クリムト展 ウィーンと日本 1900 (感想前編)【東京都美術館】
GWの祝日に、上野の東京都美術館で「クリムト展 ウィーンと日本 1900」を観てきました。非常に見どころが多くメモも多めに取ってきましたので、前編・後編に分けてご紹介していこうと思います。

【展覧名】
クリムト展 ウィーンと日本 1900
【公式サイト】
https://klimt2019.jp/
https://www.tobikan.jp/exhibition/2019_klimt.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅
【会期】2019年4月23日(火)~7月10日(水)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
館内はかなり混んでiいてあちこち人だかりができていましたが、入場制限などはまだありませんでした。会期末になると混んでくると思いますので、公式ツイッター等でお出かけの前にチェックすることをおすすめします。
参考リンク:クリムト展@東京都美術館【公式】
さて、この展示は日本でも非常に人気の高い19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト(1862-1918)の全貌を紹介する内容で、初期作品を含め日本では過去最多となる25点以上の油彩が並ぶ貴重な機会となっています。今年はクリムトの没後100年、日本とオーストリアの友好150年という節目でもあり、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館の監修によるこれまで無かったような豪華さです。その中には特に名高い黄金様式の時代の作品もあるので、今季最も注目の展示と言えそうです。展覧会は8章構成でテーマごとに並んでいましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
参考記事:同時期に開催の展示
クリムト展 ウィーンと日本 1900 感想前編(東京都美術館)
クリムト展 ウィーンと日本 1900 感想後編(東京都美術館)
ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 感想前編(国立新美術館)
ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道 感想後編(国立新美術館)
世紀末ウィーンのグラフィック-デザインそして生活の刷新にむけて 感想前編(目黒区美術館)
世紀末ウィーンのグラフィック-デザインそして生活の刷新にむけて 感想後編(目黒区美術館)
参考記事:過去の展示
ウィーン・ミュージアム所蔵 クリムト、シーレ ウィーン世紀末展 (日本橋タカシマヤ)
クリムト 黄金の騎士をめぐる物語 感想前編(宇都宮美術館)
クリムト 黄金の騎士をめぐる物語 感想後編(宇都宮美術館)
<Chapter 1. クリムトとその家族>
まずは家族関係のコーナーです。グスタフ・クリムト(以降、クリムトと記載するのはグスタフのことです)は1862年にウィーン郊外の金工師の7人兄弟の長男として生まれました。14歳になるとウィーン工芸美術学校で素描や絵画を学び、そこでフランツ・マッチュと出会います。また、弟のエルンストとゲオルグも同じ学校で学び、それぞれ画家と彫金師の道を進みました。クリムトの初期はマッチュや2人の弟と制作していたようです。しかし30歳を迎え生活も安定した1892年には7月に父親、12月にエルンストを相次いで亡くし、姉と母は鬱病になるなど苦難の時期となったようです。ここにはそうした家族との関係性を示す作品が並んでいました。
1 モーリッツ・ネーア 「猫を抱くグスタフ・クリムト、ヨーゼフシュテッター通り21番地のアトリエ前にて」
こちらは猫を抱いているクリムトを撮った写真です。髪の毛が薄くてハゲ気味で、ちょっと頑固そうにも見えますが、猫を大事そうに抱えているので怖い感じではないかな。近くには若い頃の写真もあって、クリムトは母がオペラ歌手を目指していたこともあって音楽的な感性に育まれたことなども紹介されていました。また、クリムト自身は話すのも書くのも得意では無かったようで、自分を知るなら絵を注意深く観て欲しいという言葉も残しているようでした。
この近くには弟やマッチュの写真、マッチュによるクリムトの姉と妹の肖像なんかもありました。姉妹は2人とも生涯未婚でクリムトと暮らしたそうです。
7 グスタフ・クリムト 「ヘレーネ・クリムトの肖像」 ★こちらで観られます
こちらは白いドレスを着たおかっぱ頭の少女の横向きの肖像です。背景は淡い黄色で、白いドレスが溶け込むような感じになるため、その分 頭部が非常に目を引きます。この少女は亡くなった弟エルンストの娘らしく、クリムトはこの子の後見人となっています。解説によると、この絵を描いた前の歳にはウィーン分離派を結成していた頃で、ベルギーの象徴主義の画家フェルナン・クノップフからの影響があるとのことです。少女は6歳とのことですが、やや疲れていて大人びた雰囲気がありました。
この近くには彫金師となった弟ゲオルク・クリムトとグスタフ・クリムトによる「踊り子」という共作もありました。ゲオルグは兄のグスタフから影響を受けたらしく、華麗な女性像です。装飾的でこれもかなり良い作品でした。
<Chapter 2. 修業時代と劇場装飾>
続いては初期の修行時代のコーナーです。クリムトはウィーン工芸美術学校で人体デッサンや古典美術の研究など、基礎的な教育を受けました。当時のウィーンは壮麗でアカデミックな画風のハンス・マカルトが活躍し、画壇でも彼が指導的立場だったこともあってクリムトの初期作品は彼の様式に影響を受けているようです。また、クリムトは在学中から弟エルンストとマッチュと協力して注文制作をこなすようになり、1883年からは「芸術家カンパニー」を協同経営してオーストリア=ハンガリー帝国の地方都市で劇場装飾を次々を制作していきました。そしてハンス・マカルトが亡くなると、彼の手がけていたブルク劇場の天上画やウィーン美術史美術館の壁画制作など大事な仕事がカンパニーに委ねられ、名声を高めました。しかし1892年にエルンストが亡くなったことで終わりを告げ、マッチュは宮廷の人気画家、クリムトは新しい芸術を模索することになります。ここにはそうした時代の作品が並んでいました。
10 グスタフ・クリムト 「レース襟をつけた少女の肖像」
こちらはやや俯いている黒髪の少女を描いた作品で、顔に光が辺り首元にはレースがつけられています。目を閉じて静かな雰囲気となっていて、明暗が強く顔はかなり写実的に思えます。また、この隣にはマッチュによるそっくりな作品がありました。角度違いで、学校の課題を2人で並んで描いたのだと思われます。マッチュはクリムトよりもシャープな印象だけど、この時期の2人はかなり似た画風に思えました。2人ともマカルトの影響を受けているようです。
この他にも学校の課題らしき作品がいくつかありました。弟エルンストの「甲冑のある静物」という作品もあり、それを観る限り弟の才能も兄に劣らず高い技量が伺えます。緻密で質感豊かな静物です。
17 ハンス・マカルト 「ヘルメスヴィラの皇后エリーザベトの寝室装飾のためのデザイン(中央の絵:『夏の夜の夢』)」
こちらはこの時代に名を馳せたハンス・マカルトの大型の作品で、有名な皇后のエリザベトの寝室を飾る装飾デザインのようです。デザインと言っても室内画のような感じで、中央にはシェイクスピアの喜劇に出てくる恋人たちの姿などが描かれています。完成前にハンス・マカルトが亡くなってしまったので、この仕事は彼の弟子に委ねられたそうで、クリムトとマッチュもそれに協力したようです。豪華で流れるような紋様が数々あり、細部は描き込まれていないのに華麗な雰囲気がありました。
19 グスタフ・クリムト 「カールスバート市立劇場の緞帳のためのデザイン」
こちらは劇場の緞帳のデザインで、神話の風景っぽいですが細部までは描かれていません。詳しくは分からないけど、明るめで動きのある華やいだ印象を受けるかな。こうしたカンパニーの仕事は皇室などにも高く評価され、クリムトたちは時代の寵児となっていったようです。
29 フランツ・マッチュ 「女神(ミューズ)とチェスをするレオナルド・ダ・ヴィンチ」
こちらは盟友マッチュによる半円形の作品で、微笑んだ女神と 髭に手を当てて考え込む老人(レオナルド・ダ・ヴィンチ)がチェスをしている様子が描かれています。かなり細密かつ写実的なアカデミックな画風で、気品と知性が感じられます。背景のパターン化された紋様も面白く、優美で落ち着いた雰囲気がありました。
他にもエルンスト・クリムトの「フランチェスカ・ダ・リミニとパオロ」というアカデミックな雰囲気の作品も好みでした。 また、この辺は下絵と素描が多めで、方眼紙のようにマス目を区切って寸法を図っているような感じの作品もありました。
31 グスタフ・クリムト 「イザベラ・デステ(ティツィアーノの模写)」
こちらはヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノの模写で、ルーマニア王家のペレシュ城の装飾の際に模写を依頼されて制作したようです。頭に飾りを付け肩からフサフサの毛皮をかけている様子で、明暗が強く肌の血色も鮮やかに思えます。しかし解説によると、こちらは模写ながらティツィアーノらしい赤褐色の使用を避けて、暗闇から浮かび上がるような表現となっているそうです。模写の中に個性を出すとは意外ですが、私にはティツィアーノっぽい出来に思えました。
<Chapter 3. 私生活>
続いては私生活、主に女性関係についてです。クリムトは生涯 結婚することは無かったのですが、少なくとも14人の子供がいたようです。その相手の多くはアトリエに出入りしていたモデルでした。(モデルに手を出すとんでもない画家ですねw) しかしクリムトが最も信頼していたのは弟エルンストの妻の妹のエミーリエ・フレーゲで、彼女はブティックを経営するなど聡明な女性だったようです。2人はプラトニックな関係と考えられてきましたが、最近見つかった手紙によって深い間があったのでは?と考えられるようになってきているようです。ここにはそうした女性関係に関する品が並んでいました。
44 グスタフ・クリムト 「グスタフ・クリムトからエミーリエ・フレーゲに宛てた書簡(7通)」
こちらはエミーリエ・フレーゲとの間の書簡です。7通あるうちの1通にはハートに矢が刺さって血が出ているような絵があったりして、2人の関係性を考えさせられるかなw 解説によると、偽名を使って愛の詩を添えたりもしてたようで 忍びつつも深い繋がりがあったことを察するようなエピソードでした。
この辺には2人の写真なんかもありました。ちなみに、国立新美術館で同時期に開催しているウィーン展でもこの2人を取り上げた章がありました(後日改めてご紹介予定です)
38 グスタフ・クリムト 「葉叢の前の少女」
こちらは帽子を被った白いブラウスの女性で、背景は緑の葉っぱが生い茂っています。印象派のように絵の具を混ぜ合わせずに大胆な筆致となっていて、これまでとは違った画風に思えます。また、こちらをじっと見つめる視線は親しげな表情に見えました。解説によると、この女性とも子供をもうけていたのだとか。文章下手・口下手と自称していたのは何だったのか…w
<Chapter 4. ウィーンと日本 1900>
続いては日本からの影響についてのコーナーです。1873年にはウィーンでも日本美術が紹介され日本趣味(ジャポニスム)が流行し、1900年には実業家のアドルフ・フィッシャーが集めた日本美術コレクションが分離派会館の展覧会で紹介され、ウィーン分離派(クリムトが中心となった新しい美術を目指す団体)の創意を刺激しました。 クリムトもこうした機会に日本美術を目にして、自らも鎧・着物・浮世絵・日本美術に関する書籍などを収集し、自らの作風に取りれて独自の様式を確立していくことになります。ここにはそれが伺える作品が並んでいました。
55 グスタフ・クリムト 「17歳のエミーリエ・フレーゲの肖像」
こちらは先述のエミーリエ・フレーゲが横向きになっている肖像画で、写実的かつ清廉な印象を受けます。また、この作品は絵だけでなく自筆の額縁が見どころで、金色に梅のような花や日本風の草花が描かれていて金屏風を連想させます。日本美術を取り入れた初期の作例だそうで、これと似た趣向の作品が他にあるのを思い出しました。
61 グスタフ・クリムト 「赤子(ゆりかご)」 ★こちらで観られます
こちらは正方形の大型作品で、クリムトが亡くなる1年前の晩年に描かれました。様々な布が折り重なって三角形となり、その頂点には赤ん坊が見下ろすようにこちらを観ています。この布はクリムトが集めた着物なども含まれているようですが、結構粗目のタッチなので判別は難しいです。カラフルで目に鮮やかなのは晩年の画風らしく思えるかな。解説によると、歌川豊国の錦絵などからも影響を受けているとのことでした。
この近くには同時代のジャポニスムに影響を受けた品々がありました。クリムトが所有した日本美術の本などもあり、尾形光琳の燕子花図屏風なんかも載っています。 クリムトは性愛をテーマにしたスケッチを多く残していますが、これも春画にも影響されたのだとか。(女性関係とかの話を観ると天性のものだと思えますけどねw)
ということで、前半はクリムトが黄金様式に向かうまでに様々な影響を受けている様子などが伺えました。女関係のクズっぷりなんかも紹介されていて、それが彼の芸術の本質に繋がっているように思えます。後半は今回の目玉となる作品と驚くべきコーナーがありましたので、次回はそれについてご紹介の予定です。
→ 後編はこちら


【展覧名】
クリムト展 ウィーンと日本 1900
【公式サイト】
https://klimt2019.jp/
https://www.tobikan.jp/exhibition/2019_klimt.html
【会場】東京都美術館
【最寄】上野駅
【会期】2019年4月23日(火)~7月10日(水)
※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。
【鑑賞所要時間(私のペースです)】
2時間30分程度
【混み具合・混雑状況】
混雑_1_②_3_4_5_快適
【作品充実度】
不足_1_2_3_4_⑤_充実
【理解しやすさ】
難解_1_2_3_④_5_明解
【総合満足度】
不満_1_2_3_4_⑤_満足
【感想】
館内はかなり混んでiいてあちこち人だかりができていましたが、入場制限などはまだありませんでした。会期末になると混んでくると思いますので、公式ツイッター等でお出かけの前にチェックすることをおすすめします。
参考リンク:クリムト展@東京都美術館【公式】
さて、この展示は日本でも非常に人気の高い19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト(1862-1918)の全貌を紹介する内容で、初期作品を含め日本では過去最多となる25点以上の油彩が並ぶ貴重な機会となっています。今年はクリムトの没後100年、日本とオーストリアの友好150年という節目でもあり、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館の監修によるこれまで無かったような豪華さです。その中には特に名高い黄金様式の時代の作品もあるので、今季最も注目の展示と言えそうです。展覧会は8章構成でテーマごとに並んでいましたので、詳しくは各章ごとに気に入った作品と共にご紹介していこうと思います。
参考記事:同時期に開催の展示
クリムト展 ウィーンと日本 1900 感想前編(東京都美術館)
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<Chapter 1. クリムトとその家族>
まずは家族関係のコーナーです。グスタフ・クリムト(以降、クリムトと記載するのはグスタフのことです)は1862年にウィーン郊外の金工師の7人兄弟の長男として生まれました。14歳になるとウィーン工芸美術学校で素描や絵画を学び、そこでフランツ・マッチュと出会います。また、弟のエルンストとゲオルグも同じ学校で学び、それぞれ画家と彫金師の道を進みました。クリムトの初期はマッチュや2人の弟と制作していたようです。しかし30歳を迎え生活も安定した1892年には7月に父親、12月にエルンストを相次いで亡くし、姉と母は鬱病になるなど苦難の時期となったようです。ここにはそうした家族との関係性を示す作品が並んでいました。
1 モーリッツ・ネーア 「猫を抱くグスタフ・クリムト、ヨーゼフシュテッター通り21番地のアトリエ前にて」
こちらは猫を抱いているクリムトを撮った写真です。髪の毛が薄くてハゲ気味で、ちょっと頑固そうにも見えますが、猫を大事そうに抱えているので怖い感じではないかな。近くには若い頃の写真もあって、クリムトは母がオペラ歌手を目指していたこともあって音楽的な感性に育まれたことなども紹介されていました。また、クリムト自身は話すのも書くのも得意では無かったようで、自分を知るなら絵を注意深く観て欲しいという言葉も残しているようでした。
この近くには弟やマッチュの写真、マッチュによるクリムトの姉と妹の肖像なんかもありました。姉妹は2人とも生涯未婚でクリムトと暮らしたそうです。
7 グスタフ・クリムト 「ヘレーネ・クリムトの肖像」 ★こちらで観られます
こちらは白いドレスを着たおかっぱ頭の少女の横向きの肖像です。背景は淡い黄色で、白いドレスが溶け込むような感じになるため、その分 頭部が非常に目を引きます。この少女は亡くなった弟エルンストの娘らしく、クリムトはこの子の後見人となっています。解説によると、この絵を描いた前の歳にはウィーン分離派を結成していた頃で、ベルギーの象徴主義の画家フェルナン・クノップフからの影響があるとのことです。少女は6歳とのことですが、やや疲れていて大人びた雰囲気がありました。
この近くには彫金師となった弟ゲオルク・クリムトとグスタフ・クリムトによる「踊り子」という共作もありました。ゲオルグは兄のグスタフから影響を受けたらしく、華麗な女性像です。装飾的でこれもかなり良い作品でした。
<Chapter 2. 修業時代と劇場装飾>
続いては初期の修行時代のコーナーです。クリムトはウィーン工芸美術学校で人体デッサンや古典美術の研究など、基礎的な教育を受けました。当時のウィーンは壮麗でアカデミックな画風のハンス・マカルトが活躍し、画壇でも彼が指導的立場だったこともあってクリムトの初期作品は彼の様式に影響を受けているようです。また、クリムトは在学中から弟エルンストとマッチュと協力して注文制作をこなすようになり、1883年からは「芸術家カンパニー」を協同経営してオーストリア=ハンガリー帝国の地方都市で劇場装飾を次々を制作していきました。そしてハンス・マカルトが亡くなると、彼の手がけていたブルク劇場の天上画やウィーン美術史美術館の壁画制作など大事な仕事がカンパニーに委ねられ、名声を高めました。しかし1892年にエルンストが亡くなったことで終わりを告げ、マッチュは宮廷の人気画家、クリムトは新しい芸術を模索することになります。ここにはそうした時代の作品が並んでいました。
10 グスタフ・クリムト 「レース襟をつけた少女の肖像」
こちらはやや俯いている黒髪の少女を描いた作品で、顔に光が辺り首元にはレースがつけられています。目を閉じて静かな雰囲気となっていて、明暗が強く顔はかなり写実的に思えます。また、この隣にはマッチュによるそっくりな作品がありました。角度違いで、学校の課題を2人で並んで描いたのだと思われます。マッチュはクリムトよりもシャープな印象だけど、この時期の2人はかなり似た画風に思えました。2人ともマカルトの影響を受けているようです。
この他にも学校の課題らしき作品がいくつかありました。弟エルンストの「甲冑のある静物」という作品もあり、それを観る限り弟の才能も兄に劣らず高い技量が伺えます。緻密で質感豊かな静物です。
17 ハンス・マカルト 「ヘルメスヴィラの皇后エリーザベトの寝室装飾のためのデザイン(中央の絵:『夏の夜の夢』)」
こちらはこの時代に名を馳せたハンス・マカルトの大型の作品で、有名な皇后のエリザベトの寝室を飾る装飾デザインのようです。デザインと言っても室内画のような感じで、中央にはシェイクスピアの喜劇に出てくる恋人たちの姿などが描かれています。完成前にハンス・マカルトが亡くなってしまったので、この仕事は彼の弟子に委ねられたそうで、クリムトとマッチュもそれに協力したようです。豪華で流れるような紋様が数々あり、細部は描き込まれていないのに華麗な雰囲気がありました。
19 グスタフ・クリムト 「カールスバート市立劇場の緞帳のためのデザイン」
こちらは劇場の緞帳のデザインで、神話の風景っぽいですが細部までは描かれていません。詳しくは分からないけど、明るめで動きのある華やいだ印象を受けるかな。こうしたカンパニーの仕事は皇室などにも高く評価され、クリムトたちは時代の寵児となっていったようです。
29 フランツ・マッチュ 「女神(ミューズ)とチェスをするレオナルド・ダ・ヴィンチ」
こちらは盟友マッチュによる半円形の作品で、微笑んだ女神と 髭に手を当てて考え込む老人(レオナルド・ダ・ヴィンチ)がチェスをしている様子が描かれています。かなり細密かつ写実的なアカデミックな画風で、気品と知性が感じられます。背景のパターン化された紋様も面白く、優美で落ち着いた雰囲気がありました。
他にもエルンスト・クリムトの「フランチェスカ・ダ・リミニとパオロ」というアカデミックな雰囲気の作品も好みでした。 また、この辺は下絵と素描が多めで、方眼紙のようにマス目を区切って寸法を図っているような感じの作品もありました。
31 グスタフ・クリムト 「イザベラ・デステ(ティツィアーノの模写)」
こちらはヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノの模写で、ルーマニア王家のペレシュ城の装飾の際に模写を依頼されて制作したようです。頭に飾りを付け肩からフサフサの毛皮をかけている様子で、明暗が強く肌の血色も鮮やかに思えます。しかし解説によると、こちらは模写ながらティツィアーノらしい赤褐色の使用を避けて、暗闇から浮かび上がるような表現となっているそうです。模写の中に個性を出すとは意外ですが、私にはティツィアーノっぽい出来に思えました。
<Chapter 3. 私生活>
続いては私生活、主に女性関係についてです。クリムトは生涯 結婚することは無かったのですが、少なくとも14人の子供がいたようです。その相手の多くはアトリエに出入りしていたモデルでした。(モデルに手を出すとんでもない画家ですねw) しかしクリムトが最も信頼していたのは弟エルンストの妻の妹のエミーリエ・フレーゲで、彼女はブティックを経営するなど聡明な女性だったようです。2人はプラトニックな関係と考えられてきましたが、最近見つかった手紙によって深い間があったのでは?と考えられるようになってきているようです。ここにはそうした女性関係に関する品が並んでいました。
44 グスタフ・クリムト 「グスタフ・クリムトからエミーリエ・フレーゲに宛てた書簡(7通)」
こちらはエミーリエ・フレーゲとの間の書簡です。7通あるうちの1通にはハートに矢が刺さって血が出ているような絵があったりして、2人の関係性を考えさせられるかなw 解説によると、偽名を使って愛の詩を添えたりもしてたようで 忍びつつも深い繋がりがあったことを察するようなエピソードでした。
この辺には2人の写真なんかもありました。ちなみに、国立新美術館で同時期に開催しているウィーン展でもこの2人を取り上げた章がありました(後日改めてご紹介予定です)
38 グスタフ・クリムト 「葉叢の前の少女」
こちらは帽子を被った白いブラウスの女性で、背景は緑の葉っぱが生い茂っています。印象派のように絵の具を混ぜ合わせずに大胆な筆致となっていて、これまでとは違った画風に思えます。また、こちらをじっと見つめる視線は親しげな表情に見えました。解説によると、この女性とも子供をもうけていたのだとか。文章下手・口下手と自称していたのは何だったのか…w
<Chapter 4. ウィーンと日本 1900>
続いては日本からの影響についてのコーナーです。1873年にはウィーンでも日本美術が紹介され日本趣味(ジャポニスム)が流行し、1900年には実業家のアドルフ・フィッシャーが集めた日本美術コレクションが分離派会館の展覧会で紹介され、ウィーン分離派(クリムトが中心となった新しい美術を目指す団体)の創意を刺激しました。 クリムトもこうした機会に日本美術を目にして、自らも鎧・着物・浮世絵・日本美術に関する書籍などを収集し、自らの作風に取りれて独自の様式を確立していくことになります。ここにはそれが伺える作品が並んでいました。
55 グスタフ・クリムト 「17歳のエミーリエ・フレーゲの肖像」
こちらは先述のエミーリエ・フレーゲが横向きになっている肖像画で、写実的かつ清廉な印象を受けます。また、この作品は絵だけでなく自筆の額縁が見どころで、金色に梅のような花や日本風の草花が描かれていて金屏風を連想させます。日本美術を取り入れた初期の作例だそうで、これと似た趣向の作品が他にあるのを思い出しました。
61 グスタフ・クリムト 「赤子(ゆりかご)」 ★こちらで観られます
こちらは正方形の大型作品で、クリムトが亡くなる1年前の晩年に描かれました。様々な布が折り重なって三角形となり、その頂点には赤ん坊が見下ろすようにこちらを観ています。この布はクリムトが集めた着物なども含まれているようですが、結構粗目のタッチなので判別は難しいです。カラフルで目に鮮やかなのは晩年の画風らしく思えるかな。解説によると、歌川豊国の錦絵などからも影響を受けているとのことでした。
この近くには同時代のジャポニスムに影響を受けた品々がありました。クリムトが所有した日本美術の本などもあり、尾形光琳の燕子花図屏風なんかも載っています。 クリムトは性愛をテーマにしたスケッチを多く残していますが、これも春画にも影響されたのだとか。(女性関係とかの話を観ると天性のものだと思えますけどねw)
ということで、前半はクリムトが黄金様式に向かうまでに様々な影響を受けている様子などが伺えました。女関係のクズっぷりなんかも紹介されていて、それが彼の芸術の本質に繋がっているように思えます。後半は今回の目玉となる作品と驚くべきコーナーがありましたので、次回はそれについてご紹介の予定です。
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