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博物館に初もうで(2013年) 【東京国立博物館 本館】

年が開けて1/3に、東京国立博物館へ行って「東京国立博物館140周年特集陳 博物館に初もうで-巳・蛇・ヘビ」と「新春特別公開」を観てきました。この日は特別展は無かったので、平常展のみ観てきました。

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【展覧名】
 東京国立博物館140周年特集陳列 博物館に初もうで-巳・蛇・ヘビ
 新春特別公開
 
【公式サイト】
 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1578
 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1577

【会場】東京国立博物館 本館
【最寄】上野駅(JR・東京メトロ・京成)


【会期】
 博物館に初もうで-巳・蛇・ヘビ:2013年1月2日(水) ~ 2013年1月27日(日)
 新春特別公開:2013年1月2日(水) ~ 2013年1月14日(月)
  ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況(祝日15時頃です)】
 混雑_1_②_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
今年も結構混んでいて、多くの人で賑わっていました。

さて、今回の展示は毎年恒例のお正月ならではの内容で、この博物館の選りすぐりの所蔵品が展示されるというものです。今回も写真を撮ることができましたので、写真を使って気に入った作品などをご紹介していこうと思います。

 ※ここの常設はルールさえ守れば写真が撮れます。(撮影禁止の作品もあります)
 ※当サイトからの転載は画像・文章ともに一切禁止させていただいております。

 参考記事:
   東京国立博物館の案内 【建物編】
   東京国立博物館の案内 【常設・仏教編】
   東京国立博物館の案内 【常設・美術編】
   東京国立博物館の案内 【2009年08月】
   東京国立博物館の案内 【2009年10月】
   東京国立博物館の案内 【2009年11月】
   東京国立博物館の案内 【秋の庭園解放】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】
   東京国立博物館の案内 【2009年12月】 その2
   東京国立博物館の案内 【2010年02月】
   東京国立博物館の案内 【2010年06月】
   東京国立博物館の案内 【2010年11月】
   博物館に初もうで (東京国立博物館 本館)
   本館リニューアル記念 特別公開 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【2011年02月】
   東京国立博物館の案内 【2011年07月】
   東京国立博物館の案内 【2011年11月】
   博物館に初もうで 2012年 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館140周年 新年特別公開 (東京国立博物館 本館)
   東京国立博物館の案内 【2012年03月】
   東京国立博物館の案内 【秋の庭園解放 2012】
   東京国立博物館の案内 【2012年11月】

まず2階から見て回ることにしました。本館中央階段にはお正月らしい松がありました。
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こちらは蔵重 伸 氏と中野 幽山 氏によるもの。凛とした佇まいで清々しいです。

山田抱玉 「紅白梅図屏風」
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一瞬、酒井抱一の作品かと思いましたが、その弟子の作品でした。こちらも紅白でおめでたい感じ。

尾形光琳 「風神雷神図屏風」
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今年もこちらの作品が展示されていました(既に終了) 日本人なら誰でも知っている名作ですね。俵屋宗達のオリジナルと甲乙つけがたい。

海北友松 「琴棋書画図屏風」
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琴棋書画は四芸と呼ばれた主な教養科目です。何とも優美で幻想的な理想郷が広がっていました。

白隠 「福神家訓」
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福の神の家訓かな? 金を積みて子孫に遺す。子孫未だに必ずしも能く護らず といった感じで続くのですが、やや皮肉が効いているのかもw

伊藤若冲 「松梅群鶏図屏風」
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こちらも以前ご紹介しましたがリマインド。これもお正月恒例となってきたのかな? 若冲お得意の鶏が描かれ、石灯籠は点描で描かれるという斬新さがあります。

歌川広重 「東都御殿山・真乳山図」
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こちらは肉筆の掛け軸。寒さと清新な雰囲気を感じます。

長谷川等伯 「松林図屏風」
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今回の目玉は国宝室にあったこちらの作品。久々に観ることができました。(既に終了) この霞がかった情感が何とも神秘的で、眼前に広がっているかのような臨場感がありました。
 参考記事:
  没後400年 特別展「長谷川等伯」 感想前編(東京国立博物館 平成館)
  没後400年 特別展「長谷川等伯」 感想後編(東京国立博物館 平成館)

そして今回の特集陳列の博物館に初もうで。今回は巳年に因んだ蛇を題材にした作品が並んでいました。
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歌川国芳 「よきことを菊の十二支」
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これは幕末に流行った菊人形に倣った十二支。ちょっと難しいですが、タイトルも言葉遊びのようになっているようです。機知に富んだ国芳ならではの作品かな。

狩野養長 模 「十二類合戦絵巻 上巻(模本)」
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十二支主催の歌合の様子を描いた作品。蛇は唯一の女性として描かれていました。

「日高川草子(模本)」
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こちらは能「道成寺」で有名な伝説を描いた絵巻。男への想いと執念から大蛇となった清姫が追いかけてくる様子です。もはや龍のようで顔が怖いw

「十二神将立像 巳神」
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こちらは十二神将の巳神。頭の上に蛇が乗っているのがトレードマークです。

勝川春章 「二代目嵐三五郎の巳の字絵巻持男」
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全部「巳」に観ますが、実は「已己巳己(いこみき)」と読むそうで同じようで異なるものを例える言葉のようです。そう言われても一緒に見えますが…w

上を一通り観た後、1階も見て来ました。

「松巴螺鈿鞍」
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これは室町時代の品で、明からの影響を受けているそうです。細かい螺鈿細工が何とも美しい。

しばらく進んで近代の部屋へ。

下村観山 「修羅道絵巻」
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六道の1つ修羅道を描いた絵巻。この姿は阿修羅かな。人間界の戦いや修羅道での戦いなど戦い尽くしの絵巻となっていました。迫力ある場面です。

浅井忠 「読書」
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じっと本を読む女性を描いた作品。目をつぶっているようにも見えますが。光と温かみを感じる色合いで、知的な雰囲気でした。

この辺には浅井忠の作品が何点か並んでいました。

A.W.Fr.キスター社 原品:アントニオ・カノーヴァ  「エロスとプシュケ」
DSC_23949.jpg
ルーヴル美術館でも観た覚えがありますが、エルミタージュ美術館の所有の品を小さなレプリカにしたもののようです。若干彫りが浅く堅い印象を受けましたが能く出来てきました。
 参考記事:番外編 フランス旅行 ルーヴル美術館

ということで、一部は公開が終わってからのご紹介となり申し訳ございません…。この他に東洋館のリニューアル展も行われていましたが、観る時間が無かったので近いうちに特別展と共に観に行こうと考えています。今年も年初から良い作品を観ることが出来ました。


 参照記事:★この記事を参照している記事


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トーハク
トーハクの初もうで行かれたのですね。うらやましい・・・
長谷川等伯の「松林図屏風」、数年前の等伯展に行けなかったので、ゆっくりじっくり見たかったです。。
リニューアルされた東洋館もすごいボリュームでしょうね。
王羲之展のときには必ず足を運びたいと思います。
今年はどんな展示が観られるでしょうか。更新楽しみにしておりますので、今年もどうぞよろしくお願いします。^^
はじめまして
コメントを書くのは初めてです。
よく見させていただいています。
新春特別公開、知りませんでした。
いいですね~。久々に等伯や光琳の絵が見られる機会だったのに、逃してしまいました。
うらやましいです。
Re: 相互リンクのお願い
>相互リンクをご提案された方
初めまして。お褒めいただき恐縮です。
ご提案された件ですが、当ブログでは相互リンクは一定以上のお付き合いした上での判断とさせて頂いております。
(2年くらい前からそのスタンスで、他の方にも同様のお返事をしております)

拝見したところ非常に有意義なサイトを作成されているようなので、
これからも応援したいところはやまやまなのですが、
お互いによく知らないうちにリンクすると、諸々の価値観の相違が大きかったりするので、
このような対応としております。
もし今後も当サイトとの付き合いをご検討いただけるのであれば、数ヶ月程度してから再度判断させてください。
申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。
Re: トーハク
>めいさん
コメント頂きましてありがとうございます。
こちらは毎年足を運んでいて、今年は神社への初詣より早く行ってしまいましたw
ご紹介が遅れて申し訳ないです^^;
写真ではわかりませんが、松林図屏風はすごい人気で多くの人が集まっていました。
これはしみじみくるので皆さん時間をかけて見たいのでしょうね。

東洋館は今月にでも見ようと思っていますが、円空展の混み具合次第かな。。。
今年もできるだけ多くの情報を世の中に還元していきたいと思いますので、よろしくお願い致します^^
Re: はじめまして
>あおくじらさん
コメント頂きましてありがとうございました。
展示が終わってからのご紹介で申し訳ございません^^; ちょっと番外編を引っ張りすぎました…w
今年は一番美味しいところが終わってしまいましたが、毎年お正月には特別な作品が出てきますので
来年以降も覚えていると素晴らしい作品に出会えると思います。
「お正月は博物館へ初詣。」このフレーズを覚えておいてくださいw

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