スイスの絵本画家 クライドルフの世界 【Bunkamuraザ・ミュージアム】
前回ご紹介した東急本店の中のお店でお茶した後、Bunkamuraザ・ミュージアムへ行って「スイスの絵本画家 クライドルフの世界」を観てきました。

【展覧名】
スイスの絵本画家 クライドルフの世界
【公式サイト】
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_kreidolf/index.html
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_kreidolf.html
【会場】Bunkamuraザ・ミュージアム
【最寄】渋谷駅/京王井の頭線神泉駅
【会期】2012/6/19(火)~7/29(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日17時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
意外とお客さんが多かったですが、特に鑑賞に支障が出るほどではありませんでした。
さて、今回の展示はエルンスト・クライドルフという絵本画家の個展です。私は全く知らなかったのですが、スイスでは国民的な絵本画家で、19世紀~20世紀初頭のヨーロッパの絵本の黎明期を代表する人物だそうです。展覧会はプロローグとエピローグを含み7つの章に分かれていましたので、各章ごとにその様子を振り返ってみようと思います。
<プロローグ: 肖像と風景>
まずは絵本画家になる前のコーナーです。クライドルフは子供時代から昆虫や植物をスケッチするのが好きだったそうで、ミュンヘンの美術アカデミーで学び、簡潔で個人的な様式を完成させていったそうです。しかし、健康的な問題と疲労から学業の中断を余儀なくされたらしく、特に1889年に姉のヘルミーがこの世から去ると、精神状態は不確かさと絶望に満ちたそうです。そしてその年に静養のために南アルプスのパルテンキルヘンへと赴くことになりました。当初は数週間の滞在の予定でしたが、約6年間この地に留まったそうで、無数の素描や水彩を制作しました。また、この地では生涯の友になる詩人のレオポルド・ヴェーバーに出会ったそうで、共に周囲の山々に入っては植物や動物を描いていたようです。この章ではその前後の時代の作品を中心に紹介していました。
エルンスト・クライドルフ 「自画像」 ★こちらで観られます
これは冒頭にあった水彩の自画像で、描いたのは1916年なので後の時代の作品です。やや横向きで髭を生やし、精悍な顔つきをしていますがちょっと神経質っぽい雰囲気もあるかな。手前には擬人化されたバッタやてんとう虫など4匹の虫が行列するような感じで、苗・花・実・スコップを持っています。これは人の一生を表しているそうで、スコップは墓掘りを連想するようです。精密な虫の描写や、一見楽しげに観えて意味深な所が面白かったです。
この辺には家族を描いた素描が並んでいました。写実的な画風です。
エルンスト・クライドルフ 「牧歌的な朝」
窓辺で植木に水をあげる女性、それを見つめる猫、もう1匹の寝そべる猫を描いた水彩画です。窓の外から光が差し込むような明るさで、全体的に爽やかな雰囲気があります。しかしこの頃は弟や祖母、母たちが相次いで亡くなったそうで、辛い時期だったと思われます。この女性は妹がモデルになっているようでした。
少し進むとアルプスの風景と植物などが描かれた水彩のコーナーでした。
エルンスト・クライドルフ 「パルテンキルヘン」 ★こちらで観られます
これは油彩で、見下ろすような視点で山間の街並みを望む風景を描いています。遠くには高いアルプスの山々が見え、穏やかな日差しの中でのんびりした雰囲気です。写実的でありつつ、情感が伝わる風景画でした。
<第1章:初期の絵本>
クライドルフはある日、花を手折ったのですがすぐにそれに後悔したそうで、しおれ行く花の命を永らえさせる為に「プリムラ、リンドウ、エーデルワイス」という習作を描きました。そしてこれを着想源とした「プリムラの花園」から「花のメルヘン」という絵本が育まれていったそうです。喪失と不安定な時期の中で、子供の頃から魅了されていた花や植物、昆虫に慰めを見出し、擬人化された物語を生み出したようで、クライドルフは絵と文だけではなく見返しや表紙・扉絵も手がけ、総合芸術と呼ばれる芸術を作っていきました。
「花のメルヘン」の後、「フィッツェブッツェ」という本の挿絵を描いたのですが、これは賛否両論だったようで、子供たちに相応しくないと批判されたそうです。また、友人のレオポルド・ヴェーバーに献じられた「眠れる木」では様式化された花々や巻き蔓による装飾があるそうで、アール・ヌーヴォー様式が用いられているとのことでした。ここにはそうした作品が本ごとに並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「プリムラ、リンドウ、エーデルワイス」 ★こちらで観られます
これが絵本のきっかけになった作品で、1894年11月末に季節外れのプリムラとリンドウを摘んだ際に描かれました。青いリンドウとプリムラが写実的に描かれ、可憐な雰囲気です。色鮮やかなせいか儚くも生き生きとした描写に思いました。
エルンスト・クライドルフ 「花のメルヘン 原画」 ★こちらで観られます
絵本画家になるきっかけとなった「プリムラの花園」を含む絵本の原画シリーズです。擬人化された昆虫や植物が登場する絵本で、連続した物語は無いそうですが、1枚1枚にストーリーを感じるような情景となっています。「プリムラの花園」にはリンドウの花を思わせる帽子をかぶった女性が、プリムラ殿下と腕を組んで歩く様子が描かれていました。 キャラクター化され可愛らしい雰囲気で、ここまで見た写実的な画風とは違って見えます。その他にも結婚式や舞踏会などのシーンもあって楽しげで穏やかです。「ヒマワリ夫人とダリヤ夫人」という作品のヒマワリ夫人の顔は中々インパクトがありましたw
エルンスト・クライドルフ 「眠れる木 原画」
これは友人のレオポルド・ヴェーバーに捧げた絵本で、表紙やタイトルに植物が象られています。確かにアール・ヌーヴォー的な要素がありますが、それほどでもないかなw 擬人化された木や嵐、火事、雨などが出てくる話で、木の爺さんが気の毒な場面が多かったように思います。
エルンスト・クライドルフ 「フィッツェブッツェ 原画」
これは子供に相応しくないと批判された本で、フィッツェブッツェとは子供の玩具の1種で、糸引き人形の名前のようです。子供の感覚に合う本を目指したらしく、メルヘンチックな雰囲気があるのですが、何故批判されたのかは分かりませんでした。
この部屋の中央あたりでは実際の絵本も展示されていました。
<第2章:くさはらの中の生き物たち>
続いてはバッタや小人が出てくる作品が並ぶコーナーです。クライドルフはどちらも好きだったそうで、いくつもの絵本に描かれているようです。
エルンスト・クライドルフ 「くさはらのこびと 原画」 ★こちらで観られます
小人とバッタの物語を描いた絵本です。小人が結婚式に行っていた間に、バッタたち(飼っている)が隣の家の草を食べてしまい、隣家と喧嘩になります。するとその喧嘩を見て悲しんだお日様が姿を隠してしまい、最後は小人たちは仲直りをするというストーリーのようです。バッタは馬車馬のような存在で、小人は三角帽子にヒゲ姿という伝統的な描写となっていました。最初は何だか楽しげなシーンですが、途中で言い争い、バッタの馬に乗った騎士みたいな小人が戦っているシーンもありました。…喧嘩じゃなくて戦争だろこれはw
この章の冒頭にはかなり精密に描かれたバッタやトンボのスケッチがあり、姿は写実的なのに擬人化された動きをする「走るバッタ」という作品もありました。
エルンスト・クライドルフ 「バッタさんのきせつ 原画」 ★こちらで観られます
これもバッタの絵本ですが、起承転結の物語ではないようです。姿はバッタそのものですが擬人化されたポーズで、綱渡りしたり、玉乗りしたり、ボーリングしたり…と楽しそうです。しかし蜘蛛の巣に捕まってぐるぐる巻のバッタも描かれ、これは子供にはちょっと怖そうなシーンでしたw
<第3章:アルプスの花の妖精たち>
クライドルフにとって花と植物は特別な位置を占める題材だったようで、花の儚さを知ることが自身の芸術家としての道のりにどれほど重要な意味があったかと書いているそうです。ここにはそうした花を題材にした作品が並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「詩画集 花 原画」 ★こちらで観られます
これは友人の作家の本の挿絵で、詩から得た発想を活かした作品だそうです。花や植物が写実的に描かれ、その周りに妖精や擬人化されたものが描かれています。花そのものの美しさを感じたり、それが1つの要素となっている絵があったりと面白味がありました。
この章の最初には黒を背景に精密に描かれたスケッチがありました。植物図鑑のような感じです。
エルンスト・クライドルフ 「アルプスの花物語 原画」 ★こちらで観られます
これは草花を擬人化して自然の本質を描こうとしたクライドルフの代表作だそうで、植物の特徴や花にまつわる神話から着想を得て描かれています。アドニスの花を題材にしたものや、擬人化された蝶たちと共に踊る様子、岩の裂け目に隠れているプリムラたち など、様々なものが描かれているのですが、それが生態の特徴を表しているようでした。
この辺にはクライドルフの世界を再現した古谷桂子 氏によるジオラマもありました。
<第4章:妖精と小人-メルヘンの世界の住人たち>
クライドルフは自分の作品に古典や神話、キリスト教の物語、伝説、メルヘンの登場人物などを取り入れて、新たな解釈を加えたそうです。ここにはそうした作品が並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「ふゆのはなし 原画」
これは7人の小人と白雪姫の話をさらに広げた物語です。小人たちが7年に1度会いに来る白雪姫と再開する話で、白雪姫に会うために旅する小人たちが、おばけのような雪の積もった所や氷の洞窟などを通っていく様子が描かれています。リスにソリを引かせたりするシーンもあり、クライマックスには白雪姫との宴が描かれ、温かく輝くような雰囲気でした。その後も一緒に雪遊びをしていますが、最後は別れで悲しんでいました。どことなくユーモアを感じる作品です。
この辺には「花を棲みかに(春の使い)」(★こちらで観られます)という擬人化された花や虫たちの物語もありました。
エルンスト・クライドルフ 「妖精たち小人たち(小人と妖精たちのところで)」 ★こちらで観られます
これはノームやエルフが出てくる物語で、どれものんびりとした日常を感じさせます。、穏やかで楽しげな場面の続く作品でした。
この辺には実際の絵本を読めるコーナーもありました。日本語の本も多く、ミュージアムショップにも置いてあるようです。
<第5章:子供たちの教育>
クライドルフは自身の本だけではなく他の作家の詩や文章の挿絵も描いていたそうで、詩歌の核心を表すことに集中する一方、その中には物語的要素や隠れた意味もあるそうです。そして、クライドルフは第一次世界大戦の末期頃に小学3年生用の読本「庭の赤いバラ」の挿絵を依頼され、それが人気を博します。これはゲーテ、グリム、アンデルセンなどの作家や詩人の文章からなり、詩、歌、冒険、妖精などの物語が含まれていたそうです。
一方、「古い俗曲」という本の挿絵では女性を題材にして、女性への賞賛、恐れ、憧れ、裏切り、魅力などを扱っているそうです。
ここにはそうした作品が並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「古い俗曲 原画」
裸婦や酔った家政婦、泣きながら林檎をかじる少女など、様々な題材が描かれた作品です。物語的な場面が多く、確かに女性の色々な面を捉えているように思えました。
この辺には「昔の子供の詩 原画」という民謡や子供の歌に添えられた挿絵もありました。昆虫や動物を題材にしたものだけでなく人間を中心にしたものもあるかな。
エルンスト・クライドルフ 「庭の赤いバラ 原画」 ★こちらで観られます
これが人気を博した作品で、擬人化された昆虫なども出てきます。繋がっているかは分かりませんが、それぞれ物語のワンシーンのような場面となっていました。
<エピローグ:夢の世界>
最後は夢をテーマにした作品などが並ぶコーナーです。この辺は閉館が迫っていたのでメモは短めですw
エルンスト・クライドルフ 「夢の人物 原画」
友人のレオポルド・ヴェーバーの本で、暗めの夜のシーンが多めです。神秘的でお化けのようなものも出てきて、「死者の国」というようなちょっと怖い絵もありました。
エルンスト・クライドルフ 「[運命の夢と幻想]シリーズ」 ★こちらで観られます
これは自叙伝な作品で、自画像もこれに含まれています。やや暗めの背景に畑で作業する人(空に謎の人影)や、恋人と寄り添う人などが描かれていて、「青春時代」や「別れ」といった意味深なタイトルとなっていました。自身の精神世界をも表現しているようです。
エルンスト・クライドルフ 「魔法の庭」
庭を描いた作品で、色とりどりの花が咲き、孔雀を始め珍しい鳥の姿もあります。左から柔らかい日差しが差し込み、穏やかで理想郷的な風景です。淡い色彩で爽やかな雰囲気がありました。
解説によるとクライドルフは1917年に再びベルンに移り住んでからは油彩にも再び取り組んだとのことでした。
最後にはスケッチブックや自筆の絵葉書、メガネやルーペなどの遺品もありました。
ということで、全然知らない作家でしたが独特の世界観を楽しむことができました。日本語の絵本もあるようで、ミュージアムショップでも売られていました。(amazonにもあるようです) 絵本好きの方には特に面白い展示だと思います。
参考リンク:
クライドルフの絵本一覧(amazon)
おまけ:
東急のショーウィンドウにあったグッズの写真

参照記事:★この記事を参照している記事

【展覧名】
スイスの絵本画家 クライドルフの世界
【公式サイト】
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_kreidolf/index.html
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_kreidolf.html
【会場】Bunkamuraザ・ミュージアム
【最寄】渋谷駅/京王井の頭線神泉駅
【会期】2012/6/19(火)~7/29(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日17時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
意外とお客さんが多かったですが、特に鑑賞に支障が出るほどではありませんでした。
さて、今回の展示はエルンスト・クライドルフという絵本画家の個展です。私は全く知らなかったのですが、スイスでは国民的な絵本画家で、19世紀~20世紀初頭のヨーロッパの絵本の黎明期を代表する人物だそうです。展覧会はプロローグとエピローグを含み7つの章に分かれていましたので、各章ごとにその様子を振り返ってみようと思います。
<プロローグ: 肖像と風景>
まずは絵本画家になる前のコーナーです。クライドルフは子供時代から昆虫や植物をスケッチするのが好きだったそうで、ミュンヘンの美術アカデミーで学び、簡潔で個人的な様式を完成させていったそうです。しかし、健康的な問題と疲労から学業の中断を余儀なくされたらしく、特に1889年に姉のヘルミーがこの世から去ると、精神状態は不確かさと絶望に満ちたそうです。そしてその年に静養のために南アルプスのパルテンキルヘンへと赴くことになりました。当初は数週間の滞在の予定でしたが、約6年間この地に留まったそうで、無数の素描や水彩を制作しました。また、この地では生涯の友になる詩人のレオポルド・ヴェーバーに出会ったそうで、共に周囲の山々に入っては植物や動物を描いていたようです。この章ではその前後の時代の作品を中心に紹介していました。
エルンスト・クライドルフ 「自画像」 ★こちらで観られます
これは冒頭にあった水彩の自画像で、描いたのは1916年なので後の時代の作品です。やや横向きで髭を生やし、精悍な顔つきをしていますがちょっと神経質っぽい雰囲気もあるかな。手前には擬人化されたバッタやてんとう虫など4匹の虫が行列するような感じで、苗・花・実・スコップを持っています。これは人の一生を表しているそうで、スコップは墓掘りを連想するようです。精密な虫の描写や、一見楽しげに観えて意味深な所が面白かったです。
この辺には家族を描いた素描が並んでいました。写実的な画風です。
エルンスト・クライドルフ 「牧歌的な朝」
窓辺で植木に水をあげる女性、それを見つめる猫、もう1匹の寝そべる猫を描いた水彩画です。窓の外から光が差し込むような明るさで、全体的に爽やかな雰囲気があります。しかしこの頃は弟や祖母、母たちが相次いで亡くなったそうで、辛い時期だったと思われます。この女性は妹がモデルになっているようでした。
少し進むとアルプスの風景と植物などが描かれた水彩のコーナーでした。
エルンスト・クライドルフ 「パルテンキルヘン」 ★こちらで観られます
これは油彩で、見下ろすような視点で山間の街並みを望む風景を描いています。遠くには高いアルプスの山々が見え、穏やかな日差しの中でのんびりした雰囲気です。写実的でありつつ、情感が伝わる風景画でした。
<第1章:初期の絵本>
クライドルフはある日、花を手折ったのですがすぐにそれに後悔したそうで、しおれ行く花の命を永らえさせる為に「プリムラ、リンドウ、エーデルワイス」という習作を描きました。そしてこれを着想源とした「プリムラの花園」から「花のメルヘン」という絵本が育まれていったそうです。喪失と不安定な時期の中で、子供の頃から魅了されていた花や植物、昆虫に慰めを見出し、擬人化された物語を生み出したようで、クライドルフは絵と文だけではなく見返しや表紙・扉絵も手がけ、総合芸術と呼ばれる芸術を作っていきました。
「花のメルヘン」の後、「フィッツェブッツェ」という本の挿絵を描いたのですが、これは賛否両論だったようで、子供たちに相応しくないと批判されたそうです。また、友人のレオポルド・ヴェーバーに献じられた「眠れる木」では様式化された花々や巻き蔓による装飾があるそうで、アール・ヌーヴォー様式が用いられているとのことでした。ここにはそうした作品が本ごとに並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「プリムラ、リンドウ、エーデルワイス」 ★こちらで観られます
これが絵本のきっかけになった作品で、1894年11月末に季節外れのプリムラとリンドウを摘んだ際に描かれました。青いリンドウとプリムラが写実的に描かれ、可憐な雰囲気です。色鮮やかなせいか儚くも生き生きとした描写に思いました。
エルンスト・クライドルフ 「花のメルヘン 原画」 ★こちらで観られます
絵本画家になるきっかけとなった「プリムラの花園」を含む絵本の原画シリーズです。擬人化された昆虫や植物が登場する絵本で、連続した物語は無いそうですが、1枚1枚にストーリーを感じるような情景となっています。「プリムラの花園」にはリンドウの花を思わせる帽子をかぶった女性が、プリムラ殿下と腕を組んで歩く様子が描かれていました。 キャラクター化され可愛らしい雰囲気で、ここまで見た写実的な画風とは違って見えます。その他にも結婚式や舞踏会などのシーンもあって楽しげで穏やかです。「ヒマワリ夫人とダリヤ夫人」という作品のヒマワリ夫人の顔は中々インパクトがありましたw
エルンスト・クライドルフ 「眠れる木 原画」
これは友人のレオポルド・ヴェーバーに捧げた絵本で、表紙やタイトルに植物が象られています。確かにアール・ヌーヴォー的な要素がありますが、それほどでもないかなw 擬人化された木や嵐、火事、雨などが出てくる話で、木の爺さんが気の毒な場面が多かったように思います。
エルンスト・クライドルフ 「フィッツェブッツェ 原画」
これは子供に相応しくないと批判された本で、フィッツェブッツェとは子供の玩具の1種で、糸引き人形の名前のようです。子供の感覚に合う本を目指したらしく、メルヘンチックな雰囲気があるのですが、何故批判されたのかは分かりませんでした。
この部屋の中央あたりでは実際の絵本も展示されていました。
<第2章:くさはらの中の生き物たち>
続いてはバッタや小人が出てくる作品が並ぶコーナーです。クライドルフはどちらも好きだったそうで、いくつもの絵本に描かれているようです。
エルンスト・クライドルフ 「くさはらのこびと 原画」 ★こちらで観られます
小人とバッタの物語を描いた絵本です。小人が結婚式に行っていた間に、バッタたち(飼っている)が隣の家の草を食べてしまい、隣家と喧嘩になります。するとその喧嘩を見て悲しんだお日様が姿を隠してしまい、最後は小人たちは仲直りをするというストーリーのようです。バッタは馬車馬のような存在で、小人は三角帽子にヒゲ姿という伝統的な描写となっていました。最初は何だか楽しげなシーンですが、途中で言い争い、バッタの馬に乗った騎士みたいな小人が戦っているシーンもありました。…喧嘩じゃなくて戦争だろこれはw
この章の冒頭にはかなり精密に描かれたバッタやトンボのスケッチがあり、姿は写実的なのに擬人化された動きをする「走るバッタ」という作品もありました。
エルンスト・クライドルフ 「バッタさんのきせつ 原画」 ★こちらで観られます
これもバッタの絵本ですが、起承転結の物語ではないようです。姿はバッタそのものですが擬人化されたポーズで、綱渡りしたり、玉乗りしたり、ボーリングしたり…と楽しそうです。しかし蜘蛛の巣に捕まってぐるぐる巻のバッタも描かれ、これは子供にはちょっと怖そうなシーンでしたw
<第3章:アルプスの花の妖精たち>
クライドルフにとって花と植物は特別な位置を占める題材だったようで、花の儚さを知ることが自身の芸術家としての道のりにどれほど重要な意味があったかと書いているそうです。ここにはそうした花を題材にした作品が並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「詩画集 花 原画」 ★こちらで観られます
これは友人の作家の本の挿絵で、詩から得た発想を活かした作品だそうです。花や植物が写実的に描かれ、その周りに妖精や擬人化されたものが描かれています。花そのものの美しさを感じたり、それが1つの要素となっている絵があったりと面白味がありました。
この章の最初には黒を背景に精密に描かれたスケッチがありました。植物図鑑のような感じです。
エルンスト・クライドルフ 「アルプスの花物語 原画」 ★こちらで観られます
これは草花を擬人化して自然の本質を描こうとしたクライドルフの代表作だそうで、植物の特徴や花にまつわる神話から着想を得て描かれています。アドニスの花を題材にしたものや、擬人化された蝶たちと共に踊る様子、岩の裂け目に隠れているプリムラたち など、様々なものが描かれているのですが、それが生態の特徴を表しているようでした。
この辺にはクライドルフの世界を再現した古谷桂子 氏によるジオラマもありました。
<第4章:妖精と小人-メルヘンの世界の住人たち>
クライドルフは自分の作品に古典や神話、キリスト教の物語、伝説、メルヘンの登場人物などを取り入れて、新たな解釈を加えたそうです。ここにはそうした作品が並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「ふゆのはなし 原画」
これは7人の小人と白雪姫の話をさらに広げた物語です。小人たちが7年に1度会いに来る白雪姫と再開する話で、白雪姫に会うために旅する小人たちが、おばけのような雪の積もった所や氷の洞窟などを通っていく様子が描かれています。リスにソリを引かせたりするシーンもあり、クライマックスには白雪姫との宴が描かれ、温かく輝くような雰囲気でした。その後も一緒に雪遊びをしていますが、最後は別れで悲しんでいました。どことなくユーモアを感じる作品です。
この辺には「花を棲みかに(春の使い)」(★こちらで観られます)という擬人化された花や虫たちの物語もありました。
エルンスト・クライドルフ 「妖精たち小人たち(小人と妖精たちのところで)」 ★こちらで観られます
これはノームやエルフが出てくる物語で、どれものんびりとした日常を感じさせます。、穏やかで楽しげな場面の続く作品でした。
この辺には実際の絵本を読めるコーナーもありました。日本語の本も多く、ミュージアムショップにも置いてあるようです。
<第5章:子供たちの教育>
クライドルフは自身の本だけではなく他の作家の詩や文章の挿絵も描いていたそうで、詩歌の核心を表すことに集中する一方、その中には物語的要素や隠れた意味もあるそうです。そして、クライドルフは第一次世界大戦の末期頃に小学3年生用の読本「庭の赤いバラ」の挿絵を依頼され、それが人気を博します。これはゲーテ、グリム、アンデルセンなどの作家や詩人の文章からなり、詩、歌、冒険、妖精などの物語が含まれていたそうです。
一方、「古い俗曲」という本の挿絵では女性を題材にして、女性への賞賛、恐れ、憧れ、裏切り、魅力などを扱っているそうです。
ここにはそうした作品が並んでいました。
エルンスト・クライドルフ 「古い俗曲 原画」
裸婦や酔った家政婦、泣きながら林檎をかじる少女など、様々な題材が描かれた作品です。物語的な場面が多く、確かに女性の色々な面を捉えているように思えました。
この辺には「昔の子供の詩 原画」という民謡や子供の歌に添えられた挿絵もありました。昆虫や動物を題材にしたものだけでなく人間を中心にしたものもあるかな。
エルンスト・クライドルフ 「庭の赤いバラ 原画」 ★こちらで観られます
これが人気を博した作品で、擬人化された昆虫なども出てきます。繋がっているかは分かりませんが、それぞれ物語のワンシーンのような場面となっていました。
<エピローグ:夢の世界>
最後は夢をテーマにした作品などが並ぶコーナーです。この辺は閉館が迫っていたのでメモは短めですw
エルンスト・クライドルフ 「夢の人物 原画」
友人のレオポルド・ヴェーバーの本で、暗めの夜のシーンが多めです。神秘的でお化けのようなものも出てきて、「死者の国」というようなちょっと怖い絵もありました。
エルンスト・クライドルフ 「[運命の夢と幻想]シリーズ」 ★こちらで観られます
これは自叙伝な作品で、自画像もこれに含まれています。やや暗めの背景に畑で作業する人(空に謎の人影)や、恋人と寄り添う人などが描かれていて、「青春時代」や「別れ」といった意味深なタイトルとなっていました。自身の精神世界をも表現しているようです。
エルンスト・クライドルフ 「魔法の庭」
庭を描いた作品で、色とりどりの花が咲き、孔雀を始め珍しい鳥の姿もあります。左から柔らかい日差しが差し込み、穏やかで理想郷的な風景です。淡い色彩で爽やかな雰囲気がありました。
解説によるとクライドルフは1917年に再びベルンに移り住んでからは油彩にも再び取り組んだとのことでした。
最後にはスケッチブックや自筆の絵葉書、メガネやルーペなどの遺品もありました。
ということで、全然知らない作家でしたが独特の世界観を楽しむことができました。日本語の絵本もあるようで、ミュージアムショップでも売られていました。(amazonにもあるようです) 絵本好きの方には特に面白い展示だと思います。
参考リンク:
おまけ:
東急のショーウィンドウにあったグッズの写真


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