生誕140年記念 川合玉堂 【山種美術館】
先週の日曜日に、恵比寿の山種美術館で「生誕140年記念 川合玉堂」を観てきました。この展示は前期・後期に分かれていて、私が観たのは後期の内容でした。

【展覧名】
生誕140年記念 川合玉堂
【公式サイト】
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
【会場】山種美術館
【最寄】JR・東京メトロ 恵比寿駅
【会期】
前期:2013年06月08日(土)~07月07日(日)
後期:2013年07月09日(火)~08月04日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日15時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
結構お客さんは多かったですが、混雑というほどでもありませんでした。
さて、今回の展示は近代日本画の巨匠 川合玉堂の展覧会となっています。川合玉堂は1873年に愛知県に生まれ、1887年(14歳)で京都の円山四条派の流れをくむ望月玉泉のもとで日本画を学び始めました。そしてその3年後、第3回内国勧業博覧会で入選し華々しくデビューすると、より高みを求めて京都画壇の重鎮で円山四条派の幸野楳嶺の門下に移りました。(幸野楳嶺の弟子には竹内栖鳳などもいて切磋琢磨していたようです) その後、師が亡くなった1895年に第4回内国勧業博覧会で「鵜飼」が3等を受賞した際、そこで観た橋本雅邦の作品(龍虎図、羅漢像)に衝撃を受け、その翌年には上京して橋本雅邦に入門、上京後も入選を重ねて画家の地位を高めていきました。
1898年には橋本雅邦に従って日本美術院の創立に参加し、文部省美術展覧会(文展)では第1回から審査員を務めたそうです。また、1915年には東京美術学校の教授として確固たる地位を築き後進の指導に貢献しました。
展覧会は3つの章に分かれていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<第1章 研鑽の時代(青年期から壮年期へ)>
まずは10代から50代までの作品が並ぶコーナーです。
10 川合玉堂 「鵜飼」
切り立った崖の下、かがり火をつけた小舟に乗った鵜匠と鵜たちが描かれた作品で、上方は闇に溶けこむような感じで暗さを表現しているようです。鵜飼は玉堂が少年時代を過ごした岐阜の風物詩で、玉堂はこの主題の作品を数多く残しています。この作品では鵜飼は下の方に描かれ、上のほうに大きく描かれた雄大な崖に対して、どこか郷愁を誘われるものがありました。
なお、この作品は第4回内国勧業博覧会で3等の銅牌を受賞したそうで、この展覧会に出ていた橋本雅邦の作品(龍虎図、羅漢像)に衝撃を受けて、橋本雅邦への弟子入りを決意したそうです。
参考記事:三菱が夢見た美術館 - 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション (三菱一号館美術館)
12 川合玉堂 「焚火」
林の中で焚き火を囲んで座る3人の女性が描かれた作品で、2人は背を向け、1人は煙を避けるような仕草で描かれています。濃淡で表された煙のモワモワした表現が見事な一方、霜の降りた落ち葉の質感なども冬の寒さを感じさせました。解説によると、少女の顔には緑などを使って陰影が表されていて、これは西洋絵画の技法を取り入れているとのことでした。卓越した技法とセンス、そして研究の成果が伺われます。
この隣には東京近代美術館にある「行く春」の下絵もありました。紙をつぎはぎしていて、直しを入れている様子がよく分かります。
1 川合玉堂 「写生画巻[花鳥 15 歳写生]」
これは巻物の写生帖で、15歳の時に描いた彩色のスケッチです。鴛鴦、唐辛子、葡萄、オコゼなど様々なものが写実的ながらも風情ある描写で描かれていて、15歳で早くも凄い才能を見せていたようでした。
この近くには20代までのスケッチのような作品がありました。どれも流石といった感じです。
11 川合玉堂 「小松内府図」
烏帽子の人物と鎧を着た人物が言い争っている場面を描いた歴史画です。周りには3人の武者が座っていて、2人のやりとりを伺っています。解説によると、これは平清盛の2人の息子で、烏帽子の方が兄の平重盛で、鎧の方が弟の平宗盛だそうです。清盛が怒って後白河法皇の屋敷に攻め込もうとした際に重盛がそれを諌めようと訪れ、そこにいた宗盛から何故鎧も着てこないのかと問い詰められ、それに対して逆に重盛が叱りつけている場面のようです。その為か重盛は鋭い目をしていて、周りは不安げな感じで緊迫したシーンとなっていました。
18 川合玉堂 「紅白梅」
これは6曲1双の金屏風で、右隻に白梅、左隻にピンク色の紅梅が描かれています。幹には滲みを使ったたらしこみの技法が見られるなど、全体的に琳派風の作品で、大正期に琳派風の作風が流行っていたそうです。また、これはMOA美術館が所蔵している「紅白梅図屏風」を意識して描いているそうで、間に川は無いものの確かに雰囲気は似ているかな。金地の装飾性を高める点では根津美術館所蔵の燕子花図屏風を意識しているのではないかとのことで、堂々たる絢爛さと軽やかな配置の妙が楽しめました。
玉堂の琳派っぽい作品はこの後もいくつかありました。
参考記事:
国宝「紅白梅図屏風」と所蔵琳派展 (MOA美術館)
国宝燕子花図屏風〈琳派〉の競演 (根津美術館)
<第2章 玉堂とめぐる日本の原風景>
様々な流派や西洋絵画を研究しながら、常に実験を重ねた玉堂は1930年代(50歳代~60歳代)になると日本の自然や風物を詩情豊かに表現することに主眼を置くようになったそうです。これは伝統的な絵画表現に根ざしながらも従来の山水画とは一線を画すもので、新たな表現を目指して行き着いた玉堂ならではの世界と言えるようです。
1940年代は、以前から好んで写生に訪れた奥多摩の御岳に疎開していたそうで、戦争で自宅が焼失したこともあって戦後もそこで制作を進め、更なる円熟の時期を迎えたそうです。ここにはそうした時代の日本の原風景を描いたような作品が並んでいました。
34 川合玉堂 「鵜飼」
小舟に乗って篝火をつけ、魚を取る鵜飼の様子が描かれた作品です。篝火の煙を表す空気感がよく表れ、人々の掛け声や水音まで聞こえて来そうなくらい勇壮な場面となっています。玉堂お得意の画題だけに見応えがありした。ちなみに玉堂の鵜飼の作品は500点程度もあるそうです。道理でよく観るわけだw
33 川合玉堂 「雪亭買魚」
これは縦長の掛け軸で、一面に湖が広がっている冬の光景が描かれています。手前には雪の降り積もった木と、その下にある湖の上に立つ小屋が描かれ、その小屋の前には船に乗った人が 吊るした魚を差し出して魚を売っているようです。冬の寒々しい雰囲気の中、そのやりとりが生き生きしていて、ちょっとほっとするような感じを受けました。それ以外の部分は湖や背景の山となっていて、広々とした感じです。中景には橋を渡る人の姿もあり、しんみりとした叙情性がありました。
20 川合玉堂 「磯千鳥図」 ★こちらで観られます
これは2曲1双の金屏風で、右隻には意匠化された波とその上に飛ぶ千鳥、左隻には岩場で休む千鳥たちが描かれています。岩にはたらしこみが使われ、意匠化の具合も含めて琳派っぽさを感じます。大胆な簡略化で迫力ある画面となっていました。
42 川合玉堂 「荒海」
これは前述の磯千鳥図の近くにあった作品ですが、打って変わって意匠化と写実が入り混じったような画風で、岩場の荒海が描かれています。手前でしぶきを上げる様子がダイナミックで、力強さを感じます。解説によると、これは戦意高揚を目的とした画題に基づく「戦時特別美術展」への出品作品だそうで、戦闘場面は1回も描いたことがない玉堂にとって唯一の戦争画と言えるのではないかとのことでした。
この近くには以前ご紹介した「雪志末久湖畔」もありました。これもかなり好きな作品です。
参考記事:美しき日本の原風景 -川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷- (山種美術館)
43 川合玉堂 「早乙女」 ★こちらで観られます
これは今回のポスターにもなっている作品で、戦時に疎開していた頃に描かれたそうです。空から見下ろすような構図で、5人の女性が田植えをする様子が描かれ、1人は頭の手ぬぐいを締め直しているようです。全体的に楽しげな雰囲気があり、戦争中とは思えないくらいのどかな風景です。よく観ると水面には波紋があり、あぜ道にはたらしこみの技法が使われるなど、技法や構図も興味深い作品でした。
この少し先には「水声雨声」などもありました。これも好きな作品です。
56 川合玉堂 「遠雷麦秋」
これは山の上の麦畑を描いた作品で、手前には刈り入れに勤しんでいる農夫たちが描かれ、背景には山々と暗い空模様が描かれています。太陽が陰って雷雨が近づいてきているような感じで、山間にはもやが立ち込めているようでした。天候や自然の情感が溢れ、せっせと働く人々の営みが感じられました。
<第3章 玉堂のまなざし>
最後は、風景画家としての側面とは異なる余技の楽しみとも言える作品や、親しい画家との交流を伺わせる作品、動物を描いた作品などが並ぶコーナーです。玉堂は幼少から漢籍に親しみ、書、俳句、和歌にも秀でていたらしく、晩年には「多摩の草屋」という歌集も刊行しています。また、自分自身の楽しみの1つとして夕食後の一時に歌を詠み、画賛の制作もしていたそうです。
終戦後は新しい日本画を目指し、流派の垣根を超えて多くの画家と交流し合同の展覧会や合作の制作も行ったようです。ここにはそうした作品が並んでいました。
[-1 余技の楽しみ]
69 川合玉堂 「秋夜」
扇型の作品で、実寸大くらいのカマキリ(キリギリス?)とカナブンが描かれ、そこに「紙のうへに とび来 はたおり かなぶんぶん 絵にかけ うたに よめと 飛びくも」と書かれています。この歌は玉堂の俳句・和歌集の「多摩の草屋」にもほぼ同一の歌が載っているそうで、「はたおり」とははキリギリスのことだそうです。ユーモアたっぷりで、虫達や自然への愛情が感じられる作品でした。
67 川合玉堂 「氷上(スケート)」
黒い服を着た少女がスケートをする様子が描かれた作品で、足元にはその軌跡が白い線で残っています。まずモチーフが日本画っぽくないので、こんな作品があるということに驚きました。よく見ると粉雪が舞っていて、少女と共に可憐な雰囲気です。解説によると、この少女は12歳でオリンピックに出た稲田悦子という日本フィギュアスケート界の草分け的な人物だそうで、この絵の隣には「もろてを広げ 片足のみを氷上に リンク狭しと 舞滑り舞う」と書かれた書もあり、この女性からインスピレーションを得ている様子が伺えました。
この近くには玉堂の書いた俳句集や書簡などがありました。また、次男の川合修二(元は洋画家で陶芸家へと転身)との合作の香炉も並んでいます。
[-2 松竹梅]
73 横山大観「松」 川合玉堂「竹」 竹内栖鳳「梅」
これは3幅対の掛け軸で、日本画の巨匠3人による合作です。中央は横山大観の黒々とした松、右幅は玉堂が描いた竹、左幅は竹内栖鳳の描いた梅となっています。3人とも淡交会という集まりに入っていて、そこでも交流でこの合作が生まれたそうです。玉堂は爽やかな緑で竹が風に揺れているような感じがよく出ていました。3幅はお互いに画風が違うのですが、揃いで観るとバランスが取れているように思えるのが面白かったです。
第1会場はここまでで、最後は小部屋の第2会場です。
[-3 動物をいつくしむ]
87 川合玉堂 「猿」
崖の蔦を登る猿と、それを見上げる2匹の猿が書かれた作品です。お互いに目を合わせ会話するかのような表情が面白く、細かい毛の表現がある一方で大胆な描写や濃淡があるなど変化に富んだ感じを受けます。動物への慈しみも感じられる作品でした。
81 川合玉堂 「虎」
岩の上の虎を横から描いた作品です。前足は伏せて後ろ足は立ち上がっている姿で、険しい表情には獲物を狙っているような緊張感が漂います。尻尾は画面からはみ出すほどで、迫力や力強さ、躍動感がありました。縞々の部分など結構さらっと描いているように見えるけど写実性があるのも面白いです。
この近くには猫やウサギの可愛らしい作品もありました。
ということで、玉堂の様々な作品を観ることができました。琳派風の作品やスケートを描いた作品などはあまり知らなかった側面だったので、予想以上に楽しめました。川合玉堂は実力の割にあまり個展が開かれませんので、お好きな方はこの機に是非どうぞ。
参照記事:★この記事を参照している記事

【展覧名】
生誕140年記念 川合玉堂
【公式サイト】
http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html
【会場】山種美術館
【最寄】JR・東京メトロ 恵比寿駅
【会期】
前期:2013年06月08日(土)~07月07日(日)
後期:2013年07月09日(火)~08月04日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間30分程度
【混み具合・混雑状況(日曜日15時頃です)】
混雑_1_2_③_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
結構お客さんは多かったですが、混雑というほどでもありませんでした。
さて、今回の展示は近代日本画の巨匠 川合玉堂の展覧会となっています。川合玉堂は1873年に愛知県に生まれ、1887年(14歳)で京都の円山四条派の流れをくむ望月玉泉のもとで日本画を学び始めました。そしてその3年後、第3回内国勧業博覧会で入選し華々しくデビューすると、より高みを求めて京都画壇の重鎮で円山四条派の幸野楳嶺の門下に移りました。(幸野楳嶺の弟子には竹内栖鳳などもいて切磋琢磨していたようです) その後、師が亡くなった1895年に第4回内国勧業博覧会で「鵜飼」が3等を受賞した際、そこで観た橋本雅邦の作品(龍虎図、羅漢像)に衝撃を受け、その翌年には上京して橋本雅邦に入門、上京後も入選を重ねて画家の地位を高めていきました。
1898年には橋本雅邦に従って日本美術院の創立に参加し、文部省美術展覧会(文展)では第1回から審査員を務めたそうです。また、1915年には東京美術学校の教授として確固たる地位を築き後進の指導に貢献しました。
展覧会は3つの章に分かれていましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
<第1章 研鑽の時代(青年期から壮年期へ)>
まずは10代から50代までの作品が並ぶコーナーです。
10 川合玉堂 「鵜飼」
切り立った崖の下、かがり火をつけた小舟に乗った鵜匠と鵜たちが描かれた作品で、上方は闇に溶けこむような感じで暗さを表現しているようです。鵜飼は玉堂が少年時代を過ごした岐阜の風物詩で、玉堂はこの主題の作品を数多く残しています。この作品では鵜飼は下の方に描かれ、上のほうに大きく描かれた雄大な崖に対して、どこか郷愁を誘われるものがありました。
なお、この作品は第4回内国勧業博覧会で3等の銅牌を受賞したそうで、この展覧会に出ていた橋本雅邦の作品(龍虎図、羅漢像)に衝撃を受けて、橋本雅邦への弟子入りを決意したそうです。
参考記事:三菱が夢見た美術館 - 岩崎家と三菱ゆかりのコレクション (三菱一号館美術館)
12 川合玉堂 「焚火」
林の中で焚き火を囲んで座る3人の女性が描かれた作品で、2人は背を向け、1人は煙を避けるような仕草で描かれています。濃淡で表された煙のモワモワした表現が見事な一方、霜の降りた落ち葉の質感なども冬の寒さを感じさせました。解説によると、少女の顔には緑などを使って陰影が表されていて、これは西洋絵画の技法を取り入れているとのことでした。卓越した技法とセンス、そして研究の成果が伺われます。
この隣には東京近代美術館にある「行く春」の下絵もありました。紙をつぎはぎしていて、直しを入れている様子がよく分かります。
1 川合玉堂 「写生画巻[花鳥 15 歳写生]」
これは巻物の写生帖で、15歳の時に描いた彩色のスケッチです。鴛鴦、唐辛子、葡萄、オコゼなど様々なものが写実的ながらも風情ある描写で描かれていて、15歳で早くも凄い才能を見せていたようでした。
この近くには20代までのスケッチのような作品がありました。どれも流石といった感じです。
11 川合玉堂 「小松内府図」
烏帽子の人物と鎧を着た人物が言い争っている場面を描いた歴史画です。周りには3人の武者が座っていて、2人のやりとりを伺っています。解説によると、これは平清盛の2人の息子で、烏帽子の方が兄の平重盛で、鎧の方が弟の平宗盛だそうです。清盛が怒って後白河法皇の屋敷に攻め込もうとした際に重盛がそれを諌めようと訪れ、そこにいた宗盛から何故鎧も着てこないのかと問い詰められ、それに対して逆に重盛が叱りつけている場面のようです。その為か重盛は鋭い目をしていて、周りは不安げな感じで緊迫したシーンとなっていました。
18 川合玉堂 「紅白梅」
これは6曲1双の金屏風で、右隻に白梅、左隻にピンク色の紅梅が描かれています。幹には滲みを使ったたらしこみの技法が見られるなど、全体的に琳派風の作品で、大正期に琳派風の作風が流行っていたそうです。また、これはMOA美術館が所蔵している「紅白梅図屏風」を意識して描いているそうで、間に川は無いものの確かに雰囲気は似ているかな。金地の装飾性を高める点では根津美術館所蔵の燕子花図屏風を意識しているのではないかとのことで、堂々たる絢爛さと軽やかな配置の妙が楽しめました。
玉堂の琳派っぽい作品はこの後もいくつかありました。
参考記事:
国宝「紅白梅図屏風」と所蔵琳派展 (MOA美術館)
国宝燕子花図屏風〈琳派〉の競演 (根津美術館)
<第2章 玉堂とめぐる日本の原風景>
様々な流派や西洋絵画を研究しながら、常に実験を重ねた玉堂は1930年代(50歳代~60歳代)になると日本の自然や風物を詩情豊かに表現することに主眼を置くようになったそうです。これは伝統的な絵画表現に根ざしながらも従来の山水画とは一線を画すもので、新たな表現を目指して行き着いた玉堂ならではの世界と言えるようです。
1940年代は、以前から好んで写生に訪れた奥多摩の御岳に疎開していたそうで、戦争で自宅が焼失したこともあって戦後もそこで制作を進め、更なる円熟の時期を迎えたそうです。ここにはそうした時代の日本の原風景を描いたような作品が並んでいました。
34 川合玉堂 「鵜飼」
小舟に乗って篝火をつけ、魚を取る鵜飼の様子が描かれた作品です。篝火の煙を表す空気感がよく表れ、人々の掛け声や水音まで聞こえて来そうなくらい勇壮な場面となっています。玉堂お得意の画題だけに見応えがありした。ちなみに玉堂の鵜飼の作品は500点程度もあるそうです。道理でよく観るわけだw
33 川合玉堂 「雪亭買魚」
これは縦長の掛け軸で、一面に湖が広がっている冬の光景が描かれています。手前には雪の降り積もった木と、その下にある湖の上に立つ小屋が描かれ、その小屋の前には船に乗った人が 吊るした魚を差し出して魚を売っているようです。冬の寒々しい雰囲気の中、そのやりとりが生き生きしていて、ちょっとほっとするような感じを受けました。それ以外の部分は湖や背景の山となっていて、広々とした感じです。中景には橋を渡る人の姿もあり、しんみりとした叙情性がありました。
20 川合玉堂 「磯千鳥図」 ★こちらで観られます
これは2曲1双の金屏風で、右隻には意匠化された波とその上に飛ぶ千鳥、左隻には岩場で休む千鳥たちが描かれています。岩にはたらしこみが使われ、意匠化の具合も含めて琳派っぽさを感じます。大胆な簡略化で迫力ある画面となっていました。
42 川合玉堂 「荒海」
これは前述の磯千鳥図の近くにあった作品ですが、打って変わって意匠化と写実が入り混じったような画風で、岩場の荒海が描かれています。手前でしぶきを上げる様子がダイナミックで、力強さを感じます。解説によると、これは戦意高揚を目的とした画題に基づく「戦時特別美術展」への出品作品だそうで、戦闘場面は1回も描いたことがない玉堂にとって唯一の戦争画と言えるのではないかとのことでした。
この近くには以前ご紹介した「雪志末久湖畔」もありました。これもかなり好きな作品です。
参考記事:美しき日本の原風景 -川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷- (山種美術館)
43 川合玉堂 「早乙女」 ★こちらで観られます
これは今回のポスターにもなっている作品で、戦時に疎開していた頃に描かれたそうです。空から見下ろすような構図で、5人の女性が田植えをする様子が描かれ、1人は頭の手ぬぐいを締め直しているようです。全体的に楽しげな雰囲気があり、戦争中とは思えないくらいのどかな風景です。よく観ると水面には波紋があり、あぜ道にはたらしこみの技法が使われるなど、技法や構図も興味深い作品でした。
この少し先には「水声雨声」などもありました。これも好きな作品です。
56 川合玉堂 「遠雷麦秋」
これは山の上の麦畑を描いた作品で、手前には刈り入れに勤しんでいる農夫たちが描かれ、背景には山々と暗い空模様が描かれています。太陽が陰って雷雨が近づいてきているような感じで、山間にはもやが立ち込めているようでした。天候や自然の情感が溢れ、せっせと働く人々の営みが感じられました。
<第3章 玉堂のまなざし>
最後は、風景画家としての側面とは異なる余技の楽しみとも言える作品や、親しい画家との交流を伺わせる作品、動物を描いた作品などが並ぶコーナーです。玉堂は幼少から漢籍に親しみ、書、俳句、和歌にも秀でていたらしく、晩年には「多摩の草屋」という歌集も刊行しています。また、自分自身の楽しみの1つとして夕食後の一時に歌を詠み、画賛の制作もしていたそうです。
終戦後は新しい日本画を目指し、流派の垣根を超えて多くの画家と交流し合同の展覧会や合作の制作も行ったようです。ここにはそうした作品が並んでいました。
[-1 余技の楽しみ]
69 川合玉堂 「秋夜」
扇型の作品で、実寸大くらいのカマキリ(キリギリス?)とカナブンが描かれ、そこに「紙のうへに とび来 はたおり かなぶんぶん 絵にかけ うたに よめと 飛びくも」と書かれています。この歌は玉堂の俳句・和歌集の「多摩の草屋」にもほぼ同一の歌が載っているそうで、「はたおり」とははキリギリスのことだそうです。ユーモアたっぷりで、虫達や自然への愛情が感じられる作品でした。
67 川合玉堂 「氷上(スケート)」
黒い服を着た少女がスケートをする様子が描かれた作品で、足元にはその軌跡が白い線で残っています。まずモチーフが日本画っぽくないので、こんな作品があるということに驚きました。よく見ると粉雪が舞っていて、少女と共に可憐な雰囲気です。解説によると、この少女は12歳でオリンピックに出た稲田悦子という日本フィギュアスケート界の草分け的な人物だそうで、この絵の隣には「もろてを広げ 片足のみを氷上に リンク狭しと 舞滑り舞う」と書かれた書もあり、この女性からインスピレーションを得ている様子が伺えました。
この近くには玉堂の書いた俳句集や書簡などがありました。また、次男の川合修二(元は洋画家で陶芸家へと転身)との合作の香炉も並んでいます。
[-2 松竹梅]
73 横山大観「松」 川合玉堂「竹」 竹内栖鳳「梅」
これは3幅対の掛け軸で、日本画の巨匠3人による合作です。中央は横山大観の黒々とした松、右幅は玉堂が描いた竹、左幅は竹内栖鳳の描いた梅となっています。3人とも淡交会という集まりに入っていて、そこでも交流でこの合作が生まれたそうです。玉堂は爽やかな緑で竹が風に揺れているような感じがよく出ていました。3幅はお互いに画風が違うのですが、揃いで観るとバランスが取れているように思えるのが面白かったです。
第1会場はここまでで、最後は小部屋の第2会場です。
[-3 動物をいつくしむ]
87 川合玉堂 「猿」
崖の蔦を登る猿と、それを見上げる2匹の猿が書かれた作品です。お互いに目を合わせ会話するかのような表情が面白く、細かい毛の表現がある一方で大胆な描写や濃淡があるなど変化に富んだ感じを受けます。動物への慈しみも感じられる作品でした。
81 川合玉堂 「虎」
岩の上の虎を横から描いた作品です。前足は伏せて後ろ足は立ち上がっている姿で、険しい表情には獲物を狙っているような緊張感が漂います。尻尾は画面からはみ出すほどで、迫力や力強さ、躍動感がありました。縞々の部分など結構さらっと描いているように見えるけど写実性があるのも面白いです。
この近くには猫やウサギの可愛らしい作品もありました。
ということで、玉堂の様々な作品を観ることができました。琳派風の作品やスケートを描いた作品などはあまり知らなかった側面だったので、予想以上に楽しめました。川合玉堂は実力の割にあまり個展が開かれませんので、お好きな方はこの機に是非どうぞ。
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