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うるしのかたち展 2018 【東京藝術大学大学美術館】

今日も写真多めです。前回ご紹介した東博に行く前に東京藝術大学大学美術館でいくつか展示を観てきました。まずは陳列館の「うるしのかたち展 2018」をご紹介しようと思います。こちらの展示は撮影可能となっていましたので、写真を使って参ります。

DSC07248.jpg

【展覧名】
 うるしのかたち展 2018

【公式サイト】
 https://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2018/forms_of_urushi_2018/forms_of_urushi_2018_ja.htm

【会場】東京藝術大学大学美術館 陳列館1、2階
【最寄】上野駅

【会期】2018年11月6日(火)~11月18日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
結構多くのお客さんで賑わっていましたが、概ね自分のペースで観ることができました。

さて、この展示は東京藝術大学(旧 東京美術学校)の開校当初からある漆芸研究室が2007年より行っている研究成果を発表する展示です。漆芸というと蒔絵の手箱とかお盆などをイメージしがちですが、この展示は伝統を継承する一方で 予想を遥かに越えた形態の品々が並ぶ現代的な内容となっています。それほど点数がなかったので充実度3にしていますが濃密な展示で、冒頭に書いたように撮影可能となっていましたので、気に入った作品をいくつか写真を使ってご紹介していこうと思います。

大西長利 「木の葉の記憶」
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こちらは東京藝術大学の名誉教授による作品。複雑な曲線が柔らかく、非常に艷やかな漆が黒光りして反射していました。どの角度から観ても優美な形状が素晴らしい作品です。

増村紀一郎 「乾漆葉盤 ゼラニウム」
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こちらも東京藝術大学の名誉教授にして人間国宝による作品。確かにゼラニウムの葉っぱを思わせる形が面白い。朱色が色鮮やかで、形と共にスポーツカーを思わせるような先進性と流麗な雰囲気があるように思えました。

小椋範彦 「割貝蒔絵膳 野花菖蒲」
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こちらは伝統的な題材である菖蒲を螺鈿で表した作品。単に伝統を受け継ぐだけでなく、色の配置などに現代的なセンスを感じました。可憐で格調高い雰囲気です。

青木宏憧 「守箱 海月」
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まさかのクラゲ!w モチーフに驚かされますが、模様など細部まで高い技術が使われていて、造形自体も近未来的で面白い作品でした。

奥窪聖美 「乾漆蒔絵赤抜盤 花筏」
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こちらは流水紋かな? 渦巻く様子自体も花のように見えます。リズミカルで金と黒の取り合わせが蒔絵ならではの雅な雰囲気となっていました。

佐々木岳人 「Bipolarity」
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まるで革製のバッグみたいなw 他の作品に比べると反射を抑えているのが革のような質感が出ているように思えます。ジッパー下げたら中が開くのか気になりますw

石榑祐奈 「いぬ」
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マスコット的な可愛らしい犬の像! って、これ漆なの?と驚き。何か訴えるような目をしているように観えました。

許琦 「Life」
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何処と無く巻貝を思わせるフォルムが美しい逸品。この方は中国でも漆芸を学んでいたようで、深めの赤の色彩感覚が洗練されていて好みでした。

橋本遙 「蒔絵螺鈿箔濃」
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真っ黒な骸骨に螺鈿の花という現代的な作品で、笑っている猿のようにも見えるw 蒔絵という伝統的な工芸なのにシニカルな雰囲気が面白い。

十時嵩 「昇華」
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こちらもフォルムと色合いが美しい作品。美しさの本質が凝縮されてるように思えます。

大崎風実 「雨の日の桜並木、タクシーの中から」
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こちらはタイトルから察するに桜並木でしょうか。所々にある線が流れていく景色や雨を思わせます。形も含めて軽やかな雰囲気が好み。

小田伊織 「海の空船」
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こちらも漆芸作品とは思えないほど自由さを感じる作品。シュールさもありつつ何処と無く懐かしいような。色の取り合わせも海や空を思わせて静かな雰囲気に思えました。

中村早希 「散歩道」
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まるでネガポジ反転した写真のような漆芸による絵画的作品。鬱蒼とした森の小道に木漏れ日が降り注ぐ様子が目の前に広がるような感覚になりました。


ということで、非常に自由な発想と高い技術を堪能することができました。この記事を書いている時点で既に最終日となってしまいましたが、無料で観られる上に写真まで撮れるので、ムンクやフェルメールを観に行く予定のある方は少し足を伸ばしてこの展示をルートに入れてみるのもよろしいのではないかと思います。

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