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神話のことば ブラジル現代写真展 【資生堂ギャラリー】

前回ご紹介した展示を観た後、新橋付近まで移動して、資生堂ギャラリーで「神話のことば ブラジル現代写真展」を観てきました。

P1060610.jpg

【展覧名】
 神話のことば ブラジル現代写真展

【公式サイト】
 http://group.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/index.html

【会場】資生堂ギャラリー
【最寄】銀座駅 新橋駅など

【会期】2012年10月27日(土)~12月23日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間15分程度

【混み具合・混雑状況(土曜日17時半頃です)】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
閉館間際だったこともあって、空いていました。しかし時間がなかったので駆け足気味で鑑賞しました。

さて、今回の展示は新興経済国として急成長しているブラジルの写真を取り上げた展示で、6名と1組のアーティストの作品が並んでいます。タイトル通り神話をテーマにしているらしく、ブラジルの生活、風習、風景、気候、動植物を被写体にしつつ神聖なものを写し、そこにブラジル独特の美意識や自然観、宗教観、死生観などを見て取れるようです。観る時間があまり無かったので少しずつですが、ほぼ全員メモしてきたので簡単にご紹介しようと思います。

シア・デ・フォト ★こちらで観られます
まず階段を降りる途中に「シア・デ・フォト」という写真家集団の白黒写真がありました。砂浜の海岸に人が立っているのですが、そこに一筋の光の帯が通っている光景が写されていて、神聖な雰囲気がありました。こんな光景が実際にあるのかな??

ジョアン・カスティーリョ
大部屋の最初に何点か展示されていたアーティストで、ネクタイが蛇になっている作品や、暗闇に手袋が無数に浮かんでいるような作品、2本の植木の植木鉢が靴になっている作品など、シュールな作品が並んでいました。マグリットにも似た発想で、これが写真なのかと驚きました。

エウスタキオ・ネヴェス ★こちらで観られます
このアーティストは原住民と思われる人々を撮った白黒写真が並んでいました。十字架をつけていたり司祭のような冠を被っていたりするのでキリスト教徒なのかな? 確かにブラジルならではの独特の文化がありそうです。土着の風土が伝わってきそうでした。

クラウディア・アンデュジャール ★こちらで観られます
この人も原住民らしき人々を撮った白黒写真が並んでいました。暗闇に浮かぶ光を撮ったものや ぼやけた感じの作品があり、幻想的でどこか呪術的な雰囲気があるように思いました。

ケンジ・オオタ ★こちらで観られます
この人は名前は日本人ぽいけどサンパウロ出身なので日系人かな?(ブラジルは世界最大の日系人居住地) 葉っぱや果物を撮った写真が並んでいるのですが、絵画かと思いました。暗い背景に滲みや風化したような表現でやや寂寞とした雰囲気があり、これはどうやって撮っているのだろうかと不思議です。(コロタイプ、ヴァン・ダイク・ブラウン印画法といった19世紀の写真製版技術を用いているとのことですが、それがどういう手法か分かりませんw)

ルイス・ブラガ ★こちらで観られます
奥の部屋に並んでいたカラーの作品で、人々や家など生活風景が撮られています。しかし実際の光景よりも明るく色鮮やかで、幻想的な色合いになっていました。夜の写真が多くていずれもやや寂しい感じで、特に遊園地?のブランコが止まっている写真などは神秘的ですらありました。

ホドリゴ・ブラガ
この人は16分の映像作品でした。時間がなかったのでしっかり観ることができず…。


ということで、今まで馴染みのなかったブラジルの美術に出会うことが出来ました。個性的な面々で、写真もここまで表現できるのかと驚かされました。このギャラリーは無料で観られるしアクセスも良いので、買い物や他の美術館に行くときに寄ってみると楽しめるかと思います。


 参照記事:★この記事を参照している記事

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