関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

退任記念 深井隆展 ― 7つの物語 ― 【東京藝術大学大学美術館】

前回ご紹介した展示の後、同じ東京藝術大学大学美術館で同時期に開催されていた「退任記念 深井隆展 ― 7つの物語 ―」という展示も観てきました。この展示は既に終了していますが、撮影可能となっていたので写真を使ってご紹介しておこうと思います。

DSC06974.jpg

【展覧名】
 退任記念 深井隆展 ― 7つの物語 ―

【公式サイト】
 https://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2018/fukai/fukai_ja.htm

【会場】東京藝術大学大学美術館 本館 展示室3、4
【最寄】上野駅

【会期】2018年11月1日(木)~11月11日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間30分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_③_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
最終日ということもあって、結構お客さんはいましたが作品自体が大きいので快適に鑑賞することができました。

さて、今回は東京藝術大学の美術学部彫刻家で1984年から教鞭を執ってきた深井隆 教授の退任を記念した個展で、7つの部屋に分けて代表作品を展示するという内容となっています。深井隆 氏は椅子・翼・馬をモチーフにした幻想的な作風のようで、現代を代表する彫刻家であると共に多くの作家を排出した教育者として2013年には紫綬褒章も授与されています。特に章分けや解説は無かったのですが、撮影可能となっていましたので簡単な感想と共に振り返ってみたいと思います。

深井隆 「逃れゆく思念 -森羅-」
DSC07074_20181119230339f07.jpg
金の翼のついた椅子に黄金の林檎が転がっている作品。モチーフの選び方の為か神話的な光景に観えます。素材感を出している部分もあって木の持つ生命感も感じられるかな。

深井隆 「月の庭 -時の降る庭-」
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こちらは部屋全体に配置された木彫と共に馬が逆さになってるのが超現実的な雰囲気です。なぜ胸から前だけ質感が違うのだろう?とか、色々不思議な点もありタイトルと共に詩的な印象を受けました。

深井隆 「逃れゆく思念 -海-」
DSC07083.jpg
こちらは羽の付いた椅子の周りに無数の羽が置かれた作品。部屋の空間自体が作品のようになっていて、世界観が広がるような展示となっています。タイトルは海とのことで、羽が打ち寄せる波のように観えました。

深井隆 「月の庭 -黒い月-」
DSC07093.jpg
こちらも馬をモチーフにした作品。波紋のような凹凸もあるので静かな水面の中を馬が歩いているように観えましたが、実際の意図は分かりません。どこか瞑想的な雰囲気を感じます。

深井隆 「スケッチ -うさぎ-」「森羅 -時-」「栖A」
DSC07096.jpg
こちらはミニチュアサイズの作品。習作なのかな?と思いましたがこれも詳細は分からず。このウサギ、どこかで見覚えがあるんですよね…。

深井隆 「光と風」
DSC07100.jpg
こちらは唯一展示されていた絵画作品。絵画作品も静かな色彩が印象的です。

深井隆 「羽衣」
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こちらは高さ4~5mくらいの高さがあった作品。見上げるようで、どこか神々しく観えました。十字架のように見えるからかな?

深井隆 「泉」
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こちらも金の羽をモチーフにしたもの。シュールさもありますが、どちらかというと気品や優美さのほうが強く感じられました。

深井隆 「月の庭 -星が降りた日-」
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今回、最も広い部屋に展示されていたのが こちらの足の長い馬と台座から成る作品。会場内のライティングも含めて夢の中の光景のような空間が広がっていました。具象的でありながら形而上学的な感じがするんですよね…。

深井隆 「王と王妃」
DSC07128_20181119230526924.jpg
こちらは冒頭の作品に似た感じ。金が王なのかな? 何となく椅子が人の形に観えました。

深井隆 「月の庭 -旅-」
DSC07137.jpg
最後にこちらの作品。ちょっとダリの象を思い起こしましたが、部屋自体がシュールな光景となっていました。タイトルのようにどこかへ旅する一団でしょうか。羽の生えた馬もいて、宙を歩く光景を想像しました。


ということで、彫刻単体だけでなく空間そのものを作品としていて、幻想世界に入り込むような面白さのある展示でした。どこか懐かしいような奇妙なような感じが好みで、予想以上に楽しめました。もう終わってしまいましたが、退任された後もまた作品を観られる機会があったら是非 足を運びたいと思える作風でした。

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