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【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館

今日も引き続き番外編で、2012年のゴールデンウィークに行ったフランス旅行の記事です。旅行最終日はパリで過ごしたのですが、まずはパリ市立プティ・パレ美術館に行ってきました。

こちらがプティ・パレ美術館。1900年のパリ万博万国博覧会のために建てられたそうで、巨大ながらも洒落た雰囲気です。
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こちらは結構空いていて日本人は他にいなかったのですが、日本語で挨拶してくれたりしました。しかも各部屋に日本語の解説シートがおいてあったりするのが便利でした。

中はこんな感じ。広いスペースで鑑賞することができます。
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入口あたりには近代工芸、その先は近代絵画となっていました。ここも写真を撮ることができましたので、いくつか気に入ったのをご紹介していこうと思います。


左:エミール・ガレ 「Vase」
右:ルイス・コンフォート・ティファニー 「Bouteille Qlielie de Daon」
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アール・ヌーヴォー風の器が並ぶコーナー。形も花のようで面白いです。

カルロス・デュラン 「Portrait de mademoiselle de Lancey」
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かなり魅力的な眼差しを向ける女性像。アカデミックな画家は中々日本ではお目にかからないので嬉しい限り。

こちらは作者と題名が分かりませんでした。
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まるで生きているような動きのあるポーズです。

ギュスターヴ・クールベ 「Pierre-Joseph Proudhon et ses enfants en 1853」
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クールベの人物像ってあまり観たことがないかも。悩んでいるのかな?

クロード・モネ 「Soleil couchant sur la Seine a Lavacourt, effet d'hiver」
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こちらを観た時、日本のポーラ美術館の所蔵品を思い起こしました。構図もよく似ています。
 参考記事:ポーラ美術館の常設
 参考リンク:ポーラ美術館「セーヌ河の日没、冬」

アルフレッド・シスレー 「L'eglise de Moret(le soir)」
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何の展示か忘れましたが、こちらは見覚えがありました。さわやかな雰囲気です。

アルフレッド・シスレー 「Le Remorqueur sur le Loing,Saint-Mammes」
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こちらもシスレー。印象派の中で最も印象派っぽい作風です。

モーリス・ドニ 「Baigneuses a Parros-Guirec」
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ドニも良い作品がありました。色合いがドニらしい感じ。何だか幸せそうな雰囲気です。

ピエール=オーギュスト・ルノワール 「Madame de Bonnieres」
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これも日本の何かの展示で観た覚えがあります。背景と服の色の対比が鮮やかで、華やいだ雰囲気があります。

ユベール・ロベール 「Ruines romaines,le Forum avec le Colisee et l'Obelisque」
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廃墟を描いた作品。ユベール・ロベールは架空の風景も描く画家なので、これもそうした作品なのかも。
 参考記事:
  ユベール・ロベール-時間の庭 感想前編(国立西洋美術館)
  ユベール・ロベール-時間の庭 感想後編(国立西洋美術館)

続いて階段を降りて下の階へ。階段もこんな感じで洒落ていました。建物自体も魅力的です。
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階下は引き続き近代絵画もあるのですが、ルネサンスやフランドル絵画などの伝統的な作品もありました。

エドゥワール・マネ 「Portrait de Theodore Duret」
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これは美術批評家のテオドール・デュレの肖像かな。暗い背景に黒の服とは…。黒の使い方が見事です。

アンリ・ファンタン=ラトゥール 「La Tentation de saint Antoine」
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この作品は日本語に訳すと聖アントニウスの誘惑かな。ラトゥールらしい幻想的な雰囲気とよく合う題材に思いました。

絵画だけでなく工芸品も多数 展示されています。これはギマールの食堂。
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アール・ヌーヴォーのデザインは優雅で好みです。

「La Decollation de saint Jean Baptiste et le festin d'Herode」
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これはギリシャの古い絵画。這いつくばる聖人が今にも斬られそう。物語性の強い光景です。

レンブラント・ファン・レイン 「Portrait de l'artiste en costume oriental」
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お、これは結構最近に日本の西洋美術館に来た「東洋風の衣装をまとう自画像」だ!と再開を喜びました。やはり明暗表現が絶妙です。
 参考記事:レンブラント 光の探求/闇の誘惑 (国立西洋美術館)

レンブラント・ファン・レイン 「石の手摺りにもたれる自画像」
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こちらも西洋美術館の展示でも観られた作品と同様の版画(版画なので別の美術館の所蔵品でしたが)です。結構見る機会は多いかな。

ピーテル・パウル・ルーベンス 「L'Enlevement de Proserpine」
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何かの戦いのシーンかな? 劇的なポーズと柔らかな表現が好みでした。

ピーテル・ブリューゲル(子) 「Le Cortege de noces」
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これはブリューゲルの作品だけに何らかの意味がありそうですが、読み解けず。このくっきりとした色使いも独特です。

サンドロ・ボッティチェッリ(の工房?) 「Vierge」
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…あれ?? 有名なボッティチェリの聖母子がないぞ?w と、展示していないのか見落としたのかわからずウロウロしましたが分かりませんでした。 代わりに見つけたこれはatelier deとあるので工房の作かな? 


ということで、こちらでも素晴らしいコレクションの数々を観ることができました。パリは美術館が林立しているのに、どこも質・量ともに充実していて驚かされっぱなしです。 流石は芸術の街ですね…。


おまけ:
このプティ・パレの目の前には同じく1900年のパリ万博万国博覧会の為に作られたグラン・パレ(グラン・パレ・ナショナル・ギャラリー)があります。
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こちらも観たかったのですが、残念ながら時間がありませんでした。グラン・パレ以上に観に行きたい美術館がありそこを優先したので、次回はその場所についてご紹介しようと思います。


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