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FACE展 2019 損保ジャパン日本興亜美術賞展 【東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館】

今日も写真多めです。前回ご紹介した展示を観た1週間後に、再び東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館を訪れて「FACE展 2019 損保ジャパン日本興亜美術賞展」を観てきました。この展示も撮影可能となっていましたので写真を使ってご紹介していこうと思います。

DSC02570.jpg

【展覧名】
 FACE展 2019 損保ジャパン日本興亜美術賞展

【公式サイト】
 https://www.sjnk-museum.org/program/current/5767.html

【会場】東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
【最寄】新宿駅

【会期】2019年2月23日(土)~3月30日(土)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 1時間00分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_④_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_3_④_5_満足

【感想】
お客さんは結構いましたが、快適に鑑賞することができました。

さて、前回の記事でここ数年のFace展受賞者の展覧会をご紹介しましたが、この展示は2019年のFace展の入選者の作品が並んでいます。新進作家の公募展として誕生し、7回目の今年は870名にものぼる新進作家から応募があったそうで、入選したのは71点(うち受賞9点)という狭き門となっていたようです。この展示も撮影可能でしたので、気に入った作品をいくつか挙げていこうと思います。(特にキャプションなどは無いので私のテキトーな感想のみですがw)


小田瀧秀樹 「虚空の徒花」
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こちらは審査員特別賞の作品。白黒の濃淡で滲みや筆跡を残しているのは日本画に通じるものを感じます。大胆な構図と勢いやリズムを感じさせる描写が見事でした。

桶本理麗 「滝」
DSC02491.jpg
こちらも審査員特別賞の作品。黒が多い画面なのに、それが却って明るく感じる色彩感覚で神秘的な光景です。華やかで優美な雰囲気があるかな。左端に人がいるもの不思議で夢の中のように思えました。

庄司朝美 「18.10.23」
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こちらが今年のグランプリ。むちゃくちゃ怖いですw 左の人の目から裸婦に何かが発射されているのは視線でしょうか。半獣人みたいな人もいるし、物語性があるように思えました。

奥田文子 「untitled」
DSC02508.jpg
こちらは優秀賞。明暗が強すぎてハレーションを起こしているような画面が面白い。よーく観ると、非常に小さい人らしき姿が2人ほど見えて、ちょっとシュールさも感じました。

寺野葉 「SNS」
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服と布の境目が曖昧だったり画面中にキャラメルコーンが転がっていたりスズメがあちこちにいたり…謎が多い絵ですが、独特の色彩と平面的な構成が面白く感じました。タイトルや左下で床と一体化しているスマフォなんかから察するにSNSの雑然さや情報過多を表しているのかな?なんて想像しながら観ていました。

内山吉隆 「いつもとは違う」
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空間が歪んでいてちょっと怖いw 色は明るめなのにムンクの叫びの如く不安を駆り立てられました。タイトルを観て納得。

高見基秀 「対岸で燃える家」
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これも観ていて不安を覚えましたw 超然とした雰囲気の家が緑の炎で燃えている… シュールさと内面的なものを感じました。

宮山香和 「白昼の内側」
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精密な描写と白黒のコントラストが美しい作品。水平垂直が多く幾何学的なリズムもあるかな。窓枠の文様や爽やかな色彩が軽やかに感じられました。

内山総一郎 「House in the weed」
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観た所 古い民家のようですが、黄色い植物が原始的な雰囲気を醸し出していて力強く思えます。まるでジャングルの中のようなw 家より周りに視点が行ってしまいましたが勢いがありました。

木俣創志 「木漏れ日」
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光がにじみ出ているような表現が面白い作品。竹林の空気感や湿気まで感じられるようでした。

柳澤学海 「associate(18-11)」
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こちらは麻布などを使った抽象作品。点や模様が整然と並ぶ様子が幾何学的な美しさになっていました。やや硬い印象も受けたので配置や色がもうちょっと変化があったら一層面白くなりそう。

黒田恭章 「朝を待つ」
DSC02560.jpg
こちらも織物を使った幾何学模様の抽象作品。斜めの線がアクセントになっていて空間が広がるような印象を受けました。かなり好みで、人気投票をこれにしようか迷いましたw

先程の作品のアップ
DSC02562.jpg
布なのでかなり丹念にパターンを作っているのが分かります。

安藤恵 「Invisible Dance」
DSC02567.jpg
今回の展示では鑑賞者が人気投票に1票投じることができるのですが、私はこちらに入れました。白を背景に明るく自由奔放で色彩が飛び跳ねるような躍動感があります。理屈抜きに面白い作品でした。


ということで、流石は入選作だけあって驚くような作品がありました。この中から有名画家になる方も出てくるんじゃないかな。毎年様々な個性に出会えるので、来年以降も観ていきたい公募展です。

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