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2018年の振り返り

今年も残す所あと1日となりましたので、毎年恒例の年間の展覧会の振り返りで終わりにしようと思います。今年も恐らく150~200くらいの展示を観てきましたが、特に気に入った展示をベスト10をご紹介しようと思います。

参考記事:
 2017年の振り返り
 2016年はブログ休止中
 2015年はブログ休止中
 2014年の振り返り
 2013年の振り返り
 2012年の振り返り
 2011年の振り返り
 2010年の振り返り
 2009年の振り返り

今年もカウントダウンではなく1位から行きます。傾向としては
 ・個展が好きで、テーマ展は相対的に順位が下がる
 ・過去に似た展示を観たことがあるものも順位は下がる
 ・観てしばらく経ってからもすぐに思い出せるものは順位を上げて評価を変えている
と言った感じです。

1位:ムンク展―共鳴する魂の叫び (東京都美術館)
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今年は何だかんだでこの展示だと思います。やはり日本で「叫び」を観られたのは特別なことで、この先もこんなことがあるのでしょうか…?? それ以外の代表作も目白押しで素晴らしい展示でした。

2位:ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力 (東京都庭園美術館)
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私の今年の一押しはこの展示でした。旧朝香宮邸とプリミティブな椅子のコラボが絶妙で、その宗教観と共に楽しめました。埼玉県立近代美術館で2019年4月6日(土)~5月19日(日)に巡回予定です。

3位:長谷川利行展 七色の東京 (府中市美術館)
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強烈な個性を持った画家の体系的な展示で非常に満足できた内容でした。自由奔放でどんな流派にも属さないような魅力ある画家です。

4位:人間・髙山辰雄展――森羅万象への道 (世田谷美術館)
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深い精神性を感じさせる画風の髙山辰雄の大作が並ぶ展示で、名作「食べる」をはじめとして静けさの中に強い生命力を感じる作品ばかりでした。

5位:くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質 (東京ステーションギャラリー)
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日本を代表する建築家である隈研吾 氏の過去の作品やその設計思想などを分かりやすく紹介していて楽しめました。身近にも隈研吾 氏の建築があるので観るたびにこの展示を思い出します。


6位:京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ (東京国立博物館 平成館)
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十大弟子と六観音菩薩像がずらりと並ぶ光景は圧巻で、慶派の素晴らしさを再認識できる機会となっていました。今年は仏像の展示も充実していましたが、これが特に印象に残りました。

7位:ミケランジェロと理想の身体 (国立西洋美術館)
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ミケランジェロの彫像作品は2点でしたが、それとラオコーン像の模作だけでも十分にランキング入りするくらいのインパクトがありました。やはりミケランジェロの彫刻は断トツですね。ラオコーンも様々な所に影響を与えているので、今後の美術鑑賞に役立ちそうです。

8位:フェルメール展 (上野の森美術館)
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今年、ムンクと話題を二分したのはこの展示だったと思います。35点しか現存していないフェルメール作品を9点(1点は入れ替え)も観られるなんて驚きの展示です。上位にしなかったのは割と最近見た覚えがある作品が多かったからですw

9位:民家の画家 向井潤吉 人物交流記 (世田谷美術館)
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建物好きで美術好きの私としては風情溢れる藁葺き屋根を描き続けたこの画家の展示は非常に刺さりました。世田谷美術館の分館にアトリエ館もあるらしいので、いずれ訪れてみたい画家です。

10位:フィリップス・コレクション (三菱一号館美術館)
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まさに巨匠だらけの驚異的なコレクションで、よく絵の面白さを知っている人が集めたのだろうなというのが伝わってくる内容でした。今年一番のテーマ展示はこちらだったと思います。


次点:
以下はベスト10に入れようか迷った展示。こちらも今回は大型展が中心です。

 田根 剛|未来の記憶 Archaeology of the Future ─ Digging & Building (東京オペラシティアートギャラリー)
 ピエール・ボナール展 (国立新美術館)
 没後50年 藤田嗣治展 (東京都美術館)
 ルーベンス展―バロックの誕生 (国立西洋美術館)
 荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋 (国立新美術館)
 文豪・泉鏡花×球体関節人形 ~迷宮、神隠し、魔界の女~ (弥生美術館)
 ルドン―秘密の花園 (三菱一号館美術館)
 浮世絵モダーン 深水の美人! 巴水の風景! そして ・・・(町田市立国際版画美術館)
 生誕150年 横山大観展 (東京国立近代美術館)

 
奥さんのベスト5:
今年も一緒に展示を観てきた奥さんにも意見を聞いてみました。今年は心象的な作品が集まる展示を評価しているようです。

 1位:人間・髙山辰雄展――森羅万象への道 (世田谷美術館)
 2位:ムンク展―共鳴する魂の叫び (東京都美術館)
 3位:生誕110年 東山魁夷展 (国立新美術館)
 4位:ヌード NUDE -英国テート・コレクションより (横浜美術館)
 5位:「映画を塗る仕事」展 (三鷹の森ジブリ美術館) ※常設とミニ映画も含めてとのことです


ということで、今年は近場で済ませていたこともあって例年に増してミーハー寄りのランキングになった気がしますw 特に秋から年末にかけての怒涛のラッシュは美術ファンのみならず多くの人が楽しまれたと思います。ムンク展やフェルメール展などは2019年の初頭までは開催されているので、まだ観ていないけど気になるという方はお早めに是非どうぞ。
来年もまた面白そうな展示が沢山ありそうなので、出来る限り世間にフィードバックしていこうと思います。また来年もよろしくお願い致します。良いお年を。
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