ジェームズ・アンソール ―写実と幻想の系譜― 【損保ジャパン東郷青児美術館】
先週に土曜日に新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で「アントワープ王立美術館所蔵 ジェームズ・アンソール ―写実と幻想の系譜―」を観てきました。

【展覧名】
アントワープ王立美術館所蔵 ジェームズ・アンソール ―写実と幻想の系譜―
【公式サイト】
http://www.nhk-p.co.jp/tenran/20120414_130813.html
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
【会場】損保ジャパン東郷青児美術館
【最寄】新宿駅
【会期】2012年9月8日(土)~11月11日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、この展覧会はベルギー近代絵画を代表する画家の1人、ジェームズ・アンソールを中心にした展示です。結論から言うと、これはアンソールの個展というほどでもなく、アンソールの周辺の画家や影響を与えた画家の作品が多数でした。その中にはルーベンスやピーテル・ブリューゲル(子)の作品もあるので、それはそれで見応えがあるのですが、今回の記事ではアンソールを中心にご紹介していこうと思います。
まず冒頭に簡単な説明がありました。ジェームズ・アンソール(1860年~1949年)は「仮面の画家」とも称され、仮面や怪物、骸骨といったグロテスクなモチーフや、地元オステンドのカーニヴァルの情景を華麗な色彩で描きました。当時はあまりに斬新かつ個性的な画風のため、世間に受け入れられなかったようですが、その後 表現主義やシュルレアリスム運動に影響を与えていきます。また、その一方では、伝統的なフランドル絵画や19世紀フランス印象派に影響を受けていたらしく、今回の展示ではそうした画家の作品も展示されています。展覧会は2つの章といくつかの節に分かれていましたので、詳しくは気に入った作品と共にご紹介しようと思います。
参考記事:
アントワープ王立美術館コレクション展 (東京オペラシティアートギャラリー)
ベルギー王立美術館コレクション『ベルギー近代絵画のあゆみ』 (損保ジャパン東郷青児美術館)
ベルギー幻想美術館 (Bunkamuraザ・ミュージアム)
<第1章 写実と反アカデミズム>
まずは反アカデミスムについてのコーナーで、神話や歴史画のための手段として写実的に描くアカデミーに対して、見たものをありのままに描く写実主義(レアリスム。クールベやマネらの動き)について取り上げています。
アンソールは1877年~1880年までブリュッセルの美術アカデミーで学んだのですが、当時の学長のジャン・フランソワ・ポルタールスは進歩的な考えの持ち主だったようです(後に結成された革新的な美術グループ「二十人会」のメンバーのほとんどがポルタールスの教え子だったそうなので、理解ある教育者だったようです。) しかしアンソールはアカデミーを必要悪としてその価値観に反感を抱いていたらしく、陰影で3次元的に表現することなどを学んだものの重要とは考えていなかったようです。ここにはそうしたアンソールのアカデミー時代の作品などが展示されていました。
[1-1 アンソールの美術アカデミーにおける古典的描写方法の習得]
まずは古典的描写に関するコーナーです。
ペーテル・パウル・ルーベンス 「ミネルヴァ」 ★こちらで観られます
これはフランドルの巨匠ルーベンスの作品で、鎧のミネルヴァが裸の女性の怪物に槍を突き刺しているシーンが描かれています。解説によるとこの女性は性欲、妬み、無知、不和を象徴しているらしく、美と醜の対比となっているようです。あまり大きな作品ではなかったですが、生き生きとした肉体表現などは流石でした。
アンソールはルーベンスから構図や色彩などを学んでいるようで、この辺にはルーベンスの模写なども展示されていました。また、アンソールのアカデミー時代の歴史画の素描やアントワープのアカデミーの学長の作品なども並んでいます。
[1-2 外光主義(プレネリスム)]
以前は風景画でも屋内で描かれていましたが、19世紀には戸外で実景を観察し戸外で制作する外光主義の画家が現れました。外光主義の画家たちは、17世紀のオランダ風景画家や風俗画家にその先駆を見出し、彼らを理想としていたようです。アンソールの作品にも同様の賞賛が見られるそうで、ここには外光主義の作品などが並んでいます。
ギュスターヴ・クールベ 「オルナンの岩」
岩の崖と合間の川を描いた作品です。ちょっとぼやけているように見えますが写実的で、水の流れなどその場の雰囲気がよく出ています。解説によると、アンソールの初期にはクールベの独特のマチエールのような扱いが見られるそうで、クールベはレンブラントに匹敵すると讃えていたそうです。
この辺にはベルギーの印象派の作品などもありました。また、少し進むとターナーを模写したアンソールの作品などもあります。
ジェームズ・アンソール 「白い雲」 ★こちらで観られます
海とその上に浮かぶ白い雲を描いた作品で、これはパレットナイフで描かれているそうです。その為、ざらついた感じで厚塗されていて、構図はシンプルな感じに見えました。
なお、これは24歳の頃の作品で、20歳でアカデミーを去って故郷のオステンドに戻っていたそうです。
この辺は海を描いた作品が何点かありました。写実的に描いていた時期は短いのだとか。
ジェームズ・アンソール 「フランドル通りの音楽」
見下ろす視点で街の中を沢山の人達が隊列のようになってパレードしている?様子を描いた作品です。直線直角の多い構成で色もはっきりしているので、アンソールの他の作品と比べてだいぶ違う画風に見えました。解説ではぎこちなく素人が描いたような感じとのことでしたが、この頃のアンソールは群衆を描くことに興味を持っていたようです。こんな画風もあったのかとちょっと驚きでした。
この近くには光輝主義(リュミニスム)のエミール・クラウスの作品などもありました。
参考記事:フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて (Bunkamuraザ・ミュージアム)
解説機ではこの辺でアンソールが作曲した曲も聴くことができました。軽やかで楽しげな感じです。アンソールの作曲に関しては最後あたりで紹介されていますので、詳しくは後ほど。
[1-3 アンソールとブリュッセルの仲間たちによる写実的な静物画と肖像画]
アンソールとその周辺の画家は、17世紀のオランダの画家を理想の画家として見出していたらしく、特に肖像や静物に影響が色濃く見られるようです。しかし、重視したのはその写実性ではなく、反理想主義的な性格だったそうです。ここにはそうした静物画・肖像画が並んでいました。
ジェームズ・アンソール 「シノワズリー(または大きなシノワズリー、団扇と織物)」
団扇や花瓶を描いた静物画です。ぼんやりした感じではっきりとは分かりませんが、日本の団扇じゃないかな? ちょっと幻想的な感じにも見えます。
解説によると、アンソールは日本・中国・朝鮮の品をすべてシノワズリー(中国趣味)と不正確に呼んでいたそうで、最初はその色合いに惹かれていたそうですが、やがて奇怪な仮面や架空の生き物に心惹かれるようになったそうです。
ここには他に17世紀の静物やアンソールの静物2点、仲間の作品などもありました。
ジェームズ・アンソール 「花と野菜」
テーブルに乗った沢山の野菜や花瓶に入った花々を描いた作品で、中でも赤い茎の野菜とヒマワリの花が目を引きます。花を頂点に三角形になった構図で、背景は赤や青が混じった幻想的な雰囲気でした。また、野菜は黒い輪郭で描かれているのに対して花は輪郭が無いなど描き方に違いがあるようで面白かったです。
この先は肖像のコーナーです。17世紀の肖像画や、アンソールによるフェルディナント・ボルの作品(以前はレンブラントとされていた作品)の模写、フランス・ハルスの模写などが並んでいました。
ジェームズ・アンソール 「青いショールの老夫人(画家の祖母)」
手を組んで座る青いショールを羽織った老女を描いた作品で、これはアンソールの祖母のようです。理想化されることなくちょっと力ない感じに見えるかな。この祖母は仮面をつけたカーニヴァルが好きだったそうで、アンソールが子供の頃に祖母がつけていたカーニヴァルの仮面はアンソールの記憶に残り、そうした環境が芸術家としての素養となっているようです。
この辺は仲間の肖像画やヴュイヤールの作品などもありました。
[1-4 画家は近代の真の英雄である]
続いては画家の自画像や、画家仲間・思想家などを描いた肖像が並んだコーナーです。
ジェームズ・アンソール 「イーゼルに向かう自画像」 ★こちらで観られます
筆を持って絵に向かった画家自身を描いた作品で、振り返ってこちらを見ています。(これは鏡を使って描いているらしく、30歳頃の姿だそうです。) 解説によるとアンソールは自画像をよく描いていたそうですが、自意識を顕示するかのように描いていたようで、この絵でも身なりの良いブルジョワとして描いています。どことなくよそよそしいとも解釈されていましたが、確かに親しみを持てる感じではないかな。また、この構図と色彩はホイッスラーからの影響だそうです。これについては私はそう感じることはできませんでしたが…。
この辺にはアンリ・ファンタン=ラトゥールの「自画像のための習作」などもありました。こちらは明暗表現が好みでした。
[1-5 近代生活のイメージ]
続いては近代の風俗を描いたコーナーです。
アルフレッド・ステヴァンス 「絶望的な女」
椅子に座った貴族かブルジョワの女性が描かれた作品です。この画家は19世紀後半にベルギーで人気だった画家で、かなり写実的な画風で描かれています。女性は手紙を読んだ後らしく、ぼんやりと宙を眺めていてショックを受けている感じが伝わってきます。また、肌や装飾品には質感が感じられました。解説によると、アンソールは最初はこの画家に興味を持ったようですが、後に卑猥で凡庸などと酷評したそうです。 素人目には良い絵に見えるんですけどねえ…。
ジェームズ・アンソール 「オステンドの昼食後(またはオステンドの午後)」
室内でテーブルに向かって座る2人の女性を描いた作品で、1人はカップを持ち、1人は帽子をかぶって余所見している感じです。明暗が強めで暗い所は曖昧になっているかな。日常生活を垣間見たような光景で、2人はあまり会話も無さそうな感じに見えました。
この近くには素描などもありました。
ジェームズ・アンソール 「牡蠣を食べる女(または色彩の国にて)」 ★こちらで観られます
白いテーブルに向かって牡蠣を食べる女性と、テーブルの上に乗った沢山のガラス瓶や花束、食器などが描かれた作品で、背景の棚?には鏡もあります。瓶の透き通る感じや 様々な色の花のせいか、全体的に明るい画面に見えるかな。アンソールはこの頃、色彩上での光の効果に関心を示していたそうで、確かに色彩と光に力を入れているのを感じる作品でした。
[1-6 貧しき人々の尊厳]
続いては貧しい人々を描いたコーナーです。
ジェームズ・アンソール 「漕ぎ手(または渡し守)」
こちらを向いてボートを漕いでいる帽子の男性が描かれた作品で、背景には霧に霞む海が描かれています。男性の目の辺りは眼帯をつけているかのように縁取られていて、顔は無表情です。この人物は貧しい身分の男性と思われますが、堂々として威厳が感じられました。
ここにも17世紀の作品と19世紀の作品が何点かづつ並んでいます。
<第2章 グロテスク絵画に向けて>
アンソールが画家になって5年間は日常の現実を極めて詳細に描いていたそうですが、二十人会が開催した展覧会でルノワール、モネ、ルドン、スーラ、ゴーギャン、ゴッホなどの作品と出会い、何らかの影響を受けたようです。他の画家たちとは違いアンソールはそうした絵画に追従することはなかったようですが、重要な影響を受けたのは間違いないようで、アンソールの新しい絵画は現実的であると同時に奇妙でグロテスクと言えるものとなっていったようです。この章ではいくつかの節に分解してグロテスクに向けた作品が並んでいました。
まずこの章の始めの方にアンソールに影響を与えたものについて解説されていました。
レンブラント
→神秘的で劇的な光の表現
ルーベンス、ドラクロワ
→表情豊かな輪郭線
ジャポニスム、シノワズリ、初期フランドル美術
→非現実・奇怪な生物のモチーフ
14・15世紀に描かれた「死の舞踏」など
→骸骨のモチーフ
イタリアの仮面劇、カーニヴァル、地元オステンドの土産物など
→仮装・仮面のモチーフ
[2-1 光の感受性]
ここにはレンブラントの模写が2点並んでいました。
アンソールは1880年代半ば以降に宗教的な主題に回帰すると共に、光と線を異なった角度から見つめ直し、そこでレンブラントを参照して劇的な光の表現を学んだそうです。
[2-2 線の感受性]
ここはルーベンスの銅版画などが並んでいました。ライオンが描かれた作品が多いかな。ドラクロワの模写などもあります。
[2-3 ジャポニスム]
ここは「日本の木版画の模写'武者'」という作品のみでした。アンソールによる模写ですが、結構日本らしい雰囲気が出ています。
[2-4 創造手段としてのあやかし]
ここは小さな「怪物のいるフリーズ」という作品のみでした。怪物というか抽象画みたいな感じかな。
アンソールは1886年頃にルドンの影響を受け、写実絵画に代わるものを求めていたようです。確かにアンソールはルドンと通じるものを感じます。
[2-5 アンソール芸術における"死の舞踏"とその他の骸骨]
ここは骸骨を主題にした戯画的な作品が2~3点ほどありました。
ジェームズ・アンソール 「首吊り死体を奪い合う骸骨たち」 ★こちらで観られます
中心に首を吊った人物が描かれ、その前で2人の骸骨がハタキやモップのようなものを持って争い、その間には1人仰向けに倒れています。両脇にはドアから沢山の人々がカーニヴァルの仮面をつけて様子を観ていて、グロテスクさと滑稽さを感じます。解説によると、首吊りの死体は自画像らしく、3人の骸骨たちは祖母・母親・叔母という説や、妹やアンソールの愛人など周りの人々であるという説もあるそうです。骸骨や首吊りなど不吉なモチーフなのに、どこか楽しげなのが印象的な作品でした。
ジェームズ・アンソール 「絵を描く骸骨」 ★こちらで観られます
セルフポートレートを元に描いた作品で、イーゼルに向かったスーツ姿の骸骨が絵を描いている様子が描かれています。しかしイーゼルにはキャンバスがなく宙に描いている感じに見えるかな。また、周りには沢山の絵が置かれていて、所々に骸骨や仮面が転がっていました。明るめの色と描かれているもののギャップが面白い作品です。
[2-6 仮装]
ジェームズ・アンソール 「愛の園」
仮装した男女が集まるパーティーの様子?を描いた作品です。背景には燃え立つようにピンク・紫・青が混ざり合った空間があり、幻想的な雰囲気です。ちょっとぼんやりして抽象的な感じすらしました。
この近くには似た雰囲気の作品もありました。
[2-7 カリカチュア、悪魔、仮面]
ここはカリカチュア(風刺画・戯画)や幻想的な作品が並ぶコーナーで、今回の展示で最も見所と言えそうです。
ジェームズ・アンソール 「陰謀」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品で、アンソールの中でも最も有名な仮面の絵だそうです。沢山の仮面の人物たちが並んでいる様子が描かれていて、これはカーニヴァルの陰謀遊びに着想を得ているのでこうしたタイトルになっているようです。誇張された表情をした仮面でちょっと怖いようにも思いますが、右にいる骸骨?のような仮面はやけに楽しそうに見えたりと、憎めない感じです。明るい色彩で、その色の取り合わせの為か華やかさとグロテスクの両面が感じられました。
ここにはピーテル・ブリューゲル(子)の小さめの作品(★こちらで観られます)もありました。諺を描いたもので、これも滑稽で面白い作品です。
[2-8 プリミティヴィスム いわゆる15世紀の初期フランドル美術の再発見]
ここはキリスト関連の作品が並んでいました。
ジェームズ・アンソール 「悲しみの人」 ★こちらで観られます
ここまで観てきた作品と一線を画するような大胆なタッチで描かれた作品で、キリストを描いているはずですが、まるで日本の鬼のような表情をしています。背景は赤く染まり、口を開いて歯を見せる顔は苦悶のようにも見えました。これは中々インパクトのある作品です。
この辺りにもピーテル・ブリューゲル(子)の「七つの善行」(★こちらで観られます)という作品があり、これはこれで見応えがあります。
[2-9 風刺]
続いては風刺画のコーナーです。
ジェームズ・アンソール 「ワーテルローの機甲部隊」
物凄い数の兵士たちが戦っている様子が描かれている作品で、所々に煙がたち激しい戦闘であることが伺えます。簡素な画風で描かれているのですが、みっしりとした群衆表現が面白かったです。
最後には音楽に関するコーナーもありました。アンソールは幼い頃から音楽好きで自分でも作曲していたようです。しかし、楽譜を読むことも書くことも出来なかったようなので、当時の流行音楽の派生と考えられるようです。最後の部屋の中央に楽譜があったのは他の人が書いたのかな?? 解説機ではその音楽を聴くこともできました。結構単純なメロディが繰り返される感じでした。
ということで、予想外に良い作品にも出会えたのですが、構成がいまいち分からずアンソールについては断片的にしか理解できませんでした。画風も結構変るので、このタイトルならもう少しアンソールに絞って欲しかったかな…。とは言え、私が理屈好きなだけなので、感性が豊かな人には琴線に触れるものがあると思います。「陰謀」など名品がありますので気になる方はチェックしてみてください。
参照記事:★この記事を参照している記事


【展覧名】
アントワープ王立美術館所蔵 ジェームズ・アンソール ―写実と幻想の系譜―
【公式サイト】
http://www.nhk-p.co.jp/tenran/20120414_130813.html
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html
【会場】損保ジャパン東郷青児美術館
【最寄】新宿駅
【会期】2012年9月8日(土)~11月11日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(土曜日16時頃です)】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。
さて、この展覧会はベルギー近代絵画を代表する画家の1人、ジェームズ・アンソールを中心にした展示です。結論から言うと、これはアンソールの個展というほどでもなく、アンソールの周辺の画家や影響を与えた画家の作品が多数でした。その中にはルーベンスやピーテル・ブリューゲル(子)の作品もあるので、それはそれで見応えがあるのですが、今回の記事ではアンソールを中心にご紹介していこうと思います。
まず冒頭に簡単な説明がありました。ジェームズ・アンソール(1860年~1949年)は「仮面の画家」とも称され、仮面や怪物、骸骨といったグロテスクなモチーフや、地元オステンドのカーニヴァルの情景を華麗な色彩で描きました。当時はあまりに斬新かつ個性的な画風のため、世間に受け入れられなかったようですが、その後 表現主義やシュルレアリスム運動に影響を与えていきます。また、その一方では、伝統的なフランドル絵画や19世紀フランス印象派に影響を受けていたらしく、今回の展示ではそうした画家の作品も展示されています。展覧会は2つの章といくつかの節に分かれていましたので、詳しくは気に入った作品と共にご紹介しようと思います。
参考記事:
アントワープ王立美術館コレクション展 (東京オペラシティアートギャラリー)
ベルギー王立美術館コレクション『ベルギー近代絵画のあゆみ』 (損保ジャパン東郷青児美術館)
ベルギー幻想美術館 (Bunkamuraザ・ミュージアム)
<第1章 写実と反アカデミズム>
まずは反アカデミスムについてのコーナーで、神話や歴史画のための手段として写実的に描くアカデミーに対して、見たものをありのままに描く写実主義(レアリスム。クールベやマネらの動き)について取り上げています。
アンソールは1877年~1880年までブリュッセルの美術アカデミーで学んだのですが、当時の学長のジャン・フランソワ・ポルタールスは進歩的な考えの持ち主だったようです(後に結成された革新的な美術グループ「二十人会」のメンバーのほとんどがポルタールスの教え子だったそうなので、理解ある教育者だったようです。) しかしアンソールはアカデミーを必要悪としてその価値観に反感を抱いていたらしく、陰影で3次元的に表現することなどを学んだものの重要とは考えていなかったようです。ここにはそうしたアンソールのアカデミー時代の作品などが展示されていました。
[1-1 アンソールの美術アカデミーにおける古典的描写方法の習得]
まずは古典的描写に関するコーナーです。
ペーテル・パウル・ルーベンス 「ミネルヴァ」 ★こちらで観られます
これはフランドルの巨匠ルーベンスの作品で、鎧のミネルヴァが裸の女性の怪物に槍を突き刺しているシーンが描かれています。解説によるとこの女性は性欲、妬み、無知、不和を象徴しているらしく、美と醜の対比となっているようです。あまり大きな作品ではなかったですが、生き生きとした肉体表現などは流石でした。
アンソールはルーベンスから構図や色彩などを学んでいるようで、この辺にはルーベンスの模写なども展示されていました。また、アンソールのアカデミー時代の歴史画の素描やアントワープのアカデミーの学長の作品なども並んでいます。
[1-2 外光主義(プレネリスム)]
以前は風景画でも屋内で描かれていましたが、19世紀には戸外で実景を観察し戸外で制作する外光主義の画家が現れました。外光主義の画家たちは、17世紀のオランダ風景画家や風俗画家にその先駆を見出し、彼らを理想としていたようです。アンソールの作品にも同様の賞賛が見られるそうで、ここには外光主義の作品などが並んでいます。
ギュスターヴ・クールベ 「オルナンの岩」
岩の崖と合間の川を描いた作品です。ちょっとぼやけているように見えますが写実的で、水の流れなどその場の雰囲気がよく出ています。解説によると、アンソールの初期にはクールベの独特のマチエールのような扱いが見られるそうで、クールベはレンブラントに匹敵すると讃えていたそうです。
この辺にはベルギーの印象派の作品などもありました。また、少し進むとターナーを模写したアンソールの作品などもあります。
ジェームズ・アンソール 「白い雲」 ★こちらで観られます
海とその上に浮かぶ白い雲を描いた作品で、これはパレットナイフで描かれているそうです。その為、ざらついた感じで厚塗されていて、構図はシンプルな感じに見えました。
なお、これは24歳の頃の作品で、20歳でアカデミーを去って故郷のオステンドに戻っていたそうです。
この辺は海を描いた作品が何点かありました。写実的に描いていた時期は短いのだとか。
ジェームズ・アンソール 「フランドル通りの音楽」
見下ろす視点で街の中を沢山の人達が隊列のようになってパレードしている?様子を描いた作品です。直線直角の多い構成で色もはっきりしているので、アンソールの他の作品と比べてだいぶ違う画風に見えました。解説ではぎこちなく素人が描いたような感じとのことでしたが、この頃のアンソールは群衆を描くことに興味を持っていたようです。こんな画風もあったのかとちょっと驚きでした。
この近くには光輝主義(リュミニスム)のエミール・クラウスの作品などもありました。
参考記事:フランダースの光 ベルギーの美しき村を描いて (Bunkamuraザ・ミュージアム)
解説機ではこの辺でアンソールが作曲した曲も聴くことができました。軽やかで楽しげな感じです。アンソールの作曲に関しては最後あたりで紹介されていますので、詳しくは後ほど。
[1-3 アンソールとブリュッセルの仲間たちによる写実的な静物画と肖像画]
アンソールとその周辺の画家は、17世紀のオランダの画家を理想の画家として見出していたらしく、特に肖像や静物に影響が色濃く見られるようです。しかし、重視したのはその写実性ではなく、反理想主義的な性格だったそうです。ここにはそうした静物画・肖像画が並んでいました。
ジェームズ・アンソール 「シノワズリー(または大きなシノワズリー、団扇と織物)」
団扇や花瓶を描いた静物画です。ぼんやりした感じではっきりとは分かりませんが、日本の団扇じゃないかな? ちょっと幻想的な感じにも見えます。
解説によると、アンソールは日本・中国・朝鮮の品をすべてシノワズリー(中国趣味)と不正確に呼んでいたそうで、最初はその色合いに惹かれていたそうですが、やがて奇怪な仮面や架空の生き物に心惹かれるようになったそうです。
ここには他に17世紀の静物やアンソールの静物2点、仲間の作品などもありました。
ジェームズ・アンソール 「花と野菜」
テーブルに乗った沢山の野菜や花瓶に入った花々を描いた作品で、中でも赤い茎の野菜とヒマワリの花が目を引きます。花を頂点に三角形になった構図で、背景は赤や青が混じった幻想的な雰囲気でした。また、野菜は黒い輪郭で描かれているのに対して花は輪郭が無いなど描き方に違いがあるようで面白かったです。
この先は肖像のコーナーです。17世紀の肖像画や、アンソールによるフェルディナント・ボルの作品(以前はレンブラントとされていた作品)の模写、フランス・ハルスの模写などが並んでいました。
ジェームズ・アンソール 「青いショールの老夫人(画家の祖母)」
手を組んで座る青いショールを羽織った老女を描いた作品で、これはアンソールの祖母のようです。理想化されることなくちょっと力ない感じに見えるかな。この祖母は仮面をつけたカーニヴァルが好きだったそうで、アンソールが子供の頃に祖母がつけていたカーニヴァルの仮面はアンソールの記憶に残り、そうした環境が芸術家としての素養となっているようです。
この辺は仲間の肖像画やヴュイヤールの作品などもありました。
[1-4 画家は近代の真の英雄である]
続いては画家の自画像や、画家仲間・思想家などを描いた肖像が並んだコーナーです。
ジェームズ・アンソール 「イーゼルに向かう自画像」 ★こちらで観られます
筆を持って絵に向かった画家自身を描いた作品で、振り返ってこちらを見ています。(これは鏡を使って描いているらしく、30歳頃の姿だそうです。) 解説によるとアンソールは自画像をよく描いていたそうですが、自意識を顕示するかのように描いていたようで、この絵でも身なりの良いブルジョワとして描いています。どことなくよそよそしいとも解釈されていましたが、確かに親しみを持てる感じではないかな。また、この構図と色彩はホイッスラーからの影響だそうです。これについては私はそう感じることはできませんでしたが…。
この辺にはアンリ・ファンタン=ラトゥールの「自画像のための習作」などもありました。こちらは明暗表現が好みでした。
[1-5 近代生活のイメージ]
続いては近代の風俗を描いたコーナーです。
アルフレッド・ステヴァンス 「絶望的な女」
椅子に座った貴族かブルジョワの女性が描かれた作品です。この画家は19世紀後半にベルギーで人気だった画家で、かなり写実的な画風で描かれています。女性は手紙を読んだ後らしく、ぼんやりと宙を眺めていてショックを受けている感じが伝わってきます。また、肌や装飾品には質感が感じられました。解説によると、アンソールは最初はこの画家に興味を持ったようですが、後に卑猥で凡庸などと酷評したそうです。 素人目には良い絵に見えるんですけどねえ…。
ジェームズ・アンソール 「オステンドの昼食後(またはオステンドの午後)」
室内でテーブルに向かって座る2人の女性を描いた作品で、1人はカップを持ち、1人は帽子をかぶって余所見している感じです。明暗が強めで暗い所は曖昧になっているかな。日常生活を垣間見たような光景で、2人はあまり会話も無さそうな感じに見えました。
この近くには素描などもありました。
ジェームズ・アンソール 「牡蠣を食べる女(または色彩の国にて)」 ★こちらで観られます
白いテーブルに向かって牡蠣を食べる女性と、テーブルの上に乗った沢山のガラス瓶や花束、食器などが描かれた作品で、背景の棚?には鏡もあります。瓶の透き通る感じや 様々な色の花のせいか、全体的に明るい画面に見えるかな。アンソールはこの頃、色彩上での光の効果に関心を示していたそうで、確かに色彩と光に力を入れているのを感じる作品でした。
[1-6 貧しき人々の尊厳]
続いては貧しい人々を描いたコーナーです。
ジェームズ・アンソール 「漕ぎ手(または渡し守)」
こちらを向いてボートを漕いでいる帽子の男性が描かれた作品で、背景には霧に霞む海が描かれています。男性の目の辺りは眼帯をつけているかのように縁取られていて、顔は無表情です。この人物は貧しい身分の男性と思われますが、堂々として威厳が感じられました。
ここにも17世紀の作品と19世紀の作品が何点かづつ並んでいます。
<第2章 グロテスク絵画に向けて>
アンソールが画家になって5年間は日常の現実を極めて詳細に描いていたそうですが、二十人会が開催した展覧会でルノワール、モネ、ルドン、スーラ、ゴーギャン、ゴッホなどの作品と出会い、何らかの影響を受けたようです。他の画家たちとは違いアンソールはそうした絵画に追従することはなかったようですが、重要な影響を受けたのは間違いないようで、アンソールの新しい絵画は現実的であると同時に奇妙でグロテスクと言えるものとなっていったようです。この章ではいくつかの節に分解してグロテスクに向けた作品が並んでいました。
まずこの章の始めの方にアンソールに影響を与えたものについて解説されていました。
レンブラント
→神秘的で劇的な光の表現
ルーベンス、ドラクロワ
→表情豊かな輪郭線
ジャポニスム、シノワズリ、初期フランドル美術
→非現実・奇怪な生物のモチーフ
14・15世紀に描かれた「死の舞踏」など
→骸骨のモチーフ
イタリアの仮面劇、カーニヴァル、地元オステンドの土産物など
→仮装・仮面のモチーフ
[2-1 光の感受性]
ここにはレンブラントの模写が2点並んでいました。
アンソールは1880年代半ば以降に宗教的な主題に回帰すると共に、光と線を異なった角度から見つめ直し、そこでレンブラントを参照して劇的な光の表現を学んだそうです。
[2-2 線の感受性]
ここはルーベンスの銅版画などが並んでいました。ライオンが描かれた作品が多いかな。ドラクロワの模写などもあります。
[2-3 ジャポニスム]
ここは「日本の木版画の模写'武者'」という作品のみでした。アンソールによる模写ですが、結構日本らしい雰囲気が出ています。
[2-4 創造手段としてのあやかし]
ここは小さな「怪物のいるフリーズ」という作品のみでした。怪物というか抽象画みたいな感じかな。
アンソールは1886年頃にルドンの影響を受け、写実絵画に代わるものを求めていたようです。確かにアンソールはルドンと通じるものを感じます。
[2-5 アンソール芸術における"死の舞踏"とその他の骸骨]
ここは骸骨を主題にした戯画的な作品が2~3点ほどありました。
ジェームズ・アンソール 「首吊り死体を奪い合う骸骨たち」 ★こちらで観られます
中心に首を吊った人物が描かれ、その前で2人の骸骨がハタキやモップのようなものを持って争い、その間には1人仰向けに倒れています。両脇にはドアから沢山の人々がカーニヴァルの仮面をつけて様子を観ていて、グロテスクさと滑稽さを感じます。解説によると、首吊りの死体は自画像らしく、3人の骸骨たちは祖母・母親・叔母という説や、妹やアンソールの愛人など周りの人々であるという説もあるそうです。骸骨や首吊りなど不吉なモチーフなのに、どこか楽しげなのが印象的な作品でした。
ジェームズ・アンソール 「絵を描く骸骨」 ★こちらで観られます
セルフポートレートを元に描いた作品で、イーゼルに向かったスーツ姿の骸骨が絵を描いている様子が描かれています。しかしイーゼルにはキャンバスがなく宙に描いている感じに見えるかな。また、周りには沢山の絵が置かれていて、所々に骸骨や仮面が転がっていました。明るめの色と描かれているもののギャップが面白い作品です。
[2-6 仮装]
ジェームズ・アンソール 「愛の園」
仮装した男女が集まるパーティーの様子?を描いた作品です。背景には燃え立つようにピンク・紫・青が混ざり合った空間があり、幻想的な雰囲気です。ちょっとぼんやりして抽象的な感じすらしました。
この近くには似た雰囲気の作品もありました。
[2-7 カリカチュア、悪魔、仮面]
ここはカリカチュア(風刺画・戯画)や幻想的な作品が並ぶコーナーで、今回の展示で最も見所と言えそうです。
ジェームズ・アンソール 「陰謀」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品で、アンソールの中でも最も有名な仮面の絵だそうです。沢山の仮面の人物たちが並んでいる様子が描かれていて、これはカーニヴァルの陰謀遊びに着想を得ているのでこうしたタイトルになっているようです。誇張された表情をした仮面でちょっと怖いようにも思いますが、右にいる骸骨?のような仮面はやけに楽しそうに見えたりと、憎めない感じです。明るい色彩で、その色の取り合わせの為か華やかさとグロテスクの両面が感じられました。
ここにはピーテル・ブリューゲル(子)の小さめの作品(★こちらで観られます)もありました。諺を描いたもので、これも滑稽で面白い作品です。
[2-8 プリミティヴィスム いわゆる15世紀の初期フランドル美術の再発見]
ここはキリスト関連の作品が並んでいました。
ジェームズ・アンソール 「悲しみの人」 ★こちらで観られます
ここまで観てきた作品と一線を画するような大胆なタッチで描かれた作品で、キリストを描いているはずですが、まるで日本の鬼のような表情をしています。背景は赤く染まり、口を開いて歯を見せる顔は苦悶のようにも見えました。これは中々インパクトのある作品です。
この辺りにもピーテル・ブリューゲル(子)の「七つの善行」(★こちらで観られます)という作品があり、これはこれで見応えがあります。
[2-9 風刺]
続いては風刺画のコーナーです。
ジェームズ・アンソール 「ワーテルローの機甲部隊」
物凄い数の兵士たちが戦っている様子が描かれている作品で、所々に煙がたち激しい戦闘であることが伺えます。簡素な画風で描かれているのですが、みっしりとした群衆表現が面白かったです。
最後には音楽に関するコーナーもありました。アンソールは幼い頃から音楽好きで自分でも作曲していたようです。しかし、楽譜を読むことも書くことも出来なかったようなので、当時の流行音楽の派生と考えられるようです。最後の部屋の中央に楽譜があったのは他の人が書いたのかな?? 解説機ではその音楽を聴くこともできました。結構単純なメロディが繰り返される感じでした。
ということで、予想外に良い作品にも出会えたのですが、構成がいまいち分からずアンソールについては断片的にしか理解できませんでした。画風も結構変るので、このタイトルならもう少しアンソールに絞って欲しかったかな…。とは言え、私が理屈好きなだけなので、感性が豊かな人には琴線に触れるものがあると思います。「陰謀」など名品がありますので気になる方はチェックしてみてください。
参照記事:★この記事を参照している記事
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