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HARMONIZE YUIMA NAKAZATO Exhibition 【21_21 DESIGN SIGHT】

先日ご紹介したギャラリー間の展示を観た後に21_21 DESIGN SIGHTにハシゴしたのですが、その際にたまたまGallery3で「HARMONIZE YUIMA NAKAZATO Exhibition」という展示が開催されていたので観てきました。この展示は既に終了していますが、撮影可能でしたので写真を使ってご紹介しておこうと思います。

DSC01667.jpg

【展覧名】
 HARMONIZE YUIMA NAKAZATO Exhibition

【公式サイト】
 http://www.2121designsight.jp/gallery3/harmonize/

【会場】21_21 DESIGN SIGHT Gallery3
【最寄】六本木駅・乃木坂駅

【会期】2018年2月21日(水)~ 2月25日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
私が行ったのが最終日だったこともあってか結構多くのお客さんで賑わっていましたが、混んでいるというわけでもなく快適に鑑賞することができました。

さて、この展示は「YUIMA NAKA-ZATO」というファッションレーベルの主催者である中里唯馬 氏の新作を発表する内容となっていました。私はファッションに疎いので知らなかったのですが、2016年7月に日本人として史上2人目のパリのオートクチュール・ファッションウィーク公式ゲストデザイナーの1人となった方らしく、テクノロジーとクラフトマンシップを融合させることを提案しているそうです。展覧会にはまさにその言葉通りの作品が並んでいましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

会場内はマネキンが並び、それぞれに服を着せて展示してありました。

YUIMA NAKA-ZATO 「UNKNOWN」 (2016-17 秋 冬)
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こちらの作品はアイスランドで目にした氷やオーロラをイメージしているそうです。手作業で折り紙のように数百ものパーツを組み合わせているのだとか。1つ1つが花のような複雑な形で、素材の新しさとクラフトマンシップを感じさせる作品です。

YUIMA NAKA-ZATO 「INGNIS AER AQUA TERRA」 (2017春 夏)
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こちらは先程よりも様々な素材が使われていそうな作品。何処と無くアジア風だけど近未来的な雰囲気もあります。近くで観るとかなり細かい作りになっているのが分かります。

靴も変わった素材です。
DSC01686.jpg
金属的な光と独特の色彩感覚が洗練された印象でした。

YUIMA NAKA-ZATO 「FREEDOM」 (2017~2018秋 冬)
DSC01676.jpg DSC01677.jpg
こちらは一見するとボタンのようなものが沢山ついているように観えますが、長方形の素材を組み合わせて作られています。「UNIT CONSTRUCTED TEXTILE」と呼んでいるようで、1つ1つを自由自在に組み合わせてテキスタイルとするのがコンセプトのようです。また、使われた素材は東レが開発した新素材の「Ultrasuede」(ウルトラスエード)という人工皮革らしく、断ち切り裁断も可能だそうです。こうして細かい部品を組み上げるような作品にぴったりの素材なのかも。

こちらは作品名が分かりませんが、輪っかが連なるデザインとなっている作品。
DSC01695.jpg DSC01697.jpg
こちらもよく観ると繋ぎ止めている部分があり、いくつかのパーツを組み合わせて作っているようでした。こんな複雑な穴を開けることもできるようです。

こちらは何と宇宙服のデザイン。
DSC01708.jpg
宇宙に持ち出せる物質は限られているので、デジタル加工ができて汎用性がある「UNIT CONSTRUCTED TEXTILE」は宇宙服にうってつけの方式かも。東レの素材も循環型システムに親和性が高いようなので、まさに未来の服といった感じでした。

近くには東レの素材も展示されていました。
DSC01715.jpg
四角だけでなくもっと複雑な形にも加工できそう。カラーバリエーションも結構あるようです。

こちらは会場で実際につなぎ合わせていたのを撮らせて頂きました。
DSC01727.jpg
それぞれのパーツはこんな感じの破片で、黒い留め具を穴に通してお互いをくっつけているようです。針で縫うよりは簡単そうですが、これもそのうち効率化するのかな?

製図して裁断するのはデジタルで行けそうでした。
DSC01733.jpg
まさにテクノロジーとクラフトマンシップの融合と言った感じでした。これが発展すれば皆オリジナルな服を簡単に作れるようになるのでは??


ということで、面白い発想で未来感溢れる服が並んでいました。ファッションに詳しくない私でも新素材と新しいデザインが出会ったプロダクトにワクワクさせられました。もうこの展示は終わってしまいましたが、今後も活躍が期待されるデザイナーなので記憶に留めておきたいと思います。


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