馬込時代の川瀬巴水 【大田区立郷土博物館】
この前の日曜日に、大田区の馬込にある大田区立郷土博物館で「馬込時代の川瀬巴水」を観てきました。

【展覧名】
馬込時代の川瀬巴水
【公式サイト】
http://www.city.ota.tokyo.jp/event/event_bunka/kikakuten24_hasui.html
【会場】大田区立郷土博物館
【最寄】西馬込駅、馬込駅、大森駅など
【会期】2012年12月1日(土)~12月24日(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
無料ということもあってか結構ひっきりなしにお客さんが来ていて、会場は狭いのでたまに通りにくいことなどがありました。まあ、混んでいるというほどではありません。
さて、今回の展示は川瀬巴水という大正・昭和期に活躍した画家の個展となっています。私は東博などでこの画家の作品が気に入って前から個展を期待していたので、この展示を知って即座に観に行く事を決めましたw 冒頭に簡単な経歴があり、それによると川瀬巴水は1883年(明治16年)に現在の新橋に生まれ、1910年(明治43年)に鏑木清方に入門し、1918年(大正7年)に同門の伊東深水の連作版画「近江八景」を観て感激して、版画制作の道に入りました。それ以降、版元の渡邊庄三郎の元で版画絵師として活躍したそうで、1926年(大正15年)にこの博物館のある現在の大田区に引っ越してきました。川瀬巴水はそれから死ぬまで大田区で活躍した(疎開の時を除く)そうで、700点の作品を残し、その生涯を振り返って昭和5年から19年過ごした馬込での生活を「さほど豊かでは無かったが一番面白い時期でもあった」と回想していたそうです。この展示ではその馬込の時代の作品と共に、版元の渡邊庄三郎との関わりなどを中心に展示されていました。特に章分けなどはありませんでしたが、いつも通り気に入った作品と共に会場の様子をご紹介しようと思います。
なお、川瀬巴水の師匠を遡っていくと歌川国芳などがいます。(歌川国芳→月岡芳年→水野年方→鏑木清方→川瀬巴水・伊東深水です) その流れについては今回は説明を割愛しますので、気になる方は参考記事を御覧ください。
参考記事:
東京国立博物館の案内 (2009年12月)
東京国立博物館の案内 (2011年11月)
東京国立近代美術館の案内 (2012年02月)
清方/Kiyokata ノスタルジア (サントリー美術館)
清方/Kiyokata ノスタルジア 2回目(サントリー美術館)
上村松園と鏑木清方展 (平塚市美術館)
伊東深水-時代の目撃者 (平塚市美術館)
月岡芳年「月百姿」展 後期 (礫川浮世絵美術館)
没後120年記念 月岡芳年 感想前編(太田記念美術館)
没後120年記念 月岡芳年 感想後編(太田記念美術館)
歌川国芳-奇と笑いの木版画 (府中市美術館))
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 前期:豪傑なる武者と妖怪 (太田記念美術館))
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 後期:遊び心と西洋の風 感想前編(太田記念美術館)
破天荒の浮世絵師 歌川国芳 後期:遊び心と西洋の風 感想後編(太田記念美術館)
奇想の絵師歌川国芳の門下展 (礫川浮世絵美術館)
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 前期 感想前編(森アーツセンターギャラリー)
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 前期 感想後編(森アーツセンターギャラリー)
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 後期 感想前編(森アーツセンターギャラリー)
没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師- 後期 感想後編(森アーツセンターギャラリー)
浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 前期 感想前編(太田記念美術館)
浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 前期 感想後編(太田記念美術館)
浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 後期 感想前編(太田記念美術館)
浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 後期 感想後編(太田記念美術館)
展示の最初は版元の渡邊庄三郎の店や摺師の仕事場の様子などの写真がありました。芸術性が高く、仕事も律儀な巴水は多くの版元と関わったそうですが、渡邊庄三郎 以外のところではお互いの思惑が中々一致することができず、苦労していたようです。この頃の巴水は「戦争で気が落ち着かず、写生にも行き詰って変わり映えのしない作品ばかりでき腐っていた」と回想していたそうで、これを打ち破るため心機一転の必要を感じて朝鮮旅行に出て、そのスケッチから制作をしたそうです。すると、それまでの矮小性から脱却し力強い画面構成を構築することができたそうですが、渡邊以外の版元では売れ行きの良い作品ばかりを選択して類似する絵柄ばかりとなり、巴水にとっては逆効果となり芳しい成果を得られなかったそうです。人気と需要があるだけにマンネリになっていくという状態かな。渡邊庄三郎は審美眼と理解のある版元だったようで、この先にもそうしたエピソードが添えられていました。
ちょっと前置きが長くなりましたがこの先には版画が並んでいました。
1-2 川瀬巴水 「東京二十景 馬込の月」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品で、背の高い木とその背景に浮かぶ満月、右下には明かりの灯る家が描かれています。深い青色が印象的で、月明かりの中の静かな雰囲気がよく出ていました。
この隣にあった1-1「大森海岸」(★こちらで観られます)という作品も夕闇を描いた作品で、かなり好みでした。どの作品を観ても叙情性があります。
この辺には絵と共に年表が展示されていました。かなりの量だったので掻い摘んでみると、川瀬巴水の実家は事業を営んでいたそうで、14歳の頃には川端玉章の門下の画塾に入っていたこともあったようですが、親戚の反対によって1年足らずでやめています。また、19歳ころには荒木十畝の親戚に師事していたようですが、22歳の時に父の事業が失敗して、25歳の頃から父の会社で営業担当の社員として働いていたようです(巴水は長男の跡取り息子)。しかし、巴水は商才に欠け妹婿が跡を継ぐことになり、巴水は面識のあった鏑木清方に入門しようとしましたが、歳をとりすぎていると言われて洋画を勧められたそうです。そして岡田三郎助に指導を受けて、白馬会にも通って日本画・洋画ともに習ったようです。
参考記事:藤島武二・岡田三郎助展 ~女性美の競演~ (そごう美術館)
その後ようやく27歳の時に清方に入門を許されたそうで、最初は写し物(模写)をやれと言われて月岡芳年や歌川国芳をよく写していたそうです。また、この頃に清方から「巴水」という号を貰ったのですが、これは小学校が「巴小学校」なので、川瀬の川にちなんで巴水としたそうです。しかし清方は桜川小学校と思い違いをしていたと、後に巴水は語っていたそうですw
2-3 川瀬巴水 「日光 神橋」
川にかかる朱色の橋とその周りの雪景色を描いた作品です。画面全体に細い線が無数に入り、凄い勢いで雪が降っている感じを受けます。色鮮やかですが寒々とした感じがありました。
この辺には日光を描いた作品が並んでいました。
2-9 川瀬巴水 「相州七里ヶ浜」
満月の空の下、海に浮かぶ江ノ島と手前の砂浜が描かれています。砂浜には犬を連れて散歩する男女の姿がありロマンチックな雰囲気です。巴水の作品にはいつもちょこんと人が入っている特徴があるのかも?? 波の音まで聞こえてきそうな静かで情緒ある夜の風景でした。
この辺にはこうした月夜を描いた作品が結構な割合で展示されていました。巴水は子供の頃に月岡芳年の月百姿を見ているらしく、それに通ずるものも感じます。
2-19 川瀬巴水 「子供十二題 御人形」
おかっぱ頭に赤い着物の女の子が人形を抱いて座っているところを描いた作品です。こちらをちらっと見ていて、理知的な目をしているように思います。着物の色が鮮やかで華やいだ雰囲気がありました。解説によると、巴水は高城純子という女児を可愛がって写生を繰り返していたそうで、この女の子がその子のようでした。また、子供十二題とあるものの2図しか制作されなかったようで、この隣に残りもう1図が展示されていました。
3-5 川瀬巴水 「目黒不動堂」
目黒不動堂の脇からお堂に参拝に着た人を描いた作品です。着物の女性がお堂の中を観ていて、ちょっと変わった構図が面白いです。また、手前に落ちた木の影の表現が見事で、強い日差しを感じさせました。
この辺は好きな作品ばかりで、どれをメモするか迷いましたw
4-1~4-4 川瀬巴水 「二重橋の朝」
朝焼けに染まる空と横から観た二重橋を描いた作品で、ほぼ同じ作品が4枚セットで展示されていました。これは試し摺りと決定版で、初回の摺りでは水面近くに蝙蝠?が飛んでいるのですが、それ以降の版ではいなくなっています。また、2回目の摺りは背景の朝焼けが強く、やや赤みがかった感じを受け、水面の反射もくっきりした感じです。そして決定版は朝焼けが抑えられ、全体的にも色が落ち着いて見えます。 最後にもう1枚、戦時中に摺られた戦中摺というものもあり、こちらは2回目の摺りに近い赤みがかった色合いとなっていました。こうして4枚見ると試行錯誤が伺えて興味深かったです。
参考記事:皇居周辺の写真 (二重橋~桜田門~国会議事堂)
この隣にも摺りの違う作品が並んでいました。
8-2 川瀬巴水 「The Miyajima Shrine in Snow」
雪の降り積もる宮島を描いた作品で、青い水面、朱色の神社、白い雪 といった感じで色彩の取り合わせが非常に綺麗です。これは鉄道省国際観光局の宣伝ポスターに使われたそうで、1万枚が世界中で配布されたようです。巴水が日本より海外で評価されているのはそういう事情があるからなのかな?? 日本の美を凝縮したような作品でした。
9-1 川瀬巴水 「京都 清水寺」
2つの星が浮かぶ夜空の下、清水寺の舞台で1人、京都の街を眺めている人物を描いた作品です。月は描かれていないのですが、月明かりが明るく感じられ、しんみりした雰囲気です。また、京都の街も描かれておらず、舞台が大きく取られた構図も面白く、むしろその光景がどうなっているのか想像を掻き立てられました。
解説によると、この男性は巴水自身と考えられるようで、この隣にも温泉に浸かっている巴水らしき人物が描かれた作品も展示されていました。
参考記事:【番外編】 京都旅行 祇園~清水寺エリアその1
少し進むと、芝居の舞台の原画のようなものもありました。巴水は歌舞伎が好きで芝居の絵や舞台装置も制作していたようです。
11-4 川瀬巴水 「華盛頓 記念塔(ポトマック河畔)」
湾曲する川と、その岸に並ぶピンクの桜の木々が描かれた作品です。日本の景色のように見えますが、奥には大きなオベリスクが立っていて、これはワシントンDCのポトマック川の光景のようです。(この桜は東京市から日米友好の証として贈られたもの) 奥の方には2人の男女が寄り添うように歩いていて、桜は幻想的なまでに可憐な雰囲気でした。解説によると、この作品は塩田竹蔵という人に贈られたものだそうで、この人物はサンフランシスコで巴水の作品を紹介・販売していたそうです。その御礼でこれを贈ったらしく、この隣にも一緒に贈られた作品が展示されていました。
13-1 川瀬巴水 「新東京百景 佃住吉神社」
海の夕暮れを背景に、大きな鳥居と沢山の竿?などが描かれた作品です。鳥居はかなり右寄りで、端っこは見切れているのが面白く、歌川広重の東海道五十三次を思い出しました。地平線は低めで空は広々した感じで、沢山の棒がリズミカルに感じられました。
この辺は新東京百景の作品がいくつか並んでいました。
17-2 川瀬巴水 「平壌之春(牡丹台 浮碧楼)」
高い所から見下ろすような感じで、朱色の柱の建物(柱と瓦屋根しかない建物)とそこに集まる人々が描かれています。その下には川があり、人々は石垣にもたれてその川を見ているようです。桜が咲いて楽しげな雰囲気が伝わって来ました。
この辺にはこうした朝鮮の風景画が並んでいました。巴水は、山川秀峰から朝鮮鉄道局の招きで旅行するので同行しないかと持ちかけられ、行き詰まりを感じていた昭和14年6月から1ヶ月程度の朝鮮旅行をしたそうです。 そのスケッチからこのシリーズを描いているようで、大胆で広大な構図の魅力があり、それは戦後の作品へと引き継がれていったようです。
19-3 川瀬巴水 「ダリヤ」
赤やピンクの3つのダリアの花を描いた作品で、それほど写実的ではありませんが色鮮やかに描かれています。この作品の隣には試し摺りもあり、そちらは花弁の淵に黄色が入っていて趣きが違って観えました。試し摺りのほうは色が強烈すぎるので、決定版のほうが好みです。
21-2 川瀬巴水 「岩手縣鉛温泉」
苔むした藁葺き屋根の大きな旅館を描いた作品で、背景には富士山のような形の山が見えます。これは岩手県の鉛温泉を描いたものらしく、廊下には手ぬぐいや浴衣が干されていて、子供の服の面倒を見ている母親らしき人も描かれていました。また、この作品は戦中摺りのようで、隣にあった試し摺りと比べると試し摺りは空が青々して夏の空を思わせました。こっちはちょっとどんよりしてるかな。
参考記事:鹿踊りと花巻周辺の写真 【番外編 岩手】
22 川瀬巴水 「野火止 平林寺」
これは寺の建物と石畳が描かれた作品の完成に至るまでの工程を表すもので、墨摺りから10の工程(実際には30の工程)に分けてセットにされています。徐々に色が重ねられてい木が染まり影が重なっていく様子がよく分かります。最後の方は細かい違いを見つけるのが大変なくらいかなw 参考になる作品でした。
ということで、元々好きな画家でもあるので満足することができました。結構点数も多いし無料で観られるので、お勧めです。パンフレットも300円と安かったので購入してきました。 もうすぐ終わってしまいますので、気になる方はすぐにでもどうぞ。
参照記事:★この記事を参照している記事


【展覧名】
馬込時代の川瀬巴水
【公式サイト】
http://www.city.ota.tokyo.jp/event/event_bunka/kikakuten24_hasui.html
【会場】大田区立郷土博物館
【最寄】西馬込駅、馬込駅、大森駅など
【会期】2012年12月1日(土)~12月24日(月)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時半頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
無料ということもあってか結構ひっきりなしにお客さんが来ていて、会場は狭いのでたまに通りにくいことなどがありました。まあ、混んでいるというほどではありません。
さて、今回の展示は川瀬巴水という大正・昭和期に活躍した画家の個展となっています。私は東博などでこの画家の作品が気に入って前から個展を期待していたので、この展示を知って即座に観に行く事を決めましたw 冒頭に簡単な経歴があり、それによると川瀬巴水は1883年(明治16年)に現在の新橋に生まれ、1910年(明治43年)に鏑木清方に入門し、1918年(大正7年)に同門の伊東深水の連作版画「近江八景」を観て感激して、版画制作の道に入りました。それ以降、版元の渡邊庄三郎の元で版画絵師として活躍したそうで、1926年(大正15年)にこの博物館のある現在の大田区に引っ越してきました。川瀬巴水はそれから死ぬまで大田区で活躍した(疎開の時を除く)そうで、700点の作品を残し、その生涯を振り返って昭和5年から19年過ごした馬込での生活を「さほど豊かでは無かったが一番面白い時期でもあった」と回想していたそうです。この展示ではその馬込の時代の作品と共に、版元の渡邊庄三郎との関わりなどを中心に展示されていました。特に章分けなどはありませんでしたが、いつも通り気に入った作品と共に会場の様子をご紹介しようと思います。
なお、川瀬巴水の師匠を遡っていくと歌川国芳などがいます。(歌川国芳→月岡芳年→水野年方→鏑木清方→川瀬巴水・伊東深水です) その流れについては今回は説明を割愛しますので、気になる方は参考記事を御覧ください。
参考記事:
東京国立博物館の案内 (2009年12月)
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浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 前期 感想前編(太田記念美術館)
浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 前期 感想後編(太田記念美術館)
浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 後期 感想前編(太田記念美術館)
浮世絵猫百景-国芳一門ネコづくし- 後期 感想後編(太田記念美術館)
展示の最初は版元の渡邊庄三郎の店や摺師の仕事場の様子などの写真がありました。芸術性が高く、仕事も律儀な巴水は多くの版元と関わったそうですが、渡邊庄三郎 以外のところではお互いの思惑が中々一致することができず、苦労していたようです。この頃の巴水は「戦争で気が落ち着かず、写生にも行き詰って変わり映えのしない作品ばかりでき腐っていた」と回想していたそうで、これを打ち破るため心機一転の必要を感じて朝鮮旅行に出て、そのスケッチから制作をしたそうです。すると、それまでの矮小性から脱却し力強い画面構成を構築することができたそうですが、渡邊以外の版元では売れ行きの良い作品ばかりを選択して類似する絵柄ばかりとなり、巴水にとっては逆効果となり芳しい成果を得られなかったそうです。人気と需要があるだけにマンネリになっていくという状態かな。渡邊庄三郎は審美眼と理解のある版元だったようで、この先にもそうしたエピソードが添えられていました。
ちょっと前置きが長くなりましたがこの先には版画が並んでいました。
1-2 川瀬巴水 「東京二十景 馬込の月」 ★こちらで観られます
今回のポスターにもなっている作品で、背の高い木とその背景に浮かぶ満月、右下には明かりの灯る家が描かれています。深い青色が印象的で、月明かりの中の静かな雰囲気がよく出ていました。
この隣にあった1-1「大森海岸」(★こちらで観られます)という作品も夕闇を描いた作品で、かなり好みでした。どの作品を観ても叙情性があります。
この辺には絵と共に年表が展示されていました。かなりの量だったので掻い摘んでみると、川瀬巴水の実家は事業を営んでいたそうで、14歳の頃には川端玉章の門下の画塾に入っていたこともあったようですが、親戚の反対によって1年足らずでやめています。また、19歳ころには荒木十畝の親戚に師事していたようですが、22歳の時に父の事業が失敗して、25歳の頃から父の会社で営業担当の社員として働いていたようです(巴水は長男の跡取り息子)。しかし、巴水は商才に欠け妹婿が跡を継ぐことになり、巴水は面識のあった鏑木清方に入門しようとしましたが、歳をとりすぎていると言われて洋画を勧められたそうです。そして岡田三郎助に指導を受けて、白馬会にも通って日本画・洋画ともに習ったようです。
参考記事:藤島武二・岡田三郎助展 ~女性美の競演~ (そごう美術館)
その後ようやく27歳の時に清方に入門を許されたそうで、最初は写し物(模写)をやれと言われて月岡芳年や歌川国芳をよく写していたそうです。また、この頃に清方から「巴水」という号を貰ったのですが、これは小学校が「巴小学校」なので、川瀬の川にちなんで巴水としたそうです。しかし清方は桜川小学校と思い違いをしていたと、後に巴水は語っていたそうですw
2-3 川瀬巴水 「日光 神橋」
川にかかる朱色の橋とその周りの雪景色を描いた作品です。画面全体に細い線が無数に入り、凄い勢いで雪が降っている感じを受けます。色鮮やかですが寒々とした感じがありました。
この辺には日光を描いた作品が並んでいました。
2-9 川瀬巴水 「相州七里ヶ浜」
満月の空の下、海に浮かぶ江ノ島と手前の砂浜が描かれています。砂浜には犬を連れて散歩する男女の姿がありロマンチックな雰囲気です。巴水の作品にはいつもちょこんと人が入っている特徴があるのかも?? 波の音まで聞こえてきそうな静かで情緒ある夜の風景でした。
この辺にはこうした月夜を描いた作品が結構な割合で展示されていました。巴水は子供の頃に月岡芳年の月百姿を見ているらしく、それに通ずるものも感じます。
2-19 川瀬巴水 「子供十二題 御人形」
おかっぱ頭に赤い着物の女の子が人形を抱いて座っているところを描いた作品です。こちらをちらっと見ていて、理知的な目をしているように思います。着物の色が鮮やかで華やいだ雰囲気がありました。解説によると、巴水は高城純子という女児を可愛がって写生を繰り返していたそうで、この女の子がその子のようでした。また、子供十二題とあるものの2図しか制作されなかったようで、この隣に残りもう1図が展示されていました。
3-5 川瀬巴水 「目黒不動堂」
目黒不動堂の脇からお堂に参拝に着た人を描いた作品です。着物の女性がお堂の中を観ていて、ちょっと変わった構図が面白いです。また、手前に落ちた木の影の表現が見事で、強い日差しを感じさせました。
この辺は好きな作品ばかりで、どれをメモするか迷いましたw
4-1~4-4 川瀬巴水 「二重橋の朝」
朝焼けに染まる空と横から観た二重橋を描いた作品で、ほぼ同じ作品が4枚セットで展示されていました。これは試し摺りと決定版で、初回の摺りでは水面近くに蝙蝠?が飛んでいるのですが、それ以降の版ではいなくなっています。また、2回目の摺りは背景の朝焼けが強く、やや赤みがかった感じを受け、水面の反射もくっきりした感じです。そして決定版は朝焼けが抑えられ、全体的にも色が落ち着いて見えます。 最後にもう1枚、戦時中に摺られた戦中摺というものもあり、こちらは2回目の摺りに近い赤みがかった色合いとなっていました。こうして4枚見ると試行錯誤が伺えて興味深かったです。
参考記事:皇居周辺の写真 (二重橋~桜田門~国会議事堂)
この隣にも摺りの違う作品が並んでいました。
8-2 川瀬巴水 「The Miyajima Shrine in Snow」
雪の降り積もる宮島を描いた作品で、青い水面、朱色の神社、白い雪 といった感じで色彩の取り合わせが非常に綺麗です。これは鉄道省国際観光局の宣伝ポスターに使われたそうで、1万枚が世界中で配布されたようです。巴水が日本より海外で評価されているのはそういう事情があるからなのかな?? 日本の美を凝縮したような作品でした。
9-1 川瀬巴水 「京都 清水寺」
2つの星が浮かぶ夜空の下、清水寺の舞台で1人、京都の街を眺めている人物を描いた作品です。月は描かれていないのですが、月明かりが明るく感じられ、しんみりした雰囲気です。また、京都の街も描かれておらず、舞台が大きく取られた構図も面白く、むしろその光景がどうなっているのか想像を掻き立てられました。
解説によると、この男性は巴水自身と考えられるようで、この隣にも温泉に浸かっている巴水らしき人物が描かれた作品も展示されていました。
参考記事:【番外編】 京都旅行 祇園~清水寺エリアその1
少し進むと、芝居の舞台の原画のようなものもありました。巴水は歌舞伎が好きで芝居の絵や舞台装置も制作していたようです。
11-4 川瀬巴水 「華盛頓 記念塔(ポトマック河畔)」
湾曲する川と、その岸に並ぶピンクの桜の木々が描かれた作品です。日本の景色のように見えますが、奥には大きなオベリスクが立っていて、これはワシントンDCのポトマック川の光景のようです。(この桜は東京市から日米友好の証として贈られたもの) 奥の方には2人の男女が寄り添うように歩いていて、桜は幻想的なまでに可憐な雰囲気でした。解説によると、この作品は塩田竹蔵という人に贈られたものだそうで、この人物はサンフランシスコで巴水の作品を紹介・販売していたそうです。その御礼でこれを贈ったらしく、この隣にも一緒に贈られた作品が展示されていました。
13-1 川瀬巴水 「新東京百景 佃住吉神社」
海の夕暮れを背景に、大きな鳥居と沢山の竿?などが描かれた作品です。鳥居はかなり右寄りで、端っこは見切れているのが面白く、歌川広重の東海道五十三次を思い出しました。地平線は低めで空は広々した感じで、沢山の棒がリズミカルに感じられました。
この辺は新東京百景の作品がいくつか並んでいました。
17-2 川瀬巴水 「平壌之春(牡丹台 浮碧楼)」
高い所から見下ろすような感じで、朱色の柱の建物(柱と瓦屋根しかない建物)とそこに集まる人々が描かれています。その下には川があり、人々は石垣にもたれてその川を見ているようです。桜が咲いて楽しげな雰囲気が伝わって来ました。
この辺にはこうした朝鮮の風景画が並んでいました。巴水は、山川秀峰から朝鮮鉄道局の招きで旅行するので同行しないかと持ちかけられ、行き詰まりを感じていた昭和14年6月から1ヶ月程度の朝鮮旅行をしたそうです。 そのスケッチからこのシリーズを描いているようで、大胆で広大な構図の魅力があり、それは戦後の作品へと引き継がれていったようです。
19-3 川瀬巴水 「ダリヤ」
赤やピンクの3つのダリアの花を描いた作品で、それほど写実的ではありませんが色鮮やかに描かれています。この作品の隣には試し摺りもあり、そちらは花弁の淵に黄色が入っていて趣きが違って観えました。試し摺りのほうは色が強烈すぎるので、決定版のほうが好みです。
21-2 川瀬巴水 「岩手縣鉛温泉」
苔むした藁葺き屋根の大きな旅館を描いた作品で、背景には富士山のような形の山が見えます。これは岩手県の鉛温泉を描いたものらしく、廊下には手ぬぐいや浴衣が干されていて、子供の服の面倒を見ている母親らしき人も描かれていました。また、この作品は戦中摺りのようで、隣にあった試し摺りと比べると試し摺りは空が青々して夏の空を思わせました。こっちはちょっとどんよりしてるかな。
参考記事:鹿踊りと花巻周辺の写真 【番外編 岩手】
22 川瀬巴水 「野火止 平林寺」
これは寺の建物と石畳が描かれた作品の完成に至るまでの工程を表すもので、墨摺りから10の工程(実際には30の工程)に分けてセットにされています。徐々に色が重ねられてい木が染まり影が重なっていく様子がよく分かります。最後の方は細かい違いを見つけるのが大変なくらいかなw 参考になる作品でした。
ということで、元々好きな画家でもあるので満足することができました。結構点数も多いし無料で観られるので、お勧めです。パンフレットも300円と安かったので購入してきました。 もうすぐ終わってしまいますので、気になる方はすぐにでもどうぞ。
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Author:21世紀のxxx者
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
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