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六本木アートナイト2019 (後編)

今日も写真多めです。前回に引き続き六本木アートナイト2019についてで、後編では主にミッドタウンと国立新美術館についてご紹介していきます。

 →前編はこちら

【展覧名】
 六本木アートナイト2019

【公式サイト】
 http://www.roppongiartnight.com/2019/

【会場】
 六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、
 国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース

【最寄】
 千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅

【会期】
 2019年5月25日(土)10:00~26日(日)18:00

【感想】
前編では主に六本木ヒルズ周辺でしたが、今日は六本木交差点辺りから 港区立三河台公園→東京ミッドタウン→国立新美術館→天祖神社→六本木西公園の順でご紹介していこうと思います。

こちらは青崎伸孝「スマイリー・バッグ・ポートレート」というパフォーマンス。
DSC08306_20190604225839afd.jpg
こちらはスマイルマーク入りの食料品店のビニール袋を使い、鑑賞者の似顔絵を描いたものです。実際に作者が描いているところも観ましたが、特徴をよく捉えて単純化していました。結構、髪型と眉毛が顔の特徴なのではないか?と思ったりw

こちらはMOE+「イマーシブシアター『透明人間』」
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靴は実物ですが、人の姿はないのに影が伸びています。一見すると幽霊みたいなw 何か声らしきものも聴こえたように思いますが聞き取れず。この作品は他にも何箇所かで観ることができました。

続いてこちらは港区立三河台公園。公園全体が西尾美也「着がえる公園」という作品になっていました。 
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私が行った時は洗濯物が干してあるのと 布に映像を写している作品だけでしたが、昼間はワークショップなど体験型イベントをやっていたようです。ちょっと行くタイミングを間違えましたw

続いてこちらはミッドタウンの入口にあった武内満「リップル」
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ガラス屋根の上に置かれたグラスが七色に輝くインスタレーションで、水が湧き上がるような感じにも見えました。

「リップル」のアップ
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仕組みとしては手前からレーザー光線を当てて発光させているようで、時間によって色や光り方も変わりました。中々幻想的な光景です。

続いてこちらは今回のメインアーティストであるチェ・ジョンファ「ライフ・ライフ」
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これは風船で出来たインスタレーションで、1960年代アメリカのポップアートに着想を得ているそうです。過剰な消費やものに溢れた現代を示唆しつつ、カラフルで楽しげな雰囲気となっていました。割とパンパンと破裂する音が耐えず、この写真にも残骸が残っています。意図したものかは分かりませんが、何だか儚い感じもしますね。

思ったほどミッドタウンの1階には作品が無かったので地下に行きました。(ミッドタウン裏手で上映されていたバンクシーの映画は既に終了していました…。)

こちらはYU SORA「私たちの住んでいる家」というワークショップ
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こちらは先日まで開催されていたストリートミュージアム2019の出品者によるワークショップで、鑑賞者が自分の住んでいる部屋の間取りを描くという作品です。写真を拡大するのは控えますが、割とみんな細かいところまで覚えているかなw 日常を振り返って考えるような作品でした。
 参考記事:ストリートミュージアム2019 (東京ミッドタウン)

こちらもストリートミュージアム2019関連のパフォーマンスで、泉里歩「意味のある偶然の一致」
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実際に描き足している所を観ることができました。以前写真で観た通りの若い女性で、やはりちょっと怖い絵とのギャップがあるかなw これからも応援したいアーティストです。

こちらは恐らく「"Stand Up!"」という作品にもたれ掛かっている作者の髙瑞 本人だと思われます。
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夢の世界への渇望を表現しているとのことですが、ちょっと可愛いw 何故か本を真剣に読んでいるのもシュールでした。

こちらはスプツニ子!+西澤知美「東京減点女子医大」というパフォーマンス
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これは2018年に大学医学部の入試で女子受験者の得点を一律減点していた問題を取り上げたもので、それを皮肉った作品となっています。ドローンの下でうずくまっているエリート医師をデリバリーする旨の新聞をスプツニ子 氏が配っていて私も一部もらいました。スプツニ子のファンなのでこれは嬉しいw

続いてこちらは屋外にあった中村悠一郎/武蔵野美術大学デザインラウンジ「ガチャむらやII」
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クイズに答えるとガチャが引けるという体験型の作品のようですが、非常に混んでいて近づくのが困難なくらいでした。むしろどんなクイズをしているかも分からず残念。

こちらは裏手の遊歩道にあった川村真司「六本のアートの木 #1 [木の木]」
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まさに「木」の字になっている木w 6本の木を植えて六本木にするようですがここには1本目が埋まっていました。(他の5本は見つかりませんでした) 駄洒落みたいですが、こういう発想も面白いですねw

続いて国立新美術館に移動しました。国立新美術館はプログラム少なめでした。

こちらは国立新美術館の入口前にあったチェ・ジョンファ「みんなで集めよう」
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面白い形のオブジェですが、実はこれは寄付された台所用品などを使って作った品です。トーテムポールとか石灯籠なんかを彷彿とするような形に見えるかな。色がポップな印象で、楽しげな雰囲気もありました。

これは何の作品か分かりませんでしたが透明な茶室のような建物
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ちょっと暗くて見えづらいし詳細が分からず残念。

続いては天祖神社に向かいました。

こちらは野村律子「記憶のトレース」
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これは昼間は願いの紙を結んでもらう参加型の作品で、夜になるとその時の様子を写した映像が移されるというタイムラプスになっています。その場所の記憶を観ているようで、ちょっと不思議な気分でした。

これはチェ・ジョンファ「ローリー・ポーリー」
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青いカゴを使っていて、倒そうとすると起き上がりこぼしのように立ち直る仕掛けとなっています。中に鈴のようなものがありチャリチャリとなっていました。先程の作品と似た発想と言えそうです。

最後に六本木西公園を観ました。

こちらはONI「存在の音色」というパフォーマンス
DSC08439.jpg
演奏やシャボン玉が舞い上がる仕組みとなっていて、シャボン玉が六本木ヒルズを背景に舞って幻想的な光景でした。

こちらは角文平「スリープ」
DSC08444.jpg
この白い風船が膨らんだり縮んだり発光したりします。それにしてもこの回転する遊具て今は見かけませんよね…。子供の遊びの変化で変わりゆく公園の姿を表しているとのことで、妙に納得感がありました。


ということで、今年はちょっと点数が少なくて地味めだった気もします(私が人混みを避けたのでパフォーマンスの類いを見逃したせいかもしれません) とは言え、幅広い作風を観ることが出来たので今年も十分に楽しめました。来年以降も可能な限り参加したいイベントです。

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