関東近辺の美術館めぐり ~美術・美景・美味を楽しむブログ~

第13回 shiseido art egg 小林 清乃展 【資生堂ギャラリー】

前回ご紹介した展示を観た後、資生堂ギャラリーで「第13回 shiseido art egg 小林 清乃展」を観てきました。この展示は撮影可能となっていましたので、写真を使ってご紹介していこうと思います。

DSC03048.jpg

【展覧名】
 第13回 shiseido art egg 小林 清乃展

【公式サイト】
 https://www.shiseidogroup.jp/gallery/exhibition/

【会場】資生堂ギャラリー
【最寄】銀座駅 新橋駅など

【会期】2019年8月2日(金)~8月25日(日)
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間20分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_②_3_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_③_4_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、このshiseido art eggは毎年恒例の公募展で、新進アーティストの入選者が毎年3人ずつ選ばれ この資生堂ギャラリーで1人ずつ展覧会が開かれるものです。今年は269件の応募があったそうで、今村文(いまむら ふみ)氏、小林清乃(こばやし きよの)氏、遠藤薫(えんどう かおり)氏が入選したようです。私が行った時は既に今村文 氏の展示は会期終了で、小林清乃 氏の展示を観ることができました。この展示では写真を撮ることができましたので、写真でご紹介していこうと思います。
 参考記事:第12回 shiseido art egg 展 (資生堂ギャラリー)

階段の踊り場に封筒と便箋がありました。
DSC03052.jpg
今回の展示は、女学校を卒業したばかりの女性たちが1945年3月から1年間に渡って書いた手紙がメインとなり、これは当時使われた品のようです。

こちらは手紙の束。7人の女性が1人の同級生宛に書いた手紙のようです。
DSC03054_201908082212240b4.jpg
作者の小林清乃 氏は無名の人・市井の人によって語られる言葉や書かれている言葉に関心があり、それらの言葉と協同することで「『私』とそれ以外の世界との関わり」をテーマに作品を制作してきたそうです。と、キャプションを読んでもこの時点ではあまりピンと来ませんでしたが、下のフロアに行くとそれがよくわかります。

下の部屋には7台のスピーカーが円状に並んでいました。スピーカーからは女性たちの手紙の朗読が流れてきます。
DSC03060.jpg
同時にいくつか話しているので注意しないと聞き取るのが難しいですが、話を聞いていると戦時中の雰囲気が非常に身近に感じられます。
東京から焼け出されたとか話している一方で、それでも音楽を聞きたいとか社会に出て働きたいといった前向きな話もあったりします。中には広島に行くことになったので早く行きたいという話があって、背筋が凍る思いがしました。手紙を書いた人の運命が気になりますね…。みんな再び会いたいという旨や相手を心配する文面が多いのが何とも哀しい。また、この朗読で面白いのが文面の口調が非常に上品なことで、所謂お嬢様っぽい話し方となっています。最近こうした雅な文面を観ることはないので、それが逆に新鮮に思えました。

こちらは少女たちが描かれたアメリカのグリーティングカレンダー(1945年)
DSC03063.jpg
戦時中にもこうした明るい絵柄のカレンダーも存在していたんですね。戦争中でも人々の生活があって、そこには喜怒哀楽もあったという当たり前のことを再認識させられます。

奥の部屋にはテーブルが置かれ、楽譜が載っていました。
DSC03067.jpg


これはバッハの「平均律クラヴィア」で、昭和28年の楽譜のようです。
DSC03071.jpg
会場内で時折流れてきました。戦時中もラジオでクラシックの放送はあったそうです。手紙の中で音楽好きの子もいるみたいだったし、ささやかな楽しみだったのでしょうか。

こちらはコンサートのポスター
DSC03068.jpg
開催予定日の9/14は終戦後ですが、開催されたのかな??

小部屋には映像の「ワークショップ光景-Polyphony 1945」という作品や「朗読のまえに役者と話したこと-Polyphony 1945」といた作品もありました。


ということで、2つの原爆の日や終戦記念日のあるこの時期に、当時の市井の人々の感情を追体験できるような展示となっていました。特にお互いを思いやる手紙の朗読は健気で胸打つものもあると思います。ここは無料で観られますので、銀座・新橋に行く機会があったらチェックしてみてください。

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