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【起雲閣】の写真

今日も引き続き熱海の記事です。土曜日の午後に「起雲閣」という大正時代に建てられた大きな屋敷を観光してきました。

【公式サイト】
 http://city.atami.shizuoka.jp/kiunkaku/sub05/index.html
 http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=893

【最寄】来宮駅/熱海駅


ここは元々は1918年(大正7年)に内田信也(実業家で政治家)の別荘として建てられたもので、熱海の3大別荘の1つとされたそうです。そして1925年には根津嘉一郎(南海鉄道などの鉄道王。根津美術館の創始者)の手に渡り庭園などが整備されました。
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1947年からは旅館として山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治、舟橋聖一、武田泰淳などの文豪に愛されたそうで、1999年まで営業していたようです。その後、熱海市が購入して2000年からは一般に公開されるようになりました。割と最近の観光施設です。

こちらは「麒麟」という部屋。1919年に内田信也に建てられたそうです。
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気品ある青の壁(加賀の青漆喰)が落ち着いた佇まいの部屋でした。左下に写っている碁盤は以前ここで囲碁の試合が行われた時にもののようです。

これは「サンルーム」というアールデコ風のタイル張りの部屋。
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天井からも光が差し込み、明るくて瀟洒な雰囲気です。ここから見る庭園の景色も非常に綺麗でした。

こちらは「玉姫」 1932年に建てられたそうで、日本の寺社や中国、アールデコなど組み合わされているそうです。
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床も寄木のような感じになっていました。

「玉姫」の角度を変えた写真。
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熱海が新婚旅行のメッカだった頃などは、ここにベッドを置いて特別室として泊まったお客さんもいたのだとか。

こちらは「玉姫」のとなりの「玉渓」 
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こちらは英国チューダー様式を用いているようです。ロッジみたいな感じですが、ここにも日本様式が取り入れられているようでした。

角度違いとステンドグラス。様々な装飾が美しい部屋でした。
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こちらは麒麟の2階の「大鳳」
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ここは太宰治も宿泊したそうで、太宰の書いた俳句のようなものも飾られていました。

大鳳から望む庭園。庭園も散策することができるので、後で行ってみました。
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この写真だとわかりづらいですが、若干窓ガラスに歪みがあり、「大正ガラス」と呼ばれる当時の手作りのガラスが使われているようでした。中々味があります。

建物はロの字のように連なっているので、どんどん進んでいきました


こちらは一般的な客室かな。かなり広く、庭がよく見えます。
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こちらは文豪の紹介や資料なども展示されていました。

こちらも展示室となっている客室
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旅館時代に泊まってみたかったw

客室からはこんな感じで庭が望めます。
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さらに進んでいくと1929年に建てられた「金剛」という部屋がありました。
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「金剛」の角度違い。暖炉もあり、暖炉上部の装飾は螺鈿細工となっていました。
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こちらは金剛の隣の「ローマ風呂」 映画や小説にも取材された場所なのだとか。
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中に入ることはできませんが、確かにローマ時代の風呂を彷彿とさせます。1989年には部屋全体の向きを90度変えられたそうです。これ以外にももう一箇所、風呂がありました。

この近くの一室で、生花体験ができる部屋があったのでチャレンジしてみました。教えて下さった方が非常に親切で、様々な器や花が用意されていました。
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私が活けたのは左で、右は連れのです。意外と良い出来栄えでお褒めの言葉を頂けましたw

この先にもイベントホールのような所もあったのですが、最近の建物のような所だったので割愛。一旦外に出て庭を散策してきました。

左はサンルームのあたりで、右は客室あたりかな。
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外から見ても堂々たる雰囲気です。

丁度、桜も咲いていて庭園を彩っていました。
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最後にもう一枚。植木の手入れも綺麗でした。
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ということで、かなり満足度の高い施設でした。熱海というとちょっと大衆的なイメージがありますが、こちらは洗練された雰囲気がありました。和洋折衷の様式も独特で面白いので、建築好きの人には特に面白いのではないかと思います。熱海で一押しの観光施設です。

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