ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅 【埼玉県立近代美術館】
前回ご紹介した常設を観る前に、埼玉県立近代美術館の特別展「ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅」を観てきました。

【展覧名】
ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅
【公式サイト】
http://momas.jp/exhibitionguide/exhibition/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E5%B1%95/
【会場】埼玉県立近代美術館
【最寄】北浦和駅
【会期】2013/1/22(火)~3/24(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
お客さんは結構いましたが、特に混んでいるわけではなく快適に鑑賞することができました。
さて、この展示は昨年に府中市美術館で開催された同名の展覧会の巡回で、ベルギーの幻想の画家ポール・デルヴォーの個展となっています。展示されている品も府中の時とほぼ同じで、府中に無かった品の1つは都合により展示延期となっていたのが残念でした。
構成も同じでしたので、今回は各章の詳しい説明は省略し、以前ご紹介しなかった作品を中心に書いていこうと思います。(府中の時の記事をお読み頂いていない場合はそちらを先に読んで頂けると嬉しいです)
参考記事:ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅 (府中市美術館)
<冒頭>
入口付近にはデルヴォーの筆や、作品のモチーフになった階段がついている鏡のオブジェが置いてありました。この階段のは府中には無かった気がします(忘れているだけかもしれませんが)
<第1章 写実主義と印象主義の影響>
まずは初期の写実主義と印象主義から影響が伺える作品のコーナーです。
3 ポール・デルヴォー 「アンジのムーズ川」
灰色がかった曇り空の下、流れる川と周りの家々が建ち並ぶ様子が描かれた作品です。高い煙突は煙を吐いていて、全体的に重めの色合いとなっていますが、印象派風のタッチに思えます。解説によるとこの時期は光の効果に関心を寄せていたようで、水面が揺らめき反射する様子や陰影を研究していたそうです。また、工業化が進んだ街の様子を捉えているようでした。
この近くには素描や以前ご紹介した描きかけの「リュクサンブール駅(未完)」などもありました。
6 ポール・デルヴォー 「河岸の帆船」
手前に大きな帆船があり、奥にも沢山の船が並ぶ様子を描いた作品です。全体的に褐色がかった落ち着いた雰囲気で、簡略化されています。厚塗りされ筆跡が見えるなど、やはりこれも後の作風とはだいぶ違っていて、作者名を見ないとデルヴォーの作品とは分からなそうですが、これはこれで好きな作風でした。
<第2章 表現主義の影響>
続いて2章は多様な作風の時代のコーナーです。セザンヌやモディリアーニからの影響を感じる作品などが並んでいます。また、1927年~1934年頃にかけてはフランドルの表現主義の影響を受け、ペルメーク、ド・スメット、ヴァン・デン・ベルグ、アンソールなどの名前が挙がっていました。
13 ポール・デルヴォー 「カエルのいる沼」
薄暗い森の中の真っ黒な池を描いた作品で、その畔には3人の女性がぼんやりと描かれています。この作品はデルヴォーの画業の転換点とも言えるそうで、目新しさはないものの、この女性たちは想像上の産物であり、写実主義から発展し、人物像と融和を遂げたと解釈できるようです。そしてこの後の画風への転換を予感させるとのことで、確かに神秘的な雰囲気は後の作風と共通しているように思えました。
この辺にはモディリアーニ風の人物群像の14「森の中の裸体群」や、セザンヌ風の19「ボワフォールの風景」などもありました。また、少し進むとデルヴォーの素描についての解説があり、それによるとデルヴォーは、素描は大切で油彩画に先立って習得すべきであると若い画家たちに薦めていたそうです。その言葉の通り、デルヴォーは60年間で油彩画を450点程度しか残していないものの、素描は膨大に残していて、入念な製作計画をしてから油彩に取り組んでいたようです。各油彩の準備スケッチや習作は数十点にもなることもあったようで、この後のコーナーには1つの油彩画にいくつもの下絵が展示され、それが実感できます。なお、デルヴォーには準備のための素描と即興的な素描の2つの種類があるようでした。
16 ポール・デルヴォー 「若い娘のトルソ」
上半身裸で座っている女性像で、やや左向きで描かれています。その背景には素描のように2人の女性がうっすら描かれていて、顔が似ているので同じ女性かな? 半身裸体のせいか何となくその後の作風を思わせる作品でした。
<第3章 シュルレアリスムの影響>
続いてはシュルレアリスムからの影響のコーナーです。デルヴォーの作品はシュルレアリスム的ですが、シュルレアリスムの思想や運動とは距離を置いていました。また、実在する事物を取り入れた自由な創造への道へと導いたのは、とりわけデ・キリコの作品と、スピッツネル博物館での経験だったそうです。スピッツネル博物館では解剖学的な蝋人形が展示されていて、中でも「眠れるヴィーナス」という品は体内に隠された機械によって呼吸が再現され、デルヴォーはそれに心を奪われたそうです。ここにはそうした時期の作品が並んでいまいた。
まずは24「夜明け」(★こちらで観られます)が展示されていました。描かれているものは実際にありそうなもので構成されていますが、超現実的な雰囲気の作品です。そしてその後は26「[レースの行列]に基づく舞台背景の習作」のような習作が並んでいました。たまにオイルランプなどモチーフになった品も一緒に展示されているのが面白い展示方法です。
25 ポール・デルヴォー 「[鏡の前のヴィーナス]のための習作」
これは水彩の素描で、左の方に鏡の前の椅子に腰掛けて手鏡を見ている?女性(ヴィーナス)が描かれ、右の方には胸をあらわにして横向きに立っている女性が描かれています。背景には暗い森があり、その中には走る男性?たちの姿もあります。一見して無関係そうなモチーフの取り合わせが奇妙に感じられ、ヴィーナスは手鏡を見ているのか分からないぼーっとした目つきをしています。これだけシュールな感じなのに、描かれているものは具象的である点も面白かったです。
<第4章 ポール・デルヴォーの世界>
続いては一番充実しているコーナーで、ここではデルヴォーの作品によく出てくるモチーフごとに小コーナーに分けられています。
[汽車、トラム、駅]
まずは汽車と路面電車(トラム)、駅といった鉄道関連の作品です。デルヴォーは子供の頃に駅長になるのが夢だったほどの鉄道好きです。
38 ポール・デルヴォー 「[トンネル]のための習作」
これはすぐ近くに以前ご紹介した「トンネル」という完成作と共に展示されていた習作です。トンネルに向かう汽車を背景に、手前で裸婦たちが寝そべったり棒立ちしている姿が描かれています。また、中央やや右下には鏡があり、その前には誰もいないのに鏡の中には少女が写っているという不思議な光景です。完成作と見比べてみるとモチーフの配置が変わっていて、左上の部分も建物だったのが完成作では階段になっているなど、よく似ているものの違いはいくつもあるようでした。こうした習作に入念な構図の推敲が感じられました。
この隣にも別の習作がありました。そちらには鏡の前に少女が立っています。
ポール・デルヴォー 「森」
これはこの埼玉近代美術館の所蔵品で、府中には展示されていなかった作品です。大きめの画面で、赤いカーテンのついた天蓋のある緑のベッド?に裸婦が横たわり右手で頭を触って首を曲げています。周りは鬱蒼とした暗い森で、左のほうには汽車の後ろ姿があるのですが、この隣に展示されていた鉄道模型の後姿とよく似ているように思いました。神秘的で、どこか妖しい気配の漂う作品です。
[建築的要素]
続いては建築物が描かれた作品のコーナーです。デルヴォーは高校卒業した後に親の意向で建築の学校に進学していたことがあります。ここには以前ご紹介した40「エペソスの集いⅡ」(★こちらで観られます)や 41「夜の使者」(★こちらで観られます)など見応えのある作品が並んでいました。(今回はそれについては省略)
49 ポール・デルヴォー 「[アテネの気まぐれ娘たち]のための習作」
満月の浮かぶ海辺の神殿を背景に、手前には沢山の裸の女性たちがポーズを取っている様子が描かれた作品です。女性たちはお互いに目を合わせることもなく虚ろな感じで、赤いドレスで胸だけ出している女性は何故か頭も赤い布を被っています。右の方には電車の後ろ姿もあり、奇妙で観ていて漠然とした不安を感じるような作品でした。
48 ポール・デルヴォー 「[エペソスの集い]のための習作」
これは完成作も近くに展示されている習作です。中央で赤いベッドに横たわる裸婦が描かれ、手前では座って手鏡を見ている女性、その後ろに鉄道と歩いている男性?、背景にはローマ神殿のようなものが描かれています。完成作と比べると要素は似ているものの構図はだいぶ違っていて、若干ごちゃごちゃした感じを受けました。完成作のほうがスッキリしてより一層謎めいているように思います。
[生命の象徴としての骸骨]
続いては骸骨を描いた作品のコーナーです。骸骨は死ではなく生命の本質として描かれています。ここには以前ご紹介した51「会話」(★こちらで観られます)などが並んでいました。
54 ポール・デルヴォー 「[磔刑]のための習作」
キリストのように磔刑にされている骸骨が描かれた作品です。周りには沢山の骸骨の兵士や、嘆き悲しむ人々が描かれています。こちらは描きかけの習作ですが、骸骨なのに表情豊かに感じるのが面白かったです。むしろいつも描いている女性のほうが無表情なのでは…w
この辺は骸骨を描いた作品が並んでしました。結構写実的に描かれています。
[欲望の象徴としての女性]
こちらは親によって引き離され、その後偶然の再開で結婚した妻のタム(再婚)をモチーフにした作品などが並ぶコーナーです。
66 ポール・デルヴォー 「高貴なバラ」
こちらは水彩で、胸をあらわにして赤い帽子をかぶった女性と、話しあうように集まる2人の女性たちが描かれた作品です。背景にもこちらを見ている女性や思案しているような赤い服の女性が描かれているのですが、やはり目が虚ろな感じを受けます。全体的に暗く、ランプや炎の光で照らしているような感じでした。女性への畏怖のようなものがあるのではないかと思います。
56 ポール・デルヴォー 「ローの婦人」 ★こちらで観られます
三日月と教会を背景に、本を読み白い衣を羽織る裸婦が描かれた作品です。解説によるとローというのはフランドルの小さな町の名前らしく、古代ギリシャ風に神格化された女性への賛美を感じさせるそうです。読んでいる本は恐らくホメロスのオデュッセイアではないかとのことで、背景の教会には古典建築に用いた円柱があり、ルネサンス風の雰囲気を引き立てているとのことでした。この作品は不思議さよりも明るい感じに見えるかな。
この辺には写実的な裸婦のスケッチや大作の55「行列」(★こちらで観られます)なども並んでいました。
少し進むとグリーティングカードがいくつか展示されていて、こちらにもデルヴォーらしい女性像が並んでいました。
[ルーツとしての過去のオブジェ]
ここは昔の自宅などを描いた作品が並ぶコーナーです。以前ご紹介した69「アンテイの台所」(★こちらで観られます)や、自宅の外観を描いた70「私の生まれた家」などが並んでいました。
[男性の居場所]
デルヴォーの作品にはたまに男性が描かれるそうで、ジュール・ベルヌの小説に出てくるリーデンブロック教授を自分が姿を変えたものとして描かれているそうです。
68 ポール・デルヴォー 「リーデンブロック教授の習作」
眼鏡を上げて単眼鏡で手にとったアンモナイト?を見ている博士風の立像で、これはジュール・ベルヌの「地底旅行」に出てくるリーデンブロック教授を描いたものです。スラっとした等身の紳士で、賢そうな容貌をしています。 すぐ近くにはアトリエにあった本も展示されていたのですが、ほぼ同じ姿の挿絵(エドゥアール・リウーの挿絵)があり、これを模写したもののようでした。
[フレスコ]
こちらは画家としての地位を築き依頼を受けるようになった壁画の下絵がありました。とは言え少数で、以前ご紹介した「リエージュ大学動物学研究所のフレスコ《創世記》(1960年)のための下絵」がメインとなっていました。
<第5章 旅の終わり>
最後は晩年のコーナーです。晩年は視力を失い、ぼんやりとした作風となっています。
84 ポール・デルヴォー 「無題」
緑っぽい背景に3人の女性が描かれた作品で、かなり曖昧な描写となっていて抽象画のようにすら見えます。既に以前の作風からは大きく変わっていますが、神秘性はまだ残っているように思いました。
ということで、今回も楽しむことが出来ました。デルヴォーは何度観ても飽きない不思議な魅力があります。素描と油彩を比べて観ることができるなど味わい深い展示となっていますので、デルヴォーがお好きな方は是非どうぞ。お勧めの展示です。
参照記事:★この記事を参照している記事

【展覧名】
ポール・デルヴォー展 夢をめぐる旅
【公式サイト】
http://momas.jp/exhibitionguide/exhibition/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E5%B1%95/
【会場】埼玉県立近代美術館
【最寄】北浦和駅
【会期】2013/1/22(火)~3/24(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
お客さんは結構いましたが、特に混んでいるわけではなく快適に鑑賞することができました。
さて、この展示は昨年に府中市美術館で開催された同名の展覧会の巡回で、ベルギーの幻想の画家ポール・デルヴォーの個展となっています。展示されている品も府中の時とほぼ同じで、府中に無かった品の1つは都合により展示延期となっていたのが残念でした。
構成も同じでしたので、今回は各章の詳しい説明は省略し、以前ご紹介しなかった作品を中心に書いていこうと思います。(府中の時の記事をお読み頂いていない場合はそちらを先に読んで頂けると嬉しいです)
参考記事:ポール・デルヴォー 夢をめぐる旅 (府中市美術館)
<冒頭>
入口付近にはデルヴォーの筆や、作品のモチーフになった階段がついている鏡のオブジェが置いてありました。この階段のは府中には無かった気がします(忘れているだけかもしれませんが)
<第1章 写実主義と印象主義の影響>
まずは初期の写実主義と印象主義から影響が伺える作品のコーナーです。
3 ポール・デルヴォー 「アンジのムーズ川」
灰色がかった曇り空の下、流れる川と周りの家々が建ち並ぶ様子が描かれた作品です。高い煙突は煙を吐いていて、全体的に重めの色合いとなっていますが、印象派風のタッチに思えます。解説によるとこの時期は光の効果に関心を寄せていたようで、水面が揺らめき反射する様子や陰影を研究していたそうです。また、工業化が進んだ街の様子を捉えているようでした。
この近くには素描や以前ご紹介した描きかけの「リュクサンブール駅(未完)」などもありました。
6 ポール・デルヴォー 「河岸の帆船」
手前に大きな帆船があり、奥にも沢山の船が並ぶ様子を描いた作品です。全体的に褐色がかった落ち着いた雰囲気で、簡略化されています。厚塗りされ筆跡が見えるなど、やはりこれも後の作風とはだいぶ違っていて、作者名を見ないとデルヴォーの作品とは分からなそうですが、これはこれで好きな作風でした。
<第2章 表現主義の影響>
続いて2章は多様な作風の時代のコーナーです。セザンヌやモディリアーニからの影響を感じる作品などが並んでいます。また、1927年~1934年頃にかけてはフランドルの表現主義の影響を受け、ペルメーク、ド・スメット、ヴァン・デン・ベルグ、アンソールなどの名前が挙がっていました。
13 ポール・デルヴォー 「カエルのいる沼」
薄暗い森の中の真っ黒な池を描いた作品で、その畔には3人の女性がぼんやりと描かれています。この作品はデルヴォーの画業の転換点とも言えるそうで、目新しさはないものの、この女性たちは想像上の産物であり、写実主義から発展し、人物像と融和を遂げたと解釈できるようです。そしてこの後の画風への転換を予感させるとのことで、確かに神秘的な雰囲気は後の作風と共通しているように思えました。
この辺にはモディリアーニ風の人物群像の14「森の中の裸体群」や、セザンヌ風の19「ボワフォールの風景」などもありました。また、少し進むとデルヴォーの素描についての解説があり、それによるとデルヴォーは、素描は大切で油彩画に先立って習得すべきであると若い画家たちに薦めていたそうです。その言葉の通り、デルヴォーは60年間で油彩画を450点程度しか残していないものの、素描は膨大に残していて、入念な製作計画をしてから油彩に取り組んでいたようです。各油彩の準備スケッチや習作は数十点にもなることもあったようで、この後のコーナーには1つの油彩画にいくつもの下絵が展示され、それが実感できます。なお、デルヴォーには準備のための素描と即興的な素描の2つの種類があるようでした。
16 ポール・デルヴォー 「若い娘のトルソ」
上半身裸で座っている女性像で、やや左向きで描かれています。その背景には素描のように2人の女性がうっすら描かれていて、顔が似ているので同じ女性かな? 半身裸体のせいか何となくその後の作風を思わせる作品でした。
<第3章 シュルレアリスムの影響>
続いてはシュルレアリスムからの影響のコーナーです。デルヴォーの作品はシュルレアリスム的ですが、シュルレアリスムの思想や運動とは距離を置いていました。また、実在する事物を取り入れた自由な創造への道へと導いたのは、とりわけデ・キリコの作品と、スピッツネル博物館での経験だったそうです。スピッツネル博物館では解剖学的な蝋人形が展示されていて、中でも「眠れるヴィーナス」という品は体内に隠された機械によって呼吸が再現され、デルヴォーはそれに心を奪われたそうです。ここにはそうした時期の作品が並んでいまいた。
まずは24「夜明け」(★こちらで観られます)が展示されていました。描かれているものは実際にありそうなもので構成されていますが、超現実的な雰囲気の作品です。そしてその後は26「[レースの行列]に基づく舞台背景の習作」のような習作が並んでいました。たまにオイルランプなどモチーフになった品も一緒に展示されているのが面白い展示方法です。
25 ポール・デルヴォー 「[鏡の前のヴィーナス]のための習作」
これは水彩の素描で、左の方に鏡の前の椅子に腰掛けて手鏡を見ている?女性(ヴィーナス)が描かれ、右の方には胸をあらわにして横向きに立っている女性が描かれています。背景には暗い森があり、その中には走る男性?たちの姿もあります。一見して無関係そうなモチーフの取り合わせが奇妙に感じられ、ヴィーナスは手鏡を見ているのか分からないぼーっとした目つきをしています。これだけシュールな感じなのに、描かれているものは具象的である点も面白かったです。
<第4章 ポール・デルヴォーの世界>
続いては一番充実しているコーナーで、ここではデルヴォーの作品によく出てくるモチーフごとに小コーナーに分けられています。
[汽車、トラム、駅]
まずは汽車と路面電車(トラム)、駅といった鉄道関連の作品です。デルヴォーは子供の頃に駅長になるのが夢だったほどの鉄道好きです。
38 ポール・デルヴォー 「[トンネル]のための習作」
これはすぐ近くに以前ご紹介した「トンネル」という完成作と共に展示されていた習作です。トンネルに向かう汽車を背景に、手前で裸婦たちが寝そべったり棒立ちしている姿が描かれています。また、中央やや右下には鏡があり、その前には誰もいないのに鏡の中には少女が写っているという不思議な光景です。完成作と見比べてみるとモチーフの配置が変わっていて、左上の部分も建物だったのが完成作では階段になっているなど、よく似ているものの違いはいくつもあるようでした。こうした習作に入念な構図の推敲が感じられました。
この隣にも別の習作がありました。そちらには鏡の前に少女が立っています。
ポール・デルヴォー 「森」
これはこの埼玉近代美術館の所蔵品で、府中には展示されていなかった作品です。大きめの画面で、赤いカーテンのついた天蓋のある緑のベッド?に裸婦が横たわり右手で頭を触って首を曲げています。周りは鬱蒼とした暗い森で、左のほうには汽車の後ろ姿があるのですが、この隣に展示されていた鉄道模型の後姿とよく似ているように思いました。神秘的で、どこか妖しい気配の漂う作品です。
[建築的要素]
続いては建築物が描かれた作品のコーナーです。デルヴォーは高校卒業した後に親の意向で建築の学校に進学していたことがあります。ここには以前ご紹介した40「エペソスの集いⅡ」(★こちらで観られます)や 41「夜の使者」(★こちらで観られます)など見応えのある作品が並んでいました。(今回はそれについては省略)
49 ポール・デルヴォー 「[アテネの気まぐれ娘たち]のための習作」
満月の浮かぶ海辺の神殿を背景に、手前には沢山の裸の女性たちがポーズを取っている様子が描かれた作品です。女性たちはお互いに目を合わせることもなく虚ろな感じで、赤いドレスで胸だけ出している女性は何故か頭も赤い布を被っています。右の方には電車の後ろ姿もあり、奇妙で観ていて漠然とした不安を感じるような作品でした。
48 ポール・デルヴォー 「[エペソスの集い]のための習作」
これは完成作も近くに展示されている習作です。中央で赤いベッドに横たわる裸婦が描かれ、手前では座って手鏡を見ている女性、その後ろに鉄道と歩いている男性?、背景にはローマ神殿のようなものが描かれています。完成作と比べると要素は似ているものの構図はだいぶ違っていて、若干ごちゃごちゃした感じを受けました。完成作のほうがスッキリしてより一層謎めいているように思います。
[生命の象徴としての骸骨]
続いては骸骨を描いた作品のコーナーです。骸骨は死ではなく生命の本質として描かれています。ここには以前ご紹介した51「会話」(★こちらで観られます)などが並んでいました。
54 ポール・デルヴォー 「[磔刑]のための習作」
キリストのように磔刑にされている骸骨が描かれた作品です。周りには沢山の骸骨の兵士や、嘆き悲しむ人々が描かれています。こちらは描きかけの習作ですが、骸骨なのに表情豊かに感じるのが面白かったです。むしろいつも描いている女性のほうが無表情なのでは…w
この辺は骸骨を描いた作品が並んでしました。結構写実的に描かれています。
[欲望の象徴としての女性]
こちらは親によって引き離され、その後偶然の再開で結婚した妻のタム(再婚)をモチーフにした作品などが並ぶコーナーです。
66 ポール・デルヴォー 「高貴なバラ」
こちらは水彩で、胸をあらわにして赤い帽子をかぶった女性と、話しあうように集まる2人の女性たちが描かれた作品です。背景にもこちらを見ている女性や思案しているような赤い服の女性が描かれているのですが、やはり目が虚ろな感じを受けます。全体的に暗く、ランプや炎の光で照らしているような感じでした。女性への畏怖のようなものがあるのではないかと思います。
56 ポール・デルヴォー 「ローの婦人」 ★こちらで観られます
三日月と教会を背景に、本を読み白い衣を羽織る裸婦が描かれた作品です。解説によるとローというのはフランドルの小さな町の名前らしく、古代ギリシャ風に神格化された女性への賛美を感じさせるそうです。読んでいる本は恐らくホメロスのオデュッセイアではないかとのことで、背景の教会には古典建築に用いた円柱があり、ルネサンス風の雰囲気を引き立てているとのことでした。この作品は不思議さよりも明るい感じに見えるかな。
この辺には写実的な裸婦のスケッチや大作の55「行列」(★こちらで観られます)なども並んでいました。
少し進むとグリーティングカードがいくつか展示されていて、こちらにもデルヴォーらしい女性像が並んでいました。
[ルーツとしての過去のオブジェ]
ここは昔の自宅などを描いた作品が並ぶコーナーです。以前ご紹介した69「アンテイの台所」(★こちらで観られます)や、自宅の外観を描いた70「私の生まれた家」などが並んでいました。
[男性の居場所]
デルヴォーの作品にはたまに男性が描かれるそうで、ジュール・ベルヌの小説に出てくるリーデンブロック教授を自分が姿を変えたものとして描かれているそうです。
68 ポール・デルヴォー 「リーデンブロック教授の習作」
眼鏡を上げて単眼鏡で手にとったアンモナイト?を見ている博士風の立像で、これはジュール・ベルヌの「地底旅行」に出てくるリーデンブロック教授を描いたものです。スラっとした等身の紳士で、賢そうな容貌をしています。 すぐ近くにはアトリエにあった本も展示されていたのですが、ほぼ同じ姿の挿絵(エドゥアール・リウーの挿絵)があり、これを模写したもののようでした。
[フレスコ]
こちらは画家としての地位を築き依頼を受けるようになった壁画の下絵がありました。とは言え少数で、以前ご紹介した「リエージュ大学動物学研究所のフレスコ《創世記》(1960年)のための下絵」がメインとなっていました。
<第5章 旅の終わり>
最後は晩年のコーナーです。晩年は視力を失い、ぼんやりとした作風となっています。
84 ポール・デルヴォー 「無題」
緑っぽい背景に3人の女性が描かれた作品で、かなり曖昧な描写となっていて抽象画のようにすら見えます。既に以前の作風からは大きく変わっていますが、神秘性はまだ残っているように思いました。
ということで、今回も楽しむことが出来ました。デルヴォーは何度観ても飽きない不思議な魅力があります。素描と油彩を比べて観ることができるなど味わい深い展示となっていますので、デルヴォーがお好きな方は是非どうぞ。お勧めの展示です。
参照記事:★この記事を参照している記事
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