寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽 【サントリー美術館】
つい一昨日の土曜日に、六本木ミッドタウンにあるサントリー美術館で「寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽」を観てきました。この展示は4期あり、私が観たのは3期の内容でした。

【展覧名】
寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽
【公式サイト】
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_1/index.html
【会場】サントリー美術館
【最寄】六本木駅
【会期】2018年2月14日(水)~4月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間40分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
さて、この展示は江戸時代初期の寛永年間(1624~44)の文化を取り上げたもので、寛永文化は「きれい」という言葉で象徴される瀟洒な造形と、古典復興の気風が特徴となっています。この時代は、均整の取れたシンプルかつシャープな造形、絵画においては余白を大きく取った構図といった雅な作風が生まれたようで、その様子が伺える作品が並びます。展覧会の前半ではその時代の気風や背景についてを紹介し、後半は小堀遠州、野々村仁清、狩野探幽の3名についての内容となっていました。簡単にメモしてきましたので、各章ごとにその様子を振り返ってみようと思います。
<プロローグ 「キレイ」の世界>
まずはダイジェスト的に小堀遠州、野々村仁清、狩野探幽に関する品が並んでいました。(リスト上では各章に属しています)
116 野々村仁清 「白釉円孔透鉢」
こちらはポスターにもなった作品で最初に展示してありました。白地の鉢に無数の穴が開いているのを除けば確かにシンプルな作風で、穴が水玉模様のようにも見えてちょっと可愛いw 白地も艷やかで好みでした。
78 「瀬戸肩衝茶入 銘 飛鳥川」
こちらは小堀遠州が最も愛用した茶入で、栗みたいな色とツヤをした小ぶりな壺です。柔らかい曲線が優美で、色は地味だけど洗練した雰囲気がありました。(後で「きれい寂び」という言葉が出てきますが、その言葉がピッタリかも)
133 狩野探幽 「桐鳳凰図屏風」
六曲一双の金地の屏風で、水流を背景にお互いに向き合う鳳凰が2対描かれています。その尾が流れるような軽やかさがあり、それまでの狩野派の重厚かつ豪放なイメージとはだいぶ異なる趣きです。落ち着いた色彩や余白の多さも特徴的で、それ以前と一変した様子がよく分かる作品だと思います。
<第1章 新時代への胎動―寛永のサロン>
1章は寛永文化の下地や背景についてのコーナーです。1620年に2代将軍 徳川秀忠の娘の東福門院(徳川和子)が入内するなど幕府と朝廷の融和政策が進み幕府からの経済援助もあって、京都も文化的環境が発展していったようです。多くの文化人がサロンを形成し、公家・武家・町衆・僧侶の身分を越えた交流を行っていたようで、この交流によって新しい時代の美意識が作られていったようです。ここにはそうした時代の作品が並んでいました。
2 本阿弥光悦 筆/俵屋宗達 画 「蓮下絵百人一首和歌巻断簡」「蔦下絵新古今集和歌色紙」
俵屋宗達が描いた金泥の草木を背景に、流れる筆運びで本阿弥光悦が西行法師や新古今和歌集の詩を書いた作品です。その自由さや気品は素晴らしく、これぞ琳派の祖といった典雅さです。こちらは何度も観たことがありますが、見飽きない傑作なので久々に観られて嬉しい。
5 本阿弥光悦 「赤楽茶碗 銘 熟柿」
その名の通り柿のような色と形をした茶碗です。手捏ねなのでやや歪んでいるのが味わいがあって面白い仕上がりになっています。割と素朴でシンプルな感じもあるのに、優美な雰囲気が漂うのがこの頃の文化の特徴をよく現れているように思いました。
この辺には本阿弥光悦と共に寛永の三筆と讃えられる近衛信尹と松花堂昭乗の作品もありました。
9 松花堂昭乗 画/安楽庵策伝 賛 「安楽庵策伝像」
こちらは安楽庵策伝というお坊さんの肖像画で、この人は公家や歌人、小堀遠州なんかとも茶を通じて関係があったそうです。身分にこだわらない寛永文化の象徴的な人物と言えるのかも。
他にも後水尾天皇が二条城へ行幸した際の様子を描いた見事な屏風などもありました。
参考記事:仁清と乾山 ―京のやきものと絵画― (岡田美術館)箱根編
<第2章 古典復興―後水尾院と宮廷文化>
続いては宮廷文化の復興に力を注いだ後水尾天皇についてのコーナーです。1615年に禁中並公家諸法度が制定されると、和歌は宮廷を象徴する芸能と位置づけられたようで、後水尾天皇は率先して古典文学を研究しました。それによって古典復興の機運が高まったそうで、特徴としては 素直でなだらかな言葉の流れや、分かりやすい平明な趣向が重視されたようです。この美意識は詩歌のみならず他の文化にも向けられたそうで、ここにはそうした作品も並んでいました。
18 後水尾天皇 「後水尾天皇宸翰 [忍]」
これは後水尾天皇の直筆の書(宸翰)で、円形の枠の中に「忍」と書いてあります。…と、忍という字には見えませんがw 力強く勢いのある筆が意外に感じられましたが、この忍という字には幕府との軋轢に耐え忍ぶ胸中も込められているとのことでした。よっぽど忍びたい時に書いたんでしょうかw
ちなみに隣には同様の宸翰「一貫」もありましたが、これは現代人でも読めると思いますw
近くには柿本人麻呂を描いた肖像画があり、その絵の賛も後水尾天皇でした。こちらは軽やかな雰囲気があるので色々な書体で書けたのかな?
30 住吉具慶 画/霊元天皇ほか 詞 「源氏物語絵巻」
こちらは宮廷文学の象徴とも言える源氏物語を絵巻にしたものです。淡い色彩で余白が多く、絵のタッチもスッキリした印象を受けるのがこの時代ならではかもしれません。絵と絵の間にある書も見事で中々の逸品でした。
この近くには徒然草を海北友雪が絵画化したものなんかもありました。また、少し先には指人形という後水尾天皇の遺愛品もありました。これは手紙を渡す時に女官に使わせたものらしく、ちょっと不気味ですが優雅な雰囲気もありました。
49 土佐光起 「春秋花鳥図屏風」
二曲一双のこぶりな金屏風で、右隻が白い桜(?)、左隻は赤く染まる紅葉が描かれています。お互い向き合うように配置され、それぞれの木の近くで舞い飛ぶ鳥なども描かれています。金地に色が映えるので割と派手になりそうなものですが、落ち着きが感じられる色彩となっているのが不思議なくらいです。金の部分もよく観るとたなびくような感じの仕上がりになっていました。
この近くには後水尾天皇が修学院離宮で焼かせた天皇好みの焼き物が3点ありました。これもシンプルな見た目で均整の取れた造形となっていて、志向性が伺えます。また、この階の最後には「青磁鳳凰耳花生 銘 千声」もありました。これはかなり見事な青磁なので、見どころと言えそうです。
<第3章 小堀遠州 Ⅰ 新たなる美意識>
ここからは下の階です。小堀遠州は茶人である一方で多くの建築造作を指揮した優秀な官僚だった人物で、庭園めぐりをしているとその名前がちょくちょく出てきたりします。本業?の茶の湯においては、武家の教養としての大名茶を目指し様々な新基軸を打ちたてたそうで、藤原定家に私淑(敬意を払って自主学習すること)し、「雅」を茶の湯に導入したようです。一方で唐物や桃山文化的な侘び、最新の中国・朝鮮・ヨーロッパなどの品も取り入れたそうで、それらを美意識によって選別していました。優美で均整の取れた形や明るい色彩を好むなど、後に「きれい寂び」と呼ばれる志向だったようで、ここにはそうした作品が並んでいました。
76 「瀬戸春慶瓢箪茶入」
こちらは瓢箪の形をした小ぶりな茶入で、瓢箪は小堀遠州の好みの形だそうです。深い茶色をしていて、明るい色彩かと言われるとそうでも無いように思いましたが、しっとりとした美しさがありました。確かに均整が取れた落ち着いた美を感じさせます。
この周りにはそうした特徴が共通している茶入がいくつかあり、小堀遠州の好みが実感できました。
さらにこの章には本阿弥光悦による茶碗や油滴天目などもありました。また、染付の茶器がいくつかあったのですが、千利休や古田織部は染付を使うことはなかったらしいので、小堀遠州が主導した新しい美の潮流の1つとも言えるようでした。
<第4章 金森宗和と仁清 Ⅱ 新たなる美意識>
続いては野々村仁清と、仁清をプロデュースした茶人 金森宗和についてのコーナーです。(仁清は1647年頃に仁和寺の門前に窯を開いたのですが、その際に指導的な位置にいたのが金森宗和です) 金森宗和は飛騨高山城主の金森家に生まれて京都で茶人として活躍した人物で、武家・公家・町人らと交流を持ち、茶席で自分がプロデュースした御室焼を披露し斡旋していったようです。仁清は金森宗和の趣味(落ち着いた色調と独創的かつ洗練された造形)に沿った作陶をしていたようですが、金森宗和が亡くなると色絵に力を入れていき、それまでとは異なる華麗な作風へと変化していったようです。ここにはそうした作品が並んでいました。
参考記事:仁清と乾山 ―京のやきものと絵画― (岡田美術館)箱根編
89 野々村仁清 「呉器写茶碗 銘 無一物」
これは高麗茶碗を写したもので、茶色く素朴な色合いですが 内側にオレンジ色の斑点があり、花のように見えます。オリジナルが無いので比べて観ることはできませんが、解説によるとこの作品は写すだけでなく独自性もあるそうです。確かに落ち着いた色調で、気品のある雰囲気があるのが特徴でした。
この辺の陶器を観ていると金森宗和は小堀遠州とどこか共通する美意識があったのではないかと感じるものがありました。今回の展示はこういう同時代の美意識の比較ができるのも面白いところです。
109 野々村仁清 「信楽写兎耳付水指」
こちらは側面に耳の長い兎が2羽ついている水指で、兎の耳が壺の耳となっているユーモア溢れるデザインとなっています。素材や仕上がりは信楽焼のそれに近く素朴な感じで、ざらついた質感のように思えました。
97 野々村仁清 「黒釉色絵金銀菱文茶碗」
こちらは金森宗和の死後の作品で、黒地の器の側面に金の帯があり、そこに菱形が連なるような模様がついています。この幾何学性が非常にモダンで、ずっと後の時代の西洋のアール・デコにも通じるような簡潔な美しさがありました。
113 野々村仁清 「唐津写建水」
こちらは唐津焼を写した作品です。よくこれだけ器用に色々と異なる写しができるものだと感心しますが、根底には他の写しと似たものを感じます。テイストが似ているというか、一見すると各地の陶器のようでも、どこか仁清らしさがあるように思えました。
この章の最後には鳥の形の香合を集めたコーナーもありました。割と早くからこうした作品を作っていたようです。また、扇や菊の形の釘隠しなどもあって、ちょっと珍しい作品だと思います。
<第5章 狩野探幽 Ⅲ 新たなる美意識>
最後は狩野探幽についてのコーナーです。狩野探幽は幼い頃に徳川秀忠に認められ江戸に移って幕府の御用絵師となりました。その功績は、豪壮な桃山時代の様式に代わって大きな余白と淡い色彩を主体とする独自の様式を確立し、狩野派の画風を一変させたことにあります。その画風は武家だけでなく天皇からも評価され、きれい寂びに通じるこの時代の美的感覚に合うものだったようです。ここにはそれが分かるような作品も並んでいました。
124 伝 桃田柳栄 「狩野探幽像」
こちらは狩野探幽の高弟が描いた探幽の肖像です。筆を持ち口を結んだ表情で、ちょっと頑固そうw 実際に頑固で無愛想だったそうなので、よく人となりが出ているように思えました。
この辺には探幽が所有していた仁清の茶碗などもありました。また、小堀遠州の茶会に何度か呼ばれていたらしく号まで授かっていたようです。
128 狩野探幽 「竹林七賢・香山九老図屏風」
右隻に竹林七賢、左隻に香山九老を描いた屏風です。川を背景に人物は小さめに描かれ、余白が広く主題はむしろ山水画のようにすら思えます。淡い濃淡で表され、雅な雰囲気が漂います。この作品の画風が狩野永徳なんかとは大きく異なるのがよく分かるんじゃないかな。
141 狩野探幽 「瀟湘八景のうち [瀟湘夜雨][江天暮雪]」
こちらは狩野派がよく描く瀟湘八景を題材にした山水画です。湿気を感じさせる一方で輪郭が使われる部分もあり、牧谿や夏珪などの漢画風の筆致を思わせます。この作品に関しては従来の狩野派らしさが感じられるように思いました。
139 狩野探幽 「富士三保清見寺図」
割と粗目の筆致で描かれた三幅対の掛け軸です。 右に満月の下の松林と砂浜を描いた三保の松原、中央に雲間から見える富士、左に山間の清見寺が描かれています。色は薄めで全体的に静かな雰囲気が漂うかな。これも余白の使い方が見事で、気品ある作風となっていました。
ということで、この時代の美意識がよく分かる展示となっていました。小堀遠州・仁清・狩野探幽というジャンルの異なる巨匠たちが、どこか共通する美意識を持っていたと考えると、単純に個展を観るよりも面白さが増すように思いました。今後の美術鑑賞にも参考になると思いますので、日本美術好きの方にお勧めの展示です。

【展覧名】
寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽
【公式サイト】
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_1/index.html
【会場】サントリー美術館
【最寄】六本木駅
【会期】2018年2月14日(水)~4月8日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
1時間40分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_2_3_④_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_④_5_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_④_5_満足
【感想】
さて、この展示は江戸時代初期の寛永年間(1624~44)の文化を取り上げたもので、寛永文化は「きれい」という言葉で象徴される瀟洒な造形と、古典復興の気風が特徴となっています。この時代は、均整の取れたシンプルかつシャープな造形、絵画においては余白を大きく取った構図といった雅な作風が生まれたようで、その様子が伺える作品が並びます。展覧会の前半ではその時代の気風や背景についてを紹介し、後半は小堀遠州、野々村仁清、狩野探幽の3名についての内容となっていました。簡単にメモしてきましたので、各章ごとにその様子を振り返ってみようと思います。
<プロローグ 「キレイ」の世界>
まずはダイジェスト的に小堀遠州、野々村仁清、狩野探幽に関する品が並んでいました。(リスト上では各章に属しています)
116 野々村仁清 「白釉円孔透鉢」
こちらはポスターにもなった作品で最初に展示してありました。白地の鉢に無数の穴が開いているのを除けば確かにシンプルな作風で、穴が水玉模様のようにも見えてちょっと可愛いw 白地も艷やかで好みでした。
78 「瀬戸肩衝茶入 銘 飛鳥川」
こちらは小堀遠州が最も愛用した茶入で、栗みたいな色とツヤをした小ぶりな壺です。柔らかい曲線が優美で、色は地味だけど洗練した雰囲気がありました。(後で「きれい寂び」という言葉が出てきますが、その言葉がピッタリかも)
133 狩野探幽 「桐鳳凰図屏風」
六曲一双の金地の屏風で、水流を背景にお互いに向き合う鳳凰が2対描かれています。その尾が流れるような軽やかさがあり、それまでの狩野派の重厚かつ豪放なイメージとはだいぶ異なる趣きです。落ち着いた色彩や余白の多さも特徴的で、それ以前と一変した様子がよく分かる作品だと思います。
<第1章 新時代への胎動―寛永のサロン>
1章は寛永文化の下地や背景についてのコーナーです。1620年に2代将軍 徳川秀忠の娘の東福門院(徳川和子)が入内するなど幕府と朝廷の融和政策が進み幕府からの経済援助もあって、京都も文化的環境が発展していったようです。多くの文化人がサロンを形成し、公家・武家・町衆・僧侶の身分を越えた交流を行っていたようで、この交流によって新しい時代の美意識が作られていったようです。ここにはそうした時代の作品が並んでいました。
2 本阿弥光悦 筆/俵屋宗達 画 「蓮下絵百人一首和歌巻断簡」「蔦下絵新古今集和歌色紙」
俵屋宗達が描いた金泥の草木を背景に、流れる筆運びで本阿弥光悦が西行法師や新古今和歌集の詩を書いた作品です。その自由さや気品は素晴らしく、これぞ琳派の祖といった典雅さです。こちらは何度も観たことがありますが、見飽きない傑作なので久々に観られて嬉しい。
5 本阿弥光悦 「赤楽茶碗 銘 熟柿」
その名の通り柿のような色と形をした茶碗です。手捏ねなのでやや歪んでいるのが味わいがあって面白い仕上がりになっています。割と素朴でシンプルな感じもあるのに、優美な雰囲気が漂うのがこの頃の文化の特徴をよく現れているように思いました。
この辺には本阿弥光悦と共に寛永の三筆と讃えられる近衛信尹と松花堂昭乗の作品もありました。
9 松花堂昭乗 画/安楽庵策伝 賛 「安楽庵策伝像」
こちらは安楽庵策伝というお坊さんの肖像画で、この人は公家や歌人、小堀遠州なんかとも茶を通じて関係があったそうです。身分にこだわらない寛永文化の象徴的な人物と言えるのかも。
他にも後水尾天皇が二条城へ行幸した際の様子を描いた見事な屏風などもありました。
参考記事:仁清と乾山 ―京のやきものと絵画― (岡田美術館)箱根編
<第2章 古典復興―後水尾院と宮廷文化>
続いては宮廷文化の復興に力を注いだ後水尾天皇についてのコーナーです。1615年に禁中並公家諸法度が制定されると、和歌は宮廷を象徴する芸能と位置づけられたようで、後水尾天皇は率先して古典文学を研究しました。それによって古典復興の機運が高まったそうで、特徴としては 素直でなだらかな言葉の流れや、分かりやすい平明な趣向が重視されたようです。この美意識は詩歌のみならず他の文化にも向けられたそうで、ここにはそうした作品も並んでいました。
18 後水尾天皇 「後水尾天皇宸翰 [忍]」
これは後水尾天皇の直筆の書(宸翰)で、円形の枠の中に「忍」と書いてあります。…と、忍という字には見えませんがw 力強く勢いのある筆が意外に感じられましたが、この忍という字には幕府との軋轢に耐え忍ぶ胸中も込められているとのことでした。よっぽど忍びたい時に書いたんでしょうかw
ちなみに隣には同様の宸翰「一貫」もありましたが、これは現代人でも読めると思いますw
近くには柿本人麻呂を描いた肖像画があり、その絵の賛も後水尾天皇でした。こちらは軽やかな雰囲気があるので色々な書体で書けたのかな?
30 住吉具慶 画/霊元天皇ほか 詞 「源氏物語絵巻」
こちらは宮廷文学の象徴とも言える源氏物語を絵巻にしたものです。淡い色彩で余白が多く、絵のタッチもスッキリした印象を受けるのがこの時代ならではかもしれません。絵と絵の間にある書も見事で中々の逸品でした。
この近くには徒然草を海北友雪が絵画化したものなんかもありました。また、少し先には指人形という後水尾天皇の遺愛品もありました。これは手紙を渡す時に女官に使わせたものらしく、ちょっと不気味ですが優雅な雰囲気もありました。
49 土佐光起 「春秋花鳥図屏風」
二曲一双のこぶりな金屏風で、右隻が白い桜(?)、左隻は赤く染まる紅葉が描かれています。お互い向き合うように配置され、それぞれの木の近くで舞い飛ぶ鳥なども描かれています。金地に色が映えるので割と派手になりそうなものですが、落ち着きが感じられる色彩となっているのが不思議なくらいです。金の部分もよく観るとたなびくような感じの仕上がりになっていました。
この近くには後水尾天皇が修学院離宮で焼かせた天皇好みの焼き物が3点ありました。これもシンプルな見た目で均整の取れた造形となっていて、志向性が伺えます。また、この階の最後には「青磁鳳凰耳花生 銘 千声」もありました。これはかなり見事な青磁なので、見どころと言えそうです。
<第3章 小堀遠州 Ⅰ 新たなる美意識>
ここからは下の階です。小堀遠州は茶人である一方で多くの建築造作を指揮した優秀な官僚だった人物で、庭園めぐりをしているとその名前がちょくちょく出てきたりします。本業?の茶の湯においては、武家の教養としての大名茶を目指し様々な新基軸を打ちたてたそうで、藤原定家に私淑(敬意を払って自主学習すること)し、「雅」を茶の湯に導入したようです。一方で唐物や桃山文化的な侘び、最新の中国・朝鮮・ヨーロッパなどの品も取り入れたそうで、それらを美意識によって選別していました。優美で均整の取れた形や明るい色彩を好むなど、後に「きれい寂び」と呼ばれる志向だったようで、ここにはそうした作品が並んでいました。
76 「瀬戸春慶瓢箪茶入」
こちらは瓢箪の形をした小ぶりな茶入で、瓢箪は小堀遠州の好みの形だそうです。深い茶色をしていて、明るい色彩かと言われるとそうでも無いように思いましたが、しっとりとした美しさがありました。確かに均整が取れた落ち着いた美を感じさせます。
この周りにはそうした特徴が共通している茶入がいくつかあり、小堀遠州の好みが実感できました。
さらにこの章には本阿弥光悦による茶碗や油滴天目などもありました。また、染付の茶器がいくつかあったのですが、千利休や古田織部は染付を使うことはなかったらしいので、小堀遠州が主導した新しい美の潮流の1つとも言えるようでした。
<第4章 金森宗和と仁清 Ⅱ 新たなる美意識>
続いては野々村仁清と、仁清をプロデュースした茶人 金森宗和についてのコーナーです。(仁清は1647年頃に仁和寺の門前に窯を開いたのですが、その際に指導的な位置にいたのが金森宗和です) 金森宗和は飛騨高山城主の金森家に生まれて京都で茶人として活躍した人物で、武家・公家・町人らと交流を持ち、茶席で自分がプロデュースした御室焼を披露し斡旋していったようです。仁清は金森宗和の趣味(落ち着いた色調と独創的かつ洗練された造形)に沿った作陶をしていたようですが、金森宗和が亡くなると色絵に力を入れていき、それまでとは異なる華麗な作風へと変化していったようです。ここにはそうした作品が並んでいました。
参考記事:仁清と乾山 ―京のやきものと絵画― (岡田美術館)箱根編
89 野々村仁清 「呉器写茶碗 銘 無一物」
これは高麗茶碗を写したもので、茶色く素朴な色合いですが 内側にオレンジ色の斑点があり、花のように見えます。オリジナルが無いので比べて観ることはできませんが、解説によるとこの作品は写すだけでなく独自性もあるそうです。確かに落ち着いた色調で、気品のある雰囲気があるのが特徴でした。
この辺の陶器を観ていると金森宗和は小堀遠州とどこか共通する美意識があったのではないかと感じるものがありました。今回の展示はこういう同時代の美意識の比較ができるのも面白いところです。
109 野々村仁清 「信楽写兎耳付水指」
こちらは側面に耳の長い兎が2羽ついている水指で、兎の耳が壺の耳となっているユーモア溢れるデザインとなっています。素材や仕上がりは信楽焼のそれに近く素朴な感じで、ざらついた質感のように思えました。
97 野々村仁清 「黒釉色絵金銀菱文茶碗」
こちらは金森宗和の死後の作品で、黒地の器の側面に金の帯があり、そこに菱形が連なるような模様がついています。この幾何学性が非常にモダンで、ずっと後の時代の西洋のアール・デコにも通じるような簡潔な美しさがありました。
113 野々村仁清 「唐津写建水」
こちらは唐津焼を写した作品です。よくこれだけ器用に色々と異なる写しができるものだと感心しますが、根底には他の写しと似たものを感じます。テイストが似ているというか、一見すると各地の陶器のようでも、どこか仁清らしさがあるように思えました。
この章の最後には鳥の形の香合を集めたコーナーもありました。割と早くからこうした作品を作っていたようです。また、扇や菊の形の釘隠しなどもあって、ちょっと珍しい作品だと思います。
<第5章 狩野探幽 Ⅲ 新たなる美意識>
最後は狩野探幽についてのコーナーです。狩野探幽は幼い頃に徳川秀忠に認められ江戸に移って幕府の御用絵師となりました。その功績は、豪壮な桃山時代の様式に代わって大きな余白と淡い色彩を主体とする独自の様式を確立し、狩野派の画風を一変させたことにあります。その画風は武家だけでなく天皇からも評価され、きれい寂びに通じるこの時代の美的感覚に合うものだったようです。ここにはそれが分かるような作品も並んでいました。
124 伝 桃田柳栄 「狩野探幽像」
こちらは狩野探幽の高弟が描いた探幽の肖像です。筆を持ち口を結んだ表情で、ちょっと頑固そうw 実際に頑固で無愛想だったそうなので、よく人となりが出ているように思えました。
この辺には探幽が所有していた仁清の茶碗などもありました。また、小堀遠州の茶会に何度か呼ばれていたらしく号まで授かっていたようです。
128 狩野探幽 「竹林七賢・香山九老図屏風」
右隻に竹林七賢、左隻に香山九老を描いた屏風です。川を背景に人物は小さめに描かれ、余白が広く主題はむしろ山水画のようにすら思えます。淡い濃淡で表され、雅な雰囲気が漂います。この作品の画風が狩野永徳なんかとは大きく異なるのがよく分かるんじゃないかな。
141 狩野探幽 「瀟湘八景のうち [瀟湘夜雨][江天暮雪]」
こちらは狩野派がよく描く瀟湘八景を題材にした山水画です。湿気を感じさせる一方で輪郭が使われる部分もあり、牧谿や夏珪などの漢画風の筆致を思わせます。この作品に関しては従来の狩野派らしさが感じられるように思いました。
139 狩野探幽 「富士三保清見寺図」
割と粗目の筆致で描かれた三幅対の掛け軸です。 右に満月の下の松林と砂浜を描いた三保の松原、中央に雲間から見える富士、左に山間の清見寺が描かれています。色は薄めで全体的に静かな雰囲気が漂うかな。これも余白の使い方が見事で、気品ある作風となっていました。
ということで、この時代の美意識がよく分かる展示となっていました。小堀遠州・仁清・狩野探幽というジャンルの異なる巨匠たちが、どこか共通する美意識を持っていたと考えると、単純に個展を観るよりも面白さが増すように思いました。今後の美術鑑賞にも参考になると思いますので、日本美術好きの方にお勧めの展示です。
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