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映画「かぐや姫の物語」(ややネタバレあり)

今週の平日の帰りに、レイトショーでスタジオジブリの映画「かぐや姫の物語」を観てきました。

【作品名】
 かぐや姫の物語

【公式サイト】
 http://kaguyahime-monogatari.jp/

【時間】
 2時間30分程度

【ストーリー】
 退屈_1_2_3_④_5_面白

【映像・役者】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【総合満足度】
 駄作_1_2_3_④_5_名作

【感想】
先週の土日に行こうとしたら満席ばかりでしたが、平日のレイトショーは空いていてゆったり観ることができました。

さて、この映画はスタジオジブリの高畑勲監督の14年ぶりの新作で、構想から8年 制作費50億円ということでも話題になっている作品です。ストーリー自体は日本人なら誰もが知っている竹取物語(かぐや姫)がベースになっているのですが、脚本やアニメーションでそれをどう見せるかが気になって観に行ってきました。

ここから先はややネタバレを含んでいます。まず登場人物については、主人公のかぐや姫は竹取物語や童話のかぐや姫ではあまり本人の内面は伺えず、結婚を嫌がり月に帰る頃に泣いているくらいしか印象になかったのですが、このアニメではかなり物事の好き嫌いがハッキリした女性として描かれています。 その主義や嗜好などはいかにもジブリのヒロインといった感じかな。 この辺りがどうして月から来たのかという話の核心にも繋がっていて、自然賛歌などにも結びついています。 また、捨丸という幼なじみの兄貴分がオリジナルキャラクターとして出ているのですが、この人物を通じて平安時代の庶民の暮らしを見せてくれて、リアリティやかぐや姫への共感性も増しているように思いました。

かぐや姫は随所で葛藤している様子が伺える一方で、全編を通して笑える要素があり、ちょくちょくお客さんから笑いも出ていました。翁や公達の間の抜けた感じのやり取りや、侍女のゆるキャラ的な可愛らしさなど、脇を固めるメンバーも魅力的です。この翁役は先日亡くなられた地井武男氏のプレスコ(先に声の収録をしていく方式)となっていて遺作となったのですが、6シーンほど声が足りない部分が生じて一部を三宅裕司 氏が埋めているそうです。 しかし、まったく違和感がなく、そのシーンを言われても気が付かないほどでした。
今回の画風については、昔話のようなジブリらしいような独特の味わいがあり、かぐや姫とは思えないほど疾走感のあるシーンなどもありました。…とは言え、50億円はどこに使ったのか素人の私にはいまいち分かりませんでしたw プロデューサーの鈴木敏夫氏は無駄なことには一切使っていないと言っていたようなので、分かる人には分かるのかな??

ということで、期待以上に楽しめました。最後の終わり方は若干あれ??っと思いましたが、考えてみれば原作通りかな。今年は大ヒットした「風立ちぬ」もありましたが、こちらも負けず劣らずの作品だったと思います。
 参考記事:映画「風立ちぬ」(ややネタバレあり)

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