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【番外編】没後90年 萬鐵五郎展 【岩手県立美術館】

休暇を取っていたため少し間が空きました。6月の頭くらいに盛岡の岩手県立美術館で「没後90年 萬鐵五郎展」を観てきました。この展示は既に終わっていますが、入れ替わりで神奈川県立近代美術館(葉山館)で巡回展が始まりますのでご紹介しておこうと思います。

DSC01379.jpg

【展覧名】
 没後90年 萬鐵五郎展

【公式サイト】
 http://www.ima.or.jp/exhibition/temporary/2017_01.html

【会場】岩手県立美術館
【最寄】盛岡駅

【会期】2017年4月15日(土)~6月18日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
この展示は萬鉄五郎の20年ぶりの大回顧展で、生家のある花巻の萬鉄五郎記念美術館との共同開催となっています。合わせて300点という質・量ともに萬鉄五郎の決定版と言える内容となっていました。
萬鉄五郎はアート好きにファンの多い画家であるものの一般的にはそれほど知られていないと思いますがこの展示では学生時代から晩年にかけて代表的な作品も含めて多彩な画風を楽しむことができました。年代ごとに章分けされていて、簡単にご紹介すると

<1885-1911年 出発>
水彩を学ぶ、白馬会に通う、渡米、東京美術学校で黒田清輝の影響を受ける、フォーヴィスムに傾倒する といった流れ。特に画風がよく変わっていて、初期の水彩は観ても萬の作品とは思えないかも。学生時代はデッサンなどもあります。

<1912-1913年 挑戦>
フュウザン会に参加。主に後期印象派・フォーヴィスムの影響が強く、代表作を多く排出した時期。かなり色彩が強くて筆使いも大胆。この展示でも特に見どころが多い章です。

<1914-1918年 沈潜>
郷里の土沢(今の花巻)に帰っていた頃。茶色が中心の静物や人体、風景など力強さと土の匂いまでしそうな作風の時期。こちらも萬の代表作が多いかな。

<1919-1927年 解放>
神経衰弱と肺結核で茅ヶ崎に療養移住してから亡くなるまで。色彩が多彩に戻り、南画やマティスに影響を受けた画風。素描がかなり大胆で躍動的。

といった感じでした。私は萬鉄五郎が非常に好きなので、これだけ網羅した内容にかなり満足して図録も買いました。
前述の通りこの展示は萬のゆかりの地である神奈川でも開催されますので、アートファンは是非どうぞ。

 巡回詳細:神奈川県立近代美術館(葉山館)
 2017年7月1日~2017年9月3日
 
おまけ;
中々クオリティの高い折り紙w
DSC01388.jpg
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