「もののあはれ」と日本の美 (感想前編)【サントリー美術館】
前回ご紹介したお店でお茶する前に、サントリー美術館で「もののあはれ」と日本の美 を観てきました。この展示は9つの期間に分かれていて、私が観たのは最初の1期の内容でした。メモを多めに取ってきたので、前編・後編に分けてご紹介しようと思います。

【展覧名】
「もののあはれ」と日本の美
【公式サイト】
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2013_2/index.html
【会場】サントリー美術館
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2013年4月17日(水)~6月16日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
お客さんは結構いましたが、特に混んでいるというわけでもなくゆっくりと観ることができました。
さて、今回は「もののあはれ」についての展示となっています。「もののあはれ」という言葉は人生の機微や四季の移ろいなどに触れた時に感じる、優美で繊細な しみじみとした情感を意味するそうで、古今和歌集や源氏物語に代表されるように、古来日本人は自然の美しさに人生の喜びや哀愁を託して和歌を詠み、物語を作ったそうです。この展覧会では雪月花や花鳥風月に代表される自然の景物を詠んだ和歌や、貴族を主人公とした物語絵に伺える「もののあはれ」を基調とする美意識に着目し、平安以来の美術にその継承と変化を探るという趣旨となっていました。テーマごとに章分けされていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<冒頭>
まずは冒頭に見どころとなる作品が展示されていました。
101 「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」
これは大きめの蓋付きの蒔絵の箱で、蓋と側面に螺鈿を使った「浮線綾」という花のような丸紋が表されています。鏡で裏蓋を見ることができたのですが、そちらには30種類もの四季の花が金色で描かれていて、豪華さと落ち着いた気品を漂わせていました。特に裏面の草木の優美さは好みです。
<第一章 「もののあはれ」の源流 貴族の生活と雅びの心>
1章は「もののあはれ」のルーツについてのコーナーです。「もののあはれ」につながる要素は昔からあるそうですが、平安時代や鎌倉時代の貴族たちの生活の中で洗練された感覚と言えるようです。ここでは「もののあはれ」に通じる情趣が育まれた背景が紹介されていました。
5 「豊明絵草紙」
これは巻物で、1人の貴族が極楽往生するまでの物語が描かれています。屋根のない部屋を上から覗き込むような「吹抜屋台」の技法で描かれ、墨一色の「白描絵」でかなり緻密な表現になっています。ストーリーは、妻が病気で臨終するの際に、主人公は念仏を勧められるというもので、その後主人公は現世を儚み子息と分かれて仏道に入ります。そして山の庵で念仏三昧をしていると、子息が訪れ末子の死が告げられ、最後は死期を悟った主人公がひたすら念仏を唱えて往生するそうです(最後は挿絵無し) そういった話なので結構悲しんでいるシーンが多めのようでしたが、庭の草花の美しさや人々の感情、雅な雰囲気など当時の美意識が伝わってくるようでした。
<第二章 「もののあはれ」という言葉 本居宣長を中心に>
「もののあはれ」の「あはれ」を巡って解釈に広がりがあるそうで、「哀れ」という漢字を当てるとどこか悲しくはかなげなイメージになりますが、本体は賛嘆や愛情を含めて深く心惹かれる感じを意味していたそうです。この「もののあはれ」を江戸時代に考察したのが本居宣長で、その著作によるば「もののあはれ」を知ることが人生を深く享受することに繋がると指摘しているそうです。ここには本居宣長に関する著作や自画自賛像などが並んでいました。
7 本居宣長 「紫文要領 稿本」 ★こちらで観られます
これは本居宣長による源氏物語の解釈本です。当時、本居宣長は「もののあはれ」とは何かと訊かれた際にうまく答えられなかったそうで、やがてそれは美の理念であると気づいたそうです。この本では源氏物語は「もののあはれ」の文学であると論じているそうで、従来の仏教的な解釈と比べて画期的な考えだったようです。現代の我々は古文などで源氏物語=もののあはれの文学と習うのは本居宣長によるところが大きいと思いますが、それ以前は違った解釈が主流だったというのはちょっと意外でした。 きっちりとした字で規則正しく描かれ、所々に打ち消し線のようなものもあり、稿本であることを伺わせました。
この近くにもう一冊、本居宣長の本がありました。こちらは「もののあはれ」を和歌の生まれる基盤と結びつけて論じているそうです。
<第三章 古典にみる「もののあはれ」 『源氏物語』をめぐって>
源氏物語は平安時代の貴族たちがどのように四季の自然を愛で どんな思いで人と関わっていたかを伝えてくれるそうです。その情趣豊かな物語は絵巻や屏風、工芸などにも取り上げられ、ここにはそうした品々が並んでいました。
13 岩佐又兵衛 「官女観菊図」 ★こちらで観られます
元は押絵貼り屏風の中の1扇だったものが掛け軸になった作品で、牛車に乗る3人の女性が車の脇の菊を鑑賞している様子が描かれています。御簾を上げる女性は楽しそうな感じで、菊を見る2人もしみじみと喜んでいるようです。ほぼ白黒の作品ですが、ほんのちょっぴりだけ頬に朱が塗られているようで、自然に対する気持ちが伝わってきました。
17 「浮舟螺鈿蒔絵焚殻入」
これは小さめの蒔絵の入れ物で、フタの付いた丸い形をしていて、中には炊き終わった香木の欠片などが入れられるそうです。側面には金色で船に乗る男女が描かれ、所々に螺鈿を使って草花が表されています。解説によると、これは源氏物語の「浮舟」に取材しているそうで、浮舟の心が定まらないのを小舟になぞらえた歌で表した話となっているようです。草木は何とも可憐で、全体的に気品溢れる作品でした。
25 土佐光起 「清少納言図」
雪の積もる庭と、部屋の中で御簾を上げる清少納言が描かれた作品です。これは枕草子の299段「香炉峰の雪」の話をテーマにしていて、中宮の定子から「香炉峰の雪やいかならん」と訊かれた際に清少納言が御簾を上げて応えたという話を元にしています。これは白楽天の詩句になぞらえて機知を利かせた応答で、枕草子でも結構有名な話かも。御簾越しに見える清少納言の顔の表現が見事で、知的な雰囲気がありました。私の清少納言のイメージではもっと得意げな顔をしてても良いと思いますがw
この隣には3幅対の狩野常信の「紫式部・黄蜀葵・菊図」もありました。草花の繊細な描写が情趣豊かです。
<第四章 和歌の伝統と「もののあはれ」 歌仙たちの世界>
物語の展開の中でも「もののあはれ」の情趣が際立っているのは和歌が詠み交わされる場面と言えるそうで、和歌は書跡における文字の美しさと料紙装飾とともに鑑賞され受け継がれてきました。三十六歌仙などは絵画化された作品も作られ、ここにはそうした作品が並んでいました。
32 「西行物語絵巻 白描本」
これは西行の物語を描いた作品で、西行が23歳の時に出家し諸国行脚をしながら仏道と和歌に半生を費やした様子が描かれているようです。展示されていたのは、元々は北面の武士だった西行が友人の死をきっかけに出家するシーンで、家の縁側で娘を蹴り落としているところが描かれています。ちょっと家族が可哀想ですが出家はこういうものかな…。 また、もう1巻では吉野の山で川辺に座っている姿が描かれ、四季と名所も合わせて描いているようでした。いずれも色の無い白描絵ですが、しみじみとした雰囲気が出ていました。
この近くには鈴木其一「四季歌意図巻」や尾形乾山「短冊皿」など和歌をテーマにした作品もありました。
<第五章 「もののあはれ」と月光の表現 新月から有明の月まで>
月は「もののあはれ」を誘う屈指の存在として和歌に詠まれ、絵画や工芸においても表されてきました。ここにはそうした月を主題にした作品が並んでいました。
52 「砧蒔絵硯箱」 ★こちらで観られます
これは蒔絵の硯箱で、蓋の表には右上に満月が表され、下の方には草原の中に硬そうな(陶器?)枕が転がり、その枕にはバクが描かれています。また、裏面には板葺き屋根の家で砧(きぬた)を打つ男女が描かれています。解説によると、表面の枕の近くには「しられ」「ぬ」「る」という3組の文字が隠されている「葦手絵」の技法が使われているようで、この文字によって裏面と合わせて「衣打つ 音を聞くにぞ 知られぬる 里遠からぬ 草枕とは」という千載和歌集の俊成の和歌を表しているそうです。パッと見るとシュールな光景にすら見えますが、非常に緻密かつ機知に富んだ作品で見応えがありました。
ちなみに、じっくり観ても文字を探すのは困難でしたw e国宝で超拡大して調べてみてもまだ分からない…w ウォーリーを探せとか苦手だったもんなあ…。
参考リンク:e国宝の「砧蒔絵硯箱」のページ
近くには長谷川等伯の一派がよく描いた「柳橋水車図屏風」などもありました。また、月齢(月の満ち欠け)に関する説明が月の形と共に展示されていました。
ということで、長くなってきたので今日はこの辺にしておこうと思います。侘び寂びと並び日本独特の「もののあはれ」という情感を主題にしているのが変わっていて参考になります。下階となる6章以降も様々な視点から考察していましたので、次回はそれについてご紹介します。
→ 後編はこちら
参照記事:★この記事を参照している記事

【展覧名】
「もののあはれ」と日本の美
【公式サイト】
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2013_2/index.html
【会場】サントリー美術館
【最寄】六本木駅/乃木坂駅
【会期】2013年4月17日(水)~6月16日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間00分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日14時頃です)】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_③_4_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_③_4_5_満足
【感想】
お客さんは結構いましたが、特に混んでいるというわけでもなくゆっくりと観ることができました。
さて、今回は「もののあはれ」についての展示となっています。「もののあはれ」という言葉は人生の機微や四季の移ろいなどに触れた時に感じる、優美で繊細な しみじみとした情感を意味するそうで、古今和歌集や源氏物語に代表されるように、古来日本人は自然の美しさに人生の喜びや哀愁を託して和歌を詠み、物語を作ったそうです。この展覧会では雪月花や花鳥風月に代表される自然の景物を詠んだ和歌や、貴族を主人公とした物語絵に伺える「もののあはれ」を基調とする美意識に着目し、平安以来の美術にその継承と変化を探るという趣旨となっていました。テーマごとに章分けされていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<冒頭>
まずは冒頭に見どころとなる作品が展示されていました。
101 「浮線綾螺鈿蒔絵手箱」
これは大きめの蓋付きの蒔絵の箱で、蓋と側面に螺鈿を使った「浮線綾」という花のような丸紋が表されています。鏡で裏蓋を見ることができたのですが、そちらには30種類もの四季の花が金色で描かれていて、豪華さと落ち着いた気品を漂わせていました。特に裏面の草木の優美さは好みです。
<第一章 「もののあはれ」の源流 貴族の生活と雅びの心>
1章は「もののあはれ」のルーツについてのコーナーです。「もののあはれ」につながる要素は昔からあるそうですが、平安時代や鎌倉時代の貴族たちの生活の中で洗練された感覚と言えるようです。ここでは「もののあはれ」に通じる情趣が育まれた背景が紹介されていました。
5 「豊明絵草紙」
これは巻物で、1人の貴族が極楽往生するまでの物語が描かれています。屋根のない部屋を上から覗き込むような「吹抜屋台」の技法で描かれ、墨一色の「白描絵」でかなり緻密な表現になっています。ストーリーは、妻が病気で臨終するの際に、主人公は念仏を勧められるというもので、その後主人公は現世を儚み子息と分かれて仏道に入ります。そして山の庵で念仏三昧をしていると、子息が訪れ末子の死が告げられ、最後は死期を悟った主人公がひたすら念仏を唱えて往生するそうです(最後は挿絵無し) そういった話なので結構悲しんでいるシーンが多めのようでしたが、庭の草花の美しさや人々の感情、雅な雰囲気など当時の美意識が伝わってくるようでした。
<第二章 「もののあはれ」という言葉 本居宣長を中心に>
「もののあはれ」の「あはれ」を巡って解釈に広がりがあるそうで、「哀れ」という漢字を当てるとどこか悲しくはかなげなイメージになりますが、本体は賛嘆や愛情を含めて深く心惹かれる感じを意味していたそうです。この「もののあはれ」を江戸時代に考察したのが本居宣長で、その著作によるば「もののあはれ」を知ることが人生を深く享受することに繋がると指摘しているそうです。ここには本居宣長に関する著作や自画自賛像などが並んでいました。
7 本居宣長 「紫文要領 稿本」 ★こちらで観られます
これは本居宣長による源氏物語の解釈本です。当時、本居宣長は「もののあはれ」とは何かと訊かれた際にうまく答えられなかったそうで、やがてそれは美の理念であると気づいたそうです。この本では源氏物語は「もののあはれ」の文学であると論じているそうで、従来の仏教的な解釈と比べて画期的な考えだったようです。現代の我々は古文などで源氏物語=もののあはれの文学と習うのは本居宣長によるところが大きいと思いますが、それ以前は違った解釈が主流だったというのはちょっと意外でした。 きっちりとした字で規則正しく描かれ、所々に打ち消し線のようなものもあり、稿本であることを伺わせました。
この近くにもう一冊、本居宣長の本がありました。こちらは「もののあはれ」を和歌の生まれる基盤と結びつけて論じているそうです。
<第三章 古典にみる「もののあはれ」 『源氏物語』をめぐって>
源氏物語は平安時代の貴族たちがどのように四季の自然を愛で どんな思いで人と関わっていたかを伝えてくれるそうです。その情趣豊かな物語は絵巻や屏風、工芸などにも取り上げられ、ここにはそうした品々が並んでいました。
13 岩佐又兵衛 「官女観菊図」 ★こちらで観られます
元は押絵貼り屏風の中の1扇だったものが掛け軸になった作品で、牛車に乗る3人の女性が車の脇の菊を鑑賞している様子が描かれています。御簾を上げる女性は楽しそうな感じで、菊を見る2人もしみじみと喜んでいるようです。ほぼ白黒の作品ですが、ほんのちょっぴりだけ頬に朱が塗られているようで、自然に対する気持ちが伝わってきました。
17 「浮舟螺鈿蒔絵焚殻入」
これは小さめの蒔絵の入れ物で、フタの付いた丸い形をしていて、中には炊き終わった香木の欠片などが入れられるそうです。側面には金色で船に乗る男女が描かれ、所々に螺鈿を使って草花が表されています。解説によると、これは源氏物語の「浮舟」に取材しているそうで、浮舟の心が定まらないのを小舟になぞらえた歌で表した話となっているようです。草木は何とも可憐で、全体的に気品溢れる作品でした。
25 土佐光起 「清少納言図」
雪の積もる庭と、部屋の中で御簾を上げる清少納言が描かれた作品です。これは枕草子の299段「香炉峰の雪」の話をテーマにしていて、中宮の定子から「香炉峰の雪やいかならん」と訊かれた際に清少納言が御簾を上げて応えたという話を元にしています。これは白楽天の詩句になぞらえて機知を利かせた応答で、枕草子でも結構有名な話かも。御簾越しに見える清少納言の顔の表現が見事で、知的な雰囲気がありました。私の清少納言のイメージではもっと得意げな顔をしてても良いと思いますがw
この隣には3幅対の狩野常信の「紫式部・黄蜀葵・菊図」もありました。草花の繊細な描写が情趣豊かです。
<第四章 和歌の伝統と「もののあはれ」 歌仙たちの世界>
物語の展開の中でも「もののあはれ」の情趣が際立っているのは和歌が詠み交わされる場面と言えるそうで、和歌は書跡における文字の美しさと料紙装飾とともに鑑賞され受け継がれてきました。三十六歌仙などは絵画化された作品も作られ、ここにはそうした作品が並んでいました。
32 「西行物語絵巻 白描本」
これは西行の物語を描いた作品で、西行が23歳の時に出家し諸国行脚をしながら仏道と和歌に半生を費やした様子が描かれているようです。展示されていたのは、元々は北面の武士だった西行が友人の死をきっかけに出家するシーンで、家の縁側で娘を蹴り落としているところが描かれています。ちょっと家族が可哀想ですが出家はこういうものかな…。 また、もう1巻では吉野の山で川辺に座っている姿が描かれ、四季と名所も合わせて描いているようでした。いずれも色の無い白描絵ですが、しみじみとした雰囲気が出ていました。
この近くには鈴木其一「四季歌意図巻」や尾形乾山「短冊皿」など和歌をテーマにした作品もありました。
<第五章 「もののあはれ」と月光の表現 新月から有明の月まで>
月は「もののあはれ」を誘う屈指の存在として和歌に詠まれ、絵画や工芸においても表されてきました。ここにはそうした月を主題にした作品が並んでいました。
52 「砧蒔絵硯箱」 ★こちらで観られます
これは蒔絵の硯箱で、蓋の表には右上に満月が表され、下の方には草原の中に硬そうな(陶器?)枕が転がり、その枕にはバクが描かれています。また、裏面には板葺き屋根の家で砧(きぬた)を打つ男女が描かれています。解説によると、表面の枕の近くには「しられ」「ぬ」「る」という3組の文字が隠されている「葦手絵」の技法が使われているようで、この文字によって裏面と合わせて「衣打つ 音を聞くにぞ 知られぬる 里遠からぬ 草枕とは」という千載和歌集の俊成の和歌を表しているそうです。パッと見るとシュールな光景にすら見えますが、非常に緻密かつ機知に富んだ作品で見応えがありました。
ちなみに、じっくり観ても文字を探すのは困難でしたw e国宝で超拡大して調べてみてもまだ分からない…w ウォーリーを探せとか苦手だったもんなあ…。
参考リンク:e国宝の「砧蒔絵硯箱」のページ
近くには長谷川等伯の一派がよく描いた「柳橋水車図屏風」などもありました。また、月齢(月の満ち欠け)に関する説明が月の形と共に展示されていました。
ということで、長くなってきたので今日はこの辺にしておこうと思います。侘び寂びと並び日本独特の「もののあはれ」という情感を主題にしているのが変わっていて参考になります。下階となる6章以降も様々な視点から考察していましたので、次回はそれについてご紹介します。
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No title
サントリは、近所なので、よく行きます。
素敵なブログですね。
ヾ(@^(∞)^@)ノ
素敵なブログですね。
ヾ(@^(∞)^@)ノ
Re: No title
>山崎かずみ さん
コメント頂きましてありがとうございます。お褒め頂き恐縮です。
ミッドタウンの近くにお住まいとは羨ましいです
この辺は国立新美術館や森美術館もあるので、楽しいところですね。
カフェもレベル高いし^^
今後共よろしくお願い致します。
コメント頂きましてありがとうございます。お褒め頂き恐縮です。
ミッドタウンの近くにお住まいとは羨ましいです
この辺は国立新美術館や森美術館もあるので、楽しいところですね。
カフェもレベル高いし^^
今後共よろしくお願い致します。
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Author:21世紀のxxx者
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
関東の方には休日のガイドやデートスポット探し、関東以外の方には東京観光のサイトとしてご覧頂ければと思います。
画像を大きめにしているので、解像度は1280×1024以上が推奨です。
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