ムンク展―共鳴する魂の叫び (感想後編)【東京都美術館】
前回に引き続き東京都美術館の「ムンク展―共鳴する魂の叫び」についてです。前編は「叫び」のある4章までご紹介しましたが、今日は残りの5~9章についてです。まずは概要のおさらいです。
前編はこちら

【展覧名】
ムンク展―共鳴する魂の叫び
【公式サイト】
https://munch2018.jp/
https://www.tobikan.jp/exhibition/2018_munch.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅
【会期】2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間20分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
「叫び」のある4章が一番混んでいましたが、後半の5章以降は前半に比べると比較的快適に観ることが出来たように思います。後半も代表作が目白押しとなっていましたので、引き続き章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
<5章 接吻、吸血鬼、マドンナ>
5章は「叫び」と同様に「生命のフリーズ」の中核を占める「接吻」、「吸血鬼」、「マドンナ」などが並ぶコーナーです。これらのモティーフは繰り返し描かれ、後年まで多彩な構図や技法により様々なヴァリエーションを生んだようです。ここにはそうしたヴァリエーションも含めて展示されていました。
64 エドヴァルド・ムンク 「マドンナ」 ★こちらで観られます
黒い髪と真っ白な肌の裸婦らしき女性の肖像で、手は背景の中に溶けて腰から下も描かれていません。目を閉じて顎をげている顔は恍惚の表情にも見えて、聖女の名前を冠する割には性的な雰囲気が漂います。女性の周りには幾重にもオーラのように縞模様があり、ちょっと不穏な感じすらするかもw さらにヴァリエーションによっては右下に胎児らしき子がいたり、精子のようなものが枠を囲うなど生命の誕生を思わせるモチーフなどもありました。余談ですが、昔この作品を初めて観た時、目がぐるぐるになって表現されているのかと思いましたw ちゃんと観ると瞼ですね。今回の作品はその辺がよく分かりましたw
マドンナはこちらを合わせて4点ほどありました。いずれもリトグラフや石版画となります。また、「マドンナ」と「吸血鬼」が表裏一体となった石版なんかもあって目を引きました。
50 エドヴァルド・ムンク 「接吻」 ★こちらで観られます
こちらもいくつかのヴァリエーションがあるのですが、いずれも男女が抱き合って接吻を交わしている場面が描かれています。しかし2人の顔は一体化しているような感じで、女性の顔はのっぺらぼうのようになっているものもあります。性的というよりは情熱的な愛の光景のようで、2人だけの世界と言った雰囲気が漂っていました。
接吻のヴァリエーションは屋内だったり屋外だったり、裸だったりと6点ほどありました。技法も様々なのを見比べることができる面白い構成です。
57 エドヴァルド・ムンク 「森の吸血鬼」 ★こちらで観られます
こちらも4点ほどのヴァリエーションがあったのですが、いずれも頭を女性の胸元に垂れる男性と、それを抱きかかえて首筋に口を寄せる女性が描かれています。まるで女性の吸血鬼が血を吸っているような構図で、男を破滅させるファム・ファタールのイメージを表しているのかもしれません。しかし観ようによっては抱き合っているようにも見えて、このヴァージョンでは静かな雰囲気がありポーズとタイトル以外は穏やかな作品に思えました。
他のヴァージョンは版画2点と油彩1点で、さらに版木も2点ありました。版木を観ると女性の形の色の付け方が分かるかも
<6章 男と女-愛、嫉妬、別れ>
続いては男女の愛に関する主題のコーナーです。ムンクは様々な女性に惹かれたり付き合ったりしていたのですが、画家として十分な才能を発揮する為には孤独でなければならないと考え、生涯独身を貫いています。また、売春宿を舞台にした「緑の部屋」シリーズを手がけるなど、男女の情念を表した主題をよく描いていました。ここにはそうした作品が並んでいました。
67 エドヴァルド・ムンク 「別離」
こちらは浜辺に立って海に向かう金髪に白いドレスの女性の横向き姿と、木にもたれ掛かって右手で心臓あたりを押さえている男性が描かれた作品です。女性のドレスは浜辺と一体化するような感じで、顔は描かれず幻影のような感じに見えるかな。一方の男性は沈んだ表情となっていて、別れに心を痛めているのが伝わってきました。男性の下にある謎の植物や右手が赤々としているのが血みたいだし、何とも悲痛な印象の作品です。
79 エドヴァルド・ムンク 「生命のダンス」 ★こちらで観られます
こちらはムンクの代表作の1つで、浜辺に集まって社交ダンスを踊る群像を描いた大型の作品です。真ん中に赤い服の女性と踊る男性、左端に白い服の女性、右端に黒い服の女性、背後に数組の男女と月が浮かぶ海が広がっています。解説によると、白い服の女性は青春期の清らかさ、赤い服の女性は性愛や情熱的な恋人、黒い服の年配の女性は拒絶された愛や人生の終わりに近づいていること をそれぞれ表しているようです。いずれも象徴的で、月も神秘的となっていて全体的に幻想的な光景となっていました。 また、緑の野に映える色彩となっていて、特に白と赤の女性が鮮やかに見えたかな。 それにしても右の方で踊っている禿頭の男性の目が飛び出すようなギョロ目で、異様な雰囲気ですw この人も何か意味ありそうなんだけどなあw
71 エドヴァルド・ムンク 「嫉妬」
こちらは緑の縞模様の売春宿の部屋を描いた「緑の部屋」シリーズのうちの1枚で、左下に口を結んで嫉妬する男が描かれ、その奥の部屋の入口あたりで男女が抱き合っている様子が描かれています。この嫉妬する男と抱き合う男女のモチーフも何度か出てくる構図となっていて、4章にも「赤い蔦」という作品があります。また、同名のタイトルで奥さんに自由恋愛させて嫉妬のパワーで制作する作家を描いた作品なんかも以前観たことがあります。(2007年の展示) ここでは嫉妬する男の髪と髭や女性の髪が赤いのは罪を象徴するとのことで、人の情念の業を表しているようでした。ちなみにムンクも人妻と恋愛関係があったりしたそうで、自身も嫉妬に苛まれる経験をしていたようです。何だか人間のドロドロを煮詰めたような作品ですw
この近くにも同じ売春宿を描いた作品がありました。
74 エドヴァルド・ムンク 「マラーの死」 ★こちらで観られます
こちらは前編の記事でも紹介した「マラーの死」をテーマにしたもので、横たわっている裸体の男性と正面を向いて直立している裸婦が描かれています。この女性は恐らくマラーを刺殺したシャルロット・コルデーではないかと思われますが、血が滴る殺人現場みたいなところに突っ立っている様子が何とも不気味です。肌の色も暗くてちょっと亡霊みたいな…w 解説によると、ムンクはこの作品を描く前に、同郷の女性トゥラ・ラーセンに結婚を迫られたのですが、その際に破局し銃の暴発事件を起こしています。この絵はそれを暗示しているようでムンクがマラーを自分と同一視したのではないかと考えられているようです。ムンクの女性遍歴と結婚感はヤバイですね…w 中々衝撃的な作品でした。
他にも「灰」などの有名作もありました。
この辺で次の階に移るのですが、オスロのムンク美術館について紹介されていました。ムンクとその妹によって寄贈を受けた美術館で、ムンクの作品の半分以上となる2万6000点も所蔵しているようです。2020年にオープン予定の新しい美術館を作っているそうなので、「叫び」を日本で観られるのはこうした機会だからでしょうね。
<7章 肖像画>
続いては肖像画のコーナーです。ムンクは第5回ベルリン分離派展に出品したのを機に支援者や顧客を得たようで、家族の肖像の依頼なども受けていたようです。また、先述の発砲事件の後にアルコールへの依存を悪化させて妄想や幻聴が聞こえるようになると入院し、そこでお世話になったダニエル・ヤコブソン博士の肖像なども残してます。その後、回復してからも友人などの全身肖像を描いて「守護者」と呼んで大切にしたそうです。 ここにはそうした肖像画が並んでいました。
83 エドヴァルド・ムンク 「ダニエル・ヤコブソン」 ★こちらで観られます
こちらはアルコール依存の治療をしてくれた医師の等身大の肖像で、腰に両手を当てて立つ威厳ある姿で描かれています。背景は黄色く輝くような感じで、崇拝しているんじゃないかというくらい堂々たる雰囲気です。しかしムンクはこの医者に疑念も持っていたようで、左足のかかとの辺りが馬の蹄のようになっているのは、キリスト教の神学の伝統では悪魔に結び付けられるモチーフのようです。パッと観た感じでは光の加減に見えなくもないですが、確かに蹄のようになっているのが確認できます。ムンクの患者としての心情を反映したような、面白い解釈の作品でした。
80 エドヴァルド・ムンク 「フリードリヒ・ニーチェ」 ★こちらで観られます
こちらは等身大より一回り大きなニーチェの肖像です。これはフリードリヒ・ニーチェの妹から依頼されて写真を元に描いているそうで、やや横向きで眉間にシワを寄せる気難しそうな表情で描かれています。前編でも出てきた通りムンクはニーチェに傾倒していたのでニーチェの内面もよく知っていたんじゃないかな。背景は黄色と赤が縞模様のような空が広がっていて、「叫び」とよく似た表現となっていました。色彩も強く感じられる作品です。
この隣にはフリードリヒ・ニーチェの妹のエリーザベト・フェルスター=ニーチェの肖像もありました。
<8章 躍動する風景>
続いては風景画のコーナーです。ムンクはヤコブソンの診療所に入院中にノルウェーの勲章を授与され、翌年の1909年に個展を成功させて国立美術館に買い上げされるなど、祖国での評価が確固たるものとなると、放浪の旅をやめ祖国ノルウェーへと帰国しました。そして国家的なプロジェクトである大学の講堂壁画をはじめモニュメンタルな作品に手がけるようになり、その為の下絵なども残されています。また、以前のメランコリックな風景画とは対照的に偉大な自然と人間の知性を主題とするようになり、祖国の自然をダイナミックに描くようになったようです。一方で第一次世界大戦の頃には工業化する近代都市や労働者をモチーフにした作品も残し、力強く躍動感あふれる様子で表したようです。 ここにはそうしたこれまでとは異なる躍動する風景画が並んでいました。
87 エドヴァルド・ムンク 「黄色い丸太」
こちらは雪の積もる森の中に倒れた黄色い丸太を描いた作品で、大画面に極端な遠近法で描かれ飛び出すような力強い雰囲気となっています。解説によると色彩の配置が画面にもたらす調和と装飾性がセザンヌを思わせるとのことで、荒々しいタッチで塗りムラがあったりすることも相まって、確かに似た部分があるように思えました。
89 エドヴァルド・ムンク 「太陽」 ★こちらで観られます
こちらは大学の講堂の装飾画の為の作品(下絵?)で、山間に昇る太陽が光を放つ様子が描かれています。厚塗りされた光線が非常に力強く、強烈な明るさとなっていて、強烈すぎて不穏にすら思えますw ここまで観てきたメランコリックな作風とは違った感じも受けますが、この作品でも神秘的な雰囲気があって好みでした。
<9章 画家の晩年>
最後は晩年のコーナーです。前述の大学の講堂の壁画(現在のオスロ大学)が除幕した年に郊外に家を購入したムンクは、「子供たち」と呼んだ自らの作品と共に隠遁しつつ旺盛な制作を続けたようです。1930年に右目の血管が破裂して失明の危機を感じたようですが徐々に回復し、それまで以上に鮮やかな色彩と軽いタッチで平面的で明るい画面の作品を制作したようです。また、この頃には生命のフリーズなどを含む数十年前に描いた作品の再作成などにも取り組んでいたようです。と、そんな感じで名声も高まり安定したように思えたムンクですが、やがてナチスの時代が来ると退廃芸術と見なされたり祖国を占領されるなど暗い時代を迎えます。それでも戦争を割けるように生活し、とりわけ多くの自画像を残したようです。しかし1943年にナチスの爆撃で家の窓ガラスが吹き飛ばれると、その寒さから気管支炎を患い、戦争終結を前に亡くなってしまいました。ここにはそうした晩年の作品が並んでいました。
93 エドヴァルド・ムンク 「浜辺にいる二人の女」 ★こちらで観られます
こちらは初期の木版画を元に油彩で再制作したもので、浜辺に立つオレンジの髪に白いドレスの女性と、その傍らで座っている黒衣の女性を描いた作品です。ぱっと観ると黒衣の女性は死神かと思うように青ざめていて、白のドレスの女性と対照的な雰囲気です。周りの浜辺はオレンジ色で、水面も薄い水色となっているなど これまでの作品と比べるとかなり色彩も明るく感じられるかな。平坦でゴーギャンのような表現に思えました。
95 エドヴァルド・ムンク 「星月夜」 ★こちらで観られます
こちらはムンクの自宅から観た雪の積もった庭と夜空を描いた作品です。空には輝く星々があり、明るい色調で爽やかさと温かみを感じます。ここまで観てきた不安を感じる作風から一気に変わったように見えるかなw 画面の下にはムンクの横顔らしきものも描かれていますが、ノルウェーの劇作家の物語の登場人物に関連する姿と解釈する説もあるのだとか。 この展覧会で最も爽やかな作品だと思いますw
96 エドヴァルド・ムンク 「狂った視覚」
こちらは室内を描いた作品で、奥には胸に手を当てる女性らしき姿があります。しかし目を引くのは手前にあるモジャモジャした物体で、人の後頭部のようにも言えるかな。しかしこれは右目の破裂で見えなくなっていた視覚をそのまま表現したものらしく、色彩も荒々しく憤りのようなものが感じられました。
101 エドヴァルド・ムンク 「自画像、時計とベッドの間」 ★こちらで観られます
こちらは最晩年の自画像で、部屋の中で真正面を向いて立っている姿で表されています。周りには子供たちと呼んだ自作の絵が描かれ、手前にはベッド、左には針の無い時計が描かれています。このベッドと時計は死の象徴らしく、死を受け入れて覚悟していたのかも。ムンクの顔は真顔ですが、周りが明るい色彩なのでそれほど悲壮感は感じられませんでした。結構、最後は気の毒な境遇だと思いますが…。
ということで、「叫び」以外も充実した内容で、代表作や傑作を楽しむことが出来ました。ムンクはかなりの点数を残しているのでこれだけ観ても画業のほんの一部だと思いますが、これだけ凝縮されているのは貴重な機会だと思います。かなり満足度の高い展示ですので、美術ファンの方は是非どうぞ。今期オススメの展示です。
おまけ1:
今回のグッズショップは会計まで40分待ちとなっていました。ポケモンとのコラボグッズがあったりして大人気となっています。もしグッズを買いたい方は、会計待ちも結構並ぶことを考慮したスケジュールを組むことをオススメします。私は図録だけ欲しかったので、ロビー階のショップで購入しました。図録だけなら並ばずに買えるロビー階が良いと思います(ロビー階には図録1種類しかないですが)

おまけ2:
ロビー階にムンクの絵が動いて変化していく動画がありました。

ぐにゃぐにゃして溶け込む感じで、今回の展示の作品に変化していきます。

1分くらいで1周します。

前編はこちら

【展覧名】
ムンク展―共鳴する魂の叫び
【公式サイト】
https://munch2018.jp/
https://www.tobikan.jp/exhibition/2018_munch.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅
【会期】2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間20分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
「叫び」のある4章が一番混んでいましたが、後半の5章以降は前半に比べると比較的快適に観ることが出来たように思います。後半も代表作が目白押しとなっていましたので、引き続き章ごとに気に入った作品をご紹介していこうと思います。
<5章 接吻、吸血鬼、マドンナ>
5章は「叫び」と同様に「生命のフリーズ」の中核を占める「接吻」、「吸血鬼」、「マドンナ」などが並ぶコーナーです。これらのモティーフは繰り返し描かれ、後年まで多彩な構図や技法により様々なヴァリエーションを生んだようです。ここにはそうしたヴァリエーションも含めて展示されていました。
64 エドヴァルド・ムンク 「マドンナ」 ★こちらで観られます
黒い髪と真っ白な肌の裸婦らしき女性の肖像で、手は背景の中に溶けて腰から下も描かれていません。目を閉じて顎をげている顔は恍惚の表情にも見えて、聖女の名前を冠する割には性的な雰囲気が漂います。女性の周りには幾重にもオーラのように縞模様があり、ちょっと不穏な感じすらするかもw さらにヴァリエーションによっては右下に胎児らしき子がいたり、精子のようなものが枠を囲うなど生命の誕生を思わせるモチーフなどもありました。余談ですが、昔この作品を初めて観た時、目がぐるぐるになって表現されているのかと思いましたw ちゃんと観ると瞼ですね。今回の作品はその辺がよく分かりましたw
マドンナはこちらを合わせて4点ほどありました。いずれもリトグラフや石版画となります。また、「マドンナ」と「吸血鬼」が表裏一体となった石版なんかもあって目を引きました。
50 エドヴァルド・ムンク 「接吻」 ★こちらで観られます
こちらもいくつかのヴァリエーションがあるのですが、いずれも男女が抱き合って接吻を交わしている場面が描かれています。しかし2人の顔は一体化しているような感じで、女性の顔はのっぺらぼうのようになっているものもあります。性的というよりは情熱的な愛の光景のようで、2人だけの世界と言った雰囲気が漂っていました。
接吻のヴァリエーションは屋内だったり屋外だったり、裸だったりと6点ほどありました。技法も様々なのを見比べることができる面白い構成です。
57 エドヴァルド・ムンク 「森の吸血鬼」 ★こちらで観られます
こちらも4点ほどのヴァリエーションがあったのですが、いずれも頭を女性の胸元に垂れる男性と、それを抱きかかえて首筋に口を寄せる女性が描かれています。まるで女性の吸血鬼が血を吸っているような構図で、男を破滅させるファム・ファタールのイメージを表しているのかもしれません。しかし観ようによっては抱き合っているようにも見えて、このヴァージョンでは静かな雰囲気がありポーズとタイトル以外は穏やかな作品に思えました。
他のヴァージョンは版画2点と油彩1点で、さらに版木も2点ありました。版木を観ると女性の形の色の付け方が分かるかも
<6章 男と女-愛、嫉妬、別れ>
続いては男女の愛に関する主題のコーナーです。ムンクは様々な女性に惹かれたり付き合ったりしていたのですが、画家として十分な才能を発揮する為には孤独でなければならないと考え、生涯独身を貫いています。また、売春宿を舞台にした「緑の部屋」シリーズを手がけるなど、男女の情念を表した主題をよく描いていました。ここにはそうした作品が並んでいました。
67 エドヴァルド・ムンク 「別離」
こちらは浜辺に立って海に向かう金髪に白いドレスの女性の横向き姿と、木にもたれ掛かって右手で心臓あたりを押さえている男性が描かれた作品です。女性のドレスは浜辺と一体化するような感じで、顔は描かれず幻影のような感じに見えるかな。一方の男性は沈んだ表情となっていて、別れに心を痛めているのが伝わってきました。男性の下にある謎の植物や右手が赤々としているのが血みたいだし、何とも悲痛な印象の作品です。
79 エドヴァルド・ムンク 「生命のダンス」 ★こちらで観られます
こちらはムンクの代表作の1つで、浜辺に集まって社交ダンスを踊る群像を描いた大型の作品です。真ん中に赤い服の女性と踊る男性、左端に白い服の女性、右端に黒い服の女性、背後に数組の男女と月が浮かぶ海が広がっています。解説によると、白い服の女性は青春期の清らかさ、赤い服の女性は性愛や情熱的な恋人、黒い服の年配の女性は拒絶された愛や人生の終わりに近づいていること をそれぞれ表しているようです。いずれも象徴的で、月も神秘的となっていて全体的に幻想的な光景となっていました。 また、緑の野に映える色彩となっていて、特に白と赤の女性が鮮やかに見えたかな。 それにしても右の方で踊っている禿頭の男性の目が飛び出すようなギョロ目で、異様な雰囲気ですw この人も何か意味ありそうなんだけどなあw
71 エドヴァルド・ムンク 「嫉妬」
こちらは緑の縞模様の売春宿の部屋を描いた「緑の部屋」シリーズのうちの1枚で、左下に口を結んで嫉妬する男が描かれ、その奥の部屋の入口あたりで男女が抱き合っている様子が描かれています。この嫉妬する男と抱き合う男女のモチーフも何度か出てくる構図となっていて、4章にも「赤い蔦」という作品があります。また、同名のタイトルで奥さんに自由恋愛させて嫉妬のパワーで制作する作家を描いた作品なんかも以前観たことがあります。(2007年の展示) ここでは嫉妬する男の髪と髭や女性の髪が赤いのは罪を象徴するとのことで、人の情念の業を表しているようでした。ちなみにムンクも人妻と恋愛関係があったりしたそうで、自身も嫉妬に苛まれる経験をしていたようです。何だか人間のドロドロを煮詰めたような作品ですw
この近くにも同じ売春宿を描いた作品がありました。
74 エドヴァルド・ムンク 「マラーの死」 ★こちらで観られます
こちらは前編の記事でも紹介した「マラーの死」をテーマにしたもので、横たわっている裸体の男性と正面を向いて直立している裸婦が描かれています。この女性は恐らくマラーを刺殺したシャルロット・コルデーではないかと思われますが、血が滴る殺人現場みたいなところに突っ立っている様子が何とも不気味です。肌の色も暗くてちょっと亡霊みたいな…w 解説によると、ムンクはこの作品を描く前に、同郷の女性トゥラ・ラーセンに結婚を迫られたのですが、その際に破局し銃の暴発事件を起こしています。この絵はそれを暗示しているようでムンクがマラーを自分と同一視したのではないかと考えられているようです。ムンクの女性遍歴と結婚感はヤバイですね…w 中々衝撃的な作品でした。
他にも「灰」などの有名作もありました。
この辺で次の階に移るのですが、オスロのムンク美術館について紹介されていました。ムンクとその妹によって寄贈を受けた美術館で、ムンクの作品の半分以上となる2万6000点も所蔵しているようです。2020年にオープン予定の新しい美術館を作っているそうなので、「叫び」を日本で観られるのはこうした機会だからでしょうね。
<7章 肖像画>
続いては肖像画のコーナーです。ムンクは第5回ベルリン分離派展に出品したのを機に支援者や顧客を得たようで、家族の肖像の依頼なども受けていたようです。また、先述の発砲事件の後にアルコールへの依存を悪化させて妄想や幻聴が聞こえるようになると入院し、そこでお世話になったダニエル・ヤコブソン博士の肖像なども残してます。その後、回復してからも友人などの全身肖像を描いて「守護者」と呼んで大切にしたそうです。 ここにはそうした肖像画が並んでいました。
83 エドヴァルド・ムンク 「ダニエル・ヤコブソン」 ★こちらで観られます
こちらはアルコール依存の治療をしてくれた医師の等身大の肖像で、腰に両手を当てて立つ威厳ある姿で描かれています。背景は黄色く輝くような感じで、崇拝しているんじゃないかというくらい堂々たる雰囲気です。しかしムンクはこの医者に疑念も持っていたようで、左足のかかとの辺りが馬の蹄のようになっているのは、キリスト教の神学の伝統では悪魔に結び付けられるモチーフのようです。パッと観た感じでは光の加減に見えなくもないですが、確かに蹄のようになっているのが確認できます。ムンクの患者としての心情を反映したような、面白い解釈の作品でした。
80 エドヴァルド・ムンク 「フリードリヒ・ニーチェ」 ★こちらで観られます
こちらは等身大より一回り大きなニーチェの肖像です。これはフリードリヒ・ニーチェの妹から依頼されて写真を元に描いているそうで、やや横向きで眉間にシワを寄せる気難しそうな表情で描かれています。前編でも出てきた通りムンクはニーチェに傾倒していたのでニーチェの内面もよく知っていたんじゃないかな。背景は黄色と赤が縞模様のような空が広がっていて、「叫び」とよく似た表現となっていました。色彩も強く感じられる作品です。
この隣にはフリードリヒ・ニーチェの妹のエリーザベト・フェルスター=ニーチェの肖像もありました。
<8章 躍動する風景>
続いては風景画のコーナーです。ムンクはヤコブソンの診療所に入院中にノルウェーの勲章を授与され、翌年の1909年に個展を成功させて国立美術館に買い上げされるなど、祖国での評価が確固たるものとなると、放浪の旅をやめ祖国ノルウェーへと帰国しました。そして国家的なプロジェクトである大学の講堂壁画をはじめモニュメンタルな作品に手がけるようになり、その為の下絵なども残されています。また、以前のメランコリックな風景画とは対照的に偉大な自然と人間の知性を主題とするようになり、祖国の自然をダイナミックに描くようになったようです。一方で第一次世界大戦の頃には工業化する近代都市や労働者をモチーフにした作品も残し、力強く躍動感あふれる様子で表したようです。 ここにはそうしたこれまでとは異なる躍動する風景画が並んでいました。
87 エドヴァルド・ムンク 「黄色い丸太」
こちらは雪の積もる森の中に倒れた黄色い丸太を描いた作品で、大画面に極端な遠近法で描かれ飛び出すような力強い雰囲気となっています。解説によると色彩の配置が画面にもたらす調和と装飾性がセザンヌを思わせるとのことで、荒々しいタッチで塗りムラがあったりすることも相まって、確かに似た部分があるように思えました。
89 エドヴァルド・ムンク 「太陽」 ★こちらで観られます
こちらは大学の講堂の装飾画の為の作品(下絵?)で、山間に昇る太陽が光を放つ様子が描かれています。厚塗りされた光線が非常に力強く、強烈な明るさとなっていて、強烈すぎて不穏にすら思えますw ここまで観てきたメランコリックな作風とは違った感じも受けますが、この作品でも神秘的な雰囲気があって好みでした。
<9章 画家の晩年>
最後は晩年のコーナーです。前述の大学の講堂の壁画(現在のオスロ大学)が除幕した年に郊外に家を購入したムンクは、「子供たち」と呼んだ自らの作品と共に隠遁しつつ旺盛な制作を続けたようです。1930年に右目の血管が破裂して失明の危機を感じたようですが徐々に回復し、それまで以上に鮮やかな色彩と軽いタッチで平面的で明るい画面の作品を制作したようです。また、この頃には生命のフリーズなどを含む数十年前に描いた作品の再作成などにも取り組んでいたようです。と、そんな感じで名声も高まり安定したように思えたムンクですが、やがてナチスの時代が来ると退廃芸術と見なされたり祖国を占領されるなど暗い時代を迎えます。それでも戦争を割けるように生活し、とりわけ多くの自画像を残したようです。しかし1943年にナチスの爆撃で家の窓ガラスが吹き飛ばれると、その寒さから気管支炎を患い、戦争終結を前に亡くなってしまいました。ここにはそうした晩年の作品が並んでいました。
93 エドヴァルド・ムンク 「浜辺にいる二人の女」 ★こちらで観られます
こちらは初期の木版画を元に油彩で再制作したもので、浜辺に立つオレンジの髪に白いドレスの女性と、その傍らで座っている黒衣の女性を描いた作品です。ぱっと観ると黒衣の女性は死神かと思うように青ざめていて、白のドレスの女性と対照的な雰囲気です。周りの浜辺はオレンジ色で、水面も薄い水色となっているなど これまでの作品と比べるとかなり色彩も明るく感じられるかな。平坦でゴーギャンのような表現に思えました。
95 エドヴァルド・ムンク 「星月夜」 ★こちらで観られます
こちらはムンクの自宅から観た雪の積もった庭と夜空を描いた作品です。空には輝く星々があり、明るい色調で爽やかさと温かみを感じます。ここまで観てきた不安を感じる作風から一気に変わったように見えるかなw 画面の下にはムンクの横顔らしきものも描かれていますが、ノルウェーの劇作家の物語の登場人物に関連する姿と解釈する説もあるのだとか。 この展覧会で最も爽やかな作品だと思いますw
96 エドヴァルド・ムンク 「狂った視覚」
こちらは室内を描いた作品で、奥には胸に手を当てる女性らしき姿があります。しかし目を引くのは手前にあるモジャモジャした物体で、人の後頭部のようにも言えるかな。しかしこれは右目の破裂で見えなくなっていた視覚をそのまま表現したものらしく、色彩も荒々しく憤りのようなものが感じられました。
101 エドヴァルド・ムンク 「自画像、時計とベッドの間」 ★こちらで観られます
こちらは最晩年の自画像で、部屋の中で真正面を向いて立っている姿で表されています。周りには子供たちと呼んだ自作の絵が描かれ、手前にはベッド、左には針の無い時計が描かれています。このベッドと時計は死の象徴らしく、死を受け入れて覚悟していたのかも。ムンクの顔は真顔ですが、周りが明るい色彩なのでそれほど悲壮感は感じられませんでした。結構、最後は気の毒な境遇だと思いますが…。
ということで、「叫び」以外も充実した内容で、代表作や傑作を楽しむことが出来ました。ムンクはかなりの点数を残しているのでこれだけ観ても画業のほんの一部だと思いますが、これだけ凝縮されているのは貴重な機会だと思います。かなり満足度の高い展示ですので、美術ファンの方は是非どうぞ。今期オススメの展示です。
おまけ1:
今回のグッズショップは会計まで40分待ちとなっていました。ポケモンとのコラボグッズがあったりして大人気となっています。もしグッズを買いたい方は、会計待ちも結構並ぶことを考慮したスケジュールを組むことをオススメします。私は図録だけ欲しかったので、ロビー階のショップで購入しました。図録だけなら並ばずに買えるロビー階が良いと思います(ロビー階には図録1種類しかないですが)

おまけ2:
ロビー階にムンクの絵が動いて変化していく動画がありました。

ぐにゃぐにゃして溶け込む感じで、今回の展示の作品に変化していきます。

1分くらいで1周します。

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Author:21世紀のxxx者
多分、年に70~100回くらい美術館に行ってると思うのでブログにしました。写真も趣味なのでアップしていきます。
関東の方には休日のガイドやデートスポット探し、関東以外の方には東京観光のサイトとしてご覧頂ければと思います。
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