上村松園と鏑木清方展 【平塚市美術館】
この前の土曜日に、平塚の平塚市美術館に行って、「市制80周年記念 上村松園と鏑木清方展」を観てきました。この展示は前期・後期があるようで、私が行ったのは後期の内容でした。

【展覧名】
市制80周年記念 上村松園と鏑木清方展
【公式サイト】
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/2012203.htm
【会場】平塚市美術館
【最寄】平塚駅
【会期】2012年7月21日(土)~9月2日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
お客さんは結構いましたが、自分のペースで快適に観ることができました。
さて、今回の展示は近代の美人画で今なお人気の上村松園と鏑木清方という2人の画家を取り上げた展示となっています。2人はほぼ同時期に活躍していて、上村松園は京都で、鏑木清方は東京・鎌倉を拠点としていました。松園は四条派、清方は歌川派の流れを汲んでいるので系統も違うのですが、どこか共通したものを感じる清らかな美人画がずらりと並んでいました。詳しい感想はいつも通り気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
参考記事:
和のよそおい -松園・清方・深水- (山種美術館)
清方/Kiyokata ノスタルジア (サントリー美術館)
清方/Kiyokata ノスタルジア 2回目(サントリー美術館)
上村松園展 (東京国立近代美術館)
上村松園 素描、下絵と本画 (川村記念美術館)
没後60年記念上村松園/美人画の粋(すい) (山種美術館)
<上村松園>
ますは上村松園のコーナーです。上村松園は1875年に京都の中心にある四条通りの葉茶屋の娘として生まれたのですが、生まれて2ヶ月で父が死に、母の手1つで育てられたそうです。幼い頃から絵を描くことが好きで、京都府画学学校を経て鈴木松年、幸野楳嶺、竹内栖鳳らに学びました。3人とも美人画は専門ではなかったのですが、松園は独学で博物館や売立会場、祇園祭などで模写し、自らの画風を模索していったそうです。また、松園は古典研究に加えて写生を重視したらしく、自らポーズを取って描くなど当初は現代風俗を描いていたそうです。その後、江戸時代の風俗を学び、髷(まげ)などは時代考証に沿って確かに描かれていると定評があるようです。また、漢詩や漢学の素養もあり、画業の前半は謡曲に取材していたらしく、構図には日本古典への眼差しがあるとのことです。
ここには10代の頃の作品から始まり様々な美人画が並んでいました。 2年前の東京国立近代美術館の上村松園展で観た作品が多かったかな。
上村松園 「四季美人」
これは17歳の頃の作品で、4人の女性が描かれています(松園自身?) 上から順に、掛け軸を観ている冬の装いの美人、しゃがんで書を持ち 筆を硯に付けようとする美人(秋?)、団扇を持って座る夏の美人、琴の傍らに座る華やかな着物の美人(春?)が並んでいます。夏が囲碁をしていないけど、琴棋書画の見立てでもあるのかな? 既に松園らしい清廉な印象を受ける作品で、とても17歳とは思えない完成度です。解説によるとこれはシカゴ万博で2等賞を貰ったそうで、若くして才能を発揮していたのがよく分かる作品でした。
なお、この画題は繰り返し描かれたらしく、確かに他にも四季美人の作品を観た覚えがあります。
上村松園 「長夜」
行灯の側で本を読んでいる着物の女性と、行灯に手をかざしている女性が描かれた作品です。2人ともくつろいだ雰囲気があり、障子紙に越しに見える女性の手の表現などが巧みで風情を感じます。解説によると、この絵を観た鏑木清方は、絵の中心が左に寄っていて人物が下の方に描かれている構図を高く評価したとのことでした。
この近くには以前ご紹介した「人形つかい」もありました。襖の中を見ることが出来ずにタイトルから想像力を掻き立てられる作品です。(川村記念美術館の展示の際、部屋の中を描いた下絵も観た覚えがあります)
上村松園 「楊貴妃(下絵)」
この絵はてっきり完成作があるのかと思ったら、完成作は前期のみの展示でした。 ちょっとショックでしたが、代わりに下絵がありました。下絵なので色はあまりなく、椅子に腰掛けた楊貴妃とその髪を整える少女が描かれています。楊貴妃は薄い衣を着ていますが、胸を顕にしていて、どこかくつろいだ感じです。表情には気品があり、観れば観るほど完成作が観たくなりましたw
解説によると、松園にとって大正期はスランプと言われたそうで、この頃の美術界は退廃的・官能的・世紀末的な運命の女が良しとされ、松園は自分の作風を見つめなおしたそうです。しかし、松園は自分の方向性を気品を備えた美人画と見定め、中国や日本の古典を学んだそうです。
上村松園 「花がたみ」
こちらは今まで何度かご紹介しましたが、何度観ても驚きのある作品です。花かごを持って彷徨う着物の女性(照日の前)が描かれ、髪を振り乱し 服は乱れ、狂気を感じる微笑みを浮かべています。これは謡曲の「花筐(はながたみ)」に取材した作品で、継体天皇を想うあまりに心を病み、天皇から賜った花かごを持っている姿で、女の情念や業のようなものを感じます。(結局最後は再び寵愛を受けたそうです) 松園はこの絵を描くために心を病んだ人の表情を知ろうと精神病院に通い、心を病んだ人の顔は能面に似ていると考え、この絵に反映させているようです。心情表現もそのエピソードも凄い作品です。
上村松園 「花見」 ★こちらで観られます
今回のポスターにも成っている作品で、桜を見る5人の女性が描かれています。女性たちは画面の下の方の4つの傘と共に川の流れのように連続して並んでいて、リズミカルで優美な印象を受けます。色も鮮やかで華やかな雰囲気の作品です。
松園の作品は後半にもありますが、一旦ここまでです。
<鏑木清方>
続いてはもう1人の主役の鏑木清方のコーナーです。清方は1878年に東京の神田で、戯作者であり「やまと新聞」を創刊した條野採菊(伝平)の三男として生まれました。はじめは文筆家を目指していたそうですが、父や周りの勧めで歌川派の水野年方に入門し挿絵画家となりました。(ちなみに水野年方は月岡芳年の弟子です。さらに月岡芳年は歌川国芳の弟子。)
青年風俗画家の集まりである烏合会を結成して展覧会に出品していたようで、明治42年からは文展で入選を重ね、大正前期には花形作家となっていきました。日本画の制作では市井の風俗に興味を示し、洋画の影響による新たな表現にも目を配りながら、当時知り合った泉鏡花(幻想的な作風の小説家)の作品や芝居、伝説などに取材し、美術と文学が結びついた制作を追求したそうです。 その為、松園の理想美とは異なり 物語に登場するような「朝露の消えもしさうな脆さ」があるそうで、女性のしなやかさを表現したようです。
その後、大正中期以降になり大作中心の「会場芸術」が盛んになると悩みも生じたそうですが、自らの興味に取材した作品や娘を描いた作品によって自分を取り戻し、新たな境地を開いていきました。やがて関東大震災が起こると、失われた明治中期の下町の風情を追想するような作品を制作し、それはライフワークとなっていったそうです。ここにもそうした特徴が伺える作品が並んでいました。
鏑木清方 「寒月」
これは19歳の頃に描いた掛け軸で、色が淡く写実的な作風です。橋の袂で三味線を持った芸人らしき人と 手を繋ぐ着物の女の子が描かれていて、女の子の目線の先には空高く月が浮かんでいます。周りは暗めで月明かりで影ができる感じで、芸人は目をつぶっている様子などからも静けさを感じました。
鏑木清方 「孤児院」
机に手を置いて座っている青い袴の女性が、孤児の子供たちに白い包みに入ったお菓子を渡している様子を描いた作品です。子供達は指をくわえて近づいてきたり、上目遣いで様子を伺ったり、疑るような目をしています。後ろでその様子を見守る老女の姿もあり、それぞれの人物の思惑が伝わるような豊かな心情表現です。解説によると、これは日本絵画協会第13回絵画共進会で当時最高の銅牌を受賞したそうです。
この隣には妖怪か幽霊の列を思わせる「深沙大王」もありました。これは泉鏡花の作品を主題にしたもののようです。
鏑木清方 「遊女」
2曲1隻の屏風で、火鉢にもたれかかっている遊女が描かれています。少し口を開いて顔はやや上向きで、どこか気だるく妖艶な雰囲気に思えます。ポーズや白い花(梅?)の模様の着物が足元に向けて広がっている構図も面白く感じられました。解説によるとこれは泉鏡花の「通夜物語」の遊女だそうです。
鏑木清方 「ためさるる日(右幅)」 ★こちらで観られます
豪華な髪飾りをつけた2人の遊女を描いた作品で、1人は目を伏せて もう1人も悲しげな表情をしています。この作品は元々2幅対で、左幅には踏み絵を踏んでいる遊女の姿があるらしく、写真の縮小コピーも展示されています。…ということは、どうやらこの2人は踏み絵の順番待ちのようです。哀しい雰囲気ながらも美しさを感じる作品でした。
鏑木清方 「朝涼」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品で、緑の野を背景にお下げ髪の少女(娘)の横向きの姿が描かれています。その傍らには白い蓮の花、空には薄っすらと白い月が浮かんでいて、淡い色合いから爽やかで清廉な朝の空気感が伝わってきます。髪を触っている娘も愛らしく、どこか神秘的な雰囲気があるようにも思えました。解説によると、清方はこの作品によってスランプを抜けることができたようです。
この隣にはこの作品のためのスケッチもありました。また、明治の庶民の暮らしを思わせる「鰯」や2曲1双の「桜もみぢ」なども気に入りました。
鏑木清方 「襟おしろい」
黒い着物を着た清方の妻の肖像で、胸元をつまんで左のほうを見るような感じで描かれています。その構図の為か、何となく西洋の肖像画を観ているような感じを受けるかな。ぼかしの技法が使われていて、清らかさの一方で色香もあるように思いました。特に唇の赤に色気を感じます。
鏑木清方 「明治風俗12ヶ月」
永井周山 「明治風俗12ヶ月押絵羽子板」
12枚セットの掛け軸で、1枚につき1ヶ月ずつ その月にちなんだ題材が描かれています。以前観た時は半年ずつに分けられていましたが、今回は一気に観られて嬉しい限り。羽子板をしたり、花見をしたり、金魚を取ったり、氷を食べたり… 古き良き時代の楽しさが感じられます。やはり私の一押しは8月の氷屋の作品です。
また、この作品の下にはこの掛軸をそのまま立体的な羽子板にした作品もありました。色も形もかなりの再現率で、掛け軸に華を添えているようでした。
この作品の隣には以前のサントリー美術館の清方展でポスターにもなっていた「春雪」が並んでいました。
<上村松園>
続いては再び松園のコーナーです。こちらは円熟期の作品、市井の女性を描いた作品が並んでいました。
上村松園 「青眉」
緑の傘をさす茶色の着物の女性が描かれた作品で、これは松園の母で、母が亡くなった年に描かれました。 京都には江戸時代の風習の名残があったようで、結婚して子供がいる女性は眉を剃っていたそうです。このタイトルはそれにちなんだもので、母の眉にも薄っすらと青い剃り跡が残っています。結構若い姿に観え 気品がある姿からは母への追慕が感じられました。解説によると、松園は母の死を境にそれまで上流階級しか描いていなかったのが、市井の女性も描くようになったとのことです。
それにしても、1人で松園を育て画家への道も支援してくれた母の死は、相当な悲しみだったのではないでしょうか…。
上村松園 「鴛鴦髷」
手鏡を持って鏡合わせで自分の髪を見る着物の女性が描かれた作品です。満足しているのか、嬉しそうな表情に見えます。解説によるとこの髪型は町家の若い娘の髪型だそうで、確かに鴛鴦のような形をしています。その生え際の表現や、髪の毛の流れが分かるほど緻密な描写は女性の美しさを引き立てているように思いました。
この辺には赤い着物に青い帯の「鼓の音」も展示されていました。
<鏑木清方>
最後は清方の卓上芸術についてのコーナーです。清方は、奇抜な色使いや大画面で訴える「会場芸術」の風潮に対して、一人手に取り 卓上に広げて楽しむことができる作品(卓上芸術)を提唱したそうです。心静かに細やかな筆さばきや情感を味わうことに主観が置かれ、画巻や画帖にそうした作品を残したようです。ここにもその一部が並んでいました。
鏑木清方 「目黒の栢莚(はくえん)」
栢莚は2代目市川團十郎のことだそうで、この作品は栢莚の老後生活の手記を題材にしたものです。目黒に住んでいたようで、寺社の様子や、竹林の中で茶会をする様子が描かれています。ゆりやアジサイなどの植物は細やかかつ写実的で、色鮮やかに描かれていました。どこかのんびりした雰囲気も感じるかな。
この近くには「お夏清十郎物語」という浄瑠璃を題材にした6枚の作品もありました。
鏑木清方 「朝夕安居」
昭和に描かれた4mくらいある絵巻で、明治の頃の下町の夏の様子が朝・昼・夜に分けられて描かれています。朝は井戸の周りで水を汲む人たちや、掃除をする少女、戸口の行商人などが描かれ、昼の場面には風鈴屋の屋台が描かれています。また、昼には水浴びする女性やランプを掃除する女性など、季節・時代を感じさせるシーンが続きます。 そして夜は「むぎゆ」「さくらゆ」と描かれた行灯?の周りで腰掛けて夕涼みする人々が描かれ、飲み物を飲んだり談笑したりしていました。観てるだけで幸せな気分になってくるような、どこか懐かしさを感じる作品です。情感豊かに描かれ、いかに清方が明治の下町を愛していたのかが伝わるようでした。
ということで、遠出した甲斐がある内容でした。観たことがある作品が結構あったので充実度と満足度を④にしていますが、好みの作品ばかりで代表作も多くだいぶ満足できました。こうして2人を比べて観ていると、松園は凛とした理想の女性美、清方は人々や風俗への慈しみや懐古を表現しているように思えました。もうすぐ終わってしまいますが、かなりお勧めの展示です。
参照記事:★この記事を参照している記事


【展覧名】
市制80周年記念 上村松園と鏑木清方展
【公式サイト】
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/2012203.htm
【会場】平塚市美術館
【最寄】平塚駅
【会期】2012年7月21日(土)~9月2日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
お客さんは結構いましたが、自分のペースで快適に観ることができました。
さて、今回の展示は近代の美人画で今なお人気の上村松園と鏑木清方という2人の画家を取り上げた展示となっています。2人はほぼ同時期に活躍していて、上村松園は京都で、鏑木清方は東京・鎌倉を拠点としていました。松園は四条派、清方は歌川派の流れを汲んでいるので系統も違うのですが、どこか共通したものを感じる清らかな美人画がずらりと並んでいました。詳しい感想はいつも通り気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
参考記事:
和のよそおい -松園・清方・深水- (山種美術館)
清方/Kiyokata ノスタルジア (サントリー美術館)
清方/Kiyokata ノスタルジア 2回目(サントリー美術館)
上村松園展 (東京国立近代美術館)
上村松園 素描、下絵と本画 (川村記念美術館)
没後60年記念上村松園/美人画の粋(すい) (山種美術館)
<上村松園>
ますは上村松園のコーナーです。上村松園は1875年に京都の中心にある四条通りの葉茶屋の娘として生まれたのですが、生まれて2ヶ月で父が死に、母の手1つで育てられたそうです。幼い頃から絵を描くことが好きで、京都府画学学校を経て鈴木松年、幸野楳嶺、竹内栖鳳らに学びました。3人とも美人画は専門ではなかったのですが、松園は独学で博物館や売立会場、祇園祭などで模写し、自らの画風を模索していったそうです。また、松園は古典研究に加えて写生を重視したらしく、自らポーズを取って描くなど当初は現代風俗を描いていたそうです。その後、江戸時代の風俗を学び、髷(まげ)などは時代考証に沿って確かに描かれていると定評があるようです。また、漢詩や漢学の素養もあり、画業の前半は謡曲に取材していたらしく、構図には日本古典への眼差しがあるとのことです。
ここには10代の頃の作品から始まり様々な美人画が並んでいました。 2年前の東京国立近代美術館の上村松園展で観た作品が多かったかな。
上村松園 「四季美人」
これは17歳の頃の作品で、4人の女性が描かれています(松園自身?) 上から順に、掛け軸を観ている冬の装いの美人、しゃがんで書を持ち 筆を硯に付けようとする美人(秋?)、団扇を持って座る夏の美人、琴の傍らに座る華やかな着物の美人(春?)が並んでいます。夏が囲碁をしていないけど、琴棋書画の見立てでもあるのかな? 既に松園らしい清廉な印象を受ける作品で、とても17歳とは思えない完成度です。解説によるとこれはシカゴ万博で2等賞を貰ったそうで、若くして才能を発揮していたのがよく分かる作品でした。
なお、この画題は繰り返し描かれたらしく、確かに他にも四季美人の作品を観た覚えがあります。
上村松園 「長夜」
行灯の側で本を読んでいる着物の女性と、行灯に手をかざしている女性が描かれた作品です。2人ともくつろいだ雰囲気があり、障子紙に越しに見える女性の手の表現などが巧みで風情を感じます。解説によると、この絵を観た鏑木清方は、絵の中心が左に寄っていて人物が下の方に描かれている構図を高く評価したとのことでした。
この近くには以前ご紹介した「人形つかい」もありました。襖の中を見ることが出来ずにタイトルから想像力を掻き立てられる作品です。(川村記念美術館の展示の際、部屋の中を描いた下絵も観た覚えがあります)
上村松園 「楊貴妃(下絵)」
この絵はてっきり完成作があるのかと思ったら、完成作は前期のみの展示でした。 ちょっとショックでしたが、代わりに下絵がありました。下絵なので色はあまりなく、椅子に腰掛けた楊貴妃とその髪を整える少女が描かれています。楊貴妃は薄い衣を着ていますが、胸を顕にしていて、どこかくつろいだ感じです。表情には気品があり、観れば観るほど完成作が観たくなりましたw
解説によると、松園にとって大正期はスランプと言われたそうで、この頃の美術界は退廃的・官能的・世紀末的な運命の女が良しとされ、松園は自分の作風を見つめなおしたそうです。しかし、松園は自分の方向性を気品を備えた美人画と見定め、中国や日本の古典を学んだそうです。
上村松園 「花がたみ」
こちらは今まで何度かご紹介しましたが、何度観ても驚きのある作品です。花かごを持って彷徨う着物の女性(照日の前)が描かれ、髪を振り乱し 服は乱れ、狂気を感じる微笑みを浮かべています。これは謡曲の「花筐(はながたみ)」に取材した作品で、継体天皇を想うあまりに心を病み、天皇から賜った花かごを持っている姿で、女の情念や業のようなものを感じます。(結局最後は再び寵愛を受けたそうです) 松園はこの絵を描くために心を病んだ人の表情を知ろうと精神病院に通い、心を病んだ人の顔は能面に似ていると考え、この絵に反映させているようです。心情表現もそのエピソードも凄い作品です。
上村松園 「花見」 ★こちらで観られます
今回のポスターにも成っている作品で、桜を見る5人の女性が描かれています。女性たちは画面の下の方の4つの傘と共に川の流れのように連続して並んでいて、リズミカルで優美な印象を受けます。色も鮮やかで華やかな雰囲気の作品です。
松園の作品は後半にもありますが、一旦ここまでです。
<鏑木清方>
続いてはもう1人の主役の鏑木清方のコーナーです。清方は1878年に東京の神田で、戯作者であり「やまと新聞」を創刊した條野採菊(伝平)の三男として生まれました。はじめは文筆家を目指していたそうですが、父や周りの勧めで歌川派の水野年方に入門し挿絵画家となりました。(ちなみに水野年方は月岡芳年の弟子です。さらに月岡芳年は歌川国芳の弟子。)
青年風俗画家の集まりである烏合会を結成して展覧会に出品していたようで、明治42年からは文展で入選を重ね、大正前期には花形作家となっていきました。日本画の制作では市井の風俗に興味を示し、洋画の影響による新たな表現にも目を配りながら、当時知り合った泉鏡花(幻想的な作風の小説家)の作品や芝居、伝説などに取材し、美術と文学が結びついた制作を追求したそうです。 その為、松園の理想美とは異なり 物語に登場するような「朝露の消えもしさうな脆さ」があるそうで、女性のしなやかさを表現したようです。
その後、大正中期以降になり大作中心の「会場芸術」が盛んになると悩みも生じたそうですが、自らの興味に取材した作品や娘を描いた作品によって自分を取り戻し、新たな境地を開いていきました。やがて関東大震災が起こると、失われた明治中期の下町の風情を追想するような作品を制作し、それはライフワークとなっていったそうです。ここにもそうした特徴が伺える作品が並んでいました。
鏑木清方 「寒月」
これは19歳の頃に描いた掛け軸で、色が淡く写実的な作風です。橋の袂で三味線を持った芸人らしき人と 手を繋ぐ着物の女の子が描かれていて、女の子の目線の先には空高く月が浮かんでいます。周りは暗めで月明かりで影ができる感じで、芸人は目をつぶっている様子などからも静けさを感じました。
鏑木清方 「孤児院」
机に手を置いて座っている青い袴の女性が、孤児の子供たちに白い包みに入ったお菓子を渡している様子を描いた作品です。子供達は指をくわえて近づいてきたり、上目遣いで様子を伺ったり、疑るような目をしています。後ろでその様子を見守る老女の姿もあり、それぞれの人物の思惑が伝わるような豊かな心情表現です。解説によると、これは日本絵画協会第13回絵画共進会で当時最高の銅牌を受賞したそうです。
この隣には妖怪か幽霊の列を思わせる「深沙大王」もありました。これは泉鏡花の作品を主題にしたもののようです。
鏑木清方 「遊女」
2曲1隻の屏風で、火鉢にもたれかかっている遊女が描かれています。少し口を開いて顔はやや上向きで、どこか気だるく妖艶な雰囲気に思えます。ポーズや白い花(梅?)の模様の着物が足元に向けて広がっている構図も面白く感じられました。解説によるとこれは泉鏡花の「通夜物語」の遊女だそうです。
鏑木清方 「ためさるる日(右幅)」 ★こちらで観られます
豪華な髪飾りをつけた2人の遊女を描いた作品で、1人は目を伏せて もう1人も悲しげな表情をしています。この作品は元々2幅対で、左幅には踏み絵を踏んでいる遊女の姿があるらしく、写真の縮小コピーも展示されています。…ということは、どうやらこの2人は踏み絵の順番待ちのようです。哀しい雰囲気ながらも美しさを感じる作品でした。
鏑木清方 「朝涼」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品で、緑の野を背景にお下げ髪の少女(娘)の横向きの姿が描かれています。その傍らには白い蓮の花、空には薄っすらと白い月が浮かんでいて、淡い色合いから爽やかで清廉な朝の空気感が伝わってきます。髪を触っている娘も愛らしく、どこか神秘的な雰囲気があるようにも思えました。解説によると、清方はこの作品によってスランプを抜けることができたようです。
この隣にはこの作品のためのスケッチもありました。また、明治の庶民の暮らしを思わせる「鰯」や2曲1双の「桜もみぢ」なども気に入りました。
鏑木清方 「襟おしろい」
黒い着物を着た清方の妻の肖像で、胸元をつまんで左のほうを見るような感じで描かれています。その構図の為か、何となく西洋の肖像画を観ているような感じを受けるかな。ぼかしの技法が使われていて、清らかさの一方で色香もあるように思いました。特に唇の赤に色気を感じます。
鏑木清方 「明治風俗12ヶ月」
永井周山 「明治風俗12ヶ月押絵羽子板」
12枚セットの掛け軸で、1枚につき1ヶ月ずつ その月にちなんだ題材が描かれています。以前観た時は半年ずつに分けられていましたが、今回は一気に観られて嬉しい限り。羽子板をしたり、花見をしたり、金魚を取ったり、氷を食べたり… 古き良き時代の楽しさが感じられます。やはり私の一押しは8月の氷屋の作品です。
また、この作品の下にはこの掛軸をそのまま立体的な羽子板にした作品もありました。色も形もかなりの再現率で、掛け軸に華を添えているようでした。
この作品の隣には以前のサントリー美術館の清方展でポスターにもなっていた「春雪」が並んでいました。
<上村松園>
続いては再び松園のコーナーです。こちらは円熟期の作品、市井の女性を描いた作品が並んでいました。
上村松園 「青眉」
緑の傘をさす茶色の着物の女性が描かれた作品で、これは松園の母で、母が亡くなった年に描かれました。 京都には江戸時代の風習の名残があったようで、結婚して子供がいる女性は眉を剃っていたそうです。このタイトルはそれにちなんだもので、母の眉にも薄っすらと青い剃り跡が残っています。結構若い姿に観え 気品がある姿からは母への追慕が感じられました。解説によると、松園は母の死を境にそれまで上流階級しか描いていなかったのが、市井の女性も描くようになったとのことです。
それにしても、1人で松園を育て画家への道も支援してくれた母の死は、相当な悲しみだったのではないでしょうか…。
上村松園 「鴛鴦髷」
手鏡を持って鏡合わせで自分の髪を見る着物の女性が描かれた作品です。満足しているのか、嬉しそうな表情に見えます。解説によるとこの髪型は町家の若い娘の髪型だそうで、確かに鴛鴦のような形をしています。その生え際の表現や、髪の毛の流れが分かるほど緻密な描写は女性の美しさを引き立てているように思いました。
この辺には赤い着物に青い帯の「鼓の音」も展示されていました。
<鏑木清方>
最後は清方の卓上芸術についてのコーナーです。清方は、奇抜な色使いや大画面で訴える「会場芸術」の風潮に対して、一人手に取り 卓上に広げて楽しむことができる作品(卓上芸術)を提唱したそうです。心静かに細やかな筆さばきや情感を味わうことに主観が置かれ、画巻や画帖にそうした作品を残したようです。ここにもその一部が並んでいました。
鏑木清方 「目黒の栢莚(はくえん)」
栢莚は2代目市川團十郎のことだそうで、この作品は栢莚の老後生活の手記を題材にしたものです。目黒に住んでいたようで、寺社の様子や、竹林の中で茶会をする様子が描かれています。ゆりやアジサイなどの植物は細やかかつ写実的で、色鮮やかに描かれていました。どこかのんびりした雰囲気も感じるかな。
この近くには「お夏清十郎物語」という浄瑠璃を題材にした6枚の作品もありました。
鏑木清方 「朝夕安居」
昭和に描かれた4mくらいある絵巻で、明治の頃の下町の夏の様子が朝・昼・夜に分けられて描かれています。朝は井戸の周りで水を汲む人たちや、掃除をする少女、戸口の行商人などが描かれ、昼の場面には風鈴屋の屋台が描かれています。また、昼には水浴びする女性やランプを掃除する女性など、季節・時代を感じさせるシーンが続きます。 そして夜は「むぎゆ」「さくらゆ」と描かれた行灯?の周りで腰掛けて夕涼みする人々が描かれ、飲み物を飲んだり談笑したりしていました。観てるだけで幸せな気分になってくるような、どこか懐かしさを感じる作品です。情感豊かに描かれ、いかに清方が明治の下町を愛していたのかが伝わるようでした。
ということで、遠出した甲斐がある内容でした。観たことがある作品が結構あったので充実度と満足度を④にしていますが、好みの作品ばかりで代表作も多くだいぶ満足できました。こうして2人を比べて観ていると、松園は凛とした理想の女性美、清方は人々や風俗への慈しみや懐古を表現しているように思えました。もうすぐ終わってしまいますが、かなりお勧めの展示です。
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Comment
上村松園
こんにちは。
平塚市美術館では美人画の大家の展示が行われているのですね。
実は私も上村松園の作品がとても好きで、ブログでも少し取り上げた
ことがあります。
しかも上村松園だけではなく、鏑木清方の作品もあるのですね。
東の清方と西の松園と言われた、日本を代表する美人画の巨匠の
作品が一挙に公開されているというのは凄いですね。
まだ平塚市美術館へは行った事がないので、機会があれば行って
みようと思いました。
平塚市美術館では美人画の大家の展示が行われているのですね。
実は私も上村松園の作品がとても好きで、ブログでも少し取り上げた
ことがあります。
しかも上村松園だけではなく、鏑木清方の作品もあるのですね。
東の清方と西の松園と言われた、日本を代表する美人画の巨匠の
作品が一挙に公開されているというのは凄いですね。
まだ平塚市美術館へは行った事がないので、機会があれば行って
みようと思いました。
Re: 上村松園
>whitemoonさん
コメント頂きましてありがとうございます^^
非常に残念ですが、こちらの展示はこの前の日曜日で終わってしまいました…。
とはいえ、どちらも人気の画家なので、今後も見られるチャンスがあると思います
(松園は毎年どこかでやってる気がします)
またそういう機会があったらチェックしてみてください。
私もこの2人の作品は大好きでして、
清方と松園の美人画はどこか似ているように感じていたのですが、
一気に観てみると個性が違っていることがよく分かりました。
今後もこの2人の展示は追っかけていきたいものです。
コメント頂きましてありがとうございます^^
非常に残念ですが、こちらの展示はこの前の日曜日で終わってしまいました…。
とはいえ、どちらも人気の画家なので、今後も見られるチャンスがあると思います
(松園は毎年どこかでやってる気がします)
またそういう機会があったらチェックしてみてください。
私もこの2人の作品は大好きでして、
清方と松園の美人画はどこか似ているように感じていたのですが、
一気に観てみると個性が違っていることがよく分かりました。
今後もこの2人の展示は追っかけていきたいものです。
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