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【有楽町~東京】 美術館巡りルート

今日は有楽町~東京 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。この辺は無数に見所があるので、先日からご紹介している新橋・銀座・京橋・日本橋などのスポットと併せて参考にして頂ければと思います。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした3箇所となります。また、kiiromaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

JR有楽町駅の西側には<出光美術館>があり、その周辺には帝国劇場やGOOD DESIGN Marunouchiといった施設もあります。また、国際フォーラムの地下には相田みつを美術館、丸の内ブリックスクエアには<三菱一号館美術館>、kitteにはインターメディアテク、東京駅丸の内北口には<東京ステーションギャラリー>といった感じで商業施設・公共施設に付随する形で様々なアートスポットが存在します。この辺には日比谷公園や二重橋、COTTON CLUBといった観光地もあり、外国人観光客も多い地域となります。

今日も有楽町から北上する順でご紹介していこうと思います。



まずは有楽町駅の西側にある出光美術館についてです。

<出光美術館>

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【公式サイト】
 http://idemitsu-museum.or.jp/

【鑑賞時間目安】
 1時間30分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 なし(給水コーナーあり)

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 恐らく割引の券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 不可

【特徴】
こちらはその名の通り出光が集めたコレクションを展示する美術館で、主に日本美術の企画展が行われます。日本の書画、中国・日本の陶磁器のコレクションが中心ですが西洋画(ルオーやムンクなど)も少しあり、常設では西洋画数点と陶片を観ることが出来ます。年6回行われる展示ではこの美術館のコレクションだけでなく、他の美術館から借りてきた作品も並ぶので豪華な内容になることが多々あります。特に琳派や禅画などの江戸絵画や、茶道具などの方面に強いんじゃないかな。目玉となる作品は階段/スロープのある展示ケースに展示され、じっくり見渡すことができるのも特徴です。
ここにはカフェはありませんが、9階という立地を活かして皇居が一望できるロビーがあり、給水器もあるのでそこでゆっくりできます。眺めが良いので下手なカフェより良いかもw

ということで、日本美術が好きな方には定番の美術館の1つです。眺めも良いし利便性も高いので美術館巡りでも訪れやすい所だと思います。



出光美術館の近くにはいくつかアートスポットが存在します。

まず、隣には帝国劇場があります。こちらは1911年から続く老舗の劇場で演劇やミュージカルが行われています。時間帯によっては凄い数の女性が押し寄せているので、出光美術館に行く時に大変な時もありますw 演劇好きの方は美術館で時間調整するのも良いかもしれません。

また、この近くにはGOOD DESIGN Marunouchiがあります。こちらはグッドデザイン賞の受賞作などを展示するアートスペースで、無料で観られます。1フロアなので15分くらいで観られる程度だけど、様々なアイディアが詰まったデザインばかりで、観ていて楽しくなる品が多いように思います。ガラス張りで入りやすいので、この辺を通る際に気軽に寄ることが出来ます。

有楽町駅の北口辺りに行くと国際フォーラムの地下には相田みつを美術館もあります。私は相田みつを があまり好きではないので滅多に行きませんが、企画展も行われているようなのでお好きな方はチェックしてみてください。国際フォーラム自体でも毎年アートフェアが開催されたりします。

国際フォーラムの北側のTOKIAのビルにはCOTTON CLUBというジャズクラブがあります。こちらはディナーを楽しみながらジャズ・コンサートを楽しめる所で、割と高級ですw 世界中からミュージシャンが集まって目の前で素晴らしい演奏をしてくれるので、特別な日や贈り物にも良いのではないかと思います。
こんな感じです。
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三菱一号館美術館のすぐ近くなのでセットで訪れるのがオススメです。



続いてはすっかり丸の内の定番となった三菱一号館美術館についてです。

<三菱一号館美術館>

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【公式サイト】
 https://mimt.jp/

【鑑賞時間目安】
 2時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらはかなり古い建物に見えますが、2010年にオープンした美術館で かつてこの地にあった三菱合資会社銀行部を再現して建てられました。設計は明治期に活躍したジョサイア・コンドルで、当時の設計を活かしつつ現代的な設備を備えた建物となっています。古い設計なので展示室には狭い所があったり靴の音が響くといった点もありますが、他の美術館にはないシックな佇まいで 当時の美術品がよく似合います。常設はなく(資料室みたいなのはある)、年3回の企画展でそのコレクションが紹介されます。特に西洋美術のナビ派に造形が深く、ドニやヴァロットンを推しているように思います。また、ルドンの「グラン・ブーケ」はこの美術館でも目を引くコレクションで、折々の展覧会で展示されます(割と関係なさそうな展覧会でも出てきたりします) ここの展覧会は海外の著名な美術館からの出品も多く見応えがあるものばかりなので、すっかり美術ファンの定番となった感があるかな。本当に見逃せない展示ばかりですw
ここはcafe1894という立派なカフェがあり、かつての銀行営業室を改装したクラシックな雰囲気となっています。もちろん味も良いので是非立ち寄りたい所ではありますが、それ故に大人気で大混雑しがちですw かなりの人数が待っていることもあるので、その点だけご用心。

ということで、建物良し、展示良し、カフェ良し で美術館の魅力がオールインされたような所です。さらにショッピングセンターが隣にあるし、交通の便も良いw 美術初心者の方やデートで訪れるにも最適な美術館です。



三菱一号館美術館と東京駅の間にはkitteという商業施設があり、その2階と3階にインターメディアテクがあります。ここは東京大学の学術標本の常設展示を行っている施設で、無料で観ることができます。無料とは思えないほどの品揃えで、クンストカンマー(驚異の部屋)のような趣きと言えそうです。

こちらが入り口
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今は分かりませんが、とある皇族の方が働いていたりします。

この部屋だけは撮影可能です。
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ここでジャズを蓄音機で流すイベントなども開催されるようです。

ミニ企画展も開催されているので、博物館好きの方はチェックしてみてください。




最後は東京駅構内にある東京ステーションギャラリーについてです。

<東京ステーションギャラリー>

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【公式サイト】
 http://www.ejrcf.or.jp/gallery/index.asp

【鑑賞時間目安】
 2時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは東京駅の中(改札の外)にある美術館で、企画展と東京駅についての常設(資料展示)が行われています。ここの企画展はかなり攻めていて、近現代を中心としていますが全く動向が読めませんw と言うのも日本だけでなく世界中のアートを扱い、有名所だけでなくあまり知られていない作家を発掘してきたりします。一応、駅や鉄道に関する作品のコレクションを持っているのですが、それと関係ない企画が大半じゃないかなw (たまに思い出したように東京駅や設計者の辰野金吾に関する展示をやったりします) その独特の審美眼が素晴らしく、こんな良い作家がいたのか!と驚かされることもあるので、コアな美術ファンにとっても発見が多いのではないかと思います。
ここは展示室や階段の壁が赤レンガになっているのが魅力で、歴史を感じさせます。2つの階に渡って展示されるのでボリュームもたっぷりです。最後には東京駅の歴史について学べる常設などもあるので、時間に余裕を持って行きたい所です(電車の待ち時間に…というのは勿体ない所ですw)
なお、ミュージアムショップはあるけどカフェはないので注意です。ここは駅だけあって入館やショップの支払いをsuicaで出来るのが嬉しいw 

ということで、駅の中にこんなに本格的な美術館があるのは日本ではここくらいじゃないかと思います。しかも個性的な展示をやっていて存在感のある美術館です。




この辺りは他に日比谷公園で展示やイベントが催されることもあります。紅葉の時期などは割と見所となるので、有楽町・新橋方面に行くついでに寄るのも良いと思います。

他に二重橋なども観光地化してるかな
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中に入れるわけではないので外国人観光客にはがっかりスポット扱いのようですが…w ついでに皇居周辺を散歩すると色んな施設があって楽しい所なんですけどね。
 参考記事:皇居周辺の写真 (二重橋~桜田門~国会議事堂)


こんな感じで、JR有楽町駅の西側も見所が沢山ありますので、銀座や新橋のスポットと組み合わせて効率よく周ると、充実した美術館巡りになると思います。


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【京橋~日本橋】 美術館巡りルート

今日は京橋~日本橋 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。この辺は無数に見所があるので、先日からご紹介している新橋・銀座付近から次回ご紹介予定の有楽町などのスポットと分割してご紹介して参ります。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした2箇所となります。また、kiiromaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

この辺で特に見所になるのは東京駅からもほど近い<アーティゾン美術館>(旧ブリヂストン美術館)と、三越前駅に直結している<三井記念美術館>です。また、日本橋タカシマヤと日本橋三越でも展覧会が開催されることがあり、タカシマヤの展示はクオリティ高めです。その他には たいめいけん が運営している凧の博物館や日本銀行金融研究所 貨幣博物館などもあり、橋も観光地とも言えるかな。 三越前駅から北方向にはあまり見所はないので、新橋からこの辺りまでが特に集中しているエリアだと思います。

今日も南側から北方向に向かってご紹介していきます。



まずは東京駅の地下出口からすぐの所にあるアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)についてです。

<アーティゾン美術館>

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【公式サイト】
 https://www.artizon.museum/

【鑑賞時間目安】
 2時間30分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら
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【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら
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【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加。予約制

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは2020年1月にリニューアルオープンしたばかりの美術館で、以前はブリヂストン美術館という名前でした。久留米にも石橋美術館というのがあったのですが、そこのコレクションもこちらに移管してきているので、以前よりもかなりパワーアップした感じです。この美術館で最も注意すべき点はオンラインでの事前予約制という点です。(一応、当日券もあるみたいですが確実に入れるかは分かりません…) 中はかなり広く、1階にカフェ、2階にミュージアムショップ、4~6階が展示室となっています。この記事を書いている時点ではまだ最初のお披露目展示しかやっていないので 常設と特別展の区切りはよく分かりませんが、常設と企画展で2~3の展示を並行して行うような感じになるようです。展示の傾向もまだ見えないけど、以前と同じような感じであればコレクションを活かしたものが多くなるんじゃないかな? コレクションは近代西洋絵画・日本洋画から現代アートまでが守備範囲で、質も量も圧倒的で美術の歴史を俯瞰できるような規模です。それ故にじっくり観ると2~3時間はかかりますが、外周部分には休憩できる場所もあるので マイペースで観ることができると思います。展示室も吹き抜けがあったり小部屋があったりと様々な趣向が凝らされているので、それも含めて楽しい所です。
ここのカフェはやや高級な感じのお店になって、その分 一層美味しくなりました。軽い食事メニューもあってランチにも良さそうですので、合わせて寄ってみるのをオススメします。

ということで、コレクション、施設、利便性どれを取っても素晴らしい美術館です。雰囲気も良いのでデート等にも合うと思います。予約制という点だけご注意ください。



アーティゾン美術館の少し北に日本橋タカシマヤがあり、本館8階ホールでは展覧会が開かれることがあります。デパートの展示とは思えないようなハイクオリティの内容だったりするのでスケジュールは確認しておきたい所です。建物自体が重要文化財に指定されていて建物見学ツアーなんかもあります(予約制。毎月第2金曜日 午前11時/午後3時) エレベーター扉に東郷青児のデザインがあったり、昔ながらの美意識が感じられるので買い物しながら店内を散策するのも楽しいと思います。
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日本橋タカシマヤから北東方向(橋を渡る手前)のたいめいけん の5階には 凧の博物館 という所もあります。洋食屋さんなのに何故 博物館が…??と不思議ですが創業者の凧のコレクションを展示しているようです。ここは私は行ったことがないですが、たいめいけん はこの辺でも有名な名店ですので食事のついでに寄ってみるのも良さそうです。

そして日本橋の地名になっている橋が高速道路の下に架かっています。現在の日本橋は20代目らしいですが、1911年に完成したもので重要文化財に指定されています。ちょうど明治から大正に変わる頃の洒落たデザインとなっているのが魅力で、麒麟像がシンボルマークとなっています。日本の道路はここを拠点に○kmの表記となっているらしく今は高速道路が上に走っていますが、これから10~20年かけて地下化するので、逆に今のカオスな光景は今のうちかもしれませんねw

日本橋を渡って三越前駅の付近には日本橋三越もあります。こちらも重要文化財に指定されている建物で、本館正面のライオン像と本館の1~5階の吹き抜けにある佐藤玄々の「天女(まごころ)像」も有名です。三越でも展覧会が開かれることがあり、割と誰でも親しみやすい内容が多いかな。本館と新館があってやや分かりづらいですが、ここも古くからのアートが楽しめる建物です。
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続いては三越前にある三井記念美術館についてです。

<三井記念美術館>

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【公式サイト】
 http://www.mitsui-museum.jp/

【鑑賞時間目安】
 1時間30分程度

【過去の展示】
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【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
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【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 恐らく入館できる券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 不可

【特徴】
こちらは古くからの豪商だった三井家および三井グループが所蔵している品を展示する美術館です。2005年に出来た比較的新しい美術館ですが、コレクションの内容は主に日本の古美術で国宝6件 重要文化財75件を含む4000点に及び、年に5~6回行われる企画展・特別展でテーマに沿って公開されます。展示の傾向としてはお正月辺りに国宝の円山応挙「雪松図」をメインにした展示、2~3月頃に三井家のお雛様の展示が定番で、他の季節は様々な特別展が行われます。展示室は細かく区切られていて場所によっては狭くなっているものの、コの字型の部屋に日本画が並ぶと壮観な光景となります。解説も深くて分かりやすいので、ここの展示でだいぶ日本美術に詳しくなれた気がしますw 
ここはカフェとミュージアムショップもしっかりしています。以前はここのミュージアムショップで卓上カレンダーをよく買っていました。

ということで、日本美術に強い美術館です。貴重な品も多く、美術ファンは常に動向をチェックしておきたい美術館の1つだと思います。


この三井記念美術館の近くには日本銀行もあります。辰野金吾が設計した本館は見学ツアー(事前予約制)などもあり、一度は参加してみたいです(私はまだ行ったことがありません) また、分館には貨幣をテーマにした日本銀行金融研究所 貨幣博物館もあり、そちらも見学可能です。三井記念美術館や三越などと合わせて寄ってみるのも良さそうです。


ということで、新橋からこの辺りまで ほぼ一直線上に多くのアートスポットが並んでいます。銀座線が真下に走っていることもあって移動も便利なので、アート巡りをしやすいルートです。
次回は東京駅の西側辺りをご紹介していこうと思います。




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【銀座~京橋】 美術館巡りルート

今日は銀座~京橋 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。この辺は無数に見所があるので、前回ご紹介した新橋付近から次回以降にご紹介予定の日本橋や有楽町などのスポットと分割してご紹介して参ります。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした3箇所となります。また、kiiromaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

この辺りは画廊やギャラリーが多いのですが、それらは割愛して企業ギャラリーに絞ると<ポーラ ミュージアム アネックス><LIXILギャラリー>あたりが面白い展示を行っています。LIXILギャラリーの隣には警察博物館、京橋駅辺りには<国立映画アーカイブ>など、専門博物館もいくつかあります。
それ以外のアートスポットとしては最近オープンしたGINZA SIXの中にあるインスタレーションや、アントニン・レーモンドの設計による教文館、銀座のランドマーク的な存在の和光時計台、古い建築が魅力のMUSEE GINZA_KawasakiBrandDesignなども見所になりそうです。

南から北に向かう順でご紹介していこうと思います。




まずはポーラ美術館の別館となるポーラ ミュージアム アネックスについてです。

<ポーラ ミュージアム アネックス>

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【公式サイト】
 https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/

【鑑賞時間目安】
 0時間20分程度

【過去の展示】
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【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 無し

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
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【ミュージアムショップ】
 なし

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加。無料

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは化粧品メーカーのポーラのギャラリーで、企画展のみ行われていて無料で観ることができます。ポーラは箱根にもポーラ美術館を持っているので、アネックスと呼んでいるのはその為だと思われます。しかし方向性は箱根とはだいぶ異なっていて、こちらは主に現代アートを中心とした展示が行われます。(ごく稀に箱根のコレクションの一部を展示することもあります) それほど広くない1フロアなので20~30分程度で観ることができますが、個性的な作家の展示になることが多いので予想以上に見応えがあったりします。若手育成の助成を行っているようで、それに関する若手芸術家の展示も行われ、新進気鋭の最前線を観られる感じです。
ここはミュージアムショップはありませんが、展示によってはグッズが売られることもあります。また、カフェも無いけど1つ下の階のHIGASHIYA GINZAなど良いカフェはこの辺は多いと思います。




続いては銀座の北端から少し京橋に向かった所にあるLIXILギャラリーについてです。

<LIXILギャラリー>

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【公式サイト】
 https://www.livingculture.lixil/gallery/

【鑑賞時間目安】
 0時間30分程度

【過去の展示】
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【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
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【ミュージアムショップ】
 なし

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加。無料

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらはリクシルが運営しているギャラリーで、企業再編以前はINAXのギャラリーでした。展示室は小さいながらも3つあり、建築や家具、日用品などをテーマにした展示と、陶器に関するミニ個展、現代アートの展示 と言った感じで3つのミニ展示が同時開催されています(会期によっては3つ揃わないこともあります) 特にメインの展示は割とマニアックで博物的な内容になることもあり、ミニ展示と言っても情報量が多いのが特徴かな。テーマの選び方や掘り下げ方が独特で面白いギャラリーです。先程のポーラミュージアムからもほど近いので、毎回合わせて訪れています。

このリクシルギャラリーの目の前には警察博物館もあります。最近リニューアルされて綺麗になって、中も体験型の展示が増えました。警察の活動がよく分かる展示で子供だけでなく大人も楽しめる内容となっていますので、1度は訪れてみても良いかもしれません。




もう1つ、この辺には国立の博物館もあります。

<国立映画アーカイブ>

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【公式サイト】
 https://www.nfaj.go.jp/

【鑑賞時間目安】
 2時間00分程度

【過去の展示】
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【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
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【ミュージアムショップ】
 あり(かなり小規模)

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 券種不明

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 常設は概ね可能。企画展は展示による

【特徴】
こちらは国立の博物館で、2018年3月までは東京国立近代美術館フィルムセンターでしたが独立して新しい組織となりました。その名の通り国内外の映画や映像を扱う施設となっていて、長瀬記念ホール OZUでは映画上映も行われます。勿論、名画ばかりですが映画の歴史に相当詳しくないと知らない作品が多いかも…。ここで古い名画を発見するということも多いのではないかと思います。
7階は展示室になっていて、常設と企画展がくっつくような感じで展示されています。映写機や撮影機材の歴史や、過去の名作に関する品が並び、実際に名場面を映像で観ることもできます。企画展は名優や名画を特集したものが多いかな。当時のパンフレットやポスターなども並んだりしてファンには嬉しい内容だと思います。映像をじっくり観ていると、何時間でも観ていられそうです。
ここもカフェやショップはなく若干のグッズ販売がある程度です。上映当時のグッズの展示を観た後だけに復刻が欲しいのになあ…なんて思ったりするんですけどねw
ということで、ここは映画好き(特に古い映画が好きな方)向けの施設です。



その他にkiiromaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

この辺はいくらでも見所があるのですが、特に有名なのは和光時計台でしょうか。この辺のシンボル的な存在で、1階のショーウィンドウや6階の和光ホールではアート作品が展示されることがあります。また、最近できたGINZA SIXもアートに凝っていて吹き抜けにはインスタレーションが展示されるなど、館内の様々な所に美意識が感じられます。
この辺は建築も面白いものがありますが、意外と知られていない所では教文館はアントニン・レーモンドの設計によるものです。割と普通の外見ですが、内装に時代を感じさせるものがあったりします。 教文館の中でもごく小規模な本の展示なども行われるので、立ち寄ってみるのも良いかもしれません。あとはMUSEE GINZA_KawasakiBrandDesignはギャラリーにもなっている近代建築で、90年前の佇まいを今に残しています。こちらも現代アートと建築の両面が楽しめるので面白いスポットだと思います。

と、いうことで狭い範囲に多くのスポットが点在しています。これ以外にも杉原千畝 Sempo Museumや私設の美術館など色々ありますが割愛します。前述の通り画廊なども多いので、自分なりにルートを探してみるのも楽しいかもしれません。



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【新橋~銀座】 美術館巡りルート

今日は新橋~銀座 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。この辺は無数に見所があるので、次回以降にご紹介予定の京橋や有楽町などのスポットと分割してご紹介して参ります。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした3箇所となります。また、kiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

新橋駅の近くには<パナソニック汐留美術館>があり、すぐ近くにはアドミュージアム東京と旧新橋停車場という無料で観られる2つのスポットもあります。銀座方面に向かうと、<資生堂ギャラリー><ギンザ・グラフィック・ギャラリー>、ノエビア銀座ギャラリーがあり、この3つのスポットも無料です。この辺は面白い建築物も数多くあり、特に中銀カプセルタワービル、静岡新聞のメタボリズム建築や新旧の建物が一体化した交詢ビルディングは目を引きます。その他には劇団四季 海や浜離宮恩賜庭園などもあり、飲食店の名店などを含めると紹介しきれないほど見所のあるエリアです。




まずはこの辺で一番大きなアートスポットであるパナソニック汐留美術館についてです。

<パナソニック汐留美術館>

【公式サイト】
 https://panasonic.co.jp/ls/museum/

【鑑賞時間目安】
 2時間00分程度

【過去の展示】
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【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 なし(同じ建物内にあります)

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 恐らく入館できる券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらの美術館はその名の通りパナソニックが運営していて、企業の名前と共にコロコロと名前が変わってきましたw もう変わらないだろうと思ってたら「パナソニック 汐留ミュージアム」→「パナソニック汐留美術館」になって、ちょっと分かりやすくなったかなw 企画展と小規模な常設のある美術館で、常設ではジョルジュ・ルオーの油彩やデッサンなどが数点展示されています。一方、企画展はデザイン、インテリア、建築、ルオー関連などが多く、企業の方向性やコレクションを活かした展示となる傾向だと思います。会場内は割と狭くなりがちなのが難点だけど、解説が多く初心者にも分かりやすく説明してくれるのが嬉しい点です。美術館の前で展覧会に関するVTRを流しているので、それを観てから入場すると理解しやすいと思います。また、最近では数点だけ撮影可能ということもあるので、展示の際にチェックしてみてください。
ミュージアムショップはそれほど広くはないけど、展示に関するグッズなどは十分かな。また、この美術館にはカフェはありませんが 階下や隣のビルなど周りにいくつもカフェはあります。近い所では御門通りと中央通りの交差点にある宮越コーヒーをよく使っています。

この美術館に隣接した所に旧新橋停車場があります。こちらは日本で最初の鉄道の始発駅があった場所で、無料で見学することができます。駅の遺構だけでなく2階では企画展示も行われていて、鉄道やこの辺りの歴史についての内容が多めです。パネルや模型が中心で貴重なものはそれほど出てきませんが、面白い展示が多いので是非合わせて寄りたいスポットです。
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また、同様に向かいのカレッタ汐留の地下にはアドミュージアム東京があります。こちらは日曜日がお休みなのが難点ですが、企画展・常設展ともにあり古今東西の広告について紹介しています。紙媒体だけでなく動画やオブジェのようなものまで驚くようなものが多いので、こちらも多くの人が楽しめる場所だと思います。





続いては銀座の南端辺りにある資生堂ギャラリーについてです。

<資生堂ギャラリー>

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【公式サイト】
 https://gallery.shiseido.com/jp/

【鑑賞時間目安】
 0時間20分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 同じ建物内にカフェあり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 なし

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加。無料

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは資生堂が運営するギャラリーで、日本最古の画廊と言われています。と言っても現在は絵の販売をしているわけではなく受付で簡単なアンケートに答えますが、無料で観られます。リカルド・ボフィル設計による赤い建物の地下に展示室があり、一部が吹き抜けになった天井の高い2部屋となっています。1919年にオープンしたので歴史は古いものの、企画展は最新の現代アートが中心となっていて 近年では公募展「shiseido art egg」の受賞者の展示など積極的に若手を支援しているようです。現代アートなので割と難解な内容だったりしますが、パンフレットに解説がついていることが多いのでそれを読めば意図がつかめるかなw 会場と一体化するような展示も多いので、考えるより体験して楽しむような感じだと思います。20分くらいで観られるので、銀座に行く際にはフラっと立ち寄れるスポットです。
ここは併設のカフェと言うか分かりませんが、上の階には有名な資生堂パーラーもあります。雰囲気の良いお店なので、合わせて寄ってみるのもオススメです。



続いては資生堂ギャラリーの近くにあるギンザ・グラフィック・ギャラリーについてです。

<ギンザ・グラフィック・ギャラリー>

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【公式サイト】
 http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

【鑑賞時間目安】
 0時間40分程度

【過去の展示】
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【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
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【ミュージアムショップ】
 なし(近くに関連ショップあり)

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加。無料

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは名前が長いので略してgggとも表記されるギャラリーです。ここも無料で観られますが、結構ボリュームがあって1階と地下1階の展示室に数多くの作品が並びます。内容は商業デザインに関するものが中心で、デザイナーや画家の個展もよく行われます。かなり本格的で無料とは思えないような展示ばかりなので、オススメのスポットではありますが日曜・祝日がお休みというのが難点です。ここも現代アートやデザインが好きな人は特に面白いと思います。

gggの近くにはノエビア銀座ギャラリーもあり、小規模な企画展が行われます。ここも無料でノエビア関連を中心に広告や原画展が多いかな。短時間で観ることが出来るので、ついでに寄るのも良いかと思います。




他にkiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

まず、パナソニックの近くに中銀カプセルタワービルがあります。こちらは何が凄いか写真を見れば一目瞭然です。

これが中銀カプセルタワービル。黒川紀章の設計です。
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その名の通り、カプセルが組み合わさったような独特の構造です。

また、新橋駅のすぐ近くにある静岡新聞も変わった形をしています。
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こちらは丹下健三の設計です。

この2つはいずれもメタボリズムという戦後日本の建築運動を具現化したもので、平たく言えば新陳代謝をテーマにしています。中銀のほうは何度か取り壊しの話も出ているので、今後の動向が気になる所です。
 参考記事:メタボリズムの未来都市展 (森美術館)

他に、gggのすぐ近くの交詢ビルディングも新しいビルの中に古いビルの壁面が残っていて面白い造りとなっています。gggに行ったついでに見てみるのも良さそうです。

あとはこの辺では劇団四季 海や浜離宮などが文化施設と言えそうです。劇団四季はミュージカル好きには定番かな。有名な演目は初心者にも面白いので一度は見ておいて損はないと思います。(ちゃんと日本語になってます) 浜離宮はかなり広く、池や茶屋などの見所があります。また、浜離宮からは水上バスが出ていてお台場や浅草に行くことも出来るので、それを利用して移動するのも楽しいです。地方から来た人には銀座→船移動→浅草のルートで案内すると喜ばれたりします。この辺は東京見物の定番かもしれませんね。


ということで、この辺はあちこちに見所があります。週末にアート巡りをするのであれば、土曜日のほうが良いかな。企業のギャラリーは日曜日はお休みのパターンが多いので注意です。
次回は中央通りを北上して銀座~京橋あたりをご紹介予定です。


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【六本木一丁目】 美術館巡りルート

今日は六本木一丁目 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした3箇所となります。また、kiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

この辺は六本木一丁目、溜池山王、神谷町に囲まれた所に<泉屋博古館分館><大倉集古館><菊池寛実記念 智美術館>の3つの美術館が近い距離に存在しています。また、ホテルオークラ東京 別館でも夏に展示が行われることがあります。新築されたThe Okura Tokyoの美しい和モダンのデザインも含めて、オークラは1つのアートスポットと言えるかな。他に周辺にはNHK放送博物館、気象庁気象科学館、領土・主権展示館といった専門的でちょっと変わった博物館などもあり、場所柄を感じさせます。また、六本木一丁目駅の近くにはサントリーホールもあって、月に1度程度で無料のコンサートも開催されています。

六本木一丁目駅から近い順にご紹介していこうと思います。



<泉屋博古館分館>

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【公式サイト】
 https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/

【鑑賞時間目安】
 1時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 なし(無料で飲める給水器あり)

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 休館中。例年は入場できる券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 不可

【特徴】
こちらは2021年末までリニューアル工事をしていますが、京都鹿ヶ谷の館と共に住友家が蒐集した美術品を中心に展示している美術館です。常設はなく企画展示のみで、小規模なので30分~1時間で観られる程度です。しかしコレクションは京都を含めて3000点以上あるようで、特に中国古銅器と鏡鑑は500点余りあり世界有数のコレクションとなっています。それ以外は古今の日本美術が多く、西洋絵画なども若干あります。着物、陶器、茶道具、中国絵画、青銅器、墨跡、日本画などをテーマにした内容を中心に年に3~5回くらい企画展示をやっていて、最近は夏休み頃に休館していることも多いかなw 2018年に行われた木島櫻谷展のように 世間ではあまり知られていない画家を取り上げる機会もあり、展示の傾向も変わってきているように思えます。長いリニューアル期間に入っているので、またどう変わって行くのか楽しみな美術館です。



<大倉集古館>

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【公式サイト】
 https://www.shukokan.org/

【鑑賞時間目安】
 1時間30分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 なし(ホテルにある)

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 券種不明

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 不可

【特徴】
こちらはホテルオークラの一角にある建物で、戦前の大倉財閥の創始者 大倉喜八郎が設立した日本で最初の私立美術館です。ホテルの改築に合わせて最近リニューアルされたばかりで、かなり綺麗になりました。以前は常設っぽいエリアがありましたが、リニューアル後は多分 企画展のみだと思います。(名品展と言う名の常設だった?) ここは私立美術館の先駆けだけあって、国宝3件、重要文化財13件、重要美術品44件を含む約2500点ものコレクションを持っています。大倉喜八郎の息子でホテルオークラの創業者である大倉喜七郎は 日本美術院の横山大観らを支援していた為、院展系の絵画作品に特に素晴らしいものが多いと思います。それ以外にも日本美術・中国美術を中心に幅広く取り揃えていて、先程の泉屋博古館と似た方向性なのでハシゴするのに最適です。大倉喜七郎は尺八とフルートを合わせた「オークラウロ」という楽器を作ったらしく、たまにそれに関する展示やイベントが行われるのが独特かな。 1~2階が展示室で大型作品も並んでいるのでかなり見応えのある美術館です。

この隣にThe Okura Tokyoという名前でホテルオークラがリニューアルオープンしました。
DSC06541_20190929014810311.jpg
以前の本館の雰囲気を残して和モダンの空間になっているので、カフェ・レストラン利用などで立ち寄ってみるのも良いかもしれません。むちゃくちゃ高級ですけどw 

また、ホテルオークラ東京 別館の地下にあるアスコットホールでは毎年8月頃にチャリティー展示を行っていましたが、2019年は開催されませんでした。2021年度までに別館を閉館するみたいなので、もう開催されないかもしれませんね…。別の場所でやって欲しいなあ。




続いては大倉集古館から坂を下った辺りにある菊池寛実記念 智美術館についてです。

<菊池寛実記念 智美術館>

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【公式サイト】
 https://www.musee-tomo.or.jp/

【鑑賞時間目安】
 1時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 券種不明

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 不可

【特徴】
こちらは陶器専門の美術館で、炭鉱で財を成した菊池寛実の娘である菊池智の陶器コレクションを展示しています。陶器と言っても古いものではなく、富本憲吉、八木一夫、加守田章二、藤本能道、鈴木藏、栗木達介など現代陶芸の重要な作家の品が中心となっていて、かなり斬新な印象を受けるものが多いように思います。展示室は地下にあり、静かに没頭して観ることができます。それほど広くはないので1時間くらいが目安かな。「菊池ビエンナーレ」という公募展を2年に1度行っていたりもします。
1階にはヴォワ・ラクテというレストランもあって庭を眺めながら食事ができたのですが、残念ながら2019年3月に閉店してしまいました。

こんな感じでした。
P1170524.jpg
全面ガラス張り

庭も観られて雰囲気が良くて好きでした。
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入口が分かりづらすぎたのではないかと勘ぐってしまう…。リニューアル予定のようですが2020年4月時点ではまだアナウンスはありません。

また、この美術館の隣には西洋館という大正時代に建てられた建物があります。現在でも迎賓館として使用しているらしく滅多に入ることはできません(私も入ったことはありません)が、定期的に見学会(有料)を開催しているようです。公式サイトでスケジュールを確認できるようなので、気になる方はチェックしてみてください。

ということで、陶器や現代アートが好きな方には面白い美術館です。レストラン復活や西洋館の見学などタイミングを見計らいたいかなw



他にkiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

この辺でオススメなのは六本木一丁目にほど近いサントリーホールです。ここはコンサートホールで、大きなパイプオルガンのある大ホールと、小規模な小ホールがあります。世界的な演奏会も行われるので、それを目当てに行くのも良いかと思いますが、初心者には無料コンサートも魅力的です。月1回木曜日のお昼にオルガン プロムナード コンサートというパイプオルガンを使った無料コンサートがあるので、興味がある方は公式サイトでスケジュール確認してみてください。短時間だけど本格的です。
 参考リンク:オルガン プロムナード コンサート

他にこの辺には青で示したNHK放送博物館、気象庁気象科学館、領土・主権展示館といった博物館もあります。(それ以外にもこの辺りは官庁系の博物館が結構あります) ちょっとマニアックですが、いずれも無料で観られるので、ついでに寄ってみるのも良いかもしれません。


ということで、このエリアは日本美術の美術館が連なっていて、方向性が近いのでハシゴしやすいルートだと思います。六本木と打って変わって、休日は人も少なくて静かなエリアです。



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【六本木】 美術館巡りルート

今日は六本木 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。この辺は非常に密集しているので、前回の乃木坂のルートと合わせて1つのルートと考えてください。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした3箇所となります。また、kiiromaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

六本木駅周辺には東京ミッドタウン(六本木)の中に3階の<サントリー美術館>、タワー5階のデザインハブ、1階のFUJIFILM SQUAREと3つのアートスポットがあります。一方、六本木ヒルズにも53階の<森美術館>、52階の<森アーツセンターギャラリー>があり、52階の東京シティビューでも展示が行われることがあります。他には飯倉片町方面にアクシスギャラリーなどもあって、美術館巡りの新しい聖地となっています。

まずはミッドタウンのスポットからご紹介。



<サントリー美術館>

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【公式サイト】
 https://www.suntory.co.jp/sma/

【鑑賞時間目安】
 2時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは以前は赤坂にありましたが2007年の東京ミッドタウンのオープンと共に現在の場所に移ってきました。コレクションは豊富ですが特別展・企画展のみとなっていて、年5~6回の各展示のテーマに沿って紹介されています。コレクションの多くは日本美術や中国など東洋美術ですが、それだけでなくアール・ヌーヴォーのコレクションなどもあり全部で約3000点も持っているようです。さらに他の美術館の品も出品されるので見応えのある展示ばかりで、美術ファンには定番の美術館と言えます。キュレーションも独特で、新しい発見や今まで無かった視点での展覧会が開かれる一方で 夏休み期間には子供やアート初心者にも分かりやすい体験型の展示も行われることがあります。毎回しっかりしたキャプションや音声ガイドが用意されるので理解もしやすく、サービス面でも満足度が高いと思います。また、ここは建物自体も隈研吾 氏による設計で和モダンの空間となっていて、それが作品と共に落ち着いた雰囲気を生み出しています。木材が多く使われ、ウイスキーの樽材を再生利用しているのがサントリーらしい所かも。コロナの影響で延期となりましたが、ちょうど2020年5月にリニューアルオープン予定でしたのでどのように新しくなったのか楽しみです。
併設のカフェはちょっと高めですが、お麩を使ったメニューなど和の雰囲気にあったハイクオリティの甘味を食べられます。ミュージアムショップにはコレクションの模倣品など高級な品もあったりして、こちらもセンスの良い揃えとなっています。美術館とは関係ないですが、近くには和小物のお店もあるし 和モダン好きには嬉しい施設が並んでいます。
ちなみに、ここはぐるっとパスは使えませんが、年間パスが結構お得です。毎回のように行くなら入ったほうが安くあがると思います。

サントリー美術館のある3階から和小物さんの脇から隣にビルに移り、郵便局の横を通って1つ上の階に行くとデザインハブがあります。ここは商業広告のデザインや公募展などを中心にした展示が行われる施設で、入場無料です。場所が分かりづらいこともあっていつも空いていますが、ウィットに富んだデザインに出会えるのでサントリー美術館とセットで訪れてみると良いかと思います。
 記事一覧はこちら

また、ミッドタウン1階の大通りに面した所にはFUJIFILM SQUAREがあります。こちらでは様々なミニ写真展や古い写真家のミニ回顧展などが開催されています。ここも無料で分かりやすいアートなので、ミッドタウンに寄った際には是非覗いてみてください。
 記事一覧はこちら

そしてミッドタウン裏手には檜町公園があり、クリスマスシーズンのイルミネーションを始め 様々なイベントが行われます。六本木アートナイトの会場としても使われるので、そうしたイベントのスケジュールも抑えておくと楽しみが増すと思います。(ついでに前回ご紹介した21_21 DESIGN SIGHTもここにあります)

ということで、2007年以降 一大アート拠点となった感のある東京ミッドタウンですが、サントリー美術館はその中でも特に重要な美術館です。




続いては六本木ヒルズの森美術館についてです。

<森美術館>

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【公式サイト】
 https://www.mori.art.museum/jp/

【鑑賞時間目安】
 1時間30分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 なし(下の階にカフェあり)

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは六本木ヒルズの53階にある美術館で、現代アートを中心にした特別展・企画展のみが行われます。都内でも屈指の入場者数を誇る美術館で、割と遅くまでやっていて外国人観光客もよく訪れています。展示の傾向としては国内外の現代アートのビッグネームの展示が多く、広い会場が作品と一体化しているようなこともしばしばあります。現代アートと言っても難解なだけでなく直感で面白さが伝わるような作品が多いのがここの特徴じゃないかな。先進的かつ素人にも楽しめるという素晴らしいキュレーションとなっています。展示の最後の方にはMOMプロジェクト等のミニ展示も2~3あるので、それを含めて最新のアート動向に触れることができます。
併設カフェはありませんが、エスカレーターを降りた先にカフェがあるので特に不自由はありません。また、ミュージアムショップにはポップで洒落っ気のある品が多いので、思わず買ってしまいたくなると思います。

ということで、ここは現代アート好きには必須の美術館だと思います。52階の東京シティビューとのセット券になっているので、展望台からの眺めと共にデートでも使いやすい美術館です。




続いて森美術館の下の階にある森アーツセンターギャラリーについてです。

<森アーツセンターギャラリー>

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【公式サイト】
 https://macg.roppongihills.com/jp/

【鑑賞時間目安】
 2時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
ここも特別展のみの美術館ですが、森美術館と違ってかなり幅広い展示が行われます。海外の美術館のコレクション展や有名画家の個展を開催することもあれば、漫画やアニメの展示などもよく開催されていて 会期によってガラリと雰囲気が変わります。とにかく世間の話題になるようなものばかりなので、私の中では上野の森美術館と似たような印象ですw(良くも悪くも世間の動向に敏いと言うか…w) 前述の52階のカフェとコラボすることも多く、東京シティビューとも連動することもあります。森美術館とは別料金となるけど、ハシゴしやすいので行く時は大体セットで観ています。まあ、興味無い展示の時はスルーしてますが…w 当たり外れが多いけど常に動向をチェックしておきたい美術館の1つです。

この他に森ビルの52階の東京シティビュー(展望台)では企画展が行われることがあります。ここの展望台は360度見渡せるので、森美術館に行った際には是非寄ってみることをオススメします。別料金で屋上に出ることも可能です(天候によって中止される時もあります) ちなみにここの展望台でお台場の花火を観たことがありますが、かなり下の方に見えて驚いた覚えがありますw


六本木には他に飯倉片町方面にアクシスギャラリーがあり、こちらはデザイン中心のギャラリーで無料で観られます。また、この辺に以前は期間限定でスヌーピーミュージアムもありましたが2018年に期間終了し、南町田の方に移りました。


ということで、六本木はここ10年位ですっかり美術館巡りの定番になったように思います。特にアートトライアングルと呼ばれる3館(国立新美術館、サントリー美術館、森美術館)は重要な展示が多いので、会期のタイミングを見計らって効率的に周りたい所です。



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【乃木坂】 美術館巡りルート

今日は乃木坂 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。この辺は非常に密集しているので、次回ご紹介予定の六本木周辺のスポットと分割してご紹介して参ります。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした3箇所となります。また、kiiromaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

乃木坂駅周辺には<国立新美術館><TOTOギャラリー・間>が駅前にあり、少し青山一丁目方向に進むと旧乃木邸と乃木神社があります。また、六本木方向に行くとミッドタウンの付近に<21_21 DESIGN SIGHT>があり、それぞれ異なる分野の展示が行われます。(ミッドタウンのスポットについては次回ご紹介予定)





まずはこの辺で最も大きな国立新美術館についてです。

<国立新美術館>

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【公式サイト】
 https://www.nact.jp/

【鑑賞時間目安】
 2時間30分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 恐らく割引の券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは2007年に開館した比較的新しい施設で、日本最大の国立美術館となっています。東京の他の国立美術館と違って常設がなく特別展・企画展のみとなっていて、1~3階で複数の展示が同時並行で行われています。企画展・特別展の傾向としてはかなり幅広く、伝統的な美術から現代アート、海外の美術館展や個展といった感じで割と何でもやってるイメージです。大規模展もあれば小規模もあって、本当に様々です。公募展も熱心に開催されていて、東京都美術館を大きくしたような美術館かな。建物はガラス張りでうねるような見た目が斬新で、設計は黒川紀章 氏となっています。そのインパクトの為か『君の名は』をはじめとした各メディアにも登場してくるので、新しい割には一般的にもかなり認知度が高いように思います。
展示だけでなく、「六本木アート・トライアングル」と呼ばれる3館で毎年行われる六本木アートナイトにも参加していて、その時は夜通しでイベントも開催されたりします。このイベントは開催時期が何度か変わっているのでスケジュールは要注意ですが、無料でアート初心者でも楽しめる内容になることが多いので、アートにこれから触れてみたいという方向けです。
カフェも地下1階~3階まで各フロアにあるので、気分と用途に合わせて使い分けることが出来ると思います。3階はポールボキューズのお店なのでちょっと高いですが、その分美味しいです。

ということで、美術ファンにはすっかり定番の美術館になった感じかな。展示室はやや無機質だけど、広いので混雑感が薄まってくれるのは有り難いw 東京でも特に注目の展示が行われるので、常に展示スケジュールをチェックしておきたい美術館です。





続いては建築好きにオススメのTOTOギャラリー・間についてです。

<TOTOギャラリー・間>

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【公式サイト】
 https://jp.toto.com/gallerma/

【鑑賞時間目安】
 1時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加。無料

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらはTOTOが運営している建築とデザイン専門のギャラリーで、読み方は「ギャラリー ま」となります。ちょっと変わった名前ですが、「間」という日本特有の概念を表していて、そのコンセプトを感じさせる機会もあったりします。ここも企画展のみで、傾向としては現在進行系の著名な建築家の個展が多いように思います。模型や写真を使ってコンセプトを説明してくれたりするので、建築に疎い人でも楽しめることが多いんじゃないかな。たまに全然理解できないような難解な展示もありますが…w ここは3階と4階が展示室で、途中に屋上部分に出て鑑賞する箇所があります。そこに小さな建物のようなものが置かれたり、割と体験型のような要素もあって、無料とは思えないほどのしっかりした展示ばかりです。撮影可能なことも多いので、実際の建築物のようにどの角度から観ると最も美しいかを探しながら観るのが私の楽しみ方です。 一方、難点としては展覧会の合間に休館してる期間が長いw たまにスケジュールも変わるので、要注意です。
また、ここの2階には建築関連の本が充実した本屋さん兼ミュージアムショップもあります。建築好きの方には特に面白いお店だと思いますので、展示の後に寄ってみるのをオススメします。

ということで、無料とは思えないほど本格的な建築展を観ることができます。ただし、いつもやってるとは限らないのでスケジュールに注意です。




今日はもう1つ、ミッドタウンの脇にある21_21 DESIGN SIGHTについてご紹介しておきます。

<21_21 DESIGN SIGHT>

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【公式サイト】
 http://www.2121designsight.jp/

【鑑賞時間目安】
 1時間30分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】

 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは主にデザインをテーマにした展示を行う美術館で、読み方は「トゥーワン トゥーワン デザイン サイト」となります。ディレクターに三宅一生 氏、グラフィックデザイナーに佐藤卓 氏といった日本を代表するデザイナーが名を連ねていて、企画展では彼らのデザインや、彼らと親交のあった田中一光 氏のデザインがよく出品されます。勿論、それだけでなく古今東西の様々なデザインを取り上げていて、独特なディレクションで展示されます。会場のデザインも凝っていて、打ちっぱなしコンクリートの会場を縦横無尽に作品が置かれることもしばしばです。
建物自体も魅力で、設計は安藤忠雄 氏によるものです。メイン会場は地下、ギャラリー3は無料で別館のような感じとなっていて、以前はカンビアーノというレストランもありました(2016年に閉店してギャラリー3になった)幾何学的で無駄の少ない造りで日本一長い複層ガラスや大きな屋根に三宅一生の「1枚の布」のコンセプトを盛り込んでいます。見た目も斬新なので、詳しいことを知らなくても楽しめそうです。
1階のミュージアムショップは面白いデザインの商品が並んでいることもあるので、それも楽しみの1つかな。併設カフェは無くなってしまいましたが、隣接のミッドタウンに沢山あるので問題ないと思います。この辺は遊歩道になっていて、クリスマスの時期にはライトアップもされるので、そうした時期に訪れてみると楽しみも増えそうです。

ということで、こちらはデザイン中心のアートスポットです。子供向けの展示も行われるので親子連れの方にもオススメです。



他にkiiromaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

乃木坂で観ておきたいのは、旧乃木邸と乃木神社で、いずれもこの地の地名の由来となった乃木希典に関するスポットです。乃木希典は明治時代に活躍した陸軍大将で、特に日露戦争の功績が有名でしょうか。明治時代の軍人が神様になった例が他にあるのか分かりませんが、明治天皇が亡くなった際に殉死したことで世論が後押ししたようです。旧乃木邸は夫妻が自刃した場所で、一帯は小さな公園になっています。

こんな感じで平屋に見えるけど2階建てです。
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意外と質素なお家(自分で設計した)で中にも入れないので10分もあれば観終わりますが、年に3回ほど内部公開されるのでその時を狙っていくと良さそうです。
 参考記事:旧乃木邸の写真

ということで、乃木坂~六本木は上野と並ぶアートスポットに成長して様々な施設があります。特に国立新美術館は外せないポイントで、そこを起点にルートを組む感じになると思います。 次回はすぐ隣の六本木のルートをご紹介予定です。




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【信濃町・外苑前】 美術館巡りルート

今日は信濃町・外苑前 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした2箇所となります。また、kiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

信濃町の駅の近くには北側に佐藤美術館、南側に<聖徳記念絵画館>があり、東方向(四谷)に向かうと迎賓館赤坂離宮があります。絵画館から南方向(青山一丁目/外苑前)に向かうと神宮外苑いちょう並木があり、近くには新しくできた日本オリンピックミュージアムなどもあります。外苑前駅の周辺には<ワタリウム美術館>、青山一丁目駅付近の在日カナダ大使館の地下には高円宮記念ギャラリーといった感じで、ややバラけてアートスポットが点在するエリアです。



まずはこの辺で特に目立つ聖徳記念絵画館についてです。

<聖徳記念絵画館>

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【公式サイト】
 http://www.meijijingugaien.jp/art-culture/seitoku-gallery/

【鑑賞時間目安】
 1時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 常設のみ(企画展もあるけどごく小規模)

【併設のカフェ】
 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 なし

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 不可

【特徴】
こちらは明治天皇・昭憲皇太后の功績を題材に当時の画家たちが描いた80点ほどの壁画がズラりと並んで展示されている施設です。それぞれが縦3m×横2.5~2.7mという大画面で、年代を追って明治維新やその後の日本の発展を目にすることができます。展示は一応は企画展もありますが、一部に資料的なものがある程度なので、まあオマケみたいなw メインは常設されている壁画で、ここでしか観ることができません。正面から入って右半分が日本画、左半分が西洋画で名だたる画家たちが手掛けています。絵としてはあまり個性を出していない気がしますが、一目で渾身の作であるのが見て取れる圧巻の作品ばかりです。
また、建物もこの辺のシンボルのようになっていて、国道246号から銀杏並木越しに観る風景は特に有名だと思います。歴史的建造物で見栄えも良いのですが、冷房が無くて真夏に行った時に汗だくになったことがありますw(今はどうなっているか分かりませんが、それ以来 夏場は避けるようになりました) 秋になるとイチョウが色づき、周囲では いちょう祭も開催されるので、その頃がベストシーズンではないかと思います。

こちらが銀杏並木
DSC02743.jpg
絵画館の南側(青山一丁目/外苑前方面)に並んでいます。この時期はいつも凄い混雑になりますが、非常に美しい光景です。

と言うことで、建物や景観も併せて楽しめる施設だと思います。巨匠たちの競作も観られるので、美術ファンは一度は訪れておきたい場所ではないでしょうか。



信濃町駅の近くには他にもいくつか見所があります。

まず、信濃町駅の北側にある佐藤美術館ですが、こちらは国内外の学生への奨学援助を目的としているので、学生やスカラシップの展示が行われています。有名な美術大学の展示も行われるので、若い才能が見つかるかも知れません。

信濃町から東方向に向かうと、四ツ谷駅との中間あたりに迎賓館赤坂離宮があります。元々は東宮御所として建てられ、様々な公館を歴て1974年から迎賓館として使われるようになりました。以前はここを見学する為にはハガキで応募→抽選という狭き門(しかも期間が決まっていた)でしたが、2016年からは予約なしで通年で観られるようになりました。ただし、公用される日などは勿論入れませんので、公式サイトでのスケジュール確認は必須です。

正面から観るとこんな感じ
DSC04298.jpg
外観は撮影でき、内観は撮影できませんが豪華な内装を楽しめます。一応、企画展もやっていることもあり迎賓館にまつわる品が並びます。

館内で飲食する所はありませんが、前庭にキッチンカーが来ることもあります。
DSC04301.jpg
運が良ければ迎賓館を愛でながらアフタヌーンティーを楽しむことができます。

ここも一度は訪れてみたいスポットではないでしょうか。
 参考記事:片山東熊 迎賓館赤坂離宮(外観の写真 2018年9月)

他に、絵画館のすぐ近くにオリンピックの為の新国立競技場が完成しましたが、その脇には日本オリンピックミュージアムという新しい博物館も出来ました。てっきり以前にこの辺にあった秩父宮記念スポーツ博物館のリニューアルかと思っていましたが別物のようで、中は体験型多めの施設のようです。まだここには行ったことがないので、いずれ足を運んでみたいと思います。




続いては少し離れて外苑前駅辺りにあるワタリウム美術館についてです。

<ワタリウム美術館>

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【公式サイト】
 http://www.watarium.co.jp/

【鑑賞時間目安】
 1時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
ここは現在進行系の現代アートをメインとする美術館で、2~4階で企画展のみが行われます。会場そのものを作品に取り込むような大胆な展示になることも多々あり、いつも個性的で刺激的な展示をやっています。中には難解でよく分からないこともありますが、感覚で楽しめるような傾向があるかな。撮影OKの割合も高いので、写真を撮ったりしながら自分なりに解釈して自由に観るのが私の楽しみ方です。そしてここはミュージアムショップが群を抜いて充実していて、1階と地下1階で様々な品を取り扱っています。特に地下の書庫は壮観で、半地下にあるカフェからそれを眺めながらお茶をするのも楽しいです。
また、毎週水曜日は21時までだったりとサービス面も気に入っていて、私は専ら水曜日の会社帰りに寄っています。夜は空いていて静かに観られるのも嬉しい。現代アートが好きな方にオススメの美術館です。

他にワタリウム美術館からは1駅隣の青山一丁目になりますが、在日カナダ大使館の地下には高円宮記念ギャラリーがあります。小規模なもののカナダのアーティストや文化を紹介する展示が行われ、無料で観ることができます。青山一丁目から銀杏並木や絵画館に行く際などに立ち寄ってみるのも良いかと思います。


ということで、このエリアは分散している感じではありますが以前ご紹介した表参道のルートや乃木坂、六本木の美術館(後日ご紹介予定)とも組み合わせやすい場所にあるので、様々な施設とハシゴしやすいと思います。



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【竹橋・九段下】 美術館巡りルート

今日は竹橋・九段下 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした2箇所となります。また、kiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

この辺に行くのはもっぱら<東京国立近代美術館>の展示を観に行く時で、展示の内容次第では<三の丸尚蔵館>に行くこともあります。東京国立近代美術館の裏手には国立公文書館と科学技術館があり、その周辺は北の丸公園となっています。そのまま公園内を九段下方面に歩くと日本武道館があり、九段下の前には昭和館もあります。さらに千鳥ヶ淵を抜けると小川美術館もありますが、そこまで行くと歩きではツラい距離となってきます。

先に赤で示した美術館からご紹介してまいります。



まずは東京国立近代美術館。長らく愛された工芸館が金沢へ移転となり、本館だけとなりました。

<東京国立近代美術館>

P1120803.jpg

【公式サイト】
 https://www.momat.go.jp/

【鑑賞時間目安】
 3時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 恐らく割引の券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による

【特徴】
こちらは日本国内の近現代の作家のコレクションを中心とした国立美術館で、古代~明治時代頃が中心の東博や 西洋作家が中心の西洋美とは一部が被っていますが概ね棲み分けされた方向性となっています。長らく本館と工芸館の2館体制(2018年までは京橋のフィルムセンターも入れて3館体制)でしたが、工芸館は2020年2月28日で東京での活動を終了し、2020年夏からは金沢市に移転して国立工芸館となるようです。ここの特別展の傾向としては国内外の近代絵画展(特に個展)や建築、映像に関する展示が多めで、割と美術ファン向けの内容になっているように思います。たまに横山大観展やゴーギャン展みたいな派手な展示もありますが、それよりは世の中には知られていない作家の紹介に力が入っているんじゃないかな。そのため目新しい展示になりがちで楽しめます。 一方、ここの常設もかなりの質・量で、13000点を超えるコレクションの中から年に3回くらい入れ替えて200点程度が展示されています。ここも15年くらい通っても観たことがない作品がまだまだ出てくる…w 4階にハイライト、明治~大正~昭和初期あたりの絵画があり、3階は珍しい戦時中の絵画作品、戦後絵画、写真、日本画の名品コーナーがあります。2階は一部が企画展になることがあり、時期によって内容がガラリと変わります。それ以外の部分は現代アートで、絵画だけでなく立体作品や映像も展示されていることが多いです。

ここのミュージアムショップは品揃えもよく洒落た雰囲気となっています。また、レストラン/カフェもありますが土日に貸し切りになることも よくあるので注意が必要です。この辺は他に竹橋駅の駅ビルくらいしか飲食できる所がないのがツラい所…。

ということで、美術ファンにはここもお馴染みの美術館だと思います。工芸館が無くなったのが残念ですが、それでも十分過ぎるボリュームなので たっぷりスケジュールを取って行くことをオススメします。




続いて皇居の中にある三の丸尚蔵館についてです

<三の丸尚蔵館>

P1140881.jpg

【公式サイト】
 https://www.kunaicho.go.jp/event/sannomaru/sannomaru.html

【鑑賞時間目安】
 0時間20分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展のみ

【併設のカフェ】
 なし

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 不参加。無料

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 不可

【特徴】
こちらは皇居内の大手町との中間くらいにある施設で、小さい建物なのでじっくり観ても30分もかからないと思います。しかしここは凄いコレクションを所有していて、皇室に代々受け継がれた絵画・書・工芸品が約9800点もあるようです。皇室の行事に関する品もあれば献上された美術品もあって、近年特に名が上がっているのは伊藤若冲の「動植綵絵」かな。まあ、持っているけど展示には滅多に出てきませんが…w 展示スケジュールがあまり先々まで公表されないので、何が出るか常にチェックしないと分からないのがツラいw 

ここは皇居内なので周りに飲食できる所はなく、遮蔽物も少ないので夏は割と過酷な環境になります。それ以外の季節は気持ちの良く散歩できるので、大手町から竹橋に抜ける感じで行くのも良いかもしれません。

ということで、無料とは思えないほどのコレクションが観られることがあるけど展示室は極小規模という施設です。東近美の工芸館が無くなったので、ここに寄る機会が増えそうだな…。

ちなみに毎年 桜と紅葉の時期になると皇居乾通りが一般公開されます(2020年の桜は中止になりました) 何度か行きましたが、かなり並んだ上に人でギッシリ埋め尽くされ、それほど桜は多くない…という感じですw まあ桜を観るというよりは滅多に入れない皇居に入れるほうに価値がありますね。




他にkiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

まず東近美の脇の坂を昇っていくと、隣に国立公文書館があります。ここは大まかに言えば公文書の図書館みたいな所で日曜日がお休みですが、定期的に企画展が行われていて古い時代の書物などが展示されます。結構面白そうな企画が多いので、東近美のついでに寄ってみるのも良いかも知れません。

国立公文書館の北側には科学技術館もあります。映画『シン・ゴジラ』で最終決戦の指揮をしていた場所としても有名かなw やや子供向けの科学館といった感じで、体験型の展示が多めとなっています。3Dドームシアターでの番組上映や実験ショーなどもやっているようなので、訪れる前にイベントスケジュールを確認すると一層楽しめるのではないかと思います。

そして、この辺りは北の丸公園となっています。
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池や広場もあってちょっとしたピクニック気分になれます。

北の丸公園を抜けると日本武道館に行くことができます。
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武道館のライブまでの時間を美術館でのんびり過ごすってのも良いプランです。

武道館の坂を下ると九段下駅の近くに昭和館もあります。ここは戦時中の暮らしなどを伝える所で当時の品や映像などが展示されています。定期的に企画展も開催されているので、結構見応えがあると思います。
武道館のすぐ近くには靖国神社、坂の上に行くと桜の名所の千鳥ヶ淵があります。千鳥ヶ淵の辺りは以前は山種美術館もありましたが現在は恵比寿に移転していて、今は小川美術館があるくらいかな。小川美術館は小さい施設で有元利夫の作品を始めとしたコレクションを持ち、企画展のみ開催しています。お休みが多いのか、いつ行っても休館で入ったことは無いですが いずれ訪れてみたい美術館です。


ということで、北の丸公園を中心に様々な施設が点在しています。公園内は気持ちの良いところなので、美術館巡りと共にウォーキングもおすすめです。神保町まで歩いて古書街巡りも兼ねる欲張りなルートも楽しいエリアです。



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【両国】 美術館巡りルート

今日は両国 周辺のアートスポット巡りについてのご紹介です。

ご紹介するのはこちらの地図のakamaru.pngでポイントした2箇所となります。また、kiiromaru.pngaomaru.pngで示した周辺で見どころになりそうな場所についてもご紹介していきます。

このエリアに行くのは基本的に<江戸東京博物館>の展示を観に行く時です。そこから東に進むと<すみだ北斎美術館>があり、お互いに似た方向性の美術館なのでハシゴしやすいと思います。また、両国は相撲の街であるため 国技館に隣接した相撲博物館もあります。さらにその北には旧安田庭園と刀剣博物館があり、その東側に都立横網町公園や東京都復興記念館もあります。両国駅の逆側(南側)にはあまりそうした施設はありませんが、忠臣蔵の吉良邸(討ち入りされた家)の跡地である本所松坂町公園や両国花火資料館といった小規模な見所もあります。

主旨は美術館巡りなので、先に赤で示した2つの美術館・博物館をご紹介して行こうと思います。



まずはこのエリアのメインとなる江戸東京博物館についてです。

<江戸東京博物館>

DSC03221.jpg

【公式サイト】
 https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/

【鑑賞時間目安】
 3時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 あり

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
 記事一覧はこちら

【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 恐らく割引の券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による。常設はルールを守れば可能

【特徴】
こちらは江戸時代~昭和頃の江戸/東京の文化をテーマにした博物館で、1階が特別展 5~6階が常設展となっています。じゃあ2~4階は何なの?って話ですが、サムネイルの写真でお解りかと思いますが、宙に浮くような感じとなっていますw 建物の設計者は菊竹清訓で、ちょっと今では考えられないくらいの豪勢かつ巨大な建築物となっていて圧倒的な存在感があります。中も豪華で、建物の中に街があるような…w バブル絶頂期に建てられた為、維持費などもかかるらしく何度か政治の場でも槍玉に挙げられてはいますが 最近は訪日外国人客に好評のようで、年々外国人客が増えてきているように感じます(今年は来ないでしょうけど…) 特別展の傾向としては江戸時代の美術関連のものが多いですが、NHK大河ドラマに関係する展示や たまに江戸と全く関係ない外国の宝物展もあったりします。本格派の展示になるのが大半なので、年間スケジュールは常にチェックしておきたいところです。一方、ここは常設がべらぼうに凄い所で、橋が掛かっていたり芝居小屋が建っていたりとスケールがでかいw かなり広いので特別展よりも観るのに時間がかかります。展示品自体は資料と当時の品が交じる感じで、模造品も結構ありますが内容がマニアックで面白かったりします。江戸時代の年収と使いみちだったり、食べ物はどんなものだったか?だったり、遊女の1日だったり… 昔の暮らしや風習などがリアルに感じられるような展示となっていて思わず引き込まれます。いつ観ても内容が変わらないコーナーもありますが、こまめに変わっているコーナーもあるので、飽きません。企画展示も行われているので、特別展を観に行く際は常設も併せて観ることをオススメします。

ということで、美術もあれば博物的な要素もあって歴史が身近に感じられるスポットです。外国人にも人気で、日本人も日本の歴史の面白さを再発見できるのではないかと思います。





続いては葛飾北斎を専門に扱う すみだ北斎美術館についてです。

<すみだ北斎美術館>

DSC04896.jpg

【公式サイト】
 https://hokusai-museum.jp/

【鑑賞時間目安】
 2時間00分程度

【過去の展示】
 記事一覧はこちら

【企画展・常設】
 企画展・常設ともにあり

【併設のカフェ】
 なし(休憩スペースはある)

【近くのカフェ】 ※古い記事の場合、閉店/移転していることもあります
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【ミュージアムショップ】
 あり

【ぐるっとパス】 ※記事にした当時の情報です
 2020年参加 恐らく割引の券種

【館内撮影可否】 ※詳しくは館員さんにご確認ください
 展示による。常設はルールを守れば可能

【特徴】
こちらはその名の通り葛飾北斎をテーマにした美術館で、目の前の公園は葛飾北斎の生誕地となっています。2016年11月に出来たばかりで、見た目は現代美術館みたいなw 3~4階が企画展示で、4階の半分が常設となります。企画展の傾向ももちろん葛飾北斎が中心ですが、弟子や娘の作品も出てくることがあります。北斎の作品は細部までウィットに富んでいるので いくらでもじっくり観ていられますが、1時間くらいが平均的なペースかな。弟子の作品は観たことがないものが多いので目新しい感じがします。 常設はオリジナルではなくプリントしたレプリカが中心となっていて、撮影可能となっています。レプリカとはいえ葛飾北斎をダイジェスト的に紹介しているので、画風の変遷などが分かって面白く、体験コーナーや北斎のアトリエ再現などもあります。北斎が好きな方は是非一度は訪れておきたい美術館です。




その他にkiiromaru.pngで示した周辺施設とaomaru.pngで示したその他の博物館についても簡単にご紹介していきます。


両国と言えばやはり国技館で、開催日ともなれば大勢のお客さんが集まります。街中で力士を観ることも多く、川岸の方に行くと相撲部屋もあったりします。国技館に隣接して相撲博物館もあり、やはり相撲の聖地と言えるエリアです。
また、国技館の北側には旧安田庭園があります。この庭園は潮入り回遊式の大名庭園で、本庄松平氏の屋敷がありましたが明治時代に安田財閥の安田善次郎が所有したために安田庭園という名前になっています。意外とすぐ観終わるので軽い散歩程度かな。この庭園にすぐ側に2018年に刀剣博物館が代々木から引っ越してきたようで、まだそちらには行ったことがありませんが近い内に行ってみようと思います。そして旧安田庭園の北東には都立横網町公園も隣接していて、中には東京都復興記念館があります。ここは関東大震災の時に大きな被害が出た場所で、その慰霊堂と共に震災の記憶を留めるための展示を行っているようです。ここも中に入ったことはありませんが、建物自体が昭和初期の歴史的建造物となっているので、建物好きの方も興味を引くのではないかと思います。

両国駅の南側にはあまり施設はありませんが、歴史の名残がある場所が散見できるエリアで、忠臣蔵で有名な吉良邸の跡地が本所松坂町公園となっています。特に名残っぽいものはないのですが、土塀が出来てそれっぽい雰囲気になっているので、一度は観ておいても良いかも知れません。また、両国花火資料館という無料の施設もあり、隅田川には欠かせない花火の魅力を伝えています。その近くにはねずみ小僧の墓や勝海舟の生誕地なんかもあって、江戸時代と現代の繋がりが感じられると思います。


ということで、旧跡や偉人の生誕地も多いエリアだけあって江戸時代をテーマにした美術館・博物館が密集しています。お相撲さんもよく歩いているし、日本の個性が色濃い地域です。


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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。

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■2011/9/29
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■2009/10/28
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