関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

第17回文化庁メディア芸術祭 【国立新美術館】

この前の祝日に、六本木の国立新美術館で「第17回文化庁メディア芸術祭」を観てきました。だいぶ記事がたまっていますが、すぐに終わってしまう展覧会なので先にご紹介しておこうと思います。

P1140776.jpg


【展覧名】
 第17回文化庁メディア芸術祭

【公式サイト】
 http://j-mediaarts.jp/
 http://www.nact.jp/exhibition_special/2013/jmaf17/index.html

【会場】
  メイン会場:国立新美術館 企画展示室1E
  サブ会場(一部分)東京ミッドタウン、シネマート六本木、スーパー・デラックス

【最寄】
 千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅


【会期】2014年2月5日(水)~2月16日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況(祝日14時頃です)】
 混雑_①_2_3_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
今年も非常に混んでいて会場内は人でごった返していました。人気の作品は全然人が進まないし、観るのも一苦労です。毎年こんな感じなので、この先も多分こうなると思います。混雑は諦めるしかないですw

さて、この展示は毎年開催されている文化庁主催の芸術祭で、今年で17回目を迎えました。会場は4つあるのですが、主な会場は国立新美術館で、他は映像作品が観られたり一部の作品がある程度のようです。(今年も私はメイン会場のみを観てきました) 受賞作品の全てが展示されているわけではないようですが、アート、エンタメ、漫画、アニメの4つの部門でそれぞれの受賞作が並んでいましたので、気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。なお、今回も基本的に撮影可能でしたが、一部は撮影禁止となっていました。

参考記事:
 平成24年度(第16回)文化庁メディア芸術祭 (国立新美術館)
 平成23年度(第15回)文化庁メディア芸術祭 (国立新美術館)


<アート部門>
まずはアート部門です。今年はインスタレーションが多めでした。

カールステン・ニコライ 「crt mgn」
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こちらはアート部門の大賞作品。2つの振り子がテレビの上を行ったり来たりするのですが、この振り子の先に磁石があり、テレビに近づくとノイズが走るという仕組みになっています。ブオンブオンと音もするので、それも含めての作品のようでした。理屈は分かりませんが、TVの性質を使った面白い作品です。

三原聡一郎 「を超える為の余白」
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こちらはモクモクと発生する泡を使ったインスタレーション作品。その場で加工していて、生きた彫刻みたいでした。結構泡が丈夫みたいで面白い形ができています。

ラオ・ホチィ 「Learn to be a Machine DistantObject #1」
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これは手前のトラックボールを動かすと、画面内の作者の視線が動くというインタラクティブな作品。見ていたら子供が高速で動かしていましたが、流石にそんなに早くは動かず、まばたきしながら自然な感じで動いてました。ちょっとキモいけどこの発想は楽しいw

和田永 「時折織成 -落下する記録-」
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これは会場内で爆音で一際目立っていた作品。ガラスケースの中にあるのは音楽テープで、その上のリールが再生機器となっています。どんどんケースの中にテープが落ちてきて、一定のところまで来ると音楽を流しながら巻き上げていき、音楽が止むとまたテープが落ちていきます。結構ヘロヘロな音を出していて、劣化しながら繰り返しているのがシュールなようで何か意味深な感じを受けました。


<エンターテインメント部門>
続いてはエンタメ部門。大賞は私にはイマイチな感じだったので、それ以外で気に入ったものをご紹介します。

トラヴィス 「ムーヴィング」
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これはイギリスのバンドであるトラヴィスのミュージックビデオ。メンバーの吐息にプロジェクターで映像を映すというシンプルな手法ですが、魔法のような映像となっていました。これは今回の作品の中でも特に面白かったです。

参考:youtube


池内啓人 「プラモデルによる空想具現化」
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これはアート部門かと思ったらエンタメ部門でしたw パソコンや周辺機器をジオラマと一体化させた作品で、要塞のようになっています。単純なジオラマでなくパソコンと融合させている発想が楽しめました。

宇治茶 「燃える仏像人間」
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これは劇メーションという原始的なアニメのような映像作品。楳図かずおや漫☆画太郎のような濃い絵柄と、仏像人間というシュールな物語に魅力を感じますw これは是非観てみたい。

↓これを劇メーションに使ったのかな? かなりの数のキモい仏像人間が展示されていました。
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最後の手段(有坂 亜由夢/おいた まい/コハタ レン) やけのはら 「RELAXIN’」
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こちらはタイトル通りゆるい雰囲気のミュージックビデオ。普通の部屋が写されたりアニメが出てきたりするのですが、部屋のものがひとりでに動き出すようなコマ割りの動画が目を引きました。こんなに沢山のものを少しずつ動かして撮ったのか…と素直に驚きます。

参考:youtube


リラクシンのアニメに使われた絵も展示されていました。
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河野 通就/星 貴之/筧 康明 「lapillus bug」
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これはコバエのようなものがブンブン飛んでいる作品。見た目や動きはコバエそのものといった感じですが、実はただの粒で、超音波の力で空中を舞っているという作品。ペンライトで照らした所に寄ってきたり、本当に生きているように見えるのが驚きでした。

本多 大和/泉 聡一/市川 葵/割石 裕太/佐々木 晴也/矢吹 遼介  「FONTA」
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これはウェブサイトでフォントを作るという作品。7000人が参加しているそうで、ユニークな文字が集まっていました。本の装幀やフォントは古くから芸術家も取り組んでいただけに、この取組は価値あるものだと思います。
 参考リンク:http://fonta.kayac.com/

なんも(柳原 隆幸) 「TorqueL prototype 2013.03 @ E3」
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こちらは転がったり柱を伸ばしてゴールを目指すゲーム。見た目はシンプルですがかなり難しく、クリアするのは至難の業w こういうゲームが一番熱中してしまいそうです。


<アニメーション部門>
続いてはアニメ部門。こちらも大賞は何でこれなんだろ?という感じだったので、それ以外をご紹介します。

鋤柄 真希子/松村 康平 「WHILE THE CROW WEEPS ―カラスの涙―」
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こちらはカラスを通じて生きることをテーマにした作品。全部は観られないのですが、寂しげでどこか神秘的な雰囲気の映像で心惹かれるものがありました。

撮影禁止でしたが「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:Q」も展示されていました。
 参考記事:
  映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」(ややネタバレあり)
  エヴァンゲリオン展 (松屋銀座)


<マンガ部門>
最後はマンガ部門。ここが一番人が集まっていて、全然進みませんでした(皆、原画を読んでいる為かなw)

 「ジョジョリオン ―ジョジョの奇妙な冒険 Part8―」
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今回の大賞はジョジョでした。昨年25周年とアニメ化があったこともあり再評価されているジョジョですが、8部が今回の受賞大賞だったようです。正直、遅すぎるくらいじゃないかなw 8部の最初の方の原画も展示されていました(原画は撮影禁止)

 参考記事:
  Japan Original Beauty (『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボレーション)(資生堂銀座ビル 花椿ホール)
  ジョジョの奇妙な冒険25周年記念「荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展」 (森アーツセンターギャラリー)
  【番外編】荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 in S市杜王町 (せんだいメディアテーク)


バスティアン・ヴィヴェス/訳:原 正人 「塩素の味」
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こちらはフランスの漫画。日本とは違ったテイストで、色使いや平面的な表現が絵画的で興味を引かれました。


ということで、今回は特にエンタメ部門を楽しんできました。4つの部門いずれも明確な面白さがあるので、美術展とはまた違った面白味があります。もうすぐ終わってしまいますが、おすすめの展示です。


 参照記事:★この記事を参照している記事

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コメント
こんばんは
はじめまして。
全然関係ありませんが、この美術館建ててました。
2014/02/17(月) 20:55 | URL | サウスツリー #-[ 編集]
Re: こんばんは
>サウスツリーさん
はじめまして、コメント頂きましてありがとうございます。
建設関係のお仕事でしょうか? 黒川紀章の斬新なデザインで歴史に残る仕事ですね^^
2014/02/19(水) 20:10 | URL | 21世紀のxxx者 #-[ 編集]
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