関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

もしかする未来 工学×デザイン 【国立新美術館】

今日は写真多めです。日付が変わって昨日となりましたが、六本木の国立新美術館で「東京大学生産技術研究所70周年記念企画展 もしかする未来 工学×デザイン」を観てきました。この展示は撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

DSC08347.jpg

【展覧名】
 東京大学生産技術研究所70周年記念企画展
 もしかする未来 工学×デザイン

【公式サイト】
 https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/event/moshikasuru/
 http://www.nact.jp/other_exhibition/u-tokyo-iis2018.html

【会場】国立新美術館 展示室3B
【最寄】乃木坂駅・六本木駅

【会期】2018年12月1日(土)~12月9日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
結構多くの人で賑わっていて、場所によっては人だかりが出来ていましたが概ね自分のペースで観ることが出来ました。

さて、この展示はタイトルの通り東京大学生産技術研究所の開設70周年を記念したもので、東京大学生産技術研究所(以下、東大生研)の研究成果を分かりやすく伝える内容となっています。元々、東大生研はこの国立新美術館の建っている場所にあった時代もあるということで、ゆかりの地での開催と言えそうです。展覧会は4章構成となっていましたので、写真を使ってご紹介して参ります。


<01 PLACE もしかする未来がうまれる場所>
まずは東京・駒場が拠点の東京大学生産技術研究所の研究所そのものを紹介するコーナーです。

こちらは写真家のGottingham氏による東大生研の写真シリーズ。
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中々個性的な研究所の様子が並びます。

こちらはそのうちの1枚。
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研究所というと実験器具などが沢山ありそうなイメージですが、こちらの研究室はIT企業みたいなスッキリしたイメージ。勿論、研究内容で色々あるようで、それぞれの部屋で異なる印象を受けました。


<02 PLATFORM もしかする未来のつくりかた>
続いてこちらは価値創造デザインの仕組みなどを紹介していました。

こちらは東大生研のS棟(1/30スケール)の模型
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こちらは現在の価値創造デザインの活動拠点となっている建物の模型のようです。駒場にあるのかな? あの辺は東大の施設だらけでどれだか分かりませんがw
 
東大生研のラボの一部が出張してきていました。
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こちらもカジュアルな印象を受けるかな。こういう場所で高度な研究が行われているんですね。


<03 PROTOTYPE もしかする未来の原型>
続いては今回の展示のメインとなる未来的なデザインが並ぶコーナーです。

こちらは「Cell Figure」という人型の作品。
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元々は同じ形で、コラーゲンのゲルと細胞で出来ているそうですが、細胞の働きでこのように形に違いが出てくるのだとか。ちょっとホムンクルスみたいなイメージで妖しげでワクワクしますw

こちらは「Penta:コンセプトモデル(1/2スケール)」 未来の住宅のプロトタイプです。
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ここで注目は骨組が集まっているジョイント部分で、これは3Dプリントして作ったものです。パーツを作れると自分で家を建てることも出来るようになるのだとか。アレンジも自由にできるようで、建築にも新時代が来そうな予感。

こちらは「Elastic Surface」 日本語にしたら伸縮自在の表面ってところでしょうか。実際に触ることができます。
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こちらも3Dプリンタで作られていて、柔らかく弾力のある触り心地となっています。3Dプリンタなら複雑な造りも簡単に実現できるのも未来的ですね。

こちらは「十亀折(そがめおり)の一体成型」というもので、これも3Dプリンタで作っています。
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3Dプリンタではヒンジを使わないでも一体で成型できるそうで、これは組み立てを一切していないそうです。まるで蛇腹のような感じ。

十亀折を圧縮するとこんな感じ。
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綺麗に収まって場所を取りません。宇宙ステーション建設などでの使用を検討されているとのことで、応用範囲も広そう。

こちらは「Al-dente」という3Dプリンタで作った人の顔のような形のオブジェ。
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エッシャーの絵にこんなのあったな…w 驚くのはこのスライス状のはすべて螺旋のようになっていて、特につなぎ目とかは無い点です。

顔のオブジェを広げようとすると、伸びるというよりは曲がります。
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これは3Dプリンタじゃないとできないような複雑な構造ですね。3Dプリンタは単に今までのものを再現するだけでなく、専用のデザインも生み出せる革命的な機械と言えそう。

こちらは「さまざまな握り心地のグリップ」
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正直、素材感が同じなので大同小異な気はしますが、メッシュ状と面になっているものでは明らかに握り心地が違いました。デザインによって触り心地にも影響が出るんですね。

こちらは「Ready to Crawl」という3Dプリンタの特性を用いた歩くロボットのシリーズ。
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虫みたいでちょっとキモいw しかし虫ってかなり合理的な造形なのでロボットに応用できそうですね。

動く様子がこちら。

予想以上に生物っぽい動きで一層キモいw センサーに反応して動くようになっていました。

こちらはトカゲみたいな形。これはリモコンが付いていました。

これも生きてるかのような有機的な動きに見えます。 他にダイオウグソクムシみたいなのもありましたw

こちらはタイトルを忘れましたが、同様に伸縮しているように見える3Dプリンタによるプロダクト。

これも見事で、もはや現代アートそのものと言った美しさです。これはインテリアにも活用できそう。

こちらは「Rami」と「miniRami」という競技用の義足。miniは子供用です。
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パラリンピックで観た記憶があります。これも3Dプリンタならではの構造で出来ているようです。

むちゃくちゃ速く走れる様子を映像でも紹介していました。
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動物の足のような形をしていて地面を蹴る反発を上手いこと生かしているように見えました。機能を極めると見た目も美しくなる不思議。

続いては打って変わって「浸水対応型拠点建築物」という水害に備える建築案。
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下のイメージは堤防の内側が水に使ってますが、この建物は水に浸からずライフラインの役割を担うようです。

模型もありました。一段高くなってるような構造です。
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水害が起きないようにダムや遊水地といった設備を作ったりしていますが、近年にも実際に決壊していますからね… あまり活躍する機会が来てほしくないけど、備えとして心強いデザインです。

こちらは「チタニウムスツール」 チタン製の椅子です。
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チタンは軽くて錆びにくくて丈夫 という加工品には非常に適した金属ですが、高価なイメージです。それは今の精錬の技術だと手間がかかるためのようですが、アルミも昔は同じような境遇だったことを考えると いずれは覇権を握る金属かもしれません。

こちらはメッシュ状のチタニウムスツール
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固くて丈夫だから板状より少ない材料で作れるこちらのほうが安上がりかも?? 中々カッコいいデザインだし欲しいw チタンが身近になるような研究に期待したいですね。

続いてこちらは映像作品。「幸せの四つ葉のクローバーを探すドローン」です。
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四つ葉のクローバーは0.001%しか無いそうですが、このドローンは必ず見つけてくれるそうです。機械やAIは形状の認識能力は人間の比では無いですからね。夢があるような夢をぶち壊すような発想で、可愛さとシニカルさがあって面白いw


<04 ARCHIVE もしかする未来の足跡>
最後の章はこれまでの東大生研の研究を振り返る内容でした。我々の現在は東大生研が過去に作った未来だったのかも。

こちらはロケットについての紹介。東大生研は日本のロケット研究の発祥の組織なのだとか。
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科博などでもペンシルロケットが展示されていたのを思い出しました。地上の星でも聞こえて来そうな壮大なプロジェクトです。

何やら未来的な雰囲気の車もありました。
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東大生研は車があまり普及していないころから自動車を研究していたようです。自動車だけでなく信号のタイミングで渋滞を軽減することなども東大生研の成果とのことで、我々も暮らしの中で確実にお世話になっていますね。鉄道好きとしてはこうした車の研究が「ワイドビューしなの」の車体にも活かされているという話に興味を持ちましたw

こちらは海中観測に使う品々。
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過酷な環境を探査するのが大変なのは想像に難くないですね。海底を知ることで地球そのものや生体も知ることが出来るので、かなり重要な研究だと思われます。


ということで、東大生研の凄さと新しい技術の面白さを楽しむことが出来ました。SF的なワクワク感があるので、ギークな人には特に楽しいと思います。この記事を書いている時点で最終日なので、気になる方はすぐにでもどうぞ。
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