HOME   »  写真  »  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

前回ご紹介したルノワール美術館に行った後、同じカーニュ・シュル・メールにあるグリマルディ城にも行ってきました。ここはかつてピカソがアトリエとして市に借りていたところで、今は地中海近代美術館となっています(ピカソの作品があるという情報もありますが、2017年6月に私が行った時はありませんでした)
DSC01763.jpg
この写真はルノワール美術館から撮ったもので、丘の向こうといった感じです。

 日本語サイト:http://jp.france.fr/ja/discover/40265



割りとルノワール美術館から近いので歩いて行った(約15分)のですが、噂通りのかなりの急坂で登るのが大変ですw
44番のバスに乗れば頂上の城まで行けるようですが駅近くには44番のバス停が無く、結局歩きになりました。
DSC_8362_00299.jpg DSC_8359_00296.jpg
しかし、途中にはヴァロットンが絵を描いたポイントもあって、絵のままの風景を撮ることもできました。

途中、振り返ると非常に美しい街並みとなっていました。
DSC_8549_00486.jpg
今回の旅行でもお気に入りの写真。近いうちにこれを絵に描こうと思います。

ようやくグリマルディ城が見えて来た所。
DSC_8365_00302.jpg
このアングルのままの絵を後ほどご紹介します。

こちらがグリマルディ城の入口付近。中世の頃は司教たちの住処、その後にグリマルディ家の城となったそうです。
DSC_8377_00314.jpg
着いたら丁度お昼休みになっていました。フランスの美術館にはお昼休みがある所もあり、ここは2時間ほど中に入れない時間があります。フランスの美術館に行く場合は必ず事前に営業時間を確認することをおすすめします。

私は昼休みも折込済だったので、目の前のレストランで食事をしました。
DSC_8544_00481.jpg

私が食べたのは黒トリュフのペンネ。
DSC01767.jpg
これがかなり美味しくて驚きました。トリュフの香りがたまらない。

連れはサラダにしていました。
DSC01766.jpg
パプリカがジューシーで甘く、美味しかったです。

他にも色々頼んで40ユーロ(約5000円)も使ってしまいましたが、写真を撮ってくれたり英語メニューがあったりと非常に親切なお店でした。
お昼も済んだので、改めてグリマルディ城へ。ここもニースの共通パス「リビエラパス」が使えます(私のパスに登録エラーがあって結局ここだけはお金を払いましたがw) フラッシュを使わなければ中で写真も撮れます。

1階はオリーブの木博物館となっていて、オリーブ作りの道具や昔のオリーブオイルの作り方の模型などがあります。
DSC_8391_00328.jpg

2階・3階が近代美術館となっていますが、城そのものも展示物となっています。
DSC_8396_00333.jpg

こちらはこの美術館の目玉となっている歌手シュジー・ソリドールをモデルとした作品のコレクション。
DSC_8397_00334.jpg

こちらもソリドールを描いた作品コレクション。全部で40点くらい保有しているそうです。(いつも全部あるかは分かりません)
DSC_8404_00341.jpg

特にお気に入りはタマラ・ド・レンピッカの作品。
DSC_8401_00338.jpg
レンピッカは女性ですが、ソリドールとは恋人関係だったと記憶しています。

こちらは誰が描いたものでしょうか? ヒントは日本に関係しています。
DSC_8402_00339.jpg
答えは藤田嗣治です。描く人が違えば同じ人でも雰囲気も違って見えるのが面白い。他にも有名な画家ではキスリングやローランサンなんかもあります。

こちらは豪華な天井画のある部屋。まさにお城といった感じかな。
DSC_8426_00363.jpg

ニース近郊にゆかりのある画家の作品もあり、こちらはCyrille Bessetという画家の作品
DSC_8414_00351.jpg
細密で穏やかな画風が好みでした。

こちらの画家は失念しましたが、風景が南仏風なのでゆかりの画家かな。
DSC_8431_00368.jpg
幾何学的で色彩も心地よくてかなり気に入った一枚。

こちらはEmile Auguste Weryという画家の作品
DSC_8440_00377.jpg
先程の上り坂から観た風景そのままの構図で観ていて楽しい。

3階にピカソのアトリエがあったそうで、感謝したピカソは市に絵を寄贈して以前はここで展示していたようですが私が行ったときはありませんでしたw すぐ近くのアンティーブの街にピカソ美術館があるので、ピカソの作品を観るならそちらに行ったほうが確実かもしれないです。

代わりに現代的な画家の作品が多くありました。こちらはマリエ・レイモンドの作品
DSC_8472_00409.jpg
近くに描いている写真もあったのでここをアトリエにしていた画家の1人なのかな?? フランス語が読めないので詳細は分かりませんでしたw

こちらはモイーズ・キスリングの作品
DSC_8487_00424.jpg
絵の下に写ってるのはパレットです。キスリングもここに来たのかも。

最後に屋上に出て外を眺めたら絶景でした。
DSC_8506_00443.jpg
360度グルッと見渡すことができます。ルノワールの家のあるレ・コレットの丘もすぐ近くに見えました。


ということで、ピカソの作品を観ることはできませんでしたが、レンピッカの作品やここを訪れた多くの画家の作品を堪能することができました。坂道の景観や屋上からの眺めも美しいところですので、ルノワール美術館に行く場合はセットで行くのをオススメします。

フランス関連記事
 カーニュ・シュル・メール(2017年)
  ルノワール美術館 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】
  グリマルディ城(地中海近代美術館) 【南仏編 カーニュ・シュル・メール】

 ニース(2017年)
  ニース美術館 【南仏編 ニース】
  マセナ美術館 【南仏編 ニース】
  マティス美術館 【南仏編 ニース】
  国立マルク・シャガール美術館  【南仏編 ニース】
  ニースの写真と案内 【南仏編 ニース】

 サン・レミ/アルル(2017年)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】

 アヴィニョン(2017年)
  アングラドン美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  世界遺産ポン・デュ・ガールとアヴィニョン近郊の村 【南仏編 アヴィニョン近郊】
  アヴィニョン教皇庁宮殿とサン・ベネゼ橋 【南仏編 アヴィニョン】
  プティ・パレ美術館 【南仏編 アヴィニョン】
  カルヴェ美術館 【南仏編 アヴィニョン】

 エクス(2017年)
  セザンヌゆかりの地めぐり 【南仏編 エクス】
  シスレー展 (コーモン芸術センター)【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 本館 【南仏編 エクス】
  グラネ美術館 別館 【南仏編 エクス】

 マルセイユ(2017年)
  カンティーニ美術館 【南仏編 マルセイユ】
  マルセイユの写真と案内 【南仏編 マルセイユ】
  ル・コルビュジエ 「ラ・シテ・ラディユーズ(ユニテ・ダビタシオン)」 【南仏編 マルセイユ】

 パリと近郊(2012年)
  【番外編 フランス旅行】 オルセー美術館とセーヌ川
  【番外編 フランス旅行】 ルーヴル美術館
  【番外編 フランス旅行】 ポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
  【番外編 フランス旅行】 パリ モンマルトル界隈
  【番外編 フランス旅行】 ジヴェルニー モネの家
  【番外編 フランス旅行】 ヴェルサイユ宮殿
  【番外編 フランス旅行】 バルビゾン村とフォンテーヌブロー宮殿
  【番外編 フランス旅行】 オランジュリー美術館とマルモッタン美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立プティ・パレ美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市立近代美術館
  【番外編 フランス旅行】 パリ市街の写真

関連記事


記事が参考になったらブログランキングをポチポチっとお願いします(><) これがモチベーションの源です。

 

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter



Comment
Trackback
Trackback URL
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

21世紀のxxx者

Author:21世紀のxxx者
 
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。

関東の方には休日のガイドやデートスポット探し、関東以外の方には東京観光のサイトとしてご覧頂ければと思います。

画像を大きめにしているので、解像度は1280×1024以上が推奨です。

↓ブログランキングです。ぽちっと押して頂けると嬉しいです。





【トラックバック・リンク】
基本的にどちらも大歓迎です。アダルトサイト・商材紹介のみのサイトの方はご遠慮ください。
※TB・コメントは公序良俗を判断した上で断り無く削除することがあります。
※相互リンクに関しては一定以上のお付き合いの上で判断させて頂いております。

【記事・画像について】
当ブログコンテンツからの転載は一切お断り致します。(RSSは問題ありません)

更新情報や美術関連の小ネタをtwitterで呟いています。
更新通知用twitter

展覧スケジュール
現時点で分かる限り、大きな展示のスケジュールを一覧にしました。

展展会年間スケジュール (1都3県)
検索フォーム
ブログ内検索です。
【○○美術館】 というように館名には【】をつけて検索するとみつかりやすいです。
全記事リスト
カテゴリ
リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
メディア掲載
■2012/1/27
NHK BSプレミアム 熱中スタジアム「博物館ナイト」の収録に参加してきました
  → 詳細

■2011/11/21
海の見える杜美術館の公式紹介サイトに掲載されました
  → 詳細

■2011/9/29
「週刊文春 10月6日号」に掲載されました
  → 詳細

■2009/10/28
Yahoo!カテゴリーに登録されました
  → 絵画
  → 関東 > 絵画

記事の共有
この記事をツイートする
広告
美術鑑賞のお供
細かい美術品を見るのに非常に重宝しています。
愛機紹介
このブログの写真を撮ってます。上は気合入れてる時のカメラ、下は普段使いのカメラです。
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
78位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
デザイン・アート
11位
アクセスランキングを見る>>
twitter
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

※できるだけコメント欄にお願い致します。(管理人だけに表示機能を活用ください) メールは法人の方で、会社・部署・ドメインなどを確認できる場合のみ返信致します。