関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

ふるさとの駄菓子-石橋幸作が愛した味とかたち- 【LIXILギャラリー】

今日は写真多めです。前回ご紹介した展示を観た後に、京橋附近のLIXILギャラリーで「ふるさとの駄菓子-石橋幸作が愛した味とかたち-」を観てきました。この展示は既に終了していますが、撮影可能となっていましたので写真を使ってご紹介していこうと思います。

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【展覧名】
 ふるさとの駄菓子-石橋幸作が愛した味とかたち-

【公式サイト】
 http://www.livingculture.lixil/topics/gallery/--/

【会場】LIXILギャラリー
【最寄】京橋駅(東京)

【会期】2018年6月7日(木)~8月25日(土)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この展示はタイトルの通り、駄菓子をテーマにしたものとなっていました。(駄菓子と言っても うまい棒とか よっちゃんイカとは違い、昔ながらの郷土色溢れるご当地名物に近い駄菓子です。) 仙台の石橋幸作という飴屋の二代目のご主人が昭和30年代から各地の駄菓子を調査し、粘土細工で再現した品が並んでいて、更に系統ごとに分類して展示されています。先述のように撮影可能でしたので、詳しくは写真を使ってご紹介していこうと思います。

こちらが会場の様子。
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それほど広くない会場にたくさんのお菓子の模型が並んでいました。


<冒頭>
まず冒頭に石橋幸作についての説明がありました。全国を旅して調べたようで『駄菓子風土記』(昭和40年)などの著書や展覧会で紹介されて駄菓子ブームを起こしたそうです。その分類は
 ・信仰駄菓子:縁日の寺社の境内で売られた菓子
 ・食玩駄菓子:子供に与える菓子
 ・薬駄菓子 :薬効をうたった菓子
 ・お茶請駄菓子:茶飲み用の菓子
となってるようで、今回の展示でもそのように分類展示されていました。

こちらが石橋幸作。明治18年創業の仙台の飴屋「石橋屋」の2代目だったそうです。
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廃絶した駄菓子の復活にも取り組んでいたらしいので、駄菓子を愛して止まない人だったのかも。

こちらは明治村に駄菓子関連の資料が保存された際の記録。
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昭和43年に寄贈初のお披露目展を行った時の絵で、飴細工職人に扮して吹き飴作りをしているところのようです。緊張した様子が伺えますw
 参考記事:
  番外編 博物館明治村の写真 前編(2013年12月)
  番外編 博物館明治村の写真 後編(2013年12月)

こちらは明治村に招待された際に、奈良や木曽路も合わせて旅した記録。
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左ページはカルメラ焼きを作ってるのかな。右は祭りのための「立て山」という しんこ細工だそうです。派手なのでお祭りっぽい用の雰囲気ありますね。


<駄菓子行脚>
続いては駄菓子を調査するために全国各地を旅した記録のコーナーです。

こちらは昭和35年頃に岩手で最終したもの。
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左ページの右下のは観たことある気がしますが、他は柚餅子くらいしか味も想像できないw うめこって梅干しみたいなものでしょうか。。。

こちらは右ページが長崎の鳥パン。左ページは熊本の西洋パン。
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西洋パンも見た目は和風のお菓子に見えるのは気の所為でしょうかw 鳥パンもヒヨコみたいで可愛いです。


<信仰駄菓子>
ここからは粘土で再現した駄菓子の模型が並んでいました。ここには信仰駄菓子と分類した菓子が並んでいて、神仏に供えられた菓子のおさがりが信仰駄菓子の代表例だそうです。また、他にも縁起菓子や節句・正月・盆・彼岸などの行事菓子、婚礼・法事における引菓子なども信仰駄菓子に含んでいるようで、後ほど出てくる他の駄菓子と性質を併せ持つものもあるようです。

こちらが信仰駄菓子の模型。
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鯛の模型みたいな駄菓子なんかはひと目で縁起物と分かるんですけどねw 他は意図も味も想像できないものが結構あります。

こちらはお多福の落雁。
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寺社の供物や祭事に使ったようです。ここまで縁起が良さそうなモチーフは食べるのに躊躇しそうw


<道中駄菓子>
続いては街道沿いの宿場町で道中の食料やお土産となった道中駄菓子のコーナー。石橋幸作は著書で「名物がうまかろうがうまくなかろうが もちろん問題ではありません。どだい名物というのは、その土地の尋常や風俗や食習につながるものなので、あくまで粉飾のない素直なものでなければなりません」と力説しているそうです。

こちらも様々なお菓子が並んでいますが、観ただけでは味も原料も全く分かりませんw
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この旗みたいなのに乗っているのは盛り飴といって山形のお菓子で、紅花を発酵して丸めた紅餅をむしろに並べて乾燥する様子を表現しているようです。その下の亀の甲羅みたいなのは角館の柚餅子らしいですが、こんな形の柚餅子は初めて観ました。

上にあるのは凍餅という平泉のお菓子。ピンクのは長崎の桃饅頭、左下のは宮城の水饅頭だそうです。
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素朴で、確かにその土地の食生活が伺えるかな。普通に保存食みたいなのも結構あるし。


<薬駄菓子>
続いては薬の代わりに栄養補給になるとされた薬駄菓子のコーナーです。かつては歯痛止めや下痢止めなんて効果も謳った菓子もあったそうで、薬事法が改正されるまでは薬効も宣伝に使われたそうです。

こちらが薬駄菓子。
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今までの菓子に比べて物凄くそっけないw  ハッカやゆずが入っているらしいので、薬効を期待したのかもしれません。

上のお菓子はうるち米と大豆を原料にした煎餅だそうです。それで何の薬効があると思われていたんでしょうか…
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左下のは榧糖という榧の実を混ぜ込んだもの。喘息や痰もちの妙薬と考えられていたようです。本当に効果があるのかは分かりませんが。


<お茶請駄菓子>
続いてはその名の通りお茶請けとなる駄菓子のコーナーです。

何だか一気にカラフルになりましたw 
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細工も凝っています。形も丸っこくて可愛らしいものばかりです。

こちらも様々な形のお菓子が並んでいます。
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割と水飴を使っているのが多そうですが、各地でこうしたお茶請けを作っていたようです。


<食玩駄菓子>
続いては子供の興味を引く食玩駄菓子のコーナーです。正直、大人でもここが一番面白いですw

こちらは八百屋菓子という野菜や果物の形のお菓子。素朴で可愛らしい造形。今でも売れそうw
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仙台では縁日で露店で職人が作って売ってたそうなので、これは子供も喜んだでしょうね。

この辺は「当てもの」「とっけもの」と呼ばれたくじ引きもののお菓子。
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だるまとかウサギはレアリティが高そうなオーラがw 

こちらは「犬こ」と「ウサギ」
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元々ゆるいデザインなのか模型の作りがゆるいのか分かりませんが、完全にゆるキャラですねw 縁日で売ってたら買ってしまいそう。


<細工もの>
続いては細工ものと呼ばれる菓子のコーナー。細工ものには「しんこ」という しん粉で作った眺めて楽しむだけのものと、飴の2つがあるようです。しんこ屋は求めに応じて何でも練ってつくったそうで、変わった品が並んでいます。

もはやお菓子の造形を超えたものが並びます。これは食べないでしょうねw
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タコの足が絡む様子とか見事な造形です。

こちらも桃太郎とか謎の動物達が並んでいます。
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色はどうやって塗っているのか分かりませんが、中々の力作ぞろいでした。

こちらも激ゆるの動物たち
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たぬきの浮かれている様子がかわいいw 餅つきするウサギもトボけた顔が良かったです。


<駄菓子売りの風俗>
最後に駄菓子売りの光景までありました。

天秤で担いで運ぶ団子屋さん
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流石に昭和の格好には見えないなあと思ったら、大正の終わり頃まで見られたとのことです。

こちらは芭蕉煎餅屋さん
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こちらも時代を感じさせる格好ですが、今でもこうやって煎餅を焼いているお店はあると思います。


ということで、非常に様々な駄菓子の模型を観ることが出来ました。各地の風俗を感じると共に、可愛らしいデザインなども面白かったです。既に終わってしまった展示ですが、記憶に残りそうな内容でした。
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