南方熊楠-100年早かった智の人- 【国立科学博物館 日本館1階】
今日も写真多めです。前回ご紹介した国立科学博物館日本館の地下の展示を観た後、1階の企画展示室に移動して「南方熊楠生誕150周年記念企画展 南方熊楠-100年早かった智の人-」を観てきました。この展示では撮影することが可能でしたので、写真を使ってご紹介しようと思います。

【展覧名】
南方熊楠生誕150周年記念企画展 南方熊楠-100年早かった智の人-
【公式サイト】
https://www.kahaku.go.jp/event/2017/12kumagusu/
【会場】国立科学博物館 日本館1階 企画展示室
【最寄】上野駅
【会期】2017年12月19日(火)~2018年3月4日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞できたのですが、アンデス文明展と地衣類展の予想以上の充実ぶりに時間を取られ、僅か30分くらいで閉館というギリギリの時間となってしまいました。とりあえず後半は写真を撮って周っただけになってしまったw ちゃんと観れば1時間はかかる内容だと思います。
さて、この展示は大正から昭和にかけて活躍した学者、南方熊楠に関する展示です。昭和天皇に講義を行ったエピソードや、破天荒な人物像などで知られる南方熊楠ですが、この展示ではその生涯と研究についてダイジェスト的に紹介されていました。かなり細かく章・項分けされていましたので、要点をかいつまんで写真を使ってご紹介していこうと思います。
<1 熊楠の智の生涯>
まずは南方熊楠の生涯についてのコーナーです。
[1-1 幼少~青年期]
熊楠は1867年に和歌山の商家に生まれ、幼いときから百科事典や本草書といった本の筆写に精を出していたそうです。中でも江戸時代の「和漢三才図会抜書」とい百科事典に出会い、知識を集めることに喜びを見出していました。 その後、中学に進むと西洋から来た博物学を学ぶのですが、数学など理系科目は苦手だったようで、東京帝国大学予備門(現在の教育学部)に進学したものの代数で落第点を取ってドロップアウトし、郷里に戻っています。しかし、予備門時代にアメリカのアマチュア菌学者カーティスがイギリスの菌学者バークレーに6000点の菌類標本を送ったという話を聞いてそれ以上の標本を集めたいと考えていた熊楠は博物学への憧れを捨てきれず、商売のためと称して1886年にアメリカへと留学していきました。
こちらは「和漢三才図会抜書」 「和漢三才図会」を南方熊楠が筆写したものです。

かなり細かいところまで写していて、こうした筆写はこの後も様々な本で行われています。読むだけでなく書くと細部まで覚えますよね。
こちらは予備門時代のノート

ここには植物の名前と科が描かれているようです。漢字と英語が併記されています。ちなみに南方熊楠は非常に語学力があった人で、何カ国語も理解できたそうです。
[1-2 アメリカ時代]
アメリカ時代は最初に商業と英語の勉強をしていたそうですが、商業に関心が持てずに退学して、農学校に入りなおしています。しかし、そこで喧嘩や飲酒事件を起してそこも退学しますw その後、学園都市アナーバーに移り学校には通わずアマチュア菌学者のカルキンスと交流しながら標本採集に精を出します。(熊楠はどこかの大学で研究していたのではなく、個人で研究していました) アメリカ時代にはキューバなどにも採集に訪れたようです。
こちらは旧友に宛てた書簡で、アメリカの生活の様子と共にキノコの標本がつけられたもの。

記号が振られて説明文らしきものもあります。ちょっと読めませんがw
こちらはカルキンすが熊楠に送ったフロリダ産の菌類標本帳

正式な学者でもない熊楠にこうした品をくれるなんて、この人からの影響は大きいのかもしれません。しかしカルキンスとは書簡のやりとりをよくしたものの直接会うことはなかったのだとか。
[1-3 ロンドン時代]
1892年に25歳となった熊楠はロンドンへと渡りました。ロンドンではアメリカ時代と打って変わってフィールドワークではなく大英博物館の図書館で膨大な数の書籍を読み漁ったようで、ここで民俗学や自然科学などの知識を収集し、自分のノートに抜書きしていきました。そしてこの抜書きをもとに雑誌『ネイチャー』に投稿を始めるなどの活動もしていたようです。一方、私生活では酒造会社をやって裕福だった実家の父が亡くなり、その7年後には仕送りが止まってしまったようで生活苦で帰国を決意したようです。
こちらがロンドンで抜書したノート。

やっていることは幼いころの筆写と同じようなことかな。南方熊楠の勉強・研究方法の原点はこうした写しにありそうです。
[1-4 那智・田辺時代]
帰国後、熊楠は那智に住んで採集に明け暮れていました。ここではロンドン時代の抜書を使った論文執筆や、熊楠独自の思考構造を表した「南方マンダラ」を描くなど充実した研究生活を送っていたようです。しかし、投稿した論文は次々に不採択になったようで、1904年には那智での生活を打ち切り紀伊田辺へと移り住みます。そして田辺でも隠花植物 特にキノコの標本採集を行うと共に、城下町だった田辺にある書簡や住民からの聞き取りで抜書なども作っていたようです。そして1906年には神社宮司の娘と結婚し、田辺時代は熊楠の人生で最も長く安定した生活となったようです。
田辺時代の研究面も、変形菌目録という本を出版したり新種を発見したこともあって、摂政宮(後の昭和天皇)に標本を献上するという成果を出し一定の評価を得たようです。
こちらは神社合祀に関して柳田國男とやりとりした書簡。

神社合祀に関しての活動は後の章で出てきますが、民俗学にも精通していたのがこうした運動に繋がったようです。
こちらは変形菌類の進献標本。1926年に後の昭和天皇に献上されました。

90種類程度の菌類があるようです。これはちゃんと献上される感じで綺麗に並んでいます。
[1-5 晩年]
1929年に62才の熊楠は変形菌類に関心を持っていた昭和天皇に対する御進講の機会を得ます。その際、献上標本などをキャラメル箱に入れて持ってきたそうで、これは昭和天皇が後に懐かしんで語っていたなど南方熊楠らしいエピソードとして有名です。その人柄がよく伝わってきますw
そんな熊楠ですが、70歳を迎えるころになると盟友たちが相次いで亡くなり気落ちしてしまったようで、1941年にこの世を去りました。
こちらが献上されたキャラメル箱と同じ型のもの

普通は桐の箱とかに入れるのをこれで持ってきたのには流石に昭和天皇も驚いたようですが、それを嬉しく思っていたようです。熊楠は60を超えても子供っぽいところがあって面白いw
<2 一切智を求めて>
続いては南方熊楠のフィールドワークについてのコーナー。
[2-1 南方のフィールドワーク]
前述の通り、日本に戻った熊楠は積極的にフィールドワークを開始し種類ごとに採集目標を立てたのですが、僅か9ヶ月でそれを達成したそうです。那智で採集した以降は、玉置山、瀞八丁などの紀伊山地、高野山など紀伊半島を中心に活動し、1922年の日光への採集行以外は紀伊半島から出なかったようです。
これは水田や池に生息する藻類を標本する際に使う微細藻類プレパラート入れ

引き出しの中に沢山のサンプルが収まるようです。隣には携帯顕微鏡のレプリカもあったので、その場で観てたのかな。
こちらは絵具と描画道具入り採集箱

今だったら写真に撮りますが、昔は高価だったので採集したての状態で水彩画を描いたようです。熊楠は絵も上手いので本当に多彩な人です。
他にも長持ちなどの道具や、集めた標本なども並んでいました。
[2-2 現在のフィールドワーク]
こちらは現在のフィールドワークのコーナー。いつどこで誰がどのように採集したかを記録し、良好な状態に保ち適切に保存するのという採集に使われる道具などが展示されています。技術の進歩でかなり精度や効率は良くなっているようですが、作業自体は熊楠のやっていたことと同じのようです。
こちらが道具。

GPSなんかは最近っぽさを感じますが、割とアナログな道具が多いかな。地道な研究って感じがします。
[2-3 熊楠の人文系研究]
ここまで菌類の研究の話ばかりでしたが、熊楠は人文系の研究でも名を残しています。説話や民話、伝説などを集めて図譜と同じようにノートに記していったようです。
こちらは抜書をまとめて雑誌や新聞に投書したもの。

「性の研究」とか「変態心理」とか何だか怪しい雑誌もありますw どんな研究を載せたのでしょうか…。
<3 智の広がり>
この章は熊楠が興味を持って集めた隠花植物を紹介するコーナー。現在の標本資料と対比しながら紹介されていました。
[3-1 大型藻類]
こちらは海藻などの大型藻類。熊楠の時代は下等な植物と思われていたようですが、淡水の藻類まで広く収集したようです。しかしその成果は出版されることはなかったのだとか。
熊楠が採集した標本。

綺麗に標本化されていて、隣にあった現代の標本に見劣りしない見事な標本です。
[3-2 微細藻類]
こちらは顕微鏡サイズの藻類のコーナー。熊楠はこうした藻類も多く収集し、日本の微細藻類の分布を1903年のネイチャーで論文で発表しているようです。また、淡水藻類研究では世界の第一線といえるレベルだったようですが、日本国内でその知識を発表したりすることはなかったようです。
こちらが標本。

小さいので1つの箱に沢山入っているようです。1枚1枚にメモ書きもありました。
[3-3 地衣類]
こちらは藻類と菌類が共生する地衣類のコーナー。詳しくは前回の記事をご参照ください。
南方熊楠による地衣類の標本。

南方熊楠は700点以上もの標本を収集したそうですが、大部分は未同定(分類上の所属が決まっていない)ようです。同定するための適切な指導者がいなかったのが原因のようですが、惜しいですね。
[3-4 変形菌類]
変形菌類は熊楠の時代には動物と植物の中間的な原始生物と考えられていたようです。南方熊楠はこの不思議な生物のリストをまとめて発表したそうですが、1920年頃からは自分自身で採集することはあまりせず、弟子たちが採集していたようです。
こちらは熊楠が採集した変形菌類の標本

ちょっと中身が観られませんが、かなりの数を集めているのが分かります。
[3-5 菌類]
カビやキノコ、酵母などの菌類。実は熊楠は変形菌類よりも菌類のほうが沢山集めていたようです。
熊楠hが採集した菌類標本。

これらも残念ながら未同定のものが多数あるようです。
<4 智の集積-菌類図譜->
続いては数千枚にも及ぶ「菌類図譜」に関してのコーナーです。その大部分は国立科学博物館に所蔵されているようですが、欠けている部分もあり、近年発見された部分も展示されていました。
菌名がない図譜。

未同定のものも含まれているようですが、かなり細かい記載が横に書かれていました。
この辺に面白いエピソードがありました。神社合祀に反対して騒ぎを起こした熊楠は牢獄に何日か収監したそうですが、その獄中でキノコを見つけて採取していたようです。図譜にもしているようで、F1252と採番した上で署名入りで獄中で採取した旨が描かれているのだとか。
キノコを集めることで精神を安定に保とうと考えていた話などもあり、やはり何処か普通の人間とは違ったのでしょうねw
<5 智の展開-神社合祀と南方二書->
続いては菌類等の研究以外で成果が出た活動のコーナー。神社合祀への反対について取り上げられていました。
[5-1 神社合祀とは]
神社合祀というのは町村合併に伴って複数の神社を一町村で1つに統合し、廃止した神社の土地を民間に払い下げるという動きで、日露戦争の戦費の借金返済を目的に行われました。南方熊楠は貴重な鎮守の森が消えてしまうことを懸念し、各界の有識者に呼びかけ反対運動を展開したようです。
こちらはアオウツボホコリという新種として報告された変形菌。

これを採取した猿神社が近隣の稲荷神社と合祀されたことで、神社林が完全に伐採されてしまったそうで、これが神社合祀反対運動を展開するきっかけとなったようです。せっかく新種を見つけたのに… 他にも人知れず消えた種もあるのかもしれませんね。
[5-2 南方二書]
南方熊楠は神社合祀反対運動の中で1911年に東京帝国大学教授の松村任三に2通の手紙を書いたそうで、その中で森林伐採で生物が絶滅を招くことや日本文化の精神的な影響などを説いたそうです。それまで収集してきた生物や民俗などの知識を総動員して例示したそうで、これが後に柳田國男に出版されて南方二書と呼ばれるようになったようです。
これが南方二書の原本。

図解なども入れて熱心に反対の旨を伝えているようです。
その甲斐もあって、田辺湾の神島は天然記念物に指定されるなど、実を結んだところもあったようです。
<6 智の構造を探る>
続いては南方熊楠の「腹稿」と呼ばれる構想メモに関するコーナー。
これが腹稿のコピーで、十二支考という連載の為に、虎に関する史話、民俗、生物学的特徴などを羅列したもの。

ひたすら思いついたのを並べたようにみえるかな。項目同士で線をむすんで連続した話題にし、内容をまとめていったようです。
これは「虎」の腹稿

これを観ると、現代のデータ解析を想起します。相関関係を可視化しているみたいな。
こちらは原稿。

腹稿を元に書かれたものですが、この原稿は採用されなかったそうです。まあその御蔭で返却されて今でも残っているみたいなので怪我の功名というか…w
<むすび 一切智の人>
最後は南方熊楠がいかに現代的な思考を持っていたかというコーナーです。先程の虎の腹稿のように、情報を集め、データ化し、必要に応じて自在に取り出す という流れは現代のwebに近いもので、それを100年前にやっていたのだからまさに早すぎた知性だったのかもしれません。
ここには南方熊楠のデータベースの体験コーナーもありました。

私は蛍の光を聴きながら閉館時間にならないうちに必死に周っていたので体験できませんでしたw
ということで、南方熊楠について深く知ることのできる内容で満足でした。大人になっても子供の心を持ってる点や収集癖があるところに親近感が湧きます。もうちょっと時間を取って観るべき展示だったw この展示も常設内で特別展のチケットで合わせて観ることができるので、アンデス文明展に行かれる方はこちらもチェックしてみるとよろしいかと思います。

【展覧名】
南方熊楠生誕150周年記念企画展 南方熊楠-100年早かった智の人-
【公式サイト】
https://www.kahaku.go.jp/event/2017/12kumagusu/
【会場】国立科学博物館 日本館1階 企画展示室
【最寄】上野駅
【会期】2017年12月19日(火)~2018年3月4日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間00分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_4_⑤_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
空いていて快適に鑑賞できたのですが、アンデス文明展と地衣類展の予想以上の充実ぶりに時間を取られ、僅か30分くらいで閉館というギリギリの時間となってしまいました。とりあえず後半は写真を撮って周っただけになってしまったw ちゃんと観れば1時間はかかる内容だと思います。
さて、この展示は大正から昭和にかけて活躍した学者、南方熊楠に関する展示です。昭和天皇に講義を行ったエピソードや、破天荒な人物像などで知られる南方熊楠ですが、この展示ではその生涯と研究についてダイジェスト的に紹介されていました。かなり細かく章・項分けされていましたので、要点をかいつまんで写真を使ってご紹介していこうと思います。
<1 熊楠の智の生涯>
まずは南方熊楠の生涯についてのコーナーです。
[1-1 幼少~青年期]
熊楠は1867年に和歌山の商家に生まれ、幼いときから百科事典や本草書といった本の筆写に精を出していたそうです。中でも江戸時代の「和漢三才図会抜書」とい百科事典に出会い、知識を集めることに喜びを見出していました。 その後、中学に進むと西洋から来た博物学を学ぶのですが、数学など理系科目は苦手だったようで、東京帝国大学予備門(現在の教育学部)に進学したものの代数で落第点を取ってドロップアウトし、郷里に戻っています。しかし、予備門時代にアメリカのアマチュア菌学者カーティスがイギリスの菌学者バークレーに6000点の菌類標本を送ったという話を聞いてそれ以上の標本を集めたいと考えていた熊楠は博物学への憧れを捨てきれず、商売のためと称して1886年にアメリカへと留学していきました。
こちらは「和漢三才図会抜書」 「和漢三才図会」を南方熊楠が筆写したものです。

かなり細かいところまで写していて、こうした筆写はこの後も様々な本で行われています。読むだけでなく書くと細部まで覚えますよね。
こちらは予備門時代のノート

ここには植物の名前と科が描かれているようです。漢字と英語が併記されています。ちなみに南方熊楠は非常に語学力があった人で、何カ国語も理解できたそうです。
[1-2 アメリカ時代]
アメリカ時代は最初に商業と英語の勉強をしていたそうですが、商業に関心が持てずに退学して、農学校に入りなおしています。しかし、そこで喧嘩や飲酒事件を起してそこも退学しますw その後、学園都市アナーバーに移り学校には通わずアマチュア菌学者のカルキンスと交流しながら標本採集に精を出します。(熊楠はどこかの大学で研究していたのではなく、個人で研究していました) アメリカ時代にはキューバなどにも採集に訪れたようです。
こちらは旧友に宛てた書簡で、アメリカの生活の様子と共にキノコの標本がつけられたもの。

記号が振られて説明文らしきものもあります。ちょっと読めませんがw
こちらはカルキンすが熊楠に送ったフロリダ産の菌類標本帳

正式な学者でもない熊楠にこうした品をくれるなんて、この人からの影響は大きいのかもしれません。しかしカルキンスとは書簡のやりとりをよくしたものの直接会うことはなかったのだとか。
[1-3 ロンドン時代]
1892年に25歳となった熊楠はロンドンへと渡りました。ロンドンではアメリカ時代と打って変わってフィールドワークではなく大英博物館の図書館で膨大な数の書籍を読み漁ったようで、ここで民俗学や自然科学などの知識を収集し、自分のノートに抜書きしていきました。そしてこの抜書きをもとに雑誌『ネイチャー』に投稿を始めるなどの活動もしていたようです。一方、私生活では酒造会社をやって裕福だった実家の父が亡くなり、その7年後には仕送りが止まってしまったようで生活苦で帰国を決意したようです。
こちらがロンドンで抜書したノート。

やっていることは幼いころの筆写と同じようなことかな。南方熊楠の勉強・研究方法の原点はこうした写しにありそうです。
[1-4 那智・田辺時代]
帰国後、熊楠は那智に住んで採集に明け暮れていました。ここではロンドン時代の抜書を使った論文執筆や、熊楠独自の思考構造を表した「南方マンダラ」を描くなど充実した研究生活を送っていたようです。しかし、投稿した論文は次々に不採択になったようで、1904年には那智での生活を打ち切り紀伊田辺へと移り住みます。そして田辺でも隠花植物 特にキノコの標本採集を行うと共に、城下町だった田辺にある書簡や住民からの聞き取りで抜書なども作っていたようです。そして1906年には神社宮司の娘と結婚し、田辺時代は熊楠の人生で最も長く安定した生活となったようです。
田辺時代の研究面も、変形菌目録という本を出版したり新種を発見したこともあって、摂政宮(後の昭和天皇)に標本を献上するという成果を出し一定の評価を得たようです。
こちらは神社合祀に関して柳田國男とやりとりした書簡。

神社合祀に関しての活動は後の章で出てきますが、民俗学にも精通していたのがこうした運動に繋がったようです。
こちらは変形菌類の進献標本。1926年に後の昭和天皇に献上されました。

90種類程度の菌類があるようです。これはちゃんと献上される感じで綺麗に並んでいます。
[1-5 晩年]
1929年に62才の熊楠は変形菌類に関心を持っていた昭和天皇に対する御進講の機会を得ます。その際、献上標本などをキャラメル箱に入れて持ってきたそうで、これは昭和天皇が後に懐かしんで語っていたなど南方熊楠らしいエピソードとして有名です。その人柄がよく伝わってきますw
そんな熊楠ですが、70歳を迎えるころになると盟友たちが相次いで亡くなり気落ちしてしまったようで、1941年にこの世を去りました。
こちらが献上されたキャラメル箱と同じ型のもの

普通は桐の箱とかに入れるのをこれで持ってきたのには流石に昭和天皇も驚いたようですが、それを嬉しく思っていたようです。熊楠は60を超えても子供っぽいところがあって面白いw
<2 一切智を求めて>
続いては南方熊楠のフィールドワークについてのコーナー。
[2-1 南方のフィールドワーク]
前述の通り、日本に戻った熊楠は積極的にフィールドワークを開始し種類ごとに採集目標を立てたのですが、僅か9ヶ月でそれを達成したそうです。那智で採集した以降は、玉置山、瀞八丁などの紀伊山地、高野山など紀伊半島を中心に活動し、1922年の日光への採集行以外は紀伊半島から出なかったようです。
これは水田や池に生息する藻類を標本する際に使う微細藻類プレパラート入れ

引き出しの中に沢山のサンプルが収まるようです。隣には携帯顕微鏡のレプリカもあったので、その場で観てたのかな。
こちらは絵具と描画道具入り採集箱

今だったら写真に撮りますが、昔は高価だったので採集したての状態で水彩画を描いたようです。熊楠は絵も上手いので本当に多彩な人です。
他にも長持ちなどの道具や、集めた標本なども並んでいました。
[2-2 現在のフィールドワーク]
こちらは現在のフィールドワークのコーナー。いつどこで誰がどのように採集したかを記録し、良好な状態に保ち適切に保存するのという採集に使われる道具などが展示されています。技術の進歩でかなり精度や効率は良くなっているようですが、作業自体は熊楠のやっていたことと同じのようです。
こちらが道具。

GPSなんかは最近っぽさを感じますが、割とアナログな道具が多いかな。地道な研究って感じがします。
[2-3 熊楠の人文系研究]
ここまで菌類の研究の話ばかりでしたが、熊楠は人文系の研究でも名を残しています。説話や民話、伝説などを集めて図譜と同じようにノートに記していったようです。
こちらは抜書をまとめて雑誌や新聞に投書したもの。

「性の研究」とか「変態心理」とか何だか怪しい雑誌もありますw どんな研究を載せたのでしょうか…。
<3 智の広がり>
この章は熊楠が興味を持って集めた隠花植物を紹介するコーナー。現在の標本資料と対比しながら紹介されていました。
[3-1 大型藻類]
こちらは海藻などの大型藻類。熊楠の時代は下等な植物と思われていたようですが、淡水の藻類まで広く収集したようです。しかしその成果は出版されることはなかったのだとか。
熊楠が採集した標本。

綺麗に標本化されていて、隣にあった現代の標本に見劣りしない見事な標本です。
[3-2 微細藻類]
こちらは顕微鏡サイズの藻類のコーナー。熊楠はこうした藻類も多く収集し、日本の微細藻類の分布を1903年のネイチャーで論文で発表しているようです。また、淡水藻類研究では世界の第一線といえるレベルだったようですが、日本国内でその知識を発表したりすることはなかったようです。
こちらが標本。

小さいので1つの箱に沢山入っているようです。1枚1枚にメモ書きもありました。
[3-3 地衣類]
こちらは藻類と菌類が共生する地衣類のコーナー。詳しくは前回の記事をご参照ください。
南方熊楠による地衣類の標本。

南方熊楠は700点以上もの標本を収集したそうですが、大部分は未同定(分類上の所属が決まっていない)ようです。同定するための適切な指導者がいなかったのが原因のようですが、惜しいですね。
[3-4 変形菌類]
変形菌類は熊楠の時代には動物と植物の中間的な原始生物と考えられていたようです。南方熊楠はこの不思議な生物のリストをまとめて発表したそうですが、1920年頃からは自分自身で採集することはあまりせず、弟子たちが採集していたようです。
こちらは熊楠が採集した変形菌類の標本

ちょっと中身が観られませんが、かなりの数を集めているのが分かります。
[3-5 菌類]
カビやキノコ、酵母などの菌類。実は熊楠は変形菌類よりも菌類のほうが沢山集めていたようです。
熊楠hが採集した菌類標本。

これらも残念ながら未同定のものが多数あるようです。
<4 智の集積-菌類図譜->
続いては数千枚にも及ぶ「菌類図譜」に関してのコーナーです。その大部分は国立科学博物館に所蔵されているようですが、欠けている部分もあり、近年発見された部分も展示されていました。
菌名がない図譜。

未同定のものも含まれているようですが、かなり細かい記載が横に書かれていました。
この辺に面白いエピソードがありました。神社合祀に反対して騒ぎを起こした熊楠は牢獄に何日か収監したそうですが、その獄中でキノコを見つけて採取していたようです。図譜にもしているようで、F1252と採番した上で署名入りで獄中で採取した旨が描かれているのだとか。
キノコを集めることで精神を安定に保とうと考えていた話などもあり、やはり何処か普通の人間とは違ったのでしょうねw
<5 智の展開-神社合祀と南方二書->
続いては菌類等の研究以外で成果が出た活動のコーナー。神社合祀への反対について取り上げられていました。
[5-1 神社合祀とは]
神社合祀というのは町村合併に伴って複数の神社を一町村で1つに統合し、廃止した神社の土地を民間に払い下げるという動きで、日露戦争の戦費の借金返済を目的に行われました。南方熊楠は貴重な鎮守の森が消えてしまうことを懸念し、各界の有識者に呼びかけ反対運動を展開したようです。
こちらはアオウツボホコリという新種として報告された変形菌。

これを採取した猿神社が近隣の稲荷神社と合祀されたことで、神社林が完全に伐採されてしまったそうで、これが神社合祀反対運動を展開するきっかけとなったようです。せっかく新種を見つけたのに… 他にも人知れず消えた種もあるのかもしれませんね。
[5-2 南方二書]
南方熊楠は神社合祀反対運動の中で1911年に東京帝国大学教授の松村任三に2通の手紙を書いたそうで、その中で森林伐採で生物が絶滅を招くことや日本文化の精神的な影響などを説いたそうです。それまで収集してきた生物や民俗などの知識を総動員して例示したそうで、これが後に柳田國男に出版されて南方二書と呼ばれるようになったようです。
これが南方二書の原本。

図解なども入れて熱心に反対の旨を伝えているようです。
その甲斐もあって、田辺湾の神島は天然記念物に指定されるなど、実を結んだところもあったようです。
<6 智の構造を探る>
続いては南方熊楠の「腹稿」と呼ばれる構想メモに関するコーナー。
これが腹稿のコピーで、十二支考という連載の為に、虎に関する史話、民俗、生物学的特徴などを羅列したもの。

ひたすら思いついたのを並べたようにみえるかな。項目同士で線をむすんで連続した話題にし、内容をまとめていったようです。
これは「虎」の腹稿

これを観ると、現代のデータ解析を想起します。相関関係を可視化しているみたいな。
こちらは原稿。

腹稿を元に書かれたものですが、この原稿は採用されなかったそうです。まあその御蔭で返却されて今でも残っているみたいなので怪我の功名というか…w
<むすび 一切智の人>
最後は南方熊楠がいかに現代的な思考を持っていたかというコーナーです。先程の虎の腹稿のように、情報を集め、データ化し、必要に応じて自在に取り出す という流れは現代のwebに近いもので、それを100年前にやっていたのだからまさに早すぎた知性だったのかもしれません。
ここには南方熊楠のデータベースの体験コーナーもありました。

私は蛍の光を聴きながら閉館時間にならないうちに必死に周っていたので体験できませんでしたw
ということで、南方熊楠について深く知ることのできる内容で満足でした。大人になっても子供の心を持ってる点や収集癖があるところに親近感が湧きます。もうちょっと時間を取って観るべき展示だったw この展示も常設内で特別展のチケットで合わせて観ることができるので、アンデス文明展に行かれる方はこちらもチェックしてみるとよろしいかと思います。
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