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中山英之展 , and then 【TOTOギャラリー・間】

前回ご紹介した展示を観た後、乃木坂のTOTOギャラリー・間(TOTO GALLERY・MA)で「中山英之展 , and then」を観てきました。この展示は撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

DSC00262.jpg

【展覧名】
 中山英之展 , and then

【公式サイト】
 https://jp.toto.com/gallerma/ex190523/index.htm

【会場】TOTOギャラリー・間(TOTO GALLERY・MA)
【最寄】千代田線乃木坂駅/日比谷線・大江戸線 六本木駅など

【会期】2019年5月23日(木)~8月4日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間40分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_③_4_5_快適

【作品充実度】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
結構多くの人で賑わっていて、上階の映像コーナーは満席に近い状態でした。それ以外の所は概ね自分のペースで観られるくらいかな。注目されている展示のようです。

さて、この展示は現在活躍されている建築家であり東京藝術大学准教授でもある中山英之 氏の個展です。中山英之 氏は東京藝術大学建築学科を卒業して伊東豊雄建築設計事務所に勤務した後、自身の設計事務所を設立し、コンペティションや住宅設計などで評価を高めているようです。現在進行中のプロジェクトの中にはベルギーでの設計などもあるようで、今後も国際的な活躍が見込まれる建築家です。どこかで名前を観たことがあったので調べてみたら、以前に「建築はどこにあるの?」展にも出品されていたようでした。 今回の展示では中山英之 氏の建築の模型や、それを映像化したミニシアターなどがありました。写真を撮ってきましたので、それと共に簡単に感想を書いていこうと思います。
 参考記事:建築はどこにあるの? 7つのインスタレーション (東京国立近代美術館)

こちらは代表作の岡田邸の実際の写真
DSC00267.jpg
屋根の姿や色を規定した景観条例のある場所だったとのことで、色々と模型を作って試したようです。

こちらが模型。
DSC00270.jpg
家だけでなく周りも模型にしていて、静かな木陰や家と家の隙間などが勝手に生まれてくることに気づいたそうです。現地のロケーションをよく考えて設計されてるようですね。

この細長い建物が気になりました。
DSC00279_20190709231643d3f.jpg
詳しいことは分かりませんが、微妙にカーブしているのかな。

今回の展示は手書きのキャプションがあるけど、ちょっと難しいw 実のところ、私は今回の展示の大半を理解しきれていません…

こちらも模型
DSC00285.jpg
詳しいことが分かりませんが、模型の合間に女の子の描かれた紙や矢印と数字の入った旗などが立っていました。

恐らくこちらは先程の模型の中央にあった建物と思われます。
DSC00286.jpg

こちらは2階建てに見える建物
DSC00297.jpg
中の設計図を観ると4層になっているようです。段差があって連続しているような構造かな。

横から観るとこんな感じ
DSC00304.jpg
家の中にハシゴがあったりして楽しそう。半地下のようになっている部分もあるようで、外観からは分からない構造でした。

ヒッチコックに関する著作がいくつかありました。
DSC00301.jpg
中山英之 氏は全体像がまだ無いままにとても具体的なシーンをバラバラなまま深めていくというヒッチコックの映画術に計り知れない影響を受けたそうです。映画の造りが建築のヒントになるとは、観てる視点が凄いですね…

こちらは「小さすぎるビル」という作品
DSC00307.jpg
テーブルやハシゴを組み合わせた感じにも見えますが、確かに多層構造のビルっぽさもあるかなw インスタレーションとしても面白い発想でした。

こちらは一見すると先程の家に似てますがちょっと違うかな。
DSC00312.jpg
これも詳細は分かりませんでした。

こちらは曲線が美しい建物
DSC00321.jpg
これも詳しいことは分かりませんが、オフィスかな? 優美な雰囲気です。

こちらは「かみのいし」 こう見えて紙で出来ているようです。
DSC00324.jpg
庭石があるなら部屋石があってもいいという思いつきから生まれたそうですが、これは面白い発想だと思います。軽いのに重厚感あって不思議な空間が生まれそう。

こちらは「きのいし」
DSC00335_20190709232044797.jpg
木の板にプリントを貼っているようですが、見た目はカットされた石にしか見えませんw これも何かに応用できそう。

そして上の階はミニシアターになっていて、中山英之 氏の建築を5人の監督が撮った短編を上映していました。
DSC00334.jpg
映画は撮影禁止で全部観たわけではないですが、中山英之 氏の建築の特性を活かしつつ独特の視点やカメラワークで映し出していて、そのコラボぶりが面白かったです。


ということで、展覧会の構成が分かりづらかったこともあって、理解できていない部分が多かった気がします。しかし、模型や映画を観ているだけでも魅力的な建物を設計されているのは伝わってきたかな。建築に造形が深い方ほど面白い展示ではないかと思います。

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