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メガロマニア植物学 【インターメディアテク】

前々回・前回とご紹介した東京ステーションギャラリーの展示を観た後、近くのkitteにあるインターメディアテクで特別展示『メガロマニア植物学』という展示を観てきました。

DSC02736_201908180057348a2.jpg

【展覧名】
 特別展示『メガロマニア植物学』

【公式サイト】
 http://www.intermediatheque.jp/ja/schedule/view/id/IMT0188

【会場】インターメディアテク
【最寄】東京駅

【会期】2019年05月21日~10月06日
 ※営業時間・休館日・地図・巡回などは公式サイトでご確認下さい。

【鑑賞所要時間(私のペースです)】
 0時間15分程度

【混み具合・混雑状況】
 混雑_1_2_3_4_⑤_快適

【作品充実度】
 不足_1_②_3_4_5_充実

【理解しやすさ】
 難解_1_2_3_④_5_明解

【総合満足度】
 不満_1_2_③_4_5_満足

【感想】
空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この展示は巨大な植物の乾燥標本を額装して展示するもので、普段は分断したり縮体して保存するようなものを あえて原寸大で原型をとどめて提示する内容となっています。会場は1部屋のみで点数も少ないので15分もあればじっくり観られる位でしたが、巨大な葉っぱなどが並び驚くような品もありました。いくつかメモしてきたので簡単にご紹介していこうと思います。


「ホウライショウ(蓬莱蕉)」
こちらは中央アメリカに分布するサトイモ科の植物で、アロハシャツなどによく描かれる葉っぱです。属名はモンステラ(怪物的な)というそうで、1mくらいある大きな葉に所々穴が空いています。規則正しく枝分かれするように並んでる形も面白く、広く愛される理由も分かる気がしました。

近くには蛍光灯の台に乗せて展示していているキリなどもありました。葉脈が広がる様子なども観られます。

「ショクダイオオコンニャクの花」
こちらはマレーシア原産のコンニャクの花で、高さ3.5mに達し世界最大の花の集合体をつけるそうです。腐肉臭を発して死肉食性の甲虫を引き寄せて花粉を運ばせるらしいので、絶対臭いw(確信) 人の背丈ほどもある花が展示されていて、中央に突起のようなものがあり 周りに花びらがあるように見えますが、これは花びらではなく仏炎芭と呼ばれるそうです。以前に植物園で見た気もしますが、中々驚きの大きさでした。

「パラグアイオニバス」
こちらは綺麗な円形の葉っぱで、一部は切れているものの太い葉脈が広がって幾何学的な文様のようにも見えます。水面に浮かぶそうですが、かなり巨大です。このトゲトゲはうっかり触ったら手を切りそう。

この近くにはフキなどもありました。北海道の伝説に出てくる小人のコロポックルはフキの葉っぱを屋根にして暮らすという話があるそうで、それも頷けるくらいの大きさです。

「タビビトノキ」
こちらはマダガスカル原産の植物で、鳥の羽のような形の2mくらいある葉っぱが展示されていました。葉柄が水を貯めたり葉面が東西方向を向くので旅の助けになるということでこの名前がついたそうです。とんでもなく大きな葉っぱですが、この木の写真を検索するとその葉っぱの生え方も変わっていて、放射状に伸びているのが奇妙な植物でした。

「モダマ豆果」
こちらは熱帯・亜熱帯の巨大な蔓性の豆の一種で、幹の直径は30mにも及ぶそうです。木質のサヤが展示されていて、巨大なえんどう豆みたいな形かな。円が連なって芋虫的な見た目でもあるw 長さは1m近くもあり乾燥して硬そうな質感です。 この種子は水に浮かんで海流に乗って広く散布するようで、「モダマ」は「藻玉」の意味で海藻の種子と誤解されて名がついたようです。こんなのが浮いているのを観たら蛇かと思いそうですw

この隣には巨大な松ぼっくりもありました。2~5kgもあるアメリカのコールターパインの松ぼっくりで、こんなのが落ちてきて直撃したら死ぬかも…

「ゴボウの葉っぱ」
こちらは普段食べているゴボウの葉っぱです。都会では葉っぱを観る機会はありませんが、真っ直ぐ立てれば2~3mくらいありそうな巨大な葉っぱの標本が展示されていました。こんなに大きくなるとは知らなかった…。 しかも若い葉っぱは食べることもできるそうです。ちょっと検索するとレシピとかもありました。栄養抜群とのことですが、どんな味なんだろか??


ということで巨大な植物標本の数々を観ることができました。やはり南方の植物が多かったけどゴボウなど割と身近なものもあって、変わった生態を知ることができました。ここは東京駅のすぐ近くで無料で観られますので、東京駅に行くついでに寄ってみるのもよろしいかと思います。
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