルキット」
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この写真のようなリアルなシロクマを作れるのかな? パーツの写真もあって、興味を引かれました。作ってみたいですねえ。

佐藤卓 「ガム」
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よく目にするガムの包み紙。こんなにカラフルな種類があったんですね。下の方は結構ポップな印象を受ける色合いが好み。

竹田美織 「化粧品会社」
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リボンが幾重にも重なったようなデザインが軽やかな印象の紙袋。色合いも爽やかで女子っぽい。

渡邉良重 「洋菓子店」
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これはクリスマスのパッケージデザインかな。簡略化されたトナカイが何とも可愛い。メリー・クリスマスがもみの木の葉になっているのも面白い発想でした。

酒井博子 「マルシェ」
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今回の展示で一番気に入ったのがこちらのポスター。色鮮やかで楽しげな野菜のデフォルメぶりが素晴らしくて、マティスのジャズみたいな躍動感まで感じられました。

加藤大翼 「ギャラリーの企画展」
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こちらはホワイトストーンギャラリー(東京)のミズテツオ氏の個展のポスター。作品の世界観と一体化するように情報を付加しているのに感心させられました。
 参考リンク:ホワイトストーンギャラリー(東京) 「ミズテツオ: MIZu」

菊池敦己 「美術館の周年記念」
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青森県立美術館の10周年のポスター。4色のシンプルなデザインですが、フォントの選び方も含めて遊び心を感じさせます。青森って青より緑のイメージありますよねw

小杉幸一 「航空会社のプロモーションツール」
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タンブラーや紙飛行機のカレンダーなどのプロモーショングッズ。特にこの紙飛行機は欲しくなりましたw タンブラーも飛行機好きには嬉しいデザインじゃないかな。

清水千春 「自主制作作品」
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こちらはアルファベットの形をしたブロック。積み木みたいなものかな。色も形も可愛らしくて子供が遊んだら楽しみながら知育ができそうw

佐藤卓 「デザイナーブランド」
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イッセイミヤケのポスター。バナナが服を着ているような雰囲気が秀逸ですね。黄色いシャツみたいに見えました。

中林信晃・安本須美枝 「ラーメン店」
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もやしが幾何学的に並んでいて何だろう?と思ったら、ラーメン店を表しているようです。きっとオシャレ系のラーメン屋何だろうなと想像してみたり。デザイン的には面白いですが、もやしラーメンなのかな?w

田頭慎太郎 「印刷・整版・レタッチ会社」
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近未来的でスピード感を感じるポスター。「旅をすると、たいていのことがどうでもよく思えてくる。」というキャッチコピーもあって、ちょっと意味深w レタッチの会社というのも納得の1枚。

飯田郁 「弁当箱・箸」
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わっぱのような丸いお弁当箱ですが、幾何学的で現代的な雰囲気がありました。お箸もシンプルかつカラフルで、非常にお洒落ですね。

羽田純 「美術館の企画展」
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横山大観の「無我」がピラミッド状にいくつも並んでいるのがシュールw LOVEのEと日が一体化していたり中々面白いポスターでした。

小野恵央 「アミューズメント施設」
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NOSICAという一見カジノのような大人の遊び場のポスター。野鹿とトランプ、コインなどが混在する半ば抽象画のような構成が面白い。絵としても好みの作風でした。

森田賢吾 「美容院」
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私はこういう単純化に滅法弱いですw ちょっとアールデコ調な単純化に見えて好みでした。

井上悠 「紙コップ」
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観た瞬間に用途が分かる紙コップw おめでたい席で使えそうで、発想力に驚かされました。

植原亮輔 「インテリアショップのツール」
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TIMBER YARDという家具のお店のグッズ。材木置場というよりは森をイメージさせるかな。シンプルで洒落た家具が置いてありそうな気配がします。

浅葉克己 「住宅メーカーのデザインコレクション」
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カンディンスキーの絵を使ったポスター。右の方の格子の一部が歪んでいたりして、何かを意味していそうな感じ。音楽的なリズムを感じさせました。

菊池敦己 「音楽CD」
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鳥の形のモノクロのジャケットが洒落たCD。最近めっきりCDを買わなくなりましたが、これはジャケ買いしたくなるかもw

藤田佳子 「楊枝入れ」
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トリスのおじさんの楊枝入れ。木目が出ているのがいい味出していました。

窪田新 「地方公共団体の祭事/新聞広告」
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超ドSって書いてあるのかな?w 歌川国芳の浮世絵なんかを彷彿とさせる寄せ絵的な手法が面白かったです。


ということで、これでもほんの一部で楽しいデザインが沢山並ぶ展示となっていました。商業デザインにもアートを感じる品は多々あるので、こうした機会で振り返ってみると その面白さを再確認できると思います。残りの会期が少ないので気になる方はお早めにどうぞ。


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ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界―1780年パリに始まるエスプリ 【三菱一号館美術館】

3週間ほど前の金曜日の会社帰りに丸の内の三菱一号館美術館で「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界―1780年パリに始まるエスプリ」を観てきました。この展示は一部で撮影可能となっていましたので、その部分については写真を使ってご紹介していこうと思います。

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【展覧名】
 ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界―1780年パリに始まるエスプリ 

【公式サイト】
 https://mimt.jp/chaumet/

【会場】三菱一号館美術館
【最寄】東京駅/有楽町駅など

【会期】2018年6月28日(木)~9月17日(月・祝)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
夜だったこともあってか空いていて快適に鑑賞することができました。撮影可能のケースの辺りがちょっと順番待ちになったくらいかな。

さて、この展示はショーメというフランスのジュエラーの古今の品が並ぶ内容となっています。1780年にパリでジュエリーメゾンとして創業したショーメは、1812年に宝石商として初めてヴァンドーム広場に店を出し、1907年に現在も居を構える地に落ち着いたようです。黎明期はナポレオン一家の御用ジュエラーだったようで、その辺の歴史も含めて紹介されています。 展覧会は8つの章に分かれていましたので、各章ごとに簡単に振り返ってみようと思います。(今回の展示には作品リストが無いようでした)


<1 歴史の中のショーメ>
まずはショーメと歴史に関するコーナーです。ここにはまず「皇帝ナポレオン1世より贈呈された教皇ピウス7世のティアラ」という縦長の宝冠がありました。(★こちらで観られます) シルクのヴェルヴェットを地に色とりどりの大きな宝石が3段になって規則正しく付けられていて、トップの部分には44カラットものエメラルドが付いている豪華な宝冠です。これはナポレオンが教皇ピウス7世に送ったもので、戴冠式に出席したことへの感謝を込めたもののようです。分かりやすい豪華さなので、初っ端から驚かされました。近くにデザイン画もあったけど、見比べるとちょっと違って見えたかなw

その先にはナポレオンとジョゼフィーヌの等身大くらいの肖像があります。(★こちらで観られます)  月桂樹をかぶった公式な姿で描かれているのですが、何とその宝剣はショーメの創業者ニトによるものなのだとか。宝剣は絵の中でもかなり目を引く存在なので、いかにナポレオンから信頼されていたジュエラーなのかも伝わってくるようでした。ショーメは権力、自然、愛の3つのテーマが得意だったようで、この後もそうしたテーマの作品が並びます。

この章にはカロリュス・デュランやローランサンによる女性像と共にジュエリーが並んでいました。時計、ネックレス、ティアラ、ブローチ、香水瓶、タイピンなど様々なものが時代ごとに展示されています。時代の流行を捉えていた様子も伺えました。


<2 黎明期のミューズ (1)皇妃ジョゼフィーヌ (2)王妃オルタンスと皇妃マリー=ルイーズ>
続いては3人の女性とショーメに関するコーナーです。ナポレオンの妻ジョゼフィーヌに御用ジュエラーのニトはインスピレーションを得ていたようで、麦の穂をイメージした宝飾品などが展示されています。風になびくような麦の穂は軽やかで、これはローマ神話の農耕の女神ケレスの持ち物であるらしく、同時にこれはジョゼフィーヌのシンボル的なモチーフになったようです。このモチーフを使って現代に作った作品もあり、ショーメにとってもメゾンの原点のようです。近くにはジョゼフィーヌの肖像があり、部屋自体の麦の壁紙となっていました。

その先は娘のオルタンスに関するコーナーで、花びらが全て宝石で出来た紫陽花のブローチなど紫陽花がモチーフとなった作品がありました。紫陽花はフランス語でオルタンシアと言うそうで、オルタンスを表すモチーフになったようです(ジョゼフィーヌは紫陽花も好きだったらしい)こちらは可憐な印象だったので、オルタンスの優しく控えめな性格も表れているようでした。

そしてもう1人はナポレオンの2人目の妻のマリー=ルイーズで、ルビーの嵌められた豪華な宝冠や首飾りなどが並んでいました(レプリカ?) ショーメから式典用のジュエリーを受け取るのには権力や権威を伝える政治的な役割もあったようです。豪華な品はいつの時代もそういう側面がありますね。


<3 戴冠!ティアラの芸術>
続いてはティアラのコーナーです。ティアラは古代ギリシャで王権を示すヘアバンドという意味の「ディアデマ」という言葉を受けているそうで、ショーメは様々な権力者などに3500点ものティアラを作ってきたそうです。ここにはズラリとその歴史の一部とも言える作品があり、マイヨショールという銅・亜鉛・ニッケル・による模型なども展示されていました。ここは撮影可能でしたので、写真を使ってご紹介。

「アポロンの蒼穹」 2016年
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ローリエをイメージしたティアラ。この葉っぱの粒粒が全て宝石だったりします。大きな青いサファイアが特に目を引きました。

ジョゼフ・ショーメ 「カールのティアラ」 1907年頃
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連続したアーチが可憐なティアラ。宙に浮かぶような繊細さも見事です。

ニト・エ・フィスに帰属 「カロリーヌ・ミュラ(ナポレオンの妹)のインタリオ・ティアラ」 1810年頃
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無数の横顔が表されたインタリオをティアラにしたもの。ナポレオンの妹らしいので、これも黎明期の品でしょうね。

ジャン=バティスト・フォサン 「アメシストのティアラ」 1830年頃
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巨大なアメジストが並ぶティアラ。周りの装飾もアメジストの大きさを際立たせるように思えました。

ジャン=バティスト・フォサン 「野バラとジャスミンのティアラ」 1830年頃
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こちらは細やかにダイヤで表された野バラとジャスミン。これも繊細で被って大丈夫なのかなという不安が先に立つw それにしても緻密で凄い技術です。

ジョゼフ・ショーメ 「ペイン・ホイットニー夫人(カートルード・ヴァンダービルト)の翼のティアラ」 1910年
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今回の展示で一番好みだったのはこれかな。翼の形自体も洗練されているし、色や細かい装飾もセンス抜群です。

ジョゼフ・ショーメ 「オークの葉のバンドーティアラ」 1913年
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こちらも輪っかが絡み合う複雑なデザインのティアラ。アール・ヌーヴォーの頃(少し後くらい)の為か、自然モチーフの作品が結構多かったのかも。

ジョゼフ・ショーメ 「ラブリフのバンドー」 1914年
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こちらも葉っぱを使ったティアラ。既にアール・デコっぽさが出ているので時代の先端だったのかも

マルセル・ショーメ 「ベスボローのティアラ」 1931年
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こちらもデコっぽさを感じるティアラ。こちらも洗練されていますがちょっと威圧感があるかもw RPGのボスが付けてそうw

ジョゼフ・ショーメ 「ローリエのティアラ」
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軽やかで曲線の美しいティアラ。左右対称になってるのも美しく感じられる要素かも。

スコット・アームストロングによるショーメ 「ヴェルティージュのティアラ」 2017年
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今回の展示で最も斬新なデザインはこちらでした。昨年作ったものみたいなので、まだまだデザインは進化し続けているようです。

「ティアラ 鮮紅色の情熱」 2016年
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こちらも最近の作品。滑らかさすら感じるフォルムで、花も輝いて見えました。

この部屋にはマイヨショールという模型もずらっと並んでいます。
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数えるのも大変なくらいあります。長い歴史を持つジュエラーだけありますね。

一部のアップ。
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たまにちょっと変わったデザインのもあるので、好みのを探してみると楽しいと思います。


<4 旅するショーメ (1)時間旅行 (2)水平線の彼方の新たな世界へ>
続いては歴史主義に関するコーナーです。ここで驚いたのはペルセウスがアンドロメダを救う場面を宝飾にしたホープカップという大型作品で、メデューサの首を切り落として持つペルセウスや、ペガサスに乗って槍を刺す様子、海獣との戦いの様子などが表されています。アンドロメダは鎖で繋がれている姿で表されている等 物語を上手く展開していて、卓越した構成力とダイナミックな造形となっていました。1855年のパリ万国博覧会で褒賞を授与されたとのことですが、それも納得の出来栄えです。

他にもゴシックスタイルのベルトなどデザインセンスが感じられる品もありました。

そしてその先には世界(特に東洋)の文化から着想を得た作品が並び、中国やインド風のデザインが並んでいました。中国の戦を描いた扇子なんかは当時のシノワズリ(中国趣味)の影響を受けているようですが、割と中国っぽいw 他にも1920年代のタバコケースなどもあります。
インド風の品ではヒンドゥー教の踊り子が付けていた房つきの衣装をモチーフにしたネックレスがあり、細かい真珠を大量に連ねていました。腰布を連想するような感じですw ショーメにはマハラジャの顧客もいたようで、宝石を彼らから手に入れることも出来たのだとか。


<5 自然を披露する (1)自然史 (2)「この輝く金と宝石の世界」(ボードレール)>
続いては自然をモチーフにしたコーナーです。ここにはアニメーションでデザインが動くような演出もありました。

ゆり、葉っぱ、バラ、蝶、蛾、ミツバチ、コガネムシなどの形を宝石で作ったブローチが並び、特に気に入ったのはヘーゼルナッツかなw 何でこんなモチーフを宝石で作ろうと思ったんだろう…。 キメラとか自然を超越したような生き物をモチーフにしたものなんかもあります。また、ここには「タコのネックレス」(★こちらで観られます)というタコが宝石を掴んでいるような作品もあり、面白い曲線美を見せていました。これは情熱と独占欲を示しているようで、ダリなどのシュルレアリスムを参考にして作ったのだとか。ショーメはアートの流れにも敏感なジュエラーなんですね。

その先は幾何学的な模様の時計やピン、ネックレスなどもありました。この辺はアールデコっぽさを感じるかな。イルカや貝殻のモチーフの作品もあり、青や緑の宝石が多く使われ、透き通る爽やかさがありました


<6 身につける芸術=ジュエリー>
続いてはちょっと変わった変形するジュエリー等が並ぶコーナーです。ショーメにはトランスフォーム(変化)する宝飾があるようで、これはショーメの創造性の核心とも言えるようです。ネックレスがティアラに、バンドーがチョーカーにといった感じで、合体したり分解して別の部位に装着できるようになる仕掛けです。ここにはその変形の様子を映像として流していて、どのように変わるのかがよく分かるようになっていました。私はこういうギミックが大好きですw そのまま使ったり広げて使ったり分解して使ったり… 1台○役!みたいなことがジュエリーにもあるんですねw 

この部屋の隅にはドンゲンの女性像が掛けられていました。今回は脇役的な存在かもしれませんが、良い絵なので見入ってしまったw


<7 キネクティック・アートとしてのジュエリー>
続いては光の変化を楽しむキネクティック・アートとしての役割をテーマにしたコーナーです。ここにはハチドリの形のブローチや燕が6羽連なる「6羽のツバメの連作」(★こちらで観られます)という作品があり、壁には燕が舞うような映像が映されていました。この燕はラリックのデザインそっくりだなと思ったらラリックも関わっているそうで、大きさが異なる様子が遠近感や時系列などを感じさせます。すい~っと舞う流麗な舞姿は非常に洗練されていました。
 参考記事:ラリックの花鳥風月  ジュエリーと、そのデザイン画 (箱根ラリック美術館)

他にもハットピンなど変わった品もありました。


<8 遥けき国へ ショーメと日本>
最後はショーメと日本との関係についてのコーナーです。まずここにはマリー・アントワネットの日本漆器のコレクションがあり、フランス革命の際に売却されそうになったのを創業者のニトが鑑定した所、その価値を見出して保存すべきと勧告したエピソードが紹介されています。細やかで可愛らしい品で、マリー・アントワネットが好きになったのも頷けるかな。

他にもジャポニスム風のスケッチなどもあって、確かに日本の風景や人物・花鳥を思わせます。また、ここでの見所は雷神と着物の女性が向き合っているブローチ「雷神、日本風ブローチ」(★こちらで観られます)で、女性の持つ提灯がオパールとなっています。雷神は騎士みたいだったりしますが、女性は日本髪っぽい感じだし雲のデフォルメなんかも日本を意識しているようでした。

この部屋の壁には雨や花が舞う映像が流れ、その中の窪み(傘の内部みたいな)の所に今回の展示のために作った花や木をモチーフにした指輪やネックレスなどもありました。アール・ヌーヴォー時代もそうでしたが、自然を工芸品にも応用するのは日本が得意とした分野ですね。


ということで、ショーメの様々な宝飾品を楽しむことができました。時代順がバラバラだったので作風も千差万別といった感じではありましたが、時代の最先端で活躍し続けている様子が伝わってくると思います。ティアラのコーナーは写真も撮れるので、宝飾好きの方には特に楽しい展示ではないかと思います。



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東京国立博物館の案内 【2018年07月】

今回も写真多めです。前回ご紹介した東京国立博物館 平成館の展示を観た後、本館で常設を観てきました。写真も撮ってきましたのでそれをいくつかご紹介しようと思います。

 ※ここの常設はルールさえ守れば写真が撮れます。(撮影禁止の作品もあります)
 ※当サイトからの転載は画像・文章ともに一切禁止させていただいております。


今回は時間があまり無くて1階は明治の絵画のコーナーくらいしか見られませんでしたが、中々充実した内容だったので1階を厚めにご紹介しようと思います。2階の展示は夏らしい題材の作品が多く展示されていました。まずは早速、明治の絵画から。


河鍋暁斎 「豊干禅師」
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豊干禅師と虎と寒山と拾得。ちょっと妖怪のような雰囲気漂っているのが面白いw この3人と1匹が集まると寝てることが多いですが、絵を描いているのは珍しいかも

河鍋暁斎 「花鳥図」
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こちらも河鍋暁斎。こちらは極彩色で華やかな印象となっています。埋め尽くさんばかりの花鳥が豪華絢爛で、画面からはみ出しそうな位でした。

柴田是真 「瀑布」
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夏に相応しい涼しげな画題。柴田是真は漆を極めた人ですが、絵画でも非凡な腕前です。流水の音が聞こえて来そうな光景でした。
 参考記事:
  ZESHIN 柴田是真の漆工・漆絵・絵画 (根津美術館)
  柴田是真の漆×絵 (三井記念美術館)

荒木寛畝 「雨中双鶏図」
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南国風の木々の下の2羽の鶏。細密描写で凛々しい雰囲気すらあります。一方で木々は簡略化されているのも面白い表現でした。

今回はこの近くに横山大観の「雲中富士」もありました。今回の見どころと言えそうです。

小林古径 「麦」
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ぼんやりした色彩と幾何学的なリズムが面白い作品。この三角屋根はセザンヌからの影響でしょうか。上半分が空というのも開放感がありました。

竹本隼太 「紫紅釉瓶(辰砂釉瓶)」
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辰砂の赤が鮮やかな瓶。側面の斑模様が一層風格を出しているように思いました。形も均整が取れて非常に美しい。

川村清雄 「ヴェニス」
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川村清雄は明治時代の旧派と呼ばれる洋画家です。写実的な伝統的な画風で、ヴェニスの当時の様子を伝えてくれます。横長の画面で海の広がりを感じさせました。
 参考記事:維新の洋画家 川村清雄 感想前編(江戸東京博物館)

伊藤快彦 「江の島風景」
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今とあまり変わらない江ノ島の光景を描いた作品。真ん中で洋画を描いているのは作者本人でしょうか。子供も集まって長閑な雰囲気となっていました。

青木繁 「筑後風景」
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若くして亡くなった天才が故郷を描いた作品。意外と写実的で明るい雰囲気となっています。ちょっと青木繁のイメージと違ったので気になりました。
 参考記事:没後100年 青木繁展ーよみがえる神話と芸術 (ブリヂストン美術館)

中村彝 「海辺の村(白壁の家)」
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こちらは療養で訪れた千葉の布良海岸を描いた作品。ざらついたマチエールで、手前の陰影によって海が青々とした色彩に感じられました。

喜多川歌麿 「橋の上下」
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こちたは何と3枚続×2段の大画面の浮世絵。それぞれバラバラにしても絵として成り立つというのも驚きです、等身の長い美人達も見どころです。

鈴木春信 「蚊帳から出る美人」
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ちょっと緩い雰囲気の美人画の名手 鈴木春信。こちらは女性美もさることながら蚊帳の透ける感じも見事でした。

歌川豊広 「両画十二候七月」
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こちらは7月の様子を描いた3枚続きの作品。詳細は分かりませんが、井戸から水を汲んでいるのでしょうか。右の方に身分の高そうな人に魚の入った器を見せているので、その為の水かな? ちょっと変わった画題で気になりました。

栄松斎長喜 「涼舟五枚續」
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こちらは5枚続きで屋形船の中を描いています。やはり1枚ずつ独立した画面にもなる感じで、それぞれで扇子を持つ人達や演奏する人たち といったようにテーマも異なるように見えました。

喜多川歌麿 「娘日時計・巳ノ刻」
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巳の刻は午前10時くらいらしく、ここでは町家の娘と髪結いが描かれています。タイトルが美人時計の元祖みたいな感じですねw 現代の美容室でもこういうやりとりしてそうw

歌川豊国 「両國花火之図」
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光線が炸裂する花火を描いた作品。橋の上にぎっしりと人が集まって押し合いへし合いなのは現代と同じです。見上げながら歩いている人や子供の仕草なんかも昔も今も変わらないなと微笑ましく思えました。

この近くには歌川広重の「名所江戸百景・両国花火」もありました。夏らしい主題が続きます。

歌川国貞(三代豊国) 「蚊帳美人図」
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こちらは肉筆の浮世絵。蚊帳がちょっと緑の垂れ幕のように見えますが、肩を出して団扇を持つ女性が色っぽい。もう暑すぎてだらしなくなって来たくらいでしょうかw 誰かと話しているような視線で画面外への広がりを感じます。

「大威徳明王」
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五大明王の1柱である大威徳明王。多面多臂で口を開いて恐ろしげな姿と表情です。色も鮮やかで圧倒されるような迫力がありました。これが平安時代の品とは思えないほどの保存の良さも凄い。

伝 飛鳥井雅綱 「源氏物語(空蝉)」
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こちらは源氏物語の空蝉を題材とした扇子。空蝉とその義理の娘が囲碁を打っているのを光源氏が見ているようです。金地が非常に鮮やかで雅な雰囲気が漂っています。

海北友松 「宮女琴棋書画図屏風」
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こちらも雅な屏風。文人たちの必須科目だった琴棋書画を題材にするのはよくありますが、宮女の姿で書いているのは独特かも。流石は海北友松といった情趣ある光景となっていました。

狩野(伊川院)栄信 「琴棋書画図屏風」
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こちらも琴棋書画図をテーマにしたもの。ちょっと仙境のような中に描かれていて、こっちの方がオーソドックスな感じ。松や岩の表現に狩野派らしさがあるように思いました。

久隅守景 「山水図」
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久隅守景は狩野探幽門下の四天王の1人で、探幽の画風を最も正しく受け継いだ画家と言われるようです。畳の上に直接紙を置いて描いたらしく畳の目の跡が確認できるとのことでしたが、中々その跡までは分かりませんでしたw


ということで、この日も常設も楽しんできました。今回は季節に合わせて夏っぽい作品も多かったかな。ここの常設は特別展並の豪華さと点数の多さがあるので、特別展に行かれる際には合わせて観ることをオススメします。

 参考記事:
   東京国立博物館の案内 【建物編】
   東京国立博物館の案内 【常設・仏教編】
   東京国立博物館の案内 【常設・美術編】
   東京国立博物館の案内 【2009年08月】
   東京国立博物館の案内 【2009年10月】
   東京国立博物館の案内 【2009年11月】
   東京国立博物館の案内 【秋の庭園解放】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】 その2
   東京国立博物館の案内 【2010年02月】
   東京国立博物館の案内 【2010年06月】
   東京国立博物館の案内 【2010年11月】
   博物館に初もうで (東京国立博物館 本館)
   本館リニューアル記念 特別公開 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【2011年02月】
   東京国立博物館の案内 【2011年07月】
   東京国立博物館の案内 【2011年11月】
   博物館に初もうで 2012年 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館140周年 新年特別公開 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【2012年03月】
   東京国立博物館の案内 【秋の庭園解放 2012】
   東京国立博物館の案内 【2012年11月】
   博物館に初もうで 2013年 (東京国立博物館 本館)
   東洋館リニューアルオープン (東京国立博物館 東洋館)
   東京国立博物館の案内 【2013年04月】
   東京国立博物館 平成25年度 秋の特別公開 (東京国立博物館)
   東京国立博物館の案内 【2013年12月】
   博物館に初もうで 2014年 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【2017年08月】
   東京国立博物館の案内 【2017年09月】
   マジカル・アジア(前編)【東京国立博物館 東洋館】
   マジカル・アジア(後編)【東京国立博物館 東洋館】
   博物館に初もうで 2018年 犬と迎える新年 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【法隆寺宝物館 2018年01月】
   東京国立博物館の案内 【2018年02月】
   東京国立博物館の案内 【2018年07月】


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縄文―1万年の美の鼓動 (感想後編)【東京国立博物館 平成館】

前回に引き続き東京国立博物館 平成館の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」についてです。前編は第一会場の1~3章についてでしたが、今日は第二会場の4~6章についてです。まずは概要のおさらいです。

 前編はこちら

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【展覧名】
 特別展「縄文―1万年の美の鼓動」 

【公式サイト】
 http://jomon-kodo.jp/
 https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1906 

【会場】東京国立博物館 平成館
【最寄】上野駅

【会期】2018年7月3日(火) ~9月2日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
後半も前半と概ね同様の混み具合でしたが、4章の縄文時代の国宝のコーナーは一際混んでいたように思います。ここは人気なのも頷けるかな。後編も各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。


<第4章 縄文美の最たるもの>
4章は縄文時代の国宝6点が揃うという豪華な章となっています。とは言え、「土偶 縄文のビーナス」と「土偶 仮面の女神」は7月31日以降の展示ということで、私が観た時点では4体でした。まあ、2つとも去年の京都でも観たから良いかなw 
ちなみに縄文の品が初めて国宝指定されたのは1995年の事だそうで、まだ20年程度しか経っていないようです。近年になって縄文への感心や評価が高まったようで、ここにはそんな状況で国宝指定された選りすぐりの品が並んでいました。
 参考記事:
  国宝 土偶展 (東京国立博物館 本館特別5室)
  国宝 (京都国立博物館)京都編

79 「火焔型土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年  新潟県十日町市 笹山遺跡 ★こちらで観られます
こちらは数ある火焔型土器の中でも特に出来の良い作品で、教科書なんかで見覚えのある方も多いと思います。その為、縄文土器と聞くとこれを真っ先に思い浮かべるくらいアイコン的な存在と言えるかもしれません。縄状に作られ彫りの深い側面と、4つの突起が特徴で呪術的な雰囲気すら感じさせます。造形のバランスも絶妙で、岡本太郎を始め多くの芸術家たちが感銘を受けたのも納得の出来栄えです。これは日本人なら1度は観ておきたい作品ではないかと思います。

81 「土偶 縄文の女神」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 山形県舟形町 西ノ前遺跡 ★こちらで観られます
こちらは仰け反るような姿勢の土偶で、頭や手は流線型のようにデフォルメされ、足は太めになっています。非常に洗練されたフォルムで力強さもあるので、これを外国人に現代アートだと言って見せたら多分信じるんじゃないかなw よく観ると焼き焦げた部分もあったり、お腹が妊娠して膨らんでいる様子なども分かります。解説によると、これは捨て場という所で見つかったそうで、捨て場は再生や復活を祈る場だったようです。こんな凄いデザインの作品が4000年以上前にあったとは本当に驚きです。

83 「土偶 合掌土偶」 縄文時代(後期)・前2000~前1000年 青森県八戸市 風張1遺跡 ★こちらで観られます
こちらは体育座りで合掌するような姿勢の土偶です。以前もご紹介した通り、このポーズは神に祈っているとかお産をしているとか様々な説があるようで、元々は体は赤く塗られていたようです。また、一部にアスファルトで修理した箇所もあるみたいなので、大事にしていたんじゃないかな。土偶はこのように完全な姿で残っていることは珍しく、儀式でわざと壊されていたのではないかという考えもあるくらいなので、こちらの作品は色々な意味で貴重と言えそうでした。

84 「土偶 中空土偶」 縄文時代(後期)・前2000~前1000年 北海道函館市 著保内野遺跡 ★こちらで観られます
こちらは名前の通り中身が空洞となっている土偶です。薄手で側面には細かい紋様が施されているなど、中々繊細な技術を持っていたことが伺えます。形も整っていて、シンメトリーに近い造形となっています。足の間に孔があるのが気になりますが、これは空気を通して焼き上げるためのものではないかと考えられているようです(以前の展示でそういう解説を読みました) いずれにせよ完成度の高い土偶と言えそうです。


<第5章 祈りの美、祈りの形>
続いては信仰に関する品が並ぶコーナーで、こちらも土偶が盛り沢山です。土偶は女性像として作られ、安産や豊穣を祈るためのものだったようです。一方、男性器を写実的に表現することもあり、石棒と呼ばれるモニュメントは子孫繁栄や豊穣を願って作られたようです。ここにはそういった品と共に、人や動物、手型・足型など様々なものを表した品が並んでいました。

85 「土偶」 縄文時代(草創期)・前11000~前7000年 滋賀県東近江市 相谷熊原遺跡
恐らく11000年ほど前に作られた3.1cmくらいの小さな土偶で、首は無いですが胸とくびれが表現されているので女性像だと思われます。流石にこれだけ古いと表現もまだまだと言ったところですが、そんな昔から土偶を作って祈っていたというのが興味深かかったです。祈りって本能的なものなんでしょうかね?

この近くには更に小さい土偶もありました。結構、色んな地域で作られていたようです。

90 「板状土偶」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 青森県青森市 三内丸山遺跡
こちらは十字架の形の板状になった土偶です。縄の跡があり、ちょっと苦悶の表情のように見えるかな。まるでキリストの磔刑の様子ではないかと思ってしまいますw まあ そんな事はありえないと思いつつ、何に使ったんだろう?という疑問も湧いてくる土偶でした。

この近くにあった98「河童形土偶(新潟県糸魚川市一の宮)」や99「土偶(青森県野辺地町 有戸鳥井平4遺跡)」 等は、これ宇宙人だろ?と思うような造形となっていますw さらに古代宇宙飛行士説を信じてしまいそうな土偶が続き、猫顔の「ポーズ土偶(山梨県笛吹市上黒駒)」は東京国立博物館の常設でよく観る作品ですが、これ以外にも猫顔の土偶が結構あります。 また、有名な「遮光器土偶(青森県つがる市木造亀ヶ岡 ★こちらで観られます)」や「ハート形土偶(群馬県東吾妻町郷原) ★こちらで観られます」もありました。特に遮光器土偶は土偶の代名詞的存在かも。

146 「石棒」 縄文時代(後期)・前2000~前1000年 長野県佐久市 月夜平遺跡
こちらは1.5mくらいある柱のような石の棒で、突起があり男性器を模しているようです。生殖器を崇拝するのは古代文明では ありがちだと思いますが、この石棒はしっかりと研磨されていて滑らかで均整の取れた形となっていました。土偶の他にもこうした祈りの品があるんですね。

108 「山形土偶」 縄文時代(後期)・前2000~前1000年 千葉県佐倉市 江原台遺跡
こちらは手のひらを反らしたキューピーちゃんみたいなポーズの土偶です。胸が突き出してお腹が膨らんでいる姿で、これは山形土偶の通例のようです。頭もオカッパみたいで、観ていて微笑ましい土偶となっていました。

この近くには東京国立博物館の常設でよく観る112「みみずく土偶(埼玉県さいたま市 真福寺貝塚)」もありました。また、少し先には遮光器土偶がいくつか展示されていました。遮光器土偶ってこんなに沢山出土しているのか…と呟いていたお兄さんがいましたが同感ですw どうしても宇宙服に見えますが、実際は目を大きくデフォルメしているようです。

139 「土面」 縄文時代(後期)・前2000~前1000年 岩手県一戸町 蒔前遺跡
こちらは土で出来た仮面で、遮光器土偶のような顔をしています。土面はまだ150点くらいしか見つかっていない為 用途も分からないそうで、目をくり抜いていないので顔につけたかも定かではないようです。顔につけるにしてもちょっと小さめに見えるし、ミステリアスな仮面でした。

この辺には「耳・鼻・口形土製品」という各パーツだけの作品や、土偶の容器のようなものもありました。その後は土器に人や動物を貼り付けた作品が並びます。

154 「人形装飾付有孔鍔付土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 山梨県南アルプス市 鋳物師屋遺跡
こちらは土器の側面に、右手を挙げ 口を開けて歌うような人物が表されています。指は3本で猫のような顔をしているので人物なのかちょっと疑問です。 しかし表情が豊かで楽しげに見える作品でした。

この辺にはランプとして使われた土器なんかもありました。

179 「動物装飾付釣手土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 東京都府中市 武蔵台東遺跡
こちらは豚の顔のようなものが付いた釣手が独特の土器です。これはムササビの顔と考えられているそうですが、何故このような顔を付けたんだ??と驚きました。ちょっとゆるキャラみたいで面白い造形でした。

この辺には動物型の品が並び、猿、蜘蛛、鳥、巻き貝など様々な形がありました。

198 「動物形土製品」 縄文時代(晩期)・前1000~前400年 栃木県栃木市 藤岡神社遺跡
こちらは犬の形をした土器で、周りに表されたイノシシに比べてかなり大きめとなっています。犬は縄文時代から猟犬として活躍していたそうで、狩られるイノシシとの力関係を意図的に大きさで表現しているようです。表現を通じて当時の人々の動物への認識が伺えるようでした。

この先は親子の愛情に関する品が並んでいました。

172 「顔面把手付深鉢形土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 山梨県北杜市 津金御所前遺跡
こちらは上部に母親の顔、側面に赤ちゃんの顔が表された大きな土器です。今まさに赤ちゃんが生まれる様子を表現しているようで、赤ちゃんはウサギみたいな顔に見えるかなw 土偶もそうですが、出産は当時から人々の強い関心があったことが伺えました。

近くには子供の手型や足型を型どった品もありました。幼くして亡くなった子供の形見としてこうしたものが作られたようで、子を思う気持ちは現代と何ら変わりないですね…。


<第6章 新たにつむがれる美>
最後は縄文の品が近現代の芸術家に如何に影響を与えたかを辿るコーナーです。岡本太郎や柳宗悦などが取り上げられていました。

203 「岩偶」 縄文時代(晩期)・前1000~前400年 岩手県岩泉町袰綿 ★こちらで観られます
こちらは石で作った上半身だけ(壊れてる)の女性像で、白っぽくて乳房がついているのが分かります。大きな目をしているので表情は遮光器土偶に近いものを感じるかな。腕の部分には渦巻くような紋様があり腕自体が太めに表現されています。こちらも中々インパクトある作品なのですが、これは元々は染色家の芹沢銈介が所持していたものを柳宗悦が手に入れたようです。よほど気に入ったのか、隣には専用の収納箱も展示されていました。

このさきには芹沢銈介や濱田庄司など民藝運動関連の人の旧蔵品なんかもありました。濱田庄司は縄文土器を模造して中高生の為の教材としていたそうです。

最後に1952年に岡本太郎が雑誌『みずゑ』に掲載した東京国立博物館の所蔵品が並んでいました。ここだけ撮影可能です。
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一口に縄文土器と言っても個性豊かな品ばかりで、確かに岡本太郎はこうした品から影響を受けているのを感じました。
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 参考記事:生誕100年 岡本太郎展 (東京国立近代美術館)


ということで、今回は縄文時代1万年分の美を楽しむことができました。大陸の文化や仏教が伝来して以降の時代とは一線を画するセンスが感じられて、素朴さと斬新さが同居するような品ばかりでロマンがあります。有名な品が大集結しているのも良かったので、この展示をきっかけに更に縄文時代の人気が高まりそうな予感がしました。



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縄文―1万年の美の鼓動 (感想前編)【東京国立博物館 平成館】

20日ほど前の土曜日に上野の東京国立博物館 平成館で特別展「縄文―1万年の美の鼓動」を観てきました。点数も多く見どころも盛りだくさんとなっていましたので、前編・後編に分けてご紹介していこうと思います。

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【展覧名】
 特別展「縄文―1万年の美の鼓動」 

【公式サイト】
 http://jomon-kodo.jp/
 https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1906 

【会場】東京国立博物館 平成館
【最寄】上野駅

【会期】2018年7月3日(火) ~9月2日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
結構お客さんがいましたが、作品が大きかったりするので概ね自分のペースで観ることができました。(小さめの作品の周りはちょっと混んでるくらいでした)

さて、今回の展示は縄文時代の美ということで、1万年にも及ぶ縄文時代の出土品の中から特に重要な作品や美しい作品が並ぶ内容となっています。紀元前13000年頃に氷河期が終わり、前11000年頃から土器が作られたようで、長い時代の間には造形の流行り廃りもあったようです。土器や土偶が多めですが、それだけでなく当時の文化が伝わってくる品々も展示されています。 私はてっきり以前行われた土偶展をまたやるのか?と思ったら全然規模が違っていましたw 構成はテーマによって6つに分かれていましたので、今日は第一会場の1~3章について気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
 参考記事:国宝 土偶展 (東京国立博物館 本館特別5室)


<第1章 暮らしの美>
まずは日々の営みで使われた品々に関するコーナーです。縄文時代は狩猟、漁撈、植物採集などをして竪穴式住居に住んでいました。弓や釣り針、磨石、石皿なども生まれたようで、ここにはそうした生活で使われたものが並んでいました。

30 「深鉢形土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 山梨県甲州市 殿林遺跡
こちらは2章の内容ですが、冒頭にハイライト的に展示されていました。渦を巻くような紋様の縦長の土器で、力強い一方で滑らかな印象を受けます。大きくて見栄えのする土器でした。

6 「漆塗注口土器」 縄文時代(後期)・前2000~前1000年 北海道八雲町 野田生1遺跡
こちらは赤い漆が塗られている土器で、急須が大きくなったような注ぎ口のある形をしています。4000年近く前の品であるのに まだ赤漆も残っていて驚いたのですが、何と漆の技術は7000年前くらいから使われているとのことでした。漆器の歴史は土器なみに古いんですね。

1 「微隆起線文土器」 縄文時代(草創期)・前11000~前7000年 青森県六ヶ所村 表館(1)遺跡
こちらは縄文土器の中でも草創期の頃のやや縦長の土器で、そこに線のような紋様がついています。割と薄手で端正な形かな。底が尖っているのが特徴のように思えます。割と初期からしっかりした作りとなっていたのが伺えました。
この近くには彩色で模様のついた土器などもありました。漆塗りの土器がちょくちょくあって、しかも出土した場所が様々なので日本のあちこちで漆が使われていたのかも。

8 「木製編籠 縄文ポシェット」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年  青森県青森市 三内丸山遺跡 ★こちらで観られます
こちらは樹皮や植物を編んで作った小型のポシェットです。中にはクルミの殻が入っていたようなので、植物採集の入れ物だったのかもしれません。驚くほど隙間なく きめ細かく編み込まれていて、丈夫で軽そうに見えました。見た目も洒落ているし、機能美を感じます。

この近くには釣り針や石斧などもありました。いずれも丁寧に削られていて、釣り針の形なんかは現在と大差ないようです。少なくとも私には1つも作れないので縄文時代の人の知恵の凄さに感心させられました。
 参考記事:【番外編】三内丸山遺跡の写真

16 「土製耳飾」 縄文時代(晩期)・前1000~前400年 東京都調布市 下布田遺跡 ★こちらで観られます
こちらは腕輪くらいの大きさの大きな円形の耳飾りで、中が透かし彫りになっていて、軽量かつ装飾的になっています。とは言え、それでも耳に付けたら重いんじゃないかなw こちらも緻密な彫りが卓越したデザインセンスで、むしろ現代アートみたいな趣すらありました。高い技術も感じられます。

この辺にはこうした耳飾りがいくつか並んでいました。土製なので結構重そうなのもあります。また、貝やサメの歯、鹿の角などで装身具を作っていたようです。蓋付きの容器に入った「貝輪」などもあり、こうした品々は強い獣の力にあやかる意味があったようです。海の無い地方では貝が入手できずに土で模した「貝輪形土製品」なんてのも作っていたのが面白かったです。

18 「硬玉製大珠」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年  栃木県大田原市湯津上 ★こちらで観られます
こちらは翡翠製の胸飾りで、孔を開けて紐を通しています。透明感があり神秘性を感じるのは人類共通の価値観なのかもしれません。こうした翡翠は限られた産地でしか出ないので、当時の交易の様子も分かるそうで 広い交易網があったことが伺えるようです。


<第2章 美のうねり>
続いては縄文の造形美のコーナーです。縄文土器には大きく分けて草創期・早期・前期・中期・後期・晩期の6つの時代があり、後になれば発達していくという訳でもないようです。縄文土器は粘土を紐状にして形を作って焼くのですが、縄目を観るとそこから時期や地方が特定できるようです。ここではその変遷なども見比べながら観ることができました。

31 「深鉢形土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年 群馬県渋川市 道訓前遺跡 ★こちらで観られます
こちらは4つの環状突起のある大型の土器で、側面を渦巻きの紋様が埋め尽くしています。非常に力強くて、ゴッホの絵や渦潮を思い起こします。立体的で、粘土を貼り付けて表現しているようでした。(裏を観たら紋様の無い所もありました) 見栄えのする迫力ある土器です

28 「火焔型土器・王冠型土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年  新潟県十日町市 野首遺跡 
この部屋の中央には火焔式土器が12個も並んでいました。これも4つの突起がついていて、いずれも粘土の貼付けや隆線・沈線の組み合わせで立体的に表現されています。まさに火が燃えるような躍動感があり、圧巻の光景となっていました。

縄文後期の北・東日本では磨消縄文という技法が盛行したそうで、これは枠外の縄文を擦り消て内側だけ縄文を残したり、沈線で区画文を描いて縄文を充填する方法のようです。私は中期の大仰な装飾の方が好きですけどねw

36 「注口土器」 縄文時代(後期)・前2000~前1000年 茨城県稲敷市 椎塚貝塚
こちらは取っ手付きの土瓶のように見える作品で、縄文土器で初の重要文化財指定を受けた品です。形はしっかりした丸みがあって、側面に細かい線刻?で流水のような模様があります。これが3000年以上前のものとは思えないほど端正な造形となっていて、驚かされました。
この隣には同様に注口のついた土器(青森県十和田市米田字獺ノ沢から出土)があり、こちらは磨消縄文の手法が使われているようでした。


<第3章 美の競演>
続いてはアジアからヨーロッパにかけての新石器時代の土器と、日本の縄文土器を比較しながら観るというちょっと変わったコーナーです。縄文中期(前3000年~2000年)は自然環境が安定し、造形物にエネルギーが注がれたそうで個性豊かな優れた品が作られたそうです。ここでは日本と世界を比べながらその違いや共通点などが楽しめました。

40 「焼町土器」 縄文時代(中期)・前3000~前2000年  群馬県渋川市 道訓前遺跡
こちらも4つの環状突起のついた大型土器です。立体的で測鉛に流れるような紋様で、手を広げる人体文と手を挙げる人体文が施されています。…と、解説にその旨が書いてあっても「どこ?」と連呼する鑑賞者が後を絶えなかったので、結構分かりづらいかもw あまり具象的でなく抽象的な感じで観ると確かに人の形をしているかも?という程度ですw ある意味、これは現代アートなのでは?と思わせるデフォルメぶりでした。

この近くには中国、インダス川周辺の土器などもありました。小型で形も模様も整っていて、縄文土器のような凹凸があるのは珍しいのだろうと思います。中国などではこの頃には金属器もあったので、土器は生活用品が主な用途だったようです。それでも小綺麗な土器よりは べらぼうな造形の縄文土器の方が心揺さぶるのは確かだと思いますw
その先には南レヴァント、エジプト、キプロス、アナトリア、ヨーロッパなどの品もありました。弥生時代の作品も4点あったのですが、一気にシンプルな形になります。全部合わせてもやっぱり縄文がナンバーワンの造形ですw


ということで、前半から縄文の魅力溢れる内容となっていました。特に中期の起伏に富んだ造形がイメージ通りで力強い印象を受けます。また、縄文時代の予想以上の技術力や交易の様子なども垣間見えて面白かったと思います。後半はさらに今回の目玉とも言える国宝土偶が揃い踏みとなっていましたので、次回はそれについてご紹介していこうと思います。

  → 後編はこちら



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こどもとおとなのアツアツこうげいかん 【東京国立近代美術館 工芸館】

今日も写真多めです。前回ご紹介した東近美の常設を観た後、工芸品に移動して「所蔵作品展 こどもとおとなのアツアツこうげいかん」を観てきました。この展示は撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

【展覧名】
 所蔵作品展 こどもとおとなのアツアツこうげいかん 

【公式サイト】
 http://www.momat.go.jp/cg/exhibition/kids_adults2018/

【会場】東京国立近代美術館 工芸館
【最寄】竹橋駅

【会期】2018.6.19 - 8.26
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間45分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、今回の展示は工芸館の所蔵品を紹介する内容で、タイトルの通り子供から大人まで楽しめる熱い工芸魂を感じる作品が並んでいました。解説などはあまりありませんので作者の意図などの詳細は分かりませんでしたが、見た目だけでも面白い品々となっていましたので、さっそく写真を使ってご紹介していこうと思います。

吉田良 「すぐり」
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妖艶なオーラが漂う美女の人形。肌の白さと黒髪がちょっと幽霊っぽくも見えます。切れ長の目が色気と妖しさを強めているように思いました。これが観られただけでも今回の展示は満足ですw
 参考記事:現代の人形 - 珠玉の人形コレクション (東京国立近代美術館 工芸館)

山田貢 「麻地友禅着物 朝凪」(左)
森口華弘 「訪問着 薫秋」(中) 「古代縮緬地友禅訪問着 四季の香」(右)

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この季節に相応しい涼しげな着物も並んでいました。特に朝凪のデザインが簡潔ながらも風情があって好み。

結城美栄子 「猫に小判」
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これが猫なの?と思いましたが、極彩色で目を引きました。台座にしている本も陶器じゃないかな?

重松あゆみ 「Parasite(やどりぎ)」
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木のような生物のような丸みのある曲線が美しい作品。何処となく女性的な曲線に思えます。

田嶋悦子 「Cornucopia 02-XI」
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ちょっとカブみたいな爽やかな色合いの作品。陶器とガラスで出来ているようですが、流麗なフォルムも素晴らしい。

久保田厚子 「青白磁芥子文大皿」
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淡い青白が透き通るような大皿。よく観ると白い芥子が表されています。この時期にぴったりな涼感ある作品でした。

三輪壽雪(十一代休雪) 「鬼萩窯変割高台茶碗 龍神」
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厚手で重厚感ある茶碗。所々のヒビのような模様が力強さも感じさせました。

松井康成 「練上嘯裂文大壺」
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モコモコした質感と渦巻く様子が面白い壺。縞模様となっていてリズムさえ感じられます。

二十代堆朱楊成 「彫漆硯箱 玄鶴」
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3羽の鶴が並ぶ硯箱。構図と鶴の形が軽やかに感じる一方で、色彩の強さが目を引きました。

田口善国 「ほおずき朱金蒔絵飾箱」
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こちらも色彩の強い作品。とは言え、朱と黒と金の取り合わせは日本的に感じられます。ほおずきを大胆にデフォルメした模様が優美でした。

赤地友哉 「曲輪造彩漆盛器」
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同心円状に縞々模様になっている器。シンプルな美しさがありますが、これだけ綺麗に円を重ねるのは高い技術が必要なのでは…。色の取り合わせも落ち着きと気品を感じさせます。

この近くにはガレの作品が何点かありました。

エミール・ガレ 「イチジク文聖杯」(左) 「イヌサフラン文鶴頸花瓶」(右)
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いずれも色・形ともに優美で流石と思わせる作品。特に右の作品は色だけでなく立体的に植物を表しているようでした。

エミール・ガレ 「トネリコバノカエデ文鉢」
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こちらもガレの植物を表した鉢。こちらは透明感があって可憐な印象を受けました。フチがちょっと茶色がかっているのが引き締まって見える要因かも。

エミール・ガレ 「獅子頭 日本の怪獣の頭」
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こちらは狛犬みたいな顔の器。日本の怪獣って何を参考にしたんだろうか?w ユニークな造形が面白い。

チェスワフ・ズベル 「野獣」
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こちらも怪獣みたいな作品。色彩も鮮やかで楽しげな印象を受けます。生命力が感じられるのは野獣っぽいかも。

藤田喬平 「飾筥 竹取物語」
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藤田喬平の飾筥シリーズの1つ。こう見えてガラス工芸です。緑鮮やかななのでタイトルもピッタリに思えました。

ヤン・ゾルチャック 「宇宙の信号 VII」
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タイトルも未来的ですが、造形も未来感溢れています。信号の波形なんかを彷彿とさせました。

鈴木雅也 「連鎖するかたち」
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流れるような色つけが面白い作品。風に舞うような動きを感じました。

増田三男 「鍍金箱 残月狐影」
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狐と月齢が表された箱。表面には大きな銀の月も表されていて、ススキと共に秋の情緒が漂っていました。デフォルメされた狐も可愛いw

留守玲 「森ー下向きに生える100の麟角」
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特別陳列室は留守玲 氏の作品が並んでいました。一見すると大きな木の根っこのように見えますが、これは熔接、熔断、鍛金 といった技法で作られているようです。老木か溶岩のような自然の造形を思わせる作品でした。

堀友三郎 「寂」
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こちらは綿に糊染でフクロウを描いた作品。デフォルメの仕方が面白くて、木は躍動感あるように見える一方で、フクロウは静かにちょこんとしているのが何とも可愛い。よく観るとぼんやりと三日月も浮かんでいますね。

生野祥雲斎 「竹華器 怒濤」
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まさに怒涛を感じさせる竹籠。竹のしなやかさをこれ以上美しく表現できないのではという位の曲線美です。

前田金彌 「桐塑木目込 [夢]」
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こちらもデフォルメが面白い桐木目込の像。釣りをしながら居眠りしてしまったのでしょうか。気持ちよさそうに夢見ている表情と丸っこい体の表現が好みでした。

マルセル・ブロイヤー 「サイド・チェア」
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マルセル・ブロイヤーの卓越したデザインのサイドチェア! 合板の曲がる特質を上手くデザインに取り入れていて、流れるようなフォルムになっています。


ということで、デザインセンス溢れる作品・超絶技巧を感じさせる作品などが盛りだくさんとなっていました。この展示も特別展の半券で観ることができるので、特別展に行く機会があったら工芸館にも足を伸ばされてみてはと思います。



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【東京国立近代美術館】の案内 (2018年06月)

今回は写真多めです。前回ご紹介した東京国立近代美術館の展示を観た後、本館所蔵品ギャラリーで常設作品も観てきました。ここの常設は期間が設けられているので、まずは概要についてです。

【展覧名】
 所蔵作品展 MOMAT コレクション

【公式サイト】
 http://www.momat.go.jp/am/exhibition/permanent20180605/

【会場】
  東京国立近代美術館 本館所蔵品ギャラリー

【最寄】
  東京メトロ東西線 竹橋駅

【会期】2018年06月05日~2018年09月24日
  ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【感想】
5月にも訪れたばかりですが、内容は一気に入れ替わっていました。今回も気に入った作品の中から今までご紹介していないものを写真で並べていこうと思います。
 ※ここの常設はルールさえ守れば写真が撮れますが、撮影禁止の作品もあります。
 ※当サイトからの転載は画像・文章ともに一切禁止させていただいております。

参考記事:
 東京国立近代美術館の案内 (2018年05月)
 東京国立近代美術館の案内 (2017年12月前編)
 東京国立近代美術館の案内 (2017年12月後編)
 東京国立近代美術館の案内 (2017年09月)
 東京国立近代美術館の案内 (2014年01月)
 東京国立近代美術館の案内 (2013年09月)
 東京国立近代美術館の案内 (2013年03月)
 東京国立近代美術館の案内 (2012年02月)
 東京国立近代美術館の案内 (2011年12月)
 東京国立近代美術館の案内 (2011年06月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年12月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年09月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年05月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年04月)
 東京国立近代美術館の案内 (2010年02月)
 東京国立近代美術館の案内 (2009年12月)


鏑木清方 「明治風俗十二ヶ月(盆燈篭(七月))」
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こちらは12幅対で1ヶ月1幅となっている作品のうち7月を抜粋。右は女性のアップです。涼しげな浴衣と色白の女性が夏の風情を出していて爽やかです。

梅原龍三郎 「桜島(青)」
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強い色彩と共にどっしりとした風格漂う桜島。ナポリでヴェスヴィオ山と桜島は似ていると聞いて以来、桜島に関心を持ったのだとか。

速水御舟 「浅春」
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下の方に木を見上げながら杯を持っている人とかいるからお花見なのかな? のんびりとして春の訪れを感じさせる作品

藤島武二 「アルチショ」
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アルチショとは朝鮮アザミのことだそうで、鮮やかな紫の花が目を引きました。右下にある黄色い本もクロスに映えてアクセントになってる感じ。

萬鉄五郎 「立木風景」
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故郷の岩手県土沢に帰郷した頃に描いた作品で、この土気色の画面がこの時期の特徴です。うねうねした画面も独特で面白い。

伊原宇三郎 「室内群像」
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3人の女性が三角形になっている構図で調和を感じます。量感ある裸婦も見事でかなり好みの画風。

川口軌外 「静物(マンドリン)」
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キュビスム的な構成の作品。くすんでいるけど色彩が強めに見えるのは赤と緑のような捕色関係となっているからかな。

里見勝蔵 「室内(女)」
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大胆な色彩の裸婦。なんだか体がパーツに分かれそうな感じにも見えますが、デフォルメも面白い。

小泉癸巳男 「[昭和大東京百図絵]より 上野風景・表慶館と美術館」
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今回は小泉癸巳男によって関東大震災後の復興の様子が描かれた版画「昭和大東京百図絵」がミニコーナーとなっていました。美術ファンにはおなじみの東京国立博物館の表慶館も描かれています。今と同じようで結構風景が違いますね。

麻生三郎 「赤い空」
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こちらは終戦10年後くらいに描かれた作品。重苦しいような色彩で、何かを訴えているような人物が意味深でした。当時の社会情勢への心情を込めたのかな?

海老原喜之助 「雨の日」
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海老原喜之助と言えばエビハラブルーと呼ばれた青色が思い出されるところですが、終戦後は作風が一変して宗教弾圧や思想統制といった社会的なテーマを手がけたそうです。暗く渦巻く雲に向かって歩いているように見えるけど、これも社会批判なのかな?? それにしても黄色になっても色彩感覚は流石です。

鴨居玲 「静止した刻」
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サイコロを振った瞬間で時間が停止したような光景の作品。ちょっと猿みたいな顔をした人ばかりなのは批判的な意味があるのかな。何故か左の方が余白になっているのも不思議。

桂ゆき(ユキ子) 「作品」
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こちらは平たいコルクで出来た作品。ちょっと横から見ると、画面から盛り上がっているのがよく分かると思います。 何だかキノコみたいに見える…w これは絵として分類されるのかさえも分からない前衛っぷりに驚きました。

山下新太郎 「靴の女」
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身支度をする女性を描いた作品。親密な関係を思わせる日常の光景の為か、ちょっとロートレックを想起しました。構図も良いし好みの画風です。

吉田ふじを 「旗日の府中」
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吉田博の義理の妹で、一緒にアメリカを旅した吉田ふじをの作品。兄の絵にも負けない高いデッサン力で旗が並ぶ日の様子を描いています。大きな木が立ち並んでいるから神社のあたりかな? 写実的で叙情性のある画風です。

竹内栖鳳 「雨霽(あまばれ)」
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霧に霞むような微妙な濃淡で描かれた作品。左隻に沢山の鳥が密集していて鳥の声が聞こえてきそうな風情が感じられました。

土田麦僊 「島の女」
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八丈島などの島の女性をモチーフにしているようですが、ゴーギャンに憧れがあるようでプリミティブな印象を受けます。平面的で簡潔な線で描かれていてリズミカルな雰囲気もあるかな。土田麦僊は竹内栖鳳に学んだけど、方向性はだいぶ違いますね。

下村観山 「ダイオゼニス」
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ダイオゼニスとはギリシャの哲学者ディオゲネスのことです。樽に住んでいたという逸話通りですが、肝心の本人は中国の仙人みたいな…w やや縦長の円がはみ出す構図も面白い。

今回は瀧口修造に関する特集が組まれていました。
【展覧名】瀧口修造と彼が見つめた作家たち コレクションを中心とした小企画 
【公式サイト】http://www.momat.go.jp/am/exhibition/takiguchi2018/
【会期】2018年06月19日~2018年09月24日

瀧口修造 「デカルコマニー」
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抽象画のような作品。岩肌のように見えるw デカルコマニーとはシュルレアリスムの使った技法で、絵の具を転写するものです。瀧口修造はいくつも作っていたようでこの辺に何点か並んでいました。

ウジェーヌ・アジェ 「紳士服店」
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パリの光景を撮った作品で当時の様子が伝わってくるのですが、そこはかとなく漂うシュールな雰囲気がシュルレアリストたちに注目されたようです。記録に徹するために主観を抑制しているので無意識が表出していると考えられたのだとか。

再び普通の常設に戻ります。

浅原清隆 「多感な地上」
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こちらも写実的なようでシュールな作品。靴の中から出てきてるのは毛のようなものでしょうか?? 夢の中のような不思議な世界です。

ジョゼフ・コーネル 「ウィーンパンの店」
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コーネル得意の箱! こちらは「ホテル」シリーズの1つでタイトルの由来はコラージュされている広告がウィーンパンの店だからだそうです。コーネルの作品は小さな箱に世界観が詰まっているようで面白い

奈良美智 「Harmless Kitty」
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悪意の無い子猫ちゃん… って、めっちゃ反抗的な表情だけど可愛いw 何でおまるに乗っているのか分かりませんが、子供の純粋さみたいなのを感じます。

ジョセフ・アルバース 「正方形讃歌」
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正方形を重ねて色彩の諧調になっている作品。配置が徐々に下に寄っています。意図は分かりませんがデザイン的な美しさがありました。


ということで、今回も多彩なコレクションの数々を楽しむことができました。この美術館は尽きることのない豊富なコレクションで 行く度に新しい発見があります。この美術館に行く際には特別展だけでなく、常設も合わせて観ることをおすすめします。



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ゴードン・マッタ=クラーク展 【東京国立近代美術館】

今日は写真多めです。1ヶ月くらい前に竹橋の東京国立近代美術館で「ゴードン・マッタ=クラーク展」を観てきました。この展示は撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

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【展覧名】
 ゴードン・マッタ=クラーク展

【公式サイト】
 http://www.momat.go.jp/am/exhibition/gmc/

【会場】東京国立近代美術館
【最寄】竹橋駅

【会期】2018年6月19日~9月17日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
結構お客さんがいましたが快適に鑑賞することができました。

さて、今回の展示はゴードン・マッタ=クラークという1970年代にニューヨークを中心に活躍したアーティストのアジア初の回顧展となっています。ゴードン・マッタ=クラークは若くして夭折したものの 建築やストリートなどを使った大掛かりな作品を作っていたようで、今回は主に当時の写真や模型を使って幅広い活動を展示していました。正直よく分からない作品が多かったので、あまり細かいことは気にせず写真でご紹介していこうと思います。

ゴードン・マッタ=クラーク 「サーカスまたはカリビアン・オレンジ」
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こちらはシカゴ現代美術館の別館のプロジェクトで作った作品の模型。建物の中に丸い穴がぽっかり空いているような感じです。

模型のアップ。綺麗に円形となっています。
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これを観てジョジョのヴァニラ・アイスやターミネーター2の時間移動などを思い起こしたのは私だけじゃないはずw しかもよく観るとドーナツ状だったりして驚きです。

当時の写真も残っていました。
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現実とは思えないシュールな光景w

こちらはいくつかの写真を組みわせて撮ったもの
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穴に落っこちそうですが、警備員のガイドツアーで一般の人の鑑賞も可能になったのだとか。

ゴードン・マッタ=クラーク 「ウィンドウ・ブロウアウト」
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こちらはマンハッタンの建築・都市研究所で行われた「モデルとしてのアイデア」展に出品した写真。ブロンクスの窓っが割れた建物の写真を出窓に置いたそうで、さらにモデルガンで窓も割ったのだとかw 無茶苦茶しますねw

ゴードン・マッタ=クラーク 「ニューヨーク近代美術館への提案」
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こちらはニューヨーク近代美術館(MoMA)を切断するプラン。先程のサーカスと同様に円形にスッパリと切断する計画だったようですが、実現しませんでした。MoMAなら許されそうな感じですが…。

ゴードン・マッタ=クラーク 「木の素描」
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ちょっと不思議な木の素描。これらの木をエネルギーの樹と読んでいたそうで、光合成で酸素を出す植物の働きを表しているそうです。四大元素にも興味があったらしいので、それも意識しているのかな。

ゴードン・マッタ=クラーク 「ツリーダンス」
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こちらは1日限りのパフォーマンスの記録映像。木の上で生活しているようにハンモックで寝たりハシゴで登っている映像となっていました。これにも色々意味があるようですが難解なので割愛。傍目から観ると楽しげですが、割と悪戦苦闘しているようでしたw

ゴードン・マッタ=クラーク 「ヤコブの梯子」
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こちらは旧約聖書のヤコブが観た天へと続く梯子をタイトル名にしていますが、ヤコブと同様に作者も双子で、その片割れは転落死をしたそうです。こんなとこ登ったら作者も危うい気がしますが… まさに天へと続く梯子で、発想は面白いです。

ゴードン・マッタ=クラーク 「スプリッティング」
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今回の展覧会のポスターにもなっている作品で、空き家を真っ二つにしていますw さらに片方の土台も取り除いているので傾いています。これはどうやって作った(?)のだろうかと思ったら、その作業の映像も観られました。スパッと切れているようで実際はのこぎりや電動工具で地道に削る重労働のようで、土台を削る際には建物自体をジャッキで支えてたようです。中々驚きの光景ですね。

ゴードン・マッタ=クラーク 「スプリッティング:四つの角」
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こちらは ぶった切った家の角! これまでほとんどアメリカ国内から出ることの無かった貴重な作品だそうで、綺麗な切断面が観られます。

ゴードン・マッタ=クラーク 「壁=紙」
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この辺の壁にはシミのような絵が沢山貼られていました。取り壊し中の建物を新聞用紙に印刷したのがこちらで、会場で1部もらうことができます。よく観るといくつか同じパターンとなっていました。

ゴードン・マッタ=クラークはストリートでも活動したそうで、それを再現したようなコーナーもありました。
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アナーキーとアーキテクチャを合わせた「アナーキテクチャー」という名のアーティストグループを作って様々な活動をしていたようです。これはストリートの落書きを白黒写真で撮って、カラーでなぞって作っているようです。ちょっと意図は分かりませんがw

ゴードン・マッタ=クラーク 「無題 [アナーキテクチャー]」
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こちらは「アナーキテクチャー」の展示で並べられた写真の1つ。秩序が崩壊したようなちょっとシュールな光景となっています。

ゴードン・マッタ=クラーク 「フレッシュキル」
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こちらは映像作品です。ごみ埋立地でゴードン・マッタ=クラークが運転していた小型トラックがブルドーザーに正面衝突し、その後スクラップにされていく映像となっています。車がゴミになる様子を表しているようですが、正面衝突のシーンなんかは衝撃的でしたw

ゴードン・マッタ=クラーク 「パリの土の下:骨と瓶」
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昔のパリの共同墓地を撮った写真。これだけぎっしり髑髏が並ぶと建築みたい…。この辺にはパリに関する写真が並んでいました。

ゴードン・マッタ=クラーク 「52番埠頭:日の終わり」
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こちらは倉庫をぶった切った作品w 単なる円ではなくちょっと有機的な感じにも見えました。

ゴードン・マッタ=クラーク 「[オフィス・バロック]のための習作、第一の計画」
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こちらはアントワープ国際文化センターの招待によって作ったオフィス・バロックのプラン。結局はアントワープ市によって内部のみの使用になったようですが当初は外部も切り取ろうとしていた様子が伺えます。

こちらはオフィス・バロックの模型
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外側を観るとなんということもありません。

内側はこんな感じ
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やっぱり床や壁が切り抜かれていますw

内部のアップ。
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建築を彫刻するような発想がぶっ飛んでいて面白いですが、確かにこれは中々お役所からOKは貰えないかもw

ゴードン・マッタ=クラーク 「[フード]の記録」
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最後辺りに「フード」という名前のレストランの一連の写真がありました。ここは、写真家と共にゴードン・マッタ=クラークが運営していた芸術家たちが食事できるレストランのようです。ゴードン・マッタ=クラークは食や料理に感心があったようで、作品の着想源になっていたのだとか。また、この店を通じてブロンクスで働く当時の人達の姿も作品に残っているようでした。


ということで、意図はよく分からない作品が多かったですが、建物をぶった切るような作風には驚かされました。あまり内容を理解できなかったけど記憶には残りそうな感じの展覧会でした。

おまけ:
美術館の前にも廃品で作った作品がありました
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ゴードン・マッタ=クラークのオリジナルを元に東京のゴミで作った作品です。



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【埼玉県こども動物自然公園】の写真 後編

今日も写真多めです。前回に引き続き 埼玉県こども動物自然公園 についてです。前半は北園についてでしたが、今日は東園と正門付近についてです。まずは概要のおさらいです。

 前編はこちら

【公式サイト】
 http://www.parks.or.jp/sczoo/

【会場】
 埼玉県こども動物自然公園

【最寄】
 東武東上線 高坂駅

【感想】
前編の北園は非常に高低差の多い地形でしたが、東園はまだ穏やかな方だったかな。しかし予想以上に広くて閉園時間が迫っていたので、最後の方は駆け足気味で全部の動物を観ることはできませんでした…。 とりあえず観てきた所を写真を使ってご紹介していこうと思います。

北園から東園に向かう所に こどもの城という城の形の施設がありました。
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ここは別途入場料が必要で、化石発掘体験や動物の絵本なんかがあるようです。私は寄りませんでしたが、子連れには楽しいところかも
 参考リンク:こどもの城 施設案内

5月末には こどもの城の前の花壇に綺麗な花が咲いていました。
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動物だけでなく花も観られたのはちょっと得した気分。

こちらも花のアップ
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時期によっては園内で桜も咲くそうです。花の咲き具合なんかも公式サイトで紹介しています。
 参考リンク:花だより

こどもの城から東園に向かう途中、ジャブジャブ池という浅い池が見えました。
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5月末でも暑い日だったので、子どもたちがプール代わりに遊んでいました。

東園に入るとアスレチックなんかもありました。
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本当に単なる動物園でなく運動公園みたいな要素がありますw 

東園ではまずコアラ舎から観ていきました。

めっちゃ眠そうな顔をしているコアラ!
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何だか気だるそう。思った以上に手足が長いです。

こっちのコアラはつぶらな瞳をしていました。
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以前オーストラリアで抱っこしたことがありますが、コアラってゴゴゴゴゴゴとオッサンのゲップみたいな鳴き方をして驚いたことがあります。今回もその鳴き声を久々に聞いてまた驚きましたw

コアラについての解説も充実しています。
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盲腸が凄いって何だ?と思ったら、コアラは2.5mもある盲腸でユーカリをゆっくり消化するのだとか。コアラは盲腸も消化器官なんですね。

他にも古代のコアラは今よりもかなり大きかったとか、面白い豆知識満載です。

コアラの近くにはアリクイもいました。
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舌を伸ばさないかとしばらく観ていましたが、このポーズでじっとしていましたw

さらにこの近くにはナマケモノもいました。ちょっと遠くてこっちを向いていないので何だか分かりづらいですがw
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ナマケモノもじーっとして動かなかったですが、いつも寝てるイメージ通り。

さらにワラビーの母子もいました。
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有袋類がちゃんと子供を袋に入れているのを初めて見ました。この動物園は本当に赤ちゃんの動物が多かったです。

この後、カンガルーのコーナーを見て回りました。ここはカンガルーが自由に飛び跳ねている中を歩くことができます。
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警戒感も無くのんびりしています。間近でピョンピョンと飛び跳ねているのカンガルーもいるので、しばらく見ていても飽きません。

ここにもカンガルーの母子がいました。
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顔だけでなく手も出しているのかな? 結構大きくなっても袋の中に入っているようです。

カンガルーコーナーにはオーストラリアの鳥もいました。こちらはワライカワセミ
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人の笑い声に似た声で鳴くのでこの名前になったのだとか、待ってても鳴いてくれませんでしたが可愛い鳥です。

こちらはオウギバト
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扇というよりは冠のような頭が特徴。羽の色も綺麗です。

続いてはカピバラ・ワラビーひろばに行きました。ここにも子供を袋に入れたワラビーがいました。行った時期が赤ちゃんの生まれる時期だったんでしょうね。

こちらがカピバラ。温泉好きでカピバラさんってキャラクターも流行りましたね。
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どういう訳か隅っこに行きたがっていましたw

こちもカピバラ。ずんぐりした体が可愛いw
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ここで衝撃的だったのが、カピバラの鳴き声でキュルキュルというかピロピロというか、ちょっと宇宙人の交信みたいな声で驚きましたw

東園はこれくらいで、先程のジャブジャブ池の辺りまで戻ってきました。

こちらはキツネザルのコーナー
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しましまの尻尾が非常に可愛い猿です。

集団行動が好きなようで、お互いにくっつきあっていたりします。
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仲が良さそうで癒やされます。たまに会話するように鳴いていました。

この辺りで残り時間が少なくなってきたので急いで正門の方に向かいました。

こちらはフラミンゴとコウノトリのコーナー。
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急いでいたのでチラッと見ただけですが、結構な数のフラミンゴがいました。

フラミンゴの近くに立派な建物がありました。
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こちらはビアトリクス・ポター資料館で、ピーターラビットの作者の紹介や、蔵書などが観られるようです。入ってみたかったですが入館時間が過ぎていました…。
 参考リンク:ビアトリクス・ポター資料館

こちらは馬の厩舎。結構大きな厩舎と乗馬用のコースがあります。
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乗馬体験なんかもあるようです。ポニーもいました

この裏にはキリンもいるようでしたが、それよりも優先したい動物がいたのでそちらに向かいました。

それがこちらのコツメカワウソ。アニメのけものフレンズでも人気になったカワウソです。
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ちょうど小屋に帰る所で、ソワソワしていました。飼育員のお兄さんが扉を開けたら皆 一気に帰ってしまったw

最後にコツメカワウソをもう一枚。
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最後まで可愛い動物ばかりでした。


ということで、動物を間近に観られることや、可愛い動物の種類が多いのが特徴と言えそうな動物園となっています。もうちょっと余裕を持って早く行けば良かったという後悔もありますが、とても満足できる動物園でした。またいずれ違う季節にでも訪れたい所です。


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