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THE EUGENE Studio 1/2 Century later. 【資生堂ギャラリー】

先週の土曜日に、銀座の資生堂ギャラリーで「THE EUGENE Studio 1/2 Century later.」という展示を観てきました。この展示は既に終了していますが、撮影可能となっていましたので写真を使ってご紹介しておこうと思います。

DSC05399.jpg

【展覧名】
 THE EUGENE Studio 1/2 Century later. 

【公式サイト】
 http://www.shiseidogroup.jp/gallery/exhibition/past/past2017_06.html

【会場】資生堂ギャラリー
【最寄】銀座駅 新橋駅など

【会期】2017年11月21日(火)~12月24日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_②_3_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
結構お客さんはいましたが、快適に鑑賞することができました。

さて、今回の展示はTHE EUGENE Studio(ザ・ユージーン・スタジオ)というアーティストグループの個展です。タイトルの「1/2 Century later.」は日本語にすると50年後という意味で、1968年から数えて現在は50年経過していることを指しています。その為、1968年をテーマにした展示となっているようで、数点程度の作品が並んでいました。詳しくは写真と共にご紹介していこうと思います。


「Beyond good and evil,make way toward the waste land. 善悪の荒野」
DSC05402.jpg
こちらはまるで火事後の部屋か廃墟のように見える作品で、実際に特撮を撮影する場所で燃やして作ったようです。 これは1968年のスタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」のラストシーンに出てくる真っ白な部屋を連想させるとのことで、劇中に出てきたモノリスとの関係性も示唆しているらしく、20世紀のテクノロジー・ディストピア観からの離脱などを示しているそうです。 …と、あの映画が好きな私でもいまいちピンと来ない難解な解説ですw タイトルも謎めいていますが、これはニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』の一節と関係するようでした。

テーブルの上はこんな感じ。
DSC05407.jpg
単純に、無機物であっても時間が経つとこうなるという無常のほうが感じられる気がします。

こちらはベッド。
DSC05408.jpg
形は綺麗だけど表面はボロボロです。元は豪華なベッドだったんでしょうね。

1968年をテーマにしたのはこの作品だけなのかな? この先は特にそうした解説はありませんでした。

「Drawing; Model landscape for Agricultural Revolution 3.0(農業革命3.0)」
DSC05410.jpg DSC05411.jpg
左の写真が全体図、右の写真が一部のアップです。これはインスタレーション作品の為のドローイングで、スマートアグリとバイオテクノロジーを2本柱として、食料としての農産物だけでなく生活の様々な素材などインフラを構築するというビジョンを描いているようです。

こちらは銅版版。こちあも左の写真が全体図、右の写真が一部のアップです。
DSC05414.jpg DSC05416.jpg
正直、これが新しい農業革命と言われてもピンと来ませんが、これを設計図として作ったインスタレーションは大きな話題となったらしく、ケンブリッジ大学やコロンビア大学などもこの試みに参加したのだとか。

部屋の奥に行くと、謎の白いキャンバスがありました。
DSC05422.jpg
近くには実際に録画した際のiphoneでの映像があったので、これは先程の作品よりは分かりやすいかもw

「Drawing; Model landscape for Agricultural Revolution 3.0(農業革命3.0)」
DSC05423.jpg
これは一見すると何もない真っ白なキャンバスですが、アメリカ・メキシコ・台湾などで道行く人に声を掛けて集めた100人がこのキャンバスにキスしたという作品です。

これはメイキングの写真。
DSC05424.jpg
100人どころか全部で600人分も集めた内の一部だけ展示されているようでした。キリスト教徒たちのイコンへのキス、インタラクション(指示書)アート、SNSとの共通点 など様々な意味や見方があるようでしたが、これも難解でよく分からずw とりあえず、協力してくれる人たちの映像が面白かったです。


ということで、解説を読んでも何のこっちゃという難解さのある展示でしたが、最初にあった部屋には圧倒されました。もうちょっと鑑賞者に伝わるように展示して欲しい気もしますが、真っ白な部屋は記憶に残りそうです。

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