古事記1300年・出雲大社大遷宮 特別展「出雲―聖地の至宝―」 【東京国立博物館】
前回ご紹介した東京国立博物館の庭園を散策した後、最終日となった東京国立博物館140周年 古事記1300年・出雲大社大遷宮 特別展「出雲―聖地の至宝―」を観てきました。この展示は既に終了しておりますが、大人気の展示となっていましたのでご紹介しておこうと思います。

【展覧名】
東京国立博物館140周年 古事記1300年・出雲大社大遷宮 特別展「出雲―聖地の至宝―」
【公式サイト】
http://izumo2012.jp/
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1473
【会場】東京国立博物館 本館特別5・4室
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2012年10月10日(水)~11月25日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
最終日に行ったこともあり、かなりの混雑で入場規制がありました。10分ほど本館の外に並んで入ったのですが、中も満員電車のような混み具合でした。予想以上の人気ぶりにちょっと驚き。
さて、今回の展示は島根県の遺跡群と出雲大社に関する展示でした。今年は古事記が編纂されてちょうど1300年の記念の年だそうで、来年(2013年5月)には出雲大社で60年ぶりの「平成の大遷宮」が行われるようです。(遷宮というのは神社本殿の造営・修理の際にご神体を移すことで、定期的に行うものを式年遷宮と言います。出雲は約60~70年の不定期なので式年遷宮とは言わないようです。)
この展示はそれを機に出雲の至宝を一同に集め聖地出雲の実像に迫る内容となっていて、東京で出雲の文化をまとまった形で紹介するのは15年ぶりだそうです。詳しくは各章ごとにご紹介しようと思います。
参考リンク:遷宮のwikipedia
参考記事:伊勢神宮と神々の美術 (東京国立博物館)
<第1章 出雲大社の歴史と宝物>
まずは出雲大社に関するコーナーです。出雲大社は古くは杵築大社(きづきたいしゃ)とも呼ばれた日本で最も古い由緒ある神社で、創建の由来は古事記や出雲国風土記に語られるように神話の世界にまで遡ります。平安時代の社殿は奈良の東大寺大仏殿をも超える高さであったと伝えられているそうで、2000年に発掘された巨大な宇豆柱はその伝承を裏付けていると考えられるようです。ここにはその社殿の復元や、宇豆柱、大社の宝物などが並んでいました。
1 「銅戈・勾玉」 (島根・真名井遺跡出土) ★こちらで観られます
これは緑の翡翠の勾玉と銅でできた矛の先です。いずれも出雲大社の東方 約200mにある命主社の背後の大石の下から出土したらしく、銅戈は北部九州、翡翠は糸魚川(北陸)からもたらされたそうです。弥生時代に既に出雲は聖地だったことがわかるとのことで、そんな広域に渡って品々が集まってきていたことに驚きました。
3 「古事記 巻上」
これは有名な古事記の写本で近衛家に伝わるものだそうです。(江戸時代に写されたものかな?) 古事記は712年に天武天皇の命によって太安万侶(おおのやすまろ)が稗田阿礼(ひえだのあれ)の暗誦していたものをまとめたものもので、上巻(かみつまき)には日本誕生などの神話が書かれているようです。漢字で書かれていて、黒字や赤字で訓点や書入れがされていました。
この隣には江戸時代に写本された5「出雲国風土記」も展示されていました。また、江戸時代の絵巻の6「大山寺縁起絵巻模本 巻一」や、南北朝時代の9「後醍醐天皇兵革綸旨」、造営遷宮の記録をまとめた11「杵築大社造営遷宮勘例案」、鎌倉に書かれた12「出雲大社并神郷図」なども並んでいました。「出雲大社并神郷図」などは結構ボロボロで分かりづらかったですが、細かく杵築大社の様子が描かれていました。
「古代の出雲大社推定復元模型」 ★こちらで観られます
これはかつての出雲大社の本殿を復元した1/10の模型で、実物は高さ48m 階段の長さは109mだったという伝承があるそうです。1/10といっても見上げるような高さで、展覧会場にどど~~んとそびえているのは圧巻です。解説によると、平安時代(970年)に貴族の子弟の教科書として書かれた「口遊(くちずさみ)」には当時の大きな建物として「雲太(うんた =出雲大社)」 「和二(わじ =東大寺大仏殿)」 「京三(きょうさん =京都御所の大極殿)」と挙げられているそうで、当時の大仏殿は45mだったとされることからそれ以上の高さだったと考えられるようです。模型を観ると、非常に高い社とそこに繋がる長い長い直線の階段があり、その見た目だけでも神聖な感じがしました。それにしてもよくこんな大きな模型を展示できたものだと感心します。
14 「宇豆柱」 (島根・出雲大社境内遺跡出土) ★こちらで観られます
こちらが2000年に発掘された鎌倉時代の出雲大社本殿の柱で、3本の太い杉を束ねて1つの柱としています。1本1本も相当な太さで、側面には運ぶ時の縄を通す穴や柱を立てる時に隣とぶつからないように削られた跡もあるようです。木の塊のようにしか見えませんが、これが1本の柱であるなら本当に巨大な建物であるのは想像に難くないかな。まったく、恐るべき巨大建築の遺構です。
この近くには同じく出土した土器や手斧、釘なども展示されていました。
16 「玉勝間 巻之十三」
これは本居宣長の随筆で、左には図面があり寸法も記載されています。これは千家国造家から入手した出雲大社の図面を掲載したもののようで、その寸法があまりにも大きいので本居宣長も疑問に思い、「不明な点が多いがそのまま記載する」と書いてあるそうです。 …誰もがそんな大きな建物があるとはにわかには信じがたいだろうから、そう思うのも無理がないかも。 しかし最近の発見でこちらの信憑性も出てきたようでした。
この近くには小さめの出雲大社の模型もありました。また、次の部屋には三月会という毎年3月に行われていた出雲大社 最大の年中行事を描いた屏風18「三月会神事図屏風(流鏑馬図)」や、出雲の紋が入った蒔絵の文台と硯箱、出雲大社の宝物で仏教色一掃の際に流出した22「騎獅文殊菩薩像」なども並んでいました
第1会場の最後には約8分の映像があり、ここは2章の内容の予習となりました。ちなみに先ほどの出雲大社本殿の高さはビルの15階に相当するのだとか。桁外れに高いです。
<第2章 島根の至宝>
続いては同じ島根県で出土した品々が並ぶコーナーです。近年、荒神谷遺跡と加茂岩倉遺跡から出土した大量の青銅器は弥生時代の社会のイメージを大きく変えることになったようです。ここには、それらの遺跡から出土した青銅器や、制作当初に金色に輝いていたのが分かる復元装飾品、その他に神像などの島根に伝わる品々が並んでいました。
23 「銅鐸」 (伝出雲出土) ★こちらで観られます
出雲で出土したとされる銅鐸で、表面に顔が表されているようですがちょっと分かりづらいです。解説によると、この顔は邪悪なものを威嚇する表情をしていると考えられているようで、佐賀県で出土した銅鐸と同じ鋳型で作られているようです。出雲と佐賀・九州との関わりが気になってくる品でした。
25-1 「銅鐸」 (島根・加茂岩倉遺跡出土) ★こちらで観られます
このコーナーの最初の方には島根の加茂岩倉遺跡から出土した銅鐸がずらりと並んでいました。加茂岩倉遺跡からは1箇所で発見された中では最多の39個もの銅鐸が出土されたそうで、流水紋、大型袈裟襷紋、小型袈裟襷紋の3つに区分できるようです。ここには16個ほどあり、緑色に変色していて文様はわかりづらいですが、結構大きな銅鐸でそれだけの勢力を持った集団が島根にいたことを感じさせます。隣には金ピカの模造品があり、当時の様子がよく分かりました。
24-1 「銅剣」 (島根・荒神谷遺跡出土) ★こちらで観られます
こちらは荒神谷遺跡から出土した358本もの銅剣のうち42本が展示されていました。いずれも同じような形で50cmで500g程度らしく、344本の茎(なかご 剣の柄の部分)には×印はあったそうで、先程の銅鐸には×印はあったようです。こちらも元は金ピカだったようで模造品もありました。ちなみにこの358本というのは西日本全体の出土数よりも多かったらしく、この地域特有の剣で同じ鋳型で作られていて、剣としては使われていないようです。この量にも驚かされました。今回の展示は本当に出雲の凄さがよく分かります。
この近くには銅剣と一緒に出てきた銅鐸(6個中5個)や銅矛(16本中16本)も展示されていました。こちらも結構な大きさです。
27 「彩絵檜扇」
こちらは佐太神社の本殿に納められていた神宝の扇で、薄いヒノキ23枚を閉じて作られています。松、鶴、流水などが描かれていて、ちょっとボロボロですが絵は何とか判別できました。佐太神社も由緒ある神社ですが、そこの神宝を観られるとはこれまた貴重です。
この辺には佐太神社に奉納された室町時代の鎧もありました。兜に天照皇大神宮と彫られているのがカッコイイw 最後は神像が並んでいました。
36 覚清 「摩多羅神坐像」 ★こちらで観られます
島根の清水寺に伝わる神像で、歯を見せて笑い 手で何かを持っているようなポーズをしています。これは元は鼓を持っていたようで、それを叩こうとしているようです。芸能の神で大黒天が姿を変えたもののようでした。福を授かりそうな豪快な笑顔です。
ということで、あまり展示規模は大きくないものの大人気の展覧会で、驚くべき新発見の数々を目の当たりすることができました。もしかしたら歴史書が書き換わるかもしれないという証拠の品々が惜しげなく並んでいたのは貴重でした。
おまけ:
最近、観たい展示が多すぎで終わりそうな展示から順に慌てて行っている感じです。しばらくこの悪循環が続きそう…。なるべく話題の展示から先にご紹介していこうと思います。
参照記事:★この記事を参照している記事

【展覧名】
東京国立博物館140周年 古事記1300年・出雲大社大遷宮 特別展「出雲―聖地の至宝―」
【公式サイト】
http://izumo2012.jp/
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1473
【会場】東京国立博物館 本館特別5・4室
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)
【会期】2012年10月10日(水)~11月25日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_①_2_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
最終日に行ったこともあり、かなりの混雑で入場規制がありました。10分ほど本館の外に並んで入ったのですが、中も満員電車のような混み具合でした。予想以上の人気ぶりにちょっと驚き。
さて、今回の展示は島根県の遺跡群と出雲大社に関する展示でした。今年は古事記が編纂されてちょうど1300年の記念の年だそうで、来年(2013年5月)には出雲大社で60年ぶりの「平成の大遷宮」が行われるようです。(遷宮というのは神社本殿の造営・修理の際にご神体を移すことで、定期的に行うものを式年遷宮と言います。出雲は約60~70年の不定期なので式年遷宮とは言わないようです。)
この展示はそれを機に出雲の至宝を一同に集め聖地出雲の実像に迫る内容となっていて、東京で出雲の文化をまとまった形で紹介するのは15年ぶりだそうです。詳しくは各章ごとにご紹介しようと思います。
参考リンク:遷宮のwikipedia
参考記事:伊勢神宮と神々の美術 (東京国立博物館)
<第1章 出雲大社の歴史と宝物>
まずは出雲大社に関するコーナーです。出雲大社は古くは杵築大社(きづきたいしゃ)とも呼ばれた日本で最も古い由緒ある神社で、創建の由来は古事記や出雲国風土記に語られるように神話の世界にまで遡ります。平安時代の社殿は奈良の東大寺大仏殿をも超える高さであったと伝えられているそうで、2000年に発掘された巨大な宇豆柱はその伝承を裏付けていると考えられるようです。ここにはその社殿の復元や、宇豆柱、大社の宝物などが並んでいました。
1 「銅戈・勾玉」 (島根・真名井遺跡出土) ★こちらで観られます
これは緑の翡翠の勾玉と銅でできた矛の先です。いずれも出雲大社の東方 約200mにある命主社の背後の大石の下から出土したらしく、銅戈は北部九州、翡翠は糸魚川(北陸)からもたらされたそうです。弥生時代に既に出雲は聖地だったことがわかるとのことで、そんな広域に渡って品々が集まってきていたことに驚きました。
3 「古事記 巻上」
これは有名な古事記の写本で近衛家に伝わるものだそうです。(江戸時代に写されたものかな?) 古事記は712年に天武天皇の命によって太安万侶(おおのやすまろ)が稗田阿礼(ひえだのあれ)の暗誦していたものをまとめたものもので、上巻(かみつまき)には日本誕生などの神話が書かれているようです。漢字で書かれていて、黒字や赤字で訓点や書入れがされていました。
この隣には江戸時代に写本された5「出雲国風土記」も展示されていました。また、江戸時代の絵巻の6「大山寺縁起絵巻模本 巻一」や、南北朝時代の9「後醍醐天皇兵革綸旨」、造営遷宮の記録をまとめた11「杵築大社造営遷宮勘例案」、鎌倉に書かれた12「出雲大社并神郷図」なども並んでいました。「出雲大社并神郷図」などは結構ボロボロで分かりづらかったですが、細かく杵築大社の様子が描かれていました。
「古代の出雲大社推定復元模型」 ★こちらで観られます
これはかつての出雲大社の本殿を復元した1/10の模型で、実物は高さ48m 階段の長さは109mだったという伝承があるそうです。1/10といっても見上げるような高さで、展覧会場にどど~~んとそびえているのは圧巻です。解説によると、平安時代(970年)に貴族の子弟の教科書として書かれた「口遊(くちずさみ)」には当時の大きな建物として「雲太(うんた =出雲大社)」 「和二(わじ =東大寺大仏殿)」 「京三(きょうさん =京都御所の大極殿)」と挙げられているそうで、当時の大仏殿は45mだったとされることからそれ以上の高さだったと考えられるようです。模型を観ると、非常に高い社とそこに繋がる長い長い直線の階段があり、その見た目だけでも神聖な感じがしました。それにしてもよくこんな大きな模型を展示できたものだと感心します。
14 「宇豆柱」 (島根・出雲大社境内遺跡出土) ★こちらで観られます
こちらが2000年に発掘された鎌倉時代の出雲大社本殿の柱で、3本の太い杉を束ねて1つの柱としています。1本1本も相当な太さで、側面には運ぶ時の縄を通す穴や柱を立てる時に隣とぶつからないように削られた跡もあるようです。木の塊のようにしか見えませんが、これが1本の柱であるなら本当に巨大な建物であるのは想像に難くないかな。まったく、恐るべき巨大建築の遺構です。
この近くには同じく出土した土器や手斧、釘なども展示されていました。
16 「玉勝間 巻之十三」
これは本居宣長の随筆で、左には図面があり寸法も記載されています。これは千家国造家から入手した出雲大社の図面を掲載したもののようで、その寸法があまりにも大きいので本居宣長も疑問に思い、「不明な点が多いがそのまま記載する」と書いてあるそうです。 …誰もがそんな大きな建物があるとはにわかには信じがたいだろうから、そう思うのも無理がないかも。 しかし最近の発見でこちらの信憑性も出てきたようでした。
この近くには小さめの出雲大社の模型もありました。また、次の部屋には三月会という毎年3月に行われていた出雲大社 最大の年中行事を描いた屏風18「三月会神事図屏風(流鏑馬図)」や、出雲の紋が入った蒔絵の文台と硯箱、出雲大社の宝物で仏教色一掃の際に流出した22「騎獅文殊菩薩像」なども並んでいました
第1会場の最後には約8分の映像があり、ここは2章の内容の予習となりました。ちなみに先ほどの出雲大社本殿の高さはビルの15階に相当するのだとか。桁外れに高いです。
<第2章 島根の至宝>
続いては同じ島根県で出土した品々が並ぶコーナーです。近年、荒神谷遺跡と加茂岩倉遺跡から出土した大量の青銅器は弥生時代の社会のイメージを大きく変えることになったようです。ここには、それらの遺跡から出土した青銅器や、制作当初に金色に輝いていたのが分かる復元装飾品、その他に神像などの島根に伝わる品々が並んでいました。
23 「銅鐸」 (伝出雲出土) ★こちらで観られます
出雲で出土したとされる銅鐸で、表面に顔が表されているようですがちょっと分かりづらいです。解説によると、この顔は邪悪なものを威嚇する表情をしていると考えられているようで、佐賀県で出土した銅鐸と同じ鋳型で作られているようです。出雲と佐賀・九州との関わりが気になってくる品でした。
25-1 「銅鐸」 (島根・加茂岩倉遺跡出土) ★こちらで観られます
このコーナーの最初の方には島根の加茂岩倉遺跡から出土した銅鐸がずらりと並んでいました。加茂岩倉遺跡からは1箇所で発見された中では最多の39個もの銅鐸が出土されたそうで、流水紋、大型袈裟襷紋、小型袈裟襷紋の3つに区分できるようです。ここには16個ほどあり、緑色に変色していて文様はわかりづらいですが、結構大きな銅鐸でそれだけの勢力を持った集団が島根にいたことを感じさせます。隣には金ピカの模造品があり、当時の様子がよく分かりました。
24-1 「銅剣」 (島根・荒神谷遺跡出土) ★こちらで観られます
こちらは荒神谷遺跡から出土した358本もの銅剣のうち42本が展示されていました。いずれも同じような形で50cmで500g程度らしく、344本の茎(なかご 剣の柄の部分)には×印はあったそうで、先程の銅鐸には×印はあったようです。こちらも元は金ピカだったようで模造品もありました。ちなみにこの358本というのは西日本全体の出土数よりも多かったらしく、この地域特有の剣で同じ鋳型で作られていて、剣としては使われていないようです。この量にも驚かされました。今回の展示は本当に出雲の凄さがよく分かります。
この近くには銅剣と一緒に出てきた銅鐸(6個中5個)や銅矛(16本中16本)も展示されていました。こちらも結構な大きさです。
27 「彩絵檜扇」
こちらは佐太神社の本殿に納められていた神宝の扇で、薄いヒノキ23枚を閉じて作られています。松、鶴、流水などが描かれていて、ちょっとボロボロですが絵は何とか判別できました。佐太神社も由緒ある神社ですが、そこの神宝を観られるとはこれまた貴重です。
この辺には佐太神社に奉納された室町時代の鎧もありました。兜に天照皇大神宮と彫られているのがカッコイイw 最後は神像が並んでいました。
36 覚清 「摩多羅神坐像」 ★こちらで観られます
島根の清水寺に伝わる神像で、歯を見せて笑い 手で何かを持っているようなポーズをしています。これは元は鼓を持っていたようで、それを叩こうとしているようです。芸能の神で大黒天が姿を変えたもののようでした。福を授かりそうな豪快な笑顔です。
ということで、あまり展示規模は大きくないものの大人気の展覧会で、驚くべき新発見の数々を目の当たりすることができました。もしかしたら歴史書が書き換わるかもしれないという証拠の品々が惜しげなく並んでいたのは貴重でした。
おまけ:
最近、観たい展示が多すぎで終わりそうな展示から順に慌てて行っている感じです。しばらくこの悪循環が続きそう…。なるべく話題の展示から先にご紹介していこうと思います。
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