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映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」(ややネタバレあり)

この間の日曜日に有楽町で映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」を観てきました。この記事はややネタバレを含んでいますので、これから事前知識無しで観たいという方はご注意ください。

DSC09175.jpg DSC09177.jpg

【作品名】
 永遠の門 ゴッホの見た未来

【公式サイト】
 https://gaga.ne.jp/gogh/

【時間】
 2時間00分程度

【ストーリー】
 退屈_1_2_③_4_5_面白

【映像・役者】
 不足_1_2_3_④_5_充実

【総合満足度】
 駄作_1_2_3_④_5_名作

【感想】
この映画を上映している映画館は少ないので混むかも?と思ったら、意外と空いていて快適に鑑賞することができました。

さて、この映画はタイトルにもある通りフィンセント・ファン・ゴッホの画家としての活動をテーマにしたものとなっています。つい最近にもゴッホの映画を観たので、またか!?とも思いましたが 今回は実写映画となっていますw (2017年のはアニメーションでした)
 参考記事:
  映画「ゴッホ~最期の手紙~」(ややネタバレあり)
  ゴッホゆかりの地めぐり 【南仏編 サン・レミ/アルル】
  ゴッホ展 感想前編(上野の森美術館)
  ゴッホ展 感想前編(上野の森美術館)
  ゴッホ展 巡りゆく日本の夢 (東京都美術館)
  映画「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」(ややネタバレあり)

ここからはネタバレとなりますが、物語はゴッホがパリに出てアルルを目指す少し前の頃から始まり、アルルでのゴーギャンとの生活とその破綻、サン・レミの精神病院での療養、そして晩年のオーヴェールでの生活が描かれています。ストーリー自体はゴッホの生涯を辿っていくので特に意外性はありませんが、あまり説明的ではなく 前後不覚で自分の耳を切った事件は直接描かれない等 ゴッホの主観のような感じで進むので、ゴッホの生涯を全く知らないとストーリーは理解できないかもしれません。一方で人々(特にゴーギャン)との芸術論のやり取りのシーンなどは厚めとなっているので、ゴッホの芸術に対する考え方はよく分かるようになっていました。生前の理解者は弟のテオやゴーギャンなど一部だけというのも痛いほど伝わってきます。そしてゴッホの純粋でナイーブな性質が何とも哀しい…。最期のオーヴェールでは自殺説ではなく少年たちによる誤射説を採用していて、一層に哀しい雰囲気となっていました。

一方、映像についてですが、出演者がみんなゴッホの絵の中で観た人たちにそっくりw 建物やロケ地も絵の中そのものといった雰囲気なので、ここはあの絵の場所だなーなどど考えながら観るのも面白いと思います。ただ、森や野山を歩くシーンでは手ブレが激しく、しかも一部分をクローズアップしたような映像が多いので観ていて酔いそうw 精神に異常をきたしてからは画面の一部がボヤけたりしてきて、映像もゴッホの主観を取り入れたような感じとなっています。また、セリフがなく絵を描いたりするシーンが多いのも独特でした。


ということで、ゴッホの内面を重視しているのでゴッホ好きの為の映画ではありましたが、広く一般に受けるような映画はありません。2017年のゴッホの映画の出来が凄く良かっただけに比較してしまうというのもあるかなw ちょうど上野でゴッホ展が開催されているので、そちらで事前知識を得た上で観ると理解が深まり楽しめると思います。ある程度の知識が求められる映画です。

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