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アルベルト・ヨナタン「TERRENE」 【ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX】

今日も無料で観られる銀座の小展示についてです。前回ご紹介したLIXILの展示を観た後、徒歩5分くらいの所にあるポーラミュージアム アネックスにもハシゴして、アルベルト・ヨナタン「TERRENE」という展示を観てきました。この展示は既に終わってしまったので記事にしないつもりでしたが、撮影可能だった為 写真を使って説明できるのでご紹介しておこうと思います。(なお、このギャラリーは既に次の展示を行っていますが、毎回無料の展示です)

DSC01064.jpg

【展覧名】
 アルベルト・ヨナタン「TERRENE」

【公式サイト】
 http://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/archive/detail_201710.html

【会場】ポーラミュージアム アネックス POLA MUSEUM ANNEX
【最寄】銀座駅

【会期】2017年10月7日(土)~11月5日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この展示は特に調べて行ったわけではなく、いつものギャラリー巡りのコースなのでフラッと寄ってみたのですが、何処か見覚えのある作風で誰だっけ??と思い出せずにいたのですが、キャプションを読んでつい先日のサンシャワー展で観た作家の1人であることを思い出しましたw(一応記憶には残っていたので私の目は節穴ではなかったw)
 参考記事:サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで 感想後編(森美術館)

改めて紹介すると、アルベルト・ヨナタン氏はインドネシア出身のアーティストで、2012年から京都で活動している陶芸中心の作家です。今回の展示名の「Terrene」は「土からきたもの又は土のようなもの」を指すそうで、ラテン語の土(terra)を語源としています。作者はこの言葉に「無形」と「物質」という相反する言葉を想起するそうで、光と影のようにお互いがお互いの概念を形作るのに必要な存在と考えているよです。今回はその「物質」と「無形」と、「世俗的」と「精神的」という正反対の間を探るというのがテーマになっているそうで、10点程度の作品が並んでいました。 …と、ちょっとキャプションを読んでも完全に理解するのは難しいので、写真でご紹介していきますw (1つ1つの解説もないので私の勝手な感想のみです)

こちらが会場風景
DSC01065.jpg
手前の床に何やら沢山の陶器が並んでいて、不思議な円を描いています。

先程の写真のアップ。
DSC01066_20171111004951871.jpg
1つ1つは水滴のようなメタルスライムのような形をしています。驚くことにこれらは雛形を使っているのではなく全部自分の手で作っているのだとか。その形がどこか仏塔を想起しました。

壁には絵画作品もありました。
DSC01071.jpg DSC01073.jpg
シュルレアリスム的な感じですが、目が怖いw フリーメイソンのプロビデンスの目みたいなw

こちらも絵画作品。
DSC01083.jpg
これはユダヤ教のカバラを想起しました。サンシャワー展では宗教関連の章に展示されてたし、この作家の作品はどこか宗教的なものを感じます。

そしてこちらが今回のポスターにもなっている作品。
DSC01075_20171111004956533.jpg
木のように見えますが、無数の陶器を組み合わせて作っています。幾何学模様が何とも美しい。

こちらがアップ。
DSC01076.jpg
これも恐らく手作り。よくぴっちり合うものだと感心します。

近くにあったこちらは設計図かな?
DSC01079.jpg

こちらは鳥の形の陶器が円形に並んでいる様子。
DSC01087_20171111005002171.jpg
遠目から見たら仏教の華籠に似たようなものを感じたかな。

近くで観るとこんな感じ。
DSC01090_2017111100520448e.jpg
1羽1羽がかなり精密に作られています。これには驚きました。

最後に陶器を使った映像作品もありました。
DSC01092.jpg
これは一見すると静止画に見えますが、ゆ~~っくりと水が流れ出したりして時間が経過している様子が映されていました。


ということで、現代的な雰囲気がありつつ どこか宗教的なニュアンスを感じる作品を観ることができました。立て続けに作品を目にする機会があったわけですが、世界的にも注目されている作家らしいので、今後も目にする機会がありそうです。もう終わってしまいましたが、覚えておきたいアーティストでした。




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