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2021 MOMASコレクション 第3期 【埼玉県立近代美術館】

2週間ほど前に北浦和の埼玉県立近代美術館で展示を観てきました。特別展については準備中なので先に常設についてご紹介しようと思います。この展示は撮影可能だった作品の写真を使って参ります。

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【展覧名】
 2021 MOMASコレクション 第3期

【公式サイト】
 https://pref.spec.ed.jp/momas/2021momas03

【会場】埼玉県立近代美術館
【最寄】北浦和駅

【会期】2021年10月23日(土) ~ 2022年2月6日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この展示は常設展で、埼玉県立近代美術館では年4回テーマを決めて入れ替えていて、今回は2021年度の3期となってきました。3期の中でも前期・後期あったようで私が観たのは後期の内容となります。大きく分けて3つの章から構成されていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。なお、今回は撮影の際の設定を誤っていたことに気づかなかったので全体的に光が強すぎて色が薄く見えます。加工すれば良いんだけど大変なので…すみません。


<セレクション>
まずはこの美術館が誇るコレクションの中でも特に重要な西洋絵画が並ぶコーナーです。

ジャン=バティスト=カミーユ・コロー 「イタリアの想い出」
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こちらはコローが晩年に若い頃のイタリア留学を思い出して描いた作品。版画になっても独特の柔らかい空気感や優しい雰囲気が漂っているように思えます。

ジャン=バティスト=カミーユ・コロー 「砂丘にて―ハーグの森の想い出」
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こちらも版画。コローは木や森、水辺などをこよなく愛した画家で、これも森が主題になってますね。印象派の先駆けとなったのも頷ける光景です。

カミーユ・ピサロ 「エラニーの牛を追う娘」
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こちらは印象派のまとめ役だったピサロの作品。細かい点描で描いているのはだいぶ年下のスーラの影響を受けて点描を用いていた頃に制作された為です。エラニーでの田園と人々をよく題材にしていて、ここでも長閑で心温まる情景となっています。点描でもピサロの温厚な人柄がにじみ出てるようにも思える。

ポール・シニャック 「アニエールの河岸」
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こちらは新印象主義を代表するシニャックの作品ですが、ここでは割と普通の印象派っぽい感じで描かれています。この作品の次の年の第8回印象派展で分割主義を用いた作品を出しているのでその前の画風かな。静かな色調で後のシニャックの画風とはえらく違ってみえます。新印象主義の参加がきっかけで印象派展は意見が対立して終焉してしまうわけですが…。

斎藤豊作 「初冬の朝」
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こちらは大正時代の埼玉県出身の画家。パリで新印象主義などを学んだようですが、ナビ派っぽい雰囲気に思えます。横長の画面に奥へと湾曲していく川のリズムが心地よく、対比的な色使いも鮮やかなのに派手ではなく温かみを感じました。手前にいるのはヤギかな。牧歌的で可愛らしい。

モーリス・ドニ 「シャグマユリの聖母子」
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こちらはナビ派のドニの作品。子供を抱いて聖母子の見立てになっているのかな。鮮やかな衣や周りの花々など装飾的で華やいだ雰囲気も感じられます。幸せそうな絵ですね。

マルク・シャガール 「二つの花束」
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こちらはシャガールの油彩。1925年の作品とのことで、晩年のような強い色彩ではなく落ち着いたややくすんだような色合いに思えます。キュビスム的な要素もありつつまだ現実的かな。花瓶の下に人の顔らしきものがあるのが気になりますw

パブロ・ピカソ 「静物」
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こちらはピカソの1944年の作品。強烈な色彩と太い輪郭が特徴で、初期のキュビスムとは違った力強さを感じます。終戦後にピカソは、「わたしは戦争を描かなかった。…しかし当時のわたしの絵の中に戦争があることは疑いない」とも言っていたのだとか。

ポール・デルヴォー  「森」
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この美術館のコレクションの中でも特に好きなのがこちらの作品。鉄道と裸婦はデルヴォーが好んだ題材で、コラージュ的な不思議な光景となっています。妖しさと美しさがあって神秘的ですらありますね。

梅田正徳 「月苑」
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埼玉県立近代美術館は椅子のコレクションも充実していて、これはそのうちの1点。まるで花のようなデザインが何とも機知に富んでいますw 根本部分はちゃんと緑色になっているのも面白い。

梅田正徳 「Ran」
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こちらも同じ梅田正徳 氏の作品。これは蘭の花をイメージしたのかな? 有機的なフォルムが優美な印象でした。


<かぐわしき女性像>
続いては日本画の美人画のコーナー。今回は小村雪岱の作品が充実していました。他にもあったんだけど鏑木清方とか撮影できなかったw

小村雪岱 「花の影」
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再評価が進んでブレイクしそうな画家として名前が挙がる小村雪岱は川越の生まれということもあり埼玉県立近代美術館はコレクションが充実しています。細面の輪郭、つりあがった杏仁形の眼、華奢な体つきが「雪岱式美人」の特徴とのことで、この作品はそれがよく分かります。
 参考記事:小村雪岱とその時代 (埼玉県立近代美術館)

小村雪岱 「お傳地獄 傘」
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こちらは挿絵からの1枚。毒婦と呼ばれた高橋でん が、ゆすりとった金を懐にヤクザ者の恋人と相合い傘をしている所です。性格がキツそうな顔だけどスラッとした首筋に色気を感じますw 小村雪岱の作品は傘もよく出てくるかな。

小村雪岱 「深見草」
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深見草とは牡丹の古い名前です。大ぶりで見事な牡丹を細身の女性が覗き込むような仕草ですね。小村雪岱の美人は鈴木春信の美人に通じるものを感じます。

小村雪岱 「見立寒山拾得」
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こちらは小村雪岱の馴染みの芸姑をモデルに寒山拾得に見立てています。本物の寒山拾得は妖怪みたいな不気味な笑いをたたえる禅寺の僧ですが、この2人は可憐で似ても似つかないw 仲良く葉っぱに何かを書こうとしているように見えて、初々しい雰囲気がありました。

<特集:中野四郎>
この章はもはや小個展と言いるくらいの内容でした。冒頭の写真の彫刻や資料なども含めて彫刻家の中野四郎の作品が30点ほど並んでいて、撮影も可能となっていました。せっかくなので、こちらについては別記事で作者別紹介で取り上げようと思います。


ということで、今回の常設も久々に観た作品などもあって充実した内容となっていました。どういう訳かいつも特別展に比べると空いていますが、埼玉県立近代美術館に行く機会があったら是非こちらの常設も観ることをお勧めします。

おまけ;

先行でインスタに載せていた埼玉県立近代美術館の写真。


ここは建物自体も魅力があるので絵になります。


これは地下から吹き抜けを見上げて屋上を撮ったもの


こちらは目の前の北浦和公園


これは公園の裏手から撮った夕焼け


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鎌倉の写真 (2021年11月)

2ヶ月ほど前の2021年11月に鎌倉に展示を観に行ったのですが、会期を間違っていて観られなかったので鎌倉観光に切り替えて1日ぶらぶらと散歩してきました。写真も撮ってきたのでそれを使ってご紹介しようと思います。

向かったのは神奈川県立近代美術館の鎌倉別館で、鶴岡八幡宮の裏手にあるので ついでに鶴岡八幡宮を通って行きました。
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階段を登るのが大変なので今回は参拝せずw ちょっと前まではインバウンドで盛り上がっていましたがコロナのせいで今回は外国人には全く会いませんでした(アジアの方たちはいるかも) 2022年の大河ドラマは源頼朝が主人公なので、ここと頼朝の墓は一層に注目されそうです。

鎌倉全体が大河ドラマの影響で国内の観光客で混み合うのでは??と思い 早めに出かけたのですが、早く行き過ぎて仇に。この展示を観に行ったら開始3日前でしたw
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一応、この記事を書いている時点でも開催中ではあるのですが、オミクロン株が急増しているので行くのを断念…。以前この人の作品を観て非常に気になっていました。写真作品なので図録を買って済まそうと思います。
 参考記事:
  「覚醒する写真たち」 今 道子 + 佐藤時啓 Part1 今 道子「蘇生するものたち」 FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)

気を取り直して、鎌倉観光をすることにしました。ブログ休止中も含め、鎌倉は何回か行ってるので今回はあまり焦ることなく 適当にブラブラしながら江ノ島方面を目指します。
 参考記事:
  鎌倉の写真 (2013年4月)
  江ノ島の夕日 【江ノ島】
  高徳院(鎌倉大仏) と 長谷寺 【長谷】
  鶴岡八幡宮 と 頼朝の墓 【鎌倉】

まずは雪ノ下の鎌倉市鏑木清方記念美術館に寄りました
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特にメモなどは取らず気楽に観てきました。ここはその名の通り日本画家の巨匠 鏑木清方の作品を常設展示していて、粒ぞろいの美品が並んでいました。清廉な雰囲気の美人画が多い画家なので、この町によく似合います。

こちらは休憩室から見える中庭
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軽く紅葉が始まっていて一層に美しい庭となっていました。

こちらは鏑木清方のアトリエ
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凛とした雰囲気となっていて、人柄が伺えます。この美術館は人気の小町通りからも近いので、美術ファンには是非立ち寄って欲しいスポットです。

鏑木清方記念美術館から大仏まで歩こうということになり、JRの踏切を越えていきました
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ここから観る鎌倉駅はとても雰囲気が良いのですが、踏切なので立ち止まる訳にも行かずちょっと変な構図になってしまったw

こちらは鎌倉駅の北側にある古我邸。
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ここはカフェでもあるのですが、この日は結婚式で貸し切りでした。本当に間の悪いタイミングで来てしまったw また次回のお楽しみにしようと思います。
 参考リンク:古我邸

その後、鎌倉市役所や御成トンネルを通って長谷の大仏までやってきました。

この時はコロナが落ち着いていたこともあり大仏様も賑わっていました。
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最近はベタな観光地は混みすぎて近づこうとしなかったので、久々に拝んだ感じw

せっかくなので角度違いも
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普段は胎内も拝観できるのですが、コロナの影響でそれは中止となっていました。致し方なし。

こちらは大仏の裏の木々
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ちょうど紅葉も進んでいて、快晴の空に映えました。

続いては長谷寺を訪れました。
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ここも超定番のスポットだけど、この日は特に混むこともなく割と快適でした。こんなに快適に鎌倉を巡れるとは予想外

ここには大きな十一面観音像が安置されています。2021年に1300年を迎えたというのだから驚きです。
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世の中の平安を祈っておきました。いい加減終わって欲しいもんです。

展望台からの景色。鎌倉の海が一望できます。
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せっかくなのでここの食堂「海光庵」でお茶でもしようと思ったら、終わっていましたw 15時ラストオーダーって早すぎるよ…。ついてない日はとことんついてない。

段々と日が暮れてきたので、長谷から江ノ電に乗って七里ヶ浜に行くことにしました。
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この電車も一時期は満員電車みたいなことになってたけど、それほど混雑してませんでした。

七里ヶ浜に着いてしばらくしたら夕暮れになりました。
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江ノ島の南に日が落ちていきます。

実際には写真よりも赤々としていて感動的な光景です。これを観られただけで、この日の残念なことは吹き飛びましたw
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この後、江ノ島辺りのカフェバーで食事をしてからモノレールで大船に出て帰りました。


ということで、無計画だったこともあり噛み合わないところもあったけど、それほど混雑することもなく快晴の中で鎌倉散歩ができました。コロナ禍で外出も少なかったので紅葉を観ながらの散策は非常に心に残るものとなりました。またしばらく我慢の時期が来そうな予感ですが、いずれ落ち着くと思うのでその際は参考にして頂ければと思います。



おまけ:
インスタで先行で載せた写真をいくつかご紹介

こちらは2009年に撮った鶴岡八幡宮の写真の再掲


こちらは鏑木清方のアトリエ

ちょっと明暗を強くしてるので先程の写真よりも実際の光景に近いかも

こちらは古我邸のアップ

鎌倉三大洋館の1つとなっています。残り2つは以前行ったのに写真が見当たらず…

こちらは鎌倉市役所の近くの御成トンネル

千と千尋みたいな異世界感があって好きです。


引き続き、インスタもよろしくおねがいします。
 https://www.instagram.com/artanuki/


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没後70年 吉田博展 【川越市立美術館】

先日ご紹介した山崎美術館を観た後、川越市立美術館で「没後70年 吉田博展」を観てきました。この展示は既に終了していますが、今後の参考として記事に残しておこうと思います。

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【展覧名】
 没後70年 吉田博展

【公式サイト】
 https://yoshida-exhn.jp/
 https://www.city.kawagoe.saitama.jp/artmuseum/tokubetutenji/toku-kako/bijutsu12021fall.html

【会場】川越市立美術館
【最寄】本川越駅・川越市駅・川越駅

【会期】2021年10月23日(土)~11月28日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
会期末頃に行ったのですが特に混むこともなく快適に鑑賞できました。

さて、この展示は明治時代から昭和にかけて油彩と版画で活躍した吉田博の没後70年を記念した回顧展となっています。吉田博については昨年にも上野の東京都美術館で個展が開催されていたのですが、私はコロナを警戒して行けませんでしたので、落ち着いていたこの時期のこちらに足を運びました。展示は時系列に沿っていて、経歴については以前の記事にまとめた通りですので下記の記事などを参照頂ければと思いますが、この展示でも初期から晩年まで代表作が並んでいて期待通りの内容でした。(同時期にSOMPO美術館で川瀬巴水展も観ていたので改めて比較して観ることもできた) 各章ごとに簡単に趣旨と気に入った作品を挙げて行こうと思います。
 参考記事:
  《吉田博》 作者別紹介
  生誕140年 吉田博展 山と水の風景 (東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)


<プロローグ>
まずは渡米の頃のコーナーです。吉田博が大正14年に木版を始めるまでの作品が並んでいました。

1 吉田博 「雲井桜」
こちらは1899年にデトロイト美術館で中川八郎との2人展を開催した際に、唯一 同館が買い上げた「メモリーズオブジャパン」と同じ構図の作品です。満開の桜の下に女性が三人仲良く話している様子で、背景に薄い雲がかった月が描かれています。柔らかい色彩表現となっていて、叙情的な雰囲気がありました。確かにこれは日本らしいので外国人に受けそうな感じ。

3 吉田博 「渓流」
こちらは第4回文展の出品作で、赤茶のゴツゴツした岩山の渓流が描かれています。油彩ならではの深い色彩で、滑らかな水面と飛沫の動きを見事にとらえています。写実性が高くダイナミックな印象を受けました。

5 吉田博 「明治神宮の神苑」
こちらは初の版画作品で、まるで掛け軸のように見えます。版元の渡邊庄三郎との初作でもあり、俯瞰するような角度で明治神宮を描いています。色は少なめに思えますが初めての版画とは思えない完成度でした。


<第1章 || それはアメリカから始まった>
続いては海外を描いた作品のコーナーです。吉田博は3度目の渡米の際は絵が売れず、売れたのは震災で焼け残った渡邊庄三郎の版画だったようです。そこで自ら版元となることを思いつき、大正14年に帰国して彫師と摺師を雇い、私家版の刊行に乗り出し米国シリーズを完成させました。

10 吉田博 「グランドキャニオン」
こちらはグランドキャニオンを俯瞰するような構図の風景画で、地層のようにいくつもの色が使われています。明暗の付け方は水彩のように見えるかな。吉田博はグランドキャニオンに感銘を受けて9日間滞在して写生を重ねたようです。

この後は欧州シリーズが並んでいました。

24 吉田博 「ヴェニスの運河」
こちらはヴェネツィアの運河を行き交うゴンドラを描いた作品で、船着き場や建物も描かれています。割と写実的で、活気が伝わってくるようで、水面の表現が独特で面白く思えました。

22,23 吉田博 「スフィンクス」「スフィンクスの夜」
こちらは同じ構図の作品で、スフィンクスを横から見た構図で手前にラクダに乗った人達の姿もあります。色の違いで昼と夜を表現し、夜は特に神秘的な雰囲気となっていました。吉田博はこうした同じ構図で時間帯の違う作品をいくつか残しています。


<第2章 || 奇跡の1926年>
続いては代表作が生まれた1926年のコーナーです。吉田博の版画は30数度の摺りを重ね、時には自らが彫りと摺りを手掛けて、それを理解していたようです。そのこだわりぶりが垣間見られる作品が並んでいました。

25 吉田博 「劒山の朝」 ★こちらで観られます
こちらは今回のポスターにもなった作品で、朝日で赤く染まる山々を背景に手前にテントがあり朝食の支度をしている様子が描かれています。手前は割と粗い摺りで、奥行きを演出しているようで輪郭や色面の使い方も見事です。この作品も含めて日本アルプス十二題は割とデフォルメされているのを感じるかな。めっちゃ細かい表現もあるものの、輪郭と色面をよく使っているように思えました。

他にも渡邊庄三郎画廊のもとで制作し関東大震災で大半が失われた「帆船」の私家版と同じ構図のシリーズや版木、写生帖なども展示されていました。


<第3章 || 特大版への挑戦>
吉田博は1926年に山桜の希少な大木が売りに出されていると知り、特大版の構想を得て1928年までに6点を制作しました。長辺が70cmを超える大画面で、その大きさを目の当たりにできる作品が並んでいました。

47 吉田博 「朝日 冨士拾景」
こちらは富士山に朝日が当たる様子を背景に、手前の水辺や木々はまだ暗く描かれている作品。柔らかい陰影で油彩のようにすら見え、神々しい雰囲気となっています。版木と紙の収縮率の違いに対応できず摺りに大いに苦労したという逸話があるようで、近くに版木も展示されていました。そんな苦労の跡が分からないくらいの仕上がりで、流石の徹底ぶりです。

この辺には雲海など大きなサイズならではの見栄えのする作品が並んでいました。


<第4章 || 富士を描く>
続いては1914年の夏に1ヶ月ほど滞在した富士山のコーナーです。8合目に留まり好天の日は毎朝 頂上を目指していたほどだったそうで、そうした眺めを描いた作品などが並んでいました。

52 吉田博 「御来光」 ★こちらで観られます
こちらは雲の平原の彼方からオレンジの太陽が浮かぼうとする瞬間を描いた作品です。手前の岩山に山を登る人々の姿があり、笠をかぶって一生懸命登る姿と雄大で神々しい光景が対照的に見えました。

54 吉田博 「船津」
手前に民家、奥に富士山、軒先で馬が水を飲んでいる光景を描いた作品です。家の屋根の連なりと富士山が呼応しているようで、のんびりした雰囲気の中に構図の妙を感じました。


<第5章 || TOKIO を描く>
こちらは東京拾二題が並ぶコーナーです。吉田博はホイッスラーを私淑して連作を作ったようで、隅田川はテムズ河景を想起させるとのことです。

67 吉田博 「亀井戸」
こちらは歌川広重の「名所江戸百景 亀井戸天神境内」とほぼ同じ構図で太鼓橋を渡る人々と、それを覆う手前の藤の花が描かれた作品です。88回もの摺りで表現しているそうで、太鼓橋は水に写って円を描くように表現されています。人の顔などは描いていないものの、色が細やかで情感溢れる光景となっていました。

72 吉田博 「神樂坂通 雨後の夜」 ★こちらで観られます
こちらは夜の店先を描いた作品で、雨の後なので手前の道にお店の光が反射しています。その光の歪んだ感じが何とも神秘的で、店先の女性と相まって優美な雰囲気も感じられました。これは今回の展示でも特にお気に入りの1枚。


<第6章 || 親密な景色/人や花鳥へのまなざし>
続いては動物や子供、風景など様々な画題のコーナー。

78 吉田博 「きばたん あうむ」 ★こちらで観られます
こちらは大きな白い鸚鵡を描いた作品で、実物大くらいあるんじゃないかな。空摺りを多く用いていて、フワッとした羽の表現となっています。彫師では形にできず自ら彫るしかない表現もあるとして例に挙げたのが鸚鵡の羽だったそうで、その質感へのこだわりが遺憾なく発揮されているのがよく分かりました。

91 吉田博 「秋之銀杏」
こちらは縦長の画面で、左に大きな黄色いイチョウがそびえ立つように描かれています。中央辺りに赤い屋根の小屋のようなものがあり、その前でしゃがんで犬と遊ぶ人の姿もあり、のんびりとした雰囲気です。秋らしい澄んだ空気感で郷愁を誘うものがありました。


<第7章 || 日本各地の風景Ⅰ 1926-1930>
続いては日本各地の風景を描いた1920年代後半のコーナーです。

98 99 吉田博 「姫路城」「姫路城 夕」
こちらは姫路城を見上げるように描かれた作品で、手前に草原が描かれています。立派なお城ですが何処か物悲しい雰囲気があり、特に夕景のほうは儚さすら感じられました。

109 吉田博 「駒ケ岳山頂より」
こちらは山頂から雲海越しに富士山の山頂が見えている光景を描いた作品です。沸き立つ雲のダイナミックな雰囲気が登山家ならではの視点かな。吉田博の山への愛が感じられる作品でした。


<第8章 || 印度と東南アジア 1931-1932>
続いては1930年に長男とともに4度目の外遊に出たときの光景を描いた作品のコーナーです。インドに行く途中に見た光景などが並んでいました。

122 吉田博 「ヴィクトリヤ メモリヤル」
こちらは真っ赤に染まる背景にドーム型の屋根の建物が水面に写っている様子が描かれています。威厳がありつつ静かな情感があり、逆光だけど微妙な明暗で表現されていていました。旅情を掻き立てられて実際に観てみたくなりますw

この辺はやはり山の絵が多かったかな。外国に行っても山が大好きw タージマハルを描いた代表作などもありました。

136 吉田博 「マデュラの神殿」
こちらは恐らく南インドのマデュライのミーナークシ寺院の内部を描いた作品。千柱堂というところで巨大な神像のようなものやレリーフが並び、その下に床に座っている参拝者の男たちの姿があります。中央下には陽光が差し込み、そこに立つ女性が一際目を引きました。この作品も強い明暗だけど緻密に表現されているのが吉田博ならではの魅力でした。


<第9章 || 日本各地の風景Ⅱ 1933-1935>
続いては関西と桜を描いたシリーズが並ぶコーナーです。

150 吉田博 「金閣」
池越しに観た金閣寺を描いた作品ですが、金ピカではなく淡い色彩で手前の水面に反射して静けさ漂う光景となっています。戦前の金閣寺ってこんな感じだったんでしょうか。有名な場所ですが寂しげな感じすらありました。

153 吉田博 「京都之夜」
こちらは夜の店先を描いた作品で、赤い提灯を掲げていて手前の道は濡れてその光を反射しています。暗い中に2人の着物の女性が傘を持って歩いているのがぼんやり見えていて、夜の風情が漂っていました。私は街灯の反射光を描いた作品が大好きですw

他にも横浜の三渓園の桜を描いた作品なども並んでいました。


<第10章 || 外地/大陸を描く 1937-1940>
続いては1936年に朝鮮と中国を訪れた時の光景を描いたコーナーです。北朝鮮、韓国、満州などを描いた作品が並んでいました。

169 吉田博 「奉天市場」
こちらは大きな門を中心にその周りの市場の様子が描かれています。長いワンピースのような民族衣装を着ているので異国情緒を感じるかな。賑わっているようだけど何故か静かに見えました。吉田博の作品って喧騒ってのはあまり感じないんですよね。


<第11章 || 日本各地の風景Ⅲ 1937-1941>
続いては再び日本各地の風景のコーナーで、木版制作は1941年を最後に途絶えてしまいました。

186 吉田博 「竹林」 ★こちらで観られます
こちらは埼玉県のどこかとしか分からない作品で、竹林が描かれた縦長の画面となっています。鶏とその子供たちが群れているのですが、竹の大きさと鶏の小ささが対比的に思えて可愛らしく健気に感じられます。戦時中とは思えないほど牧歌的な雰囲気の作品となっていました。

181 吉田博 「陽明門」
こちらは陽明門を細かく描いた作品です。吉田博の作品の中でも最大の96回もの摺りでできていて、ほぼ水彩画のような仕上がりとなっています。砂利や石段の微妙な質感や細かい陰影など徹底ぶりが鬼のようでしたw

193 吉田博 「新月」 ★こちらで観られます
港に停泊する無数の帆船と、空に細い月が浮かぶ様子が描かれた作品。淡い色彩で静かな雰囲気となっていて、1人もいない時間が止まったような光景となっていました。


<エピローグ>
最後は戦後のコーナーです。戦後に発表したのは1点のみで、初期を思わせる作品となっています。

194 吉田博 「農家」 ★こちらで観られます
こちらは最後の木版画で戦後唯一の作品です。成増附近の農家の中を描いたもので、土間で火を起こしている農婦の姿や、奥で割烹着で作業する女性の姿なども描かれています。長閑で、不同舎で学んでいた頃の写生に通じる主題となっていました。


ということで、版画を中心に代表作から気合の入った作品まで数多くの作品を観ることができました。最近は吉田博の名前を観る機会が増えた気がしますが、日本より海外での評価が高い画家なので まだまだこれから認知度が上がっていくように思います。非常に魅力的な画風なので、今後もし同様の展示があったらチェックしてみることをお勧めします。


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今後の更新について

今後の更新についてのお知らせです。

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既にニュースなどでご存知かと思いますが、今週に入ってコロナの変異株のオミクロンが急速に拡大しつつあり、本日ついに東京都だけで3000人を超えるなど第5派と同レベルにまで増えてしまいました。来週には1日の感染者が9500人を超えるという試算も出ていて、その性質についても未知の部分が多いので 私はしばらく外出を控えようと考えています。せっかく安定していた矢先で行きたい展示も多いので痛恨の極みではありますが、時局が悪いと諦めて静観するつもりです。(どうしても観たいものは可能な限り混雑を避けて行くかもしれませんが…) 幸い、10月から12月にかけて旅行などで記事にできそうなネタのストックはありますので、2~3日に1回くらいのペースでそれを使って更新していこうと思います。勿論、自分が出かけないのに人にオススメすることはできませんので、世の中が落ち着いたら参考にして頂ければ幸いです。年末年始にはこんな事態を想定してなかったけど、第5派のように急速に収束することもあるので、また落ち着くことを願っております。


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【山崎美術館】の案内 (2021年11月)

前回ご紹介した旧山崎家別邸を観た後、本邸にあたる山崎美術館を観てきました。今回はあまりメモを取ってきませんでしたが簡単にご紹介しておこうと思います。

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【公式サイト】
 https://www.koedo-kameya.com/sp.html

【会場】山崎美術館
【最寄】本川越駅、川越市駅、川越駅

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

休日でも空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この美術館はこの地の豪商だった亀屋の山崎家の家が母体となっていて、川越の観光地の中心である蔵通りに近い場所にあります。前回ご紹介した別邸からも近いので、ハシゴしやすく川越観光のルートに組み込みやすい美術館と言えます。

美術館を入ると古民家風になっていて、簡単なお茶席があります。
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撮影不可でしたが、この写真の裏手が蔵となっていて、そこも小規模な展示室となっていました。

こちらは先程の写真の右手方向の母屋の入口
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ここがメインの展示室となり、靴を脱いで鑑賞することになります。

展示品は近代日本画の世界に大きな足跡を残した橋本雅邦の掛け軸などが部屋を囲むように展示されています。橋本雅邦は川越藩のお抱え絵師の息子だったこともあり、この地にゆかりがあります。昇龍図や蓬莱山など伝統的な画題の作品が並び、橋本雅邦のダイナミックさや奥深い幽玄さを感じることができます。部屋の中央には焼き物のコーナーなどもあり、点数は少なめですがクオリティの高い品々を鑑賞することができました。

観終わって出ようとしたら、先程のお茶席でお茶とモナカを頂くことができました。
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消毒もできコロナ禍でもきっちり対策しています。モナカは甘すぎずスッキリした後味でした。亀屋は長年続く和菓子屋さんなので、その美味しさは世代を超える恒久性がありますね。

最後にこの通路を通って出ていきます。
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どことなく昭和の香りの懐かしい感じw 昼でも薄暗くてムードがありました。


ということで、小さめの美術館で短時間で鑑賞できました。少数精鋭と言った感じで橋本雅邦の作品のクオリティは流石です。観光地のど真ん中という利便性もあるので、川越観光に行く際はこちらの美術館と別邸も訪れてみることをオススメします。



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保岡勝也 「旧山崎家別邸」

今日は写真多めです。2ヶ月ほど前の11月に、川越で美術館巡りをしてきました。その際に、旧山崎家別邸を見学してきたのですが、撮影可能となっていましたので写真を使ってご紹介していこうと思います。

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【公式サイト】
 https://www.city.kawagoe.saitama.jp/smph/welcome/kankospot/kurazukurizone/kyuyamazakike.html

【施設】旧山崎家別邸
【最寄】本川越駅、川越市駅、川越駅

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度
 
空いていて快適に鑑賞することができました。閑静な住宅地の中にあり、表通りの賑やかな雰囲気とは違った川越の魅力を感じられる場所となっています。入口施設にはロッカーなどもあるので、旅行客も見学しやすくなっています。

こちらが旧山崎家別邸の見取り図。近くにある山崎美術館が川越の老舗菓子屋「亀屋」の山崎家の本宅で、こちらは五代目である山崎嘉七氏の隠居所として建てられました。
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和洋折衷建築となっていて、設計者は保岡勝也という辰野金吾に師事した建築家です。

保岡勝也の代表作は川越を歩いていると一際目を引く↓の第八十五銀行本店(現在の埼玉りそな銀行川越支店)
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どちらかと言うと、師の師であるジョサイア・コンドルっぽさを感じるかな。旧山崎家別邸にもこうした洋風の要素があるので比較してみると面白いです。

再び旧山崎家別邸に戻って、こちらは玄関を入ってすぐの光景
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立派な和室の客間で、幾何学的な美しさがあります。ここは一旦後回しの順路になっていますので後ほど。

こちらは廊下
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スイッチの装飾などが可愛らしくて、そうしたところにも細やかな気配りを感じます。

こちらは浴室
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幾何学文様が洒落た雰囲気。建てられたのは1925年なので、アール・デコっぽさを感じます。

この時、施設内でグループ展が開催されていてあちこちに作品が展示されていました。
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こちらの期間は分からないので終わっているかもしれませんが、毎週土曜日・日曜日には盆栽・水石の展示なども行われるようです。

こちらは階段附近。ステンドグラスが見どころとなっています。
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残念なことに2階は非公開となっています。踊り場にもステンドグラスが見えているけど、光が強すぎて上手く撮れませんでした。

階段の脇には金庫室がありました。川越経済の中心人物の家だけに立派な金庫。
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中からアート作品が飛び出してましたw 会場と一体化するような面白い趣向です。

こちらも展示作品。山崎雅可 氏の「生命(いのち)」
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この家の関係者か?と思ったけど、神奈川出身の方のようです。凛とした佇まいがこの家によく合います。

こちらは洋間の客室。ここにもステンドグラスがあって洒落た雰囲気。
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ここで保岡勝也に関する解説があり、住宅作家のパイオニアであったことなどが紹介されています。時代が洋風に向かっていく中で、保岡勝也は和風へと傾倒していったようですが、暖房や照明など使いやすさを重視していた人だったらしく、この部屋も非常に居心地が良いように思えました。

こちらは食堂。隣には3畳ほどの準備室もあります。
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豪邸の割に食堂はそれほど広くないように思えましたが、使い勝手は良さそうです。

ここにはこの家の模型がありました。
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先程の洋間は左下の部分の辺りです。右半分は和室で、最初に観た部屋辺りになります。

裏から観るとこんな感じ。
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冒頭の写真はこの方向から撮ったものです。2階は模型で観るしかないけどちょっと面白い食い込み方してるw

こちらは食堂附近にあったステンドグラス
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ステンドグラスが多いのが特徴かも。下のほうに写っているのはグループ展のアート作品です。

再び最初の和室に戻ってきました。
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数寄屋造りで、主な柱は全て磨き丸太が使用されています。これだけ立派な建物なので、陸軍大演習などで川越付近に訪れた皇族がよく宿泊していたようです。

こちらは和客間から観た庭園。
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この庭に大韓帝国の最後の皇太子となった李王垠が植えた松なんかも残っています。

こちらは8畳の居間
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日常で最も使われていたようで、茶室としても使われていたのではないかと考えられているようです。この写真には写ってないけど、畳に炉が区切られてるのが確認できました。

こちらは板の間のサンルーム。
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設計図ではベランダと描かれているようで、窓を開け放って半屋外的な使い方が想定されていました。ガラス面が広いので部屋の広さ以上に開放感があります。

こちらは児童室。孫が遊びに来た時の部屋です。
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ここから花壇や芝生に直接できたようで、大正期の生活改善運動で提唱された実用の庭を実現しているのだとか。

こちらは児童室から玄関に向かう途中で振り返って撮ったもの。
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ここにも山崎雅可 氏の作品が展示されていました。

内観はこんな感じで、続いて外観と庭です。

こちらは先程の洋間の客室の辺りを外から撮ったもの。
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ここから観ると和室がある感じには見えませんねw 中で半々に区切られてるのが独特な和洋折衷建築となっています。

こちらにも玄関らしきものがありますが、ここは利用不可でした。
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窓の装飾がアール・デコっぽくて好み。この家は何かと趣味が良いんですよね。

こちらは庭にある茶室。これも保岡勝也による設計です。
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著名な茶室を模倣したそうで、晩年には茶室の研究家として講義を行うほどに傾倒していたのだとか。

こちらは茶室附近から観た家の外観。
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日当たりが良すぎて飛んでしまったw この庭は立ち入り禁止で、国登録記念物(名勝地)に登録されています。


ということで、非常に魅力的な住宅となっていました。2019年に重要文化財に指定されたようで、川越の新しい名勝地(と言っても古いですがw)になりそうです。ここは有名な川越の蔵造り通りからも近いので、川越観光に行かれる際は是非チェックしてみるとよろしいかと思います。

おまけ:

こちらは先行でインスタに上げた和客間

和の美しさを凝縮したような空間となっています。

こちらは和客間から居間に向かう縁側

縁側好きとしては、実際に住んだらここが一番好きな場所になりそうw

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映画「劇場版 呪術廻戦 0」(ややネタバレあり)

お正月休みに映画「劇場版 呪術廻戦 0」を観てきました。この記事にはネタバレが含まれますので、ネタバレなしで観たい方はご注意ください。

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【作品名】
 劇場版 呪術廻戦 0

【公式サイト】
 https://jujutsukaisen-movie.jp/

【時間】
 1時間40分程度

【ストーリー】
 退屈_1_2_3_④_5_面白

【映像・役者】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【総合満足度】
 駄作_1_2_3_④_5_名作

【感想】
スクリーン数が多いこともあって、それほど混んでいませんでした。

さて、この映画は週刊少年ジャンプで連載している人気漫画のアニメ映画で、原作の0巻に基づいた内容となっています。ここから早速ネタバレとなるのでご注意頂きたいのですが、時系列的には本編の主人公の虎杖悠仁が高専に入る1年くらい前の話です。虎杖悠仁をはじめ高専の1年生は全く出て来ず、本編で2年生の世代(真希、狗巻、パンダ)と高専の関係者が主な登場人物となります。専門用語や設定などは映画の中でも一部は触れられているものの、それだけで理解するのは恐らく難しいので、基本的にはアニメ版を一通り観てから(高専の辺りまででもOK)この映画を観るのが丁度良いくらいの知識量だと思います。2020年の鬼滅の刃ブームの時は鬼滅ファンでない人も観に行ったらしいけど、あれよりは事前知識が無くても大丈夫かもw
ストーリーは明快で、映像も気合が入っているのでファンなら誰もが楽しめると思います。王道の少年漫画と言った感じで各キャラがそれぞれ活躍して戦いが盛り上がっていきます。まあ逆に意外性とかは無いので、バトル物の少年漫画の範疇を超えてるってほどでも無いかな…。主人公の声がエヴァンゲリオンシリーズの碇シンジ役の緒方恵美 氏が担当しているのですが、それをネタにしているフシがあって面白いw 割とストレートな分、こっちの方が好感度は高そうな気もします。

ということで、全体的に革新的なものとか意外性とかは無いのですが、ファンを裏切らない手堅くクオリティの高い映画に仕上がっていました。ちょうど鬼滅の刃の映画と似たような立ち位置かな。元々作品が好きな方は是非観ることをオススメします。なお、エンドロールの後にも少しだけ続きがあるのでお見逃しなく。

劇場に足を運んだら0.5巻をもらうことができました。こちらが0.5巻
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まあ表紙からしてネタバレになってしまうけど、この映画の登場人物の設定や、キャストインタビュー、短編、さらにはネームまで付いてきて これは普通にパンフレットとかで売るレベルのものですw こちらは特典として高い価値があると思います。


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TERUHISA KITAHARA 鉄道コレクション展 【京橋エドグランタウンミュージアム】

先日ご紹介したBAG-Brillia Art Galleryの展示を観る前に、京橋駅から直結の通路上にある京橋エドグランタウンミュージアムで「TERUHISA KITAHARA 鉄道コレクション展」を観てきました。

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【展覧名】
 TERUHISA KITAHARA 鉄道コレクション展

【公式サイト】
 https://www.edogrand.tokyo/

【会場】京橋エドグランタウンミュージアム
【最寄】京橋駅

【会期】2021年10月24日~2022年02月25日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間15分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
ここは京橋エドグランタウンの地下の通路にある小さな展示場なので、無料で誰でも観ることができます。今回は玩具のコレクションで有名で京橋エドグランのアンバサダーでもある北原照久 氏(京橋で生まれ育った縁があるようです)のコレクションの中から鉄道にまつわる品が展示されていました。写真を撮ってきましたので、それを使ってご紹介していこうと思います

こちらはドイツの老舗玩具メーカーのメルクリン社の駅の模型。
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日本にも多くのファンがいるメーカーで、かなり精巧にできています。このいかにもドイツっぽい建物も玩具とは思えないクオリティでいい味出してました。

このケースはメルクリン社の車両と建物が並んでいました。
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私は鉄道好きではありますが、正直なところ海外のことはあまり知らないので観たことがないものも多いですが、異国情緒も相まって非常に魅力的に思えます。

駅のアップ。かなり細かいところまで作り込まれています。
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この時は単に飾られていただけですが、実際に走らせると滑らかに好みのスピードで走らせることができるようで、そこも人気の理由のようです。

デザイン性の高い機関車があって好み。
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HOゲージはNゲージよりも大きいので見栄えもします。このまま部屋に飾りたいくらいw

こちらはアメリカの車両。メーカーは失念。
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流線型が流行った頃の機関車かな。デフォルメされてるっぽいけどフォルムが美しい。

これは見覚えがありました。おそらくニューヨーク・セントラル鉄道かな。
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こちらも黒光りする質感と流線型が好みです。
 参考記事:流線形の鉄道 1930年代を牽引した機関車たち (旧新橋停車場 鉄道歴史展示室)
 
日本の機関車もありました。こちらは天賞堂によるC57
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一部はお召し列車にも使われ貴婦人とも呼ばれました。模型も緻密で気品がありますね。
 参考記事:
  鉄道博物館の案内 (ヒストリーゾーン)
  リニア・鉄道館 前編(名古屋編)

こちらはEF55
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大宮の鉄博に実物がある機関車です。ムーミンみたいな顔をしているのが可愛い

こちらはC5520
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やはり流線形の機関車が大好きですw しかし点検が為難い&換気が悪いので運転士たちには評判が良くなかったそうです。レトロさと近未来感の両方が感じられるデザインは美し過ぎるんだけどなあ。

こちらは子供向けの玩具でロマンスカーの先頭車両
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私はこのロマンスカーに乗ってた世代なので懐かしい。大好きな車両でした。

こちらは電気特急こだま
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新幹線が走るまではこの列車がエースでした。流石にこの列車の現役時代には生まれていませんが、私はこのボンネット型の国鉄色の特急が大好きですw

こちらは佐々木朋哉 氏による東急世田谷線のジオラマ。
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昭和から平成にかけての車両を混在させて1/43のスケールですべて手作りなのだとか。どこか懐かしさを感じさせる風景です。

こちらは1950年代の日本製のファンシートレイン
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機関車トーマスの人気で作られたそうで、顔が付いています。デザインのクオリティはいまいちですが、電池やゼンマイなどで走るようです。昭和っぽい雰囲気がしますw


ということで、非常にクオリティの高いものからノスタルジックな玩具まで様々な鉄道に関する品が並んでいました。ここは無料で通りがかりに観ることが出来るので、京橋駅を使う機会があったら立ち寄ってみると良いかと思います。


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展覧会年間スケジュール (1都3県) 【2022年01月号】

あけましておめでとうございます。今年も年初は展覧会のスケジュールから始めようと思います。この一覧は2022年1月1日時点での情報を元に作成しておりますが、今後の情勢で臨時休館やスケジュールにも影響が出る可能性があります。お出かけする前には公式サイトで詳細をご確認ください。なお、一部の美術館では事前予約制を導入しているところがあります。こちらも合わせて公式サイトでご確認ください。

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 ※結構苦労して作ってるので、そのままコピーして転載とかは勘弁してください。
 ※展覧名、スケジュール、内容などは変更になる可能性があるようです。詳しくは当該時期に近づいたら公式HPで確認してください。
 ※誤記入している可能性も有ります。間違っていたらすみません。公式サイトが常に正しいです。
 ※PCで観ている方は左サイドバーの「展展会年間スケジュール (1都3県)」というリンクから最新のスケジュールをリンクしておりますので、必要に応じてご覧ください。


<東京都現代美術館>
2021/11以降 アトリウム・プロジェクト
2021/11/13 ~ 2022/02/23 Viva Video! 久保田成子展
2021/11/13 ~ 2022/02/23 MOTコレクション
2021/11/20 ~ 2022/02/23 クリスチャン・マークレートランスレーティング[翻訳する]
2021/11/20 ~ 2022/02/23 ユージーン・スタジオ 新しい海 EUGENE STUDIO After the rainbow
2022/03/19 ~ 2022/06/19 生誕100年 特撮美術監督 井上泰幸展
2022/03/19 ~ 2022/06/19 吉阪隆正展
2022/03/19 ~ 2022/06/19 Tokyo Contemporary Art Award 2020-2022 受賞記念展
2022/03/19 ~ 2022/06/19 MOTコレクション
2022/07/16 ~ 2022/10/16 「ジャン・プルーヴェ」展

<すみだ北斎美術館>
2021/12/21 ~ 2022/02/27 北斎で日本史 ―あの人をどう描いたか―
2022/03/15 ~ 2022/05/22 北斎花らんまん

<江戸東京博物館>
2022/01/02 ~ 2022/03/06 企画展「徳川一門 ―将軍家をささえたひとびと―」

<東京国立博物館>
2022/01/02 ~ 2022/01/30 博物館に初もうで
2022/01/07 ~ 2022/03/13 ユネスコ無形文化遺産 特別展「体感! 日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」
2022/01/14 ~ 2022/04/03 特別展「ポンペイ」
2022/03/01 ~ 2022/05/08 特別展「空也上人と六波羅蜜寺」

<国立西洋美術館>
2020/10/19 ~ 2022年春 全館休館

<東京都美術館>
2021/11/17 ~ 2022/01/06 東京都コレクションでたどる〈上野〉の記録と記憶
2022/01/22 ~ 2022/04/03 ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展
2022/04/22 ~ 2022/07/03 スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち
2022/07/23 ~ 2022/10/02 ボストン美術館展 芸術×力
2022/07/23 ~ 2022/10/09 フィン・ユールとデンマークの椅子

<国立科学博物館>
2021/07/13 ~ 2021/10/03 企画展 加速器 -とてつもなく大きな実験施設で宇宙と物質と生命の謎に挑んでみた-
2021/10/13 ~ 2021/11/24 木組 分解してみました

<東京藝術大学大学美術館>
2022/01/28 ~ 2022/02/02 第70回 東京藝術大学卒業・修了作品展

<上野の森美術館>
2020/12/02 ~ 2022/01/31 深堀隆介展「金魚鉢、地球鉢。」

<アーティゾン美術館>
開幕延期 クロード・モネ—風景への問いかけ オルセー美術館・オランジュリー美術館特別企画
2021/10/02 ~ 2022/01/10 ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式「海の幸」ー森村泰昌 ワタシガタリの神話
2021/10/02 ~ 2022/01/10 石橋財団コレクション選 「印象派ー画家たちの友情物語」 「特集コーナー展示 挿絵本にみる20世紀フランスとワイン」
2022/01/29 ~ 2022/04/10 はじまりから、いま。1952ー2022 アーティゾン美術館の軌跡—古代美術、印象派、そして現代へ
2022/04/29 ~ 2022/07/10 ジャム・セッション 石橋財団コレクション×柴田敏雄×鈴木理策 写真と絵画−セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策
2022/04/29 ~ 2022/07/10 Transformation 越境から生まれるアート
2022/04/29 ~ 2022/07/10 石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 ピカソとミロの版画 —教育普及企画—
2022/07/20 ~ 2022/10/16 石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 田園、家族、都市
2022/07/30 ~ 2022/10/16 生誕140年 ふたつの旅 青木繁×坂本繁二郎
2022/10/25 ~ 2023/02/05 石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 アート・イン・ボックス –マルセル・デュシャンの《トランクの箱》とその後
2022/11/05 ~ 2023/02/05 パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂

<三井記念美術館>
2021/08/23 ~ 2022/04/28 リニューアル工事のため休館 (ゴールデンウィークより開催の予定)

<出光美術館(東京本館)>
2022/01/18 ~ 2022/03/21 出光佐三とそのコレクション ―美へのまなざし

<東京国立近代美術館>
2021/10/26 ~ 2022/02/13 柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年
2022/03/18 ~ 2022/05/08 没後50年 鏑木清方展

<東京ステーションギャラリー>
2021/12/18 ~ 2022/03/27 ハリー・ポッターと魔法の歴史
2022/04/16 ~ 2022/07/10 牧歌礼讃 / 楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン × 藤田龍児
2022/07/23 ~ 2022/09/25 東北へのまなざし1930-1945[仮称]
2022/10/14 ~ 2023/01/09 鉄道開業150周年記念展 鉄道と美術の150年[仮称]
2023/01/21 ~ 2023/04/02 佐伯祐三 自画像としての風景[仮称]

<三菱一号館美術館>
2021/10/15 ~ 2022/01/16 イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜 ― モネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン
2022/02/18 ~ 2022/05/15 上野リチ:ウィーンから来たデザイン・ファンタジー
2022/06/18 ~ 2022/09/25 ガブリエル・シャネル展― Manifeste de mode
2022/10/29 ~ 2023/01/29 ヴァロットン―黒と白(仮称)

<国立新美術館>
2022/02/09 ~ 2022/05/30 メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年
2022/06/29 ~ 2022/09/26 ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション
2022/08/10 ~ 2022/11/07 国立新美術館開館15周年記念 李禹煥

<サントリー美術館>
2021/11/17 ~ 2022/01/10 サントリー美術館 開館60周年記念展 千四百年御聖忌記念特別展 聖徳太子 ―日出づる処の天子―
2022/01/26 ~ 2022/03/27 御大典記念 特別展 よみがえる正倉院宝物―再現模造にみる天平の技―
2022/04/16 ~ 2022/06/12 大英博物館 北斎―国内の肉筆画の名品とともに―
2022/06/29 ~ 2022/08/28 ―心の情景―歌枕(仮称)
2022/09/14 ~ 2022/11/13 大阪市立美術館名品展(仮称)
2022/11/30 ~ 2023/01/22 智積院の名宝

<21_21 DESIGN SIGHT>
2021/12/21 ~ 2022/05/08 企画展「2121年 Futures In-Sight」展
2022/01/14 ~ 2022/03/13 メンズリング イヴ・ガストゥコレクション

<森アーツセンターギャラリー>
2021/12/22 ~ 2022/01/08 書家 金澤翔子展 「つきのひかり」
2022/01/21 ~ 2022/03/25 ボストン美術館所蔵「THE HEROES 刀剣×浮世絵-武者たちの物語」

<六本木ヒルズ展望台東京シティビュー>
2021/09/17 ~ 2022/01/10 サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史
2022/01/28 ~ 2022/03/25 楳図かずお大美術展

<森美術館>
2021/04/22 ~ 2022/01/16 アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人
2022/02/18 ~ 2022/05/29 Chim↑Pom展:ハッピースプリング
2022/06/29 ~ 2022/11/06 地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング
2022/12/01 ~ 2023/03/26 六本木クロッシング2022展(仮題)
2023/03/20 ~ 2023/06/04 ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築

<大倉集古館>
2021/11/02 ~ 2022/01/10 特別展 篁 牛人~昭和水墨画壇の鬼才~
2022/01/18 ~ 2022/03/27 企画展 季節をめぐり、自然と遊ぶ ~花鳥・山水の世界~
2022/04/05 ~ 2022/05/29 人のすがた、人の思い -収蔵品にみる人々の物語-
2022/06/07 ~ 2022/07/31 芭蕉布 -人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事-
2022/08/16 ~ 2022/10/23 合縁奇縁 -大倉集古館の多彩な工芸品-
2022/11/01 ~ 2023/01/09 大倉コレクション 信仰の美
2023/01/17 ~ 2023/03/26 "沁みる"日本美術

<泉屋博古館 分館>
2022年春 リニューアルオープン予定

<東京都庭園美術館>
2022/01/15 ~ 2021/04/10 奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム

<目黒区美術館>
2022/01/18 ~ 2022/02/02 めぐろの子どもたち展
2022/02/19 ~ 2022/03/27 木村伊兵衛と画家たちの見たパリ 色とりどり

<根津美術館>
2022/01/08 ~ 2022/02/13 企画展 文様のちから −造形に託された祈り−
2022/02/26 ~ 2022/03/31 企画展 かたちのチカラ −素材で魅せる−
2022/04/16 ~ 2022/05/15 特別展 燕子花図屏風の茶会 ―昭和12年5月の取り合わせ―
2022/05/28 ~ 2022/07/03 企画展 阿弥陀如来 ―浄土への憧れ―
2022/07/16 ~ 2022/08/21 企画展 よめないけど、いいね! ―根津美術館の書の名品―
2022/09/10 ~ 2022/10/16 企画展 蔵出し蒔絵コレクション
2022/11/03 ~ 2022/12/04 特別展 将軍家の襖絵
2022/12/17 ~ 2023/02/05 企画展 遊びの美
2023/02/18 ~ 2023/03/31 企画展 仏具の世界

<太田記念美術館>
2022/01/05 ~ 2022/01/30 江戸の恋
2022/02/04 ~ 2022/02/27 信じるココロ ―信仰・迷信・噂話
2022/03/04 ~ 2022/03/27 赤 ―色が語る浮世絵の歴史

<パナソニック 汐留ミュージアム>
2022/01/15 ~ 2022/03/21 未来へつなぐ陶芸 ―伝統工芸のチカラ展
2022/04/09 ~ 2022/06/19 イスラエル博物館所蔵ピカソ― ひらめきの原点 ―
2022/07/09 ~ 2022/09/25 キース・ヴァン・ドンゲン展―フォーヴィスムからレザネフォール
2022/10/29 ~ 2022/12/18 つながる琳派スピリット 神坂雪佳展

<日本科学未来館>
2022/03/18 ~ 2022/08/31 きみとロボット ニンゲンッテ、ナンダ? 過去・現在・未来 多彩な“ロボット”が大集結!

<SOMPO美術館(東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館)>
2022/01/14 ~ 2022/02/13 絵画のゆくえ 2022
2022/02/19 ~ 2022/03/13 FACE展2022
2022/03/26 ~ 2022/06/26 シダネルとマルタン展
2022/07/13 ~ 2022/10/10 スイス プチ・パレ美術館展
2022/11/05 ~ 2023/01/15 「美味しい」ボタニカル・アート展(仮称)
2023/02/18 ~ 2023/03/12 FACE展2023

<東京オペラシティアートギャラリー>
2022/01/13 ~ 2022/03/25 ミケル・バルセロ展

<Bunkamuraザ・ミュージアム>
2021/12/07 ~ 2022/01/30 ザ・フィンランドデザイン展 自然が宿るライフスタイル
2022/02/11 ~ 2022/04/17 ミロ展―日本を夢みて
2022/04/29 ~ 2022/07/03 ボテロ展 ふくよかな魔法

<松濤美術館>
2022/01/04 ~ 2021/01/30 渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念 白井晟一 入門 第2部
2022/02/12 ~ 2021/03/13 サロン展「松濤クロニクル1981→2021」

<山種美術館>
2021/11/13 ~ 2022/01/23 奥村土牛 ―山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾―
2022/02/05 ~ 2022/04/17 上村松園・松篁 ―美人画と花鳥画の世界― (仮称)
2022/04/23 ~ 2022/07/03 【特別展】生誕110周年 奥田元宋と日展の巨匠 ―福田平八郎から東山魁夷
2022/07/09 ~ 2022/09/25 【特別展】水のかたち ―歌川広重から千住博まで―(仮称)
2022/10/06 ~ 2022/12/04 【特別展】没後80年記念 竹内栖鳳 (仮称)
2022/12/10 ~ 2023/02/26 【特別展】日本の風景を描く ―川合玉堂から田渕俊夫まで― (仮称)
2023/03/11 ~ 2023/05/14 【特別展】世界遺産登録10周年富士と桜―横山大観から加山又造まで― (仮称)

<板橋区立美術館>
2021/11/20 ~ 2022/01/10 つくる・つながる・ポール・コックス展
2021/03/12 ~ 2022/04/17 建部凌岱展

<練馬区立美術館>
2021/11/23 ~ 2022/01/30 収蔵作品による 小林清親展【増補】-サプリメント-
2022/02/06 ~ 2022/03/27 生誕110年 香月泰男展

<世田谷美術館>
2021/11/20 ~ 2022/02/27 生誕160年記念 グランマ・モーゼス展 素敵な100年人生
2022/03/26 ~ 2022/06/19 出版120周年 ピーターラビット™展

<静嘉堂文庫美術館>
2022(令和 4)年に、東京丸の内の明治生命館1階に美術館の展示ギャラリーを移転

<府中市美術館>
2021/12/18 ~ 2022/02/27 池内晶子
2022/03/12 ~ 2022/05/08 春の江戸絵画まつり ふつうの系譜 「奇想」があるなら「ふつう」もありますーー京の絵画と敦賀コレクション

<横浜美術館>
2021/03/01 ~ 2023年度中 大規模改修工事のため休館

<そごう美術館>
2021/11/19 ~ 2022/01/10 ムーミンコミックス展

<横須賀美術館>
2022/02/11 ~ 2022/04/10 ミロコマチコ いきものたちはわたしのかがみ

<神奈川県立近代美術館 葉山館>
2021/11/27 ~ 2022/01/30 矢萩喜從郎 新しく世界に関与する方法
2021/11/27 ~ 2022/01/30 コレクション展 アンリ・マティスの挿絵本
2022/02/12 ~ 2022/04/03 奥谷 博―無窮へ

<神奈川県立近代美術館 鎌倉別館>
2021/11/23 ~ 2022/01/30 フィリア ― 今 道子
2022/02/12 ~ 2022/04/17 山口勝弘展 『日記』(1945-1955)に見る

<埼玉県立近代美術館>
2021/11/16 ~ 2022/01/16 大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!
2022/02/05 ~ 2022/05/15 開館40周年記念展[1]- コレクション展

<うらわ美術館>
2021/11/16 ~ 2022/01/16 大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!

<DIC川村記念美術館>
2021/10/09 ~ 2022/01/10 ミニマル/コンセプチュアル ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術
2022/03/19 ~ 2022/09/04 カラーフィールド 色の海を泳ぐ

<千葉市美術館>
2022/01/12 ~ 2022/03/06 ジャポニスム―世界を魅了した浮世絵

ということで、今回は色々と更新されました。オミクロン株の動向が気になるところではありますが、今期から本格的に観て回れればと考えております。特にシダネル展は楽しみです。
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多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。

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■2012/1/27
NHK BSプレミアム 熱中スタジアム「博物館ナイト」の収録に参加してきました
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■2011/11/21
海の見える杜美術館の公式紹介サイトに掲載されました
  → 詳細

■2011/9/29
「週刊文春 10月6日号」に掲載されました
  → 詳細

■2009/10/28
Yahoo!カテゴリーに登録されました
  → 絵画
  → 関東 > 絵画

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