関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

【葛飾柴又寅さん記念館】と【山田洋次ミュージアム】

今回で柴又編は最終回です。前回ご紹介した山本亭を観た後、すぐ裏手にある葛飾柴又寅さん記念館と、その隣の山田洋次ミュージアムを観てきました。中で撮影することもできましたので、いくつか写真を使ってご紹介していこうと思います。

 公式サイト:http://www.city.katsushika.lg.jp/institution/1000094/1006820.html

さて、この2つのミュージアムは隣接していて共通券もあるので、ここを訪れる人の大半は両方行くんじゃないかと思います。葛飾柴又寅さん記念館は柴又を舞台とした映画「男はつらいよ」シリーズに関する展示が中心で、基本的にはシリーズのファン向けの内容となっています。模型などもあり約1時間程度で観られるボリュームかな。 一方、山田洋次ミュージアムは「男はつらいよ」の監督である山田洋次 氏の作品全般に関するもので、ノベルティや作品紹介などで、20分程度で観られる内容となっています。詳しくはそれぞれ写真を使ってご紹介していこうと思います。


<葛飾柴又寅さん記念館>
まずは寅さん記念館です。

DSC02582.jpg

ここは「男はつらいよ」についてのミュージアムで、主人公である寅さん(車寅次郎)の名を冠しています。 「男はつらいよ」は元々はテレビドラマでしたが、その辺の説明はなく映画版についての展示となっています。映画は1969年から49作(48作+特別版)あり、最初は2~3ヶ月程度のハイペースで公開されていたのが、やがて盆と正月の風物詩的な映画へとなっていきました。(最後の方は年末年始に年1本だけになりました。) ストーリーはオムニバス的に毎回同じような内容と言えますが、一応1作目から話がつながっていて登場人物もどんどん歳をとって世相を反映しているのも魅力と言えるかもしれません。このミュージアムではそうした作品の数々を支えた舞台裏などが紹介されています。
 参考リンク:「男はつらいよ」のwikipedia

まず最初に映画での各スタッフの役割を説明するコーナーがあり、監督が使うメガホンなんかも展示されていました。その後に、紙芝居のようなテイストのこちらの展示ボックスが並ぶ部屋があります。
DSC02591.jpg
ボタンを押すと中の模型が物理的に動いて物語が始まります。内容は映画では描かれていない寅さんの幼少期や父親などが登場するもので、この辺はここでしか観られない設定かもしれません。

その後、映画のメイン舞台となる「とらや」の再現があります。
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映画でも最初は実際の家屋を使っていましたが、途中からセットを使っていたようです。この部屋の天井あたりには照明を持った人の像などがあって、映画撮影の現場のような演出となっています。

こちらも とらや の部屋の再現。
DSC02610.jpg
ここではボタンを押すと名場面をスクリーンで再生することができます。この辺は映画で観た光景そのものなので、ファンには特に面白いコーナーではないかと思います。この部屋の後には裏のタコ社長の工場(朝日印刷)の職場の再現もあります。

こちらは とらや と朝日印刷の模型。
DSC02633.jpg
これを観ておくと位置関係がよく分かって映画を観る時に分かりやすくなると思います。この近くには家族の相関図などもあります。ちなみに「おいちゃん」こと車竜造は歴代3人の役者が入れ替わっています。2代目のおいちゃんはその後もチョイ役でよく出てきたりします。

少し進むと柴又の街の模型があります。結構本格的な模型で、昭和の郷愁を誘う街並みとなっています。また、映画に関するクイズの映像があり、3つの難易度で楽しむこともできます。連れは全部合格ラインを突破していましたw 私も全作観たけど観ただけじゃ分からない問題もありました。

さらに進むと「故郷駅」という駅を模したコーナーがあります。ここには明治32年から大正2年まで金町~柴又を走っていた「帝釈人車鉄道」を紹介する模型や実車があります。

こちらが人車。柴又駅は元々は人車の駅だったそうです。
DSC02653.jpg
最大で10人乗れたようですが、2人で押して走るのは大変そう… なお、運賃は今の価値で片道1000円程度だったそうです。1.5km程度しかないので結構高い!w

この辺には寅さんが身につけた服や荷物に関する展示や、台本、鈍行列車の席を模した映像コーナーなどもあります。

ちょっと変わった展示物で、寅さん埴輪なんてのもあります。
DSC02663.jpg
これは柴又の古墳で見つかったもので、しかも見つかったのは寅さん役の渥美清 氏の命日だったのだとか。 さらに1300年前に柴又にトラとサクラという兄妹がいたという文献が正倉院に残っているらしく、驚くほどに偶然が重なっているようです。

最後は歴代のマドンナたちの写真が並んでいました。やはりよく印象に残っているのは浅丘ルリ子 氏が演じるリリーや、吉永小百合 氏が演じる歌子などでしょうか。


<山田洋次ミュージアム>
続いて隣にある山田洋次ミュージアム。

DSC02673.jpg
こちらは山田洋次作品のポスターや台本などが展示されています。

山田洋次監督で寅さん以外で有名なのはやはり「幸福の黄色いハンカチ」ではないでしょうか。
DSC02684.jpg
高倉健 氏が亡くなった際に久々に観ましたが、やはり良い映画です。

他にも有名な作品として「学校」シリーズもあります。
DSC02687.jpg
これも観たけど10年以上前なので忘れてしまったw

こちらは「たそがれ清兵衛」の家の模型。
DSC02692.jpg
今で言う窓際族みたいな侍が主人公の作品です。(これも割と面白いけどちょっとやるせない話です)
山田洋次監督はいつも社会から弾き出されたような人を主人公にする傾向があって、エリートを主人公にすることはないのだとか。

部屋の真ん中には沢山のフィルムが積まれたような展示物があります。
DSC02695.jpg

こちらは会場の外にあったポスター。
DSC02701.jpg
男はつらいよ だけでなく数多くの傑作を産んでいる監督であるというのが改めて認識できます。

ということで、いずれもファンには嬉しい内容の展示だったと思います。山田洋次監督や「男はつらいよ」シリーズが好きな人は訪れてみると楽しめると思います。 私はここは2回目でしたが、以前来た時にここで観た内容を覚えておいて映画を観るとまた新しい発見もありました。 山田洋次監督はまだ現役で活躍されていますので、今後の傑作も期待したいところです。
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