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BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン 【東京都美術館】

今日は写真多めです。10日ほど前の金曜日の会社帰りに、上野の東京都美術館で「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」を観てきました。この展示は一部を除き撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

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【展覧名】
 BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン
 BENTO-Design for Eating, Gathering and Communicating 

【公式サイト】
 http://bento.tobikan.jp/
 https://www.tobikan.jp/exhibition/2018_obento.html

【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅

【会期】2018年7月21日(土)~10月8日(月・祝)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 2時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
平日の夜でも結構お客さんがいましたが、快適に鑑賞することができました。

さて、この展示は「お弁当」をテーマにした展示で、お弁当箱もあればお弁当から着想を得たプロジェクトのようなものまで様々な作品が並びます。そのバラエティ豊かなラインナップもお弁当みたいと言うか…w かなり多岐に渡るので、なるべく写真を使ってご紹介していこうと思います。


<1 おべんとうのいろいろなかたち>
まずは様々なお弁当箱が並ぶコーナーです。

チケット売り場のある展覧会冒頭では小倉ヒラク氏による楽しげな音楽とアニメーションが流れてきました。
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自分だけのスペシャルなお弁当という言葉がありますが、これはこの展示でのキーワードになるかも。

お弁当箱が並ぶコーナーは撮影不可でした。ここんは楼閣型のお重をはじめ、蒔絵のお重や 巨大な印籠のような弁当箱、大きな筒に半月状の容器が入った陣中弁当など江戸時代の頃のお重などがあり、当時からお弁当文化があったことが伺えます。細工も豪華で大名の花見などのイベント用かな? 他にも碁盤型のお重や双六型など一石二鳥とも言えるお弁当箱や、舟型、楕円など面白い形の品々が並んでいました。江戸時代の花見の屏風などもあったので、これらもそうした場面で使われたのだと思います。

その後は近代以降のお弁当箱のコーナーで、ブリキの手提げとか、アルマイトに少女漫画やウルトラマンのキャラクターが描かれたお弁当箱、アルミのお弁当箱など ちょっと懐かしいような品もありました。子供の頃、お弁当が非常に楽しみだったのを思い出します。

その後は海外のお弁当箱?のコーナーで、まずはブータンのカラフルな網籠のお弁当箱が目を引きました。(こちらは触って体験できるコーナーにあった品を撮ったものです。)
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ドット絵のように籠目で文様を作っているのが美しい。どんな料理を入れているんでしょうか。

割とアジアは植物を編み込んだお弁当箱が多いのかも。中国の球体の容器なんかも面白かったです。

もう1つ目を引いたのがタイの金属製のお弁当箱。(こちらも体験コーナーの写真です)
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実際に触れて分解してみたのですが、側面にズレないように取手があったり抑える部分にも工夫があって、中々機能的で見た目もスタイリッシュです。タイ料理は大好きなのでこの中に色々詰めてあるのかと考えるとワクワクします。
お弁当箱のコーナーの最後に上記の写真を撮った体験コーナーがあります。この2つ以外にも面白いお弁当箱があるので、手袋着用の上で色々と触ってきました。

その後はお弁当を食べる人の写真のコーナーとなっていました。観てるだけでお腹が空いてくるような…w 夕飯食べずに行ったので、完全に飯テロでしたw どこか懐かしいような雰囲気の写真も多かったです。

この章の最後には大塩あゆ美 氏(お弁当作成)と平野太呂 氏(撮影)による「あゆみ食堂のお弁当」という写真が並んでいます。これは朝日新聞デジタルの連載プロジェクトで、「あの人にこんなお弁当を贈りたい」という想いを伝えると大塩あゆ美 氏が作って読者にレシピとお弁当箱が届けられるそうです。剣道部の息子へのお弁当とかがあったのですが、ボリューム感が半端ないw 反抗期の息子にも愛情を注ぐ様子など、解説を読んでいると中々泣けるものばかりでした。


<2 五感で体感!おべんとう>
続いては体験型の作品が並ぶコーナーです。

展示室内にこんな感じで仕切られた部屋があります。マライエ・フォーゲルサング氏の「インタンジブル ベントー」とうインスタレーションです。
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ここでは音声ガイドを無料貸出していて、各部屋ごとに解説を聞くこともできました。

このお弁当に入っている謎の妖精?が案内してくれますw
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各部屋に妖精がいるので、それを探すのも面白いです。

メディアマティック 「テンペの食器」
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こちらはインドネシアの代表的なおかずの「テンペ」を食器状にしたもののようです。こう見えて食べることができるのだとか。めちゃくちゃ硬そうに見えるけど、大豆を発酵させたものらしいので納豆とか豆腐みたいなものでしょうか?

こちらは来場者がお弁当の思い出を書いてワイヤーに掛ける作品。
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全部は読めないのでほんの一部しか読みませんでしたが、お弁当はやはり家族との絆を感じさせるエピソードが多いようです。

フィリップ・コルマン 「ボディ・カルチャー」
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こちらはシールを細菌に見立ててカーテンに貼るという作品。日本人は特に清潔で細菌を洗い流すことが多いですが、本来は体が必要とする細菌も流れてしまっているので、日常生活に再び細菌を招き入れるのを提唱しているようです。無数についたシールはムラがあって、本当に細菌の分布みたいでしたw

スタジオクラレンベーク&ドロス、アトリエ・ルマ(ルマ・アルル) 「藻類ラボ ルーマ」
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こちらは作家の地元で採れた海藻を使ったバイオポリマーで作られた容器。石油由来のプラスチックに変わるものを作るのを目指しているそうで、観た感じはかなり薄手で海藻とは思えません。こういう容器がメジャーになったら環境も良くなるのかも。

他にもいくつか部屋がありました。(確か全部で10部屋くらいあります) その後は上の階に移動です。

上の階は北澤潤 氏による「おすそわけ横丁」というプロジェクトの空間となっていました。
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蚤の市を思わせるパサージュとなっています。

こんな感じで様々な雑貨が並んでいるのですが、これが何でお弁当なんだろ?と最初はちょっと不思議でした。
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と、思ったらこちらは来客者がお弁当のおすそ分けのように寄付してくれた品々のようです。

奥に進むとおすそ分けの受付もありましたw
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結構大きなお重みたいな容器があって、それに入れて引き渡すようです。

おすそ分けするとこちらのリストに載るらしく、様々な品が書かれています。
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先程のカオス感も納得のラインナップでしたw おすそ分けの精神を横丁としてお祭りのように体験できるのは中々楽しい企画ですね。


<3 おべんとうから考える コミュニケーション・デザイン>
最後はお弁当のデザインなどについてのコーナーで、こちらも体験型の作品がありました。

ここでまず引くのは壁にずら~~~っと並んだ小山田徹 氏の「お父ちゃん弁当」です。
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これは幼稚園に通う弟の為に小学三年生のお姉ちゃんがお弁当のデザイン指示書を描き、お父さんの小山田徹 氏が実際に作って写真を撮るという作品です。お姉ちゃんの指示書とお弁当の写真がセットになっているので比較しながら観られる趣向となっていました。

こちらが指示書。何だか分かりますか?
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これは傾斜地層だそうで、そのモチーフの発想に驚きましたw そんなの小学三年生で知ってるの?ってのと、お弁当デザインに選ぶセンスの両方で天才的ですw 割と材料の指示も細かい。

出来上がりがこちら。
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結構正確に再現していて、小山田徹 氏の料理の腕前も凄そうですw

他にも犬とか小学三年生らしい可愛いお弁当デザインもありますが、まだまだ驚きのデザインが続きます。

左は白亜紀のパラサウロロフス、右はカンブリア紀の脊椎生物の先祖ピカイア
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大人でもパラサウロロフスって何?ってなってましたw 古代生物にも精通していて、恐るべし小学三年生です。

こちらは体験コーナーで、小山田徹 氏の娘さんのようにお弁当をデザインします。まずはルーレットを回してそれに応じたお題と誰が食べるかを選びます。
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Dの3だと小学高学年向けに文学をテーマにしたお弁当をデザインすることになります。ちょうど文学で言えば星新一の発想法に似てるかもw

こちらがデザイン案を描く用紙。
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閉館時間が迫っていたので描けませんでしたが、宮沢賢治のキャラ弁とか描いてみたかったw

最後にこちらは森内康博 氏の映像プロジェクト
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どこが映像やねんという感じかも知れませんが、このお弁当箱に仕掛けがあります。

箱を開くと中に映像が流れます。同じようなお弁当箱は10個くらいだったかな。結構ありました。
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この映像は中学生が自分でお弁当を作る様子を、自分でドキュメンタリー映像にするという物でした。どっちも素人っぽさがもどかしいですが、物語風になっていたりして面白かったです(これもあまり多くは観る時間がなかった…)


ということで、体験型・参加型の作品が多めの展示となっていました。観たり参加しているとあっという間に時間が経つので、もし観に行くのであれば十分に時間を確保しておいたほうが良さそうです。お弁当の楽しさを凝縮したような内容です。

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