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アートフェア東京2013 【東京国際フォーラム】

ちょっとご紹介が遅くなりましたが、10日ほど前の日曜日に東京国際フォーラムで「アートフェア東京2013」を観てきました。この展示はすでに終わっていますが、来年以降の参考になると思いますので記事にしておこうと思います。

P1090907.jpg

【展覧名】
 アートフェア東京2013

【公式サイト】
 http://artfairtokyo.com/

【会場】東京国際フォーラム 展示ホール
【最寄】東京駅・有楽町駅


【会期】2013年3月22日(金)~3月24日(日) 
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_4_⑤_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
今年はアートナイトと日程が被っていたので最終日に行ったのですが、例年よりは空いている印象を受けました。やはり土曜日のほうが盛り上がっているのかもしれません。

この日の混み具合はこんな感じでした。
P1090909_20130402003109.jpg

さて、この展示は先日の予告でも書きましましたが、沢山のギャラリー/画廊が集まってお抱えの作家を紹介したり、即売したりするという催しです。ギャラリーごとにブースに分かれていて、実際に商談したり作家本人と話したりできるためか人気があり、私も毎年足を運んでいます(私は図録しか買ったことはないですがw) 今年も個性豊かなギャラリーが軒を連ねていたので、観てきた順に気になったブースを紹介していこうと思います。なお、私の好みはそんなに変わるわけではないので例年同じようなギャラリーを紹介しているような気がしますが、予めご容赦くださいw

 参考記事:
  アートフェア東京2009 (東京国際フォーラム)
  アートフェア東京2010 (東京国際フォーラム)
  アートフェア東京2011 (東京国際フォーラム)
  アートフェア東京2012 (東京国際フォーラム)



G13 <スニフ アウト 2013> ★ブース紹介ページ
会場を入って一番奥から観ようと思ったら、異様に目立つ「ミラーボールマン」を発見! 早速、近づいてみると無口ながらも名刺を頂くことができました。

これがミラーボールマン。写真を撮って良いか尋ねるとポーズまで取ってくれましたw
P1090911.jpg
このスニフアウトには他にもバスの中で逆さ吊りになっている女性の写真の作品など、面白くて分かりやすい作品がありました。

F11 <Gallery Skape> ★ブース紹介ページ
こちらではJungwook Kimという作家の作品が目を引きました。聖母や天使を思わせる格好の人々が描かれているのですが、人物はいずれも宇宙人(リトルグレイ)みたいな感じで、ちょっと不気味さとシュールさがありインパクト大でした。韓国のギャラリーのようです。

S03 <Vintage Photography>
こちらは有名な写真家などのビンテージ写真が並ぶ特設コーナーのようでした。丹下健三が設計した香川県庁舎や山梨文化会館、日建設計のパレスサイドビルなどを撮影した白黒写真が並び、幾何学的で抽象絵画のようにすら見える構図が面白かったです。また、他にもアーヴィング・ペンやマン・レイ、植田正治など私の好みの写真家の作品などもありました。
 参考記事:
  アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue (21_21 DESIGN SIGHT)
  マン・レイ展 知られざる創作の秘密 (国立新美術館)
  植田正治写真展 写真とボク (埼玉県立近代美術館)

E22 <NODA CONTEMPORARY> ★ブース紹介ページ
こちらでは漫画家の しりあがり寿 氏の掛け軸などが展示されていました。「はなくそ」とか「ふにゃ~」と書かれた作品に、ゆるくてちょっとキモいオッサンなどが描かれていました。いかにも漫画的な絵ですが、ちょっと憎めないやつでしたw 

E08 <ギャラリー戸村> ★ブース紹介ページ
こちらは毎年楽しみにしているギャラリーで、今年も高松和樹 氏の少女の作品が展示されていました。また、今年は冨田伊織 氏本人と話すことができて、写真も撮らせて頂きました。
こちらが冨田伊織 氏の透明標本。
P1090913.jpg
写真だと分かりづらいかもしれませんが、骨が赤や紫に染まった小魚などがガラスの中に納められています。こちらは本物の魚を骨だけ色が染まる溶液につけているようで、肉も残った状態となっています。去年も観ましたが何度観ても驚きの作品です。この方は元々はアート畑の方ではなかったようですが、非常に気さくで丁寧に説明して頂けたので応援したくなりました。今後も活躍を期待したい所です。 …手が出そうな金額だっただけに買いたくなるw

D17 <角匠> ★ブース紹介ページ
こちらには広重の美人画や円山応挙の虎の掛け軸、北斎の美人画などの肉筆が展示されていました。例年高価な品が展示されるので、ここも毎年要チェックです。

D19 <水戸忠交易> ★ブース紹介ページ
こちらはルーシー・リーの器やブローチ、ボタンなどを展示・販売していました。ピンクや白の器はどれも可憐で、日本の器に通じるものを感じます。ちなみにボタンは1万円、お椀は100万円くらいでした。ボタンなら買えるかも?w
 参考記事:ルーシー・リー展 (国立新美術館)

C08 <柳ヶ瀬画廊> ★ブース紹介ページ
こちらには昨年同様に熊谷守一の作品が並んでいました。独特の簡略化と色面が好みの作家なのですが、リトグラフで22万円くらいだったかな。私には手が出ませんw 油彩のほうは値段はついていませんでした。

C06 <青木画廊> ★ブース紹介ページ
こちらには江本創 氏の幻獣の標本作品が展示されていました。恐竜か悪魔のようなリアルな標本で、実際にこういう生物がいたのじゃないかと思うくらいよくできています。食虫植物や虫人間のようなものもあり、ちょっとキモいw 河童の阿吽のミイラのようなものもあり、キュウリがお供えされていたのも面白かったです。

<アートスティックプラクティス>
こちらは「山居の細川護煕展」という展示となっていました。殿が総理大臣だったのも早20年前ですか…。現在は陶芸家・茶人として活動しているようで、ここでは茶室、庵、豪快な書などが展示されていました。かなり大きな筆などもあり、仕事場の再現となっているようでした。

A12 <ギャラリー・ショアウッド> ★ブース紹介ページ
こちらは山科理絵 氏の作品が目を引きました。和風で女性らしい華やかさがありつつ、どこかノスタルジックな雰囲気も感じる画風が好みでした。

A17 <画廊たづ> ★ブース紹介ページ
こちらはエトリケンジ氏の「金網の少女は生身の身体の夢を見るか」という作品が気に入りました。タイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」へのオマージュだと思いますが、こちらは金網で女性像を表したもので、金網なのに滑らかな印象を受けました。他にも金網で出来たバラ(花の部分がランプになっている)やハイヒールなどもあり、艶かしい感じもあって面白かったです。


ということで、今年も楽しんできました。去年に比べると長居したブースは少なかったですが、最新のアートに触れることができたと思います。おそらく来年以降も開催されると思いますので、今年を見逃した方はまた来年にでもチェックしてみてください。


 参照記事:★この記事を参照している記事

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Comment
No title
こんばんわ!!
私は今年行けなかったので、今回の記事楽しみでした。
高松和樹氏の作品は今年も出展されていたのですね、見たっかったです、、、
来年こそは是非行って見たいものです。
No title
こんにちは。
ルーシー・リー、大好きなんですが、値段を考えたことがなく、初めて知りました。
ボタン1万円か。確かに買えそうですけど、器の方がいいかな(^^;
Re: No title
>だまけんさん
コメント頂きましてありがとうございます。
高松和樹氏の作品は私が見た時は1点だったかな。
最終日だったせいか例年に比べると少なかったように思います。
多分、アートフェアは来年もやると思うので、また楽しみにしていましょう^^
Re: No title
>いろもりカラスさん
ルーシー・リーの器は落ち着きと華やかさが同居していて私も好みです。
普段、そうした作品の値段などは考えることはないですが、
やはり普通の市販品とはわけが違いますねw

確か何年か前にもルーシー・リーの器が出品されていたので、また来年以降も楽しみです。
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